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「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(アニメ映画)」

総合得点
77.6
感想・評価
391
棚に入れた
1719
ランキング
592
★★★★★ 4.1 (391)
物語
4.3
作画
3.9
声優
4.1
音楽
3.9
キャラ
4.1

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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーの感想・評価はどうでしたか?

シルメリア さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「後の世に多大な影響を与えた作品なのは言うまでもあるまい」

これが生まれてなかったら…
あの作品たちは生まれることが無かっただろうと
確信出来る。そんな祖的アニメヾ(≧∇≦)
久々に、視聴したが何十年振りだろう∑(OωO; )
忘れていたけど、部分部分は、はっきりと
記憶に残っていた…不思議なものだ!

にしても「ラムちゃん」は
変わらず可愛いのおぅ♪

投稿 : 2016/08/21
閲覧 : 266
サンキュー:

9

ペガサス さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

夢見る少女が望む世界

当時の押井守はこう語っていた。
「自分のやりたいことをやらねば映画は成り立たない」

そして、劇場版第一作「オンリーユー」に続いて、
ついに自身のインナースペースを、うる星やつらのキャラと友引町を舞台に全面展開させた問題作。

時の螺旋に佇む、夢見る少女は何を望んだのか。
この劇場版でのラムは可憐で儚げで、いつもより魅力的に見えたものだ。

魔法少女まどか☆マギカの続編として公開された傑作劇場版「叛逆の物語」は、この作品へのオマージュとなっている。

投稿 : 2016/07/17
閲覧 : 314
サンキュー:

5

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

新SFスーパー英雄(?)列伝56

当時、うる星やつらの作品の中で一番好きな作品であり、一番高橋留美子らしからぬ作品だと思いました。
とにかく最初に観た印象が強烈でしたね。
ただ、この作品が好きになれない人も多いんじゃないでしょうか。
しいていうと、高橋留美子原作ではなく、押井守原作のうる星やつらって感じですか。
そう考えると(自分的には)いろいろ納得できるというか・・・まあ、面白かったので当時はどうでも良かったんですけど(苦笑)
しかも違うようで、やっぱりうる星やつらから大きく外れてはないんですよね、これが。
学園祭前夜のシーンは、ホント画面にこれでもかというほど、ネタが入ってましたね(X星人なんて、時代を感じます)
ラムはカワイですし、しのぶが迷い込む風鈴のシーンはホント幻想的でした。
ただ、ラストの校舎を観ると、まだ夢の世界から抜け出してないんじゃないのって思いました(汗)
あたる
「お兄ちゃんはね…好きなアニメを好きで居る為に、そのアニメから自由で居たいのさ(って、違う)」
良くも悪くもアニメ史上に残る傑作のひとつですね。

投稿 : 2016/03/14
閲覧 : 312
サンキュー:

15

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

色あせない凄さ

今見ても面白いと思う作品のひとつ。不思議な世界観が特徴的で
メガネのセリフと風鈴がいくつも出てくるシーンはどこか懐かしく印象的です。

投稿 : 2015/11/14
閲覧 : 267

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

歴史的意義は高い作品

 上記のような位置づけの作品なので、おおまかな内容やその後の作品たちに与えた影響などは知っていました。しかし、視聴は初めてです。

 うる星やつらシリーズは、劇場版の第1作だけは視聴したことがあったのですが、細かい登場人物などは当然ながら覚えていないので、そこはWikiを確認しながら・・・。

 所々に前衛的な映像が盛り込まれてくる感じは、角川映画のようだなと思いました(←完全に知ったかぶり)。

 高橋留美子先生の描く女性キャラクターは、やっぱりかわいいですね。そんな中で一番気になったのはサクラ先生です(キリッ)。声の低さといい、しゃべり方といい、カッコ良すぎです。

 ストーリーは言わずもがなですが、高橋留美子先生があまり今作に対して肯定的な思いを持っていらっしゃらないことは悲しいです(当然と言えば当然ですが・・・)。

投稿 : 2015/11/03
閲覧 : 386
サンキュー:

8

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

1984年に、、

劇場公開された作品です。ケーブルTVにて何十年か振りに視聴。

押井守の作品としても、評価は高い映画ではあるが、、自分にとってはそう評価は高くない。

これは、何十年か振りに視聴しても変わらない。

この映画で印象に残っているのは、ラムの可愛い(ノ≧▽≦)ノさと、ラムが宙に浮かぶ浮遊感だけである。

後、評価するのは、主題歌ですね。
うる星やつらの主題歌は、どれも名曲ばかり。此れだけは、断言出来る(*´・ω・`)b。

投稿 : 2015/09/24
閲覧 : 250
ネタバレ

あにめじさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

現在のループものに多大な影響を与えた一作(長文レビュー)

※少々書き忘れていたことがあったのでネタバレ末尾に追記 8/2316:00
先日、STEINS;GATEのレビューの中で本作を取り上げたが、幸いにしてCS放送にて放映されたので、10何年ぶりに視聴。
冒頭の崩壊した世界で水遊びに興じるラムやメガネたち。日光浴をするサクラ先生。訳が分からないがぼろぼろになって旗を持ってふらふらと立つ諸星あたる。象徴的なシーンから始まる。
押井守氏の監督2作目であるが、圧倒的押井節で、高橋留美子の作風が好きで押井守が苦手な人は観ない方が良い。
この「ビューティフルドリーマーの一部評価に『押井版最終回』とあるのも納得できる。

さて本作はループものの原点に近い作品である。
STEINS;GATEのレビューでも述べたが、ループから抜け出す物語とは『日々を無為に過ごす「何者でもない自分=モラトリアム」から「自己を確定させた存在」への変化を描くもの』であるだろう。
それに当てはめてみると、このビューティフルドリーマーとは非常に良くできているといえる。

