2011年冬(1月~3月)に放送されたTVアニメ動画一覧 28

あにこれの全ユーザーが2011年冬(1月~3月)に放送されたTVアニメ動画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月05日の時点で一番の2011年冬(1月~3月)に放送されたTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

×

絞り込み

年代別アニメ一覧

90.9 1 2011年冬(1月~3月)アニメランキング1位
魔法少女まどか☆マギカ(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (10568)
37377人が棚に入れました
市立見滝原中学校に通う普通の中学2年生の鹿目まどかは、ある日不思議な夢を見る。そこは少女が魔法で戦う異世界。その少女の戦いを目撃する自分と、謎の白い生物に「僕と契約して魔法少女になってほしい」と告げられる夢であった。翌朝、見滝原中学へ転校してきたのはなんと夢で見た美少女の暁美ほむらだった。ほむらは、まどかに「魔法少女になってはならない」と警告する。
放課後、親友の美樹さやかとCDショップへ行ったまどかは謎の声に呼ばれ、ビルの一角へ迷い込む。そこで見たものは夢の中で見た生物キュゥべえの傷ついた姿と、それを殺そうとするほむらの姿だった。まどかとさやかは戸惑いつつも、当たり前の優しさからキュゥべえを助けるが、直後に今度は本当に異世界へ迷い込んでしまう。魔女の使い魔と称される化物達に囲まれた2人を救ったのは、同じ中学の3年生でキュゥべえと契約した魔法少女の巴マミだった。事後、改めてキュゥべえに「魔法少女になってほしい」と告げられたまどかとさやかは、思いがけない好機に興奮する。だが、それは2人が直面する様々な苦難の始まりであった。

声優・キャラクター
悠木碧、斎藤千和、水橋かおり、喜多村英梨、加藤英美里、野中藍
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

エゴイスト入門

2017年5月19日 記載

今回のレビューは自分の思った事、感じた事を直接的に語る傾向がとりわけ顕著に感じられるかもしれません。
もしかしたら、納得できない部分も多々あるかと思います。
こんな愚者の主張も1つの個人的感想として温かく見守ってもらえれば幸いです。



-----------------------------------------
望んでいた物を手に入れたと思い込んでいる時程、願望から遠く離れている事はない。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ『ファウスト』
-----------------------------------------



「魔法少女」
周囲の誰もが持っていない不思議な力を用いて、騒動を巻き起こしたり事件を解決したりする少女の総称を指します。
純真であり無垢な存在の造形
元々は普通の女の子であったと言える存在ばかりです。
1966年の『魔法使いサリー』から始まって、『ひみつのアッコちゃん』『魔法のプリンセスミンキーモモ』『美少女戦士セーラームーン』『カードキャプターさくら』『おジャ魔女どれみ』とコンスタントに続いていく理想体系
そんな、今なお隆盛を極めている1ジャンルに、新世代の幕開け2011年、大きな社会現象が巻き起こった事は、この供給過多の現在においても記憶に新しいと言えるでしょう。
長命なジャンルに一石を投じた「メルヘンホラー」
ダーク「魔法少女」ファンタジー『魔法少女まどか☆マギカ』
一大ムーブメントとなったこの作品について、実を言うと、これまでは語る気なんて全くありませんでした。
サブカルチャーに興味があったならば、殆どの方が分かっている位に認知、周知されているであろうこのアニメ
そんな本作に対して、もう私が語る言葉等、残っていないと今までは考えてきていたからです。
しかし、ようやく見つけました。
書きたい事、伝えたい事、語りたい事、即ち、私の一解釈
急遽、書く事になったこのレビュー
既出であったり、代わり映えの無い内容であったと感じたならすみません。
もしかすると、幻滅する可能性のほうが高いかも知れません。
それでも宜しかったら、自己満足ですが、どうかこの場で少しだけ話させて下さい。
本作のエゴイストが齎した、実に歪んだ「物語」について……


【あらすじ】
大好きな家族がいる。
大好きな親友がいる。
時には笑って、時には泣いている。
そんなどこにでもある日常
見滝原中学校に通う普通の中学二年生である鹿目まどかも、そんな日々の中で暮らす1人だった。
ある晩、まどかはとても不思議な夢を見る。
それは1人の少女が魔法で戦っている異世界での出来事
その少女の戦いを目撃し、観察している自分
そして、謎の白い生物から登場と同時に告げられた発言
「僕と契約して魔法少女になってほしい」
起きた時には、その光景は影も形もなくなっていた…

変な夢見後のある日、そんな彼女にとても不思議な出会いが訪れる。
まどかの通うクラスにやってきた1人の転校生
名前は暁美ほむら
まどかが夢で見た少女と瓜二つの容姿をした少女
偶然の一致に戸惑う少女に、ほむらは意味深な言葉を投げかける…

この出会いは偶然なのか、必然なのか、彼女はまだ知らない。
断言出来るのはただ1つだけ
これは、彼女の運命を変えてしまう出会いだった……


{netabare}
『魔法少女まどか☆マギカ』を早々に語る前に、1つこの場で質問を投げかけてみるとします。
皆さんは「魔法少女」と言う存在について、本作を観る前はどういった印象をお持ちだったのでしょうか?
私の場合は『おジャ魔女どれみ』が至極、「魔法少女」と言うのを想起する上で大きな指針であった様に思います。
そのアニメ内で「魔法少女」と呼ばれる存在は、地味且つ地道な物でした。
強い「願い」を持っていれば勝手に辿り着いてしまう魅惑の店、MAHO堂
そこで自らの「願い」を叶える為に1年間、魔女見習いとしての修行に励む者達
その「魔女見習い」こそが作中において「魔法少女」と呼ばれる存在だったのです。
時には災難、時には試練を与えられながらも乗り越え、見習い試験の全ての課題をクリア出来るよう、頑張る女の子達
そして、それら全てを達成する事で、ようやく彼女等は自由に魔法を使える「魔女」と呼ばれる存在になれるのでした。
そのような前例と同じように「魔女」となる為、奮闘していく主人公どれみを含む「魔法少女」達
詳細は第1シリーズを参考にして欲しい所ですが、その過程があったからこそ最後、彼女達は真の「魔法少女」としての選択をするまでに至る事が出来たのを覚えています。
そこに出てきたのは、自分の為に他者の「願い」を叶える姿
徹底的利他主義なんて難しい言葉ではなく、それは純粋に「友達」の為
相手の「願い」を叶えていくまでに昇華した人物像に、どれみ達は全51話を通して遂になれたのです。
当時の私にとって、それがはっきりと描かれた終盤は幼心ながらも甚く感動致しました。
そして、今思えばこの時に、私の中にある「魔法少女」と言う実体への固定概念が根付いたように思うのです。
努力と言う対価を支払った上で成立する優しき存在
等価交換があったからこそ、自らの為に誰かの「願い」を叶えていくまでに成長した存在
それこそが私にとっての「魔法少女」です。
そんな彼女達が活躍してこそ、私にとっては「魔法少女アニメ」であったと言えたのでしょう。

さて、それでは逆に考えてみるとします。
このような努力を踏まえなくとも、簡単に「願い」を叶える事が出来るとしたら、人間は果たしてどうなるでしょうか?
見習い修行を行わなくとも……
試練、課題、災難への道を歩まなくとも……
簡単に「願い」を叶えられる存在=「魔法少女」になれる。
確かに魅力的な提案
そんな風に問われたら、誰もがきっぱりと断るのは難しいでしょう。
ただ、確実に言えるのは、それを受け入れた場合、どれみ達のような成長は絶対に起こらないと言う事

前述の問いにおける答えは、実に簡単です。
たった1つ、計5文字の言葉で端的に表せます。
A.「エゴイスト」
誰もが皆「エゴイスト」(利己主義者)になるのです。
「エゴイスト」のまま停滞した状態になるのです(成長が無い)
こうなってしまった段階で、私のとっての「魔法少女」は消滅したと考えるのが妥当でしょう。
そう、上記の点を重視して考えるなら『魔法少女まどか☆マギカ』は確実に「魔法少女アニメ」とは言えません。
1ジャンルの中でも、実にアウトロー的存在
まず、願いを叶えるまでの過程で、対価を支払っていません。
願いが叶った後に待ち受ける運命こそ、作中における正当な対価
それこそ「等価交換の原則」と呼ばれる物ですが、勿論、作中に出てくる彼女達はその事を分かった上で、望んで行う訳ではありません。
そこが実に、不条理的で理不尽の産物
また、願いを叶えた事によって、彼女達が周りの人に感謝されたり、自分の抱えている問題が解決されたり等と言う事もありません。
いえ、正確に申すなら少しあるのですが、その場合も自分勝手に何も考えないまま願いを叶えた事によって、別の所で取り返しのつかない事が起きてしまっています。
そう、結局、自らの望んでいない結末へと彼女達は導かれていくのです。
そして最後に、本作では、誰もが己の為に誰かの「願い」を叶えていく利他主義者な訳ではありません。
自らの為に、自分の「願い」を叶えていこうとする利己的なキャラクターしか、この作品では「魔法少女」に選ばれていないのです。
「そうではないんじゃないか?」と解釈によっては疑問視されるキャラも皆さんの中には恐らく、いるかと思います。
しかし、個人的解釈では、その娘等も最終的に自分の為に生きてきた者達だと感じてしまいました(詳細は後述)
正に私の「魔法少女」における考えの心髄であった『おジャ魔女どれみ』と対極の存在
願いが叶うまでの過程を描いた『おジャ魔女どれみ』
願いが叶った後の結末を描いた『魔法少女まどか☆マギカ』
私の根底に潜んでいた概念と相反する過程を示したストーリーには、思わず度肝を抜かれたと言っていいでしょう。
実に見事でした。

ここからはそんなストーリーを軸にして、キャラクター達それぞれのエゴイスティックメンタルな部分について語っていくと致しましょう。
語る前に予め申しておきますが、このレビューは別にキャラクター批判と言う訳ではありません。
寧ろ、語りの中にある真意は全くの逆
私はこの点について語る事で、彼女等をとても人間らしく、人生を全うに生きた少女達であったと評価したい次第でした。
180度、視点と方向性を変えた結果、生まれた新しいストーリーとキャラ性
私のように『おジャ魔女どれみ』の概念が固着していた者にとって、それはあまりある衝撃且つ面白さの原動力要素と足り得ました。
彼女達のそのような個性が、この物語に大きな深みを与えたのです。
自分が可愛いのは正常でしょう、大いに結構!!
人間、美しい物にばかりなってもいられません。
なので、そこら辺は是非とも誤解しないよう、よしなにお願い致します。
(まあ、時代の先駆的存在であったアダルトゲームの世界では寧ろ、かなり一般的事象であったのですが(笑) 虚淵玄さんはそれらの要素をアニメ用に落とし込んで作り上げたと言う事なのでしょうね。氏のゲームはどれも面白いので、いずれプレイする事を推奨します。個人的お勧めは『鬼哭街』)

①巴マミ
「孤影悄然」
一般人を魔女やその使い魔等の敵から守るという信念で戦い続けた彼女
自分の為でなく誰かの為に戦い続けた結果、華々しく散った女の子
いくつかのシーンに重点を絞るなら、巴マミは最も「魔法少女」と言う存在を象徴していた人物だったと言えるでしょう。
まどかやさやかにとっては、同じ学校にいる1人の先輩
強くて、優しくて、憧れの存在であった彼女を2人が慕う過程は短い話数ながらも存分に上手く示しており、その描写は実に説得力のある物でした。
しかし、私個人から言わせてもらうと、この女の子にはどこか胡散臭い印象が当初から秘められていたんです。
キュウべぇと共にある不気味なカットも含めて、正直、裏があると何か言い知れぬ嫌な物を感じていました。
最終話まで観たから断言出来る事なのですが、やはり、今までの「魔法少女」観と本作は見事に異なっていると言わざるを得ません。
この女の子はそれを語る最初としては、実に相応しいキャラクターと言えるでしょう。

まず、1つ目にほむらの繰り返してきた過去において、絶望の淵に勝手に他人を殺めた行動が挙げられます。
いくらチームの仲が劣悪極まりない状態且つ、かなりの負担が掛かっていたとしても、そこに他人を殺すという選択肢が咄嗟に含まれる精神状態というのは、果たしてどのような物なのか…
確かに彼女も1人の人間、含まれても別に構う事ではありません。
しかし、その思考に至ってしまった時点で、自らの考えが暴走状態へと入っている事は必定と言えます。
この時の状態が利己的でないと断言するのは、些かの無理が生じる事、確実です。

そして、2つ目にあるのはほむらの言葉に最初から最後まで全く耳を貸さず、及んだ行動と言動の数々です。
「無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」
「あなたは2人を魔法少女に誘導している」
最終話まで観た方なら自然と納得していると思いますが、ほむらはこの時点で至極、全うな真実を口にしています。
そもそも、彼女の中にあるのは先程述べたように、一般人を魔女やその使い魔等の敵から守るという信念だった筈
確かにキュウべぇから見込まれたと言うのは充分、魔法少女としての素質が備わっている事は必然でしょう。
しかし、元々の力があるからといって必ず、魔法少女にさせなければいけないと言う訳ではないと思うのです。
決めるのはあくまでも自分であり、他人に扇動されて決める物ではない筈
そんな私が感じたのと真逆に、マミは明らかに2人を誘導していました。
最初に出会った頃から、魔法少女になる為の願いについて尋ねる彼女
魔法少女にならないという選択肢も2人にはあるはずなのに、先輩であるこの娘はそれを口に出す様子すらありません。
寧ろ、魔法少女になるよう決意を促そうとしている風に見えます。
そして、一見親切心で魔女退治にある過酷な労働を共に体験させた後に、そこから魔法少女提案の形に持込むと言う形式を取って、決断の場を設けていました。
これらはぶっちゃけて言えば、巧妙な心理的誘導手口です。
1人の人間が相手を説得及び動かす際に、大切な事は何か?
相手を自らの都合の良いように、自分の話へ持ち込む力(会話テクニック)
その際に、相手の抵抗を少しでも弱める為の力(ラポール)
自分の目的を明確に持ち、相手に流されないようにする力(セルフマインドコントロール)
この3つです。
「願い」が何でも叶うと言う事実を上手く会話の中で突きつけて、相手を昂ぶりに舞い上がらせます。
自分のテリトリーで行ったならば、効果は2倍
それを信じさせる為、実際に現場経験をさせれば、「願い」に向けた気持ちが増幅するのは確実
共に同じ場を経験した共感覚を味わわせる事で、断り辛い形に被害者を巻き込んでいくスタイルも作り出せます。
また、自分の力をここで見せ付けて2人を助ければ、信頼も獲得出来るので抵抗は自ずと弱まるでしょう。
「話が違うよ」と抗議されない為の予防線効果も同時に生まれます。
また、その前後でマミ達は手柄の取り合いの話を引き合いに出し、ほむらが競争相手を増やさせないようにしていると言った悪印象をまどかとさやかに抱かせます。
それはまるで、ほむらを悪者へと仕向けているかのよう…
彼女達の正義感の強さやいたいけな優しさを事前に知っていたかどうかは分かりませんが、その話を知ってしまったらこの2人の場合、確実に関わろうとするに決まっています……マミ側の味方として……

「一挙両得」なんて物じゃない、利益的な世界の誕生です。
これは会話テクニックとラポールを1人と1匹が完璧に駆使して作り上げた、マヤカシの世界です。
その効果が絶大な物である事は、さやかのほむらに対する怒りでお察しの通り
しかし、自らの利己的な目的の為に放棄した犠牲、即ち、ほむらの言葉に耳を貸さなかった結果、マミはああなってしまったのですから、随分と皮肉な物を感じます。

さて、それではマミが抱いていた自らの利己的な目的とは一体何なのか?
それが分かるのは、彼女の結末に至る前、まどかと交わした会話シーンです。
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」と、まどかから元気づけられた時に振り返って、彼女の手を取った振る舞い
優しい言葉に破顔して、目には涙を浮かべてマミは語ります。
「本当にこれから私と戦ってくれるの……そばにいてくれるの?」
虚勢を張っていた緊張が解け、本音をさらけ出した瞬間
願いが叶うと知った時に、少しだけ揺らいだセルフマインドコントロール
ここで初めてマミの本音、即ち「目的」について察する事が出来ました。
彼女が魔法少女にならないという選択肢を話さなかった理由
寧ろ、魔法少女になるよう決意を促そうとしていた理由
それは偏に「孤独」でありたくなかったからだと私は思います。
自身が助かる事のみを願った為、家族を亡くしてしまった1人の少女
それに対する後悔の念と共に彼女から芽吹いていたのは、独りで生きる事への不安と孤独でした。
自らと共に生きてくれる誰かがいて欲しい。
自身と共に戦ってくれる仲間がいて欲しい。
自分と共に運命を背負う同士がいて欲しい。
根底にあった彼女自身の「寂しさ」が、2人を「魔法少女」の道へと誘ったのです。
誰かを仮想敵にしてしまえば、結束なんて簡単に生まれるでしょうから。

-----------------------------------------
孤独である。
人は本質的に孤独なんだと、何かで読んだ。
どんな生き物だってそうだ。
けど、それを自覚するのは人だけで。
生き物としては、昆虫の方が完成度高いのかも、と思ってしまう。

『CROSS†CHANNEL』
-----------------------------------------

それが彼女の打ち明けた、たった1つの本心
「孤独」を嫌い過ぎていた彼女の、唯一ともいえる本音です。
端的に言えば、マミの心は、5人の魔法少女の中で1番弱いです。
独りは嫌で、同業者の言葉には耳を貸さず、追い詰められれば簡単に発狂してしまう。
しかし、最後まで観ると、彼女の本質ははっきりと分かる形になっていました。
最年長でありながら、誰よりも弱い、可哀想な女の子
それがベテラン、巴マミの人々を惹きつける人柄と言えるのでしょう。


②美樹さやか
「団雪之扇」
マミが死んだ入れ替わりに魔法少女になった少女
いなくなってしまった彼女の遺志を継がんと、行動を開始する女の子
美樹さやかのエゴイスティックな面と言うのは、作中キャラの中でも最も分かりやすい部類と言えるでしょう。
人生において、最も人間性が姿を表す、麗しの情景
それ即ち、「恋愛」以外に他ありません。
幼馴染である上条恭介君に抱いた片思いから始まった行為
その行いは意識的か、無意識的か……
他人の為の願いと引き換えに魔法少女になった彼女
「上条と結ばれる」という自分の為の願い(利己的願い)を心の奥底に隠して、「上条の手を治して欲しい」(利他的願い)とキュウべぇに願った彼女
作中から判断するに、「上条の手を治す」と言うのは「上条と結ばれる」為の間接的手段でもあって、本当の願いと叶えてもらった願いにはズレが生じています。
今思えば、さやかはこの後、大事な人の手が救われた事に感謝して、「正義の味方」になろうと邁進するべきだったのでしょう。
それか、そもそも「魔法少女」に専念すると言う覚悟を込めた「願い」を申さず、貪欲に上条君の境遇を利用するべきだったのでしょう。
二兎を追うもの一兎も得ず
虻蜂取らず
あちらをたてればこちらがたたない世界です。
欲張って突っ走った結果は、皆さん既にご周知の通り
上記に心踊らされた結果、さやかは親友であるまどかに対しての八つ当たりや、杏子の言葉に耳を貸さない頑固さ等のエゴを存分に発揮
結果的に「上条と結ばれる」という1番の願いこそが、完膚なきまでに潰えてしまいました。

ですが、この娘の場合、状況も悪かったと私は思います。
非常に誤解されやすいのですが、今回の顛末は、全てが建前で彩った願いで本心を隠したから起こったと言う訳では決してありません。
確かに、彼女が上条の手を治して欲しいと願ったのには、あわよくば彼との良好な関係を手に入れたい利己的望みも当然含まれていた事でしょう。
マミの言っていた通り、さやかは「彼の望みを叶えた恩人になりたい」だけだったのかもしれません。
しかし、「上条の手を治したい」想いが嘘であった訳では無いのも確かな事なんです。
それは確実に作中の行動からも断言出来ます。
また、マミ死亡後の見滝原市をどうするか、まどかをどのように支えるかで頭が一杯だった現状がこの娘に大きな負荷を掛けていたのも否定出来ません。
タイミングがあまりにも悪く、彼女に対して一気に襲い掛かってきたと言う評価が妥当な所と言えるでしょう。
なので、ここからは身勝手で、外からなら何でも言える、私の適当な本音です。
それならもう少し、寛容性をまどかやマミ以外に対して抱くべきだったのではないでしょうか?
彼女の利己的な面は、実を言うと、この場限りであったと言う訳ではなく。
そもそもの悪い所は、自らの頑なで強情な性格に見事に直結していたように思うのです。
それはほむらの過去、彼女にさやかが与えた行為からも、存分に推察出来る事であります。
冷静に、他人の想いを少しでも考える。
そんな思慮深き行為に取り組んでいれば、確実にもう少し「魔女」になるより、マシな展開にはなっていたと私は思います。
もしかすると、性分的に無理な話なのかもしれないですが……
そして、擁護もしましたが、恋愛面において、奉仕の気持ちを秘めた「善」的行為一色ではなく、報酬の対価を求めた「偽善」的行為の意図が入っていたのは、確定的までに明らかです。
つまり、彼女は一部でも「見返り」を求めてしまった事に他なりません。
断言します。
「見返り」を求めてしまったならば、それは「愛」ではありません。
「見返り」を求めない奉仕の精神こそ、「愛」なのです。

-----------------------------------------
……誰だって、多かれ少なかれ、自動的に人を好きになる。
じゃあ……どうやれば、正しく好きになれるの?

