「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部(TVアニメ動画)」

総合得点
78.5
感想・評価
359
棚に入れた
1532
ランキング
537
★★★★☆ 3.7 (359)
物語
3.9
作画
3.5
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

saitama さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

配信で再度見直すと、ストーリーの繋がりと厚みがよく分かる、女性のひとり立ちストーリー

1部、外伝も観賞済み。というか、完全にストーリーがつながっているので、1~14部、外伝の14.5部を観賞しないと、まったくついていけないので、2部を観賞するには、1部と外伝を観賞することが必須要件。

図書館で働くはずだった主人公が死亡・転生して異世界の子供として生まれ変わる。行きていた時代の感覚としては、中世の世界。ただし魔法が使える世界でもある。その世界の階級社会、価値観や文化の違いに苦悩しながら本を読むために邁進するというストーリー。

主人公がなかなか自分の価値観を変えることが出来ず、異世界では行動の多くがわがままになる。また、知識をもしそのまま披露すると、大きな影響を与えすぎることに徐々に気づく。だが、そうした異世界の知識があるなかでも、だんだん信用できる仲間ができ、本を読む夢へと進んでいく。というあらすじ。

主人公のマインは、人の機微を読み取ることをしないため、必ず衝突が生じる。だが、これは現代社会においてもそうで、このアニメを通じて、人の機微の重要性や、価値観の違いをどう解消していくかなど、生きる術として意外と重要なことを学ぶことができる。もし子供が視聴するには、こうした感覚はちょっと高度過ぎるが、もし子供が普通にアニメ好きとして見るには、意外と悪くないアニメじゃないかと思う。

■2部3話、通算18話まで観賞

自分の命を守るうえでも神殿で青色巫女見習いを務めるようになったマイン。孤児院の子どもたちは人としての価値がないなど、カースト制度を思わせる制度が登場した。人の機微についても、それを諌めることが増えた。

人が生きるために、学ぶべきことを教えてくれている。でも、その過程が読書のためというのが、強引だが笑える。アニメらしくていい。

人が社会の何かを変化させるのは簡単ではないし、味方を作らなくては実現しないし、慎重な根回しが必要だと教えてくれる。

人に喜ばれることだと思っていても、立場や価値観が違う人間からしたら、そうではないことがある。物事を俯瞰してみることの重要性を学べる。

最初は面倒なアニメだったが、いまはかなりお気に入りのアニメ。中学生くらいの子供には見せたいアニメ。中学から環境の変化もあって、一気に生活や価値観が大人と変わらない社会になる。そうした社会をうまく乗り越えていくためにも、このアニメからは意外と学ぶべきことが多いのではないだろうか。


■配信で全話を再視聴

時間があったのでdアニメで1部と2部を全話見直した。1部1話の冒頭から、一度全部観たからこそ、この冒頭の繋がりがよく分かる。そうしてみると、序盤の面倒な女だったマインの印象もすごく変わった。

物事の価値観や文化への造形の違いなど、当然あるべき軋轢がしっかり描かれているのだと。よくよく考えてみれば、自分がマインのような世界に飛び込んで、身体の弱い平民という立場ならば、生活そのものがストレスの連続だろう。

そうした部分もしっかりと考えて描かれた原作と作品だと思うと、人として、生きるための行動や、人との交渉、ステップ・バイ・ステップの重要性がよく伝わる。2部は人間関係の形成や、前世の価値観と現世の価値観をどう調整させるかも含めて、女性や身分の差をどう乗り越えていくかのより高いレベルでの成長物語だなと。

複数回見直すと、その深みがよく分かる作品だと思う。評価も上げました。

投稿 : 2020/10/15
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サンキュー:

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