原作(高橋留美子)の設定では主人公である諸星あたるは決してヒロインであるラムを好きだということを表明しない。
端から見ていて明らかに両想いであるにもかかわらず、頑なにそれを有耶無耶にしている。
これは他の高橋留美子作品(らんま1/2、境界のRINNNEなど)にも取り入れられている手法であるが、それはそのまま高橋作品の根幹をなすものでもある。
押井守は今作において、それをあっさりと破り捨ててしまった。試写会で高橋留美子が怒るのも無理はないだろう。

個人的な見解ではあるが、押井守は恋愛に対し臆病ではあるが誠実な人間性を好むのだろう。
また物事は常に変化し続けているととらえているのではないだろうか。
それ故にいつまでも変化のない、言い換えると停滞しているラブコメを強制的に破壊してしまうのではないだろうか。

閑話休題。

前述のようにビューティフルドリーマーは高橋留美子作品としてではなく、押井守作品としてみるべきだが、それとは別に現代の作品へ多大な影響を与えた作品でもある。
まず多くの小ネタを含むこと。
これは現代のギャグやコメディアニメ作品では当たり前のようにされているが、この時代がスタート地点である。
次にサブカルチャー(アニメ含む)の中にループものというカテゴリーを確立させたこと。
これについては世界的には、ケン・グリムウッドの小説『リプレイ』がスタートであるとされる。
最後に物語の舞台装置を露見させてしまったこと。
となる。
つまり、ビューティフルドリーマーがあったからこそ後のクリエイターたちは積極的にループする世界を作れ、小ネタを挟み、視聴者も舞台装置ありきで物語を楽しめるようになっていったといえる。
さて、そこでこの物語の特徴の一つ、ループであるが、この作品から多くのループものが出来ていったと述べた。
だがそのすべてが正しくループものとしての『お約束』手順を踏んでいるかと言えば、そうではなく「涼宮ハルヒの憂鬱、エンドレスエイト」のようにループの手法だけを劣化コピーしたものも存在する。
それは作り手の理解不足でもあるし、ループものの本質を敢えて避けたという部分でもある。
ループものの本質は克己(堕落)であり、主人公を通しての自己投影である。
振り返ってビューティフルドリーマーではどうか。
物語の視点は様々な人物を通して語られていく。その度ごとに主人公が移動しているといえるかもしれない。
最初に登場人物全員が特に心理描写もなく状況に流される様が描かれる。この時点では全員が主人公であり、視聴者でもある。次に事態に気づく温泉マー{netabare}クの物語がはじまる。
彼は数日ぶりに帰った自宅アパートがまるで数年以上も留守にしていたかのような崩壊ぶりに愕然となり、その事実を養護教員であるサクラ先生に告げ、その後姿を消す。
世界が文化祭前日を繰り返していることを知ったとたん、劇中の言葉を借りれば「開き直ったかのように」メインメンバー以外を残し、世界は姿を変える。
次の主人公は千葉繁演じるメガネだ。
崩壊した世界で彼は仲間(チビ、カクガリ、リーゼント)とともにこの世界で生きていくことを受け入れる。その横ではメガネが「おかしくなった」とあきれる面堂終太郎が戦車砲をぶっ放している。
次の主人公はその面堂とサクラ先生になる。
二人はおかしくなったのではなく、世界を受け入れず、調査していた。
そして、その結果として世界を変えた存在を突き止め、相対する。
最後に諸星あたる。
現状に納得せず、しかし先に進むことも嫌う彼の口からは「お兄ちゃんはね、好きな人を好きでいるために、その人から自由でいたいのさ。…わかんねぇだろうな、お嬢ちゃんも、女だもんなぁ」と本質的な言葉がでる。
{/netabare}
さて、一連の主人公たちの行動から、このループする世界に対してどういうスタンスなのかがこの物語のキーワードになるだろう。
最初の温泉マークは拒絶。次の{netabare}メガネは享受、サクラ先生と面堂は否定、最後の諸星あたるはモラトリアム。何者かになることを拒否している。
結局物語は外部からの強制力が働き、終結するのだが、視聴されたかたは気づいていただろうか、前半、やたらと姿を見せていた(ヒロインなので当たり前だが)ラムが後半殆ど姿を見せず、終局を迎えたことを。
この物語は「みんなとずっと一緒にいたい。変わりたくない」というラムの無邪気な願いを叶えるために用意された世界をどうするか、というものだったはずである。
そこに当事者たるラムが介在しないことに一種のメッセージを感じる。

さて、どたばたしつつも物語は終わり、世界は繰り返しつつも変わっていく日常へと戻っていくわけだが、劇中にあるサクラ先生の言葉「木造モルタル三階建て」の校舎がエンディングでは二階建てになっていることに気づいただろうか。
{/netabare}
そして劇中では否定し、調査していたはずのサクラ先生と面堂が、冒頭シーンではなぜ受け入れてしまっていたのだろうか。諸星あたるがぼろぼろだった理由はなんだろうか。
{netabare}
8/2316:00追記
変化を肯定し、停滞や繰り返しを否定する押井守だからこそ虚構世界のさらに虚構である舞台装置を見せ、そのことによって、この作品を単なる繰り返し世界の批判ではなく、虚構だからこそ夢想することが出来る『永遠』のあり方を示せたのではないだろうか。
{/netabare}
そして物語はループする。

投稿 : 2015/08/23
閲覧 : 429
サンキュー:

8

めがもん。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

うる星やつらにしては違う雰囲気でイイ。

うる星やつらは、コミカルでギャグ多めだと思いますが
この映画は、違う路線の内容で私は好きです。

結果どうなるんだ?と思える不思議な展開。
心理を表しているのかな。

投稿 : 2015/07/02
閲覧 : 314
サンキュー:

2

ネタバレ

UsaMin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

覚めない夢

最初は単純に楽しい馬鹿騒ぎ
でもだんだん不穏な空気が漂いだして・・・
というような内容。

とにかく話がよくできているとおもう。
当時うる星やつらでやらなくてもという声があったみたいですが、
原作の一話完結ドタバタコメディーでは絶対できない話になっています。
逆に、原作やTVを見ていなくても主な人物数人の設定程度知っていれば
問題ないのではないでしょうか。

これを見たいちアニメファンとしての自分にも「覚めない夢」の問題を
突きつけた話でした。
このままアニメをいつまでも見続けるのはとても楽しいし、大人になんて
なりたくないし、社会に出る前の「文化祭の前日」である今をずっと
続けていたい。

でもそれで本当にいいの?本当に幸せ?

