「Charlotte [シャーロット](TVアニメ動画)」

総合得点
85.3
感想・評価
3632
棚に入れた
16143
ランキング
243
★★★★☆ 3.9 (3632)
物語
3.7
作画
4.1
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
3.9

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

特殊な能力者を巡る急転直下の学園ドラマ

制作会社は『SHIROBAKO』でも記憶に新しいP.A.WORKS
原作 脚本をゲーム版『CLANNAD』『AIR』『Kanon』の
ご存知key3部作の脚本を務めた麻枝 准さんとの事で
オリジナルアニメというのもあり
2015夏アニメの中でもっとも期待度を高くして観てみた作品

■特殊な能力者を巡る急転直下の学園ドラマ■
「5秒間だけ任意の対象の体を乗っ取る」
「任意の1人からのみ相手の視界から消える」等
特殊な能力を持つ登場人物達をメインにした
学園ドラマである本作品。

序盤は特殊能力を活かしたコメディ要素を含ませつつ
一気にシリアス方面へと流れを変えてくる
中盤以降からの展開を楽しめるが鍵となりそうだ。

しかし 最大の難点はなんと言っても構成面であり
長所よりも"短所が目立ってしまう"に尽きるだろう。

中でも最終話に入ってからの能力を奪う有字の旅は
1話で纏めるにはあまりにも駆け足であり
無難にハッピーエンドで収めたものの
急転直下な超展開には「?」と置き去り感は否めない。

また 思い入れをしてしまう程のキャラクターが少なく
例えば有字の兄 隼翼にしろZHIENDのサラにしても
大物感を漂わしたわりには呆気ない扱われ方をしている為
感情移入出来るまでの背景描写が足らなかったのは勿体無いところ。

登場人物を多く出したのはいいけれど
高城や柚咲等 生徒会メンバーの方が
キャラクターとして立っていたので
もう少し彼等を本筋と絡めてもらいたかったものである。

一方で評価したい点はOPとEDだ。

OP「Bravely You」は
神秘的な雰囲気を醸し出しており
透明感あるLiaさんの歌声も素敵だが
耳に残るのはED「灼け落ちない翼」の方で
止め絵を多く用いながらも余韻に浸らせてくれる
多田 葵さんの優しい歌声が
何とも心地良い楽曲に仕上がっている。

特殊能力者を取り巻く環境をシビアに描き
一見綺麗に終わった様に観えるが
尺の足りなさから
完成しきれていない印象が残る作品であった。

■あとがき■
2015夏アニメ作品の中ではもっとも期待を寄せていて
中盤からの二転三転する展開にワクワクさせられましたが
想像していたよりも満足出来なかった全13話でした。

上にも書きました様に
急展開の続くストーリーが本作の肝である反面
多くの要素を詰め込み過ぎて
1クールだけですと収まりきれず
結局"何を視聴者に伝えたかったのか?"が
非常に抽象的かつ曖昧でしたね。

尺の都合上仕方のない事ではありますが
最終回の展開は別の形として
じっくり観てみたかったです。

キャラクター造形に関しても
表面的な部分だけで内面が描かれていたとは言えず
特に引っ掛かったのは「~なのですぅ」や「~なのでござる」と
独特な口調で話す歩未。

他の作品を引き合いに出すのもなんですが
例えば同クールに放送されていた
『監獄学園』のガクトもござる口調だったけれど
彼は三国志オタク(歴史好き)と言う面を持っていたので
ござる口調がキャラクターとマッチしていて
人物としての内側が形成されていましたが
歩未のござる口調は何も裏付けされる事ないまま
単なるキャラ付けの記号化として扱われ
口調でしかキャラクターを立たせられなかったのは残念です。

個性的な口癖を用いるのが
麻枝 准さんの特徴なのかもしれないですね。

批判的な感想が多くなってしまいましたが
決して全てを楽しめなかった訳ではなく
勿論 面白く観れた部分もあったのだけれど
それ以上に短所の方が目立ってしまう作品でした。

満足度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3)

投稿 : 2015/11/13
閲覧 : 461
サンキュー:

73

Charlotte [シャーロット]のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
Charlotte [シャーロット]のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

OZが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