「はねバド!(TVアニメ動画)」

総合得点
73.1
感想・評価
505
棚に入れた
1992
ランキング
1029
★★★★☆ 3.5 (505)
物語
3.2
作画
3.8
声優
3.5
音楽
3.5
キャラ
3.4

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ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

めっちゃバドミントンしてるようで全然バドミントンしていない

good!アフタヌーン連載の漫画が原作。原作未読。
原作は作中で絵柄と方針が何度か変わっているようで、アニメ化にあたってはストーリーがオリジナルを交えて再構成されているそうです

~原作者について少し~(※長いので折り畳み)
{netabare}原作者の濱田浩輔は週刊少年ジャンプで『どがしかでん』『パジャマな彼女』を連載されていた方ですね
 作者が学生時代やっていたバスケを題材にした『どがしかでん』で打ち切り
 →「女の子が可愛い」とのアンケートを基にラブコメ『パジャマな彼女』を描くも打ち切り
 →アンケートシステムが自分に合ってないと感じ講談社に移籍
という経歴を持つ方で、本作でようやくヒットを掴んだことになります
ジャンプ時代の2作品は作品自体も正直微妙でしたが、何よりタイトルが糞ですよねwww
『どがしかでん』は覚えにくいし、『パジャマな彼女』はタイトルが作品を縛ってしまいます
その点本作はスポーツ+女の子という作者の前2作から得意分野を抽出したテーマに加え、分かりやすい4文字タイトル(もう古い?w)などジャンプでの経験と反省が活かされていると思いますし、またある程度作者の描きたいことが描けるサブカルよりなアフタヌーンの空気なども重なった結果、アニメ化にまで至るような作品を作ることができたのでしょう
先述のタイトル問題といい『パジャマな彼女』で悪い意味で話題になった「パコさん」といい、ジャンプでは編集者にも恵まれなかったのではないかと思ってしまいます
プロ野球のトレードなんかもそうですが、環境を変えてみることって大事ですね{/netabare}

内容は高校女子バドミントンを題材にしたスポーツモノです
女の子による同じネット型のスポーツが題材ということで、同じ夏アニメの『はるかなレシーブ』と比べられることが多かったように思います
あちらが屋外スポーツで王道爽やかな作風だったのに対し、こちらは屋内スポーツで邪道でじめじめ蒸し暑い作風といったところでしょうかw

主人公が小柄な技巧派で親が絶対王者のサラブレッドで実力絶対主義の闇落ち要員、対するライバルが恵まれた体格が武器の努力家という設定が特徴ですね
これ、普通の少年漫画だったらサラブレッド&闇落ちと努力家の部分が逆になってるところですよねw
親との対立は『巨人の星』やジャンプ作品でも描かれるスポ根の伝統、努力と才能の葛藤は『ピンポン』あたりの影響を感じます

まあこの変化球な設定自体は別に良かったと思うんですが、問題はそれが試合に影響を及ぼしすぎていたことですね
この作品の試合、どのキャラも過去や相手や親との因縁と戦ってばかりなんですよ
せっかく相手と1対1で戦うバドミントンが題材なのに、もう完全に自分のメンタルとの戦いになってしまってるんです
そういうのは1~2試合でいいんだよ!!! もっとちゃんとバドミントンをしてくれよ!!!
以前『DIVE!!』の感想でも書いたんですが、競技外の事情や人間関係が作品のメインになってしまうと、わざわざその競技を選んだ意味が希薄になってしまうんですよね
この作品でもぶっちゃけ「これバドミントンでやる意味ある?」と思えてしまって
せっかくバドミントン協会やらメーカーやら実業団やらが協力しているのに、バドミントンへの「愛」を感じないんですよね
スポーツモノに限らずある特殊な題材を扱う作品において、この「愛」が感じられるかどうかは非常に重要です
バドミントンって遊びとか体育とかで誰もが触れたことはありますが、深くは知らない競技じゃないですか
だからバドミントンならではの作戦や戦法、豆知識なんかを素直に描いて、競技への入り口になって欲しかったです
そういう意味でも同じ「みんな知ってるけど深くは知らない」題材を描いた『はるかなレシーブ』には劣っていたかな~と

試合中の作画については申し分なし
特に1話は大きな話題になってましたね

キャラでは逗子総合の倉石コーチが印象的でしたwwいますよね、ああいうコーチwww
見た目は多分SLAM DUNKの福ちゃんこと福田吉兆がモデルですよねw

声優では荒垣役の島袋美由利が、ゆらぎ荘の幽奈と全然違う声で驚きました
あと立花コーチ役の岡本信彦はバドミントン経験者らしいです。将棋やポケモンといいしこりん多彩ですね~


試合中の圧倒的な作画とは裏腹に、本質的に「バドミントン」を描いてはいないという何とも皮肉な作品でした


~余談1~
放送中に流れる円盤のCMがめっちゃ面白かったですwww
荒垣&羽咲ver.と、石澤&倉石コーチver.がお気に入りです

~余談2~
1話で「荒垣なぎさ」という名前を聞いて「!?!?!?」と思ったんですが、残念ながらこれ系の名前なのはこの荒垣だけでした
金子千尋ちゃんとか伊藤光ちゃんとか福原忍ちゃんとか會澤翼ちゃんとか関口伊織ちゃんとか紀藤真琴ちゃんとか友利結ちゃんが出てくるのを期待してたのに…

投稿 : 2018/10/03
閲覧 : 183
サンキュー:

16

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