見返りを求めない。
それだけのことだよ。
見返りを求めた瞬間、それは取り引きになると思うんだ。
交換、トレード。
自分にいいものをあたえてくれるなにか。
言い換えれば、外部との交易を許容した自己愛だ。
見返りを求めないのは友情だけに非ず。
答えは近くにあったんだ。

『CROSS†CHANNEL』
-----------------------------------------

とまあ、愚痴愚痴語りましたが、私はこの娘嫌いではありません。
いやあ、本当に豊かな表情と感性を持っている女の子ですね。
私はこういったTHE 人間的なキャラクターが大好きなので、この娘も例外でなく……
生前はハラハラ楽しみながら、その動向を観察していました(笑)
さて、そんな表舞台から姿を消してしまった美樹さやかが再度、登場するのは最終話です。
概念状態で全てを悟ったかのようにまどかと話しながら、上条の演奏『アヴェ・マリア(グノー/バッハ)』を聴いているさやか
この時の彼女に対しては私自身、強い違和感を感じました。
制作の意図する所ではないのでしょうが、正直言って、非常に気味が悪く感じたと今でも思います。
それは何故か?
彼女は生前の頃より、更に詳しく狭めるなら魔女化する前よりも精神的に成長しているからです。
「うん。これでいいよ」
「そうだよ。私はただ、もう一度、アイツの演奏が聴きたかっただけなんだ。あのヴァイオリンを、もっともっと大勢の人に聴いてほしかった」
「それを思い出せただけで、十分だよ。もう何の後悔もない」
「まあ、そりゃ…ちょっぴり悔しいけどさ。仁美じゃ仕方ないや。恭介にはもったいない位良い子だし…幸せになって…くれるよね」
ええ、良い娘です。
ここだけ見たならば、本当に良い娘です。
奉仕の気持ちを秘めた「善」的行為一色に染まっています。
しかし、魔女になった前の慟哭、一般人に危害を加えたあの図式を観ていた身としては、あれ、こんな娘だったかと思わずにはいられません。
確かに彼女自身、「自分がどうなっても恭介の腕を治したい」と言う願いの覚悟で動いていました。
しかし、自身の生死問題を全く考えず、恋敵に自らの好きな人を託すと言う姿勢にはどこか、人間味の無い部分をも感じてしまったのは事実なんです。
変わるにしても、その変わり様があまりにも早すぎる気がしてなりませんでした。
過程無き成長と言うのはここまで恐ろしいものなのかと実感した次第です。

しかし、まどかの浄化によって、円環の理に導かれた魔法少女が「解脱」し、この世の柵から解放されたとするならば、考え方が達観しているのは、ある意味、当然の事なのかもしれません。
何故か精神的に成長したさやかにとっても、結果として、彼女自身の中では最良の選択となっているのは事実のようですから。
上条の音楽で語るなら、さやかは「罪深いわたしたち」であり、まどかは「マリア」もしくは「主」なんですかね……
死を迎える時も祈ってくださいと語っている祈祷『アヴェ・マリア』
死後の精神状態について、肉体を持って生きている時と同じように語るのは、もしかすると、とても無意味な事なのかもしれません。

そういえば、この最後のシーンで思い出しましたが、古代ギリシャ世界にはオルフェウス教と呼ばれる密儀教がありました。
「悲しみの輪」からの最終的な解脱、神々との交感を目的に天上世界へ赴く思想を秘めた宗教です。
「音楽を魂の浄化手段」と捉えるその考えは「万物の根源は数である」と語るピタゴラス教団で、理論的研究として扱われていました。
なぜなら、音楽と数学は、西洋の歴史の中で最初から強く結びついていたからです。
音の高さの違いを数字で表したり、その数字によって音と音の関係を論じたり、音が生み出す調和を考えたりとそれはまあ、色々
そんな彼らが音楽に求めたのは、完全協和音程
「世界は単純な数学の調和によって完成した秩序を持っている」と当時、ギリシャ世界で考えられていた思考法によって生まれた音程です。
中世以降になると、キリスト教の発展と共に神の完全性、三位一体の考えにも結びついた「完全」の概念は大きく発展していきます。
音程だけでなく、リズムについても「完全な拍子」をめぐる議論が展開されていくのでした。

ただ、実を言うと、「音楽を魂の浄化手段」として進んできたオルフェウス教と、同じような思想であったキリスト教との間に前後関係があったかどうか?
一直線に辿った歴史がそこに存在していたかどうかは、今でもはっきり断言出来る程の研究は進んでいません。
しかし、『まどマギ』はキリスト教観念にも大きく影響を受けて生まれた作品です。
上条の救いはさやかの願いによって叶えられ、さやかの救いは上条の演奏によって見事に叶えられたと考えるのも、実にロマンチックで「幸せ」な話と言えるでしょう。


③佐倉杏子
「臥薪嘗胆」
美樹さやかが台頭してきた頃に現れた、もう1人の魔法少女
利他的に見えて利己的な部分もあった彼女と、利己的に見えて利他的な部分もあった女の子
さやかと対照的でありながら、実に似通っている少女
佐倉杏子の利己的性格に至った背景は、自らの波乱万丈な過去と経験を通して形成された物と断言出来るでしょう。
「以前のような家族の団欒を取り戻したい」という自分の為の願い(利己的願い)を心の奥底に隠して、「宗教家であった父親の説法を皆に聞いてもらいたい」(利他的願い)とキュウべぇに願った彼女
これもまた、さやかと同様
「父親の説法を皆に聞いてもらいたい」と言うのは「家族の団欒を取り戻す」為の間接的手段でもあって、本当の願いと叶えてもらった願いにはズレが生じています。
奇跡の力によって、杏子は「父の為の願い」を叶えましたが、それが良い方向には進まず結果的に家族を失ってしまい、本当の願いである「自分の為の願い」は叶いませんでした。
唯一、さやかと違うのは、その後の姿勢
美樹さやかが偽善的で利他的な態度を前面に見せるようになったのと逆に、佐倉杏子は偽悪的で利己的な態度を前面に見せるようになったと言う結果です。
略奪・窃盗は生きる為に普通の事
魔法は徹頭徹尾、自分の為だけに使うのが信条
その為には、使い魔をわざと放して人間を襲わせる手段も厭わない。
「孤独」になってしまったもう1人の少女は、彼女達と真逆のスタンスを選んでいったと言えるでしょう。

しかし、私が1番、杏子のエゴイスティックな面を感じてしまった部分と言うのは別にあります。
上記の行為と言うのは、彼女が自らの信念を意識して行った、言わば「意識的」なエゴ行動です。
それは「演じている」と言う部分も相成って確かに利己的ですが、それ以上、特に語る事はありません。
私が思う部分は、彼女の中にある元来の人の良さが出た事で生じた、言わば「無意識的」なエゴ行動についてです。
「演じていない」本音の部分ならば、彼女の心性について存分に語る事が出来ますから。
それが出てきたシーンは美樹さやかが魔女になった後の事
彼女が魂の持たない抜け殻の肉体になってしまい、意気消沈の鹿目まどか
そこに、佐倉杏子が話をつけにやって来ます。
彼女は言いました。
「親友であるまどかが付いて来て、さやかの名前を呼びかければ、人間だった頃の記憶を取り戻せるかもしれない」
私が1番、杏子のエゴイスティックな面を感じてしまった部分と言うのは、実を言うと、ここにあるんです。
この言葉、最初は首を振りながら肯いて聞いていましたが、冷静に考えてみると、さやかにとってみれば、大変に失礼な言動であると言えるでしょう。
なぜなら、自らの悩みが、苦悩が、後悔が、「まどかの説得」如きでどうにかなるかもしれないと、彼女には思われていたからです。
勿論、杏子自身はさやかを助けたい気持ちで、まどかに協力を仰ぐ意味で、このように語った事は充分把握しています。
しかし、さやかからしてみれば、これは堪ったもんじゃない。
彼女の辿ってきた意思の変遷を考えるならば、言葉は悪いですが、そんな「行為」で改心する等、ちゃんちゃらおかしい話です。
安く見られてるって話でしょう。
そして、その結果、魔女になったさやかへと、まどかも従順に戦闘中、呼びかけています。
彼女自体にあの時、意識があったかどうか(恐らく無かったと思いますが)は分かりません。
しかし、あの戦闘シーンで戻らなかったのには、魔女になってしまったら、もう一生、元には戻らないと言うほむらの情報を補強しているのと同時に、さやかの上記に対する怒りのような物を私は描写から感じてしまったのです。
杏子の凄い所は、それを生きている間に察してしまえた所と言えるでしょう。
そう、まどかの「説得」でどうにかなるかもしれないと考えていた1人の少女は、戦闘中に、それが有り得ない事を肌身に実感したんです。

「ハッ、いつぞやのお返しかい?そういえばアタシたち、最初は殺し合う仲だったっけね」
「生温いって、あの時アタシがもっとぶちのめしても、アンタは立ち上がってきたじゃんかよ」
「怒ってんだろ? 何もかも許せないんだろ?」
「わかるよ…それで気が済んだら目ェ覚ましなよ、なぁ」
この時点では、まだ元に戻ると言う希望をさやかに対して抱いています。
               ↓
「アンタ、信じてるって言ってたじゃないか!この力で、人を幸せにできるって」
「頼むよ神様、こんな人生だったんだ。せめて一度ぐらい、幸せな夢を見させて」
ここでもう薄々とさやかは戻らない事を察しています。
最後に紡いだ言葉に残るのは「神頼み」と言う名の祈願です。
               ↓
「その子を頼む。アタシのバカに付き合わせちまった」
そして、最後には、今、認識している現実を見据えています。
さやかは戻らない。
さやかの苦悩は、そんな簡単に解消される物ではない。
さやかは、もう滅ぼすしかない。
               ↓
「心配すんなよさやか。独りぼっちは、寂しいもんな……いいよ、一緒にいてやるよ……さやか……」
この言葉は今までの過程を辿ってみると、実に深い意味を持っています。
意識的であれ、無意識的であれ、自らは利己的行動を数多く行ってきました。
しかし、最後にやっと、彼女は本来の性格を取り戻す事が出来たのです。
最後にやっと、彼女はエゴイストからアルトルイストへ変化したのです。
最期にやっと、彼女は利他的に、誰かの為に死ぬ事が出来たんです。

-----------------------------------------
ありとあらゆる人間関係において。
軽度の攻撃は、快楽になる。
強すぎれば、損傷するが。
基本的に、人が人に触れる手段は攻撃しかない。
交友とは、手加減の上手さでしかないように思う。
おどけるのも、自爆するのも、攻撃ではない。
知っている。
全て。

『CROSS†CHANNEL』
-----------------------------------------

彼女は最期に唯一、他人を攻撃しつつも攻撃しないで自らの人生を終える事が出来たと言えるでしょう。
この言葉の流れはこうして辿ってみると、実に良く考えられた、深い意味を持った台詞変移と言えます。
唯一、他人を見て自分を省みる事が出来た少女
唯一、エゴイストのままで死ななかった聖女
それが佐倉杏子と言う、この5人の中で恐らく、最も優しい女の子なのです。
ほむらがまどかの次に頼りにしていたと言うのも、実に納得の話と言えるかもしれません。


④暁美ほむら
「心神喪失」
幾度となく、時空の流れを繰り返してきた少女
鹿目まどかの「願い」を心に刻み、乗り越える事を誓った女の子
その結果、神に見捨てられた哀れな子羊
それが、彼女、暁美ほむら
巴マミが5人の中で誰よりも「弱かった」女の子なら、暁美ほむらは恐らく、5人の中で誰よりも「強くなった」女の子
TV版において、恐らく彼女は唯一、利己的に行動する事を選ばなかった娘と言えるかもしれません。
誰かの為に、まどかの為に。
そのように考えてきた少女の利他的善意は決して報われる事がなく、最後から続くその先でも、更なる戦いを強いられています。
そんな彼女に対して、本レビューで語る事はあまりありません。
しかし、そんな待遇と対照的に、私には彼女が1番、魅力的に映っています。
暁美ほむらを支えていた物
それは「まどかの願い」
暁美ほむらを形作ってきた物
それは「過去の記憶」
上記の「呪い」達によって、その人間性は変化せざるを得ませんでしたが、全てが変わる程ではなかった位に、彼女は良い娘で、強い娘でした。
人間の本質を知り過ぎる位に知ってしまっても、誓いの約束に裏切られようとも、その結果、その心が変貌を遂げてしまったとしても……
彼女は最後まで、誰かに対して「見返り」を求めようとしなかった。
最後まで観て、私は思います。
これが「愛」です。
これこそが「愛」なんです。
「思い出」を拠所に「愛」に生きた少女、それが暁美ほむらと言えるでしょう。

-----------------------------------------
思い出が欲しい。
記録したい。
心に刻みたい。
思い出さえあれば、その輝かしい宝石さえあれば……

『CROSS†CHANNEL』
-----------------------------------------

その「思い出」はもっとあれば、良かったのでしょうか?
後、少しの「思い出」があれば、彼女は自らの生きていく道を肯定出来たのでしょうか?
そんな空想的思考実験を『まどマギ』と言う作品全体を観返した結果、私は感じてしまいます。
「思い出」を求めた彼女が最後にどのような帰結を迎えたか?
気になった方は是非とも、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』を観る事をお勧めします。
彼女への想いがぎっしりと込められた、本作への解答だけが詰まっている映画です。


⑤鹿目まどか
「汎愛博施」
『魔法少女まどか☆マギカ』における主人公
1話と最終話を比較すると、そのあまりの変貌様に驚く事必須の娘
しかし、実の所、本質は何も変わっていない「残酷な優しさ」を秘めた女の子
鹿目まどかを形容するとしたら、私の場合、上記の文に間違いなく依存される事でしょう。
「霖雨蒼生」で「残忍酷薄」な、救いようの無い女の子
利他的であるように振舞っていて、実は最も利己的である事を証明しています。
しかし、そんな自らの精神にまるで気付いておりません。
鹿目まどかと言うのは、私が評するなら、正にそんな女の子です。

ここで暴露すると、私がこれまで本作のレビューを書いてこなかった理由の背景にいるのは、いつも彼女でした。
より詳細に申すなら、最終回で彼女が行った事に納得出来なかったと言う所にあるのです。
「あなたはわたしの、最高の友達だったんだね」
この言葉が出たシーン
正直に申しますと、非常に気持ち悪くてしょうがありませんでした。
そして、同時にこの鹿目まどかという少女を、とても怖い娘だなと感じてしまったのを憶えています。
登場キャラにおける1番のエゴイストは、私にとっては間違いなくこの主人公
その理由をここからは詳しく述べていくと致しましょう。
ここまでの駄文、読んで下さり誠にありがとうございます。
後もう少しだけ、私の戯言にお付き合い下さい。

さて、意識的か、無意識的か。
彼女は最終話以前まで上手く立ち回って、様々な魔法少女達の戦い、葛藤、決意を見てきました。
「幸せ」を「幸せ」と、態々実感する事もない程の充実した日々
そこに何度も、何度も、何度も、現れるほむらの言葉
「自分の事を、自分を思ってくれている人達の事を大切にしろ」
「自分に向けられた想いを大切に、今とは違う自分になろうと思うな」
「貴女は、貴女のままでいればいい」
『魔法少女まどか☆マギカ』と言う物語は悲観的に断ずるなら、最後までこの忠告に従わなかった彼女が純粋に見てきた、もう1つの世界その物と言えます。
巴マミの、想いが叶いそうになった直後のおぞましき惨状
美樹さやかの、悩みに悩んだ末に導き出した破滅的答え
佐倉杏子の、最後にようやく辿り着いた美しき死に様
そして、暁美ほむらの、これまで繰り返してきた残酷な過去
全てを痛感し、体感し、実感してきた鹿目まどかだからこそ、最後に導き出した答えはあのようになったと言えるのでしょう。
「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
うん、確かにこの言葉だけ聞けば、素晴らしき慈愛に満ちた「願い」です。
その結果、彼女が行った事は、他の絶望に苦しむ魔法少女達が希望に満ちた死を迎えるよう、魔女になる前に安らかに眠らせると言う事

うん?
これって本人の了解を得ていない安楽死に他ならないのではないでしょうか?
あまり詳しく語られていないので、明言はなるべく避けたい所ですが、魔法少女として死ぬより、魔女として生きる事を望んでいた魔法少女もいたかもしれません。
まあ、これについては傍観者である私が何を語った所で、意味は無いでしょう。
本人達が幸せに死ねたなら、それで良いと言えるのかもしれません。

次に私が遺憾に感じたのは、マミと杏子の死がなかった事にされると言う処置についてです。
これにはとてもじゃないですが、了解出来ませんでした。
確かに彼女達が無為に死んでしまう世界より、安息に日々を営む世界の方が遥かに良いと言えるでしょう。
それはこの作品を観た方なら、誰しもが自ずと考える事だと思います。
しかし、「死んでしまった」と言う事実は「死んでしまった」と言う結果として残さなければいけない。
まどかは、私達視聴者から、彼女達の「死」までも奪ったんです。
死ぬ前に見せた嬉しき顔も、悲しき決意も、悔しき葛藤も、夥しき感情も…
マミの、孤独が解消されると感じた時の安らぎに満ちた声も……
杏子の、大切な誰かのために自らを犠牲にしたあの尊厳死も……
全てが、はっきりなくなってしまいました。
彼女等が懸命に生きたと言う証の価値は、この時、永久に消え失せてしまったのです。
最後に出てきたマミと杏子は、私達とほむらが知っている彼女とは、明らかに変わっています。
これが皆さんにとって良い事なのか悪い事なのか、私には何とも言えません。
私個人の解釈としては、悪い事だったと言う、それだけの話
深層の感情は、個々人の中に存在していると言えるでしょう。

さて、それでは最後に、まどかの「願い」に対して最も遺憾に感じた箇所を書いていくと致します。
それは、この「願い」を叶えた事によって、純粋に彼女を考えてくれていた人の想いを踏みにじったと言う事実です。
これが結局の所、私の考える中で1番顕著に感じた部分となりました。
自分で全て考えて、他者からの想いに耳を傾けようとしなかったまどか
だからこそと言えるのですが、彼女は魔法少女の事以外、何も考えないまま、変身の道を選んでしまっています。
最後の展開を観る限り、円環の理にならなければ場を治める事が出来なかったのは確かです。
それは分かります。
しかし、この時点で、彼女は大事な人の事を何も考えていません。
最後まで引き止めようとしてくれた母親
優しい眼差しで見守ってくれた父親
いつも自分を慕ってくれた弟
そして、この道に誘われないよう、行動の限りを尽くしてくれた最高の友達
その全てを、考えていないのです。

「何も考えていない」事を如実に示しているのがあの言葉
「あなたはわたしの、最高の友達だったんだね」
だった……ですか……
確かにまどかは概念化する事でほむらの過去を知りました。
しかし、それって結局、ただ「知っただけ」に過ぎませんよね?
認識してるだけ、知覚してるだけ、認知してるだけ……
他人事のように語ったあの言葉が紡がれた時から、まどかが10話で唱えた「願い」は、完璧なまでに「呪い」と成り果ててしまいました。
これが私には酷く辛かったんです。
なぜなら、結局、彼女の頑張りが何も報われる事はなかったんですから。
因果律の法則が作中で示されたように、希望と絶望は表裏一体
「魔女」がいなくなった所で、それに代わる敵である「魔獣」が出て来たに過ぎません。
「魔女」にならない代わりに、前身となる「魔法少女」は消滅してしまうに過ぎません。
彼女は死ぬ前の「絶望」を感じなくさせた代わりに、生きている間の「絶望」を見事に与えてくれました。
そんな神の「祝福」には、もう、私もほむらも笑うしかない状況
そんな事を思うと、ほむらの最後の笑顔も随分と示唆的と言えるでしょう。

-----------------------------------------
この絶望も 希望も 畏怖も
平穏も 機微も 快楽も
てっぺんも 奈落も 狂乱も
全ては君の指揮次第で
今日もその掌で 好きに踊ろうと思うよ
どうせならば とびきりのスイングを
飛ばされて 降りたった国に
今なら過不足なく 愛を説けるでしょ

RAD WIMPS「ブレス」
-----------------------------------------

ここまでの意見でご周知の通り、私はまどかによる世界改変の内容には遺憾の意を示したい気分です。
そこに至った問題の箇所は、上記で全てと言えます。
存在が消えてしまった為に大切な約束も消滅しましたが、しかし、記憶から消えてしまったから約束もそれで良いと言う訳では当然、ないのです。
伝道者から、神の領域にまで上り詰めた少女、鹿目まどか
イエス・キリストの如き彼女にも、もしかしたら、魔法少女になるまでの過程で、私の与り知らない様々な想いが蠢いていたのかもしれません。
しかし、全話鑑賞した結果、私が彼女に対して抱いたのは
「誰の意見にも従わないで、考える事もしないで、思い出す事もしないで、自らが勝手に思っている最良の『願い』でしか判断しなかったエゴイスト」
と言う、正にイエス・キリストに対して思う同一の評価に他ありませんでした。
「何かをしたい」「何かが出来るようになりたい」という部分に囚われすぎて、本当に大切な想いに気付かなかった哀れな偽善者
最後の最後まで「大慈大悲」に満ちていた彼女は、どれだけ周りに大切にされていたかを理解出来ていなかったように思えてなりません。
家族から与えられた思いも、友達から与えられた想いも、何も分からないまま、考えないまま、簡単に選択した。
その結果があの「自己犠牲」だとしたら、あまりにもエゴに満ちた、救いようの無い話と言えるでしょう。

-----------------------------------------
極論ではあるが…
自己犠牲は、ひるがえせば全て自分のための行いとも言えるのだから…

『CROSS†CHANNEL』
-----------------------------------------

最初にも述べた通り、本当はこの作品について語る気はありませんでした。
それは、あの最終回に納得がいかなかった事もあり、これで一旦、終わりと言う形で温存していたからと言うのも理由の1つです。
しかし、先日、心境の変化があった結果、こうしてキーボードを打った次第でした。
本作における終わり方は「善悪の彼岸」と呼ばれる物に他ありません。
単純な「善」「悪」という言葉を超えた、まったく新しい価値観に委ねる終わり
それをどのように解釈するも、その人次第
その点においては、至極、懐が深い作品と言えるでしょう。

しかし、最後にこれだけは言わせて下さい。
このTV版の物語だけを見て、最後の終わり方から「綺麗なお話」と判断するのは少し危険と言えるでしょう。
なぜなら、本レビューで示したように『魔法少女まどか☆マギカ』と言う作品の根底にあるのは、ドロドロとした唾棄物に過ぎないからです。
結局の所、この物語もエゴによって全てが終わり、エゴによって全てが始まったに過ぎません。
本作は、エゴによって移り変わる世界の変革過程を描いた話に他ならないのです。

そして、この無慈悲な自然主義作品はこの後更に、私達を遙かなる高みへと誘います。
全ては新しい劇場版へ。
エゴとエゴのシーソーゲームへ。
彼女等の捩れ捻れた関係は、メビウスの輪のように相容れる事の無いまま、終わりの時へ、ゆっくり導かれていくと言えるでしょう。
レビュー、ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

-----------------------------------------
すべて移ろい行くものは、永遠なるものの比喩にすぎず。
かつて満たされざりしもの、今ここに満たされる。
名状すべからざるもの、ここに挙げられたり。
永遠にして女性なるもの、われらを引きて昇らしむ。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ『ファウスト』
-----------------------------------------
{/netabare}

