「ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する(TVアニメ動画)」

総合得点
67.0
感想・評価
122
棚に入れた
377
ランキング
2572
★★★★☆ 3.4 (122)
物語
3.3
作画
3.4
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.4

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ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

7回もループするの羨ましいです!私はまだ一度目なんですが?

7回目のループ……異世界召喚は二度目ですを思い出す…何回目シリーズ作品……

ちょっと心配したんですが、最近私が悪役令嬢系がお気に入りらしく、面白いのが多いと言う事で試聴しました。

この作品について感じた事なんですが、最初は7回目にする必要ないんじゃない?
一度のやり直しでいいんじゃない?
そう思ったのですが、2度目以降は行動が違えば未来が変わる事や、7度目に過去がしっかり生かされた物語展開があります。

キャラも過去で関わりある人達が出てくるのですが、1話で簡単に説明されてるので、物語が出てきても視聴者が置いてけぼりになりにくいのも高評価ですね。

映像も綺麗だしキャラデザもいいですし1話から面白いと思えた作品です。

さて、常に戦争の引き金となるアルノルトとの戦闘から始まる今作。
主人公のリーシェは七回目の人生を歩む事になります。
彼女の6度目の人生は騎士。
その人生を終わらせた男アルノルトに七回目の人生で偶然出会い婚約を申し込まれます。


冤罪により婚約破棄され行き場を失った彼女。
そんな彼女のその後の人生

1度目 行商人
2度目 薬師
3度目 研究者
4度目 侍女
5度目 不明
6度目 騎士

全て、彼女は戦争に巻き込まれて死ぬんですよね。
しかも、やり直しから5年後に必ず死んでいます。

上の表をご覧ください。
実は彼女の5度目の生き方が深く語られてないんですよね。
9話にて異能?のような感知能力を見せてくれますが、なんだろ?
この5度目の人生、全てやり直しで5年後の死、もしかしたらこの「5」って何か重要な意味があるのかもしれませんね。


このアルノルトって、6度目の人生は冷酷な雰囲気があったんですよね。
ただ、7度目のリーシェの人生(6度目の死から数えて5年前の7度目の人生)で出会った彼は優しくリーシャにも優しくいし、国同士の友好関係を大切にしているし、騎士達の損害を抑える為に自ら剣を握っていく様な人で、アルノルトが戦争を起こした理由も気になりました。

リーシェも違和感を抱えてましたが、戦争を起こす様な人には見えないんですよね。
2話までみたらガラリと印象が変わります。

ただ、タイトルにある悪役令嬢……リーシェ悪役令嬢感がないww
むしろ婚約破棄されて可哀想と思ってしまうし、なんでこんないい人が悪役令嬢なのか、7度目の人生も一人一人に向き合ったり、貧困問題を考えたり、1度目の人生でも別に心を入れ替える改心の描写もない。

そもそも、本当に悪役令嬢なのかな?
一周目でも悪役の描写は殆ど描かれてない。
婚約破棄される前のシーンは幼い頃に母に怒られた描写のみで殆どありません。

商人として生きた一周目は彼女の口頭説明と止め絵などで、悪役令嬢の描写がありません。
原作にはもしかしたら悪役令嬢感があるのかもしれません。

しかし、これはアニメです。
これは私のアニメへの考え方ですが、アニメとは初見さんに作品を知ってもらう事であり、原作ファンの応援がなければアニメ化もしないので、ある種の応援してくれたファンへ感謝の一つの形と考えています。

なので、そうした描写がなく、初見で見た私はタイトルに違和感を感じました。


リーシェは何だろ?
人生7度目だからか、万能ww
薬学知識、ピッキング、剣捌き、天候を読んだり、観察力、などなど過去の人生で得た物をしっかり持っています。

最初の頃はアルノルトに警戒しまくり、この条件で婚約者なの?とは思いましたが、自分を殺した人物ですから信用なんて出来ないよなぁ〜ってww

それでも、アルノルトはその条件でも許可するのは本当にリーシェを気に入っているし、ダンスの時や剣術指南の時もヤキモチ妬いたりと恋心が見えるのが少し可愛らしく感じる殿下w

後、リーシェの考えが解るのも彼女の事を本当に考えて見てるから解るんだろうなぁ〜

リーシェの手作りスープが不味いらしいですw
それでも、美味しく鍋が空っぽになるくらい食べてくれたのが嬉しいよなぁ〜ってw
でも、アルノルトは心の底から「おいしい」と感じたのだと思います。
まぁ、下手でも愛する人が頑張って作ってくれたスープですもんね。

そんな感じで段々と打ち解けて少しづつ距離が縮まる演出も良かったです。


で、先輩のディアナから強く当たられている侍女エルゼが居て、その侍女の中にリーシェが実を隠し侍女に混ざりながら仕事をします。

で、新人の子達をリーシェが自らの侍女に選びます。
それに反発したディアナですが、彼女は文字の読み書きが出来た。
でも、貧民街出身の侍女達は文字の読み書きが出来ない。
だから、メモを取り読み返す事ができない。
彼女は自分がそれが出来たから皆出来ると勘違いをしていたのです。

