「劇場版「境界の彼方 I'LL BE HERE 」 過去篇(アニメ映画)」

総合得点
65.3
感想・評価
353
棚に入れた
2625
ランキング
3308
★★★★☆ 3.7 (353)
物語
3.4
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

未来篇のための長い予告映画かな?

【概要】

アニメーション制作:京都アニメーション
2015年3月14日に公開された82分間の劇場版アニメ。

原作は、著者・鳥居なごむとイラスト・鴨居知世による、
KAエスマ文庫から刊行されていたライトノベル。

監督は、石立太一。

【あらすじ】

血液を媒介とした滅びの異能から「呪われた一族」として、
妖夢を討伐する異界士の業界で忌み嫌われてきた一族。
その生き残りの高校一年生の眼鏡少女の栗山未来は、
異界士の名家である名瀬一族に呼び出されて、
世界を滅ぼす妖夢と言われる“境界の彼方”の討伐の依頼を受ける。

“境界の彼方”は普段は人間と妖夢の半妖の少年・神原秋人(あきひと)
彼の中にいて重傷で生命の危険にならないと表に出ることはない。
秋人は普段は生命力が強くて傷の治りが早い以外は、
普通の人間と変わらないスペック。

栗山未来の異能の特性で“境界の彼方”が表面化する隙を与えずに、
秋人を抹殺しようというのだが、想定外に秋人の生命力が強くて、
血の剣で何度刺しても死に至らないどころか、
“境界の彼方”が現れる程のダメージも与えられない、そんな日々が続く中で、
間が抜けていて常に腹ペコな未来を不憫に思うようになった秋人と、
秋人と会話を重ねていくうちに殺すことへのためらいが強くなる未来だった。

【感想】

後篇にあたる未来篇がTV版の続きの新作であり、
この過去篇はTV版のおさらいの総集編と言ったところ。

特撮を参考にしたかのようなエフェクトだらけのよく動く戦闘シーンの演出であるとか、
後にヴァイオレット・エヴァーガーデンの美術監督を務めた渡邊美希子さんらによる、
妖夢が出現したときの非現実的な世界観を強調するかような、
色のついた空気の揺らぎであるとか、映像作品としては楽しいのですが、

中身はTV版ほど時間を掛けずに1/3の視聴時間で要点だけがわかれば良い人向けで、
日常のコメディとかヒロインの未来の過去の話とか悪役の藤間弥勒の暗躍であるとか、
ところどころがすっとばされた本当にただのダイジェストストーリーで、
これ見るぐらいなら、時間かかってもTV版をしっかり観たほうが良いと思いましたし、
TV版を視聴済みの人からみても、未来篇へとつながる新規のラストシーン以外は、
改めて観なくていいかなと言ったところ。

ユーフォの総集編2が追加シーンと大胆な編集で映画内だけで物語が成立していたり、
ツルネの総集編が映像にアレンジを加えていたりの付加価値があったの等と比較すると、
正規の料金を支払って映画館に行くような内容ではないですね。
まあ、劇場の大画面と音響で視聴体験をすると違う感想になるかもですが。

劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを観たあとだと、
終盤の未来の『嬉しいなあ』の泣き顔に同じ石立監督だとわかる特徴があったり、
演出のやり方を注視してみるとそれなりに発見があったりして、
それはそれで楽しいのですが、やはり一本の映画作品としてみてみると、
あまり好意的な評価ができない編集内容でした。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/02/19
閲覧 : 60
サンキュー:

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