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「小公女プリンセスセーラ(TVアニメ動画)」

総合得点
67.9
感想・評価
108
棚に入れた
444
ランキング
2211
★★★★☆ 3.7 (108)
物語
3.8
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.7

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小公女プリンセスセーラの感想・評価はどうでしたか?

おみや さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ハッピーエンドの最高峰。

この作品はレンタルで観ました。(遥か昔)
まあ原作からして有名ですからねぇ。(でも読んでなかったりして)

簡単に言うとどえらいイイとこのお嬢様がある日突然、家族の消息が
わからなくなり、お金も無くなりで学園(住み込み)の生徒から
使用人へドーンと落ちる訳です。

そんでもって生徒には仲間がいるものの(いじわる娘もね)
学園長や他の使用人からこれでもかっていう位つらい目にあわされる
ことになるんです。

毎話こういうの観る訳ですからそりゃあつらいです。
でも観はじめちゃったもんだから止める訳にもいかない。

なんとか最後に幸せになってもらいたい。

そんな思いでレンタルのVHSを観ていたんですが、なんと!その店の
最後の巻、最後の1つ前じゃん!!

いやあ、何件他のレンタル店まわったことか、、、、、
当時はまだツタヤ無いし、今ほど店舗無かったですからねぇ。
インターネット?何それ?っていう時代。
一週間かけてあっちこっち探し回ったんですわ。
そんでぇ、5件目位だったと思う。
 
「あったぁ!!!!!」

なんかその時にもう泣いてた気がする。

ええ、もちろん最終話、感動のエンディングでしたよ。
(涙腺崩壊しまくり)


という訳で、レビューと言うより思い出話になってしまいました。
すいません。

自信もって言える良い作品です。(とくにお子様にはオススメ!)

投稿 : 2023/10/29
閲覧 : 603
サンキュー:

21

ネタバレ

てとてと さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

「おしん」が流行ってた昭和時代の私不幸だわ系?名高き名作かもだけど大嫌い

世界名作劇場11作目。大富豪のお嬢様が父の訃報で落ちぶれて、イジワルな連中から虐げられるお話。全46話。
※作品データベース様より転載

【良い点】
ハッピーエンド大勝利なので、途中経過が辛くても終わり良ければ、ではある。
四悪人どもに制裁をしないのも、そういうカタルシス期待する作品ではないと好意的に見ておく。
学園寄付も、ベッキーの身受け代とも取れるし?
途中経過で不遇期間長いが、セーラとベッキーらのささやかな幸せが四悪人にいつ潰されるかのハラハラドキドキ感は飽きさせなかった。
陰湿なイジメや不遇はコンセプト上、お楽しみポイントでもある。
不快さは否めないが、不遇に耐える美少女に萌えるのも強いて言えば愉しみ所ではある。

セーラはキャラデザと声だけは美少女。
名作劇場らしい作画や楽曲のクオリティーの高さ。

金持ちな時も不遇な時も一貫して他者に優しく、健気に耐えて頑張り抜いたセーラの聖女っぷり。
セーラよりも、一貫してセーラお嬢様を慕い親身に接したメイド少女ベッキーが非常に可愛い。
聖人というか人形のように人間味に欠けるセーラよりも、ベッキーの方が遥かに血が通った善良さがあった。
セーラとベッキーの不遇なふたりのユウジョウこそが本作の数少ない救いであった。

悪人は徹底的に悪人という明快さ。僅かでも良いところもある、的な逃げ道が一切無し。
ミンチン理事長のキャラ描写は特に徹底している、金で態度が変わる汚い大人だけど、そうなってしまった理由が40話で明かされ
若い頃貧しい境遇で妹アメリアを育て上げ教育し(両親亡くしてる?)学園理事長にまで上り詰めた。
それで金が全てだと性格が歪んだ悲しき人であった。
しかしそれで同情かうような作劇は一切無く、終盤セーラの境遇が復活して以降の滑稽なまでの狼狽ぶりで見事な反面教師を演じ切った。
本作のコンセプトとして、金や地位で厚遇冷遇変える醜さを聖女セーラとの対比で分かり易く描く、この点は良くも悪くも徹底していた。
最終話、セーラに厚意くれた人々が軒並みセーラからの恩返しでハッピーな結末も露骨に分かり易い。

本作はドラマ「おしん」よりも童話の「シンデレラ」の構造に近いと見る。
ヒロインがひたすら耐え忍び、魔法使いの助力と王子の後見を得て大勝利エンド。父の友人が露骨に魔法使い言われてたし。
西洋童話でなくても日本昔話でも、善人が報われるのは普遍性あり、小公女セーラは古臭いタイプの作劇ではあるが、ナシではあるまい。
古典的な童話を長編アニメに落とし込んだと見ると、深みに乏しい露骨な登場人物の配置もまあ納得できる。
厨房夫妻は嫌な連中だけど特に思うところは無い。

教養が身を助く、名作劇場の主要テーマの一つは抑えている。

40話のハロウィンパーティーの趣向が19世紀イギリスの文化風俗的に興味深い。
ラビニアの取り巻きのポッキーゲームぽい百合が見られた。

【悪い点】
46話のうち不遇期間が長すぎて大変苦痛。43話でようやくハッピーに向かうが遅すぎる。
フランダースの犬でさえ、終盤までは割と牧歌的な雰囲気だった、対しセーラは殆ど心休まる暇なし。
イジメについてはコンセプト上許容範囲だけど、展開が単調で辟易しがち。

セーラが無機質な聖人人形で共感しづらい。
イジメ不遇路線の先輩なキャンディキャンディのヒロインは十分魅力的だった、対しセーラは魅力が乏しい。
金持ち坊ちゃんの無邪気な施しで惨めな気持ちを知りながら、結局自分も同じ事をしちゃってたり。
ここら辺は本作の脚本に信念が欠けていた感。他の名劇には確固とした高潔な信念がある。

金や身分により待遇が変わる醜さを反面教師で見せる、というコンセプトは悪くはないんだけど、
結局は金や実力者の後援がモノを言う感じになってしまっているのは疑問符。
セーラ自身の善意や努力は一切報われず、金や運や権力持つ者に左右される…物語としては大変つまらない。
こういう古典的な作劇は童話のような短編ならば許されるけれど、本作は46話もの長編なのが構造的な欠陥だと思う。
原作の短編を薄く引き伸ばし、(当時の)日本人好みに脚色した結果が、歪な童話になってしまったか。

セーラに優しくてくれる金持ち坊ちゃんとか、父の友人が内密に支援したり(却ってセーラの立場悪化)、
金持ちの無邪気な善意が鼻につく。
私のあしながおじさんのジュディが凄まじく嫌悪しそうな作劇だった。(最終話後セーラに施されたジュディ激怒するクロスオーバー妄想)
好意的に見ると、結局は金、というのは穿った見方で、主題は「金や力を持つ者はその分他者に優しくすべき」なのかも知れない。
ただ、どうにも卑しいリアリティーがあって、やっぱり世知辛い作品だなぁと。
リアリティーがある事は物語としては興醒めでもある。

アメリア先生、アーメンガード、ロッティらの役立たずな善人たちがウザい。ミンチンとラビニアの方がキャラとしては面白い。
好意的に見ると、とてもリアルな世間の縮図かもしれないが、物語としては面白くない。
中盤辺りアーメンガードらと交流するエピソードは良かっただけに、それが結局あまり活かされないのが却って面白くない。

ミンチンとラビニアについては、もう少し掘り下げて人物に深みがあれば一段評価上げていた。
正直、不気味な聖女セーラよりも、ミンチンとラビニアの方がまだ人間味があるので。
ミンチンについては40話みたいなエピソードが結局活かされなかったのは残念。
ラビニアはラストまでプライド捨てなかった女傑で自分は一目置いている。
ラビニアは39話で「セーラが落ち目でも堪えないのが気に食わない」と心情の一端を吐露しているが、
この辺の掘り下げがもっと欲しかった。
人物描写に関してはフランダースの犬の方が深みがある。(コゼツ旦那とか実は悪人ではない)

【総合評価】2点
良くも悪くも(自分の好み的には悪い)古臭いタイプの童話作品。
小賢しく考えずに素直に古典的ドラマを楽しめる視聴者向き。
主人公は自らの意志と能力で困難に立ち向かうべし!という近年(といっても既に100年以上経過している)
の主流から時代遅れなんだけど、時代遅れだから全くダメという事は無い。
と割り切ってみると、名作ではある。時代遅れの名作。
評価は悩むところ、時代遅れとはいえちゃんとしたメソッドに則った内容なのは理解はするが…
「とても悪い」

投稿 : 2023/06/17
閲覧 : 101
サンキュー:

2

aikawa さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

久々に心が動きました

各シーンで心が揺さぶられますがそれと比例してドッと疲れます。
名作劇場は原をもとに脚本が書かれますが、細かい描写や一人一人の心情を深く掘り下げることは元よりオリジナルの要素を多く、というよりは原作の設定を下地に作られたオリジナルアニメという認識です。
ミンチン院長、ラビニアをはじめセーラに対する扱いが酷いキャラクターと対比するように優しい人物も数名いて緊張と緩和がかなり極端に描かれています。
辛い描写が多くその度に打ちひしがれることなく強い信念をもって仕事に励む姿にパワーを貰いました。
セーラとベッキーの関係性は美しく非常に尊いものだと思います。

投稿 : 2023/01/09
閲覧 : 151
サンキュー:

1

ネタバレ

天地人Ⅱ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

私的アニメ感想簿87

世界名作劇場の第11作目に当たる作品ですが、とにかく主人公のセーラが可哀想です(涙)
父親の死によって天国から地獄へと境遇が一変、生徒から使用人となったセーラがとにかくいじめられる話です。
ただ、どんなにいじめられても弱音を吐かず、他人に優しく振舞うセーラが救いでした。

ラストはお約束ですが、父の遺産を引き継ぎお金持ちに戻りめでたしめでたしとなるんですが・・・ちょっと待てよ。
ミンチン、ラビニア、モーリー&ジェームス夫妻
てめえら、許さねえ(セーラの手にあるヨーヨーに輝く桜のマーク)
「さ、さくらの代紋」(って、番組違う)
いや、何であんなにいじめたとこに10万ポンド(当時)寄付するんだよ、どうせなら自分に(おいっ)

まあ、それはともかく(汗)主題歌の「花のささやき」はいい歌でしたね。

まけの感想
それにしても、セーラの転落はホント悲しかったです。
幼い頃に父を亡くし、地球に亡命(ん?)さらに母に会えないまま死に別れ、兄は復讐に(おいおい)
普通なら性格が捻じ曲がったりするのに、なんて立派に(涙)
えっ?違うって。
いや、これセイラの話・・・なに、セーラだって(ええーっ)
いやだなあ、TBSのTVドラマじゃあ、小公女セイラって言ってたじゃないですか(自爆)
セイラ
「この軟弱者(バシッ)」
天地人
「ああっ、刻が見える・・・」

投稿 : 2022/08/16
閲覧 : 169
サンキュー:

5

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

下成佐登子さんの曲が作品の雰囲気とマッチしていてよかった。なんかOPから切なさが漂っている。

父親の死から始まる急激に鬱展開に突入して、感情移入しすぎたため、結構辛かったのですが、回りにいる優しい人に助けられ、最後は院長ざまあみろと思いました。救いは必要です。

閉鎖社会の恐ろしさがありありと分かる。
お山の大将にならないように注意が必要。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
勉学のため、インドからイギリスの寄宿学校にやってきたセーラ。ミンチン女子学院では特別待遇される大金持ちでありながら、誰とでもわけ隔てなく接し、優しく想像力にあふれたセーラは学院一の人気者です。ところが11歳の誕生日に、思いがけない父の死と破産を告げられ彼女の生活は一変します。屋根裏部屋住まいの下働きとなり酷使される毎日。しかしセーラは同じ下働きのベッキーと励ましあいながら、貧しさの中でも気高さや優しさを失いません。


1. ミンチン女子学院
ロンドンでも厳格な事で知られる寄宿学校・ミンチン女子学院に、一人の少女がやって来た。インドで莫大な富を築いたクルー家の一人娘、セーラである。セーラが彼女の専用馬車の御者に少年・ピーターを雇った事で、ミンチン院長の心中は複雑になる。