お仕事って覚える事が多いし忙しいと覚える時間がなかったりするし、先輩に聞いても忙しいからちゃんと教えて貰えなかったりするからね。
そうなると目の前の事で一杯一杯で覚える余裕もなければ、字も書けないからメモすら取れない。
それにディアナは気づけず、新人達が出来ない事に不満があったのでしょうね。

けど、案外そうだよなぁ〜って。
出来ない事があるのは当然ですよね。
けど、出来ない人が居て、その人を出来ないって決めつけるのではなくて、なぜ出来ないのかを考えてあげる事も大切なんだろうなぁ〜と感じました。
そして、何より誰しも人に言われて気づく場面ってあるよなぁ〜って共感させられたエピソードでもあります。

新人教育の場を作りや畑を作ります。
悪役令嬢って畑を作りがちですよね。
確かに畑は便利でしっかり手入れすれば万能ですが。

さて、アルノルトの弟テオノールが現れます。アルノルトは関わるなと話してましたが……
グイグイ接触してくるテオノール。
最初は悪役ぽく出てきたのですが……

実は真に兄思いな弟でした。
確かに最初から裏の顔をリーシェに見せながらも兄にはビビってると言うか、素直、恐怖を感じてるのかと思う様な描写もありましたし、何かあるんだろうなぁ〜とは感じていたのですが。
後は、酷い構ってちゃん…割と面倒臭いww

リーシェさんが、テオノールの激甘な捕虜(リーシェ)を捕獲した監禁の甘さに見かねて、捕虜を捕獲した時のアドバイスをくれますww
リーシャ……それは伝授しなくていいよww
しかし、頼もしいですね、捕虜にされても一人で帰ってくる頼もしい姫さま。

「俺の妻になる覚悟をしなくていい」アルノルトがリーシェに伝えた言葉にです。
アルノルトは自分が居なくなる事で何かを成そうとしているのかもしれません。
自分がいつ消えてもいいように。

それに勘づいたテオノールは兄が居なくならないで済む方法を考えていました。
それが、兄への態度であったり、リーシェもその考えから巻き込まれた訳です。
そして、第二王子が先に消えればアルノルトは生きなければならないと考えると思った事から自らを身投げします。

それを助けて引き上げて彼にビンタをしたのはアルノルトでした。
アルノルトは弟が大切だった、だから遠ざけたけどそれが逆に弟を追い詰める結果になってしまった。

けど、この事がアルノルトの考え方を変えるきっかけになったんじゃないかな?
弟への態度が変わりましたね。
これからアルノルトが自分の「消えた未来」ではなく、自分が「生きる未来」を見据える様になればいいなぁ〜と思います。

アルノルトが何をしようとしてるのか。
もしも、自分が消えて成せる事があるとして正しい事だしても、それを正しいとは思わないかな、もしも、何かを成し遂げたとして、その成し遂げた先を見据えるのが責任だと思うし、リーシャの言う、アルノルトとテオノールの両名が生きる未来にこそ向き合うべき事だと思います。

アルノルトについては自分の国を大切にしている印象はあるかな?
クールで冷酷なイメージはありますが、リーシェに向ける優しい目付きも印象的かな?

基本、リーシェを自由にしてくれる束縛のない所ももポイント高いかな。
だからって、夜中に外泊したり危険な事をしたら心配してくれたり、味は知らないけど手料理を「美味しい」と言ってくれるのも凄くポイント高いかな?

あの、リーシェの居ない所での美味しい発言は本当だと思いますね。
本人が目の前なら気を遣われた感もありますが……本人が居ない場所で褒めるってのは本当にそう感じてるからでしょうね。

8話の宝石を贈る話もいいよね!
リーシャが、わかりやすいのではなくて、リーシェだからアルノルトは解るんだろうなぁ〜
ずっと、リーシェを見てるから解るのでしょうね。
それは語られないけど見てて伝わるのいいですよね〜

ただ、もぅ少し素直に感情表現した方がいいかな?って思う場面もあります。

リーシェの宝石選びも殿下の瞳の色って素敵ですよね。
きっとアルノルトも嬉しかっただろうね。

カイル殿下が婚姻をお祝いしに来た時、カイルのリーシェへの褒め言葉の「麗しき女神のようだ」発言にヤキモチを妬いた殺意の目付だと思ったのですが、多分、カイルの嘘(婚姻祝いではなく同盟目当て)を見抜いていたからなんでしょうね…

そして、カイル殿下はアルノルトに同盟を申し入れしてきます。
しかし、アルノルトは「他国と手を結ぶよりも侵略して支配に置く方が俺の商にあっている」と答え交渉が失敗します。

しかし、リーシェは知っています。
ガルクハインとコユル、2人の国が5年後に戦争をし沢山の命を奪われる事実を……
彼女はそれを止める為に動き出します。

そして、リーシェは実はアルノルトに内緒で剣の訓練生と共に訓練を受けていたのがバレたw
このやり取りが何か面白いですww
ただ、やっぱりアルノルトってリーシャに優しくて彼女のやりたい事を優先してくれるのはやっぱり優しいよなぁ〜ってw
続ける条件も、休憩を取る、性別を悟られない、とリーシェを気遣ってくれる条件もいいですね。