P.S.
「物語」は多くの受け手がいてこそ、存在し続ける代物です。
その大部分には伝えたいメッセージが届き、少数には根拠の無い裏側が垣間見え、残った人達は無関心のままであり続けるでしょう。
そんな裏側を語った結果、「受け手の意思を無視した理論の押し付け」になってしまうのは否めません。
それこそ、正にエゴイスト
なので、どうか、この場のみで語らせて下さい。
私も即ち、エゴイスト
話半分の作品解釈レビューとして、どうか宜しくお願い致します。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2016年春視聴。

新房昭之×虚淵玄×蒼樹うめ×シャフトが描くオリジナル魔法少女物語
「化物語」「ひだまりスケッチ」シリーズなどヒット作を多数手がける新房昭之監督とシャフトがタッグを組んで送る初のオリジナル作品として注目される本作。
脚本をPCゲームメーカー「ニトロプラス」所属のシナリオライターとして、その重厚な作風でファンを魅了し、小説「Fate/Zero」でもその才能を如何なく発揮した虚淵玄、「まんがタイムキララCarat」(芳文社刊)連載中の「ひだまりスケッチ」原作者・蒼樹うめが、初のオリジナルアニメのキャラクター原案を担当する。

大好きな家族がいて、親友がいて、時には笑い、時には泣く、そんなどこにでもある日常。
見滝原中学校に通う、普通の中学二年生・鹿目まどかも、そんな日常の中で暮らす一人。
ある日、彼女に不思議な出会いが訪れる。
この出会いは偶然なのか、必然なのか、彼女はまだ知らない。
それは、彼女の運命を変えてしまうような出会い―
それは、新たなる魔法少女物語の始まり―


サブタイトルは各話の登場人物のセリフから取られている。
これらは脚本段階で仮題としてつけられたものであったが、先の展開への想像をかき立てるということでそのまま採用された。

第1話「夢の中で逢った、ような……」(マミ編)
大好きな家族がいて、親友がいて、時には笑い、時には泣く、そんな平和な日々を送る中学二年生、鹿目まどか。
ある晩、まどかはとても不思議な夢を見る。

その日も訪れるはずだった、変わらぬ日常――。
しかし、訪れたのは非日常――。

まどかの通うクラスにやってきた、一人の転校生・暁美ほむら。
まどかが夢で見た少女と瓜二つの容姿をした少女。

偶然の一致に戸惑うまどかに、ほむらは意味深な言葉を投げかけるのだった...。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、喜多村英梨

社会現象とも称された『魔法少女まどか☆マギカ』の主題歌である『コネクト』は作品のヒットとともに『ClariS』の知名度と人気をも確立した曲でもある。

鬱屈とした徐々にダークになっていくアニメの内容に反して、爽やかな映像と疾走感ある曲調で長らく『OP詐欺』だと言われていましたが、10話で明かされたとある過去にぴたりとシンクロする壮大な歌詞は、まさしく作品と楽曲の最高のマッチングが生まれた。

この曲を作詞作曲した『渡辺翔』さんはアニメの展開を聞かされずにこの曲を作り上げ、奇跡的にシンクロしたというからさらに驚きである。
曲のよさに加え作品との相乗効果で何倍にも素晴らしい出来となったClariSの代表曲だ。

※「ひだまりスケッチ」原作者・蒼樹うめがキャラクター原案だったこともあり違和感なく本放送視聴開始。
オープニングテーマの「コネクト」には驚かされた。
「irony」が良かったのでアルバムの購入を迷っていたが、「コネクト」を聴き購入を決定。


第2話「それはとっても嬉しいなって」(マミ編)
ほむらに襲われたキュゥべえを助ける途中、迷い込んだのは摩訶不思議な空間。
絶体絶命のピンチに陥ったまどかとさやかを救ったのは一人の魔法少女、巴マミ。

その後二人が誘われたのは、魔法少女の部屋。

語られしは、キュゥべえに選ばれし者に与えられる資格。
魔法少女という存在、そして魔女という存在について。
どんな望みをも叶えるチャンスと、その先に待つ過酷な使命。
悩む二人に、マミは「自分の魔女退治に付き合わないか」と提案をするのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、蒼樹うめ


第3話「もう何も怖くない」(マミ編)
マミの魔女退治体験コースにも慣れつつある、まどかとさやか。
ただし、肝心な願い事は未決のまま。

悩むふたりに明かされた、マミの過去。

「願いの内容が、自分のための事柄でなくてはならいのか?」と問うさやかに、マミは、厳しい口調で「他人の願いを叶えるのなら、なおのこと自分の望みをはっきりさせておかないと」と窘めるのだった。

翌日の放課後、恭介の見舞いに行ったとさやかと付き添いのまどかは、その帰り道、偶然にも病院の駐輪場で孵化しかけたグリーフシードを発見する。
放置すれば、大惨事になりかねない事態に、さやかはキュゥべえと共に見張りを、まどかはマミを助けを求め、呼びに走るのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、水橋かおり

※本放送終了後唖然とした。
これは既存の魔法少女ものではないと確信。


第4話「奇跡も、魔法も、あるんだよ」(さやか編)
マミと魔女との壮絶な戦いの翌日、訪れたのはいつもと変わらない平和な日常。

魔法少女の敗北の結果を目の当たりにしたまどかとさやかは魔法の世界に関わったことの重さを実感し、魔法少女になることを諦める。

その日の夕方、誰もいなくなったマミの部屋を訪れたまどかは、帰り道、マンションのエントランスでほむらと出会う。
夕日の中、並んで歩く二人。
魔法少女としての死ぬことの現実を語るほむらに、まどかは切ないほど優しい言葉をかけるのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、虚淵玄


第5話「後悔なんて、あるわけない」(さやか編)
魔法少女として、魔女の手からまどかと仁美を救ったさやか。
キュゥべえとの契約により願いを叶えた今、その心は清々しく、魔法少女となったことに後悔はない様子。
反対にまどかはさやかよりも先に魔法少女になる決意をするも、諦めてしまった自分に悩む。

そんなある日、病院の屋上で開かれたのは恭介の手の快復祝い。
父の手から、かつて自分が愛用していたバイオリンを渡され躊躇するも、意を決してバイオリンを披露する恭介。
まったく衰えていない天才の才能に、聴き惚れる一同。
その光景を見たさやかは、至福の喜びをかみ締める。

一方展望台には、そんな病院屋上でのさやかの動向をうかがう杏子の姿があった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、野中藍


第6話「こんなの絶対おかしいよ」(さやか編)
さやかと杏子の戦闘現場に、突如現れたほむら。
戦闘の仲裁に入った彼女はさやかを一撃で気絶させ、それを見た杏子はほむらを警戒し、その場を離脱したことにより、戦闘は終息する。

翌日、杏子の乱入により取り逃してしまった使い魔の痕跡を探すさやかとまどか。
戦闘の痕跡が残るその現場で、杏子との平和的な解決を提案するまどかと、命を賭けた魔法少女同士の闘いに覚悟を決めたさやか。
二人の意見は擦れ違ってしまう。

そんな二人のやりとりの一方、ゲームセンターでは、とある目的のため、ほむらは杏子と接触するのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、宮本幸裕


第7話「本当の気持ちと向き合えますか?」(杏子編)
魔法少女となった自分の体の真実を知ったさやか。
戦いの運命を受け入れてまで叶えた願いと、その代償の大きさの間で揺れてしまう。

そんな自宅でふさぎこむさやかの元に現れたのは、敵対していたはずの佐倉杏子。
彼女はさやかを外へと連れ出し、とある廃墟の教会へと誘う。

そこで杏子の口から語られたのは、自身が魔法少女となった理由。
果たして彼女の真意とは――

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、新谷良子


第8話「あたしって、ほんとバカ」(杏子編)
自らの負傷も意に介さず、ただ目の前の魔女を切り刻むさやか。
治癒魔法のおかげで最終的には無傷で魔女に勝利するも、もはや憔悴しきった様子。

その帰り道、雨宿りがてらの休憩中、憔悴しきったさやかの様子を見かねたまどかは、さやかの戦い方について、口を出してしまう。
きれいごとばかりに感じるまどかのその言葉に、さやかはついに感情を爆発させ、その場を立ち去ってしまう。

涙に暮れながら、それでも追いかけられないまどか――
雨の中をはしりながら、自己嫌悪に悔し泣きをするさやか――

彼女のソウルジェムは、黒く黒く濁っていくのであった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、谷口淳一郎


第9話「そんなの、あたしが許さない」(杏子編)
漆黒のグリーフシードと化したさやかのソウルジェム。
そのグリーフシードは孵化し、新たな魔女が現れる。
さやかの身体を抱え、迫りくる魔女の攻撃に防戦一方の杏子。
魔女の結界に割って入ってきたほむらは、杏子を先導し結界から脱出する。

一方まどかは、さやかの捜索途中、重い足取りで歩く杏子とほむらの姿を見つける。
変わり果てた姿となったさやかの前で泣き崩れるまどかに、ほむらは冷淡な口調でソウルジェムの最後の秘密を語り、その場を立ち去る。

その日の深夜に、キュゥべえが、京子の前に現れる。
キュゥべえとの会話の中でさやかの身体を元に戻す一縷の可能性を見出す杏子。
翌朝、京子は登校途中のまどかをテレパシーで呼び出し、驚きの提案をするのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和、加藤英美里


第10話「もう誰にも頼らない」(ほむら編)
それはとある少女の転校風景。
必要以上に緊張し、萎縮する気弱そうな少女は、クラスの全生徒の視線を一身に浴びながら、慣れない自己紹介をする。

休み時間、押しかけて興味津々に質問をしてくる女子たちに、 気圧されておどおどしている彼女を、その場から連れだしてくれたのは、クラスの保健委員を名乗る少女。
優しい笑顔を向ける彼女は、自分を名前負けだと感じる少女に対し カッコいい名前だと言う。

長らくの入院生活により、学力も体力も他の生徒に劣る彼女は、 劣等感に肩を落として帰宅する途中、ふとしたことで魔女の結界に迷いこんでしまう。
彼女の絶体絶命のピンチに現れたのは、二人の魔法少女だった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧、斎藤千和


第11話「最後に残った道しるべ」(ほむら編)
雨の中、しめやかに行われたさやかの葬儀。
うつろな目をして家に戻ったまどかは、玄関で出迎えた詢子への挨拶もそこそこに自分の部屋に入ってしまう。
一人悲しみに暮れるまどかの元に現れたのはキュゥべえ。
さやか達の死について淡々とした口調で語るその姿に、さすがのまどかも怒りを感じる。
そんなまどかの態度が理解できないキュゥべえは、自分たちと人類がこれまで共に歩んできた歴史を語るのだった。

◆オーディオコメンタリー
悠木碧・斎藤千和・喜多村英梨・水橋かおり・野中藍・加藤英美里


第12話「わたしの、最高のともだち」(ほむら編)
一人ワルプルギスの夜に挑み、深手を負ったほむら。
何度挑戦しても勝てないくやしさ、自分の行為がかえってまどかを苦しめる結果になったことへの絶望で、自らのソウルジェムを黒く染め上げていく。
そんなほむらの前に現れた少女、鹿目まどか。
まどかは、決意のまなざしでワルプルギスの夜を見据え、ほむらに言い放つ。

「叶えたい願い事をみつけたの」

魔法少女となる者の運命を全て知った彼女は、果たして何を願い、どんな決断を下すのか?

◆オーディオコメンタリー
悠木碧・斎藤千和・虚淵玄・蒼樹うめ・宮本幸裕


◆Blu-ray Disc / DVD完全生産限定版特典ドラマCD
いずれも、虚淵玄による監修作品であることが銘打たれている。

「Memories of you」
BD/DVD第1巻初回限定盤特典。脚本は、外伝漫画『魔法少女かずみ☆マギカ』の原作者でもある平松正樹。
テレビアニメ本編では第10話の冒頭から中盤にかけて触れられていた、暁美ほむらが魔法少女になる前の、鹿目まどかと初めて知り合った時間軸の詳細を描く内容。この時間軸のまどかが、黒猫のエイミーの命を救うためにキュゥべえと契約して魔法少女となった、という経緯が描かれている。
なお、ドラマ内容が「本編3話以降のストーリー(具体的には第10話)に関係している(未視聴の者にとっては、いわゆる『ネタバレ』となる)」ことが、CD表面や付属ブックレットには記述されている。

「サニーデイ ライフ」
BD/DVD第3巻初回限定盤特典。脚本は大嶋実句。劇伴に菊谷知樹が参加している。
テレビアニメ本編では対立していたり共闘する時期がなかったりした魔法少女5人が、友好的な関係を築いているという設定の時間軸での、コメディ的な日常風景を描いている。

「フェアウェル・ストーリー」
BD/DVD第5巻初回限定盤特典。脚本は「Memories of you」と同じく平松正樹が担当した。
魔法少女になりたての頃の佐倉杏子が、見滝原で巴マミとコンビを組んで戦っていたという過去が描かれる。テレビアニメ本編では触れられなかった、杏子の本来の能力である幻惑魔法についても触れられている。

◆魔法少女まどか☆マギカ第1巻~第3巻購入特典「魔法少女達のお茶会」
好評だった為、第11話のオーディオコメンタリーで取り入れられた。

劇場版『[新編] 叛逆の物語』公開前の視聴履歴
魔法少女まどか☆マギカ 2013年10月の経緯
2013年10月からは劇場版 [新編]の公開に合わせ、「魔法少女まどか☆マギカ」をBS11で視聴。(2013年10月時点で視聴回数7以上)
毎日放送で新編公開前日深夜(当日未明)に当たる2013年10月25日に、前後編の地上波初放送を記念した一挙放送特別番組『劇場版公開記念!「魔法少女まどか☆マギカ」朝まで4時間SP』を視聴。
『[新編] 叛逆の物語』は2013年10月26日に公開(初日の午前に視聴)。

オープニングテーマにはClariSが起用された。第10話、最終話(第12話)にはオープニングアニメーションがなく、直接本編が開始される。
「コネクト」
第1話 - 第9話、第11話オープニングテーマ。明るい正統派の魔法少女アニメのオープニングを想起させる内容となっており、映像にはまどか、マミ、さやかが魔法少女姿で共演しているという、本編時間軸では実現しなかった場面も描かれている。視聴者や出演者の間では本編第3話以降のシリアスな内容との落差が話題になり「オープニングは詐欺」とも言われたが、第10話で暁美ほむらの過去が明かされると、歌詞の内容が劇中で伏せられ続けていたほむらの心情に寄り添ったものであることが示唆されるようになる。このことを第10話まで視聴者に悟られないよう、オープニング映像は意図的にまどか中心で描かれているが、実はこの映像がほむら視点から見たものであるという解釈での演出を終盤に付け加える構想もあったという。
第10話、最終話ではエンディングテーマとして使用されたが、エンドクレジット上ではいずれもオープニング扱いとなっている。

エンディングテーマにはKalafinaが起用された。オンエア版の第1話、第2話、第9話、第11話はエンディングアニメーションがなく、本編ラストシーンにかかるかたちでエンドクレジットが流された。第10話、最終話では主題歌「コネクト」がエンディングテーマとして使用された。BD/DVD版では第1話、第2話、第9話にオリジナルのエンディングテーマと一枚絵の映像が使用されている。
「Magia」
第3話 - 第8話エンディングテーマ。第1話、第2話、第10話では挿入歌として使用された。BD/DVD版第11話では本編ラストシーンにかかるかたちで使用され、そのままエンディングへとつながった。
巴マミの死が描かれる第3話からはエンディング映像を伴うようになるが、その内容は作品のダークな内容を象徴するような、視聴者にインパクトを与えるものになっており、エンドクレジットも赤文字で描かれるという趣向が施されている。第1話と第2話でエンディング映像が用いられなかったのは、その内容がネタバレとなってしまうためである。

「また あした」
BD/DVD版第1話・第2話エンディングテーマ。

「and I'm home」
BD/DVD版第9話エンディングテーマ。


人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の中華圏向け新作スマホゲームを年内配信
人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のスマートフォン向け新作ゲームの中華圏初となる正式ライセンスを取得し、中国アニメ配信大手bilibili社との共同開発を通じて、年内に中国、台湾、香港、マカオで配信開始を予定していると発表した。配信開始に先行して、bilibiliユーザーに限定したCBT(クローズドβテスト)を、6月から開始する。

スケールがでかい! アニメに登場したとんでもない悪役キャラ
アニメにはさまざまな悪役が登場します。根っからの悪というのはなかなかいませんが、それでも中には「ものスゴく悪いヤツ」がいるものです。

●キュゥべえ
⇒『魔法少女まどか☆マギカ』
とても愛らしい外見をしており、魔法少女をスカウトする不思議な生き物です。魔法少女になりたいという少女と契約を交わすのですがその内容は悪辣(あくらつ)なもので、キュゥべえには隠された動機があったのでした。魔法少女ものには珍しいすごい悪役です。

厳しい冬の到来の前に。もう後がないギリギリ感を味わう極限アニメ
ごく普通の中学生の鹿目まどかは、ある日トラブルに巻き込まれて、人類に災厄をもたらす「魔女」と、魔女と戦い世界を守る「魔法少女」の存在を知ります。まどかの前に現れたキュゥべえというマスコット的な動物は、まどかに「願いをひとつ叶えるのと引き換えに、人類の敵の魔女と戦う魔法少女になってほしい」と言います。魔法少女に憧れながらも、決心がつかないまどか。しかしやがて、魔法少女をとりまくおそろしい現実が明らかになっていきます。

魔法少女たちが最初に叶えたいと思った「願い」は、決して大それたものではなく、ささやかであたたかい願いでした。にも関わらず、いったん魔法少女になると救いのない構造に心身は疲弊し、絶望が心を蝕んでいきます。過酷な現実から逃れることは誰にもできません。理不尽さがある意味リアルそのもので、テレビシリーズが大ブームになったあとは、いろんな解釈でこのストーリーが語られました。

今から新たに見るという人には、「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編] 始まりの物語」「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編] 永遠の物語」が、非常によくできた総集編でオススメです。さらに絶望を極めたい人は、「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語」もどうぞ。

シャフト「MADOGATARI展」開催 <物語>シリーズ&まどマギの世界に興奮必至
アニメーション制作スタジオ「シャフト」の40周年を記念した展示イベント「MADOGATARI展」。東京会場となるアーツ千代田3331で27日、報道陣向けの先行内覧会が開催された。  2015年9月に設立40周年を迎えたシャフト。会場では、シャフトの代表作品である『<物語>シリーズ』、『魔法少女まどか☆マギカ』を中心に、過去作品の原画、設定などの貴重な制作資料を一気に展示。数々の作品の歴史とその軌跡を伝える。会場に入るや、お馴染みのキャラクター達がびっしりと描かれたウェルカムトンネルがお目見えし、シャフトの世界へと誘ってくれる。
 
『<物語>シリーズ』コーナーでは、原作者・西尾維新の書き下ろしストーリーが巨大な書物の1ページとなって展示。続いて、原画・設定集など資料が並ぶが、驚くのはその数の多さ。会場スペースの許す限り作品資料が展示されており、シャフトの制作史にどっぷりと浸ることができる。

『<物語>シリーズ』では展示方法にも趣向が凝らされており、ヒロインごとに原画を公開。戦場ヶ原ひたぎの落下シーン、千石撫子が呪いに悶えるシーン、はたまた阿良々木火憐の歯磨きプレイシーンなど、それぞれの名シーンの生素材には興奮すること間違いなし。

また今回、大いに話題となっているのが、シリーズ総監督の新房昭之が絵コンテを切った『魔法少女まどか☆マギカ』のコンセプトムービーだ。映像化にあたり、劇場版の監督・宮本幸裕が演出を務め、異空間設計を担当した劇団イヌカレーらメインスタッフが参加。主要キャストによる新録ボイスも収録されるなど、今後の展開に期待せざるを得ない映像に仕上がっている。

緻密に、多大な労力をかけて描かれた素材から、改めてシャフトのチャレンジ精神と作品への愛情を再確認できた本展示イベント。まだまだ新たな伝説が生まれる予感に、胸は弾むばかりだ。

なでなでもふもふしたい!アニメファンが選ぶ「もっとも可愛いアニメ・漫画のマスコットキャラ」
願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たちに降りかかる過酷な運命を描いた『魔法少女まどか☆マギカ』から、願い事を叶えてくれる魔法の使者「キュゥべえ」がランクイン。その白くて耳長の可愛らしい姿、契約へのこだわりと巧みな話術。ただのマスコットキャラという枠には決して収まらない、不思議な魅力を持つキャラクターといえる。公式での性別は今のところ不明。

東海大学に「魔法少女まどか☆マギカ」全話を考察する授業が爆誕 行列ができる大盛況に!
大学生になりたい(切実)。
アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」全12話を詳細に学ぶ授業が東海大学文学部で行われた。……信じられないのかい? それなら、見せてあげようか。公式のシラバスを。

授業名は「知のフロンティア」。担当教員は上代文学(太古~奈良時代ごろまで日本文学)の専門家で、シラバスによると「学科の枠にとらわれない知的刺激に富んだテーマを取り上げ」「学生諸君に学部横断的視点から知の最前線について平易に学んでもらうこと」が目的とのこと。そして設けられてたテーマが「魔法少女は生まれない―『魔法少女まどか★マギカ』講釈―」。

圧巻なのは授業スケジュール。初回のガイダンス以降は本当に“まどか☆マギカ尽くし”で、各話の視聴が“予習”として指定されているほか、総括(第15回)には「復習:作品を全話観直すこと」というアツい一文も。真面目に受講した場合は2周することになりますが、率直に言ってめちゃくちゃ楽勝だろ! むしろ劇場版だって自主的に観るよ! ちなみに、2015年4月8日が同授業の初回でしたが、教室は大盛況で行列まで出来ていたそうです。

まどマギ「SUGOI JAPAN Award2015」の初代グランプリ作品!
“まどマギ”の愛称で親しまれているアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』がポップカルチャー作品を選ぶ初の国民投票『SUGOI JAPAN Award2015』で初代グランプリとなったことが12日、東京・大手町のよみうり大手町ホールで開かれた同賞授賞式で発表された。

『SUGOI JAPAN Award2015』は“日本のスゴイ!を世界のスゴイ!へ”をコンセプトに「この素晴らしい作品を世界中の人々にも紹介したい!」 「世界でも大ヒットするにちがいない!」と熱い支持を集める日本のポップカルチャー作品を、ファン自身の国民投票によって選出。海外へ発信することを目的にしたものとなる。

「マンガ部門」「アニメ部門」「ラノベ部門」「エンタメ小説部門」の全4部門203作品の中から、各部門のトップ10に輝いた作品を表彰するもの。昨年10月から同12月31日までの投票期間に7万7631票(二重投票は不可)が集まった。『魔法少女まどか☆マギカ』はアニメ部門で1位および全部門を通して最多得票となりグランプリとなった。

同作プロデューサーでシャフトの久保田光俊氏が登壇し、受賞へのお礼を述べると、ノミネートされた他作品へも、「どの作品もすべて全身全霊をかけて制作されていると思います。制作スタッフの励みにもなると思いますので、1本でも多く観て頂けるように」と、願いを込めていた。

なぜ『まどマギ』? 世界へ伝えたい日本コンテンツが選ばれた裏側 【「SUGOI JAPAN Award2015授賞式レポ】
マンガ・アニメ・ラノベ・エンタメ小説。ここ10年以内に刊行された作品のなかで、もっとも世界へ紹介したい作品とはどれか?