逆にずっとこのままで居られるならそのほうが幸せなんじゃない?

そんなことを考えさせられました。


余談ですが、個人的にはエンドレスエイトに限らず「涼宮ハルヒの憂鬱」の
世界はこれの世界観を下敷きにしていると考えています。

投稿 : 2015/05/29
閲覧 : 378
サンキュー:

4

MYpCF99961 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1984年の3つの奇跡

1984年、アニメの世界に3つの奇跡が生まれた。

一つは「風の中のナウシカ」

二つ目は「超時空要塞マクロス-愛憶えていますか-」

3っつ目が「うる星やつら-ビューティフルドリーマー-」である。

宮崎監督、石黒先生と河森正治さん、押井守の才能が爆発した年である。

空前絶後の年でありました。

ビューティフルドリーマーの内容解説はしませんが、3つの奇跡の一つ「ビューティフルドリーマー」を見てほしいと思います。

故人、石黒先生に感謝します。

投稿 : 2015/04/11
閲覧 : 236
サンキュー:

2

GON太 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何が夢で、何が現実か?

最近ブルーレイが出たので、購入して改めてみました。
私にとって押井守監督作品との始めての出会いで、当時は大きな衝撃を受けました。

投稿 : 2015/03/26
閲覧 : 256
サンキュー:

1

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

☆劇場版第2作

押井守の名前を世に広めた出世作♪☆

私的にはもちろんメチャ面白かったです~☆

サクラ先生がバイクに乗るシーンがカッコ良かったです~☆V(^_^)V

1作目が劇場版としては弱い感じでしたけど本作は
スケールが大きくて古さを感じませんでした。

まぁラムちゃんが出てればそれでいいんですけど(*^_^*)♪♪♪~☆

監督/押井守

1984年2月11日

投稿 : 2015/03/07
閲覧 : 241
サンキュー:

4

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

虚構で構築された美しき夢物語

何の予備知識もなく見たのですが
良く練ってあるなぁ…と感心しました。
最初の方でおおよそは予測がついたのですが
伏線も張り巡らされていて秀逸。

他のレビューアーさんとほとんど同じ意見なので
特に書く必要もないと思ったのですが
最後の展開が素晴らしいと思って。
これ、30年程前の作品らしいですけど
これをベースに作ってある作品って多そうだし。

ループものは数あれど、OPに繋げてくるあたりが流石だなと。

美しい夢を作っていたいのだ

これって普通に思う夢でもあり
悲しくも儚気で叶わぬ夢
これって、作品作りにも通じる物があるなって。

虚構に虚構を重ね、現実に戻ったかどうかも定かでない。
学校の建物でそれは明らかになるけれど
概念的な物だったり、存在だったり
自分が認識していなければそれは夢であったり虚構であると。
大変に面白い作品です。

アンチテーゼ的な考察だったりも読ませていただきましたが
実に考察しがいのある面白い作品だなって。
うる星やつらってラブゲーム的な作品らしいのですが
あたるなりに思ってる事が伝わって来る
ラブストーリーでもあるんです。

ラムがいない世界なんて

恋多きあたる君ですが、彼にとってラムちゃんは特別なのです。
いいですね、終わり方も。
演出も面白かったです。
サカサマのパテマのような。
ミラーハウスに写る自分の姿が延々続いたりするような表現方法とか。

うる星やつらは有名で名前はおぼろげに知ってはいましたが
アニメ自体は見た事がなくて。

おかしな二人って歌を思い出したのは内緒ですw

投稿 : 2015/01/02
閲覧 : 395
サンキュー:

29

woa さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

思い出補正で過大評価された作品

上映時間は98分。1984年制作。

押井守の作品で、これほど過大評価された作品も珍しいだろう。

言っていることは単純である。

要するにラブコメの終わらない日常というものは主人公がヒロインに対して告白できない優柔不断さを象徴しているということだ。

一視聴者としては唖然とするしかないだろう。

この場合の告白というのは、ラムちゃんがOKすることは間違いないのであるから(この認識は認識で問題あるが)、主人公は単にみんなでバカ騒ぎする日常を恋愛の煩わしさで壊したくない。主人公のあいまいな姿勢にラムちゃんが異議を唱えるという話である。

自分は馬鹿騒ぎする日常を全否定するわけではないが、単に理念的な怠惰を社会的に肯定してくれという制作者の意図にはまったく納得がいかないのだ。

怠惰は1980年代の経済成長があってこそ自明視されていたかもしれないが、現在の縮小社会においては日常の貧困こそがテーマなのである。今この作品が評価されるのはそういう意味で反動的で時代錯誤なのだ。

そしてこの作品の怠惰に影響された世代が制作の現場に携わることで、よりアニメは時代遅れとなるのである。大多数のライトノベルが良い例だ。

高橋留美子の原作自体、自分は少ししか読んだことはなく、これも思い出補正で過大評価されていると思いたい。

今日常アニメが評価されるのは、最も貧困をテーマにしやすい媒体だからである。貧困の配分効率というのは、例えば一作品に掛けることが出来る作画枚数のことである。

貧困というのは、要するに何をどのように誰に配分するかという効率の問題だ。何かには、勿論利得や生活資源でも良いが、一番需要があるのはコミュニケーションの配分だろう。

