「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(アニメ映画)」

総合得点
89.3
感想・評価
851
棚に入れた
5111
ランキング
83
★★★★★ 4.1 (851)
物語
4.1
作画
4.2
声優
4.1
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

M.out さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

愛と、意思と

ラノベ原作のTVアニメの劇場版としては満足の一作。
Fateも然り、ゼロが付くとになると突然シリアスになるらしい。TVシリーズは視聴済みであったが、ギャグを楽しんでいたのだが、本作はパラメータをシリアスにぐぐっと振った。
終末のような世界。破滅的で退廃的で、不条理な世界。人間が一方的に虐げられる世界。
異種族が勝手に始めた戦争の被害を受ける人間は、蟻のような、力なき者である。本作で描くのは、そんな人間の反抗。圧倒的暴力によって圧迫される、ヒトという生命に宿る意思の力。そして、愛。
リクとシュビィが出会い、愛を知り、そして世界を変える物語。
圧倒的作画、驚異の演技力、震える音響と、素晴らしい出来映えの本作である。
誰でも楽しめる作品に仕上がっているのではないだろうか。

以降、少し酷評します。
{netabare}
人間がフィクションに感動するのは、現実に起こり得ない理想、または幻想を描くというのがあるだろう。ちっぽけな人間の意思が、世界を変えることだってできる。これは嘘だし、嘘をキレイに描くから感動する。あと、愛の物語も普遍的な感動要素だが、これは置いておく。

原作は未読だが、これだけ感動要素が多いのだから映画化に当たってその点を強調したのだろう。製作陣は泣かせようと必死であるのが伝わる。
それは、前半のリクを見ればよく分かる。叫ぶシーンを多用し、感情が分かりやすい。悲しい、苦しい、楽しいと一目瞭然である。容易に感動させるには、キャラクターの感情は隠さない方が効果的である。
これがライトノベル的文法である。キャラの行動と情動をほとんど一致させ、理解を容易なものとする。そして、簡単に感動できる。
だが、私にはこれが乗れなかった。私は本来ライトノベル的文法でも問題ない派の人間である。しかしながら、「ゼロ」ではシリアスな世界を追及したことで、その分、ラノベ文法が浮いて見えてしまった。後半は気にならなかったのだが、前半冷めた目で観てしまったために、乗れなかったのだ。非常に損な見方をしてしまったと思うものだ。
{/netabare}

投稿 : 2017/08/07
閲覧 : 213
サンキュー:

9

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