3月12日に授賞式が行われた、「SUGOI JAPAN Award2015」。この賞は、日本から世界へ発信したいポップカルチャーを称えるもの。国民投票によって4ジャンルの頂点が決定した。

この賞のシステムは、まず有識者によって各ジャンル50タイトルずつ選出。そのなかで、自身がイチオシしたい作品へひとり3票を投じる仕組みだ。投票者から、各作品への熱いメッセージが多数寄せられたそうだ。

●SUGOI JAPAN Award2015 トップに輝いた作品
マンガ部門 『進撃の巨人』
アニメ部門 『魔法少女まどか☆マギカ』
ラノベ部門 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』
エンタメ小説部門 『図書館戦争』シリーズ

最多得票獲得・グランプリ 『魔法少女まどか☆マギカ』

投票するにあたり、自分の大好きな作品が、この50タイトルにノミネートされず、ちょっと残念な思いをした人もいるだろう。だがこれには、相当な葛藤があったのだ。授賞式では、選者たちの苦悩と熱い思いが語られた。

●この10年の変化を表したアニメのラインアップ
アニメ部門を代表して明治大学国際日本学部准教授・森川嘉一郎氏は、アニメ界の変化を選出に表現した。
「50タイトルには、ここ10年の日本アニメの特質を反映させました。それはほとんどの作品が深夜の時間帯に放映されていることです。かつてのゴールデンタイムの放映から、深夜帯へのシフトは、作品内容にも変化をもたらしました。より制約がなく自由に。また目の高い視聴者向けに多様になりました。
海外では、日本のゴールデンタイム作品に親しんでいる人が圧倒的です。けれど日本アニメが深夜帯へ移行していることを知って、ファンをさらに増やしていきたいです」

さらにトップ10のすべての作品は、歴史の積み重ねが読み取れるという。魔法少女というジャンルは、すでに50年以上も日本アニメを支える軸のひとつ。長い年月をかけて培われたエキスが『魔法少女まどか☆マギカ』には凝縮されている。一朝一夕に制作できる作品ではない、と称えた。ロボットもの、ラブコメものにしても、現在の洗練は積み重ね合ってのこと。このアニメの時間的積み重ねも世界へぜひ伝えたい!

外国人記者が選ぶ、日本のテレビアニメ
「自分が知る限り、これは完璧なアニメ!」と太鼓判を押すのが『魔法少女まどか☆マギカ』。「ビジュアルは驚くほどクリエイティブで、サントラもパワフルで刺激的。物語とあらゆる要素が完璧に細工されたオルゴールのように所定の位置に置かれている!」と大興奮。「私は虚淵玄のすべての作品が好きだが、『まどマギ』は群を抜いている。その美学はこれまでで最も印象的だ」と絶賛した。

決定!2011年のオススメアニメ
日夜放送されているTVアニメ作品。2000年以降に限っても、多くの名作が放送されているが、その中でオススメの作品はどの作品だろうか。教えて!gooにも、「2000年以降でオススメのアニメ作品を3つ挙げると」という質問があった。
「2000年以降の作品(TVアニメ・OVA・劇場版)であなたのオススメ3作品を教えていただきたいです」とのこと。どんな回答が寄せられたのだろうか。

■あなたのオススメ作品は?
回答の中で一番多かったものはなんだろうか。

一番多かったのが、「魔法少女まどか☆マギカ」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「日常」の3作品。

胸に響く!『まどマギ』の名言・名ぜりふたち
2011年に放送されたテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』。アニメファンだけでなく、著名人からも高い評価を受け、ブームとなりました。今回は、この『魔法少女まどか☆マギカ』、通称「まどマギ」に登場した名言や名ぜりふたちをご紹介します。

●「こんな自分でも誰かの役に立てるんだって、誰かの役に立てるんだって胸を張って生きていけたらそれが一番の夢だから」鹿目まどか
自分に自信のない人にとって、他の人に必要にされているということはうれしいものです。

●「希望を抱くのが間違いだなんていわれたら、私、そんなのは違うって何度でもそう言い返せます」鹿目まどか
希望があるからこそ、人は頑張れるものですからね。

●「感謝と責任を混同しては駄目よ」暁美ほむら
混同している人が多いもので……。

●「奇跡ってのはタダじゃないんだ。希望を祈ればそれと同じ分だけの絶望が撒き散らされる。そうやって差し引きを0にして世の中のバランスは成り立ってるんだよ」佐倉杏子
「等価交換」というやつでしょうか? 何事にもリスクはあるということです。

●「他人の願いを叶えるのなら、なおのこと自分の望みをはっきりさせておかないと」巴マミ
自分自身がブレていたら意味がないですよね。

●「真実なんて知りたくもないはずなのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは理不尽だね」キュゥべえ
知ることで不幸になると分かっていても知りたいと思ってしまったりしますもんね……。

●「私は、冷静な人の味方で、無駄な争いをする馬鹿の敵。あなたはどっちなの?」暁美ほむら
これは名言かつ名ぜりふです。無駄な争いをする人は確かに馬鹿です。

●「大人はだれだって辛いのさ。だから酒飲んでもいいって事になってんの」鹿目詢子
主人公・鹿目まどかのお母さん、詢子さんの言葉。「分かる」という人も多いのでは?

●「辛い分だけ楽しいぞ大人は!」鹿目詢子
こちらも詢子さんの言葉。辛いことも多いですが、大人にならないと楽しめないことも多いですよね。

●「うざい奴にはうざい仲間がいるもんだねえ」佐倉杏子
「あー、そのとおり」と思ってしまいました(笑)。

●「女の子をせかす男子は嫌われるぞ」巴マミ
じっくりと返事を待つ度量も男には必要です。まあ言った相手はキュゥべえでしたけどね(笑)。

●「食い物を粗末にするんじゃねえ」佐倉杏子
ちょっと過激な言葉がこの後に続きますが、そのとおりですよね。もったいないオバケが出てきます。

予想外の展開のストーリーや魅力的なキャラクターたちが登場する『魔法少女まどか☆マギカ』ですが、こうした心に響くような名言も多くあるのです。

『魔法少女まどか☆マギカ』のお洒落なキャラバッグが誕生
アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』に登場する魔法少女たちをイメージした、おしゃれなバッグが株式会社ムービックから新発売されます。

種類と価格は暁美ほむら・巴マミモデル各7,800円(税別)、鹿目まどか・美樹さやか・佐倉杏子モデル 各9,800円(税別)。

衝撃的!?感動的!?アニメファンが選ぶ「もっとも死に際が印象的だったアニメキャラクター」
第3位には、願いを叶えた代償として「魔法少女」となり、人知れず人類の敵と戦うことになった少女たちに降りかかる過酷な運命を描いた『魔法少女まどか☆マギカ』から、メインキャラクターの1人である「巴マミ」がランクイン。アニメシリーズでは物語序盤で魔女に敗れて絶命するキャラクターとなっており、視聴者に衝撃を与え作品の話題性や人気にも繋がったとも言われている。

『ネット流行語大賞 2013』投票結果はこうなった!
毎年行ってきている未来検索ブラジル主催の『ネット流行語大賞』。
今年も様々な流行語は生まれたがネットで流行った流行語はどのような物があるのだろうか。

<ノミネート用語>
17位:「やっとあえたね」(魔法少女まどか☆マギカ)

他作品
17位:「駆逐してやる」(進撃の巨人)
28位:にっこにっこにー(ラブライブ)

「冬アニメは不作」とはいわせない 衝撃が走った2011年(冬)
この「○アニメは不作」というフレーズ。毎クールごとに見かける気もしますが、本当なのでしょうか。個人的にはなんだかんだで毎クールお気に入りのアニメが数本あるため、このフレーズを聞くたびに少し違和感を覚えてしまいます。

これぞ覇権アニメ! 『まどマギ』に湧いた2011年

本来ならクール1クラスのヒットなった『IS<インフィニット・ストラトス>』もありますが、2011年冬と言えばやはり『魔法少女まどか☆マギカ』に触れないわけにはいけません。魔法少女というモチーフとかけ離れた驚愕のストーリーは話題を呼び、社会現象にまでなりました。あれ? なんだか冬アニメ、不作どころかかなり傑作揃いな感じもしてきました…。

8000光年先に「まどか」の姿が見えると話題に
アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公・鹿目まどか。最終話では自身の願いを叶え魔法少女になった姿「アルティメットまどか」で登場します。この“女神まどか”を宇宙の彼方で発見したとネット上で話題になっています。

問題の場所は、さそり座の散光星雲「NGC6357」。その中心部にある「Pismis 24」に女神まどかが降臨しているとの指摘が、2ちゃんねるなどに書き込まれました。確かに目を凝らしてみると、トレードマークであるピンクの髪色に、深遠な宇宙を内包するようなドレス、そして光の翼をまとった姿が見えるような……。

ネットユーザーの反応は様々で「なにいってんねんまどかがいるわけ……まどかだ!!」「み、みえる! 僕にも見えるぞっ!」といった熱い声もあれば、「どれのことだかさっぱりわからん」という冷静な突っ込みも。ちなみに地球からの距離はおよそ8000光年。まどかは先史時代にも危機を救ってくれたのかもしれません。

円環の理に導かれたから? Google上半期検索ワードランキング・アニメ編
昨年と比べ今年上半期に検索数が急上昇したアニメタイトルをGoogleに聞いてみた。1位はやっぱりあのタイトル。ほむほむ……じゃなくて、ふむふむっなるほど!

2011年上半期は「魔法少女まどか☆マギカ」や「TIGER & BUNNY」といったアニメが大いに注目を集めた。作品の人気度はネット上での検索数に比例するかも(?)ということで、Google日本法人にアニメタイトルの急上昇検索ワードランキングを聞いてみた。あなたのお気に入りは何位かな!?

2011年1月1日~6月末までの間に、Googleでの検索ボリュームが昨年に比べ急上昇したアニメタイトルを集計した。堂々の1位は「魔法少女まどか☆マギカ」に。2位は「TIGER & BUNNY」、3位は「花咲くいろは」という結果になった。

せっかくなので、参考までにGoogleでタイトルを検索してみると、1位「魔法少女まどか☆マギカ」が約2310万件、2位「TIGER & BUNNY」が約3520万件、3位「花咲くいろは」が約894万件ヒットした。

「まどか☆マギカ」人気すぎ! 最終回に大盛り上がり、開店時間ずらすアキバの店も
人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」がついに最終回を迎えた。未明の放送にも関わらずネットは大盛り上がり! アキバの武装商店は最終回を見るため開店時間を遅らせた。

人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」がついに最終回を迎えた。TBSとMBSが4月22日未明に放送したところ、Twitterや2ちゃんねるは実況で大盛り上がり。東京・秋葉原のミリタリーショップ「武装商店」は、未明の放送を見るため、開店時間を30分遅らせた。Amazon.co.jpのDVDランキング上位は、まどか☆マギカが独占している。

22日の放送は、TBSが3話連続で午前3時から、MBSが2話連続で午前2時40分からと遅い時間だったが、ネットでは感想などを書き込む人が続出。Buzztterによると、Twitterでは「まどか」というワードがピーク時に3700件投稿された。2ちゃんねるの実況スレ「魔法少女まどか☆マギカ第10・11・12話」はパート29までのびた。

ミリタリーショップ「武装商店」は「まどか☆マギカ見ないとイカンので」と、22日の開店時間を30分遅らせることをTwitterで報告。公式サイトにも「『まどか☆マギカ』最終回の為ですのでご了承ください」と告知を載せた。

東京スポーツ新聞社のTwitter「@tospo_mobile 」は21日夜から、アイコンがまどか☆マギカのキャラ「キュゥべえ」に。まどか☆マギカの全面広告が読売新聞の21日朝刊に掲載されたことをうけて「東スポにも全面広告出してよ」とつぶやいている。

<コンビニ×アニメ>
コラボブーム花盛り 不況に強いアニメに熱視線

コンビニエンスストアで「魔法少女まどか☆マギカ」や「進撃の巨人」、「ガールズ&パンツァー」などアニメとのコラボキャンペーンが行われているのを目にする機会が増えた。コンビニでは、ディズニーやサンリオなどの人気キャラクターなどのグッズも販売してきたが、増えているのはどれもアニメファン向けのコンテンツだ。子どもから高齢者まで幅広い層が集まるコンビニとマニアックなアニメは、相性がいいとは言い難いが、約2週間で1億円以上の売り上げを記録するキャンペーンもあるといい、近年、売り上げが横ばい傾向にあるコンビニ業界で注目を集めている。

コンビニとアニメのコラボが最初に注目を集めたのが、2009年の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」とローソンのコラボだ。同チェーンでは初のアニメとのコラボで、文具などのグッズやコラボ食品を販売したほか、対象商品を購入して応募するとフィギュアなどが当たるキャンペーンを実施し、人気を博した。ローソンは、その後も「魔法少女まどか☆マギカ」「けいおん!」「進撃の巨人」「Free!」などとのコラボを展開し、人気を集めてきた。

各チェーンがコラボに力を入れ始めたのは11年ごろで、サンクスが「ガールズ&パンツァー」、セブンイレブンが「進撃の巨人」、ファミリーマートはアニメではないが「初音ミク」「艦隊これくしょん-艦これ-」(2015年冬アニメ化)などとのコラボを実施。ローソンと同じく、コラボ商品の販売や、抽選のキャンペーンを行っている。

ローソンは、アニメの舞台になった町をファンが訪れる“聖地巡礼”に注目し、「ラブライブ!」とのコラボでは、舞台となった神田明神(東京都千代田区)周辺の9店舗で買い物をしたファンにポスターをプレゼントするなど、グッズを販売するだけではなく、“体験型”のキャンペーンも実施。「進撃の巨人」とのコラボでは人気キャラクターのリヴァイが“紅茶好き”という設定に目を付け、紅茶クッキーを販売するなどファンの“ツボ”を押さえたキャンペーンを展開してきた。

コンビニは13年度に国内店舗数が5万店を突破し、“コンビニコーヒー”のヒットなども話題になっているが、売り上げは横ばいといわれている。固定ファンの多いアニメ市場は不況に強いとされており、各チェーンは活路を見いだそうとしているようだ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 86
ネタバレ

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ほむほむとの出会いを・・・なにか・・・に感謝

 予備知識ゼロで見た初回は、ただただ物語の進行に翻弄され、一気に最終話まで到達した。いや、連れてこられた。
 2回目は・・・ほむらの想いが私の心に響いてきた、浸透してきた。そして、初回とは別物の感動を得ることができた。
 
 ほむほむがあまりに健気で不器用で切なくて・・・。 {netabare} 一番わかってほしいまどかに理解されず苦しんで。最後の最後にはまどかにすべてを理解してもらえて、でも、そのまどかとは二度と会えなくなってしまって。 {/netabare}

 
 OVAでも何でもいいので、ほむほむの全時間軸での戦いを描いたものを出してもらえたらなー。絶対買うのになー。


 正直に告白しよう。
  {netabare} 全12話を初めて見終わった時には、この作品がここまで自分自身にとって重要なモノになるとは、想像していなかった。確かに、3話で仰天し、10話で涙し、最終話で感動した。でも、それだけであった。
 2回目の視聴で、やっと真価を理解することができた。練りに練られたストーリー、それぞれの少女に課せられた残酷な運命、インキュベーターの真の目的、いろんなことが一本につながったのである。そして、何よりも私の心を捉えたのが、「暁美ほむら」である。全てを知ったうえで観ると、ほむらの一つ一つの行動・言葉に胸を打たれるのである。途方もない膨大な想いの詰まった一挙手一投足と言葉に圧倒されてしまう。ほむらはいったいどんな想いでまどかとの再会(いったい何度目?)を果たしたのか、マミの死に悲しむまどかを前にして何を想ったのか、さやかの死の際には・・・ほむらは、人一人が背負うには重すぎる運命を背負ってしまっていた。こんなに頑張った少女を他には知らない。少なくとも私には、思い当たらない。{/netabare}

 夏休み&秋の夜長?特別企画!
 ほむら「まどか☆マギカ」を語る
 今回は暁美ほむらさんにTV版「魔法少女まどか☆マギカ」を観て頂き、心の赴くままに語っていただきました。
 順次公開していきますので、乞御期待!
 
 第一話
{netabare} こ、これは、まどか?
 この走り方、靴、靴下、ふくらはぎ・・・
 やはり、まどか!
 どこを走って・・・
 !!
 ワルプルギスの夜!
 と・・・わたし!
 インキュベーター!!
 ダメ!ダメよ、まどか!
 コイツの話を聞いては!
 ああ!やめてーーーーー
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 夢?
 まどかの?
 ・・・だから、あの時まどかは・・・・
 初めて会ったはずなのに・・・・・・・

 歌?
 オープニングと言うものね。
 ・・・まどかのパジャマ・・・
 なにかしら?
 まどかが恥じ入っている?
 こんな失敗してたかしら?
 もう一人のまどか?
 裸だなんて・・・・・・・
 変身したまどか、みんな、そして、
 わたしも。
 
 髪を下ろしているまどか・・・
 私の知らないまどか・・・
 これが、鹿目家の朝・・・
 ・・・暖かい。
 そう、このリボンはお母様が選んだものなのね。
 ・・・まどかによく似合ってる。
 隠れファン・・・いるのかしら?
 美樹さやか!
 聞き捨てならないわね。
 まどかを嫁にする?
 上条恭介のことが好きなくせに、
 まどかをたぶらかすような発言を・・・
 冗談よ、これがただの戯れだということぐらいわかってるわ。
 ・・・・・私を紹介する前にこんな話を・・・
 大丈夫なの?この先生。
 美樹さやか!
 いいこと言うわね・・・冗談よ。
 やはりね・・・まどかのこの反応。
 ごめんなさい。
 まどかは全然悪くないのに、
 私イライラしちゃって・・・
 まだまだね。
 何も期待しないって誓ったはずなのに・・・
 こんなわけのわからないこと言って、
 まどかを混乱させるだけなのに・・・
 でも、どうすれば・・・
 どうすれば、あなたに伝わるの?

 ・・・この問題解くの何度目かしら?
 ・・・高跳びも・・・
 ・・・!アイツ!
 美樹さやか・・・
 口をついて出た何気ない言葉・・・
 時にそれが真実を言い当てることもあるのね・・・
 くつ、ここで仕留めていれば・・・
 いえ、同じことね。
 まどか!まどか・・・
 あなたはどうしてそんなに優しいの?
 あなたが抱いたソレは、
 インキュベーターは、
 あなたを破滅にしか導かないのに!
 魔女の結界・・・
 巴マミの出番ね。
 お見事。
 この人とは事を構えたくないのに。
 ・・・・・この表情を捉えられていたなんて・・・
 でも、いつの間にこんな映像記録を?
 ・・・インキュベーター!
 そう、全てヤツラなのね。
 無数のインキュベーターによる360度24時間の監視映像、
 その編集版がこの映像ということね。
 (僕と契約して魔法少女になってよ)
 (バキューーーーン)
  ・・・ごめんなさい。
 モニターは弁償します。
 ・・・今日はもう帰っていいですか。{/netabare}

 第二話
 {netabare}巴マミ・・・
 インキュベーター・・・
 まどかの夢・・・?
 インキュベーター!
 コイツはいとも簡単にまどかに取り入って!
 あ、オープニング。
 まどかのベッド・・・可愛い・・
 
 (ギリィ)風呂・・・?
 インキュベーターが風呂・・・?
 あくまでも韜晦するつもりね・・・
 巴マミ・・・あなたは何もわかっていない。
 何も知らないくせに、まどかを・・・
 都合のいいところだけ、
 少女の憧れと正義感をくすぐるところだけを
 巧に話す・・・
 (画面に銃口を向ける)
 ・・・これで撃ち殺せるのなら・・・!
 こういう誤解には慣れている。
 いえ、誤解ではないわね。
 半分は当たっている。
 私が、そこにいた理由は唯一つ。
 あなたとの約束を守るため・・・
 まどか!
 なんて可愛いものを描いているの!
 美樹さやか・・・
 どうして、そのままバカでいなかったの?
 あれだけ忠告したのに・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 まどか・・・
 その質問は・・・ダメよ・・・
 私が挫けそうになる・・・
 どんなに固く誓っても、
 どんなに約束を反芻しても、
 その一言は重くのしかかるの。

 美樹さやか・・・バカなのね・・・
 まどか!
 これを描いていたのね!可愛い・・・
 笑ったわね・・・まどかを笑ったわね・・・
 巴マミ・・・さすがね、手際がいい。
 しかし、パフォーマンスが過ぎるわ。
 ・・・技に名前・・・
 そうだった、こういう人だったわ。
 まどか・・・
 あなたはいったいなにに憧れているの?
 巴マミはそんなにかっこよかった?
 あなたはあなたのままで十分よ。{/netabare}

 第三話
{netabare} ・・・美樹さやか・・・
 上条恭介はやめておきなさい・・・
 ・・・言っても無駄・・・ね。
 オープニング。
 まどか・・・

 ティロ・フィナーレ!
 ・・・恥ずかしくないのかしら?
 インキュベーター!
 ・・・らしいやり口ね。
 ・・・美樹さやか・・・
 巴マミの言う通りよ・・・
 でも、聴く耳持つはずがないわよね。
 まどか!
 また、そんなことを!
 あなたにはあなたにしかない良いところがたくさんある!
 巴マミは・・・
 あなたが思うような強い人間ではないのよ。
 インキュベーター!!(ギリィィ)
 まどかをそそのかして!・・・・
 まどかの素質・・・を、因果を育んだのは・・・
 ・・・お父様?
 お母様・・・酔ってらっしゃる?
 お仕事って大変なんですね。
 優しい・・・素敵なお父様・・・
 これが・・・家族の愛・・・?
 巴マミ!
 あなたは、
 あなたは、なにもわかっていない!
 何も知らない癖に、まどかを・・・
 どうして、まどかの信頼を勝ち得るの?
 どうして、私じゃないの?
 病院に魔女の結界、
 確かに最悪ね。