ラムとの関係を優先させれば、当然他のヒロインたちとの関係はある程度切り捨てざる得ない。ビューティフルドリーマーはこの事実を理念的にキャンセルしようというのだから、それは無限に資源がある(日本は成長し続ける)と考えられていた80年代ならではの懐古趣味であろう。

このアニメには、押井作品全般に言えることだが、このような経済性が致命的に欠けているのだ。主人公は誰彼かまわず欲情するし、居候のラムちゃんにも食費や学費はかかるのである。

漫画だから良いじゃないか、という意見もあるかもしれない。

自分は漫画(アニメ)だからこそ、不断人が思いもしないような当たり前の貧困について言及すべきだと思うのだが。

(ただこれはあくまで80年当時の高橋留美子についてである。近頃の作品は未読なので言及するのは差し控える)

投稿 : 2014/11/25
閲覧 : 437
サンキュー:

2

ネタバレ

necopen さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

押井うる星の総括

これはガキのころシュールレアリスムの何たるかを教えらえたし、今でも鉄板!

投稿 : 2014/10/19
閲覧 : 218
サンキュー:

1

ふるっと さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

テレビアニメは見ていません。

めがねがいいキャラしてるよね。
千葉繁さん最高だな。

押井の特徴的なアレで、前半主人公が活躍しないっていうね(笑)

活躍しているのが、おじさんとおば…(ゴホッゴホ

投稿 : 2014/09/22
閲覧 : 178
サンキュー:

0

oXDIx96324 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

高完成度

上映から30年経った今でも色褪せない作品。
原作付きという縛りがあることで押井守の暴走が防がれ、暗く陰鬱になりがちの物語が良い感じのシナリオになっている。
正に当時だから誕生した偶然に生まれた傑作といえる。

物語:伏線ばりばりで次の展開がおもしろい。何回観ても新たな発見がある。ただし、原作至上主義の方は遠慮したほうが良いかも。
声優:シリーズ2年半で円熟した演技が光る。
キャラ:とにかく各キャラが個性豊か。今の作品じゃ有り得ない味のあるキャラ達。
作画:作画の統一性は、はっきり言って現在に遠く及ばないが、原画陣の個性がものすごく反映されている。今ではほとんどの作品でできなくなった「このシーンは誰々が書いていて凄かったぜ」的な見方ができる。作画画一性至上主義の方は、そんな時代の作品だと思って温かい目で見て下さい。

投稿 : 2014/09/14
閲覧 : 234
サンキュー:

1

ネタバレ

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

とにかくラムちゃんの可愛いことといったらなかったな!

前半1時間の緊迫した雰囲気がサイコウでした。
始まってすぐにこの不思議な世界にどっぷりのめりこみましたねぇ。

最終的には日常の友引町にもどらないといけないので、終わり方は半ば強引な感はありましたけども、ラムちゃんを囲むあのええ加減な連中だからこそこの難局を乗り越えれた的なわりとすがすがしい感じでエンディングを迎えれた感もあり、よく出来たハナシだったとは思います。

このシーンはこのハナシと関係あんのかぁ~?と勘繰ってしまう部分(しのぶが風鈴に囲まれるとことか)もあるけれど、そういった不思議感あふれるシーンをそこここにちりばめることによって世界観を作り出してる感じはしましたし、それはバッチリハマっていたと思います。BGMの7拍子のピアノ曲(曲のタイトルとか知らないですけども)もすごいよかったですよねぇ。

EDの愛はブーメランのギターソロはもちろんコピーしましたぜw

投稿 : 2014/07/22
閲覧 : 281
サンキュー:

7

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

古き良き時代(加齢臭)

30年前の劇場版アニメ。
今観ると全てに古臭さを感じますが、それでも脚本の秀逸さは微塵も
色褪せてはいませんね。

ただ、このアニメを観るなら放映版や原作コミックスを知らないと話に
ならない訳で、今からそれらを人に勧めるというのも酷というもの。
俺だって御免です(笑)

投稿 : 2014/06/07
閲覧 : 264
サンキュー:

2

ネタバレ

taketaketa さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

まずは懐かしいと思った。

うる星やつらってどんな話だったかなと思いつつみていたのもあって全く飽きなかった。


{netabare}


この作品は名作とか、ここでの評価が高かったので、通常のドタバタコメディではないんだろうなぁと、事前に予測できていたのでそれなりに集中してみていた。


それを知らずにみていたらものすごい衝撃と思う。(知らなければ見ようと思わないが)



多分、普段は言わないようなセリフが出てきたのも、夢の中だから?なんだと思うけど、このストーリーをアニメでやったことで、所詮はアニメ、好きなように作れるということを思い知らされた。
夢だから多少はキャラがぶれても許されるというか、夢だからこそ自由にできるみたいな。そこまで壊してはいないが。


うる星やつらでやる必要がないといわれそうだけど、それ以上に出来が良いと思うし、めちゃくちゃ面白かった。





{/netabare}



うる星やつら全巻みたくなったw

投稿 : 2014/06/07
閲覧 : 244
サンキュー:

3

sunspot29 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

不思議世界

不思議な世界、まさに夢の世界へとつれていかれる作品です。

作画、音楽、世界観、すべて好きです。
最後のあたるの台詞がかっこいいです。
夢オチ王道な気がします。
あの台詞であたるがただのちゃらんぽらんではなくイケメンということを認識しました。
その気はもともとあったんですが、普段見せないかっこよさが、古川さんの声と台詞でイケメン度が増します。かっこいいです。

EDは名曲です。

投稿 : 2014/05/29
閲覧 : 289
サンキュー:

