「映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ(アニメ映画)」

総合得点
69.8
感想・評価
29
棚に入れた
132
ランキング
1652
★★★★☆ 3.7 (29)
物語
3.8
作画
3.6
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

日本女子サッカーの未来

サッカーが大好きな恩田希。
中学生となり男子サッカー部に入部するが、1試合しか公式戦に出られなかった。
恩田は努力を重ねて、試合に出られるように入念な準備をするのだが……

日本サッカーのレベルは、アジアでは高いです。
しかし、サッカーの本場のヨーロッパの5大リーグに比べると劣ります。
男子サッカーでも世界基準では負けています。
女子サッカーもレベルは高いですが、それは参加国が少ない、
女子サッカーの競技人口が少ない、という理由があるかもしれません。

恩田には才能があるのでしょう。
作中ではドリブルが目立っていましたが、パスセンスもありそう。
しかも、決定力のあるシュートもある。
中盤の攻撃的なポジションを任せたら、言う事は無いですね。
でも、それは、女性サッカー選手という枠の中ですが。

恩田は中学のサッカー部に所属しています。
女性というだけで試合に出してもらえないのは男女差別だ!みたいな意見もあるでしょう。
しかし、それは違うと私は考えます。
何故なら……

中学生という時期は、体が成長して大人になる成長段階です。
個人によって早い、遅いはありますが、大人になる体つきが形成されていきます。
野球のメジャーリーグに所属しているダルビッシュ投手は、
高校時代は練習をサボっていると言われていたそうです。
しかし、それは、体が完全に成長しきっていない中で、
練習によって成長が止まるのを防ぐためだったと言われています。
千葉ロッテの佐々木朗希投手は完全試合ができるくらいの能力を持っていますが、
まだまだ、投球数などを制限されています。
佐々木投手も、まだまだ成長段階なので、無理をさせないで育成させる、という方針ですね。

恩田は中学生。
まさに成長の途中です。
しかも、男子に混じってのサッカー部所属。
男性と女性の体格差というハンデがあります。
恩田の才能を信じた指導者だったら、どうするか。
練習には参加させるが、公式試合には出さないのが普通でしょうね。
まだまだ、恩田は発展途上中。
中学生に無理をさせて、将来の可能性を摘む事はできません。

作中で恩田は特別な方法(?)によって公式試合に出場します。
ドリブル・パスなど、男子に混ざっても恩田のプレーは一流品。
チームの流れを変えました。
しかし、男性との体格差は大きかった。
接触プレーがあり、恩田は足首を怪我。
途中交代という結果となります。
試合に出場して活躍する、という意気込みだけでは、どうにもならない事がありました。

日本の女子サッカーのレベルは、世界基準から見ても高いです。
男子と比べると歴史は浅いですが、女子サッカーW杯での優勝経験もあります。
世界最高の選手に与えられるバロンドールという賞を澤選手が獲得している事も、
日本のレベルの高さを証明しているのではないでしょうか。

しかし、男子サッカーと女子サッカーを比べると、どうしてもプレーの質が違います。
それは、体格差や筋肉のつき方などもあるので、仕方が無い事です。
恩田は男子と混じってプレーしていたので、差を感じる事は少なかったのでしょう。
しかし、世界は広い。
恩田に無理やりプレーをさせて、将来の日本代表候補を潰してしまっては、
日本女子サッカーの可能性を閉ざす事になりかねません。

本作品を視聴して、女子を差別するな!という意見もあると思います。
しかし、それでは、未来の日本女子サッカーが潰れてしまうのかもしれないのです。
そんなに女子サッカーを応援したいのであれば、
男子サッカーに文句を言わないで、女子サッカーを見に行ったらどうですか?
女子サッカーの競技人口は少ないです。
まずは、女子サッカーのサポーターとなり、応援する所から始めましょう。
恩田のプレーには可能性を感じるはず。
未来の日本代表を応援するのも、いいかもしれませんよ。

投稿 : 2022/11/26
閲覧 : 114
サンキュー:

15

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