2. エミリー人形
セーラがいつの日か出会えると信じている "エミリー"。それは、心を許し合える人形の事だった。セーラは父と一緒にエミリーを探してロンドン中の人形店を訪ねてまわった。そしてついに、夢にまでみたエミリーを洋服屋のウインドーの中に見つける。

3. はじめての授業
最初の授業はフランス語の授業だった。セーラは教科書を見て困ってしまった。ミンチン院長は、セーラがフランス語を話せないと思い慰めてくれるが、セーラはフランス語がぺらぺらで、教科書が簡単すぎるので困っていたのだった。

4. 親友アーメンガード
セーラと同じクラスの少女・アーメンガード。セーラは、勉強が苦手で、いつもラビニアたちにからかわれている彼女の味方になる。セーラは落ち込む彼女を自分の部屋へ招待した。すっかり打ち解ける二人だった。

5. 泣き虫ロッティ
学院でいちばん小さい4才の女の子・ロッティ。なかなかみんなに行動を合わせられないロッティは、ラビニアやミンチン院長から毎日のように怒られて泣いてばかりいた。そんなロッティに、セーラは優しく接するのだった。

6. 灰かぶりベッキー
ある日、ミンチン女子学院に新しく雇われたメイドの少女・ベッキーがやって来た。彼女は、次々にたくさんの雑用を言い付けられて働き続けていた。セーラは自分と年が幾つも違わないベッキーがこき使われるのが可哀想でならなかった。

7. 代表生徒
日曜日、生徒たちは礼拝堂へと出かける。セーラにミンチン院長は列の先頭に立つよう命じる。市長夫人の前で、気品に満ちたセーラを表に出し、学院の株を上げようと考えていたのだ。学院の代表をセーラと交替させられたラビニアは我慢ならなかった。

8. 親切なお嬢様
セーラは、いつも働き通しのベッキーの事が気がかりでならない。ある日、セーラの部屋を掃除していたベッキーは、飾られていたエミリーの可愛さに見とれるうちに眠ってしまった。セーラは、ベッキーをお客様として丁寧にもてなすのだった。

9. インドからの手紙
ラビニアの態度は日に日に頑になっていった。ロッティにまで辛く当たる彼女に、セーラは怒りを感じながらも毅然とした態度でのぞんだ。そんなセーラに、周りの生徒たちはますます信頼を寄せる。そんなとき、セーラにお父さんからの手紙が届く。

10. 二つのプレゼント
セーラの11歳の誕生日。ミンチン院長は高級な服をセーラにプレゼントした。ベッキーは考えあぐねた末、肩掛けの目立たないところを切り取ってセーラの為に針刺しを作った。セーラはベッキーの気持ちが嬉しくてベッキーに抱きついて泣いてしまう。

11. プリンセスの誕生日
その日はセーラの誕生パーティーが開かれる事になっていた。生徒も準備に大忙しだ。ところが、パーティーが盛り上がってきた時、信じられない知らせが飛び込んできた。セーラのお父さんが事業に失敗して破産し、しかも病死したというのだ!

12. 屋根裏の暗い部屋
セーラへの投資が全部水の泡となったミンチン院長は、セーラに学院からの追放を言い渡す。学院に対する世間の評判を気にした院長は、セーラが学院に留まる事は許すが、そのかわりベッキーと同じようにメイドとして働くように命じるのだった。

13. つらい仕事の日
セーラに与えられた学院の最上階の屋根裏部屋…そこは、暗く、汚いひどい場所だった。ベッキーはどこまでもセーラを慕い、セーラもそんな彼女の優しさをうれしく思うのだった。メイドとして働くセーラの生活が始まった。

14. 深夜のお客さま
再び代表生徒の座を取り戻して勝ち誇るラビニアは、これまで以上にセーラに辛く当たる。そんなある日の深夜、仕事が終って部屋に戻ったセーラをアーメンガードが待っていた。アーメンガードはセーラにもう一度お友達になってほしいとお願いする。

15. 街の子ピーター
心配するベッキーに見送られ、セーラは市場へと買い物に向かう。市場に着くや、セーラは不意に街の少年たちに突き飛ばされ、お金を盗られてしまった。困り果てるセーラ。しかし、そこへ偶然通りがかったピーターが、買い物を手伝ってくれる事に。

16. ロッティの冒険
ロッティにはなぜセーラが自分と口をきいてくれなくなったのか理解できなかった。寂しさ募るロッティは、とうとう深夜に寝床を抜け出し、屋根裏部屋を目指す。その夜ロッティはセーラと一緒に屋根裏部屋で眠るのだった。

17. 小さな友メルの家族
セーラは屋根裏部屋の壁の穴に住むネズミにメルと名前を付けて、仲良くなろうとしていた。夜遅く部屋を訪れたアーメンガードは、メルを見て震え上がるが、次第にその可愛さにすっかりネズミ嫌いが治ってしまう。

18. 悲しいメイポール祭
夜も明けないうちから、仕事を始めるセーラとベッキー。その日は生徒たちもなぜか早起きだった。それもそのはず、今日は魔法の朝露が降る日と言われ、それを浴びるとこれから一年美人でいられるという日だったのだ。

19. インドからの叫び声
生徒たちに家族からの手紙が届く。セーラに届く便りがあるはずもない。と思った矢先、セーラにも手紙があるという! だがそれは、宛先不明となって返ってきた父宛の手紙だった。父の最期を知りたいセーラは、インド警察に手紙をだすのだった。

20. 謎の特別室生徒
ラビニアに靴磨きのやり方をなじられ、すっかりしょげるベッキー。その日、ラビニアの両親が学院を訪れる事になっていた。ラビニアは代表生徒として特別室に入る事を院長から認められ、さらにセーラを専用のメイドにしたいと言い出すのだった。

21. 涙の中の悲しみ
特別室に移ったラビニアが、セーラを呼びつけて雑事を言い付ける。特別室の掃除に呼んだのもそれだった。掃除するそばから部屋を汚していくラビニアたちに、セーラは「掃除はあなたたちがいない時にします」と、きっぱりとはね付ける。

22. 屋根裏のパーティ
アーメンガードとロッティは深夜にセーラの部屋に遊びにきた。そしてベッキーも加えて、4人は、屋根裏部屋でパーティーを開く事になった。しかし、ラビニアがミンチンに告げ口したため、ミンチンにひどく怒られてパーティーは終わってしまったのだった。

23. 親切なパン屋さん
道の途中で銀貨を拾ったセーラは、目の前にあったパン屋に屈けるが、そこで自分よりももっとお腹を空かせている少女に出会う。パン屋でブドウパンを買うと袋から1つだけ取り出し、残りをすべて少女アンヌに渡して帰るのだった。

24. エミリーの運命
その日は学院の代表生徒・ラビニアの誕生日だった。ラビニアは、自分へのプ ゼントとしてセーラのエミリー人形を要求する。しかし他の生徒たちも口々にエミリーをセーラに返した方がいいと言い、ラビニアは怒ってエミリーを投げて返したのだった。

25. 一日だけのシンデレラ
ミンチン女子学院へ市長夫人が視察に来る日、夫人は視察に際して以前美しいフランス語会話を披露したセーラにまた会いたいと告げてきたのだ。デュファルジュ先生の勧めもあり、1日だけセーラに代表生徒の代役を務めるように命じるのだが…。

26. 年少組の小さな先生
市長夫人の要請を受けて、ミンチン院長は年少の生徒にフランス語を教える役目をセーラに命じた。ロッティたちと机を共に出来る事を喜ぶセーラ。ロッティはもちろん、年少組の授業に加わったアーメンガードもセーラの楽しい授業に夢中になる。

27. デュファルジュ先生の帰国
ラビニアたちからデュファルジュ先生が出したフランス語の宿題を押し付けられるセーラ。セーラは何とか宿題を終えたが、ラビニアたちにはその内容が理解できず、セーラの手を借りた事が先生に分かってしまう。この事を逆恨みしたラビニアは…。

28. 夏休みの大騒動
誰もが待ちこがれる夏休みが目前に迫っていた。両親の迎えを待ちわび、休み中の行動をあれこれ思い描いて楽しむ生徒たち。その生徒たちをただ見守るだけのセーラ、そして、その姿を同情のまなざしで見つめるベッキー。

29. ベッキーの里帰り
ベッキーも夏休みをもらい、田舎へ帰る事になった。広い学院にただ一人残される不安を隠して、笑顔でベッキーを送り出そうとするセーラ。外出の詐可を得、駅までベッキーの見送りに出たセーラの心は帰る場所のない寂しさでいっぱいになる。

30. インドからきた紳士
セーラにベッキーから手紙が届く。毎日の様子が細かに書いてあるベッキーの手紙。そんなある日、学院の隣の空き家に引っ越して来る人があった。セーラは、自分と友だちになれるような人であってほしいと願う。

31. 屋根裏にきた怪物
学院の隣にインドから越してきたという紳士は、車椅子に乗り、どこか体調が悪そうな人物だった。その様子を心配するセーラは、早く回復して欲しいと心から願うのだった。そこへ、田舎からベッキーが戻ってきた。再会を喜ぶ二人。ところが…。

32. 壁の向う側の秘密
隣の住人・クリスフォード氏が、インドで鉱山を手掛けていたと聞いたセーラ。父と似た境遇にあった紳士が病に伏していると思うだけで、セーラの心は痛んだ。その頃、クリスフォード氏は弁護士に苦しい胸のうちを打ち明けていた。

33. 新学期のいじわる
いよいよ新学期が始まる。セーラたちは生徒の受け入れ準備に大忙し。ラビニアは、石板が汚れていると難癖を付けてきた。その石板を使ったベッキーをかばったセーラだったが、思わず弾いた石板が窓ガラスへ飛んでいき、ガラスを割ってしまった!

34. 嵐の中のつぐない
その日は、強い嵐だった。こわれた窓から屋根裏部屋に雨が吹き込んでしまっていた。さらに外で石炭運びをしたセーラはすっかりびしょ濡れに。そのまま 特別室に石炭をくべに行ったセーラは、あたたかい暖炉の前でつい寝込んでしまう。

35. 消えそうないのち
セーラは熱を出して倒れてしまった。病気の感染を恐れた院長は仕方なく医者を呼ぶ事を許可する。医者の診断によると、セーラは恐ろしい重病で、命も危ないという。ベッキーやアーメンガードの懸命の看病が続く中、セーラはうわ言で父の名を呼ぶ。

36. 魔法のはじまり
隣家の召使い・ラムダスは屋根裏部屋の様子がおかしいのに気付き、クリスフォード氏の許可を得て密かに様子をうかがいに訪れた。彼はセーラが病に倒れた事を知る。報告を聞いたクリスフォード氏は、何とかセーラの病気を救おうと、思案を巡らす。

37. 屋根裏は大混乱
魔法の感激に酔った一夜が明けた。セーラの回復が早いので、院長たちはセーラが仮病だったのではないかと疑って部屋を調べに来た。ところが、部屋はさっぱりと片付けられて元通りになっている。密かに首をかしげるセーラとベッキー。

38. こわされた魔法
夜、部屋に戻ると待っている魔法。それを楽しみにするセーラとベッキー。セーラの買い物の後をつけたモーリーは、ピーターが何かとセーラの面倒を見ている事を知り、院長に報告する。セーラはピーターの援助を受けている、そう考えた院長は…。

39. 馬小屋の寒い夜
院長の怒りを買って、セーラは何と馬小屋で寝泊まりをする事になってしまった。それでも誰を恨む事なく、セーラは与えられた運命を生きようとする。外出も禁じられ、前にも増して働かされるセーラ。セーラの身の上を知ったピーターは…。

40. アメリア先生の涙
ある日曜日。アメリア先生は以前から生徒たちと公園へ散歩に行く約束をしていたので、礼拝の後、実行する事にした。公園に弁当を届けるよう言われたセーラとベッキーも、外出できる事を密かに喜んだ。二人が公園に着いたその時…。

41. 妖精たちのパーティ
今日はハロウィン。学院でもパーティーが開かれる事になり、早速セーラとベッキーは買い物へと出かける。生徒たちがパーティーの準備に忙しくする中、セーラたちは次々と雑用を言いつけられていた。

42. 雪の日の追放
ロッティが誤って落としたランタンのロウソク…それが元で馬小屋が火事になってしまった。エミリーを救おうと、炎に包まれている小屋に飛び込んだセーラ! 何とかエミリーを持って出たセーラだが、とうとう学院から追い出される事になる。

43. 幸せの素敵な小包
セーラは、ピーターの助けを得てマッチ売りの仕事を始めた。そこへ、ピーターが迎えに来た。ミンチン院長がセーラを呼んでいるという。学院にセーラ宛の大きな荷物が届いていたのだ。中には、服や帽子どれも特別あつらえの一級品が入っていた。

44. おお この子だ!
誰か自分を助けてくれる人がいる。セーラはまだ見ぬその人物宛に感謝の手紙を書く。手紙を読んだクリスフォード氏は、セーラの優しさに打たれていた。ちょうどそこへセーラが訪ねてきた。セーラのフルネームを聞いた氏は…!

