「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)」

総合得点
84.1
感想・評価
429
棚に入れた
1963
ランキング
293
★★★★★ 4.2 (429)
物語
4.0
作画
4.4
声優
4.3
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

式波より惣流派。

ネタバレだらけです。
劇場に向かいたくても行けない方、読んではいけません。
唯、観て、貴方自身の感性で受け止めてください。

兵庫県、宣言解除の為、劇場行ってきました。

アクションの昇華による新鮮味と外連味、日常動作芝居の追求、
そして旧劇の「エヴァンゲリオンらしい」が滲み出る演出。
庵野監督が「シン・ゴジラ」で培った映像技術。
伊達に8年以上、視聴者を待たせた訳ではないですね。

劇伴も鷺巣氏の集大成となっており、
エヴァシリーズ曲のアレンジ、
破から始まった、庵野監督+鷺巣氏の作品曲のアレンジ
壮大な新曲群等、
全体的に閉塞感の強かったQ劇伴に比べると、
その閉塞感をこじ開けるポップで美しい旋律や儚い歌声が
耳を揺さぶってくれたと思います。

序より続いた宇多田ヒカル女史の主題歌も
最後にゲンドウ視点の歌だったと解釈すると、
納得がいく名曲揃いです。シンジ視点でも理解できていたので、
最後に明かされる、ゲンドウ視点は目から鱗でした。

Qで一度破綻した物語も想像していたより巧くまとまっており、
式波、マリ、加持、ゲンドウ、この辺りの謎明かしの落としどころは
絶妙だったのではないかなと。

ここからは腑に落ちない点。
人間関係の描写が視聴者を抉る様に見せかけてその実、浅い。
式波とケンスケの関係、ゲンドウとリツコの関係、シンジとマリの関係。

Qを観た時、式波がシンジにまだ特別な感情を持っている様に
視えたので、14年経っても冷めない想いなんてあるのか?
と、疑問を抱いていたのですが、「私たちはシンジに好意を持つように造られている」
といった趣旨の台詞を聴いてまずは納得。
但し、アスカを綾波と同じ立ち位置にしたのは少し疑問点。
血の繋がる親子との壮絶な愛憎関係があったからこそ、綾波との対比が
成り立ったキャラクターだとテレビシリーズでは理解していたのですが…。

と、思ったら、ケンスケと良い関係になってて
ちゃんと気持ちを向ける相手が居た事には一安心。

しかしそのケンスケですが…、私、ケンスケのイメージって
14歳の主にテレビシリーズの言動しか頭に残ってなかったので、
素敵な大人になったにせよ、「ケンスケ…?」って思ってしまいました。

加持と似たポジションを用意する為に、消去法で選ばれた気がしなくもない。
せめて、二人の空白の時間を見せて貰わないと、どうも納得できない。

次は、新劇だけでは意味不明な、ゲンドウとリツコの対峙。
まぁ描く時間がなかったんでしょう。

最後は、シンジとマリ…?
マリってそういうポジションだったの?とちょっと唖然。

シンジも突然、精神年齢が14歳先行してる
周りに追いついてます。

アムロの恋人がシリーズ毎に変わろうが
自分はガンダムの本題はそこではないので気にもしませんが、

エヴァの本質って人間が切り離せない、
男と女の妄執だと思っていたので、
クリーンになり観やすくなった分、マイルドになったのは少し残念。

名作だと思いますが、劇場鑑賞は一度で十分です。
コロナ怖いのでBlu-ray発売まで待つと思います。
最後に一言。「やはり自分は式波より惣流派。」

投稿 : 2021/03/12
閲覧 : 395
サンキュー:

18

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