0

ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「虚構」へのアンチテーゼ

押井守監督作品です。
ジャンルはSFです。
押井守の名を有名にした作品ですね。


学園祭の前日に泊まり込みで準備するあたるとラム達。
楽しいながらも、みんなどこか不思議な感覚に陥る。
まるで「終わらない夢」を見ているかのような…。


冒頭の数分でビックリ。
「うる星やつらってこういう話だっけ」と思ってしまいました。
このシーンで完全に作品に引き込まれました。

名作と呼ばれる作品も非常に多い{netabare}「ループもの」。{/netabare}
アニメにおけるその原型とも言われている本作も、非常に丁寧に作られています。


伏線の張り方が上手い。
「一度見ただけでは完全に理解できていなかったんだなあ」ともう一度見ると思い知ります。
{netabare}冒頭のあたるの表情だったり、時計の針だったり、胡蝶の夢に引っ掛けたり、ラムの言動だったり、マネキンを出したり、明らかに現実ではありえない映像の構図だったり、テレビ番組だったり。
冒頭のあたるの表情は「涼宮ハルヒの憂鬱」における「エンドレスエイト」みたいなもんだと私は思っています。
長門の表情が表に出ちゃったバージョン。
知らぬ間に疲れがたまって放心状態に。{/netabare}

あとビビったのが{netabare}ラストシーンの校舎の階数{/netabare}ですね。
二回見て気付きましたが、あれはゾッとします。
{netabare}劇中のセリフによると、本当は三階建て。
虚構の世界と判明した時は、四階建て。
ラストの抜け出したと思われた世界は、二階建て。
ということは、ループから抜け出したと思われた世界は「虚構」ということでは…。
あとラストにタイトルが出てきますが、つまりここからまた始まり、ループするってことでは…。{/netabare}
全体的にホラーのような演出も多く、ヒヤッとさせられるシーンもいろいろあります。
ラムちゃんのキャラ設定からは考えられない秘められた思いを考えると、ちょっと怖くなります。


本作の最大の美点は圧倒的なテーマ性の強さでしょう。
この手の作品って整合性・伏線にはこだわりますが、そこまでテーマ性にはこだわっていないじゃないですか?(私感)
でもこれは異次元にテーマ性が強い。
敵キャラが存在することで、その傾向が強くなっているように思います。
哲学っぽい言い回しも多いですがそこまで難解ではないので問題ないでしょう。

私はこの作品から「虚構の脆さ」を感じ取りました。
「ビューティフル・ドリーマー」の意味って{netabare}視聴者である私たちのことですよね?
アニメやら漫画が好きな人って感性が若いって言いますし。
この作品は「第三者視点」をやたらに強調してくる演出が多いです。
「お前ら卒業しろ」っていい大人な私に語りかけているようでしたw
でもラストシーンを見ると「卒業しなくてもいいよ」って囁いてもいますよねw
私はまだ卒業できなそうですw{/netabare}


難点はキャラの描き方が雑なところでしょうね。
キャラのイメージだけで伝わってくることは伝わってきますが、それにしても描写不足。
本作のテーマ性を合わせて考えれば、それもありっちゃありなのかな。
あと個人的にですが、若干ギャグよりなのが気に入らないw
ここまでやるんだったら、いっその事シリアス一本でやった方が良かったような気も。


総括して、「うる星やつら2」というタイトルのため視聴がためらわれますが、これは価値ある良作だと思います。
「うる星やつら」を知らなくても、いやむしろ知らないほうが楽しめるかと。
「涼宮ハルヒの消失」「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」が好きならば見るのが吉。
考えを張り巡らせながら視聴してみてください。

どうでもいいですが、{netabare}「叛逆の物語」を見た後にこれを見たのでいろいろと比較したくなりました。
文章はとりあえず書いたのですが、まとまりが皆無になったので“惜しい”ながらも割愛しました。
“押井”だけにねw{/netabare}

投稿 : 2014/05/05
閲覧 : 664
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33

Mink_K さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

うる星やつらの劇場版・・・?

「うる星やつらの劇場版」というより「押井守監督作品」、だと思います。

それがうまく噛み合ってるからさらにいいんじゃないか!と思われる方もいらっしゃるでしょうが、うる星やつらの純粋かつ熱烈なファンだった子供の頃に観た時の違和感とがっかりした気持ちが、私にそういう評価をさせてくれません。

ちなみに私は相当のビビリでして、他のとある押井作品を家で観た後に、夜中のトイレがつらくなった経験もあります。
素材が難解なのは別にいいんですが、狂気とか悪夢とかはちょっとね。

というわけで。

「うる星やつら」と「押井守監督作品」の両方がお好きな方には、文句なくおすすめ。
「押井守監督作品」がお好きな方にも、それなりにおすすめ。
「押井守監督作品」を他に観たことがない方は、自己責任で。
「押井守監督作品」が苦手な方は、見合わせることをおすすめします。

あれ、「うる星」あんまり関係なくね?ということで一行目に戻ります。

投稿 : 2014/04/30
閲覧 : 188
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2

ごはんちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

夢の世界へ

うる星やつらはOVAやら映画やらたくさん出ておりますが、
映画ではこの作品が一番好きです。監督は押井守さんです。

この作品は、夢の中で連れ込まれるお話なんですが、
覚めない夢なんですよね。何度も何度も夢を繰り返すのですが、
その夢の作りが本当に夢を見ているかのような感じで、素晴らしいの一言です。
うる星やつららしい、ドタバタコメディもありますし、
あたるのラムちゃんに対するラブも見れますし。何度見ても面白いです。
忘れられない作品のひとつです。

投稿 : 2014/04/01
閲覧 : 286
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2

ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

現実と虚構の狭間に投げかけられたメッセージの意味とは

1984年公開の「うる星やつら」劇場版の第2作で、監督は押井守監督です。

押井監督フリークの友人曰く
劇場版第1作目も押井監督が担当して、興行的に成功を収めるが、
「媚び過ぎ」という不評の声も一部あり、
また押井監督自身も「失敗作だった」と評しており、
2作目の本作は「だったら自分の好きなように作る」と制作した結果、
ファンどころか原作者の高橋留美子先生からも
顰蹙を買ってしまったそうです。
しかし、皮肉なことに「うる星やつら」ファンとは関係ない映画好きを始め、
業界関係者やクリエーターからは
今なお高い評価を得ている作品となっているのです。