 
 もう、結界の内部じゃない!
 インキューベーター!
 ・・・営業活動に余念がないわね。
 このシルエットは・・・お菓子の魔女!?
 ち、ちょっと!
 な、なに手をつないでいるの!?
 あ、わたし!
 ということは、はやり・・・
 バカ!
 巴マミ!
 あなたには手におえない相手よ!
 ・・・自信過剰なのよ、あなたは!
 また、手を!
 まどか・・・
 あなたは、いっぱい持っているのに!
 どうしてそんなに自分を卑下するの?
 巴マミ・・・
 泣いてる場合じゃ・・・
 そんな話をしてる場合じゃ・・・
 その顔・・・
 戦いに赴く者の表情じゃない!
 ああ!
 だから言ったのに!
 まどか!まどか!
 ・・・間に合った・・・
 ・・・照れくさいものね、
 自分自身が戦っている姿を見るというのは。
 でも・・・客観的に見ても・・・いい手際・・だと思う。
 ごめんなさい、まどか。
 ショックを受けて、傷ついているあなたに、
 かけるべき言葉は他にあるのに・・・
 ごめんなさい。
 泣いているあなたを置いていく私を許して・・・

 エンディング?
 初めてよね?
 随分ダークな雰囲気ね。
 しかし・・・今回の話によく合っていると思う。{/netabare}  

 第四話
 {netabare}美樹さやか・・・
 だから、上条恭介は・・・
 ・・・後悔先に立たず・・・
 含蓄に富んだ言葉ね・・・
 まどか・・・まどか・・・
 泣かないで・・・いえ、泣きなさい・・・
 ・・・日常の風景が違って見える・・・そうでしょう?
 この先生!・・・まどか・・・
 ああ・・・まどか、可哀そうなまどか・・・
 ・・・でも・・・あなたの死には価値があった・・・
 巴マミ。
 どうして・・・どうして・・・
 まどかの隣にいるのは私じゃないの?
 まどかの肩を抱くのは私じゃないの?
 インキュベーター・・・
 こんなに物わかりのいいはずが・・・
 何を企んでいるの?
 私の名を呼ぶその唇、涙をぬぐう仕草、驚いた表情、
 まどか・・・私のまどか!
 ああ!少し大胆すぎたかしら!?
 どうしよう・・・まどかが戸惑って・・・
 頷いている!私の問いかけに頷いている!
 なんて可愛らしいの!
 二人だけの散歩・・・夢の様ね・・・
 まどか・・・鋭い。
 ・・・まどかには、初めての質問なのよね・・・
 何度答えても、堪えるわ。
 優しい・・・まどかは本当に優しい・・・
 そして、この上なく残酷・・・
 あなたの優しさは、私を深く深くえぐる。
 その傷すらも・・・愛おしい。
 あなたには、もちろん、わかるはずもないわ。

 美樹さやか・・・
 上条恭介・・・言ってしまった・・・
 ・・・避けられないことなの?
 インキュベーター!
 まどか!ダメよ!
 ほっておきなさい!ついて行ってはダメよ!
 早く逃げなさい・・・!!
 まどか!あなたって・・土壇場に強いのね・・・知ってたわ。
 結界!
 美樹さやか!やはり・・・
 あなた・・・バカだわ。
 このパーカー、ジャンクフード・・・
 佐倉杏子!
 インキュベーター・・・
 白々しい!
 コイツが仕組んだことだったのね。
 でも、佐倉杏子がこの町に来たというのなら・・・
 ・・・使えるわね・・・
 エンディング・・・ふう・・・ {/netabare}

 第五話
 {netabare}・・・美樹さやか・・・
 愚かなことを・・・
 はしゃいでいるわね・・・
 ・・・何を取り繕っているの?
 まどかが、心配しているじゃない。
 ・・・見ていられないわ!
 痛々しすぎるのよ、あなた。
 見たくない現実から目を逸らすこと、
 それを強がりと言うのよ。
 これだから、恋する乙女は・・・
 ・・・今は、今は、その高揚感に浸りなさい・・・
 これが、夢?
 あなたが命を賭してまで叶えたかった夢?
 ・・・よかったはね、夢が叶って・・・
 佐倉杏子、
 とインキュベーター。
 ・・・自分で引き込んでおいて、白々しい!
 そう、まだ私の正体がつかめていないのね。
 ・・・少しは、気も晴れるわ。

 わたし、
 と、まどか!
 ・・・デートだわ、デートよ。
 まどかの方から誘ってくれたのよ!
 ・・・たとえ、美樹さやかのためであっても。
 まどか、さすがだわ。
 よく、美樹さやかのことをわかっている。
 ・・・言わねばならないの。
 魔法少女とは、
 如何に、過酷で、残酷で、報われない存在であるか、
 それをあなたにわかってもらうために。
 そう、美樹さやかはもう手遅れ。
 そう、わたしはすべてを諦めた。
 あなたを救う、
 それ以外のことは。
 本当にごめんなさい。
 あなたの「今の」願いを無下にして、ごめんなさい。
 まどか!
 あなたのその優しさはどこから来るの?
 そんな勇気がどこに詰まっているの?
 ・・・美樹さやか、
 出来もしない約束を!
 まどかに感謝なさい。
 結果として、あなたも見守ることになってしまったことを。
 ・・・インキュベーター!
 オマエの思惑も計算のうちよ。
 使い魔・・・変身したわね。
 ・・・佐倉杏子!
 あなたの言う通りよ。
 魔法少女が存在し続ける為にはグリーフシードが必要。
 でも、美樹さやかには通用しないわよ。
 ・・・まあ、美樹さやかにはいい薬ね。
 ちょっと、やり過ぎじゃない?
 インキューベーター!
 また、まどかをそそのかして!
 ・・・世話が焼けるわね。
 !!
 ここでエンディング・・・
 これが「引き」と言うものね。 {/netabare}

 第六話
 {netabare}・・・世話が焼けるわね。
 までだったわね。
 佐倉杏子・・・
 あなたの打算的なところ、好きよ。
 扱いやすいもの。
 ご、ごめんなさい、まどか。
 そ、その、感情が高ぶってしまって・・・
 怯えないで!
 そんな顔しないで!
 そういう意味じゃないのよ・・・わかって!
 くっ、インキュベーター!
 ・・・悟られた?
 グリーフシードを体内に?
 これで安全?
 ・・・どこかで孵化させるのね!
 魔女が減らないわけね。
 インキュベーター!!
 そうやって、断片的な知識だけを与えて!
 ・・・故意にやっている?
 美樹さやかにグリーフシードが必要不可欠と言う印象を与えないように?
 もう、コイツの手の内なの?
 また、まどかを!
 ・・・美樹さやか、
 その心意気だけは称賛に値するわ。
 佐倉杏子・・・ルール無用ね。
 ギブ&テイク。
 みんながあなたのように分かりやすいと楽なのだけど。
 ・・・言ってしまった。
 そう、ワルプルギスの夜がやってくる。
 ・・・わたし一人では勝てない・・・かもしれない。
 そのポッキーを食べれば契約成立ね。
 いただくわ。
 まどか!
 あれだけ言って聞かせたのに!
 そんなに美樹さやかが心配?
 ・・・あなたは、そういう子よね。
 まどかは正しい。
 でも、それはただの正論。
 当事者でないあなたに出る幕はないの。
 美樹さやか・・・
 やはり、あなたは魔法少女になるべきではなかった。
 綺麗ごとだけでやっていけるような甘いものではないのよ。
 イ・ン・キュ・ベー・ター!
 どうあってもまどかを魔法少女にしたいようね。

 
 まどか・・・苦しそう・・・眠れないの?
 お、お母様!
 そのお言葉は胸に響きます。
 本当に、ズッシリと。
 ・・・わたしには、
 わたしには、転び方を学ぶ機会がなかった・・・
 わたしは、決して転ぶことはできない。
 もう、絶対に許されない。
 転べば、すべを失ってしまうから・・・
 美樹さやか・・・
 つれない男に惚れてしまったわね。
 ・・・これだから恋する乙女は・・・佐倉杏子!?
 ちょっかいは出すなと言ったはずよ!
 ・・・どうして、そこまで挑発する必要があるの?
 近親憎悪?
 厄介なものね、感情と言うものは。
 インキュベーター!
 わざわざまどかを連れ出すなんて!
 佐倉杏子!!
 話が違う!私に任せるんじゃないの?
 間に合ったようね・・・
 あ、まどか!
 それはダメ!
 ・・・また、まどかにつらい現実を・・・
 車に追いつくのって意外と重労働なのよ。
 インキューベーター・・・
 よくもまぁ滔々と・・・
 でも、これが真実・・・
 人外の存在になりたくないのなら・・・
 魔法少女はあきらめなさい。{/netabare}

 第七話
 {netabare} ・・・インキュベーター・・・
 そう、筋は通っている。
 理屈としては、非の打ちどころがないわ。
 人間でなくなるという点を除けば・・・
 ・・・?やはり・・・誘導している?
 ・・・どこへ?
 ふう・・・これぐらいのことで休むなんて・・・
 いい判断よ!
 相談事?なにかしら?まどか?
 ・・・話題がどうであれ、あなたとお話ができるのはうれしい。
 そう、誰も、誰一人として信じてくれなかった・・・
 わはしは・・・わはしは・・・人間じゃなから・・・
 傷ついても平気だから・・・
 お願い!魔法少女にだけはならないで・・・
 佐倉杏子、
 一匹狼の論理ね。
 何も失うもののない、あなたらしい考えね。
 ・・・少し羨ましいわ。
 ・・・昔語り?
 そう、あなたたちは似ている。
 それで引き合うのかしら?
 ・・・魔女?
 思わぬところから真理が導かれることもあるのね。
 ・・・無意識と言うのは恐いものね。

 
 同じ境遇からどういう答えを出すのか?
 ・・・この違いが個性?
 清廉潔白すぎるのよ、あなたは。
 美樹さやか・・・
 ・・・罪な男の登場ね。
 ・・・女の対決?
 煮え切らないわね。
 志筑仁美・・・なに?この余裕。
 フェアプレー精神?
 ・・・これじゃ勝ち目がないわね。
 まどか!
 ・・・だから、あなたは向かないのよ。
 自分自身の暗部と向き合い、許せないようでは。
 ・・・自暴自棄?
 こんな戦い方は消耗を速めるだけ。
 ・・・これが狙い?
 何を企んでいるの?インキュベーター!{/netabare}

 第八話
 {netabare}・・・醜いわね。
 美樹さやか・・・
 それが、どんなに大事なものか。
 そんな戦い方が何をもたらすのか。
 あなたは、何もわかっていない。
 まどか・・・泣いているの?
 美樹さやかのために?
 ・・・その言いぐさ!
 まどかの優しい心を!
 ・・・もう始まってる?
 これが、インキュベーターの狙い?
 やめなさい!美樹さやか!
 まどかをそんな風に追い詰めるのはやめなさい!
 やめて!お願い!
 ああ!やはり!
 ソウルジェムがもうあんなに!
 ・・・わたしの部屋?
 こんな部屋だったかしら?
 まあ、いいわ。
 佐倉杏子!
 食べるなとは言わないわ。
 ただし、汁を散らしてはダメよ。
 わたしの集大成とも言える地図よ。
 しっかり見なさい。
 ・・・!箸で指すのはよしなさい。
 ・・・確かに、信用しろと言う方が無理よね。
 インキュベーター、そろそろ来るころだと思っていたわ。
 やはりね。
 やけに聞き分けがいいわね、余裕かしら?
 そう、取り返しのつかないことに・・・
 佐倉杏子・・・あなたにはわからないわよね。
 まどか・・・あなたが気に病む必要はないのよ。
 ・・・この男は・・・
 だから、まどかが気に病むことはないのよ!
 ・・・美樹さやか!
 あなたわかっているの?
 あなたは、まどかにこんなにも想われている。
 それがわからないの?
 ・・・その男がそんなにいいの?
 なら、どうして、諦めるの?
 いえ、諦めてなんかいないわね。
 だからこそ、戦うんでしょう?
 自分自身を慰めるために。
 本当に厄介な子ね。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 だいたい当たってるわ。
 あなたを救いたいって気持ち・・・ないわけじゃないのよ。
 でも、大事の前の小事。
 まどかのためなら、
 わたしはいくらでも汚れることができる。
 佐倉杏子!
 ・・・流石に手馴れているわね。
 勘もいい。
 でも、今はあなたにかまっている暇はないの。

 ・・・このタイミングでこの話・・・
 喰いつくわよね・・・
 清廉潔白だもの、あなた。
 ・・・世界を守る・・・
 それが、あなたの希望だったの・・・
 最後の希望だったの・・・
 滑稽ね・・・そんなもののために、
 戦えるわけがないのよ!
 この子、もうダメだわ。
 まどか!
 ソイツの話を聞いてはダメよ!
 ソイツは一番痛いところを突くの!
 あなたの急所を正確に突いてくるの!
 あなたは誘導されているのよ!
 ばか!
 間に合った!
 よくやったわ、わたし。
 まどか・・・わかって。
 わたしもギリギリなの。
 いっぱいいっぱいなの。
 だから、許して、今は・・・
 ああ、行かないで・・・
 インキュベーター!
 ・・・おぞましい。
 ・・・バレてしまったようね。
 でも、いっそ清々しいわ。
 美樹さやか!
 まだ原形をとどめている?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 救いようのないほどのね。
 魔女化が始まる!
 インキュベーター!!
 そのネーミングセンスだけは褒めてやってもいいわ。 {/netabare}

 第九話
  {netabare}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 二度は聞きたくないセリフね。
 佐倉杏子・・・
 ソレはただの肉塊よ。
 ・・・その魔女が・・美樹さやか・・だったものよ。
 ・・・ここで手の内を明かすことになるとはね。
 まあ、いいわ。
 あなたには、まだ生きていてもらう必要があるのだから。
 手を握らせてあげるわ。
 ・・・私からは握らないわよ。
 まどか!
 こんな時間にどこを歩いているの?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これが真実。
 まどかも誰も信じようとしなかった真実。
 こうなって初めて聞き入れられるなんて・・・皮肉なものね。
 親友?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 愛する者を失う哀しみなら、
 ・・・知っているわ。
 どんな綺麗ごとにも、後始末はついてまわるものなのよ。
 ・・・どの面下げてやって来るのかしら?
 本当に素晴らしいご高説だわ。
 ・・・ここまでいくと、いっそ清々しいわね。
 佐倉杏子。
 無駄なことを・・・
 コイツ!
 やはり、誘導している!
 狙いは・・・なに?
 まどか・・・学校をサボってはダメよ。

 佐倉杏子!
 いったい何を言っているの?
 魔女を元に戻す?
 私の話を聞いていなかったの?
 そんな無茶にまどかを巻き込まないで!
 ・・・美樹さやかに毒されたわね。
 魔法少女には愛も勇気も縁遠いものよ。
 あるのは・・・義務と・・なけなしの希望だけよ。
 ・・・まどか、
 あなたはどうして身を投じるの?
 優しさ?愚かさ?・・・強さ?
 ・・・私も授業を受けている場合じゃないわね。
 佐倉杏子・・・よくわかっている。
 でも、あたなには切実な問題じゃないものね。
 ・・・どうして、こう上手くいかないのかしら?
 佐倉杏子、いいこと言うわね。
 ・・・なのに・・・どうしてかしら?
 まどかの退路を断っているように感じるのは?
 結界の最深部!
 ・・・無駄なのよ・・・
 何をどうやったって無意味なの。
 いいえ、あなたはもう見たわ。
 一度だけとはいえ、幸せな夢を。
 ・・・だから、虫が良すぎるの・・・その願いは。
 ・・・間に合ったようね。
 佐倉杏子・・・
 満足?・・・でしょうね。
 いいのよ。
 わたしはわたしの戦いを続けるだけ。
 インキュベーター!
 ・・・全てはオマエの思惑通りということ!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 させない!絶対にさせない!{/netabare}

 第十話
 {netabare}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?
 これは・・・なに?
 ・・・まどか・・・との・・・出会い・・・
 初めての・・・本当の初めての・・・出会い・・・
 あなたが・・・保健委員でよかった・・・
 ほむら・・・でよかった・・・
 ほむらに生まれてよかった・・・
 ・・・黒歴史ね。
 いいのよ・・・何度も何度も塗り替えたから。
 ・・・コンプレックスの塊だったわ。
 いえ・・・今も・・塊ね。
 まどか!・・・と巴マミ。
 ・・・アイツも。
 まどか・・・それは杞憂よ。
 わたしには友達なんていないもの、
 そもそも話す相手がいないんだもの。
 ああ・・・わたしにもあった。
 魔法少女を・・・希望を・・・信じていた時が・・・
 あなたは、気高く、強く・・・最初からそうだった・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 インキュベーター。
 感謝してるわ。
 ありがとう。
 わたしを魔法少女にしてくれて。
 ・・・わたしの願いはかなった・・・
 一片の齟齬もなく、わたしの願ったとおりに。
 あなたを守りきれないのは、
 わたしの能力不足。
 ・・・1回目ね。
 ・・・失態だわ。
 嬉しくて・・・嬉しすぎて、
 あなたと、また、出会えたことが。
 ・・・大失態だわ。
 初めてだったから・・・仕方ない・・・わ。
 ・・・ローマは一日にして成らずよ。
 ・・・初陣とは言え、情けない。
 ローマは一日にして・・・もう言ったわね。
 ・・・なんて・・・幸せな・・・

 ・・・なんて・・・残酷な・・・
 2回目。
 ・・・不毛な努力。
 ・・・新しい武器。
 ・・・人とは、信じたいことを信じるもの。
 目の当たりにしないと目は開かれない。
 ・・・この人には、刺激が強すぎた。
 これが最大の危機だったわ。
 おかげで理解できた、
 巴マミがどういう人間かを。
 そして・・・守ってくれた。わたしを!
 まどかが!!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 呪。
 わたしの魂が呪を生んでいる。
 濁りきったソウルジェムが呪を生んでいる。
 なのに、なぜ、あなたは希望を抱けるの?
 その濁りきったソウルジェムで希望を語ることができるの?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これは、十字架。
 わたしが背負うと決めた十字架。
 誰にも邪魔はさせない。
 この十字架はわたしだけのもの・・・悦んで背負うわ。
 絶対に果たしてみせる。
 3回目?
 ・・・いえ、もう何回目なのかわからない。
 ・・・数えるのをやめてしまったから。
 まどかーーーー!
 それは、あなたの望んだことではないの!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ こうならない未来を見つけるために、
 何度でも・・・わたしは・・・
 たとえあなたであっても、
 わたしは怯まない。
 必ずその答えを見つけてみせる。
 ・・・ここでオープニング?
 約束・・・
 そういうこと?
 憎いわね。

 ・・・考えを改める必要があるようね。
 この映像はインキュベーターによる監視映像の編集版、
 そう認識していたのだけど・・・
 この時間軸を超えた映像記録・・・
 インキュベーターの能力を見くびっていた?
 ・・・でも、インキュベーターのあの反応・・・
 わたしという存在への確信のない対応・・・
 ・・・上位存在がいる?
 インキュベーターよりもさらに上の存在・・・
 時空を超えて現象を認識できる存在・・・?
 それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・? {/netabare}

 第十一話
 {netabare}・・・気のせいかしら?
 得意になっている?
 わたしに自分の仮説を語るコイツは、
 どうしてこうも嬉しそうなの?
 (お手柄だよ、ほむら。君がまどかを最強の魔女に育ててくれたんだ。)
 ・・・皮肉なの?
 インキュベーターが?
 ・・・感情・・・持ってるじゃないの。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 まどかを・・・こういう目に会わせたくなかったのに・・・
 こうなることは分かっていた・・・だから・・・
 予兆?
 自分のシナリオ通りに事が運ぶことを予兆というの?
 ・・・またご高説ね。
 中学生を言いくるめるなんて、
 赤子の手をひねるより容易いことでしょう?
 曲りなりな知的生命体・・・
 クレオパトラ・・・卑弥呼・・・ジャンヌ・ダルク・・・
 (愚かとは言わないよ)
 ・・・オマエにだけは言われたくない!
 オマエが文明を育んだような言いぐさ!
 オマエは・・・おまけとして・・・エネルギー回収の副産物として、
 文明の興隆に手を貸したに過ぎないじゃないの!
 ・・・これが、魔法少女の末路。
 親、友達、先生、あらゆる関係者に消せない傷跡を残す。
 綺麗に消えることすら出来ない。
 ・・・まどか。
 佐倉杏子・・・余計な知識を。
 どうして?
 どうして、素直に信じてくれないの?
 どうして、大事なところで勘がいいの?
 どうして、わたしなんかを心配するの?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 あなたの優しさに当てられてしまったわ。
 だめね。
 ・・・この温もり。

 ああ、止まらない。
 もう、止められない。
 ・・・言いたいことは、全て吐き出した。
 まどか、ありがとう。
 わたしの気持ちを受け止めてくれて。
 ・・・いよいよね。
 この日のために、
 どれだけの準備をしてきたと思っているの?
 来なさい、ワルプルギスの夜!
 我ながら、良くこれだけの兵器を用意したと思うわ。
 人類の持つ選りすぐりの火力よ!
 ・・・!?
 核弾頭が必要だった?
 まどか・・・
 インキュベーター!
 ・・・その通りよ。
 わたしに選択の余地なんてない。
 諦めたらそこで試合終了よ。・・・ん?
 まどか!どこへ?
 お母様、ナイス!
 ああ!
 まどか!
 あなたは、いったい?
 くっ、やはりわたし一人では・・・
 ・・・考えてはダメ。
 ・・・迷ってはダメ。
 その躊躇は全てを無にする。
 諦めては・・・ダメよ!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 まどか!
 どうして?
 どうして、謝るの?
 ・・・なにを・・・しようと?{/netabare}

 最終話
  {netabare} 笑顔・・・
 曇りのない笑顔・・・
 そんな笑顔で・・・なにを言うの?
 ・・・理解しなさい。
 いえ、解っているはずよ。
 まどかがわたしの想いを踏みにじるようなことをしないことを。
 インキュベーター・・・
 いい気味・・・
 まどかを甘く見ていたわね。
 まどかの優しさ、純真さを甘く見ていたわね。
 ・・・これは?
 まどかの心象風景・・・?
 いえ・・・時空を超えた旅?
 ・・・巡礼の旅?
 そう、まどか、あなたは希望そのものになるのね。
 変身したまどか・・・
 わたしが決して見たくなかった姿・・・
 でも・・・美しい・・・
 放たれた矢は・・・あなたそのものなのね。
 でも、その穢れは・・・
 あなたがすくい上げた穢れは・・・
 過去、現在、未来の全ての穢れは・・・
 ああ、ワルプルギスの夜が・・・
 ワルプルギスの夜までもが・・・浄化されていく・・・
 !?
 ここは?
 インキュベーター・・・
 オマエと見届けることになるなんて・・・
 穢れが!
 途方もない穢れが!
 まどか?
 ・・・神々しい・・・
 始まりも終わりもない人生?
 概念に成り果てた?
 この宇宙の一員ではなくなった?
 そんなことって!
 まどか!
 ・・・喜んでいいの?
 ・・・喜ぶべきなの?
 全てを理解されたことを。
 あなたは満足なの?
 あなたの夢はかなったの?
 なら・・・
 どうして、リボンをわたしに・・・?