45. ミンチン院長の後悔
セーラを連れ帰そうと、ミンチン院長はクリスフォード氏の屋敷へ向かう。だが、その院長に告げられたのは、驚くべき真実だった。セーラこそ、まさしくクリスフォード氏が探していた親友の娘で、今や世界有数のダイヤモンド鉱山の持ち主なのだ!

46. また逢う日まで
ダイヤモンド・プリンセスとなったセーラは、ミンチン学院で勉強を続ける事を希望し、学院へ生徒として戻ってきた。ベッキーも、正式にセーラ付きのメイドになった。そして、セーラはクリスフォード氏とともに父のお墓参りにインドへと旅立つ。

投稿 : 2022/02/12
閲覧 : 357
サンキュー:

6

ネタバレ

ace さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

戯言にも限度がある

ひどい・・・
自分が見た100以上のアニメの中でも恐らく最低ランクに属する

・長すぎるいじめシーンが良シーンを食ってしまう
良いシーンも多いし、最後の一発逆転もスカっとする・・が
いじめシーンがあまりに長くあまりに陰湿でいいシーンを全て食ってしまう
これは明確な失敗

・みんな仲良し八ッッピーエンド?そりゃ違う!!
これは「児童アニメ」である
主人公を陰湿な手口でいじめていた連中は
なにも制裁も罰も受けることなく幸せになって終わる
ふ ざ け  る な
セーラが「許す」「許さない」の話ではない
カタルシス云々で言っているわけではない
これは明確な「犯罪行為」であり罪を犯したら罰を与える、
ということを見せないとテレビの前の子供はどう思うかな?

・大事なことなのでもう一度言う
いい年こいたおばあちゃんが孫より年下の子供に嫉妬し、羨み
信じられないいじめをやらかすわけよ
その他不愉快極まりないキャラ大集合だが
まったく誰一人「罰」を受けることはなく、みんな幸せになる
最後は主人公セーラは裁く機会を与えられるが、許してしまう・・・
いやそうじゃない
「明確な犯罪行為」は、「しっかり定められた罰」を与え
「悪いことはできないよ」というのを子供たちに見せないといけない
セーラが許す、許さないの話ではない
犯罪行為である

・胸糞悪かった
以上の理由で、非常に胸糞悪いアニメだった
良いシーンもあったが、胸糞シーンがいいシーンを遥かに
量、質ともに上回り、完全に食ってしまった
前半はいじめシーンの連発で、「いくらなんでもそろそろやむやろ」
と思っていたら逆にどんどん激しくなり一向に止む気配などない
ラスト4話くらいでようやく本題が「いじめ」から「セーラの逆転」へと
切り替わる
それまでずーーーーーーーーーーーーーーっと胸糞シーンを延々見せられる

・ばばあが意味不明
ミンチン学院の院長という立場です
心の病気です
10歳のセーラより知能も学力も低いことになぜか一人でブちぎれ
なにかされたわけでもないのに異常にセーラに粘着する
セーラが男友達からリンゴをもらっただけで大激怒し納屋に閉じ込める
セーラのひどい病(肺炎?)が治ったら机をぶっ叩き本気で悔しがる
(こいつはセーラをガチで殺そうと普通の医者ではなく
アル中の医者をわかっていて連れてきた、明確な殺意がある)
こいつは学院経営よりも病院に行った方がいい、でないと絶対またやる
他にも無能な院長の妹(全てを知っていたのに一切止めずに善人ヅラ)
ただの学院の中年のパート夫婦ごときがセーラによってたかってずっと
いじわるする(これも一切裁かれず仲良く、幸せになるwwwww)

・しかも・・・
この院長のばばあ
最終話で超大金持ちになったセーラから莫大な寄付をもらう
????????????????????????
え?
罰ではなく金をもらう?
????????????????????
????????????????????
は?・・・え?・・・どういうこと?
いじめてくれてありがとう、ということ???
・・・・・意味わからんと思いますが、本当のこと
自分も意味わからん
自分をいじめてくれたことに対する謝礼ってことかい?

・最後に
許したからといって、あんなヤツらが反省すると思う?
恐らくセーラは今後も利用され続けるだろう・・・
あーーーー胸糞悪かった
恐らくセーラはマゾなんだろう
そう考えないと辻褄があわない

以上だ

投稿 : 2020/07/27
閲覧 : 338
サンキュー:

1

ネタバレ

dai さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アップダウンの差が凄まじ過ぎる

子供のころに観た小公女セーラは
ただただ、かわいそうな女の子の話というイメージで
見ていると少しくらい気持ちになるので微妙な印象でした。

あれから、30年ぐらい経ち、
1話から最終話まで、先ほど見終わった。

セーラの浮き沈みが激しすぎる運命に
露骨に態度を変える悪役の人たち、
その悪態ぶりに気持ちが入りすぎて、
腹が立つこと数え切れず。

ひどい仕打ちをたくさん受け、悲しい思いをたくさんして
それでも、自分の信念を貫き通すセーラが
更に輝きをまして成長する姿に、感動を覚えた。

ミンチン学院に来たばかりの頃に比べ、
セーラの心が成長したことによって、
身なりが貧しくとも美しく見えるような気がした。

最後はどんでん返しで、見ていスっとする展開だったが、
当然というべきか、セーラは全てを許すことを自然と行った。

辛いことを共に乗り越えてきたベッキーとの友情。
ピーターとの信頼関係。
ラビニアとその一味の気持ちはまったく理解できなかった。
ジャンプやポナパルトが戻ってきたり、お世話になった人への
お礼周りのシーンではペリーヌ物語を思出した。

運命の大転落、悪役のありえないぐらいの
悪態ぶりの反動もあり、
セーラに良くしてくれた人達の親切や心の温かさが、
見る者の心にしみる良い作品でした。

投稿 : 2019/12/04
閲覧 : 253
サンキュー:

1

R子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

信じることがすべて

世界名作劇場の作品。

子供向けの絵本にもなっているので、題名を知っている人は多いだろう。とにかく「かわいそうな少女なのだ」という認識でここまで来たが、そのいきさつから結末までしっかり見たのは初めてだった。が、やはり「かわいそうな少女」だった。

世界名作劇場の中には「裏切り」が多く、救われないなぁ…と思うことも多々ある。私の中ではポルフィの長い旅がそれに類するのだが、この物語はセーラが手を差し伸べた人たちが、いつもセーラの味方であることが唯一の救いであったと言える。だからこそ、「いつの日かわかってくれる日が来る」と、最後まで観ることができた。

もしこの物語がひどいいじめの描写だけだったら、「かわいそうな少女」で終わっていたかもしれない。しかし、セーラが誠実であったからこそ「信じる者は救われる」という希望を捨てずに視聴を耐えることができた。そうでなければただただ理不尽な仕打ちに耐える、本当にかわいそうな子である。

この物語の教訓は何だろう。
「隣人を赦せ」ということなのだろうか。
私は観ながら、最後は「目には目を」と思ってしまうほど心が汚れているのでセーラを見習おう…。

あと、隣の青年がかっこよすぎた…。

投稿 : 2019/11/15
閲覧 : 318
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6

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もっとー私的アニメ感想簿32

世界名作劇場の第11作目に当たる作品ですが、とにかく主人公のセーラが可哀想です(涙)
父親の死によって天国から地獄へと境遇が一変、生徒から使用人となったセーラがとにかくいじめられる話です。
ただ、どんなにいじめられても弱音を吐かず、他人に優しく振舞うセーラが救いでした。
ラストはお約束ですが、父の遺産を引き継ぎお金持ちに戻りめでたしめでたしとなるんですが・・・ちょっと待てよ。
ミンチン、ラビニア、モーリー&ジェームス夫妻
てめえら、許さねえ(セーラの手にあるヨーヨーに輝く桜のマーク)
「さ、さくらの代紋」(って、番組違う)
いや、何であんなにいじめたとこに10万ポンド(当時)寄付するんだよ、どうせなら自分に(おいっ)

まあ、それはともかく(汗)主題歌の「花のささやき」はいい歌でしたね。

おまけの感想
それにしても、セーラの転落はホント悲しかったです。
幼い頃に父を亡くし、地球に亡命(ん?)さらに母に会えないまま死に別れ、兄は復讐に(おいおい)
普通なら性格が捻じ曲がったりするのに、なんて立派に(涙)
えっ?違うって。
いや、これセイラの話・・・なに、セーラだって(ええーっ)
いやだなあ、TBSのTVドラマじゃあ、小公女セイラって言ってたじゃないですか(自爆)
セイラ
「この軟弱者(バシッ)」
天地人
「ああっ、刻が見える・・・」

投稿 : 2019/10/10
閲覧 : 282
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11

ネタバレ

ゆい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最近こういう人間ドラマって減った気がする

古いアニメだけど、凄く良いです。
最近こんなに長くて深い話のアニメなかなかない気がする。
お金持ちのお嬢様セーラが、父が亡くなり一文無しになって転落していく話。
あんなに豪華な暮らしをしてたのに、ボロ服着て屋根裏部屋でメイドとして暮らすことに。
高飛車なワガママお嬢様だったら、いい気味って思うけど、とても性格の良い子。
だからこそ視聴者が悲しくなって、応援したくなる。
こんな事になったのにめげないセーラは偉い!応援したくなる。
悪人たちが虐めてくるけど、味方がいるから心を壊さずに済んだ。
最後はハッピーエンドでよかった。
46話は長いと思ったけど、飽きずにあっという間に観れた。

投稿 : 2019/05/13
閲覧 : 262
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1

ネタバレ

takeboo さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

最後はとてもスッキリ

私の世界名作劇場視聴、第4作品目。おしんのように虐められてもくじけないセーラ。
最後はスカッとするので気持ちがいい。
イジメシーンが長すぎるきらいもあるが、最後の大逆転をより際立たせるにはこれくらいしないとね。
93点。

投稿 : 2019/04/10
閲覧 : 344
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4

Tnguc さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

【お気に入り】 幸せよりも大事なもの

~
 この作品は酷評しようと思えばいくらでも出来ると思う。イジメ問題の結末や、セーラの受動的な運命、お隣さんのご都合的な設定などには納得いかなかった人もいただろう。「結局はお金が全てなのかな…」と、やるせなく思った人もいるはずだ。でも、この作品は決してそういうことを伝えたい物語ではない。インドからロンドンの寄宿学校にやってきた富豪の娘・セーラは、コンプレックスを拗らせた生徒たちによる執拗なイジメに耐えながら、それでも強く生きていこうと決意するが、その姿は可哀想としか言いようがない。お菓子やファーストフードを食べながら本作を視聴すると確実に背徳感に侵されていくだろう。しかし、そうした辛くてひもじい物語であるはずなのに、彼女たちの毎日は希望で湛えている。そこには、自己犠牲にも近い思いやりが何よりも美しく描かれていて、セーラは博愛主義だけど、セーラ自身もみんなの優しさによって救われている。その人情の連鎖こそが本作の一番の魅力だと思う。私からすれば生前の作品だけど古臭さは全く感じさせない。確かに作画はセル画だし、対比は4:3だし、声優だって今みたいにキャピキャピしてはいない。この作品のメッセージ性も今となっては普遍的なモノかも知れないけど、昨今の娯楽アニメに失われている大切なことが沢山詰まっていると思う。「世界名作劇場の中興の祖」と呼ばれるのも納得の名作である。

