シャベール大佐 さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
キャラデザは最高だけど、内容は残念だったラブコメディ
大学生・木ノ下和也とレンタル彼女・水原千鶴との関係を描くラブコメディ。全12話。
この作品、観てまず思うのは、女の子のキャラデザが非常にかわいいということ。メインヒロインの千鶴だけでなく、それ以外のキャラも含めて、女性の外見だけならば、文句なしで魅力的でした。ただ、内容については完全に期待外れ。全く面白くなかったです。最大の理由は、主人公の和也がクズすぎて共感できなかったこと。ヘタレで、自分勝手で、嘘つきで、さらに顔すらも不快感があって、本当に良いところが見つかりません。別にアニメの主人公が聖人君子である必要はありませんし、ダメ人間や悪党を描く物語があっても全然問題ないのですが、この作品の場合、やってることはどう見てもクズなのに、物語のなかで和也に自省の言葉を言わせたり、祖母を思いやる姿を見せたりして、根っこの部分は優しくて誠実なんだよ、みたいに描くのは、なんだかアリバイ作り的なズルさがあって、潔くないように感じました。むしろ、クズならもっとクズらしく、意図的にヒロインたちを騙して二股三股かけるようなキャラにしてくれたほうが、観ている側としてもスッキリしたでしょうし、もしかしたら応援もできたかもしれません。
作画は綺麗。音楽は、the peggiesのOP、halcaのED、どちらもいかにもラブコメっぽい雰囲気があって良かったです。
最後まで観終わって、ストーリーは偶然だらけのご都合展開で、笑えるところもほとんどなく、単純に楽しくない作品でした。こういった、取り柄のない主人公がなぜかモテるような物語よりは、とかく叩かれがちな主人公最強系アニメなどのほうが、価値観としては、まだ健全なように思います。