「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)」

総合得点
95.5
感想・評価
1689
棚に入れた
7398
ランキング
1
★★★★☆ 4.0 (1689)
物語
4.0
作画
4.0
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
4.2

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

恋愛コント集。と思いきや…?

【概要】

アニメーション制作:A-1 Pictures

2019年1月12日 - 3月30日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、『週刊ヤングジャンプ』で連載されていた漫画作品。
著者は、赤坂アカ。

監督は、畠山守。

【あらすじ】

東京都港区にある幼稚園から大学までの内部進学のエスカレーター式の一貫校で、
発祥は18世紀に遡り、かつては貴族や士族の教育機関としての由緒正しき歴史があり、
現在では政財界の子弟が数多く在籍し偏差値77の学力の超名門校の秀知院学園。

権力者からの賄賂と口利きを受け入れ続けての悪習の裏口入学が横行しているものの、
秀知院の教育環境と実績自体は日本のトップクラスであることには変わりない。

学費と寄付金と賄賂が高額すぎて、庶民の入学は学費免除の特待生以外の選択肢が無く、
そのための一般入試で超難関の特待生枠での高校からの入学を勝ち取り、
外部入学の庶民でありながらも努力で定期試験の学年1位を常時キープしているのが、
主人公のひとりである第67代の生徒会長・白銀御行(しろがね みゆき)
そして、この作品にはもうひとりの主人公がいる。本作のヒロインであり、
学年2位で生徒会副会長の財閥令嬢の才媛・四宮かぐやと、
白銀御行はお互いに好きあってるのだが、本人同士は素直になれない。

『好きになったら負け。相手に好きと言わせたい。』

恋愛経験が無いふたりは、
自分が人に愛されることへの自信の無さと、好意の示し方がわからなかったり、
コンプレックスから相手に弱みを見せることになるのを避けたくて、
自分からの告白はしたくない等の思惑があったりして、
プライドが高いふたりの意地の張り合いと駆け引きが続いて、
『好き』だと言えないでいる。

天才と言われる優等生の頭脳をフル回転するふたりだが、
そこに生徒会書紀の藤原千花の天然な行動で目論見が崩されたり引っ掻き回されたりもする。
『好き』と言わせたいのに上手くいかない“恋愛頭脳戦”の日々のラブコメディなのである。

【感想】

週刊ヤングジャンプで連載初期の原作をそれなりに読んではいました。

【推しの子】でもそうですが原作の赤坂アカ氏の作風は雑学系の情報をネタにすることが多く、
それはハッキリと言葉で説明しないと読者・視聴者に全く伝わらないことから、
原作時点でナレーションでつぶさに解説があり、モノローグを用いての、
白銀御行と四宮かぐやの心の声が常にダダ漏れで、非常に文章量が多い原作漫画でしたが、
アニメだと青山穣(ゆたか)氏の暑苦しいナレーションが原作のイメージと違ってて苦手で、
ギブアップした経験があるのですよね。そのしつこさも3話目からは薄くなったですけどね。

恋愛作品は、男女の惹かれ合いながらも心のすれ違いでのやきもきを楽しむものでありますが、

この作品の可笑しみは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で言うところの、“裏腹”
言葉が多くなればなるほど本心から遠ざかってしまう、
勉強はできるのに不器用な一組の男女が策を弄しては互いに自縄自縛になったりでの、
焦りや後悔、歩み寄りたいけど素直になれないなどの感情の変化をイチイチ楽しむに尽きます。

ただ言葉の情報量が多い作品ですので、キャラを好きになって人間関係を楽しんでいたい。
そういう気持ちにならないと、やたらくどいアニメになってしまいます。

アニメの作り方としては、漫画のコマからでてきたようなコミカルな表情などが原作再現風で、
そこに視聴者を楽しませる目的でのアニメ独自なコミカルな演出を付け足したりすることもある、
紙芝居気味なアニメで、原作を読んだイメージそのままに蛇足な演出はなるべくやらない感じ。

早口で喋ってるものに挿絵感覚で映像がついてると思いきやそれはコメディパートの特徴で、
恋愛のドキドキではテンポを変えたり、シリアスなシーンでは写実的なアングルを用いたり、
色彩や作画の解像度を普段と変えて、まるでドラマのワンシーンみたいになったりで、
演出の使い方もTPOに合わせて、それぞれに意味がある緩急になっていることに、
視聴者の感情のコントロールを意識した上手いアニメになってると思いました。

そこに古川慎さんや古賀葵さんや小原好美さんなどの声優のお芝居の良さが加わって、
キャラの魅力をきちんと映像で引き出せていることに、
十分に面白いアニメだとは思いますね。

ただ、あにこれで1位になるような作品であるかかは議論の余地があると思いますけどね。
アルゴリズムの仕組みとか解らないですし、そこはそれで気にしないほうが良いですね。


これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/03/04
閲覧 : 109
サンキュー:

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