「アオアシ(TVアニメ動画)」

総合得点
72.5
感想・評価
153
棚に入れた
475
ランキング
1109
★★★★☆ 3.7 (153)
物語
3.9
作画
3.7
声優
3.6
音楽
3.7
キャラ
3.7

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ネタバレ

ネムりん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

現代型プロセス重視サッカー

▩物語 4.0点→4.5点
※10/14追記(他作品との調整)

▩キャラクター 4.0点→4.5点(最終)

内容を深く理解している方が評価しやすいと思うので詳細に触れておきます。

『アオアシ』は近年のプレッシングなどのサッカースタイルの変化により注目されるようになった、サイドバックが攻撃の起点となるいわゆる「司令塔型サイドバック」を題材として取り扱ったもので、過去のサッカーアニメだと、フォワードや攻撃型ミッドフィルダーのような結果が求められるポジションにスポットが当たることが多かったのですが、それとは異なる守備側の視点から見た戦略的なプレースタイルを捉えた現代型サッカーにおいて、重要な役割を果たすポジションについて触れられたもの。

司令塔の代表例としてトップ下やボランチのような従来型のポジションには、日本の遠藤保仁選手や中村憲剛選手なんかがいましたが、全員でボールを奪いに行く攻撃的スタイルに移行しつつある現代サッカーにおいては従来のものが機能しなくなり、サイドバックのポジションの重要性が増し、元日本代表の内田篤人選手や長友選手のような守備の要でありながら、比較的スペースが広く使えて、後方から全体を広く見渡せる位置でパスセンスが要求される人物の存在が必要になり、青井葦人のような俯瞰能力に優れ、コーチングができるプレイヤーが現代サッカーにおいては重要な位置付けになることを伝えたかったものになります。
それに付随して点を取って結果を求めることではなく、結果に辿り着くまでのプロセス(過程)が重要だということを伝えたかったものでもあり、例えばスペースの作り方だったり、アイコンタクトやパス出し、トライアングル、サイドバックの選手がボランチのポジションまで上がるポジショニング、相手のマークを外してスペースを作るために斜めに走り抜ける技術のダイアゴナルランなどに内容が触れられていて、ゴールを演出するための戦術面の重要性を説く、サッカーの奥深さを感じるとてもよく出来た作品内容だと思いました。

エスペリオンでは葦人だけが優れた俯瞰能力を持っていて、福田監督が構想に描いていたものや義経が羨ましいと言っていたのはゲームメイクできるこの能力のこと。
点取り屋としての嗅覚や体幹を活かした優れたディフェンス能力などではなく、生まれついた天性の素質によるもので、本作では「イーグルアイ」と呼称され、元バルセロナのシャビ選手がモデルだと言われていますが、ダッシュ力やアジリティ(敏捷性)、ボールを足元に収めるテクニック等がなくても適材適所、能力を発揮できるポジションがあり、FWとして大成できなかった葦人がAチームに昇格する決定力となったもので、このことから葦人を見出した福田監督の言葉に信憑性があることが分かり、専門的な内容に踏み込むことで、サッカーに対する見識が広がり現場の臨場感が感じられ、よりリアル寄りで素直に面白かったと言える作品。

作画についてはテーマを理解した上でしっかりとその目線で描かれていました。
質云々ではなく、表現力のある作画。
素早いパス回しや迫力あるゴールの演出シーンなど、テーマを考えると必要ですかね?

原作が28巻まで出版され13巻あたりまでの内容が描かれていて、いよいよAチームでの戦いにステージを移すわけですが、ラスト花ちゃんがしっかりと締めて期待の持てる終わり方をしてくれました。
未完結の作品ですが、期待の意味を込めて物語の評価を+0.5点上げておきます。

長編作品が得意なProduction I.Gが制作会社であること、NHK Eテレのアニメがシリーズ作品が多いこと、原作に多くのファンがいることから2期に期待したいです。

因みに竹島の赤髪リーゼントからの坊主はスラムダンクの桜木花道のオマージュ?


□以下過去レビュー

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放送回の公式発表がなかった『アオアシ』のBlu-ray&DVDが24話分収録されて発売決定されたことから、24話までが第1クールということがほぼ確定しました。

▩修正
・物語 3.5点→4.0点
原作27巻まで出ているので、2クール分以上のストックを考えればこれからに期待。面白くなる要素は全然あると思う。→後半クールに入ってからは文句なしの面白さで、あと一つ何かパーツが組み合わさるともう一段階上の評価ができる内容。

・作画 4.5点→4.0点
丁寧な作画に留まってるけど、プロチームのプレーではないので相応で悪くない。

・音楽 4.0点→4.5点
Alexandros「無心拍数」、曲も好みだし作風に合っていていいね。Superflyに変える必要なかったね...。

・声優 3.5点→4.0点
エンディングのナレーションの声を聞くと葦人の声は地声じゃないことが判明。監督さんなどの演技指導によるものなのか、ガサツな感じがよく出ていてキャラクターには合っているのかもしれない。

・キャラクター 3.5点→4.0点
富樫はビーバップハイスクールで竹島は東京リベンジャーズ、義経に至ってはサザエさん? に出てきそうな髪型で、キャラクターの個性に関しては事欠かないね。

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誰もレビューしていないので作品の事を知ってもらうためにレビューしましたが、投稿すると空気読めない奴がバリアブル投稿してくるのでやめようと思ったけど、最初に釘刺しときます。(ФωФ)

原作がシリーズ累計1100万部突破の日本サッカー界とも多くのコラボレーションを続ける「いまもっともアツいサッカー漫画」だそうで、主人公の青井葦人が個人技に頼りがちだが、抜群のボールへの嗅覚と、フィールド上の俯瞰能力等を駆使してJリーグ傘下のユースチームで高校生の仲間達とプロを目指し奮闘する青春を描くお話のようです。

正直内容があまり興味ないのですが、初回を見た感想は物語は普通だったけど作画は流石『ハイキュー』で実績のある"Production I.G"といったところで、とても安定していて最後まで問題なく観れそうなクオリティ。

シリーズ構成を担当するのが、『けいおん!!』、『とらドラ!』、『STEINS;GATE』、『Re:ゼロ』、『青ブタ』などを手掛けてきた脚本家の横谷昌宏氏で、ここだけを見れば一見の価値はありそう。

筋によると漫画がとても面白いそうで、一番好きなアニメ制作会社なこともあり最後まで視聴を完走するつもり。
覇権を取れるくらいの面白さがあるそうで、ほんとかよと今のところは半信半疑。
最後に視聴し終わった後、本当に観てよかったと思える時が来るといいですね。

投稿 : 2022/10/14
閲覧 : 642
サンキュー:

16

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