ＯＺ さんの感想・評価

3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

届いた想い

1期が楽しめたので
引き続き観る事にした
正統派学園ラブストーリーの第2期

■1期と比べて■
全13話と1期の全25話に比べると
ボリュームは少なくなったが
テンポは良くなり中弛みが少ない。

スムーズに進行する反面
爽子と風早 二人の関係は丁寧に描いているけれど
心理描写の点がおざなりになっているのは惜しい。

新キャラクター三浦 健人の登場により
二人の間に嫉妬やすれ違い等
新たな感情を生むので
前回の様な純愛とは異なり
答えが見える三角関係は
少女漫画にありがちのベタな展開だ。

1ST SEASONは爽子の成長と淡い恋心がメインだったが
2ND SEASONは恋愛とすれ違いがメインになっている。

■届いた想い■
今まで人と接する際に
壁を作られてきた爽子にとって
人から好かれる事 愛される事は
どこか遠い現実。

ましてや 初めて好きになった人が
自分の事を想ってくれていても
素直に受け止める事が出来ない。

そこに健人も交わり
二人の関係は空回りし始めるけれど
第9話で扉越しの告白により
ようやくお互いの気持ちが届く。

必死に想いを伝える爽子と
真摯に受け止める風早。

ほぼまるまる1話使っての告白シーンは
思わず魅入ってしまったね。

もう付き合っちゃえよと
1期から観ていただけに
ここまで本当長かったなぁ。

■恋敵くるみ■
今回で株がグッと上がった胡桃沢 梅。

前回は爽子の恋敵として風早に気持ちを伝えるものの
想いは届かず失恋する。

学内でも人気者の風早と付き合ったとなれば
泣きを見る者も出てくる。
恋愛には仕方の無い事。

当然 爽子が付き合う事を快く思わない人もいて
1期の第6話で登場した女子集団が再び爽子に詰め寄り
それを見たくるみは
自分から告白出来ないくせに
嫌がらせだけはするのねと指摘する。

自分の気持ちを伝える事が出来ないから
彼に近づく女子達を排除して
関係を保とうとする彼女達の姿は
以前のくるみと同じく
人を落とす事しか考えていない。

他の女子と同じ様に
告白して嫌われたらどうしよう
今の関係が崩れたらどうしようと恐れていた。

けれど 今のくるみは以前と違い
自分に向き合い 爽子を認め
風早へ気持ちを伝えているからこそ
彼女達の行動が目に余るのだろう。

最終話 爽子と屋上で交わした会話が印象に残る。

爽子　「風早君に告白したよ。付き合う事になったよ」
くるみ 「爽子ちゃんがいなかったら
　　　　 私は風早に気持ちなんて伝える事が出来なかった
　　　　 振られたけどね・・・」　　　　
くるみ 「爽子ちゃんがライバルで良かった」

この台詞が胡桃沢 梅の全てであり
流れるBGMも相まってベストシーンだ。

振られて以降成長し
魅力を増したくるみは
今作品で最もお気に入りのキャラになったね。

■あとがき■
前半は今一つだったけれど
後半から君に届けらしさが出て
1期と合わせた全38話を楽しめたな。

前回 爽子と風早が結局付き合わなくて
じれったくも映ったが
あみだくじのどれを選んでも
行き着く所は一緒の様で
あるべき形に収まったからスッキリ出来たよ。

完璧な風早にも人間味があるところが
観れて良かったし
3期があるなら観てみたいけれど
今後の展開は二人のラブラブぶりを
観るだけになりそうなので
区切りとしては丁度良いかもしれない。

満足度 ★★★★★★☆☆☆☆ (6)