「思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ映画)」

総合得点
71.3
感想・評価
61
棚に入れた
282
ランキング
1330
★★★★☆ 3.7 (61)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

純愛。

【概要】

アニメーション制作:A-1 Pictures

2020年9月18日に公開された103分間の劇場版アニメ。
原作は、『別冊マーガレット』で連載されていた恋愛漫画。
著者は、咲坂伊緒。

監督は、黒柳トシマサ。

【あらすじ】

市原由奈は引っ込み思案で恋愛に夢見がちな少女。
少女漫画コレクターでいつかは素敵な王子様に出会えることを妄想している。

中学を卒業しての春休みに、
唯一の親友のさっちゃんが引っ越しで離れ離れになるのを、
駅のホームに見送りに行った帰り道で、山本理央という少年と初めて出会う。
理央は由奈が初恋の相手という、
子供の頃に読んだ絵本の王子様のイメージそのままのイケメン。

由奈はその後に自宅マンションに入った時に、
ここに引っ越してきた同い年の少女の山本朱里が困ってるのを助けた縁で知り合う。

友達が去った日に新しい友達ができた由奈。

生まれたときからずっと同じ場所に住んでて、
自分に自信がなくて奥手で恋愛経験ゼロな由奈と、
引っ越しが多くて社交的で恋愛経験が豊富な朱里。

何もかもが正反対の二人だが、親友になるのに時間はかからなかった。
そして、高校入学の日に由奈は理央と再会して、
理央が朱里の母親の再婚相手の息子で、
血がつながってない同じ学年の義理の弟であることを知る。

由奈と同じマンションに住む幼なじみで彼女の恋愛対象ではない唯一の男友達、
乾和臣を含めた4人それぞれの感情が絡み合った切ない恋の物語が始まったのだった。

【感想】

ヒットした少女漫画が原作のアニメ映画作品らしいです。

映画館に観に行った『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と同日に上映開始なので、
名前とビジュアルは知ってましたが、長い間スルーしてたのを視聴。

主人公の由奈の初期の言動は、脳みそが蜂蜜と生クリームで出来てるんじゃないか?
と小っ恥ずかしさがありましたが、自分の狭い世界の殻に閉じこもって15年間生きてきた由奈が、
人の心に触れて恋と友情を同時に経験することで、自分が直面している現実に由奈が向き合って、
他人の気持ちを知ったり推し量ったりすることで人を想う気持ちを育んでいく、
由奈なりの精神的な成長を見守っていく、そんな青春ストーリーなのですね。

恋愛への憧れが強いものの踏み込んでいく勇気がなかった内気な女の子な由奈が、
恋の痛みを体験することで、きちんと自分の気持ちを人に伝えられるようになったり、
優しい心根のままに純粋で直向きなままに好きな人の幸せを願っていくようになる姿に、
オーディションで由奈役に選ばれた鈴木毬花さんの声と演技が、
表情豊かな作画芝居にびっくりするぐらいハマっていました。

恋は美しくも楽しいものなだけではなくて、
自分の気持ちが自分でも整理できなかったり、思い通りにならない状況への切なさがあったり、
いろんなモヤモヤを乗り越えて4人はハッピーエンドに向かっていくのですが、
その青春の空気が懐かしくもあり心地よくもありました。

恋愛・友情・家族の問題など、様々な話が繊細に複合的に進んでいくのですが、
四角関係で結局誰が誰とくっつくのか途中までは自分には予測がつかずに、
先の展開が気になって最後までだれることなく観れましたね。

この手の映画はいい歳したおとなが一人で見てあれこれ論ずるものではなくて、
多分カップルが観て4人の男女の高校生の気持ちに共感して、カップルで感想を言い合ったりする。
実写映画版も含めてそんな企画だったのでしょうね。

女子小学生・中学生が観たらハマりそうな少女漫画の直球王道展開でとても面白かったのですが、
興行的には振るわなかったのは本当に残念に思いました。


これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/01/21
閲覧 : 75
サンキュー:

16

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