Smog さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態：観終わった
情報量たっぷりの良質な群像劇
ライトノベルが原作。
全13話+番外編3話。
原作未読です。
1930年代のアメリカを舞台にしたファンタジー群像劇。
不老不死の酒を巡る様々な思惑と、それに巻き込まれていく人々を描いた作品です。
一番の見所は、まさに群像劇！というストーリーと演出でしょう。
数話で伏線を思い切り散りばめ、話を広げながら徐々に伏線を回収、そこからさらに伏線を散りばめて話をどんどん広げます。
同時多発的に起こる事件を様々な視点で描き、とにかく時間軸がバンバン飛びます。
登場人物も多彩ですので全体的に情報量が多く、慣れるまで時間がかかるかもしれません。
しかし、それを乗り越えて話が繋がったときの爽快感はとても味わい深いです。
広げすぎ感のある伏線量でしたが、最終話での収束は見事でした。
何度も見返したくなる作品です。
作画は世界観にあわせてシンプルな印象でした。
残虐シーンがのっぺりした色づかいで描かれていたのはシュールでした。
暴力的な描写がかなり多く、苦手な方は見ない方がよいと思います。
音楽は世界観に合わせ、ジャズをベースとしています。
ジャズ好きとしても、聞いていて心地の良い音楽ばかりでした。
OPのテーマソングは歌詞のある曲ですが、あえてインストゥルメンタルにするなど、演出にこだわりを感じました。
群像劇として文句なしの良作です。
しかし、詰め込まれている情報量がとても多く、残虐な描写が多いため、見る人を選ぶと思います。
群像劇が好きな方、伏線回収を楽しみたい方にオススメしたい作品です。
