「Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-ヴィヴィ フローライトアイズソング(TVアニメ動画)」

総合得点
85.4
感想・評価
764
棚に入れた
2481
ランキング
238
★★★★☆ 4.0 (764)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.9

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ネタバレ

栞織 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

手塚意志による逆襲アニメ・・・・

1-2話はCG駆使でおおっとなったけど、出だしのジェノサイド場面といい、人を釣る設定で、なんとなく敬遠したい本作、しかし気になるので見続けています。何よりもヒロインのキャラデザインがどう見ても「黒バスの黒子テツヤが女装している」ようにしか見えない、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」では好演していた声優さんの人の演技もそうなっているという感じで、すごい気になりますね。というのも、黒バスの赤黒カップルの作品で、黒子くんが歌手のおっかけをしていたり、「黒子テツナ」という女性化している同人作品群が存在するからです。こういう話、あにこれではオフレコですかねぇ。しかしスタッフさんたちは、そういうのもよく読んで企画を立てていると思われますからね。

で、その話の中身ですが、AIと言ってはいるものの、はっきり言って「鉄腕アトム」に出てくるロボット法みたいな話なんですよね。AIって言えばなあ、もっと今風では・・・と言いたいところであります。まあなんだ、そういうのを今風にしてみましたよ、という感じで、タイムスリップの話も、オチはなあなあで終わるのではないかと危惧しています。すでに3話でもう失速している感じが見受けられます。CG方面は力を入れているみたいですがね。手塚意志による逆襲アニメという感じでしょうか。黒バス黒子くんそんなに嫌いではなかったんですが、こういう過剰な思い入れアニメを見せられると、なんともコメントに困るって感じですよね。

第四話 {netabare}
ちょっと手すきだから、各話感想ちょっとだけ。この回はよかったですよ。最後の歌はひょっとして宮沢賢治作曲のものが原曲で?いや違うと思いますがね、そんな感じですね、あの映画「銀河鉄道の夜」に出てくる「星めぐりの歌」みたいな感じでそれはよかったですよ。また実験で白鳩を殺してしまうエリザベスですが、キリスト教のカソリックで、「犠牲の小鳩」とかいうのが確かあったと思うんですよ。その宗教画の鳩と似てますね。まあ1話2話の煽る感じが少なくなっていて、見やすい話でした。ラストで犠牲になるAIの双子も、よかったと思います。手塚先生らしい話でしたね。まあファンの方たちが作っているんだろうと思うけど。ヒロインも狂言回し役だったので、落ち着いて見ていられました。 {/netabare}

第五話{netabare}
本当に手塚治虫原作と言ってもいい感じになってきました。いい意味で言っていません。アナクロだと思う・・・。その筋のファン層にはたまらない作品になっていると思います。あのノリだなあという事で、ひいきの引き倒しで作者の肩入れしたカップリングだけがいい思いをして、あとは沈没ということになるのではないかと思う。そういう傾向があるんです。幼児的っていうか、普通の実写的な映画のノリを期待したらだめだ。どの人物にも愛着があるという風には絶対に作らない人たちだから、この話もそうなる予感があります。

こういう作風に付き合うのも疲れるんだけど、キャラ設定が黒バスの黒子そっくりだから見ないわけにはいかない。そんな作品ですね。という事で今回もチェックのために早めに見ました。とにかく昔あった24時間スペシャルみたいな話が黒バス黒子くんで展開している。そういう作品。それ以外に言いようがない。声優さんたちには悪いけど、そんな風にしか思えない作品です、今回も。ではまた~。あ、そう言えば「Vivi」という女性誌があるんですねぇー。私には無縁の雑誌だけど、そのファッション雑誌の購読層の若い女の子向けかな?

ま、髪の色がどうの、顔つきがどうの、とかあまり指摘したくないのですが、桃井さん髪のピンク髪のキャラの首がもげたり、ジェノサイド場面で歌っているアンドロイドがどうやらピンク髪だったりして、あれすぎる。同じようにキャラがピンク髪で青桃っぽかった「ダーリンインザフランキス」ではそれほどキャラの顔が似ていなかったから、私も特に指摘しなかったけどなあ・・・・。どういうつもりって、やっぱりそういうつもりなんだねぇとしか言いようがないですわ。

今思いついたけど、「Vivy」の語源は女性誌の「Vivi」の他に、手塚さんの人魚姫ものの「ピピちゃん」ではないかな?はー、「ピ」のつくものとは無縁でありたかった・・・。