総合評価:★★★★☆ (4.5点)

投稿 : 2019/03/03
閲覧 : 701
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13

赤緑 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

[寸評] 好きだけど心が折れそうになる

楽しい話ではない。系統としては、『フランダースの犬』に通じるところがあるので、『フランダースの犬』が大丈夫なら観てもいいと思う。
また、結末が納得いかずにカタルシスが得られにくいかも知れない。それでも、セーラを多少なりとも理解していれば結末に納得できるはず。


世界名作劇場、全46話。
19世紀後半のアメリカで書かれた児童文学小説が原作。

放送時、主人公へのあまりの仕打ちに、視聴者から苦情が来たという。
実際、観ていて心が折れそうになる。
読んだことないが、原作はさらに過酷らしい。
とにかく、そんな苦境にいるセーラを応援しながら観るものである。

児童文学原作で世界名作劇場、つまり子供向けであることに留意して観るべし。


島本さんの名演も光る。中西さんも嫌な役だけどそれがあってこその本作であろう。
OP曲が名曲。好きである。

投稿 : 2017/02/24
閲覧 : 232
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3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

悲惨苛め虐待には自分が耐性付いてしまっているのだろうか悲しい事は悲しいのだけれど深くは悲しみが沸いて来ない

一番の涙が出るのはやっぱり逆転の瞬間奴隷から一発逆転で富豪になる瞬間
でも自分をおごったりしないと言う物語的には王道なのだろうけど自分なら完全に復習してるだろうなとか

作画は時代的に古いのもあって現在のようなクオリティは無いのだけれど

まあハッピーエンドはやっぱりいいと思う

投稿 : 2016/12/24
閲覧 : 183

ギャザード さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

道徳心

この作品を見ずして世界名作劇場は語れない。かなり心に響きます。

投稿 : 2016/07/23
閲覧 : 232
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0

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

不朽の名作

長くなるので、最初にこれだけは伝えたい。
とにかく、YOUTUBEでOPの「花のささやき」を聴いて欲しい。
この曲を聴けば、本作が一体どういうものか、と言う事が理解できるだろう。
日本のアニメ史上最も悲しく美しいOPの一つである。


本作は自分が小学生の頃、リアルタイムで観ていたものの、
約30年という月日が流れても、トラウマのように心の片隅で忘れることが無かったほど、
印象深く記憶に残っている作品である。

念願叶って約30年ぶりに再鑑賞を終えたので、この機会に感想を書いてみようと。
結論から言うと、今観ても充分衝撃的な内容であり、また名作であると再確認した。

本作は世界名作劇場シリーズの中の1作品で、
他作品同様、主に子供向けで作られた作品ではあるものの、
(今思うと本当に子供向けかよ、と思える内容だが)
大人が観ても見応えのある、素晴らしい内容となっている。
当時は日曜日のゴールデンタイムに放送されていて、視聴率も高く、
家族揃って観ていた人が多かったように思う。

主にソフト路線で似たような雰囲気の同シリーズ作品と趣は大きく異なり、
全46話のうちの10話目くらいから、
主人公のセーラが執拗に虐げられるシリアスな描写が続き、悲惨さを極めた鬱展開に..
やはりこのアニメで目に付くのは、どうしてもその部分になってくるだろう。

そんななか、特筆すべきはセーラの「天使過ぎる」性格。
もはや現実にはあり得ないぐらいのレベルだが、
それが逆に周りの大人達や虐めているキャラの醜悪さを強調し、
(ミンチン院長はアニメ史上屈指のクソババアで間違いないだろう)
悲しみに暮れるセーラに深く感情移入してしまう要因にもなっており、
正直、視聴者はどうしようもなく切なく、また胸糞悪い思いをする事となる。
毎週毎週本当にいつまでこんな辛い展開が続くのか...と。

しかし、セーラの心の支えとなる、ベッキーやピーターの存在が非常に大きなものだったとはいえ、
どんなに酷く辛い目に遭っても、セーラは決して絶望しなかった..涙


それにしても今回再鑑賞で感じたのは、
やはり昨今のアニメ(視聴者を安易に喜ばせるような内容)を見慣れてるせいか、
この作品は何時間も続けて観るには、精神的に結構キツい。
昔は週に1回観るだけだから良かったものの、続けて観ると大人になった今でもしんどいレベル。

今のアニメなら、シリアスな内容のものでも、少しはギャグ要素なり、
萌えなどの一息つける場面があるものだが、
この作品にはそういった、ある意味視聴者に媚びるような演出は殆どない。

たとえセーラの味方になってくれる人物と一緒の時でも、
やはり根本にある悲惨な状況には変わりなく、徹底してシリアスを貫いている。
少しでも良い事があったら、倍以上に胸糞悪い展開が後に待っている。


もしこれから初めて観る、という人が居るなら、
鑑賞にはかなりの忍耐力や苦痛を伴うことと思う。
ハッキリ言って、観ていて楽しいという類のものでは決して無い。
このような内容は円盤を売るためのアニメでは、殆どあり得ないものだ。

でも一度観始めたなら、作中のセーラのように耐えぬいて、ぜひ最後まで見届けてほしい。
製作者側が視聴者に忍耐を強いるのにも、当然意味があるから。
そして、最後まで観たならば、これまでの悲しさを吹き飛ばすような展開が待っている。

ただ、自分はセーラほど出来た人間ではないので、
最後までラビニアの態度は気に食わないし、
院長も土下座して謝るくらいするべきなのでは(全然足りないが)、と思う。
罪を憎んで人を憎まず、とはよく言ったものだが...

人生は決して楽しいことばかりではなく、
むしろ嫌なこと、不幸、理不尽、不条理、差別や偏見に満ち溢れている。
この作品はそれら、様々な負の要素が含まれているが、
実際にそのような場面に遭遇した際に、いかに生きるべきなのか、
決して誰しもセーラのように振る舞うことは出来ないだろうが、
セーラの態度や行動に感銘し、多くのことを学べるのではないかと思う。
自分自身も、今回の鑑賞でまた勇気を貰い、頑張ろうという気持ちになった。


-ここからは作品の評価と余談-

シナリオは小学生が観ても理解できる単純なもので、途中でオチも予想できてしまうが、
やはりそれでもあれだけの日々が続いた後なので、心に響く。
しかし、演出があっさりしすぎているせいで、思ったほどは泣けないかも知れない。

声優はセーラ役に「風の谷のナウシカ」等で有名な島本須美さん。
もうこの役にはこの人以外考えられない、最高のキャスティングだと思う。

ミンチン院長とラビニア役の声優さんには、放送当時非難が殺到し、
カミソリの刃が送りつけられるという事件まであったらしく、
放送終了時には、「こんな役は二度とやりたくない」と言ってたらしい‥
裏を返せばそれだけこの二人の演技が上手くて、本当に憎たらしいということだろう。
アーメンガードだけ、ちょっと棒っぽい演技なのが気になったくらい。

作画は今のデジタル&CG技術など無かった前時代のもので、
単純に比べるべきものではない。
ただ逆に色使いに関しては、100年ほど前の時代を描くためであろうか、
くすんだ感じがより作品を悲しく、愁いを湛えているようにも思う。

音楽に関しては、本当に素晴らしい。
冒頭に書いた通り、OPの「花のささやき」は、セーラの悲しみと、
決して絶望しない強い心が嫌というほど伝わる、泣ける名曲だ。
挿入曲もバイオリンやピアノなど、アコースティックなものが多く、
現代のパソコンやシンセ等で作れるデジタル音楽と比べて非常に温かみがあり、
かつ、しっとりと聴かせる趣きのあるものとなっている。


このような内容の作品は、現在のアニメ業界を考えると、なかなか作ることが難しい。
永く後世に伝えていくべき作品だと思う。

投稿 : 2016/01/19
閲覧 : 358
サンキュー:

13

さざぼう さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

プリンセスを地で行く才女

自分だったらこうしちゃうな、もっとこんなふうにするだろうな、というところを
この主人公はそうはせずに、自分よりもっと優れた対応を見せてくれます。
"良い人"もここまでくると天使です、そしてそんな人だからこそ常識外の狂運を持っているのかもしれません。

立場が変わることによる相手への接し方が、変わる人がいれば変わらない人もいる、というのは人間らしい見どころです。
しかし、主人公は誰に対しても一貫して良い人であるというのは、本人の性質そのものが良くなければできないことです。
つくづく、自分と比べては凄いなぁと思うほかありません。

とにかく見ていて酷い話が多いのでうんざりするのですが、人の情けに触れることのできる良作であるのは間違いなく、最後まで見たいと思わせるアニメです。

投稿 : 2015/08/15
閲覧 : 526
サンキュー:

2

ネタバレ

yMlmw84708 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

セーラがイジメに耐え抜いてダイヤモンドプリンセスになるお話。

おしんが大好きだったおばあちゃんが毎週欠かさず見てました。
おしんは好きだけど泉ピン子は嫌いだったみたいです。
イジメに関してはたぶん今の子の方がひどいかもです。
あと人形が怖い感じ。

投稿 : 2015/08/12
閲覧 : 313
サンキュー:

1

keylove さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

名作劇場の中でもトップクラスの作品です

世界名作劇場なのでもちろん原作として他にあるわけですけど、このセーラという主人公の女の子の魅力がまずすごく良いです。それとよくありがちな展開なのですけど、それでもストーリーとしては素晴らしいので観て損はないと思います。ただ、1クール15話程度のテレビアニメのように短くはないので、そういうのを求めている人には向かないと思いますし、萌えを求めるのも難しいですから、あくまで昔の名作だという気持ちで観るなら良い作品だという感じです。

投稿 : 2015/08/07
閲覧 : 342
サンキュー:

1

ネタバレ

くかす さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想

お嬢様学校に通うことになったセーラ
しかしある日父親が死んでしまい無一文になる
それでメイドとして学園に住む代わりに働く話です

この作品はもう見てて辛くなってきます
セーラはミンチン院長、ラミニアをはじめとして
これでもかというほど長期間ひどくイジメられまくります
味方もベッキーがいるといえばいるんですけど
同じくイジメられてるので正直役に立ちません

フランダースの犬みたく不幸のまま最終回で
セーラが屋根裏部屋で死んでても違和感ないぐらいです

ですが父親は無駄死にではなく
最後にダイアモンド鉱山を発掘してたってことで
お金持ちに返り咲き大勝利で復讐する
なんてことはなく学園に寄付し再び学園の生徒になり
ベッキーを自分のメイドとしてハッピーエンドです

セーラという人物は最初のお嬢様の頃でも
ベッキーをかわいそうと思っていたりと
かなり優しい思いやり溢れた完璧少女で
最後も善人っぷりを見せつけました
それが勝利するってことを見せたかった作品だと思います

投稿 : 2015/04/19
閲覧 : 317
サンキュー:

2

こふ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

小学生の時に朝やってた!!
学校で見れなかったからビデオ借りた記憶があるww

すんげー泣けるんだよね(´・ω・`)
最後もよかっだねぇ゛ー!!って
泣きながら思う!!

古いけどみて損はない!