 
 ・・・上条恭介?
 美樹さやか・・・
 あなただけの特別仕様。
 まどかの優しさには・・・首を垂れるしかないわ。
 円環の理?
 ・・・まどか。
 もう、概念となっているのね。
 新しい秩序。
 まどかのいない新世界の秩序。
 ・・・残響は残っているのね。
 魔獣・・・
 そう、私は戦いつづける。
 いつか力尽きるその日まで。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 本当にそうかしら?
 なんのために戦うの?
 だれのために戦うの?
 概念となったまどかのために戦う?
 わたしは知っている。
 目に見え、肌で感じ、触れることのできるもの、
 そんなもののためにしか戦えないことを。
 わたしは戦えなくなるだろう。
 そんな遠くない未来に。






 そうそう、忘れるところだったわ。
 インキュベーター、
 あなた、債務不履行よ。
 だって、私の願いは叶っていないもの。
 「まどかに守られるわたしじゃなくて、まどかを守るわたしになりたい」
 もう、まどかを守るわたしに成れっこないじゃない。
 願いの叶っていない魔法少女はどうなるのかしら?
 金利、慰謝料上乗せでお支払いいただけるのなら、
 相談に乗らないこともないわ。{/netabare}

 
  
 

 
 

 
 

  
   
 

 
 


 
  

 

 
  
 
 
 
 
 
 
 
  
 

 

 
 
 

 
 

 
 
 
 
 
 
 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 116

87.0 2 2011年冬(1月~3月)アニメランキング2位
GOSICK[ゴシック](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2841)
14778人が棚に入れました
聖マルグリット学園の図書館塔の上の上、緑に覆われたその部屋で、妖精のような少女―ヴィクトリカは待っている。自らの退屈を満たしてくれるような、世界の混沌を―。その少女は語るのだ。パイプをくゆらせながら。「混沌の欠片を再構成しよう」そして、たちどころにそのどんな謎をも暴く…いや、〈言語化〉してしまうのだ…という。西欧の小国・ソヴュールに留学した少年・久城一弥。彼はふとしたことから知り合った少女・ヴィクトリカとともに、郊外に住む占い師殺人の謎に挑む。しかし、それはある大きな謎の欠片でしかなかった。囚われの姫と、彼女を護る死に神が、幽霊の現われる呪われた船の謎に挑む。白と黒の物語の幕が今、開きます。

声優・キャラクター
悠木碧、江口拓也、下屋則子、木内秀信、鹿野優以、沢城みゆき、大川透、根谷美智子
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

探偵とパイプ

煙草が好きなので、独りでアニメを視聴するときは喫いながら観ていることが多いのだが、本作を見るときは、つい紙巻ではなくパイプの方に手が伸びる。
で、気が付くと画面のヒロインと同じタイミングで吸い口を咥えていたりして、ちょっと赤面する思いをする(ああ恥ずかしい)
ハイヒール型のパイプ置きを買ってしまったことは内緒だ(笑)

本作の初放映の頃に発行されたパイプの本に、「美少女がパイプを喫うアニメが放送されている」というコラムが載っていたのだが、間違いなく本作のことだろう。
専門家の見立てによると、ヴィクトリカのパイプはオランダ製らしい。

ホームズ以来の伝統を意識したパイプなのだろうが、架空の世界の架空の時代を舞台としたフィクションで、絵で描かれた架空の少女が、パイプを咥えるだけで喫煙することは描写できないというのは理由がよくわからない。
怪事件の混沌や、幻想と論理の危うい境目を表象するものとして、たゆたう煙はミステリの演出に大いに有効に思えるのだが。

背景に幾重にも重ねられた物語が、ミステリを通じて描かれる運命的に出会う少年と少女の結びつきの陰に伏流して、一本筋の通った印象を支える。
ミステリとして、隙なく丁寧に描写されているものの、謎の強度や論理展開はさほど鋭いものではなく、ともすれば「わたしの少年」と「ぼくの少女」の、かけがえのない運命の結びつきには無関係にすら見えかねない。

しかし最後まで視聴すると、それでもミステリ(という形式)で物語を語ることが、本作にはどうしても必要であったのだと思える。


(史実に近いが一応は架空の)第一次世界大戦と、(ほとんど架空の)第二次世界大戦の狭間の時代に置かれる物語は、子供と青年の間に挟まれた学生時代と二重化され、世界=社会から隔離された学園が、実在の大国に挟まれて設定された架空の小国と重なり合う。

{netabare}少年と少女の物語に強く結びついて設定された背景は、その「背景」が生み出す「嵐」が「わたしの少年」と「ぼくの少女」の純粋で幸福な結びつきを脅かすことを、自然な流れとして視聴者に納得させる。

「嵐」は、具体的には「世界大戦」を示すと作中では言及されているが、内包されているものは、単に国益の激突という要素だけではない。
そこに込められているものは、「世界」を覆い、駆動する価値観や思想の支配権のゆくえだ。

架空の世界大戦に賭けられているものは、旧大陸=ヨーロッパが代表する「もの」と、新大陸的な価値だ。

作中の「旧大陸」が代表するものは、伝統=時間=歴史性であり、「蓄積された」富であり、精神的なものであり、「オカルト」に代表される非合理をも包括する多層的な価値観、などなど。

一言で集約すれば、実利とは無関係に屹立する「うつくしいもの」だろう。
本作の美術や作画が、全力でそれを表現している。

一方の「新大陸」が現すものは、作中の明示はないものの、アメリカ的な価値観であることは、現実の世界大戦後を生きる現実の視聴者には明らかだろう。

たとえて言えば、プラグマティズム=「実利」のみの論理であり、「現在の」富であり、フラットな平明性であり、一言でいえば「物質的なるもの」の具体性だ。

昨日までの「世界」を一変させるような、この強大な「嵐」の前に、少年と少女の思いは、なんら具体的な「力」を持ちえないように見える。
仮に戦闘を避けることはでき得るにしても、「世界」を塗りつぶす「嵐」の「力」の前に、まっすぐな眼をした「わたしの騎士」の情熱は、可憐な「ぼくのお姫さま」を護り切れるだろうか。

本作が「ミステリ」である意味が、ここにある。

ラストで、互いを互いの腕の中に取り戻す少女と少年は、「ホームズ」と「ワトソン」だ。

その「世界」の論理性=世界そのものを崩壊させかねない「謎」を解き明かす「探偵」こそが、ミステリ「世界」を守護し、まとめあげる特権者だろう。

ミステリ世界の、その「世界」の存在を双肩で支えるものとして、「探偵」は在る。
探偵のいない、「謎」が明かされることのない世界は、「ミステリ」としては存在しえない。

本作がミステリとして語られる物語であることが、「探偵」の存在を絶対的に要請する。

「世界」を揺るがす「嵐」は、その「世界」が絶対的に要請する「探偵」に対抗することができない。
「探偵」であることこそが、「嵐」の暴威と拮抗し、押し戻す少年と少女の「力」の源泉だ。
だからこそ、少女の母は告げるのだ。生き延びるために「謎を解け」=「探偵」であれ、と。

ラストの再会は、ご都合主義の「ファンタジー」ではなく、探偵が膝下に「世界」をねじ伏せる「ミステリ」が生み出している。


別の方向から観ても、「ミステリ」の必然は揺るがないように思える。

本作の背後には、ある王国の裏面史が通底音として流れていることは上述した。

裏面史のエポックである各々の「事件」が「怪」事件として現れてくるのは、王国の裏面史が「近代化」への道程であることを示している。
十分に「近代化」される途上にあることが、「事件」が「怪事件」として現れる必然であり、終幕で、オカルトに対して科学=物質性が最終攻撃をかける展開へとつながる。

ラストで、礼服を脱ぎ去りビジネスマンのような「平服」姿になった国王が描写されているように、第二次世界大戦後に生きる視聴者は、その果てに来るものが、平明で世俗的な物質万能の即物性の世界であることを知っている。

そうした即物性の世界では、具体的な「力」を持たない、かけがえのない「ぼくの少女」を護る「わたしの騎士」は居場所はないだろう。
それどころか、そうした小説やアニメなどの「物語」自体が、「絵空事」だと嘲笑されて見向きもされないかもしれない。
実際に、主人公の少年の子供時代には、そうした「物語」は、「柔らかい」女子供の愛玩物として、一人前の男児が読むものではないとされていた。

そうした即物的現実への対抗として誕生したのが、ミステリとSFだった。

「どうせ現実ではないのだろう」という嘲笑を粉砕するために、現実の即物性を支配する「論理」を「物語」の土台に据えた創作物がミステリだ。
お前の崇拝する現実と同じ「論理」でできた「物語」を嘲笑できるならしてみろ、と逆に嘲笑し返すものとして「ミステリ」はある。(SFについては他作品のレビューに書いた)

互いにかけがえのない少年と少女の絆、「うつくしいもの」を絶対に手放さない物語を嘲笑させないために、本作は「ミステリ」であるのだろう。

だからこそ、「探偵」の少女の設定に、捻じれが生まれる。

旧大陸の古い伝統を継承する少女が発揮する「超常力」が、即物性を支える「論理」の力であるのは、そもそも物語的ロマンと「現実」の関係が捻じれているミステリの定義自体が、呼び込んでいる。


技術的な面でも、本作の「ミステリ」効果は高い。

安彦良和に代表される前世代のアニメーターたちは、しばしば、アニメーターは役者である、といった発言を繰り返している。
アニメーターの描く「動き」がキャラの「演技」になるわけで、演出の指示に応えて「動き」をつけることは、芝居をしているのと同義なのだろう。

確かに、それらアニメーターの実作では、セリフとは異なる表情を作る、とか、動作の予備動作を変えるなどの「芝居」で、感情を表現していた。
が、昨今のアニメでは、こうした「芝居」は後退して、セリフと動作は常に一致していたり、セリフは常に心情と一致しているといった、ある意味で平板な芝居が主流を占めている。

しかし、「ミステリ」であれば、そうした平面的な描写の繰り返しではいられない。
「謎」を表現し、「解決」でそれを明示するためには、言葉にされない動きや、言葉と矛盾する表情は必ず必要になる。

そうした描写が、ミステリ外の物語にも波及して、表現に陰影をつけている。
特に、少女の兄の警部が単なる狂言回しで終わらなかったのは、この効果だろう。

現実のヨーロッパというモデルがあるとはいえ、架空の国を、風土や産業や文化、服飾に至るまで、見事に統一感をもって設計、表現した作画が、それを支えていた。
文化的なコード性を無視した建築物や服飾を混ぜ込んでしまう異世界物の製作者は、これを見習ってもいいのではないだろうか。


再会を果たした少年と少女の背後で、世界大戦は新世界の物質的即物性が勝利を収めた。

「世界」は、旧世界から新世界へと支配者を変えたことを、視聴者も知っている。

そうした、すべてを白日の下に晒すフラット性の支配の前に、旧世界の旧い「生き物」たちが書物の中へ、「物語」の中へと消え去ってゆく描写は象徴的に感じられた。

物語の中に「生きる」というよりも、「消えてゆく」印象が強いのは、さらにラストの、少年と少女が画面の奥へと去って行く描写の印象に引きずられているせいだ。

互いを見出し、決して離れないと誓う彼らは、成長して新世界へと旅立つというよりも、するべきことを成し遂げ、世界から引退したように見える。
互いを手に入れることこそが自らの「成長」であり、「世界」には何の関係もないと。

論理を武器に現実を覆す「ミステリ」の必然が、このラストを導き出したようだ。

「推理」をする/語るとき=「探偵」であるとき、少女の手には常にパイプがあった。
「探偵」役を放棄し、「わたしの少年」以外のすべてを捨て去った少女が、パイプをも捨て去っているのが象徴的に感じる。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

最終話、二度観してしまいました。神ED、最後まで観て欲しい作品

先に追記です♪
この最終話はなぜかもう一度観たくなりまして。
いや、なぜかということではなくて、この最後は好き!
ってことで、観ちゃったんですね。
案外、こういう最後を予想する人はいないと思いますね。
具体的に書いちゃうと面白くもなんともないし、そもそもネタばれになっちゃうから書きませんけど、このストーリーにして、この最後を観た気持ち。
あのシーンをもう一度観たいって名作はたくさんあるけど、これもそれの一つに挙げていいんじゃない?って個人的には思いますね。
ジャケットデザインとはまた違う良さというのが観れると思います。
当たり前ですけど、最初から観ないと意味はありませんけどね。
記憶に留めておきたいので、追記しておきました。
観てほしいのもありますよー。
-------------------------------------------------


物語は1924年のヨーロッパのソヴュール王国という架空の国が舞台。
主人公は小さな女の子。
といっても、一応は14歳の学生で、頭脳は天才的。
貴族の子供たちの通う学園の図書館の最上階にいつもいて、本を漁るように読んでいるか、退屈で死にそうになっているか。
見た目は本当に幼い子供。
背も小さくて顔は幼い。
髪は背の丈ほどもあるきれいなストレートの金髪。
名前はヴィクトリカ・ド・ブロワ。

このお話に欠かせないのがもう一人の主人公、
久城 一弥
日本からの留学生で、友達は少なく(これには訳があって第一話において、黒髪の悪魔という怪談になぞらえられることから)
たまたま知り合ったヴィクトリカといつも一緒にいることになる。
一弥はよく事件に遭遇するのだが、それを解いていくのがヴィクトリカ。

アニメの紹介や表紙の雰囲気とはまた違う、ツンデレで可愛い主人公の姿を見れるのでとても良いです。
もっとおどろおどろしいというか、サスペンスに溢れたものだと思っていたのだけれど(もちろんそれもメイン的にあるのはあるんですけど)そういう要素だけではなくて、この主人公たちの心の繋がりというものが描かれていたり、さりげないしぐさでの可愛らしさがあったりして、そういう見方をするとまた違う魅力があって、ストーリーにも馴染んでいける気がします。
主人公は好青年で、ヒロインはツンデレ。
よくあるパターンではありますけど、作画が良くてキャラデザも良いので、それだけでも観る価値はあるかと思います。

音楽もエンディングなんか特に良いですね。
イントロがとてもミステリアスで雰囲気が出てる曲です。

ここから追記です。

視聴終わりました。

途中は久城 一弥のダメダメぶりに腹が立ちさえしますね。
お前はいつもなんでそれに気付かないんだよ!的な。

それでも二人は成長していきます。
年齢のとこではなくて、精神的に。
そして強くなる、自分も、お互いの絆も。

本当のほんとのラストまで展開が読めませんでした。
名探偵コナンを思い出してみるとわかりますが、ああいう感じで、それぞれの謎や事件は解決していくんです。
それはまさに頭脳明晰なヴィクトリアのおかげ。

先に声優さんたちのことを書いておきます。

主人公
ヴィクトリア(悠木 碧さん)
まどマギが圧倒的に有名でしょうけど、俺のラブコメなど、多数で活躍されていますね。
ヴィクトリカの何が良かったって、この人の泣きかたが最高でした。
あれほど派手に泣くなんて、ツンデレ、ぷにぷにほっぺからは想像がつかないといってもいいほど。

久城 一弥( 江口拓也さん)
東のエデン、俺のラブコメ、俺物語など大活躍ですよね。

声優さんはこれぐらいにしておいて。

最後に感想ですけど、気持ち良く観ることができました。

時代の背景に流されていくあたりからは、もう目が離せません。
この章じたいはものすごく短いんです。
だから、最後まで観ないとそれが観れないので、つまりは一番肝心なところが観えなくなります。

※追記です
エンディングテーマ
「Resuscitated Hope」(第1話 - 第12話)
は本当に素晴らしいです!
この物語の壮大さを表現している名曲ですね。

「unity」(第13話 - 第24話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲 - Asu(The New Classics) / 編曲 - 長谷川智樹 / 歌 - コミネリサ
は、この二人のことを歌っている名曲です。


ただの推理物だと思って観ないでほしいです。
これは壮大な恋愛劇だと思ってもいいですね。

もっと奥が深い流れがありますから。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

萌えミステリーアニメだとミスリードされるが。。解説します。

ゴスロリ少女に萌えるだけのミステリーアニメとして
認知されてしまうのが非常に残念です。。
確かに、物語にゴシックホラー的要素は少なく
ヒロインがゴスロリ服を着ているくらいしかゴシック要素ありません
しかし、設定倒れのアニメではなく深いストーリーと見所もあります。

ストーリーは少女が事件を解決するミステリー回が多いものの
描こうとしている本筋は全く別であって
少女の解決するミステリーは本筋の伏線でしかありません。
つまりミステリーはこの作品のスパイスに過ぎません
ゴスロリ金髪美少女に萌えるだけでも視聴する価値は充分ですが
それだけでは勿体無いなので考察を書かせてください。


・設定
第一次世界大戦後、ヨーロッパの架空の小国が舞台
錬金術などのオカルトが未だに存在しています。
半現実半ファンタージーといった世界ですね

ヒロインは灰色狼という異能の力を持つ存在と
人間の間で無理やり作られた少女
長い間地下幽閉されていて、誰からも愛されず
誰を愛すこともなく成長してきました。
世の中のことも知識としてしか知らず、経験はしていません


・主人公
日本のエリート軍人の家系に生まれましたが
不出来な自分にコンプレックスがあり
小国に逃げるように留学してきます。
珍しい東洋人の黒髪が不吉とされ浮いてしまったことで
担任からクラスに溶け込むために怪談を読むように勧められます
怪談がブームらしいです。。
オカルト信仰が未だにあるようですね


・ストーリー
図書館で出会う主人公とヒロイン
ここから物語の始まりです。
出会いのシーンの描写は美しいです
ヒロインは図書館で本を読むこと以外することがなく
基本退屈しています。。ゴロゴロしてます(萌)
灰色狼の血は頭脳明晰であるため高校にある書物では
飽きてしまうのでしょう
あるきっかけで怪事件を推理することになったヒロイン
事件の推理が暇つぶしとなってしまい
事件を探してくるようにと主人公を使いに出す毎日が始まります


・物語の核心
ネタバレは回避しますが
ヒロインに最初の事件推理を持ち込んだ人物の血縁者には
ドス黒い野望があります。
彼は灰色狼の子を軍事利用しようと目論む黒幕です
オカルト信奉者の大悪党ですね
どうやって子供を作るかは。。お察しください。


・ミステリー
ストーリーの中心は少女の推理回です
1話で解けてしまうような難度の事件です
面白いのはオカルト事件を科学的視点で解決するという所です
このセンスは非常に楽しいですね。
自分がオカルト側の存在であるヒロインが科学で事件を解決する
これは自身の因縁への反抗と捉えることもできます。
状況証拠を聞いて、まぁそうなるよね。。って推理をしますが
ヒロインのドヤ顔と中二台詞もかわいいですよ(萌)


・ラブコメ
ヒロインは天才ですが、非常に幼稚でわがまま
ツンデレタイプです。それに振り回される主人公
しかし、2人の関係は互いに欠けていた心のピースの埋め合わせに
なっていきます。
ヒロインは他者への信頼と愛情
主人公は他者を守れるという自身と覚悟
じれったく幼い恋愛は見ていてほっこりします
ラストは泣いてしまうかも。

・作品テーマ
ストーリーのラストの内容まで書きませんが
ヒロインは科学という実証できるものしか信じていませんでした。
ですからオカルトにも否定的、もちろん自分の境遇を省みれば
オカルト肯定派になるわけもないのですが。。
しかし、『愛』という実証できないモノを信じるようになります。

物事の判断基準や行動指針は、論理的に実証できるかかが
全てではなく『愛』を含めた感情で判断、行動することも
大切であるというのが作品テーマではないでしょうか


・さいごに
推理物を多く読まれる方には陳腐なミステリーに思われるであろう
内容ですし、オカルトを題材にしながら雰囲気も明るい
しかし、作品テーマを捉えてみると見応えのあるアニメではないでしょうか
萌えアニメとしても特級品です(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

86.2 3 2011年冬(1月~3月)アニメランキング3位
君に届け 2ND SEASON(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1857)
9684人が棚に入れました
長い黒髪と陰気な見た目のせいで「貞子」と呼ばれ、クラスメイトたちから避けられてきた黒沼爽子。しかし、高校に入学し、明るく爽やかで男女問わず人気のある男の子・風早翔太との出会いから勇気をもらい、友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を経験し、大切な関係を築いていく…。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾、宮野真守
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【グチ注意】うぐぐ。。ハンパないモヤモヤに轟沈。

いい話でした。でも自分には耐性が不足しグチばかりです。
好きな方はスキップしてください。。

#wikiはネタバレなので見ない方がいいです。
#モヤモヤはおとなし目の表現であり、
#イライラと同義と受け取っていただいて結構です。

1期レビューに書き忘れたけど原作は未読。
この2期は0~12話。2011年放送。原作7〜10巻のエピソード。

第1期のレビューで、少女マンガの世界を堪能しよう。。とか偉そうなことを書いておきながら。。
完走はしましたが2期の展開はちょっと自分には無理でした。。

ごめんなさい吹けま・・いや、合いません。。(唯に逃避)
もう、ね、我慢しなくて、いい?(うしおに逃避)

いえね、リアリティー云々言うつもりは毛頭ないんですよ。。
ないですケド。。そこまでやりますかフツー。。(展開の話)