これ全13話らしいですね、1クールで終わるのはめでたい。重要なこと思い出したわ、サンライズと言えばあの「V」ガンダム、あのトルーパーのナスティ柳生そっくりのカテジナがありましたわ!あれと同質の匂いを感じる。企画立てたり、トップで旗振ってるやつがきっと同じなんだろうねぇー。 {/netabare}

第六話 {netabare}
切り出し動画で歌の場面先に拝見してまして、どうなるかと思ったけど、本編の中ではそれほど気にならなかった。黒子っぽい作画も今回はちょっと控えめだったかな?話もCGが派手でまあハリウッド調で面白かったです。ただ読後感はあんまりよくなかったのは同じかな。最後ああいう場面で終わりましたし。まさか冴木博士が自殺してしまうとは・・・。ヴィヴィの持ち歌がどうやらキーワードになっているらしいけど、ちょっと見せ方が悪くて、この回だけで理解しきれないところがあった。まあSFファンには評判が悪そうな話がまた続いたけど、24時間アニメが好きだったこともあったから、最後まで続けて見ると思います。作画はすごくがんばっていますしね。 {/netabare}

第七話{netabare}
ほんと手塚アニメのB級作品と言っていいぐらい内容がなかった。前後編の前編だから仕方がないのか?作画はいいけど、それもなんだかノッペリしている。人間も人形みたいな作画になってきている。 ビビが再起動以来記憶喪失状態で、そのために不要な問答をマツモトとするだけの話。手塚さんの「未来人カオス」のような空疎なやりとりが全編。しょうもないとしか言いようがない。しかし作画はバラツキがなく美しい。夏の今やっているドラえもん映画を見たような気分。 {/netabare}

第八話 {netabare}
うーん、三話続いてのエピソードですか?ディーバが記憶喪失というのが、もうどうでもよくなっていて、それなら前回長々と説明セリフしなくてよかったのにという感じ・・・・・。突然出て来た柿谷というキャラの話がEDの後に無理やりっぽく詰め込まれていて、それとオフィーリアとの関連がまったくわからない・・・・。次回で謎は解けるのでしょうが、視聴者おいてきぼりっぽいです。しかも突然オフィーリアがアントニオだと言い出して?!確かに意表は突かれましたが、あまりにも唐突すぎる展開が続出で、もうなんというか、ひどいとしか言いようがない。それでも画面的には、ドラえもん映画のような子供向け番組の上質なものの作画になっていて、ひとよがりなストーリーも、子供の視聴者には面白く見えるのだろうと思った。まあとにかく私のような高齢者向け番組ではないという感じですね。覇権とか言いたい向きはあるのでしょうが、視聴者層を若い子向けに限っていると思う。 {/netabare}

第九話{netabare}
脚本が視聴者に理解されるように書いていない、その一言に尽きます。ラストでオフィーリアとアントニオが悲恋になるようにとってつけたように演出、まさに予定調和のそのオチだけのために、延々とわからないアクションシーンを続ける。アクションシーンはすごかったのは認めますよ。しかし何を言っているのか理解できないシナリオで、いったい何を描こうというのですか?ほとんど独りよがりとしか思えない。何がいったいしたかったのですか?無駄にこれだけの作画を浪費するその製作態勢には疑問しか浮かばない。他の作品が、これだけの製作態勢を持てずに、四苦八苦している中で、これだけ贅沢に無駄に浪費していること、それ自体に嫌悪感を感じます。もはやテーマがとか、キャラデザインがとかいう次元を越えていますね。あと数話で終わるようですが、終わったらこの作品があった事を覚えている人が、いくら残るのでしょうか? {/netabare}

第十話 {netabare}
前回の回が子供の視聴者には受けたという感じだったのでしょうか。そういった導入部でした。あとはビビがアーカイブ化されていて、ほとんど博物館から動かなかったので、退屈でしたが前回のようなストレスはなかったです。シナリオは今回は理解できました。ラスト、ビビの作曲した歌をAIロボットたちは歌っていたのでしょうか。バレスレで、ビビが最後に歌っている事で虐殺だったら笑うと書かれていたのですが、その通りになってきました。うーん、ま、黒子ファンが作った自主製作アニメだと思えば・・・・。 {/netabare}

