「プラチナエンド(TVアニメ動画)」

総合得点
65.4
感想・評価
200
棚に入れた
638
ランキング
3258
★★★★☆ 3.2 (200)
物語
3.1
作画
3.3
声優
3.4
音楽
3.3
キャラ
3.0

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ネタバレ

よ! さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

プラチナエンドとは。

低評価が多い作品ですが、個人的には最終話まで結構楽しく視聴できました。
深いとか浅いといった評価の仕方をするとするならば、この作品は異次元(笑)
物語冒頭では綺麗事塗れの主張を繰り返す主人公に悪い意味で少年ジャンプっぽさを感じ辟易としましたが、物語を最後まで観れば、DEATH NOTE書いた人の作品でしたわ。

なんだかよくわかんなかった、という方向けに、この物語のネタバレな解説を一応書いておきます
{netabare}
この作品は最終話のインパクトが強すぎて、一瞬何が起きたのかわかりませんでした。
なので、最終話をもう一度見返してみたのですが……うむ、わからん(笑)分からなかったので内容を整理して少し考えてみました。

先ずはこの物語で言うクリーチャー(神)とは何なのか?
話中では地球に人類が誕生すると同時に生まれたとされており、神自身も己の出自に関しては何も分かっていない。
ここでラストで流れる一文が疑問を答えに導く最後のピースとなってました。

「もうその星は諦めろ」「我々を殺せる生命はそこから生まれない」「もう一度くらい神を撒く価値はあるのでは」「我々を創ったものを特定する方が近道ではないか」「その考えは……創ったものがいる------とおわりがなくなり」「逆に死から遠ざかる」
「欲しいのは死……」
「それが我々の求めるもの」「死がないことが」「どれだけ退屈で虚しいか」
「羨ましい……」
「死が訪れると決まっていてこそ」「命を燃やし」
「命を輝かせられる」

この内容からすると、この物語には出てきていない、神の上に位置する存在が設定されていることがわかります。
超神とでも言ったらいいのかな?
そしてこの彼ら超神は不死の存在であり、死というものに憧れを抱いている。そして彼らは彼らで、自分達を生み出した存在が居るのでは?という疑問を同時に持っていて、そんな存在を認めてしまえば、自分達は死から余計に遠ざかってしまう、と考えている。
まあ、自分達を創った存在も同じく不死だった場合、もし自分らと同じ悩みをクリーチャー(神)の上の超神の上の超超神が抱えていたとしたら、これ殆ど死ぬ方法探すの完璧に詰みだよね!という答えが確定するわけで、そりゃそうかとは思う。

もうなんていうかね……原作者様の妄想が凄い(笑)

この物語で言う神(クリーチャー)とは、彼らの更に上位の存在である超神が大昔に地球に撒いた存在であり、神と人類は生命を連動させていて、神が死ねば人類含め全ての生命が死ぬ。というか消える。人類だけではなく、全ての有機的な生命が消えると思われる。花も消えたのがその根拠。
これって、人類を含めた全生命は神(クリーチャー)の妄想の産物と捉えられなくもない。人間界とは神の頭の中の出来事なので、神が死ねば妄想も終わりを告げる。
と、解釈しました。そう解釈しないと色々と辻褄が合わなくなって来るので。
そこで一つ疑問があると思います。

なんでこんな終わり方になっちゃったの?
です。

神となった中海修滋としては、単純に米田博士に神が死んだことを伝えたかっただけ。(これ重要)
中海君は天界が消えることは覚悟していたけれど、同時に人類が消滅するなんて思ってなかったんです。その証拠に中海君は死の直前に「ここなら誰にも迷惑はかからない」と呟いており、先代の神は中海君に「やめろ、違う」と警告しています。そもそも、中海君は死を望む人の死を手伝うことはあっても、生を望む人の命は奪えない性格。
全ては無知が生んだ悲劇。

で、この無知な神というのに個人的には非常に共感を持ってます。だってさ、色んな物語で出てくる神だの精霊だのって色々と物知りすぎだと思いませんか?なんで世界の成り立ちとか何千年も前の出来事とか広大な世界のどこで何があってとか詳細に知っちゃってんの?という疑問がずーっとあったんですよね。知らないことが無いってのは思いっ切り不自然。神でも知らないことがあるのは当然。
ある日、何も無い空間に創造する力を持った神が生まれました。ここで問題です。この神を創ったのは誰?
この神の自我が目覚めた時に、それを教えてくれる誰かが居なければそんなの分からないよね。
物語を創る上で、作者目線の便宜上、物知りにさせられちゃってるだけなんですよね。だって見てる人に色々と説明する人必要でしょ?

最後に、何故これが「プラチナエンド」なのか。
個人的には面白かったですけど、これが良い話かと問われれば、全然良いお話しではありません。あー最高の結末!プラチナエンドだね!なんて全く思えません。

ですが、死を羨む者、神を地球に撒いたモノである超神目線では……なにこれ最高じゃん。めっちゃ羨ましい。という感想なんでしょうね。
バッドエンドも観るもの目線次第では最高の結末という皮肉。
{/netabare}

最後まで観た所で、合わない人には全く合わない作品だとも思います。

でも一応言っておきたい。
あっと驚く展開好きな人にはオススメ。

投稿 : 2022/03/30
閲覧 : 179
サンキュー:

5

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