たしかにたようなドラマがあったよね?
観てないけど、ドラマよりあにめだよねww

投稿 : 2014/08/14
閲覧 : 299
サンキュー:

2

ネタバレ

DOLLmimoza さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

セーラの中の人:お姫さま声優「島本須美さん」

原作は「小公女(A Little Princess)」という小説。
1985年当時アニメ化され、フジテレビ系の「ハウス世界名作劇場」
で1年に渡り、全46話放送。46話中ほとんどの脚本:中西隆三さん。
「フランダースの犬」24.51.52(最終)話担当。2013年肺炎により死去

1979年の「ルパン三世カリオストロの城」のヒロイン、クラリス・
ド・カリオストロの声優・島本須美さん(他「TV版ルパン三世」
第155話:小山田マキ、「風の谷のナウシカ」:ナウシカ、
「めぞん一刻」:音無響子、)が、『小公女セーラ』の
セーラ・クルー役だというので注目していたが、結局、
46話分すべて見たのは、再放送やレンタル店のDVDによってだった。

-あらすじ-
裕福なお嬢さまセーラ・クルー。インドで鉱山事業が失敗して
父親のラルフが熱病で死去。セーラは預けられていたミンチン
女子学院で、富豪から無一文になってしまい、生活も一転。
ミンチン先生や生徒のラビニアたちからいじめを受け、
長い長い苦労をし続ける。亡き父ラルフの盟友クリスフォード氏が、
実はダイヤモンド鉱山を成功させていて、ラルフの破産宣告も
差止めてくれた。セーラに莫大な遺産と、鉱山の発掘経営権を
譲るために、イギリスに移り住んでいて、セーラを探して
いたのである。無事、クリスフォード氏はラルフの娘であるセーラと
巡り合い、セーラを引き取る。あんなにひどいことをしてきた
ミンチン院長にさえ、セーラは学院に多額の寄付をし、
ラビニアとも和解。インドに正式な所有権委譲のためと、
両親の墓参りのためにベッキーを連れて船に乗り、インドへ旅立つ。

1話~11話Aパート辺りはまだ不幸が訪れていないので、ミンチン
院長やラビニアに対しても言いたいことを言っていたが、
とにかくセーラの生活が一転してからが、ひどい。まあよく
こんないじめを描いたアニメや脚本を作ったというか…。
★声優について
放送当時はミンチン院長役の中西妙子さん、ラビニア役の山田栄子さん
宛てに「セーラをいじめないで」という苦情の手紙や、
カミソリ入りの手紙とか送られたほどらしい。
裏を返せばそれほどの思いを視聴者にさせたということは、
声優さんの声の演技力が素晴らしいということになる。
ラビニア役の山田栄子さんは他にも猫のシーザー、
モーリー役の向殿あさみさんは他にカーマイケル弁護士の娘、
ジャネットの声を充てていた。
制作から29年も経過していれば亡くなる人も出てきた。
ジェームス役の郷里大輔さん 2010年自殺
洋服屋の主人役の神山卓三さん 2004年敗血症のため死去
バン屋に引き取られたアンヌ役の本多知恵子さん 2013年多発性癌
により死去。
2014年「鬼灯の冷徹」5話にて牛頭:山田栄子さん、馬頭:島本須美さん、
ラビニアとセーラの中の人再び共演!!大御所の安定した演技!

当時のイギリスの身分制度が背景にあったが、アーメンガードや
ロッティ、ベッキー、ピーターに対してもお嬢様だった時から
対等に優しく接していたから慕われていたし、セーラにとっても
全編通して心の支えになったと思う。
というより要注意人物はミンチン院長、ラビニアと腰巾着二人
(ガードルードとジェシー)、ジェームス&モーリー夫妻、バロー弁護士
くらいであってそれ以外は皆、良い人たちということ。
(雨の市場で芽が出たジャガイモ売りつけたおっさんも論外)

お金、財産、地位を優先し、お金があるなしで手の平を返すような
浅ましさ、人間の醜い姿をこのアニメでは描いていた。
セーラがダイヤモンドプリンセスとなってからは、見ている方も
ホッとしたに違いない。
クリスフォード氏はキャラデザが悪いのか、老けて見えた。
アニメ設定では30代・独身というからわからないものだ。
でもこの人が登場した回からは、ちょっと安心した。
ミンチン院長に対抗出来るのは、クリスフォード氏しかいない。

★原作からの変更点
原作:セーラ7才~11才の約4年間。ラビニアとベッキーは
そんなに目立たない。セーラは結構言いたいことを言っていて
ミンチン院長と対立。最後、学院に寄付なんかしないで、
とっとと学院を去っていて、最後はパン屋さんの話で終わっている。

アニメ:セーラ10才~11才の約1年間。ラビニアとベッキーの扱いが
大きい。オリジナルキャラがピーター。ハロウィンパーティと
馬小屋の火事の話はアニメオリジナル。
学院に10万ポンド(日本円換算24億円)寄付してラビニアと和解。
←(最後、ある意味「君に届け」の爽子とくるみのようなライバルに
近いものを感じた。セーラが先生を目指していた点も爽子と同じ)
この辺、「目には目を、刃には刃を」の人なら信じられない!
という感想を抱くと思う。アニメオリジナル脚本なので、少々強引な
シナリオだなあと。おかげでセーラが女神様みたいな性格に見えた、
もしくは逆に、相手に猛烈反省させるための権力的報復と取れなくもない。

ジェシーから「だけどあの人一体何しに乗り込んで来たのかしら?」と
いう問いにラビニアが「たぶんこの学院を買い占めに来たのよ。
有り余るダイヤモンドで復讐のためにね」
もちろんセーラには復讐の気などないのは先刻も承知だが、
結果的にはラビニアの言葉どうりになったので、的を突いてると言える。
ラムダスさんが屋根裏部屋でこれまで見てきたことをクリスフォード氏に
伝えてたので、セーラが酷い目に遭っていることを知っているし、
ミンチン院長が屋敷にセーラのことで来た時、怯えたセーラを見て、
クリスフォード氏は事情を確信した場面があったし、何か堪える知恵と
して寄付を了承=全ての権利を買い取ったに等しいと思った。
だからセーラの言い分を全て通させてもらってる。
これまで苛め抜いてきた相手が、学院の経営の窮地を救ってくれたなら
どう思うだろうか?…申し訳なさ過ぎて頭が上がらないと思う。
セーラはアニメでは11才なので、ただ単に優し過ぎただけなの
かもしれない。寄付の件は父親が亡くなったことでの迷惑料とか、
アメリア先生から聞いた姉妹の苦労話を聞いたせいもあったのだろう。
原作は最後何も決着はつけていない。アニメ版は
日本アニメーション流にうまくまとめたと私的には思う。

※そういえばセーラの中の人、島本須美さんは「ルパン三世
カリオストロの城」でクラリスを演じ、ルパンのことを
おじさまと呼び、別れの時に「ルパン、きっとまた会えるわ」と
言っていたが、小公女セーラでもクリスフォード氏のことを
おじさまと呼び、船でインドに旅立つ時にロッティやラビニアに
「きっとまた(いつか)会えるわ」*()はラビニアに* 
と言っていた。同じ声優つながりだからこんな台本考えたのだろうw

●作画について
元々、才田俊次さんがキャラクター・デザインと作画監督で始まったが、
体調面の都合で第1~4話と10話だけ担当して、以降は作画の方に
回ってしまう。5話~9話と11話以降は山崎登志樹さん、大谷敦子さん、
石井邦幸さん、の3人で作画監督を交代して担当している。
時代が時代なので現代のように(諸事情で仕方ないが)デジタルではなく、
作画が安定していない。大まかに分けて4種類のセーラが描かれているが
個人的には山崎登志樹さん担当セーラが一番かわいいと思う。
突出した美少女ぶりだ。
第19話「インドからの呼び声」は忙しくて下請けに出したのか、
作画の統一指導が出来なかったのか定かではないが、当時46話もの
スケジュールでは相当忙しかっただろう。手抜きセーラと
ピーターが描かれていたのは少し残念。(実は山崎さん担当回)
無理は承知で思ったこととして、全46話山崎さんの作画で
統一されていたら良かったのになあ。セーラはもちろん、
アーメンガード、ベッキー、ラビニア、ジェシー、ガートルード、
ミンチン姉妹も統一されてて一番絵が良かった。
-------------------------------------------------------

セル画アニメで絵の統一もされていないが、これはこれで手作り感が
あるし、セーラがいじめに屈することなく(それはそれでとても長いが)
逆転劇があるからこそ、ある意味スッキリ感があった。
このアニメ、世の中お金だ!と捉えられがちだが、当時のイギリスの
階級制度を皮肉っていたし、真のメッセージは【人に優しく】では
なかろうか?原作のセーラとは性格だいぶ変えられていたが、
セーラをものすごく良い子にすればするほど健気に映り、イジメる側との
差が際立つ。確かに日本向けだし(当時のおしんに便乗)、
最後は賛否両論あったと思うが。 
同じ原作者で「小公子セディ」も作られたようだが、この作品ほど
インパクトなく、コケたとか。後にTBSでドラマ化(大幅な改ざんだった
らしい、見る気も起きなかったが)されたりもした。
アニメのリメイク化も望まれているようだが、私はこの46話分の
アニメだったからこそ、大反響があったと思う。もう他はいらない。

投稿 : 2014/07/16
閲覧 : 332
サンキュー:

6

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

是非ともリメイクして欲しい・・・

ディファルジュ先生、あんた最高や!!!

投稿 : 2014/06/08
閲覧 : 354
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6
物語 : 1.5 作画 : 1.0 声優 : 2.0 音楽 : 1.0 キャラ : 2.5 状態:----

最終回がちょっとな

悪名高きミンチンクソババアをこてんぱんにやっつけてほしかったもんだ。
あらためてみると当時の流行りものつめあわせだな。おしんや大映テレビものを合わさった感じか受けません。

投稿 : 2014/06/06
閲覧 : 259

横浜ゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おじょうさまがかわいそうで・・・オイオイ

視聴完了

久しぶりに全話イッキ見しましたよ。長かったわ~
あらかじめ言っておきますが名作です
お子さんがいるなら見たほうが良いかな?

でもwwww
私は普通の感想書きませ~~んwww
だって感動したどうのこうのは他の人かいてるもんっ!

さて、セーラは何回ベッキーにぐさっぐさっと刺されたか?
とどめの一撃をかなり受けてますね~
「お嬢様が不憫で・・・」
「皆さんお迎えが来るのにお嬢様は・・・」
「お嬢様は帰るところもないのに・・・」
「おかわいそうで~~~~~」
ああ・・・いくら数えてもセーラ的に致命傷ばかりwww
いやはやアーメンガードも結構バッサリしてますね~

感動しながらもひで~~~~って思ったな~

ラビニアのいじめっぷりは何度見てもスゲ~わ
いじめ方を視聴者に手ほどきしているような感覚してまうくらい
ラビニアの父がぶっ叩いた時の爽快感ないわ~
あの時のセーラも結構やりますな~
「かつて勉学を共にした生徒だった私を専属のメイドにしたいのなら・・・」
うへぇ~~~~

いや。。。名作です
さすがハウス食品の世界名作劇場
「花のささやき」「ひまわり」はそらで歌えますwww
名作劇場で一番好きかな?
二番手は「牧場の少女カトリ」ですかね~
再放送しないかな~

投稿 : 2014/01/09
閲覧 : 290
サンキュー:

3

ネタバレ

あり林1031 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

感動!

セーラは、いじめられても、誇りを、忘れずに、働いているところが、感動!最後には、報われて、ホットした!

