「青い花(TVアニメ動画)」

総合得点
67.0
感想・評価
380
棚に入れた
1949
ランキング
2569
★★★★☆ 3.7 (380)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

蓬(Yomogi) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

実は期待していなかったので、第一話を見た時とても嬉しかった。
全体的な雰囲気が落ち着いていて、ゆっくりしたテンポが心地よかった。
良い作品になるだろう、との予想通り、とても面白かった。
NOISEアニメ枠では一番の出来だと思う。

全体の明度を高く、コントラストは弱く、刺激のすくない画面作りで少女たちの柔らかい日常を感じさせる。
また小林七郎さんの美術も、いい感じに力が抜けていて大変好み。
作画は全くぶれることがなかったので安心して見れた。
毎回、明らかに田中宏紀と分かるカットがあって、そこだけ超美麗。
髪の毛がスズランテープのような動きですぐ見分けられるので、皆さんも探してみて。

演出もしっかりしていて、サカイ監督はほんとこういうのが上手いんだなあ、と感心させられた。
脚本の高山文彦さんも好きなんだけど、原作を読んでないのでどのような仕事ぶりなのかは分からなかったのが残念。
なんか、スタッフが無駄に豪華な気がするのは気のせい?
いやいや、無駄じゃないよ、全然……。

ストーリーは女の子の思春期、といった感じで生暖かいのにサラリとしている感じが心地いい。
これは同年代の男子を排除しているからこそ成り立つ恋愛ものだと感じた。
特に杉本先輩のキャラは同年代の男子が出てくると途端に魔法が解けてしまう。

杉本先輩のような男装の麗人タイプはほんのわずかな思春期の少女のお約束の中でしか生きられない、儚い存在なのだ。
彼女が男装で姉の結婚式に出るシーンなんかは、もう心がむず痒いのなんの。
ボーイッシュになろうとしているのに、その理由が男のためなんて、なんて少女趣味な健気さなの!

その対比として、ふみが少女らしい外見とは裏腹に、女の部分が見え隠れしてなかなかくせ者だった。
前の恋人を「諦めました」と宣言し、「先輩ももっと大人になってください」と言い放つ姿勢は、少女ではなく女の匂いを感じる。

杉本先輩はふみをリードする振りをして、ふみが甘えさせてくれる相手か様子をうかがっていたに過ぎない。
ピシャリと言われて、甘ったるい少女時代から卒業した杉本先輩こそ、このアニメの本当の主人公だったのではないだろうか。
いや、あーちゃんの存在感が薄すぎただけ??

それにしても公式HPで原作者の志村貴子と羽海野チカが対談をしているんだが、島本和彦の「吼えろペン」ネタでも意気投合しているのが、何とも……。
突っ込み役がいない会話って誰も止めないんだよね……。
分かります。

投稿 : 2014/04/13
閲覧 : 266
サンキュー:

2

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