さらに押井監督フリークの友人曰く
同年に公開された言わずと知れた名作「風の谷のナウシカ」を
劇場で観た押井監督は「勝った」と思ったそうです。
この話は本当に眉唾ものの都市伝説レベルの話と
思って頂いても結構だと思います。
私も半信半疑ですしねw

まぁこの作品については各種考察もなされていて
今更私が言うことは何もないのですが、
敢えて言うとしたら、本作は「うる星やつら」をまったく知らない人の方が
余計なバイアスがかからない分、純粋に楽しめるような気がします。

とはいえそれだけでは寂しいのでネタバレありの各種考察を
紹介していきたいと思います。
(自身で考察する程「押井監督」についても「うる星やつら」についても知識はないので。。)


{netabare}まず本題に入る前に一応説明しておくと
虚構(夢)の世界から現実世界に帰還したその先は
本来3階建てのはずの友引高校が2階の虚構の世界!?(そして冒頭へループ!?)
というのが本作のエンディングです。
このことからも本作のテーマは「現実と虚構」ですね。
そしてその両者には大して違いもなく、
はっきりと認識できるようなものではないということだと思いますが、
はたしてこのテーマは誰に投げかけられているのかというのが
本作の最大の考察ポイントです。

まず、オタクに向けられたメッセージであるということ。
この場合、夢邪鬼は押井監督であり、夢はアニメでしょうね。
アニメから卒業して現実に戻ろうとしてもそこにあるのは夢(であるアニメ)。
「夢の中に居てもいいんじゃないの?」というある意味痛烈なメッセージです。
モラトリアムに対する皮肉とも取れますけどね。

次に、もっと狭義的に捉え「うる星やつら」ファンに向けられたメッセージであるということ。
押井監督はあたるとラムのどう見ても相思相愛の二人が付かず離れずを
ぐだぐたやっているような関係を好きではないようです。

もしそうなのであればこういった解釈もできるわけです。
くっつきそうでくっつかないあたるとラムの
まるで文化祭前夜の馬鹿騒ぎのようなラブゲームが延々と繰り返される
「うる星やつら」は虚構。そして本作も虚構。
そこでいくら現実を叫ぼうともそれは虚構。それであのエンディングです。
あたるらしからぬラムへの想いをはっきり口にするという不自然な描写も合点がいきます。
この説だと「うる星やつら」ファンというよりも
「うる星やつら」そのものに対して喧嘩を売っているとも言えますねw

さらにこんな考察もありました。
夢=文化祭前夜を80年代後半のバブルの前夜祭と捉え、
個々人が快楽を享受する夢のような消費生活を抜けだそうとしても
その現実は巨大資本が作ったシステムに組み込まれた夢(のような現実)に過ぎないという
当時の消費社会に対する警鐘であるという説。
作品の考察をするに当たって当時の時代背景を無視することはできません。
夢の様な消費生活なんて現在からではなかなか想像し難いことかもしれません。

どれもこれも本当におもしろい考察です。
最後に押井監督は後にこんな言葉を残してます。
「この世は模倣されたモノたちで満ち溢れている」
これは情報社会における作られたブームに対する苦言なのですが、
あるいは「そんな現実よりも俺が創り出すフィクションの方がリアルだろ」という
当時一監督に過ぎなかった押井監督の魂の叫びだったのかもしれませんね。{/netabare}


本作は「うる星やつら」をまったく知らない人の方が楽しめる気がしますとは言いましたが、
それでも最低限人物相関図くらいは事前に予習しておいた方がいいでしょう。

押井監督の出世作であり、超問題作であり、そして稀代の名作である本作を
是非心ゆくまで堪能して下さい。
そして1カットも観逃してはならないという程集中して観てください。
一見意味のないカットにも深い意味が隠されているかもしれませんからね。
それは疲れるから嫌だという方は視聴後に
考察サイトやあにこれのレビュアーの考察レビューを是非読んでみて下さい。

アニメ好きならこの作品は決して避けては通れない作品の1つです。
この台詞「パーフェクトブルー」のレビューでも言いましたね。
つまりこの後に続く台詞はもう決まっているわけです。
言う必要はないですね。 まぁ要は観てみてくださいってことですw

投稿 : 2014/03/30
閲覧 : 839
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41

ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

最高のBAD END

押井守の名を一躍有名にしたアニメ映画史上に残る大傑作。
アニメ好きなら、これは本当に観るべき。
私が生まれる前、もう30年近く前の作品だが、本作の持つ独創性は全く色褪せていないと感じる。
直撃世代でなくとも楽しめたからこそ、強くお勧めしたい。

学園祭前夜の喧騒から始まり、徐々に不穏な空気を漂わせていき、そして・・・
といった具合に、日常から異常な世界への持っていき方が抜群に上手い。
幻想的な映像を用いて、視聴者をごく自然に非現実的な世界へと誘い、惹き込んでいく。
声優の熱のこもった長台詞演技、主に変拍子を駆使した劇伴音楽も作品世界を引き立たせる。
物語中盤「友引町の真実」が浮き彫りにされるシーンには鳥肌が立った。
これといった中弛みもなく、終始濃密なストーリーである約100分があっという間。

本作は学園祭前日を描いたものだが、この「学園祭前日」というシチュエーションが良い。
祭りは本番よりも準備をしてる時が一番楽しい、とはよく言ったもので
夜の校舎で仲間達と共同作業する様子が実に楽しげに描かれていて、ふと懐かしさを覚えた。
エンドロールで哀愁感漂う名曲「愛はブーメラン」をバックに、
徐々に遠ざかって行く友引高校の校舎・・これまた強烈なノスタルジーを喚起させる心憎い演出。