投稿 : 2013/12/22
閲覧 : 251
サンキュー:

2

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

胸の奥にこの花あるかぎり…その6 (完)

観てたなぁ。子供の頃。
〜お金持ちのお嬢さんが没落して、陰鬱な目にあいながらも健気に耐えて、最後は逆転倍返しハッピーエンド〜 だったよなぁ確か、と、何回目かの再放送をしているのを見かけたので見た。

暗い話だから、色彩設定だけは明るくしたかったのか、すっとんきょうなビビッドカラーがあちらこちらに。目が痛いよセーラ。
こちらも今回は顔文字多めでお送りします。ネタバレ開くとそれぞれ長いです。


*召使いなるかそるかのお話
{netabare} すでに没落化しているセーラ。
寄宿舎でお手伝いさんになっている、元特別室の生徒、セーラ。
お手伝いさん仲間は優しい。かつて親しかった友達や、町で出会うなじみの子達やお店屋さんの大人達も、セーラの行く末を心配げに見守り、応援している。

高飛車なお嬢様キャラが、セーラを目の敵に。かつてのみんなの憧れの的がこき使われるだけでなく、彼女が持っていたもの全てを自分のものにしなくちゃ、気が済まない!!幸い、セーラんとこと違ってお父様のお仕事は順風満帆。アタシの時代がきたんだわ!攻めていくわ!o(`ω´ )o

ある休日、特別なお客様のための準備や掃除にセーラは奔走する。「特別室に入る生徒」がやってくるらしい。かつて自分の過ごした優雅な特別室に、自らの足で買いに出たお花を美しく飾るセーラ。
やがて、例のお嬢様とそのお父様、スネ夫のママンみたいな「ざあます」お母様もノリノリでやって来た。

(`ω´ )「今日からわたくし、ここで暮らすことになりましたの。それでね、お父様、お願いがありますの。わたくし専用のメイドを付けてくれませんこと?そこにいる…セーラがいいわ。」

宿舎のセンセイ
(゚o゚;「そ、それは…その…、モゴモゴ、聞いてみませんと…」
頼りにならないセンセーイ( ;´Д`)
(゚o゚;;「セーラ、あなたの、気持ち次第なんですよ。嫌なら、断わっても構わないんですよ…」

お嬢様のパパ
(^ω^)「そうだな!本人に聞かなくてはな。どうかな?うちの娘のメイドになってはくれないかな?」
そんな〜目の前で迫られたら断わりづらいよ〜ヽ(´o`;

ああ、憐れセーラ、こうして芋づる式に、苛烈な奉公が始まるんだ…あんな事やこんな事を…(/ _ ; )


ときっと誰もが思った時。セーラの放った言葉は。
さあ、あなたなら何と答える?!

(´-`)「 {netabare} お引き受けします。


もしも、もしもお嬢様が…
かつての級友を召し使いにと、そうお望みと、仰られるのならば…。 {/netabare} 」

ハッと言葉に窮したパパ。
身を翻すと、お嬢様のもとへツカツカ…パッシーン!!

えーーーΣ(・□・;)

( *`ω´)「知らなかったとはいえ、なんと恥知らずなことをする所だったんだ。おまえに召し使いはまだ早い‼」
「そんなァ、おとーさま〜(つД`)」

あれ?いじめ一直線じゃないの?
なんという機転のきく堂々とした回避でしょう。セーラの誇り高さに軍配が上がった!

しかも夜半に皿洗いしながら
(´-`).。oO「わたし、気が回らなくて、あんなきつい言い方しか考えられなかったの…ダメね…」と内省する素振りすら見せる。すごいよセーラ…。

記憶の中の小公女セーラって、かなり受け身な印象になってしまっていたけれど、結構やるもんだなあと見直した回でした。

しかししかし!
意地悪小娘ごときに運命の歯車は回させやしないとばかりの、怒涛の不運攻撃はこれからだったのだ…。 {/netabare}



*空腹の空想のお話
{netabare}

厨房にいるコックと下女が、顔つきもゴテっとしているんだが話し方も言う事も素っ気なく、セーラに対して優しくないんだ。
ある日のセーラ、お使いに行って帰ってきたらお小言を喰らう。

(♯`∧´)「どこで道草食ってたんだい!今から使ったんじゃ間にあいやしないよ!」

(._.)「ごめんなさい…あの、靴が壊れて歩けなくなってしまって、直してもらっていたものだから…」

(♯`∧´)「言い訳するじゃないよ!まったく、夕飯は抜きだよっ!」

メイド仲間(゚O゚)
「そ、そんな…セーラ様は、お昼ごはんも抜きだったんですよ…」飯抜きは日常茶飯事なんでしょうか。飯だけに。

コソッ(( (^_-)「セーラ様、残りパンがあります。紅茶に浸して食べてください。」(´-`)「ありがとう…」

地獄耳→(♯`∧´)「そこの残ったパン!始末しちまいなー!」

Σ(゚д゚lll)(´-`)「そんな…っ!」

夜半。皿洗いで夜は更けて。くたくたになって屋根裏部屋へと上るセーラには、暗い階段が長い長い急坂のよう。
やがて抜き足差し足、廊下を忍ぶメイド仲間の姿があった。
(^_-)ウフフ「セーラ様への差し入れのミートパイを作って差し上げたわ。きっと、お腹が空いて眠れないでいらっしゃるでしょう。コッソリお届けしよう…」

ガチャッ(`_´)ゞ院長
「何をやっているんです?それは何ですか!」

Σ(゚д゚lll)「はわわわ…これはソノ…アメリア先生が、いつもお夜食をと、今夜も頼まれているのですぅ〜。」

W(`0`)W「うそをおっしゃい!!アメリアは今夜は親戚の家で留守です!誰に頼まれてそんなもの作ったんです!さ、言うんです!」

(>_<)ヒィェー「あのっ、わたしが、食べようと。お腹がすいて…本当ですぅ〜」

W(`0`)W「んまーっあきれた!おまえのようないじきたない子は許す訳にはいきません!」

→ミートパイは寮長が没収、寝床で食べてむせる!ムゴッ(◎×◎;)

セーラの元へ来たメイド。
そこには、かつて仲良く過した級友2人もベッドを抜け出し、談笑しにきていた。
(´・_・`)ぶたれた頬をおさえ、何も差し入れられない非力さを謝るメイド。
級友は、セーラたちが腹ペコだと、彼らの無下な扱われ方を想像だにしてこなかったことに気づいた。その配慮の無さを詫び、クッキーを取りに部屋へと戻った。
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌( >人<)┘そーっと!
ここはミンチン学院伏魔殿。クッキーを手に再び部屋を後にした姿を見守る、禍々しい影 |-| があった…。

屋根裏部屋の女子会はじまる。
皆で食べるせっかくのクッキー♡
テーブルを飾って、心ばかりのお食事会を開きましょうよ。
セーラのテーブルセッティングにみんなもノッてきて、いろいろ工夫をほどこします。
(=´∀`)人(´∀`=)人(=´∀`)人(´∀`=)
ストールをひいて、華やかなナプキンの代わりに紙を並べて、ハンカチを織り込んでかざって、ほら花束のようじゃなくて?まぁ素敵ー!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
おままごとしてないでさっさと食っちまえば良かったんだ。そんなことはみじんも考えず、ただこの親しい者たちと善意に満ちた夜を分かち合い、味わい尽くしたくて、終わってしまうなんて考えたくもなくて、セーラの楽しい妄想は暴走。

*・゜゚・*:.。..。.:*・(´-`).。oOよくって?ここはヴェルサイユ宮殿の大広間よ。間も無く招かれた貴族たちがやってくるわ。

(宮廷の侍女になりきろうと慣れない想像をするメイド友(~_~;)、プルプル具合に笑いがおこる。みんなすっかり宮廷気分、画面描写も宮廷風味に埋没。)

テーブルの上にはたくさんのお皿、温かなお料理が盛り沢山よ。
お料理を載せてあるお皿は、全て金でできてるの。床にはフカフカの絨毯。天井にはシャンデリア。私達は美しい侍女なのよ。さあ、大広間のほうへ。上は丸天井、吟遊詩人の歌う舞台があって〜、美しいろうそくのあかり…かしの木の燃えている大きな炉もある…
おつきのものたちが分厚い扉をひらくと、さあ、国王とマリーアントワネットが現れるわ…!
*・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・*

ギギギギギィ…

バターー[ \(♯`∧´)/ ]ーーン!!

「なーにをしているんです!!あなたたちィ!!」
強烈な後光とともに登場したのは、ある意味この宿舎の王女、ミンチン院長。

Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(´-`)光速でユメから醒める四人

ψ(`∇´)ψ背後でほくそ笑むのは、セーラを敵視するお嬢様。リークしてやったり!あたくし、寝たふり得意でしてよ!

阿鼻叫喚、言い訳も聞き入れられず、部屋へと連れ帰られる親友たち。全てはセーラのそそのかしと問答無用の判決。
(♯`∧´)「あなたへのお仕置きは追って考えます。今まで優しくし過ぎたようですね。いいですね、おまえは明日の朝も昼も夜も、食事抜きです!」
捨て台詞とともに全ては去った。クッキーの欠片も残さず片付けられ、一転していつもより暗さの増した屋根裏部屋に取り残されたセーラ。独り、ユメの残り火をすくいあげてみる。

_| ̄|○…ブツブツ…「炉は赤々と燃えていることにする…テーブルの上には…温かい、温かい、食事。美しい柔らかいベッド…触り心地のよいクッション…それから…それから…」
もう、眠りましょう…
眠ってしまえば…お腹がすいていることも、気にならないわ…ねえ、エミリー?

お人形を抱いて眠りにつくセーラ。
。・゜・(ノД`)・゜・。

妄想をこれでもかと華やかに盛りに盛り、バターン!!で落とす、オーソドックスとわかっていても、徹底してやられると清々しく逆に快感。ミンチン院長…。ミンチンて名前も怖い。 {/netabare}



*お人形をおよこし、のお話
{netabare} ある夜、途中から見たセーラは
どうも例のワガママお嬢様に
(¬_¬)「アンタの人形をよこしなさいよ。その人形、召使いにはもったいないわよ。アタイがかわいがってやんよ。」
と、カツアゲされそうになっていた。

このお人形、セーラにとって大切なパパママとの思い出。つらいとき、部屋に戻って誰にも言えない気持ちを打ち明けられる、たったひとりの家族。ジュモーのビスクドールだから高価でもある。

どうするの、セーラ。
メイド仲間にも心配され、しかし、人形を抱いて部屋から出るセーラ。
きゅっと結んだ口、沈んだ瞳、小さく固い背中。思いつめた表情で、ドアを開ける。
(´-`)
お人形をしっかりと、赤子のように抱きしめて廊下を進む。
階段を一段一段、降りる。

どこへ行くの?セーラ。
考え込んでいる。考えがあるの?
誰かに預けるとか…
隠すとか…
売ってしまうとか…
わーたしの かーわいい にーんぎょお〜♪
十二国記の祥瓊さんの歌声が頭の中で回るよ。

踊り場で、外を見やると、学院の少女たちが遊んでいる。
中心にいるのは、例のお嬢様。
でっかい車輪の自転車にまたがって、取り巻きにブイブイ言っている。じぃっと見下ろすセーラ。
(´-`)
なに考えてるの。

再び足を進めるセーラ。
お人形と一緒に体を固くしたまま、外へ出てきた。
めざとく目をつりあげるお嬢様。
o(`ω´ )o「あ〜ら、ついにソレをあたくしに渡す気になったってわけね。いいわよ。もらってあげるわよ。」≡3≡3
うつむいたまま、何も言わないセーラ。
(´-`)
イラつくお嬢様、お人形を取り上げる。o(`ω´ )o高々と、戦利品を手に。
まだ何も言わないセーラ。
(´-`)

その時、少女たちの中から、セーラを「ママ」と慕うちびっ子が猛烈な勢いで駆け寄って来る。

∑(゚Д゚)「ダメよーーーっ!!その子はセーラママの、たいせつなおともだちよぉーー!!」

o(`ω´ )o「なによアンタ。うるっさいわね。セーラがあたくしにどうしてもって、言ってるのよ?」

騒ぎに振り返る少女たち。

その中から、おとなしいセーラの親友も、勇気を出して身を乗り出した。

(´・Д・)」「うそよ!そんなはずないわ。セーラにとって、たったひとつの宝物のはずよ。それを取り上げるなんて、ひどいじゃないの!!やめなさいよ!!セーラに返してあげて!ひどいことしないで!!」

o(`ω´ )o「なっ…雑魚が…あんた、あたしにそんなこと言って、ただで済むと思ってんの…」


しかし、遠まきに聞いていた少女たちから、さざめきのように同調の声が上がり出していた。
「そうよそうよ!かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ

ウッ…Σ( ̄。 ̄;ノ)ノ
かわいそコールに、さすがにたじたじのお嬢様。うつむくセーラの前にちびっ子がかばい、お嬢様が人形を高くあげ、親友が止め、もう決定的に悪役の構図。

小公女「プリンセス」セーラ、大勢の目の前でこれを繰り広げたのがポイントね。民意を試して沙汰を待ったのか!!
公共の場でなければ、この結果にはならなかったはず。
すごいよ、セーラ…。

