「バビロン(TVアニメ動画)」

総合得点
68.9
感想・評価
366
棚に入れた
1121
ランキング
1905
★★★★☆ 3.3 (366)
物語
3.1
作画
3.4
声優
3.6
音楽
3.2
キャラ
3.3

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

社会派気取りだがサメ映画の方がずっとマトモ。

【概要】

アニメーション制作:REVOROOT
2019年10月 - 2020年1月に放映された全12話のTVアニメ。

原作は、作家の野﨑まどによる同名の小説。
監督は、鈴木清崇。

【あらすじ】

東京地検特捜部検事・正崎善は日本スピリ製薬の新薬の承認に関わる不正を追っていて、
そこで関係者である大学医学部の准教授の遺体と対面する。

それは単なる変死事件ではなくて、
新域=東京からは町田市・八王子市・多摩市、神奈川から相模原市の4つの市を合併させて、
誕生する行政特区構想で行われようとしている陰謀にも絡んでいることだった。

新域とは実は、治外法権なエリアを作って、
現行の日本の法律では実行できないことをする政治的な実験場なのではあるが、
その制度を利用してとんでもないことをしようとする首長選挙の候補者がいて、
その候補者に協力する異常者と正崎ら特捜部は対立することになるのだった。

【感想】

読者を引き込む力は強いけど風呂敷を畳めない小説家とネットで叩かれてるのが野崎まど氏。
その野崎原作アニメに初チャレンジ。

クライム・サスペンスドラマとして、正義を守る側と犯罪者の攻防を楽しむのかと思いきや、
デスノートとコードギアスを組み合わせた特殊能力を持った無敵の連続殺人鬼な曲世愛に、
主人公の正崎善が蹂躙されっぱなし&仲間が殺されっぱなしで何一つ反撃できてない、
普通の人間がチート能力に踏み潰されていくのを眺めていくだけのアニメ。

善いこととは何か?悪いこととはなにか?と哲学?思想?めいたことを視聴者に投げかけては、
やたら僕はこう思うだからこうなのだ!と台詞が長いだけで三段論法にもなってない謎理論。
出てくる政治家もふわっとした感情論だらけで、言うことにイチイチ説得力が薄い。

正崎ら作中の人物らが戦ったり悩み考え抜いたりしたことも、
悪魔のような最強チート様の曲世愛の人間の心を操るチート能力に踏み潰されるだけ。

そして、散々やりたい放題殺し放題されてた主人公側は一矢報いることすらできずに、
投げっぱなしジャーマンのバッドエンド。これのどこが面白いのですのかね?
有名なリョナシーンなどのショッキングな展開もあって、
背徳感とかの刺激を求めている人向け?

漫画版パトレイバーで内海が、デスノートで夜神月が、鬼滅の刃で鬼舞辻無惨が、
なぜ罪に応じた罰で因果応報を食らわなければならなかったのか?
本筋が王道でも邪道でも、対立する存在が競り合うことに面白みがあり、
悪いことに憧れてはいけないという王道精神を捨ててない、これらの作品らと比べても、
作者がヒーローが嫌いなのか逆張りすれば面白かろうの精神ですかね?
これは売れるためのウケ狙いで過激さと邪道さに走っていますよね?

アニメの結末は未完の原作とは違うとのことで、原作を調べてみれば、
2017年11月22日発売の第3章でつづくとなってから、2023年までの6年間音沙汰なし。
原作者が本当はどんな結末に持って行きたかった?
アニメとの違いがあればバランスが取れるのでしょうが、
原作にもつづきが無くて物語が投げっぱなしなことから、
作者的にも、深く考えて作った物語でもないということでしょうかね。

キャラクターが理屈っぽいものを捏ねていますが、
作者の脳内会議から生まれた、ただ長いセリフを喋らせられてる人形でしかない、
露悪でないシーンが画面が冗長な朗読紙芝居で退屈なだけのどうでもいいアニメ。

見た時間が無駄だった。この程度の薄い感想しか出てきませんでした。
アニメに思想とか哲学とか求めている方もいますが、これは単にそれっぽいのと、
露悪シーンが目を引くだけで本当に空虚なアニメでした。真面目に考察するだけ無駄で、
ポップコーンとコーラを肴にサイコホラーっぽい刺激だけ求めてれば良いと思いました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2023/08/18
閲覧 : 192
サンキュー:

28

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