↓【以下ネタバレ グチ注意】
~{netabare}
■前半
あのラブラブな終わり方で、正月からバレンタインまで展開なし、
だと?(-_-メ)
翔太がメールひとつしていないって?
ぼっち属性の爽子ならわかるけど、爽やか属性の翔太がそんな・・・
あり得ないしょや。
進行上どうしてもそうしたかったんなら、休み中ずっとどっか行ってたとか携帯が壊れてたとか、いくらでも設定できるっしょや。

■第六話「好意と迷惑」
遂に翔太がカミングアウト。ただし流れ上仕方なく。。
正直観るのがつらかった。イライラ感MAX。
嵐を呼ぶキャラとして投入した三浦。そんなに悪い人にしたくなかったようだけど、「風早には好きな人がいる」の言葉がホント意図がわからない。
三浦がいたからふたりは告白する気になったかもしらないけど、この一言は不要。
これがなければ二人がここまでこじれることはなかった。。
そう、逆に言えば、こじらせたいがためだけに生まれた言葉。
唐突に作中でこの言葉を発する前フリもなく、キャラの行為も、キャラにこの言葉を言わせようとするこじらせ好きな制作側も、好きになれません。

そして「好き」の言葉の受け取り方をお互い誤解してすれ違うって。。
LoveかLikeか?って、ティーンエイジャーの基本ではないでしょうか。。
いくら古い作品とは言えそうまでして引っ張りますかそうですか。。

さらにこの言葉の誤解を解かないまま、もう一度告白というステップに進むことも強引過ぎて、モヤモヤ。。。

■第9話「告白」
教室で爽子が告白。翔太が抱きしめるも。。。バカが乱入。(オイ
スッキリしない。まだ焦らす?
お互い言いたいことを言っていないのに、告白途中で邪魔を入れるとか
ここまでウダウダ引き延ばす作り方は、正直受け入れ難い。

■第10話「こころから」
大勢のいる校庭に翔太が爽子を呼び出す。
呼び出しておいて、ほとんど相手に言わせたまま。
そして一言、誤解を受けた言葉そのまま、「好きだよ」。。
そこは「愛してる」とか「好きだ!付き合ってくれ!」じゃないの?
第六話で誤解したのにこの回では理解する?なぜ?
誤解の余地がない言葉をかけるんじゃなかったの?
「好きな人がいる」はどこいったの?
クライマックスはここじゃない、じわじわ行きます、なのか。。

■第11話「祭りのあと」
ようやくここで、爽子に「好きな人がいる」を吹き込んだ三浦が翔太にカミングアウト。コメディ風にちゃんちゃん・・・
で終わるかー!!それをあっさり許すなアホー!!!はぁはぁ。。。

■最終話「大事な人」
晴れて両想いとわかり、学年全体が交際を認識する事態に。
ようやく欲しかった展開。
千歳が翔太の取り巻きに対し「悔いが残るのは何もしなかったから」は効いた。。
泣きの演出と演技は相変わらずイイ。
けど、いかんせん回数が足りんぜよ。。

たまったモヤモヤのせいで、ハッピーエンドなのに、最終話までに気持ちの整理がつかない。。

もっと、爽子がせっかく掴んだ幸せを、素直に喜びたかったのに。。。。
{/netabare}~

せっかくの人気作、少しでも長く連載したいのはわかるけど。。
もしそうだとしても、この展開は好きになれない。。

OP/EDも個人的には1期の方が断然いい。
爽子のデフォルメ顔も、嫌いじゃないけど多すぎ。

可愛さや、切なさもあったけど、モヤモヤやフラストレーションが強烈すぎて、物語を楽しむ余裕が生まれませんでした・・・無念

あ、そうか。これって、ラブコメ?
シリアスを求めちゃダメ系?
1期で気付くべきだった。。

どうやら、まだまだ修行が足りないようです・・・・(-_-)
最後までお読みくださりありがとうございます。
不愉快にさせてしまったらゴメンナサイ。

(2020年Huluにて視聴)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

ドラれもん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雨のち晴れのち曇りのち爽風

泣いたり・笑ったり・くよくよしたり・一途に風早を想う爽子の事を見て 僕は爽子を一期の頃から応援していました

☆未視聴の方へ
純愛です あなたに耐久力がなければ 皆の一途な想いに悶え苦しむかもしれません

あなたの目はきっと、少女漫画のヒロインのようなクリックリのキラッキラの目になるでしょう。

この先は視聴してから読んで頂いた方がいいです
{netabare}



☆「爽風」 タニザワトモフミ オープニングテーマ

この爽風って歌は風早が爽子の事を想って書いた歌詞なんじゃないのかな~って想像を 僕はしてしまいます

君に届けの中で僕は一番大好きな曲です


まさかギャグやバトル漫画等が大好きだった自分が 少女漫画のアニメにまで手を出すとは・・

でも僕、能登麻美子 さんの声好きなんですよ(。・_・。)

爽子のキャラに のとまみってハマリ役だと僕は思うんだけどなー


一期の頃から見ていてじれったい爽子の事を応援目線で楽しんでいた、

そんな僕の思考回路がショートしたあの!

  9話のラスト!

今まで何度も自分の脳内では爽子の背中を押していたのですが(頑張って気持ちを伝えろっ!爽子!って)

急いで教室に走って行った時の爽子の風早への想いが詰まったセリフとあの音楽!(良いっ!凄く良い!)

「届いて欲しい・・」 

「届け・・」

「届けっ・・・!」 には


ドラれもん「届くよーー絶対に届くよーー頑張れーー!」

・・ってもう完全にテレビにかじりついていた僕は

ドラれもん「えーー!今いい所なのにここで終わりー? 早く続きがーー」ってなりまして

  で、10話 

すれ違う二人の想いに・二人のその熱演に魅入っていました(ここ大好きなシーンです)

風早に出会ってから今までの沢山の 「ありがとう」 を一生懸命に伝える爽子

それでこの後の爽子のあの言葉に 完全に理性の失った!危険な風早が(←この風早は冗談で書きました^^)・・

教室のドアをガラガラって 爽子の手を引き寄せ教室の中へ!・・


ドラれもん「ウオーーッ!かーーぜーーはーーやーー!!!やーーめーーろーーーっ!!」 


と、のた打ち回りながら心の中で叫んでしまった僕はひょっとしたら、

爽子の事を心の中で応援しているうちに

段々と爽子の事を好きになっていってしまったのかも知れません



でも良かったです本当に 君に届け 最後まで見る事が出来て


どうしよう・・2NDの続き見たいけど でも少女漫画はさすがにな~ 
家にお客さん来た時に誤って部屋に入られたらな~~

そうか! ベッドの下に・・ってエロ本かっ!! みたいな事を今でも考え漫画の購入をどうしようか悩んでいます(゚-゚;)

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

うれしいな。 一人で完結してない世界は、 思ってたより、 ずっとうれしい。

これでもかってコソバユイ
でも話にすっと入って行けた構成は上手いとおもった。

本作は「 ピュア少女 ・ 爽子の成長が心に響く青春グラフティ 」の副題が示す通り、主人公「 黒沼爽子 」の心の成長と、ささやかな恋愛を描くドラマなのですけれども、「 爽子 」と「 風早 」の織りなすほのぼのとした「 気になる 」展開の中に、「 千鶴 」と「 あやね 」との友情を描く『 友達編 』やライバル登場の『 くるみ編 』、親友「 千鶴 」の失恋を描く『 千鶴ロストラヴ編 』が、3つの山場となって展開します。

個人的には『 友達編 』が最も感動の強かったパートに思われまして、続く2つのピーク、『 くるみ編 』も『 千鶴ロストラヴ編 』も『 友達編 』ほどのヴォルテージを越えられなかったのが非常に残念に思いましたね。
良い事は良いのだけれど『 友達編 』ほどの感動はなく、いわゆる「 竜頭蛇尾 」形のようになってしまったということでしょうか。

「 爽子 」と「 風早 」の仲も、 2ND SEASON のようなスレ違いや誤解もなく、何となくダラダラと進展した感じでした。
特にそれは終盤の「 クリスマス編 」や「 初詣編 」に強く感じられまして、この2人のラヴドラマは 2ND SEASON まで待たなければなりません。

主人公の「 爽子 」に関しては、初めの頃の「 何もできない 」、「 何も知らない 」 爽子が次第に友達もでき、恋愛感情を持つ普通の女の子に近づくにつれ、魅力が徐々に失われてきたような気もしましたね。
ただ、狼狽したり、勘違いした場面などで登場する「 スーパーデフォルメキャラ爽子 」は極めて可愛かったとは思います。

脇役では「 風早 」以上に「 千鶴 」と「 あやね 」の活躍が目立ちました。
この2人の縁の下の力なくしては、この作品は有り得なかったと言っても良いでしょう。

なお、『 くるみ編 』の途中だったか、本編終了後の番組宣伝のコーナーで、とんでもない「 ネタバラシ 」が暴露されてしまい、その後の視聴意欲が減衰してしまったのは大きな事件でした。
思うにこれが本作の最大の落とし穴だったかなぁ、と。

基本的には詩情あふれる「 良い 」アニメだったと今でも思っています。
エンディング曲、何を歌ってるのか良くわかりませんでしたが、本編の余韻に浸り、激しく感涙に噎ぶことが多々ありましたね。

本作を1期、2期に分けて評価しろ、というのも如何なものかと思われますが、本作は 2ND SEASON と併せて視聴してこそはじめてその良さがわかるというものでしょう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

84.5 4 2011年冬(1月~3月)アニメランキング4位
IS [インフィニットストラトス](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (6606)
28772人が棚に入れました
女性にしか反応しない兵器「インフィニット・ストラトス」(IS)の操縦者を育成するための学校・IS学園。そこでは世界各国から集められた少女たちが候補生としての勉強に日々励んでいる―はずなのだが、男なのになぜかISを起動させることができた織斑一夏は、この学校に強制入学させられてしまう。当然、彼の周囲には女の子ばかり。「世界で唯一ISを使える男」である一夏に、彼女たちは興味津々。幼なじみの篠ノ之箒をはじめとしたクラスメイト(少女限定)に囲まれた、一夏の波瀾万丈のスクールライフが始まる!?

声優・キャラクター
内山昂輝、日笠陽子、ゆかな、下田麻美、花澤香菜、井上麻里奈、豊口めぐみ、下屋則子、田村ゆかり、小幡記子、保村真
ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

はーれむあにめ総論 ①

最近ハーレムアニメ沢山見たんで、色々と書きたくなった。

とりあえずは、ハーレムものなんて作画(というかキャラデザ)
と声優≒出て来る女がツボるかどうかで7~8割位の評価が決まり、
あとはおまけみたいなもの。

というのが、自分も含めた大多数のアニメ視聴者の見解だと思う
訳だが、あえてその「おまけ」にも踏み込み、主観でたらたらと話
をしていこうと思う。

「はーれむあにめ」と平仮名なのは、所詮「にわかハーレムアニメ
視聴者」なので、語れる程の視聴経験も知識もねーよ?という事で、
「総論」とやや仰々しいのは、それでも気合入れて書くんだからね!
という決意の表れ。


「ハーレムもの」と「ハーレム要素のある作品」との厳密な区別は
付け難く、後者であればそうじゃない作品の方が少ない位。

大抵の人気作品にはハーレム要素が(も)ある訳で、それ等全てを
ハーレムものとカテゴライズするには無理がある。故に、ハーレム
ものとは、ハーレム>>他要素な、主にハーレムしか見どころが無
い作品 になると思うのだが、


http://anime.biglobe.ne.jp/userranking/title/39796/
飽きてきたなぁ~と思うアニメのジャンル  5988票

1位 ハーレムもの 691票

2位 妹系アニメ 516票

3位 声優が豪華で絵は綺麗だけど中身がスカスカなアニメ  385票


基本的に1位~3位までは重複し、スカスカなだけに各作品ごとに
レビューを書くのがキツイ、って事でそんなものの感想はまとめて
しまおうという話でもある。

そんな訳で、まずはIS含め最近見た作品の評価を。(途中でギブ
アップした作品は除外。書けそうなやつは後で別でレビュー書く)

IS(インフィニット・ストラトス)の評価 {netabare}

◆IS(インフィニット・ストラトス) ★★★★★
比較して初めて分かる異様な完成度。結構ハーレムアニメを見た後
で、どの程度だったかなーと思って昔一度見たこの作品を見てみた
訳だが、なんというか圧倒的、格が違う。

ハーレムものというジャンルの中では、唯一無二の偉大な作品。
「そんな使い古された技法で来んのかよ!」な、他の作品でやった
ら寒いだけのシーンが、この作品だと化ける化ける。


Q.ハーレムアニメってどんなやつですか?
A.「インフィニット・ストラトス」みたいな作品です。

Q.インフィニット・ストラトスはよくあるハーレムものですか?
A.いいえ、別格です。

Q.ISの内容をパクったら売れるハーレムアニメが作れますか?
A.まず無理、手本にしては駄目だと思う。


ISは例えるなら左ジャブ「だけ」で世界チャンピオン。並のボクサー
の右ストレート以上に破壊力がある左ジャブを打って、打って、打って、
打って、打って、打って、打ってそして頂点を極めた。

普通のハーレム作品はもっと色々と考えて狙って来る。つまり基本
をある程度は外して意表を突いて来る、外すのを覚悟で大振りの右
ストレートを打つ、そうじゃないと勝負にならないから。


IS以外にも「テンプレだらけ」と言われてる作品は、人気作品だと
結構多いけど、それでも作品ごとに「クセ」のようなものがある訳
で、ある程度はテンプレから外れた作品独特の個性(人によって
好評、不評が分かれる類のシーン、行動、台詞)が含まれ、

それが作品に命を与えて、話題の作品、シーンや名言となったり、
逆に「外すと非常に痛いものになる」という事もある訳(≒右スト
レート)だが、ISはそういう勝負をしていない。

テンプレに萌え要素を大量に突っ込んだだけの薄っぺらなキャラに
声優が命を与えている、だけ。全てはテンプレの範囲内、予定調和
の範囲内で展開なので、外しても痛くない、空気。安全圏から無難
に、そして確実にダメージを与え続ける。


一度上がったヒロインの好感度は下がらない、お約束も破らない、
恋愛絡みで険悪になりそうにもない抜群の安定感、安心感、一切
萌えを妨害しない超親切設計。

この作品の何が凄いって「何も凄くないのが逆に凄い」。作品から
作画と声優、つまり萌えシーンを引いたら本当に何も残らない。

・セシリア・オルコット ★★★★★
この作品揉めてデレるパターンが多いけどその一番槍、超ド安い。
その安さと雑魚っぽさ、あとはバカっぽさが非常に良い。

・シャルロット・デュノア ★★★★★+α
作品の中核、ISの主砲。威力高過ぎてガードの上からでも致命傷、
ダウンどころか一発KOすら持っていくという、イミフなまでに破壊
的な拳を持つアニメ界屈指のハードパンチャー。

「ブヒ」や「萌え豚」という言葉が急速に広まった原因とされて
いるが、コイツは反則。花澤の魔物具合がよく分かる。

何をするかが重要なんじゃない、誰(どのキャラ)がやるか?誰
が台詞を喋るのか?が重要なのだと、つくづく思う。

ラッキースケベを含めたお約束も、見飽きたはずの入浴シーンも
こいつが絡むと空間が歪む。極めつけは、

{netabare} 「一夏のえっち」「一夏が食べさせて」{/netabare}

こんな、どう考えても、どう考えても名言になり得ない凡庸台詞
が・・、、、もうわけがわからないよ

・ラウラと箒 ★★★☆☆
上の二人、というか主にシャルロットのせいで存在が霞んでいる
けど、他の作品に出したら十分一線級な気がする。

{/netabare}

他、最近見た15作品+過去に見た7作品の評価 {netabare}

◆カンピオーネ ★★★★★
話は劣化Fate。ハーレムものの中ではかなり面白い方だと思う。

・エリカ ★★☆☆☆
金髪、貴族、お嬢様にハズレ無し。とはいえ、その中じゃ並。

・リリアナ ★★★★★
俺レビューじゃ女性キャラに対して「可愛い」って単語ほぼ使わ
ないけど、リリアナは可愛い。こいつがメインヒロインだったら
多分相当売れたんじゃないかな。と

検索 カンピオーネ!9話リリアナ集 前編

検索 カンピオーネ!10話リリアナ集

(両方ネタバレ↑、念の為。)

前半とのギャップがあってこそな気もするんで、上の動画だけを
見ても大したこと無いかもしれない。


◆いちばんうしろの大魔王 ★★★★★
どういう訳か何度も見ている作品。戦う司書(こっちはハーレム
物じゃないけど)と同様、なんというか作品全体の雰囲気が好き。

コメディ的な要素なら、ハーレム系の中でトップクラスだと思う。
ほのぼのと安定して笑える。

・コロネ ★★★☆☆
ぶっ飛び気味の性格と、悠木碧の声芸、笑えるシーンが多い。

検索 今週のころねが可愛いすぎる件

(注:ネタバレ)

↑作品自体が割とマイナーなのに再生数が多め。無料1話の再生
数の60%を超えてる。

・けーな ★★☆☆☆
台詞も行動もカオス。どのキャラがメインヒロインなのか判断し
にくい作品だが、Wiki見るとこいつっぽい。


◆こいこい7 ★★★☆☆
このサイトでの点数が47点。40点台に相応しいぶっちぎりのクソ
アニメだけど、一般的なハーレムアニメとは別方向を向いてる。

別でレビュー書くつもりだけど、作品の趣向を理解出来る人間は
限られる。ニャル子とかこれはゾンビとは似て非なる質。

説明するの面倒なんで、

検索 カオスすぎるアニメ見つけた1 ニコニコ

1話だけで多分お腹一杯に。そして1話限定なら★5でも足りない。

腹筋的に、テニプリの全国大会篇 Semifinal「青学のお荷物」を
超える代物に出会う事は生涯無いと思っていたのに、、に、、。

2話以降は当たりバズレが・・というか殆どハズレなのでお察しで。


あとは↑のニコのリンクから発見した2作

検索 どっちもメイド

検索 内気はずかしゆう君ちゃん

どっちも笑いのレベル高い(詳しくはみなみけに書いたレビュー
を読んで貰えればhttp://www.anikore.jp/review/109172/)んで、
見る人間は激しく選ぶ。対応できる自信があるなら、腹筋注意。


◆はぐれ勇者の鬼畜美学 ★★☆☆☆
主人公は2話の一部以外はそんなに鬼畜じゃない。特に書くことは
無いです。

・七瀬 遥 ★★★★☆
井上麻里奈は無駄に怒らせておけ、男役やデレ役とかにするには
勿体無い。と、この作品を見て思った。


◆アクセルワールド ★☆☆☆☆
主人公が非常に見苦しい。とはいえ、ここまで清々しく酷いと逆に
見れるもので2クール分完走。主人公と戦闘さえ良ければ高評価が
出来たかも。

「まずは、ダイエットしよう」っつー発想にならねーのがスゲェ。


◆神のみぞ知るセカイ ★★★☆☆
ハーレムものとカテゴライズするには微妙かも。古い作品だと、
シティーハンターみたいな。(女助けて惚れられて、それっきり)
総合得点高い人気作っぽいんで、多分後で別でレビュー書く。

・汐宮 栞 ★★☆☆☆
花澤はやり口が卑怯だと思うんだ。作画や設定とは無関係の力技


◆ヨスガノソラ ★☆☆☆☆
エロいエロいと評判だから見てみたが、一応エロかった。あとは
俺が書くような事は何もない。


◆百花繚乱 サムライガールズ ★★★☆☆
時代考証は銀魂並に滅茶苦茶。武将が女性化した作品の中でも
かなり異色な部類。


◆にゃんこい! ★★★★☆
主人公が上条君っぽい。後半にそれをネタにしたアイキャッチが。
ヒロイン共はどうでも良いけど、ネコ達が可愛い。


◆けんぷファー ★★☆☆☆
しずかちゃん声の圧倒的な存在感。1話だけは是非見て欲しい、
作品全体の中で1話のOP直後が多分一番面白い、ミスマッチ感が
すげぇ笑える。

あとはキャラが好みじゃないと見れたもんじゃないと思う。
主人公が男になったり女になったりするんで、百合要素もある。


◆異世界の聖機師物語 ★★★★☆
ハーレム物というより、普通に面白い。ハーレム臭が強くても
面白い作品は面白いもんだなーと思わせてくれる良作。13話だけ
ど時間的には2クール分ある。


◆まよチキ! ★★★★☆
1話の初っ端でギブアップしそうになったが、結構面白かったので
切らなくて良かった。

・涼月 奏 ★★★★☆
カオスの権化。非常に愉快な性格。何度か腹筋を持っていかれた。


◆僕は友達が少ない ★★★☆☆
ハルヒのぐだぐだな回を延々とやってるような内容。ツンデレと
ロリのダブル使用で、売る気満々。作画と声優が実に良い。

(作画:ブリキ 『このライトノベルがすごい!2012』でイラスト
レーター部門第1位らしいが、目と口元が非常にエロい)

この作品のようにタイトルに「僕」や「俺」が入るのは、流行り
なんだろうけど、その系統は何作品か途中でギブアップしてる。

・三日月夜空 ★★☆☆☆
痛い性格、行動、キモい台詞、外道を美少女に押し付けるという
のが非常にあざとい訳だが、井上麻里奈がよく仕事をした。

・肉 ★★★☆☆
全てが狙い過ぎで、夜空以上にあざとい存在。


◆ハイスクールD×D ★☆☆☆☆
えーと、・・。なんか生理的に合わなかった。それでも一応全部
見たんで、1話でスパスパ切った作品よりはマシって事で。作画は
好きなんだけど、何かが合わない。


---昔見た作品の一部---

◆釘宮作品全般 評価放棄
病人に評価はできません。


◆織田信奈の野望 ★★★★★
別でレビュー書いたけど、ハーレム作品を沢山見るきっかけにな
ったのがこの作品。この作品から、過去に見た武将が女化している
作品を漁る⇒ハーレムタグからそれ以外も、という流れだった。

この作品に関してはロリキャラばかりが人気で、信奈がニコじゃ
モブ奈とか言われてて、どんだけロリコン多いんだよwとか思った
訳だけど、2期が出るとしたらきっとそういう連中のお陰なので、
もっと頑張って頂きたい。