そしてノスタルジー以外にも、エンディングの演出には目を見張るところがある。

{netabare}本作の結末を素直に受け止めれば
「ラムの見る夢(ループ)から脱出し現実へと帰還できたハッピーエンド」である。
私も最初はそう解釈した。だが事はそう単純なものではなかったのだ。
エンドロール後の校舎の鐘の音が不気味に感じたという個人的理由から、
何となしに結末の解釈をネットで調べてみると・・・驚愕。
作中の台詞から、本来の友引高校は3階建てである。しかしエンディングの校舎は2階建て。
つまり、エンディングの校舎は本来の友引高校の姿ではない・・・
本来なら冒頭に出るはずの作品タイトルをエンディング時に掲げたのは
ここからが物語の始まりであり、冒頭へと繋がることを示す。
その冒頭であたるが何故か憔悴した顔をしているのは、世界の真実に気付いてしまったから。
「結局あたる達は夢から抜け出せず、学園祭前日という最も楽しい時間を永遠にループし続ける」
と解釈できるのである。これはある意味”最高のBAD END”とも言えるだろう。

wikiによると、TV版では作画演出上あらゆる校舎の階数が存在しており
本作ではそれを逆手に取って「校舎がセットである」という演出意図もあったらしい。
本作は全編通じてメタフィクショナルな手法が散見され
「アニメはただの動く絵であり、キャラも所詮作り物でしかない」
という痛烈なメッセージが込められている。
エヴァにも同種のメッセージ性があるが、比較してみると面白い。
「アニメばっか見てないで現実に帰れ」と、オタクを親切に説教した庵野さんに対して
「アニメを捨てて現実に帰るもよし、永遠に夢の世界(アニメ)に居続けるもよし」
と、好きな方を選ばせたのが押井さん。そもそも両者に大した違いはないんだよ、とも。{/netabare}

原作のイメージとあまりにもかけ離れた作品であり
原作ファンには不評で、原作者が激怒したという話も聞く。
原作をよく知らない私としては何とも言い辛いところはあるけれど。
「うる星やつら」というコミカルな作品と、押井監督の虚実論溢れる理屈っぽさ全開の作風。
この両者のギャップが本作を傑作たらしめる要因の一つであることは間違いない、と思う。

最初に述べた通り、今観ても十分楽しめるし、100年後でも普通に評価されてそうな作品だが
当時劇場で観た人の衝撃はどれ程のものであったか・・・本気で羨ましいです。

投稿 : 2014/03/11
閲覧 : 1000
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58

ミサキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最高傑作!

自分の勝手な評価ですが、うる星やつらの激情版では最高傑作だと思います。押井守監督の独特な世界が出ていて何度も見ました。

投稿 : 2014/01/04
閲覧 : 235
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2

ネタバレ

roro-k さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

避けてとおれナイ作品.....。

とうとうコレのレビューを書くときが来ましたか……、とは言っても平常運転です。特別ダイヤでの運行はゴザイマセン。
ワタシの評価は
エピソードとして100点満点中 68点。
日本アニメ史的評価点      ∞ 点
 と、させていただきまスた。
純粋にオハナシとしてみたときには、ゆっくりとお話が動き出す前半、セカイのカラクリに気づき友引町脱出をはかるも失敗、ついには垂直離着陸機ハリアーによる上空への飛翔、そして明らかになるセカイの真の姿(劇中最大のクライマックスシーン、まさに息をのむ名シーン?です)。廃墟と化した友引町での生存を約束されたサバイバル生活、ここまでは文句の付けようがない位オモシロイ。やがて迎える黒幕との対決、と こ ろ が である、ここら辺からお話が陳腐になってしまう、まるでマンガ映画のように.(いや、マンガ映画なんだけどさあー.)。特にあたるが夢邪鬼の夢セカイをブチ壊したあとの夢オチの連続は さ む い (押井守監督、力尽きたか?)。ここら辺の出来の悪さが引っかかって“合格点”があげられない(感想には個人差があります)のですヨ。以降、夢邪鬼が再び取引を持ちかけるシーンからエンドロールまでは“スバラシイ”の一言。とくにあたるとラム達の日常シ-ン後からのエンドロールはアニメの歴史に残る名シーンですネ(感想には個人差があります)。 以上がエピソードとしての評価なのですけれど.....,,,本題はコレからなのですヨ。
 
あらかじめコトワラセテいただきますが、ワタシのレビューは100%の独善によって書かれています、よって異論は認めます。

日本の戦後アニメ史には3回の転機があり、それによって日本のアニメは世界に類をみない独自の進化を遂げるに至りました。
(手塚治虫先生は開祖でいらっしゃるのでのぞかせていただきます)
ひとつ目 「宇宙戦艦ヤマト」
これによりアニメは「作品」になった。商業ベースにのせられる商品として市民権を得たということです。
 ふたつ目 「機動戦士ガンダム」
この作品によってアニメは「物語性の自由」を獲得しました。従来の勧善懲悪にとらわれない自由なストーリ性を獲得したということです。
 
そしてっみっつ目 「うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー」
コレに関しては 「表現の自由」の獲得といえると思いマス。それは対象の自由であり、方法の自由でもあります。

もともと「ビューティフル・ドリーマー」は構成上夢と現実の堺が曖昧です。それは「夢オチ」で片付けられる限界を超えています(ラストですら実は夢世界である可能性もあります)。、当時この作品をご覧になられた数多くのクリエイターやクリエイターのたまごだった方々の衝撃はどれほどのものだったでしょう「ナニヲツクッテモイインダ、ヤリィー!!」などと、セカイの中心で叫ばれた方がどれだけおられたことか想像に難くないです(この作品の当時の評価は高かったようですしネ....).。しかし、この甘味な「ナニヲツクッテモイイ」代償がいかに大きなものであるのかを押井監督自身が次回作「天使のたまご」で世に知らしめることになるのですが.....。