3度目の人生で関わったミッシェル登場します。
ただ、ミッシェルはなんだか思惑がありそうな感じがしていました。
彼の作り出した「火薬」と呼ばれる薬品をアルノルトに紹介さたいと言います。

その名の通りの薬品です。
リーシェの3回目の人生でもミッシェルは火薬の開発に成功していて、師匠であるミッシェルと離れたのも火薬が原因だった。
リーシャは6度死んでいます。
全ては戦争で、ミッシェルが作って、アルノルトが火薬を使ったから……

それを阻止するのにリーシェはミッシェルとアルノルトを出会わせたくないなのですが、これがまたミッシェルが厄介そうな感じで……

彼は言います。
「火薬の存在意義は人を不幸にするもの」だと……

実は私はこの世に危険な物は本来ないと思っています。
道具は使う人により人を助けもするし、殺しをもします。
扱う人次第です。

昔、本で読んだ程度の知識ですが…

本来、火薬など爆発物は当時の炭鉱などの仕事で人々が楽に穴を掘る、鉱石などの採掘などに利用される為に開発されたものでした。
しかし、それを人が人を殺す道具として戦争に使用しそれを基準に改良し人を殺す武器に使われるようになったそうです。

本当は誰かが誰かの助けにぬればと考えて開発した物が誰かが誰かを殺す事に使用される。
そんな悲しい事があるのだろうかと当時、私が本を読み思った事を覚えています。

だから、ミッシェル先生の火薬の存在意義は私には全然解らなかった。
火薬を人を不幸にする為としか考えられないミッシェル先生の考え方は納得出来ないし、そんな先生に生み出された火薬も可哀想です。

ミッシェルのやり方が卑怯ですね。
予告で火薬の存在を間接的にアルノルトに知らせようとしたりとやり方が来たないです。

ただ、リーシェが火薬を使い花火を生み出します。
それをミッシェルに見せ説得します。
リーシェは3回目の人生では何もできませんでした、しかし、7回目の人生でリーシェがミッシェルを超えた、弟子が師匠を超えた瞬間なのだと思いました。
リーシェの「ミッシェル先生、今は大人しく怒られてください」の先生の反応が可愛いw

そして、その花火をきっかけに……殿下も

話を少し戻して実は…

リーシェとカイルは同盟を組みコユルの技術力を片手にアルノルトを説得しようとするのですが……アルノルトは放ちます「他国の技術を得る為に盟約など必要ない、我が武力で奪ってしまえばいい」と答えます。

彼はどうしてそんな武力に拘るのでしょうか…
欲しい物が有れば武力で手にすればいい…
確かに、手に入れる手段として一つの手なのかもしれない。

それでも、争えば失われる物や者が沢山ある。
人の命や心、自然環境、お金、物資、などなど多々あります!

同盟で手に入るのに、お互いの国に無いものでお互いの国が補い合える物を、わざわざ武力で制圧する必要性が理解できませんね。
アルノルトのやり方やはり賛成できないですね。


けど、リーシェの花火を機にアルノルトはコユルとの同盟が成立します。
コユルの技術提携を始めるとの事になりました。
完全にリーシェの作戦勝ち感はありますねw

今回に限ってはリーシェが一枚上手だった感じはしました。
けど、リーシェがアルノルトを信じているから出来た事なんでしょうね。

殿下に花火を見て欲しかったって言うのも素敵ですよね。
彼女の毒でも誰かの為になる事の証明がアルノルトの考え方を変えるきっかけになれば素敵ですよね。


そして、指輪が完成さます!が…

「その指輪をつけて見せる必要はない、俺にそこまでの事を望む権利はない」と言います。

そして、彼女はハッキリと言います。
「嫌です」と更には「アルノルト殿下が私の指につけてください」と、そのセリフにアルノルトは少し溜息を吐きなが了承してくれます。

この辺りは少しアルノルトがお堅い感じもすのですよねww
約束を守ろうとしてくれてるのかもしれませんが空気を読んで殿下!ってなりますww

ただ、しっかり左手の薬指に指輪を入れてくれる辺りは優しいしリーシェの気持ちを大切にしてくれてるのを感じましたね。

その指輪を入れられたリーシャの嬉し可愛い顔がなんともねww
アルノルトもそれを見て、リーシャの「一緒に旅をしたい」ってセリフを聞いた時の優しい顔が印象的でした。



こちらは面白いですね。
雰囲気も私好みだし絵も好きです。
色使いもしっかりしていて楽しめもした。
しっかり7回目の意味を持たせてきたのも評価高いです。

ただ、物語はまだまだ謎を残している部分も多くアルノルト殿下の秘密やリーシェの5回目の生き方も描かれていませんし、是非続編を!

投稿 : 2024/03/25
閲覧 : 48
サンキュー:

10

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