「千年女優(アニメ映画)」

総合得点
71.9
感想・評価
445
棚に入れた
2149
ランキング
1214
★★★★☆ 3.9 (445)
物語
3.9
作画
4.2
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.8

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さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

女優の人生を振り返る話

今敏監督の作品を観るのはパプリカ・東京ゴッドファーザーズに続き3作目。
どちらも観るたびに味が出てくる良い作品だった。
そして、ディティールの細かい背景と、活き活きとしたキャラの動きに観せられる作品だった。
今作品で期待したのは、キャラクターデザイン・作画監督を担当された本田雄さんがどんなキャラを作っているのかだ。

エヴァで知られる本田雄さんだが、エヴァは再放送でテレビアニメをみた程度で、本田さんのことも恥ずかしながら知らなかった。

その話題になった時、
作オタの大先輩にどんな方なんですか?と尋ねたところ、知らなきゃダメ!
日本のアニメーター5本指に入る人ですよ!と半ば怒られてしまったので、いい機会だと思い早速観た。

物語(初見)
見せ方が上手いなと思った。
記者が年老いた女性に女優としての半生をインタビューしている。
女性が過去をドラマ仕立てに振り返っていくが、そこに記者を登場させ、傍観者であったり、一緒にドラマに出演したりしながらインタビューをしている事を忘れさせない工夫、様々な視点からの映像が独特だと思った。

物語のテーマは他の方も仰っている様に、地味、だと思う。
人の半生を描いたものは他にもあるが、語り始めるところからはっきり描いているものは見つけられなかった。
この企画良く実現したなと思う。

キャラ
モブ以外は何度もあらゆる形で登場するのでどのキャラも引き立っていたと思う。キャラがどんどん成長・老いていき伴って服装・髪型も変わっており、キャラデザにはかなり高度なことが問われているのではないかと思った。
キャラの絵柄はどうだろう。影が無くてのっぺりしているので若干の古さは感じるかもしれない。
しかし、動きやセリフが加わるととてもかわいく見えた、いやデザインだけでも相当可愛い。
でも、おばあちゃんの「こんな鼻ぺちゃ」にぐっとくるものがあった。
年が言っている割にさらさらした髪も。ああ、女優さんは年とっても綺麗だ―と思わせてくれた要因だった。

作画
個々の動きで印象に残るところは今のところないが、色んなシチュエーションで、それぞれ異なるものが動いているので、とにかく物量が多い。
これがセル画と言うのだから驚いた。


今監督の作品は数回みていつもようやく本質をつかんでいるので、これからまた感想が変わるかもしれないが、2回目はしばらくとっておこうと思う。
つまらなかった訳じゃないけど、結論がはっきりしている作品なので、物語を楽しむ用じゃないのかな。良い資料にはなりそうだと思った。

投稿 : 2016/06/19
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