「Fate/Zero - フェイトゼロ(TVアニメ動画)」

総合得点
91.3
感想・評価
6190
棚に入れた
28465
ランキング
35
★★★★★ 4.2 (6190)
物語
4.2
作画
4.4
声優
4.1
音楽
4.2
キャラ
4.2

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ネタバレ

森可成 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

神様は勇気とか希望とかいった人間賛歌が大好きだし、それと同じくらいに血飛沫やら悲鳴やら絶望だって大好きなのさ。

作中での雨生龍之介のセリフです。

これは神様を虚淵玄に変えれば
そのまま虚淵玄作品を説明できる
大変便利なセリフです。

雨生も人の役に立てるのですね。

虚淵玄さんは大変多才な方ですが、
鬱アニメの大家という印象が強い。

ご本人も自覚はあるのか
「楽園追放」に携わった際には、
「俺だって人が幸せになる作品が書けるんだ!」
とドヤったそうです。

実際、「楽園追放」や「翠星のガルガンティア」
等ライトな(比較的ですが・・・)作品も
ありますね。

まあ、作風がストレートなので
暗喩とかブラックユーモアは得意ではないようです。

田中ロミオ氏の「人類は衰退しました」について
「こんなに黒い話は自分の作品とは比較できない」
と吐露しておられるように自覚はお持ちのよう。

また小沢仁志さんばりの強面でありながら
謙虚な方で作品のあとがきなどで
着想の元になった作品を律儀に教えてくれます。

そんな虚淵玄さんを楽しむなら、
やっぱり「Fate/Zero」かなあ、
と個人的には思ってます。

奈須きのこさんの世界観ととても
マッチしているから。

虚淵玄作品って
わかりやすい善悪二元論にしないですね。
そりゃ雨生とかいかにも悪人だし、
アーチャーはクソ強いですけど、
絶対悪!というのとは違う。

そこにあるのはただ意志。
どちらも正しくてどちらも間違っている。
どちらが勝っても残酷で、そして美しいです。

また犠牲は虚淵玄作品、
共通のテーマだと思うのですが、
これは究極の形で提示されましたね。

多数の幸福のために少数を切り捨て、
果てに最愛の家族を犠牲の勘定に容れられず、
正義の味方としての在り方さえ
見失ってしまう。

・・・もう、ここまできたらアッパレですよ。

最後に士郎と出会って何となく救われた感
出してましたけど、
聖杯戦争ってこんなに悲惨で
救いのないもんなんすか!
と私はビックリしたものです。


名前にZEROが付いてるし、ちょうどリアルタイムで
見れたので「stay night」より先に見ちゃったんですよね。

おかげで他のfate作品への耐性はばっちりでした。

投稿 : 2020/06/25
閲覧 : 409
サンキュー:

37

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