(`_´)ゞ「な、なによ!!こんなキッタナイ人形、そもそもそんなに欲しくなかったわよ!フンッ!!かえせばいーんでしょかえせば。ホラッ!」
ポイッと投げられた人形…ビスクドールだから割れちゃうよ〜(゚o゚;;

セーラとちびっ子がナイスキャッチ、最悪の事態は避けられた。

ササーっと逃げるお嬢様
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
追いかける数名の取り巻きヽ(´o`;ヽ(´o`;

ここで面白いのが、
「よかったねー」ってセーラに抱きついているちびっ子や親友の暖かいゾーンを、ゾロゾロと通り過ぎて院へと戻る、その他の小女たち。
もう何事もなかったかのように、別の談笑をしながら、セーラたちを気にもとめない。
民意のとりとめのなさを表しているのか、妙な真実味のある光景だった。

うん、途中からみてもこんなに面白いんですよ!
起承転結と間がとても劇的でわかりやすいし。 {/netabare}



*セーラも私も泣けた(ノ_<)のお話

{netabare} 第35話

嵐で屋根裏部屋の窓の掛け金が壊れ、枯葉と雨水の入り込んでくる中、濡れた床をふくセーラ。バタンバタンバタンバタン開く窓を、もう閉めることもせず、雨が降り注ぐ中、床を拭き続けるセーラ。どこか行動がおかしいような。大丈夫なの?服が濡れ、傍らのベッドも毛布もビショビショ。悪い夢みたい。
メイド仲間が「おはようございます」と入って来て、惨状に驚く。
朝なのコレ?寝てないのでは…セーラ。

しかも(´-`)「寒気がするの」
なのに働かなくてはならない。ゾッとする。

学院の外に石炭運びの馬車が止まって、業者の人が道路より地下になっている勝手口付近の通路に樋のようなものを下ろす。もう一本樋を下ろして継ぎ足す。これを滑り台のようにして、道路からガラガラ〜〜と石炭を流し込んでお届けする。「ほほー、そうやって運ぶのか!」と面白く見ていたのも束の間。
(゚Д゚)「早くしねぇと石炭がぬれちまうぞ!」調理場のコックが山盛りの石炭にスコップ投げて去る。
学院の石炭置き場へと、バケツとスコップで手動で運ぶのは、セーラひとりの仕事…斜めの雨風が吹きすさぶ中。
石炭なんかもう濡らしときなよ。板でも上に置いとくとか。風邪で雨なんだし休ませなよ。子供だぞ。

石炭で学院のストーブに火を入れておくように言われたセーラ。
少しは濡れそぼった身体を暖められるかな…?
心地よい炎を前に、猫とともにウトウトするセーラ…(_ _).。o○
悪いことに、このお部屋は意地悪お嬢様のお部屋。
案の定、やってきたよ奴さん。いつものお供を連れて。
眠りこけているセーラをみて(−_−#)
セーラが寄りかかっているバケツを力一杯蹴り上げる。衝撃に驚いて目を覚ましフラフラ謝るセーラを、罵倒しだす。
お嬢様よ…暖房つけるくらいの季節なのになんでひとりだけ半袖なんだよ!小学生か!「ママに買ってもらったパリ仕立ての新作」だとか。そしてコレが、今回のワンポイント☆アンラッキーアイテム☆

セーラと寝ていた猫にまで、お嬢様たちの虐待の手が伸びる。(ノ_<)ひどすぎる。追いかけ回しているうちに…猫の蹴り上げたインク壺がお嬢様にビシリ。
(♯`∧´)「〜〜〜!?セーラ‼あんたのせいよ‼」
さすがのセーラも(; ̄ェ ̄)みたいな顔でとばっちりを受け止める。「シミ抜いとけよコラ!元通りにしないと、許さないんだから!」とまたご無体な。え〜〜。インクシミって消しにくいよね…(´・_・`)

横風の雨の中、カゴをもって買い出しに出るセーラ。傘が役に立たない。また服も身体も濡れていく…歩きにくい。嵐だよ。そんな日は家にいたらいいんだよ。体調悪いんだし。みんな残り物でも食べてしのげばいいんだよ。
案の定、市場すらお休みで途方に暮れるセーラ。屋根のある商店街の通りに入って行くと…

(抗えない天候の激しさと身体的なキツさ辛さが伝わって来て、見ていてセーラの今までで一番つらかったよ。うう、自然と涙がでた…なんでこんなんで泣いてんだろ私(/ _ ; )
心理的な意地悪より、空腹ネタよりもくるのはなんでだろう。)

しかしここで今回のアンラッキーアイテムが★ラッキーアイテム★に変わる出来事があったんだ。そこでセーラは、つらさをつらいままに涙を流すことができている。学院で涙を見せた事はないのに。

裕福だった頃、お父様と買い物に入った洋服店。ショーウィンドウにうつるセーラの姿は、今や襟も裾もほつれ、着どおしの汚れた質素な服になってしまっているけれど…。
店のご主人は、セーラのことを覚えていた。セーラの様子を見ると、邪険にすることなく
(´・ω・`)「一口では言えない事が、起こったようですね?」
気をほぐすような優しい声かけ。
セーラが身なりを顧みず入って来た訳を…「お友達」の服の染み抜きについて相談すると、
(^ω^)「大丈夫、わたしが直してさしあげますよ」。安心して涙が流れるセーラ。(;_;)
やがて曇りなくきれいに直された服。(^ω^)「これで、文句なんか言われやしませんよ?」
状況を察し、これまでの事情を聞かれ、心配してくれる紳士を前にさらに涙が止まらないセーラ( i _ i )ドドドド

しかし院に戻らねばならないセーラ。紳士は直した服を丁寧に油紙で包み、せめて十字を切りながら小さな背中を見送ることしかできないのであった…。


戻った先ではお嬢様によるミンチン先生への告げ口。
( ̄Д ̄)ノ「セーラさんがぁ、ワタシに嫉妬してインクを投げつけたんですぅ。それで染み抜きさせて欲しいって、言い出したんですぅ。」
W(`0`)W…ワナワナ… ←ミンチン院長

「たっぷりお仕置きしておやんなさい!!」といつものセリフを吐きかけられ、下女に調理場へ投げ込まれるが…体調の悪かったセーラ、もう腰が立たない。ついに倒れる…? {/netabare}
つづく


*セーラ流魔法の受け取り方。セーラの秘密を暴け!のお話
{netabare}第38話
ややあって隣人からの「魔法」の差し入れが始まる。
35話から病に倒れ、生死の境をさまよった間、姿の見えない「屋根裏の少女」を隣のお屋敷の主人と召使いたちが気にかけていたのだ。そして密かに贈り物をすることに。夜明け前が一番暗かったのだ。
いまや、夜半に疲れ果てた少女達が屋根裏部屋へ帰ると、暖かくしつらえられた食卓が待っており、美しいマクラや毛布も用意してあるのだ。空腹の時にセーラが夢想したみたいに。
(背景素材の都合上なのか、食後の皿の上のチキンが毎回ぜんぜん減っていないのが気になる…いじきたないアタイであった。)
これが朝になると仕事にでている間に、お隣の有能なインド人ハウスキーパー達がテキパキお片付けしておいてくれる。おかげで昼間のミンチン院長の抜き打ち検査にも【魔法 : 非検出】で事なきを得た。

魔法に慣れたようなセーラと、まだソワソワ感が止まらないメイド仲間。
(≧∇≦)「ああ〜、私達がこんなにありがたがっていることを、魔法使いさんにお伝えしたいですぅっ!!」
と興奮やまないメイド仲間に対し
(^ν^)「大丈夫よ。私達がどれだけ感謝しているかは、きっとわかってくれているはずよ。だってそれが魔法使いさんですもの?」
さすが、プリンセスセーラ。与えられた幸運を享受する時も優雅に動じない。

しかし滲み出る幸せオーラ。「あの娘なんだか綺麗になったみたい。恋してる…?!」的な鋭さで、セーラの異常を感知する院の魔物たち。

(¬_¬)( ̄3 ̄)「いやに血色がいい。きっと盗み食いでもしてるんだよ」と残り物チェックをする下女とコック。

(*`へ´*)「あんなに顔色がよく元気だなんて、おかしい。」
と訝しむミンチン院長…子供がはつらつとしてたら怪しむ学院って、教育機関として相当終わっています。

どこまでもセーラの屈強な面の皮を引っぺがしたいと夢欲する鬼どもの追っ手は止まらない。
プリンセスセーラ。アイドルとは人に夢を魅せるもの。汚れた奴らの見たい歪んだ夢すら映してしまうのか…。
いじめられても、(´-`)「はい、ミンチン先生」(´-`)「おはようございます、○○さん」(´-`)「わかりました。○○さん」と、爽やかな挨拶の後ろに名前をつけることを忘れないねセーラは。コレちょっとイライラする。

しかしついに、魔法発動中の夜間のガサイレが入ってしまうのだ…
魔法が暴かれた時も、食卓でセーラお得意の「こんな時こそ余裕で夢想享受」が披露されていた。ナプキンとフォークで人形を作ってダンスさせ( ´ ▽ ` )ノ「ランランランランランラーン♪」
そこへバターン!悪鬼どもの蹂躙…

メイド仲間の土下座も虚しく(´Д` )
ミンチン院長は(◎_◎;)「オトコ(街の少年ピーターのこと)に盗みをさせて貢がせたんですね!」とあさってな勘違いにワナワナ震え、
コックはしつらえを横取りに片しながらご馳走の匂いを(@ ̄ρ ̄@)クンカクンカ嗅ぎ、
下女は(♯`∧´)(´-`)セーラを引っつかんで馬小屋へ連れて行く。

こうしてセーラの馬小屋生活が幕を開けた…(´-`){/netabare}


*馬小屋生活始まる、のお話
{netabare}
ここは小公女だった時代に、セーラのお馬さんが繋がれてた小屋。今はからっぽの、藁だけが残る隙間風ふく小屋。そこに主人が暮らすとは。そしてその事をいじわるお嬢様にグリグリいじられる。本当に十二国記の姫様並にトコトンいくよどこまでも。
そして、一番暗い夜が明けたあともまだ次が。甘ーいもの食べさせた後でしょっぱいのがくるよ〜。
展開が早くて激しいので、文章にしても何だか伝わらない。こんないかがわしいまとめよりも観ていただきたいものだ。

学院でハロウィンパーティが開かれる。アメリア先生が子供達と色んな遊びをするんですが、この様子が楽しい。遊びの中で一手間かけてまでセーラを陥れようと頑張ってた、いじわるお嬢様( *`ω´)。しかしちょっとしたラッキーがセーラのもとへ。あらっ(^ν^)☆彡って感じに対して、キリキリキリ…( *`ω´)
アメリア先生は生徒達にも自然に親しまれてるし、この前の話あたりでセーラに申し訳ない心中を吐露してたし、妹さんのポスト院長色がひたひた濃くなってますぜ、ミンチン姉さん。そうとは知らなミンチン先生は基本コドモキライなので自室でくつろいでいた。( ´Д`)y旦~~

やがて夜が更け、パーティ気分が終わらない少女たちのちょっとしたイタズラが、馬小屋で火をおこしてしまう。燃え上がる小屋の中で人形を抱いて立ちすくむセーラ。
助かったものの、勿論とばっちりはセーラに…。

\(♯`Д´)/=3=3=3「おまえという子は…!身よりも家もないおまえを親切心からここへ置いてやったものをつけあがって…」云々のミンチン先生のお小言に、今回ばかりは毅然として言い切るセーラがいた。
(´-`)「ミンチン先生は、私に親切だったことはありません。そして、私はこの学院を家だと思ったことはありません。」
ミン(;゜0゜)チーン
「ンナッ、おまっ……でておいきー!!」 {/netabare}


*逆転倍返しはじまる、のお話
{netabare} すんなり意に従い出て行く訳ですが、ここから見ていられないのはセーラよりもミンチン先生。
出て行ったセーラを、(本当は心配なのか?院の評判が落ちるのを懸念しただけなのか?)呼び戻すよう妹に言いつけたり。
セーラに贈り物が届いたことで、実は金持ちのパトロンが居るのでは?という臆測に今度はすがりついて、o(;`ω´ )o「セーラさんっ」と丁寧に呼び出したり。
セーラの姿が見えずお隣へ行ったと聞いたときのムカッ腹から、学院にいる猫を生徒達の目の前で足で蹴り上げたり。(>_<)

