「げんしけん2(TVアニメ動画)」

総合得点
66.7
感想・評価
405
棚に入れた
2269
ランキング
2677
★★★★☆ 3.7 (405)
物語
3.8
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.4
キャラ
3.9

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

時と共に、人も移る

 原作は未読。
 1期は登場キャラを通して、オタクの生態を描く要素が強かったが、本作は登場キャラによる
人間ドラマの部分が増えた感じで、特に恋愛関係が顕著。

 笹原 完士が会長として本格活動。これまで設定的には主人公でありながら影が薄かったが、
本作では名実共に主人公になったと言えるみたい。
 この笹原主導で同人誌制作を始めるが、これでようやくサークル活動らしくなった感じ。
 本格的に活動を始めれば、それに伴う衝突もあったりするわけで、良く言えば居心地が良い
場所、悪く言えばぬるい場所であったげんしけんにもギスギスした要素が入ったきたのは、
1期には見られなかったもの。

 時間の経過に伴い人と場が乖離していくような場合、その後はどちらを描いていくかは作品に
よって異なるが、作品タイトルが「げんしけん」だけにこの作品の中心は「げんしけん」という
場の方で、新しく加わるメンバーもいれば、離れるメンバーもいると。
 離れるという点では、1期においては中心にいた斑目 晴信は卒業に伴い、一歩後退といった
印象。
 この卒業、そしてそれに伴う就職という現実問題が描かれるのも本作の大きい要素で、もう
楽しいことばかりではいられないといった感じ。
 特に笹原の就職活動はなかなかヘビーで、終盤の山場とも言える。

 一方の新しい顔では、荻上 千佳が印象度をどんどん強めていくが、1期は斑目と春日部 咲が
話の中心にいたのに対して、本作は笹原と荻上が話を動かしていると言えるみたい。
 この荻上だが、自身がオタク体質でありながらオタク嫌いを公言して、自身さえを嫌うと
いう、これまでにいないキャラ。
 過去のトラウマが大きな要因のようだが、自分で「こうあらねばならない」という枠を作り、
その中に無理して自分を収めようとしているように見える。
 当然、自分に正直ではないわけで、他メンバーと距離を置いてしまうのは、自分に正直な
他メンバーとの接触で、この枠が壊れてしまうのを恐れているように思えた。
 この他メンバーに対しては、嫌悪と憧憬が入り交じった複雑な感情があるみたいで、実際の
ところ荻上以外は本当に自分に正直だなと。
 春日部もオタクサークルに身を置き、オタクの彼氏がいながらもまったくオタクにならないと
いうのは、やはり自分に正直だよね。

投稿 : 2014/10/03
閲覧 : 296
サンキュー:

7

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