「おとめ妖怪ざくろ(TVアニメ動画)」

総合得点
71.9
感想・評価
808
棚に入れた
4619
ランキング
1213
★★★★☆ 3.7 (808)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

明治時代っぽい世界観でラブコメ+退魔バトル。女性向けな作風か

全13話。妖人(ようじん)という妖怪が人間と共存、それ以外は現実の明治時代っぽい世界観で繰り広げられる、半妖少女と人間の青年軍人とのぎこちなくも微笑ましいラブコメ+退魔バトルな感じです。
文明開化真っ盛りな舞台背景が独特の雰囲気あり。

原作は女性作家による漫画で、女性視点での心情描写やイケメン男性像が見所でしょうか。
女性向けな要素強いですが、腐要素はほぼ皆無、全般に微笑ましいので中々楽しめました。

{netabare}『物語』
架空の明治時代っぽい世界、文明開化によって人間と妖怪の軋轢が生じているので、人間の政府(陸軍)と妖怪の代表が共同で「妖人省(ようじんしょう)」という組織を作り、人間の軍人と半妖(人間と妖怪のハーフ)の美少女たちがコンビを組んで、妖怪事件に立ち向かう。
妖怪退治が主目的ではなく、あくまで「人間と妖怪の共存」がテーマ…
妖怪美少女と人間イケメン軍人が3組カップリング固定されており、最初は文化の違いやすれ違いつつもバトルその他で少しずつ絆を深めていく…過程で、微笑ましいラブコメが発生する感じです。

明治時代物として見ると、文明開化の驚きを大和撫子(性格はお転婆だが)なざくろのリアクションを通じて分かり易く伝えてくれます。
着慣れない洋服に戸惑うざくろが可愛かったり、はいからさん的な楽しさあり。
人間と妖怪の対立軸は序盤の短編エピソードで、まぁまぁでした。

退魔バトルとしては、歌によって異能発揮する幻想的な戦闘シーンが見所。
ただし迫力はそこそこ、あくまで女性向け作品な感じ、過度な期待はできません。

人間側のメイン主人公・総角景(あげまき・けい)は文明開化の申し子、対する妖怪側のメインヒロイン・西王母桃(ざくろ)は極度のバテレン(西洋)嫌いなので、そこに人間と妖怪の種族の壁も含めてギクシャク…
でも次第にお互いの良さを知って距離が近づいていく、その過程が丁寧に描写されていて良い。
イケメンエリート花楯中尉に惚れるざくろ、ざくろに惹かれるが故に面白くない総角…ここら辺の恋のドラマが分かり易く、男女双方ともに可愛げありました。

この他にも奥ゆかしい系の妖怪美少女・薄蛍(すすきほたる)と、寡黙系のストイックな軍人・芳野葛利劔(よしのかずら・りけん)の、奥ゆかしくも真っ直ぐな恋心がステキだったり…
まだ幼いショタ軍人・花桐丸竜(はなきり・がんりゅう)と、無邪気な双子妖怪・雪洞(ぼんぼり)、鬼灯(ほおずき)のショタいじりが可愛かったり。

…戦闘力は妖怪が上なので戦闘面では女尊男卑なんですが、男性軍人達も相方の妖怪少女を守ろうと健気に頑張る辺りが本作の萌え所でしょうか。
利劔さんは結構善戦してましたが、全般に男性陣の活躍は限定的なのが残念。
終盤もほぼざくろ無双で総角(あげまき)空気ですし…。
うーむ、できればしっかり共闘するのが燃える展開なんですけどねぇ。
「私のケンカよ!」「いやざくろ君!僕たちのケンカだよ!」みたいな。
ここら辺はバトル面においては少年漫画の王道とは異なる、女性向けな作風なんでしょうか。

総じて
異文化間の男女の微笑ましい関係性が良かったです。
欲を言えば、もう少し男性陣の見せ場が欲しかったかも。


『作画』
ややクセがありますが、美男美少女揃い。妖怪少女たちは独特な色気あり。
妖怪少女はケモミミなのでその意味で萌え。
妖力解放時の幻想的な雰囲気が良いです。殺陣はあまり期待できず。
明治時代の舞台背景も見所あり。

『声優』
中原麻衣さんのお転婆少女、花澤香菜さんの奥ゆかしい系、 豊崎愛生さん、堀江由衣さんの茶目っ気など、豪華にして好演でした。
櫻井孝宏さんのヘタレ男子、日野聡さんの愚直、梶裕貴さんのショタいずれもバッチリ。
近藤孝行さんの格上なイケメン感、井上喜久子さんの妖艶悪女も。

『音楽』
スフィアが歌うOP「MOON SIGNAL」が本作のイメージばっちりな良主題歌。 畑亜貴さん作詞はハズレ少ないですね。
EDは3組ぞれぞれが一緒に歌う3通りのキャラソンというかコンビ歌、こちらも声優陣の熱唱でした。
妖力解放時の幻想的な小唄など、楽曲面で印象に残ります。


『キャラ』
バテレン(西洋)嫌いなお転婆娘・ざくろが魅力的でした。
人間と西洋かぶれに対する二重の屈折した感情が、良い感じにツンデレに昇華されていて可愛い。
終盤はメインヒロインに相応しい立ち位置でした。

すすきほたるはマジ天使でした。奥ゆかしい系の美少女かわいい。
サトリと無口愚直青年の相性抜群萌え。

雪洞(ぼんぼり)、鬼灯(ほおずき)は無邪気で可愛いんですが、いささか無条件で恋してる感じが。

総角(あげまき)少尉はヘタレ男子→健気に頑張る感じ、女性読者に好まれそう。
丸竜(がんりゅう)君は庇護欲そそられるショタ男子、彼も健気さが萌え所か。
ストイックな陸軍軍人・利劔(りけん)が一番良かった。無口愚直だが素直にすすきほたるを想う…
利劔・すすきほたる組が一番好きです。{/netabare}

投稿 : 2016/02/25
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