「ギルティクラウン [GUILTY CROWN](TVアニメ動画)」

総合得点
87.4
感想・評価
7196
棚に入れた
30369
ランキング
149
★★★★★ 4.1 (7196)
物語
3.8
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.4
キャラ
3.9

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キャラ多すぎたか?

 作画は素晴らしかった。特にバトルシーンが秀逸。
 そのバトルシーンだが、単に絵がきれいとか、迫力があるとかだけでなく、
ドラマティックな演出があって、それが非常に印象的だった。
 六本木フォート住民救出作戦での敵の前面に躍り出ての恙神 涯の立ち振る舞い、
城戸 研二救出作戦での幻想的とも言える無重力空間でのバトル、ルーカサイト(衛星)を直線
上に並べて、それを撃破するという破天荒なやり方、船上パーティーにおける舞踏シーンと
リンクするミサイルからの船の防御はお洒落さを感じさせるものだった。
 後半になると、割と普通のバトルになっちゃったけど、それでもクオリティは
高かったな。

 基本的には異能バトルものだが、2クール作品だけに結構、展開が変わっていく。
 変わっていくのは展開だけでない。キャラも沢山出てくるが、主人公の桜満 集を始め、
キャラの行動や考え方も話が進むにつれ、どんどん変わっていくが、この変貌が結構嫌な
感じの方向に変わっちゃう。
 現実の人間もそう首尾一貫しているものではないから、ある意味キャラにリアリティを
持たせるのに役立ってはいるんだけど、娯楽アクションとして見ていると結構不快な
気分にもなる。
 この作品、良くも悪くも人間のいやらしい部分を見せてくれるな。

 長尺作品だったこともあるのか、脚本は粗が多い感じで、作品世界の設定や謎なんかは
なんとか押さえた感じだけど、キャラに関しては処理しきれなかった印象。

 細かいところを揚げていくと、きりがないんだけど・・・。
 城戸 研二はわざわざ救出作戦にストーリーを割いたりして、いかにも重要人物な
登場で、チームワーク重視の葬儀社を「ぬるい」と評するなど、非情派として葬儀社内の
対立概念になり得る存在だったのに、肝心の葬儀社自体が中盤にして崩壊。結局は単なる
小悪党的存在で終わっちゃった感じ。

 ユウもいかにもラスボスと言うか、集のライバルといった感じで登場したが、涯が復活
してしまうと、どうも居場所がないイメージで、当初思っていたほどのインパクトを
残せないまま退場。
 これはあくまで想像なのですが、当初想定していたストーリーと実際のストーリーは
違うのではないか?と思ったりします。
 当初は涯、桜満 真名、茎道 修一郎は前半の山場で退場させて、後半は楪 いのりを
挟んで、集とユウが戦うような展開だったんじゃないかな?

 前述のキャラの行動や考え方の変化ということに関しては、供奉院 亞里沙の変貌振りが
印象的。。
 最終的に身体こそ無事だったが、最後まで涯の側に付いた彼女の精神的決着は描かれない
まま、病んだ状態で放りっぱなしといった感じ。

 関係性だと、ツグミとダリル・ヤン。
 ツグミと出会うことで、ヤンが変わり始め、ロマンスの予感さえ感じさせたが、その後は
何の進展もなく、ヤンの生き方そのものを変えるまでには至らず。終わってみれば余計な
描写といった感じだった。

 他にも色々あるんだけど、もっと脚本が練られていたら、かなりいい作品になった
だろうと思えるだけに残念感は残る。
 そんな感じで、不満は多々あったのだが、最後まで先行きが気になる作品ではあった。
 この「気になる」ということに関して、個人的にはストーリー展開より、集がどうなって
しまうのだろうという部分が気になっていました。
 あまり生き方が器用ではない子が思い悩んだ挙げ句、あっちに寄ったり、こっちに
寄ったりで、見ていてイライラさせられるんだけど、とにかく放っておけない感じ。
 フィクションのキャラでありながら、親のような気持ちで接してしまった。なんか最後は
宗教者のような感じだったけど。

投稿 : 2012/08/18
閲覧 : 289
サンキュー:

7

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