take_0(ゼロ) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
なるほど・・・、なるほどねぇ。
本日は2023.3.5なり。
まったく、直近の作品レビューで今からの仕事超繁忙期うんぬん愚痴ったばかりなのに、こういう時に限って、こういう作品に手を付けてしまうのは何なんだろう・・・。
(答えは、解っている・・・・・・・・・逃避だ!!)
って、愚痴を重ねつつ。
この作品、実は視聴のアタックは2回目です。
いろいろな方のレビューや某アニメレビュー系youtuberの方のレビューで「観た方がいい」作品に上がっているので、アタックしたことがありますが、前半の前半あたりで「続きはまた今度・・・」にしていた作品でした。
「ふ~ん、悪くはないなぁ、何かありそうだなぁ」との手ごたえを感じつつも、若干の間延び感キャラ魅力が刺さらなかったのが理由なのかなぁ。
さて、この作品2012年頃の作品という事で、今となってしまえば、ほんの少し今風とは異なった作りになっているのは仕方がりませんね。
それが悪いと言う訳ではないのですが、スピード感やテンポといったところで、多少のもったり感は感じてしまうかもしれませんね。
これは、時の流れのせいなので仕方が無い事なのです。
だからと言って、この作品が評価が上下するという事はないと思いますけどね。
ん~。
物語の内容については、いつもの事で詳細に書くことは控えるのですが、
確かに、前半と後半で、物語の進行速度、伏線回収的な意味ではかなり差があります。
最後まで観て、というご意見が多いのは納得させられます。
そして、内包するテーマは非常に多彩。
多彩と言ってもカラフルと言う訳ではなく、非常に重苦しく、ダークな色合いのものが多いです。
そして、何もかもを「現代≒リアル社会」に結びつける必要はないのですが、どうしても、比喩、暗喩、メタファーが含まれていることは疑いようもない。
そして、それらが簡単に解決できるような事柄でもないことから、考えれば考えるほど、視聴者は重苦しくなっていきます。
物語をエンターテインメントとして、伏線のつながりや、サプライズ的回収「だけ」で楽しむというのも、もちろんありだとは思いますがね。
ある意味、他作品ですが『進撃の巨人』が内包「視聴者に考えてみてほしい」と問いかけているテーマ群に近いものを感じています。
ああ、これは「考えて観てほしい」ではなく、作品を観た上で「一度、(こういったことについて、これがどういうことか)考えてみて」という意味です。
人間の歴史、今リアル世界に存在している事、行われている事、このままでいいのか?本当にそれでいいの?
・・・あなたは本当にそれでいいんですか?
・・・・・・本当にそれがいいんですか?
なーんてね。
私は、わからないな・・・。
いろいろと考えてはいるし、考えてはみたけれど、行動は・・・?
ってなるし。
そして、この作品のエンディング。
この作品を観た後では、
生き残ったキャラの発する、真実を見つめながら、反省やそれぞれの思いを込めて未来へ向ける言葉さえ「偽善」に感じてしまう自分がいる。
「あ~やっぱり、生き残った者、勝者によって歴史は前に進められていくんだなぁ」と。
これは、生き残ったキャラへの批判や抵抗心ではなく、
そうだなぁ・・・「ま、これって仕方ないよね、こういうもんだわな」っていうニヒルな笑み交じりの愚痴だ。
誰かが残れば、その者たちが歴史を作っていく。
これは仕方がない、誰もいなくなってしまえばそこで終わってしうしね。
願わくば、謙虚に他者への想像力をたくましくして、より良い新世界へ・・・。