「もののけ姫(アニメ映画)」

総合得点
90.5
感想・評価
2046
棚に入れた
13279
ランキング
53
★★★★★ 4.2 (2046)
物語
4.2
作画
4.3
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

前田定満 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

隠れた最も重要な言葉とは。

スタジオジブリの中でも人気の高い「もののけ姫」。
世界観、メッセージ性、また作画も素晴らしいです。

この映画の最大こ魅力はメッセージ性です。
お話としては森社会と人間社会の対立です。
タタリ神に呪いをかけられたアシタカが呪いを解く方法、
そして大猪がなぜタタリ神になったのか。
その謎を解くために旅に出ます。
手がかりとなったのはシシ神とシシ神の森。
そしてその森を抜けてたどり着いたエボシの納めるタタラ場。
鉄作りで賑わっています。

もののけ姫を初めて観た子供の頃は
森を脅かす人間(エボシ)を圧倒的に悪役として観ていました。
しかし大人になって観るとエボシは国を治めるリーダー性、病人にも優しくかなりの人格者です。
また人々の生活なども考えると木を切るのは、
人間側からしたらやむを得ない。

特に建築の面から日本では圧倒的に木材が有利なため、
木を切るなというのは建築関係の人からすると厳しいです。

ただし木というのは生き物で命があり、木には無数の生物が暮らしています。
八百万の神という神道の教えでも
木には神様が宿るし
キリスト教の教えでも生き物は神が作り出したもので
神聖なものです。

そんな森は森社会だけでなく人間からしても重要な存在です。
両方の対立を止めてまずは自分だけでも森と共に生きる。
アシタカは森と人間を繋ぐ存在になろうとします。


ではどうやったら森と共に生きることができるのでしょうか。
そのきっかけのひとつになる言葉の一つが「感謝」です。
「感謝」という言葉がこのもののけ姫における隠れた最も重要な言葉であると私は思います。
何に感謝するのでしょうか。
それはシシ神と生命、森を守るものなどです。
私はあの映画で人間に最も欠けていたものがこの「感謝」だとおもいます。

森の木を切って開拓しそれを使って生活しているのに
当たり前に存在するものという認識で
さらには森をも支配しようとしました。

我々人間は森に助けられているのだということを忘れてはならなかったのです。
森だけではありません。
日常においても日々手を差し伸べてくれる人達。
当たり前に存在するけども実はなくてはいきていけないもの。
日常には数多く存在します。
私の知り合いのおじさんで電波関係の仕事をしています。
そのおじさんが「僕らの仕事はあまり感謝されない」と言っていました。
この携帯、スマホなども電波関係の人が一生懸命にやってくれたから使えているのです。
あにこれを使えるのも使えるように努力して支えてくれる方がいるから使えている。

「感謝」
当たり前の言葉だけれど
決して忘れてはならない最も大切な言葉であることを気づかされた気がします。


アシタカの言葉を引用して
「(感謝を忘れず)共に生きよう!」

投稿 : 2019/04/13
閲覧 : 393
サンキュー:

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