そしてやっと、「おお、この子だ!」の回。隣の屋敷の主人が探していた「友人のダイヤモンド鉱山の遺産を相続する娘」が実はセーラだと判明した時の、ミンチン先生の脱力錯乱ぶりはもう穏やかじゃないね。
((((;゚Д゚)))))))は…はわ…はわわわ…っ
胸にダイヤモンドを飾り、厳かに階段上に登場した小公女セーラに、
( ゚д゚)「セーラ…さん…」
(´-`)「はい、ミンチン先生。」
膝叩いちゃうね。こんな時までセーラは丁寧な応答+名前呼びの「はい、○○さん」徹底してる。むしろこの時のためだったのかとさえ。

昔のモノクロ映画だったらここで失意の先生はミンチン学院じゃないナントカ院にドナドナ送られちゃうんじゃないのかという不穏さが漂う。妹アメリアから鬱屈されていた怒りにまかせて責められるだけで済んだのだけども、子供むけアニメにしてはかなり怖いと思う。しかしそれだけの事はしてきた、ミンチン院長。それだけの事を面白く見てきた私も、彼女が腰も立たず雪の中這いずって院に戻る姿を見届けるしかない。 {/netabare}


*最終話 小公女ラビニアに関する考察
{netabare}
いじわるお嬢様ラビニアとの握手が見もの。
セーラとお隣のご主人が弁護士を連れて学院へ乗り込んでくる。
意気消沈していた院長、更に訴えられるのかとガタガタ震えながら((((;゚Д゚)))))))出迎える。
一体何事かと見守る少女らに、ラビニアが( *`ω´)「たぶんこの院を買占めにやってきたのよ。ありあまるダイヤモンドで復讐のために、ね?」
こんな混乱も面白くてたまらないって端的な口調。

やがて学院への寄付にミンチン院長の声色は高く弾んで復活。セーラは懇意にしていたメイド仲間を自分に召し上げるとも公表し、涙の再会。
これを見守るラビニアの瞳がどこか寂しそうに見える。
小公女復帰を祝う少女たちに取り巻かれるセーラを、真っ直ぐな瞳でぐっと遠巻きに見守るラビニア。
鋭く小賢しく若々しい顔つき、シュッと通ったまつげ。見ていると似顔絵描きたくなる。嫌な子なのに、なんとも美しいんですよね。よく「性格の悪さは顔に出る」っていうけど…どこか魅力があるのは何ででしょう。ミンチンにはない、高い気位があり、劇的な面白さ(残酷であっても)を見抜く貪欲なところがあるからでしょうか。物事や人間同士の表面のみは見ていない。
胸の握り拳にどんな感情を押し殺したのか、やがてセーラへと踏み出し、友情締結を申し出る。

( ̄+ー ̄)「おめでとうセーラ。私、あなたさえよければ仲良しになってもよくってよ?」
(´-`)「ありがとう。私、本当を言うと、この学院にきたときから、あなたと仲良しになりたいと思っていたのよ。」←この子本心よーめーなーいーわー~_~;

この時ラビニアが何を飲み込んだのかは謎だけど、セーラの幸運大逆転の姿を見て「今はこれはセーラのターンだ」と悟ったのかもしれない。これまで何度か、好機はお互いの間を行ったり来たりしてきた。人生なんてこの先知れないのは誰も同じ。「だとしたら今は私は私の役を演じ切る。ミンチン先生のような醜態を晒したりしない!ぶれない!」という決意で踏み出したのかもしれない。オープニングで唄われる「胸の奥にこの花あるかぎり」の花の矜持は、ラビニアの中にも咲いていた…のかも?!

やがてセーラはインドへ、このお嬢様もアメリカへ旅立つことになる。
( *`ω´)「もう二度と会えないわね。」
(´-`)「きっといつかまた、会えるわ?」
( *`ω´)「フフン。何十年後かには会えるかもね…その頃あなたはダイヤモンドプリンセスからダイヤモンドクィーンになっているんでしょうけど?そしたら私は…、アメリカ大統領夫人になっているかもしれないわよ!」
同じ土俵では戦えなくなるけれど、この娘が私のライヴァルであることには変わらない。セーラが掴み取った幸せと競いあえるくらい、自分もきっと輝いてみせる、そういう「面白くなってきたわ。」っていう諦めの悪さがお嬢様の心の中では根強く育っていて、それを育てたのは、天性もあるだろうけど、打っても打ってもちっとも懲りた顔を見せなかったセーラのおかげではないかな。うらやましい、この2人の懲りなさ。もー自分、競うとか耐えるとかあらゆる面において面倒に生きてるので、どんな土俵にもチンとしとられんのでうらやましい。
セーラの言うとおり、お互い影響を与えあえる(セーラは影響受け取ってるのか微妙だが)関係になれるのかもしれない。

ミンチン先生は反面教師過ぎたね。ミンチンの中には花は咲いていなかったのだろうか。かつては咲いていたけれど、いつの間にかなくなっていたのだろうか。あんな大人になりたくないって、子供たち皆心に刻んだことでしょう。妹さんがいいアドバイス訳として腕を振るうようになるのかな。 {/netabare}

あなたの心の中に花は咲いていますか?

(¬_¬)( ̄3 ̄) (´・Д・)」(♯`∧´) ( *`ω´)(´-`)(´・_・`)
悪ノリな長文に、お付き合いいただきありがとうございました。

投稿 : 2013/12/17
閲覧 : 826
ネタバレ

遥か彼方 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

セーラが可哀想で泣いた事って無かったなあ・・・そして「俺が、ミンチンだ!」

「泣ける作品」「可哀想な物語」の金字塔?のイメージがあるこの作品。
よくよく考えてみたらセーラを可哀想だと思った事が無かった事に改めて気付いた。
こう書くと冷徹な人間だと思われそうだが、泣ける作品は何度、いつ観ても泣ける。寧ろ「ここで泣くか!?」と言う所で泣く。
この作品を観て泣いた所が有るとすれば、最終回辺りのセーラが幸せになる所くらいだろうか。
「良かったね、頑張ったねセーラ」セーラの今までの忍耐が報われた。その瞬間に泣いた、かも知れない。
私は幼心でも確かにセーラが可哀想だと思っていたのか?と自問自答している。

それより寧ろセーラが羨ましかった、のかも知れない。
いや、苛められたいとかそう言うドが付く趣味めいた事では決してない。断じてない・・・(?)
彼女は本当に心の底から一人ぼっちになった事、孤独を味わった事が有っただろうか?
苛められた後、必ずベッキー始め誰かが彼女の周りに集まって来て、彼女を励ましそこにはいつも明るさや優しさが満ち溢れていた。監禁状態っぽくされた時でさえ、仲間との心の繋がりを感じられた。
私は苛められて辛い中でも皆を笑顔に出来る強さを持ったセーラが可哀想と言うより、彼女の人間的な強さが羨ましかったのだと思う。
だから「可哀想だから泣けてくる」より「羨ましい、そして
この強さは現実にはないものだ」と感じていたのじゃないかと思う。
実際はセーラなど足下にも及ばぬ過酷な状況で一日、一日を必死で命懸けで生きている子供達もいると言う現実をそれ以後にニュースなどで知る事になる訳だが。

後ここまで苛められるこの作品にその頃は理不尽さを感じていたのかも知れない。勿論「理不尽」なんて言葉は知らなくて「どうしてここまで苛められるのだろう、この作品は何故こんなに過酷な物語なのだろう」と言う疑問を持っていただけだったと思う。今考えればセーラの「可哀想に見える」環境に、物語自身に秘かに怒りを覚えていた気がする。

ただ今改めて思い返してみるとミンチン先生は良い悪役キャラだったなあと思う。
私事だが小学校のクラス会でミンチン先生を演じた。勿論立候補して、だ。
自分が主役など張れる容姿ではない事を熟知していて、その頃は敢えてお笑い役を買って出ていた。
それでも自分の存在で笑ってくれるのが嬉しくて、私はミンチン先生になりきった。ただ単に悪役を演じてみたかったのかも知れない。
母から茶色のパーマのかかったカツラを借りて、服もそれなりにドレスアップ、10本の指全てに指輪を嵌め眼鏡をかけ出来る限りミンチン先生になりきった。
お陰で教室に入るなり大爆笑を頂けたが、自分の格好がおかしくて台詞はグダグダ。
それでも私がミンチン先生に即座に立候補した訳、お笑いだけではない筈だ。

ミンチン先生の魅力。
多分だが今あれ程いやらしく苛め倒し、セーラが幸せになっていくのに反比例して不幸になっていくのが観ていてスカッとする悪役女性キャラはいるだろうか?あそこまで嘆き悲しむ姿に「ざまあみろ」と思える良い悪女はいるだろうか?
言い方は変だが「純粋ないやらしい女性」の魅力に溢れていたキャラだと思う。
今のアニメでも女性の「純粋な悪役」は意外と少ないのではないかと思う。特に女性はどこかキャラを壊してはいけない感が有り、まあせいぜい色仕掛けの悪女くらいなものじゃないかと言うイメージだ(私が知らないだけかも知れないですが)
アニメで受け入れられるキャラはドンドン拡がりつつも、女性の(言葉は悪いが)胸くそ悪い悪役は今も昔もそれ程作られているように思えない。
そんな中でミンチン先生は、本当に最後まで素敵でいやらしい悪女だった。

多分私は当時から、本当はミンチン先生が好きだったのかも知れない。セーラを苛め憎々しく思いながらも自分がミンチン先生を演じてみたい、しかも真面目じゃなくお笑いとして彼女になりたいと言う何とも屈折したミンチン愛もあったものだと思う。

もしもう一度ミンチン先生を演じられる機会を与えられたなら・・・私はお笑いじゃなく真剣にセーラを苛めるだろう。悪役の魅力に溢れた彼女になりきる為に。

投稿 : 2013/12/09
閲覧 : 359
サンキュー:

19

mikosaya さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

評価8

投稿 : 2013/11/10
閲覧 : 333
サンキュー:

0

ネタバレ

yuala さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

プリンセスはどんな時でもプリンセス。

物語は、既に原作を読んでいたので、分かっていましたが、それでも、セーラの境遇は痛々しいです。
その中であっても、気丈に振舞い、気品を失わないセーラは、まさにプリンセス。

音楽は、オープニングの「花のささやき」がドラマティックであり、セーラの心情を歌詞に綴られてあって、とても印象的でした。

世界名作劇場の中で、私が、一番好きな作品です。

投稿 : 2013/10/26
閲覧 : 273
サンキュー:

4

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小公女プリンセスセーラのストーリー・あらすじ

バーネットの『小公女』が原作の「世界名作劇場」シリーズ第16作。“いじめ”が問題となる世相を反映し、本作では大富豪の令嬢から使用人へと転落した主人公セーラの受難の日々を描いた。ロンドンのミンチン女学院に入学した資産家の娘セーラ。だが突然の父の死のため身寄りも財産も無くなった彼女に対し学院側は今までの態度を一変させて、セーラを使用人として扱うのだった。使用人仲間のベッキーたち一部の人々に支えられつつ、セーラは必死に生きる。(TVアニメ動画『小公女プリンセスセーラ』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
1985年冬アニメ
制作会社
日本アニメーション
主題歌
《OP》下成佐登子『花のささやき』《ED》下成佐登子『ひまわり』

声優・キャラクター

島本須美、山田栄子、一龍斎貞友、中西妙子、八百坂万紀

スタッフ

脚本:中西隆三/椋露地桂子、レイアウト監修:森康二、キャラクターデザイン:才田俊次、音楽:樋口康雄、作画監督:大谷敦子/山崎登志樹/才田俊次/石井邦幸、美術設定:川本征平、美術監督:沼井信朗、撮影監督:黒木敬七、録音監督:小松亘弘、色指定・検査:宇野薫、演出:黒川文男、演出助手:花井信也/斎藤次郎/山口武志

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