ワタシはこの作品からの一連の押井作品が日本アニメ界に与えた影響は計り知れないと考えております。☆庵野秀明さんの「新世紀エヴァンゲリオン」なんかとくに顕著な例ですよネ、ロボット物が最後、精神世界のみのオハナシになってしまうという。まさに日本のアニメーション独自のトンデモな展開(ソレがイイことかワルイことかは別にして)。でも、そんな他では絶対に見ることができない作品を創り出せるということこそが世界に誇れることではなかろうか?と、ワタシはおもっているのですヨ。
◆ワタシ自身のネタばれ◆
「魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」の鑑賞と「らき☆すた」のレビューがきっかけで本作のレビューを書くに至りました。2作品共 まちがいなく本作の“影響”を受けたシーンがありますよネ。

ジャパニメーションと世界から評価される日本のアニメの成り立ちには本当は実に様々な要素があると思われます。ここでワタシが取り上げたのはその断面の一部でしかアリマセン。
たとえば~、そう、スタジオ・○ブリとか....,いつかオハナシできるとイイですネ(はい、そう思っているのはワタシだけですネ)。

投稿 : 2013/11/07
閲覧 : 252
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4

ネタバレ

遥か彼方 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

不思議で不気味で癖になる、そして何度も観てしまう名作

監督押井守のうる星やつら貴重作品!
不思議で不気味でそれでも何度も観たくなる。温泉マークがさくらと話す時間観念が非常に興味深い。気付けば自分だけ何か異変に気付いている温泉マークと一体化させられていて、そうなると背筋に冷っとしたものを感じる一種のオカルトチックな世界観を味わえる。何度言っても相手にしてくれないさくら。異変に気付かないでループを繰り返している友引町のメインキャラ達、この辺になると自分一人だけ時空の間に放り出された孤独感すら感じる。
その内異変に気付き始めるキャラ達が出て来て、ちょっとほっとする(書いてて気付いたが自分はこれを観ている時、かなり温泉マークと一体化していたらしい)
オチはこの作品独特のトンでもオチw「こんなのアリ!?」いや、それがうる星やつらクオリティ☆だから仕方無いw

投稿 : 2013/10/09
閲覧 : 271
サンキュー:

13

ネタバレ

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

『あたる世界は鬼娘ばかり』

劇場映画第2作。
押井守が脚本・制作を総指揮した。押井作品 の原点?

プロットとして優れた作品だと思うけど・・うる星の
キャラをキャスティングした押井さんの世界だと思う。

とても評価は高いようですが、諸設定等の世界観だけ
プロットとして使って別キャラあてたほうが面白そう。

映画のオマージュが幾つか含まれ、パロってるようで
独自のセンスで纏めているようです。

前半は略サクラ先生の視点で描かれ、基本シリアスで
ミステリアスな展開に多少はうる星のキャラの個性を
活かして小ネタやコミカルなシーンもありますが・・
笑えるシーンは少ない。

中盤はメガネの視点で独り語り風に展開したり、面堂
の視点だったり、サクラ先生だったり・・真剣に謎の
解明に取り組む者と対照的に、ミステリアスな世界を
陽気に愉しむ様な雰囲気で描かれていく。

終盤にはハーレムエンドで はっぴ~♫とおもいきや・・
此処で「あたるの本音」だと!?

ラストは如何にもラブコメ風に良い感じかな♫

うる星らしく終焉♫

サクラさんの顔など徐々に綺麗になってヒロインの
ラムの顔も可愛らしくなってきている。

EDは如何にも映画風のEDだけど・・イメージに合うか
は微妙に感じた。

ゲストキャラクター
夢邪鬼(藤岡琢也)

諸星あたる - 古川登志夫
ラム - 平野文
面堂終太郎 - 神谷明
テン - 杉山佳寿子
三宅しのぶ - 島津冴子
サクラ - 鷲尾真知子
藤波竜之介 - 田中真弓
メガネ - 千葉繁
パーマ - 村山明
カクガリ - 野村信次
チビ - 二又一成
あたるの父 - 緒方賢一
あたるの母 - 佐久間なつみ
温泉先生 - 池水通洋
竜之介の父 - 安西正弘
校長 - 西村知道
錯乱坊 - 永井一郎

投稿 : 2013/09/15
閲覧 : 282
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーのストーリー・あらすじ

あたるの通う友引高校は、本番を明日にひかえて文化祭の準備に大わらわ。だが……翌日になってもやはりあたるたちは文化祭の準備をしていた。実は友引高校のみんなは同じ日を延々と繰り返していたのだ。事態に気付いた担任の温泉マークと養護教諭・サクラは原因を究明しようとみんなを下校させるが、無事帰り着けたのはあたるとラムだけ。みんなは何度帰ろうとしても、友引高校に戻ってきてしまう。その間にも異変は起こり続け、ついに財閥の御曹司・面堂終太郎が自家用ハリアーを持ち出して空から現状を確認する事態に。すると、なんとそこには友引町を甲羅に乗せて中空をさまよう、巨大な亀の姿が…!! 脚本・監督を、「攻殻機動隊」の押井守が務めた。本作品の特異な世界観やストーリーは、現在の押井守の世界の原形とも言われている。(アニメ映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
1984年2月11日
公式サイト
pierrot.jp/archives/mov_list_20th/mov_002.html

声優・キャラクター

平野文、古川登志夫、島津冴子、神谷明、鷲尾真知子、田中真弓、千葉繁、村山明、藤岡琢也

スタッフ

原作:高橋留美子(小学館「週刊少年サンデー」連載)
監督:押井守、脚本:押井守、キャラクターデザイン:やまざきかずお、美術監督:小林七郎、撮影監督:若菜章夫、音響監督:斯波重治、音楽:星勝

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