第十一話{netabare}
あと2話ぐらいで終わりだと思います。話がもう底が割れているというか、最初にVivyに「歌を歌うためのAI」と設定した人物がおそらく黒幕で、それは明確に画面にはまだ出ていないですが、それがアラヤシキのデータベースに存在するということなのでしょう。なんというか、2時間アニメでできる内容を引き延ばし、オムニバスのよくわからない挿入回を差し込んだだけのシリーズ構成で、とても誠実に作られた作品には思えなかったです。伏線などもガタガタでしたし、シナリオの設定説明がいつもよくわからない。マツモトの余計なおしゃべりが聞えるせいで、話を理解する時間が邪魔されます。同人作品と思えばいいですが、あいにく公共の電波に乗せられた商業作品ですので、そのような評価をされても仕方がないでしょう。コアなアニメファンからの低評価を甘んじて受けるべきだと思います。 {/netabare}

第十二話 {netabare}
あと1話で最終回だと思います。人類が滅んでしまい、タイムジャンプしてビビが歌う事をやり直そうとする、その事自体は使い古されたタイムマシーンもののパターンのひとつなので特に悪いとは思いません。私がここに来てひどいと思ったのは「AI」や「シンギュラリティ」について、画面でまったく詳細な説明がなくシリーズが終わろうとしている事です。マツモトがいつもそれらしい事を話しかけていますが、それが理解できた試しがない。最近私もつべで、「AIソフィア」関連のいくつかの動画を見て、それらの用語がやっと理解できたところです。とにかく説明不足で話がアクションに傾きすぎています。アニメーターさんの養成講座だったのかもしれませんが、視聴者に対して不親切すぎたと思います。とにかくシナリオが悪いの一言に尽きます。 {/netabare}

第十三話(最終回) {netabare}
最終話出だしはバンクシーンで下降しました。しかしあとの作画はよかったです。さすがWITの一言ですね。トアクたちの作戦については、あいかわらずセリフがよくわからず、なんらかのウィルスがあって、それでマザーコンピューターを倒せたというのはおぼろげにわかりました。ビビの歌にもそれが含まれていたようです、というか、そうでなければ歌を歌っただけで全AIの活動が停止するはずがない。歌う場所がニーアランドの舞台というのは、最初にビビが憧れていた場所だったからでしょう。この「憧れていた」というのも、ビビが人間的な感情があると仮定した場合で、視聴者の気持ち的にそうだという意味です。まあとにかく予定調和的な終わり方でした。それをいい作画で見られたのはすっきりはしましたよ。

内容については、再三言っているように、24時間アニメのリメイクものと見て間違いないと思います。だからかつてのその味が忘れられない層にはバカ受けだったようです。まあなんだ、マザーコンピューターが狂っている場面では赤桃色で、平静さを取り戻したら黒子の髪色のブルー色とか、もう膝を叩きすぎて痛いぐらいでした。わかったわかった、赤桃が仮想敵国だったんだね?それでいて、人類のための平和を祈って歌うというこの矛盾。あの「86」もそうですが、「全人類の平和」を願うという壮大なテーマを掲げるのなら、そのテーマに「矛盾」する要素は出さないでいただきたいものですよ。ホント。それでは~。 {/netabare}

最後に小耳に入れようのお話をちょっと。話しに出て来たアンチAI団体の「トアク」とは仏教用語での「十悪(じゅうあく)」から来ていると思われます。
「身、口、意の三業(さんごう)が作る一〇種の罪悪。 すなわち、殺生(せっしょう)・偸盗(ちゅうとう)・邪淫(じゃいん)の「身三」、妄語(もうご)・両舌(りょうぜつ)・悪口(あっく)・綺語(きご)の「口四」、貪欲(とんよく)・瞋恚(しんい)・邪見(じゃけん)の「意三」の総称。 十悪業。」とあります。

こんなところも手塚さんの「ブッダ」っぽいと思われますが、ひとつ言っておきたいのはなぜ「トアク」と読ませているかという事。これ、実は韓国語で「トアク」というと「뜨악」で「げっ!」という驚きの意味です。向こうのバラエティ番組の感情字幕テロップによく使われる言葉ですね。ホルホル(헐헐)などは聞いたことあるかなと思います。これは「ええっ?!」という意味の驚きの感情のテロップです。以上小耳に挟もうでした。日本のアニメではこんな風に、よく韓国語のネーミングが使われることが多いんですよね。

投稿 : 2021/07/01
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サンキュー:

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