ふざける場面と真面目にやる場面のバランスが非常に良い。そして
チートは適度に使うべき、という手本。この手の作品はこの作品を
参考にするべき。

あとは好みの問題だろうけど、学校に次々無茶な設定突っ込まれる
よりは、最初からこういう亜空間な方が違和感無く、気持ちが冷め
ずに視聴できる。= 学校はもう良いから戦国三国系増えてくれ

・織田信奈 ★★★★★
ロリキャラばかり人気でまとめ動画すら無い。どういう事なの


◆化物語系(偽、猫) ★★★★☆
シャフトの萌えシーンの魅せ方が上手い、エロい。あざとさと
くどさが苦にならない。ロリとか妹とか余計な要素さえ無ければ
何度も見たくなるような作品なのに、、。

検索 偽物語 歯磨きプレイ総まとめ
(注:ネタバレ)

総再生数65万、圧倒的なド変態シーン、完全に公式が病気。エロ
スとは肌を見せる事にあらず。ひたぎの磨けよクソ

・戦場ヶ原ひたぎ ★★★☆☆
どこぞの幽霊の夕子さんのせいで、所詮は劣化品みたいな気分に。
鉛筆とかカッターとか、やめてください本当に

・撫子 ★★★☆☆
シャフトと花澤のせいで、ロリが嫌いなんじゃなくてロリのスト
ライクゾーンが酷く狭いだけの気がしてきた

検索 撫コン

やっぱりレベル高ぇのかと納得だが、主に花澤のせいな気がする。


◆D.C.(ダ・カーポ) ★☆☆☆☆
たしかIIIまで全部見たはず。・・何も書くことはねーです。


◆おまもりひまり★☆☆☆☆
見る気の失せる典型。これも全部見てるはずだけど、何も書(ry


◆バカテス ★★★★☆
ハーレムものなのか謎。お約束ネタばかりだった気がするから、
一応はそうなのかも・・。

・島田美波 ★★★★☆
なんかツボった記憶がある。


◆SAO ★★★★☆
これも謎だけど、ハーレムタグで2位。有名どころで「とある~」
とかハルヒなんかもハーレムもの扱いされてる事多いし、挙げだし
たらキリ無いからもうやめる。

---

{/netabare}


◆ハーレムものの好み

ストーリー:上に挙げたやつだと、カンピオーネ、異世界、信奈、
SAOあたりが好み、ストーリーがメインで成り行きでハーレム的な。
特殊能力無しで、学校が舞台のラブコメがメインの場合は話が余程
面白くないとキツい。

バトル:無いよりはあった方が良い。バトルの水準が一定以上だと
それはもうハーレムものとは言えない気がする。

コメディ:基本的に笑えないとキツい。途中で切る理由として一番
多かったのが笑えそうに無い事だった思う。ISクラスだと別(てか、
ISはお約束シーンがレベル高過ぎて何度も笑いが噴き出たけど)

主人公:立場的にヒロインを守る側、対等、守られる側の3種類が
あると思うが、守られるタイプの主人公はキモい事が多くて辛い。


妹・姉:テンプレだけど、出来れば出ない方が良い
幼馴染:ろくな幼馴染が存在しない、イランと思う
男の娘:ブームごと死滅すれば良いのに
お嬢様:基本的に好きだけど、ハーレムもののは微妙
メイド:なんでもかんでもメイド姿させんじゃねーよ
ロリ:流石に慣れてきた、あまり抵抗が無い
ツンデレ:もっと増えれば良い、いくらいても良い
巨乳貧乳:割とどうでも良い
花澤:チート性能


さて・・、かなりの長さになったけど、書こうと思っていた事は
まだ殆ど書いていないので、ISのOVA版の方に書く事にする。

気付けばレビューがストーリーの薄いハーレム作品の流れみたい
になってた。最初に壮大な話が始まる感じから、ヒロインが次々と
出て来る。少し触れたら次のヒロイン、そしてまた次の~(ry

手広く浅く、話の本筋は大して進まない。最後で一応まとめて、
場合によっては2期。

はたして2期の視聴者がいるのか、それ以前にここまで読む人が
いるかどうかすら怪しい訳だが、それでも書く、2期は決定事項。
むしろ、こんなレビューは1期じゃなくて導入部。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

無理のあるハーレムアニメ

少しだけ2期も絡めた感想になってます。

【短い感想】
魅力的なヒロインたちが主人公と設定によって、そして製作者に理不尽に動かされることによって終わってしまったアニメだと思います。
それでも1期はまだ幾分マシだと思います。
ヒロインたちが登場した当初なら、まだどうなっていくか未来が無限にあったためです。
そのため、このヒロイン可愛いなぁ、少しずつ変わってきたじゃんみたいな感じで、魅力を感じることは結構ありました。
2期に関してはある程度予想していましたが、みなさんの感想を見ていると全く進展がないみたいですね。
まぁそりゃ進みませんし、同じことの繰り返ししかできないので、そう感じてしまいますよ。
理由はいくつか考えていることがあるので後半に書きます。

とにかく最初に述べたことが全てです。
ヒロインたちはすごく魅力的です。
しかし、それを生かしきれてないし、それどころか台無しにしていると思います。
私としては、主人公を排除して、ストライクウィッチーズのように女子だけで展開して欲しかった、そんな考えさえ持ってしまうほどの作品でした。


【長い感想】
○ハーレムアニメについて
{netabare}まず、大前提について。
ハーレムアニメは恋愛がほとんど進展しないものですよね。
それは、ヒロインが選ばれてしまった時点でハーレムじゃなくなる、あるいは物語が終わってしまうからです。
だからハーレムアニメが目指すべき形は、恋愛を進展させるのではなく、視聴者に恋愛の進展について気にさせない、あるいはその他の要素(戦闘など)を進展させるということです。
ISは何も進展しないということを気にさせた時点で…まぁ、ある程度察してください。

ハーレムアニメに関しては、恋愛が進展しない理由がある程度定められています。
ハーレムアニメ、主人公の代表的な例で言えば、トラブルの結城リト、ニセコイの一条楽(冬クールより)、禁書目録の上条当麻あたりですかね。
トラブルとニセコイに関しては、主人公が好きな女の子が確定している、その上で全員に優しくしてしまうが故のハーレムです。
ヒロインに告白出来ない、その間に新しい女の子が増えてしまう、そうやってハーレムが成立しています。
禁書目録は恋愛要素は二の次という感じで、戦闘が主、訪れた先々で女の子が増えるも、別に毎回共に行動するわけじゃないからある程度までしか進展しない、こうやってハーレムが成立しています。
まぁ禁書はハーレムというよりは知り合いが多いってだけな感じでもあるので、参考程度に挙げさせてもらいました。

じゃあISは?
正直戦闘はよく分からない、言ってしまえばオマケ程度、主人公がヒロインだれか好きというわけでもなければヒロインたちのアタックに対して特に反応を示さない(エロアタックは別)、という感じです。
いわゆる鈍感系主人公と言われているみたいですが、織斑一夏は鈍感どころか、最早人間かどうか疑うレベルに見えます。
まぁ一夏が行動しているというよりは、操られているだけにしか見えないですけどね。
恋愛を進ませないためにひたすら鈍感な行動をとらされる、製作者にそういう風にさせられた悲劇の主人公と言えるのでは。
ハーレム作品としてしっかり設定しなかったから、展開に無理があります。
そのため、主人公に無茶苦茶な行動を取らせ、ヒロインたちも無茶苦茶な主人公を好きでい続けなければいけないという無茶苦茶アニメ、それがISだと私は思っています。{/netabare}


○ヒロインについて
{netabare}ヒロイン全員魅力あるんですよ。
一夏が好きなこと以外は。
一夏が無理やり鈍感な行動をとらされているという印象だとしたら、ヒロインたちは無理やり一夏にアタックさせられ続けている印象です。
なんで好きなの?なんで嫌いにならないの?
まぁ一夏が嫌いになった時点で出番終了、ヒロイン終了になってしまうため、結局は無理やり繋いでるだけに見えます。

それからこのアニメ、ヒロインが自分を省みたり、ヒロイン視点になって考えさせる描写がほとんどありません。
それ故にヒロインに感情移入もしにくい、だからヒロインの可愛さゴリ押しアニメとかいう印象になってしまいます。
逆にあれだけエロシーンにまみれているトラブルでは、ヒロインが考えるシーンって結構あるんですよ。
特に古手川や金色の闇が色々思い悩んでいるシーンが多く、表面の可愛さだけではなく、内面の可愛さを垣間見ることの出来る作品です。
逆にメインヒロインのララは何も考えないキャラだから考えるシーンを設けられず、結果空気っぽくなっている、トラブルメーカーという役割になってしまったのかなーと私は思います。{/netabare}


○少しだけ2期見て気になったこと
{netabare}・更識楯無
IS2を視聴断念させる決定打を打った人です。
まぁ視聴断念した後もたまに覗いたりしてましたが、その度に酷いと思ってしまうのはさすがISという感じでしょうか。
完璧超人の生徒会長、それゆえに一夏に無理やり迫ってくるヒロインたちを軽く倒してしまった盾無。
この時私はヒロインたちに対して「ざまぁww」と思ってしまったんです。
一夏も一夏ですが、ひたすら自分の都合を一夏に押し付けた上に最終的に理不尽な仕打ちを浴びせるヒロインたちにもいい加減イライラしてたんですよ。
そのイライラを解消させるかのようなスカっとする仕打ちを見せた盾無。
しかし思ったのは、ヒロインの魅力のゴリ押しという最早それくらいしか見所がないようなアニメで、そのヒロインたちを否定してしまった、これはもう何も残らないし、今後も期待できないのではと思いました。
ということで、2期なのに、1期通して視聴したのにIS2は2話で断念しました。

・織斑千冬
言っておきます「アニメだからって何やっても許されるわけじゃねーんだよ!」
たまたま見た身体測定の話です。
男に女子たちの身体測定をさせるという、まぁここまでは別にいいんですよ。
アニメだから許されるレベルです。
問題は千冬がこれをやれと言ったこと。
これがですよ、山田先生や盾無がやれと言ったのならまだ納得は出来る、でも千冬は絶対だめだろ。
やってもいいキャラとやったらいけないキャラがいることくらい分からないんですかね?
自分で設定したキャラだろーが。
生徒会が決めたこと?あんた学校では織斑先生と呼べと弟に言うくらいなのに、社会的にも法律的にもアウトなことを認める人間だったのか?
なんにも考えられずに作っている証拠ですよ。
まぁこういうことが気になっている時点でISは自分にとって合わない作品なんだとは思いますが。{/netabare}


【最後に】
ラウラ登場まではわりといい感じでしたが、設定が甘かっただけに色々と無茶苦茶になってます。
色々割り切ったら見れるんでしょうが、どうも私には合いません。
それだけ描写や設定、キャラたちの行動が雑です。
なんか根本的なものを間違っている作品のような気がします。
作画の手抜き以前の問題だったし、BDが売れているだけにこれからも続くんですかね。
早く一夏とヒロインたちを開放してあげたい、自由にさせてあげたい気分です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

なにこれ、最高に素敵な作品!極上ハーレム&かっこいい戦闘!

以前から気になってた作品ですが、それほど期待はしないで視聴しました。
でも一話で、その数倍、数十倍の良い意味での期待を裏切られました。

一言で、最高のエンターテイメント!

アニメ作品を数百と観ている方からすればなんてことないレベルなのかもしれませんけど、個人的にこれはちょっといろんな意味で衝撃でしたね。
完璧に近い位置づけで採点しました。
それで正解だと思っています。

テーマとしては、ちょっといろんな要素があるのでウィキ引用します。

女性にしか反応しない世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」、通称「IS」(アイエス)の出現後、男女の社会的パワーバランスが一変し、女尊男卑が当たり前になってしまった時代。
主人公の織斑一夏は、自身が受ける高校の入学試験会場と間違って、IS操縦者育成学校「IS学園」の試験会場に入室。そこにあったISを男性でありながら起動させてしまったため、IS学園に入学させられてしまう。
「世界で唯一ISを使える男」である一夏は、彼以外が全員女子のIS学園生徒たちにとっては興味の的。さまざまな出会いや再会を通し、一夏の前途多難な日常と、ISを巡る戦いの日々が始まる。

とありますが、これがすごい。

まず、ハーレム設定はここまではあり得ないでしょ!
ってぐらいの設定です。
上記でわかるように、女性だけの学校に男性ただ一人という状況。
そしてすべての生徒が興味を持つどころか、主人公に憧れのまなざしを向ける。
つまり主人公は美形男子であり、好青年(15歳だけど)であり、なぜかわからない不思議な魅力満点ということです。

そしてそれを取り巻く主な女性陣がまたすごい!
あらゆる国のISのエリートが、美人でツンデレでまたはデレデレだったり不思議ちゃんだったりで、もうそれだけで物語が成り立つんですよね。

先にいろいろ内容を書いちゃいますね。

そして、ISをめぐっての様々な超展開。
これも見所です。
ロボット系は苦手だと、いろんなレビューや自己紹介でも書いていますが、それがこれにそれほど期待していなかった要素です。

でも、それもすぐに打ち砕かれました。
つまり、ロボットが戦うとういのではなく、あくまで個々の才能が戦いをくりひろげる、最強兵器として戦うというもので、今までのロボットやサイボーグ的なイメージを完全に払拭してくれるものでした。

個人のレベルが反映されるという意味ではエヴァなどと通じるところがあるかもしれませんね。

でもこれが素晴らしいのは、シリアスな展開があろうとも、決して鬱にはならないという点。
それはハーレム要素がかなり影響してるのも事実ですが、それ以上にシナリオの良さだと思います。

主役、準主役あたりは誰もが素晴らしすぎて圧巻でした。

では、その主な登場人物を書いておきます。


まず、一人の中心的主人公。
織斑 一夏(おりむら いちか)-内山昂輝さん
女性だけにしか扱えない(反応しない)と言われるインフィニット・ストラトスを世界で唯一扱える男子。
美形で優しくて、とてもさばさばとした性格で、それでいて女性関係に関してはまったく鈍感。
まったく鈍感というところは、ハーレム設定には欠かせない要素ですけど、何もかもを抱擁してしまえるような面が素敵です。
男性から見たら、あまりにもできすぎているぐらいですけどね。
cvの内山昂輝さんは、屍鬼、Charlotte、六花の勇者などで活躍されています。
個人的に、新しく知った人なんですが、とても印象的な声で素晴らしい演技をされていました。
注目の声優さんになりました。

そして、ヒロインたちですが、これが多い(笑)

まず一人目は、篠ノ之 箒(しののの ほうき)-日笠陽子さん
主人公の幼馴染で同じIS学園のクラスメート。
性格は男っぽくもあるし、とても女性的な面もあるという、いわゆるツンデレキャラです。
もちろん、IS戦闘でも活躍します。
cvの日笠陽子さんは、けいおん!、生徒会役員共、ノーゲーム・ノーライフなどで活躍して、大人気の声優さんですね。

次に、セシリア・オルコット(Cecilia Alcott)- ゆかなさん
同じくIS学園のクラスメートで、イギリス人のIS代表候補生。
超一流のIS操縦者ということになりますね。
性格はお姫様タイプの負けず嫌い、プライドが高い少女。
でも、中身はやっぱり恋心にも友達にも勝てない素直な高校生。
cvの ゆかなさんは、ベテラン声優さんで、ふたりはプリキュア、フルメタル・パニック!、魔法少女リリカルなのはStrikerSなど多数で活躍されています。
とても魅力的だと感じました。

次に、凰 鈴音(ファン リンイン)- 下田麻美さん
IS学園の同級生転校生。
主人公の第二の幼馴染。
性格は明るくてやんちゃ。
ほうきと入れ違いに主人公と幼馴染になっていたということで、ほうきとは最初からライバル意識バチバチです。
でも、絶対に憎めないキャラ。
中国人のIS代表候補生。
cvの下田麻美さんは、生徒会役員共、お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ、THE IDOLM@STERなどで活躍されています。
おにあい、ははまり役だと思いましたが、本作品でもそうでした。

次に、シャルロット・デュノア(Charlotte Dunois)-花澤香菜さん
同じく主人公のクラスメートとなる転校生。
とても美形の第二の男子生徒として登場。
しかし、ある秘密を抱えている。
こうやって書いても分かりますけどね(笑)
性格は温厚で明晰、一見控えめな感じ。
フランス人のIS代表候補生。
cvの花澤香菜さんは、僕が観ている作品には多数出演しており、毎回書きますけど、トップと言って過言ではない声優さんですね。
物語シリーズ、Angel Beats!、STEINS;GATEなど多数で主役級を演じている、まさに最高の声優さんです。
大好きです。

次に、ラウラ・ボーデヴィッヒ(Laura Bodewig)-井上麻里奈さん
登場からいきなり主人公に対して挑戦的、というよりも敵意をむき出しにしているという転校生。
その実力は最高レベル。
この学園、このクラスの担任であり、IS責任者である、主人公の姉を最も尊敬している。
しかし、その展開には驚く面がたくさんあります。
ここでは書けませんね。
cvの井上麻里奈さんは、みなみけ、図書館戦争、僕は友達が少ないなどで大活躍されています。

他にもヒロインはいますが、割愛させていただきます。
なぜなら、二期のレビューもあるからです(笑)

書ききれないほどに、すべてのヒロインが魅力的です。
そしてそのどのキャラの声優さんもぴったりはまっていて、主役級の人たちが集っているという豪華さ。
二期はもっとすごいことになりますよね。

そして、ギャグ的要素を表立って取り入れていないはずなのに笑えるシーンや、うるっとくるシーンなどもあって、もう見所だらけですね。

音楽はパッとしませんでしたから、そこで点数を引きましたが、無理に考えることもなく観えて、それでいて飽きなくて、内容も濃い。
クラナドのような奥深さは感じられませんでしたが、ストーリーも良くできていると思います。

文句なしの作品でした。
観ていない人には絶対にオススメします!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

84.5 4 2011年冬(1月~3月)アニメランキング4位
これはゾンビですか?(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (3079)
16000人が棚に入れました
なぜかゾンビとなってしまった主人公・相川歩のもとにはアホ毛がトレードマークの元気な《魔装少女》ハルナ、常にプレートアーマーとガントレットを身に着けている銀髪の無口少女《ネクロマンサー》ユー、ナイスバディのポニーテール少女《吸血忍者》セラといった、個性派美少女たちが集まってくる。そして、次々と襲い来る謎のモンスター《メガロ》。そして、歩が追う謎の連続殺人犯とは?

声優・キャラクター
間島淳司、野水伊織、月宮みどり、日笠陽子、金元寿子、吉野裕行、清水愛、下屋則子、山口理恵、美名、喜多丘千陽

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

1点集中異業種交流系はもはやテンプレの一画を築いたのではないでしょうか^^;?

この作品は2011年の冬アニメとして放送された作品です。
あにこれのユーザーでこの作品のサムネを使っている方をお見かけしていたので、気になっていましたが本編を視聴する機会が中々ありませんでした。

今回ようやく視聴する事が出来たのですが、あにこれの評価が現時点('16.3月)で総合得点83.7点、ランキング134位である事が十分納得できる内容だったと思います。

まずタイトルですが・・・正直今でも謎です^^;
「これはゾンビですか?」の「これ」は、「―はペンです。」や「―を片付けよう」など話し手から見た指示代名詞としての使い方が一般的です。
そして、「話し手が差す自分自身」というもう一つの使い方もあります。
物語が始まると直ぐに分かるのですが、この作品の語り手は主人公の相川 歩です。
そうすると、「これ」はもう一つの使い方が自然だと思うのですが・・・自分の事なのに最後が疑問形なのが、どうしても違和感を感じるんですよね^^;?
今後の登場人物の動向が気になるところです^^;

主人公の両親は世界各地を旅行中で家には歩ただ一人・・・という設定の中、ユークリウッド・ヘルサイズ(以下、ユウ)と一緒に暮らしているところから物語は始まります。
ユウは、銀髪碧瞳を持つ美少女系なのですが、冥界から来たネクロマンサーで一度死亡してしまった歩をこの物語が始まる以前にゾンビとして蘇らせていたんです。

この物語に登場するゾンビ・・・というか歩は、ユウの蘇らせ方によるのか、或いはこの作品の設定かは分かりませんでしたが不死身なんです。
ですが、ゾンビとしての特性やユウとの関係がキッカケとなり、元々一人暮らしだった歩の家には魔装少女のハルナ、吸血忍者のセラフィムも同居する事となり・・・物語が動いていきます。

この作品は、登場人物の立ち位置で物語に味付けをしています。
主人公である歩を幹に、物語の構成を司るユウ・・・ラブコメ担当のハルナ、そして、歩の蔑み担当のセラフィムとそれぞれのキャラの役割が明確に位置付けられています。
ユウは謎の多いキャラです・・・彼女はいつも無口・無表情で他人との対話も筆談のみと徹底しています。
それが何故なのか・・・物語の進展に伴って明らかになっていくのですが、その片鱗が見えたときの彼女の本音には胸を熱くする事しかできませんでした。

それにしても、ユウを演じた月宮みどりさん・・・演技が相当大変だったのではと思います。
言葉は気持ちや思いを乗せて相手に届ける事ができますが、「息とお茶を飲む音」ばかりでは気持ちを相手に届ける術がないじゃありませんか。
無口・無表情であるから思いが無いって事じゃないのに・・・と思っていましたが、結果的にはそんな事はありませんでした。
何があっても居間で聞こえる彼女の「息とお茶を飲む音」は・・・変わらないんです。
この「変わらない」は、無口・無表情である事と相まって彼女なりの最大限の優しさと温かさなんだと思います。

ユウが静ならそれぞれ担当を受け持つハルナとセラフィムは動・・・二人とも序盤から随所で良い味を出してくれています。
特にラブコメ担当のハルナ・・・物語の展開的に決して陽のあたる場所ばかり歩ける訳ではありません。
それでも持ち前の明るさと「しゃー無しだ!」の口癖を武器に奮闘する彼女・・・決して嫌いじゃありませんでした。
そんな彼女だからかな・・・時折見せる寂しげな表情が堪りませんでした^^;
それと、彼女の「ミストルティンキック・・・それキックじゃねー!!!」にはしっかり笑わせて貰いました。

個人的にもう一人頑張って欲しいキャラがいます。
吉田 友紀・・・「ユキ」と書いて「トモノリ」と読む・・・の彼女です。
純粋で一途・・・そして何より頑張り屋さんなところがとても好印象です。
物語は未だ続いています。今後の彼女の活躍に期待しています^^

オープニングテーマは、野水いおりさんの「魔・カ・セ・テ Tonight」
エンディングテーマは、山口理恵 with manzoさんの「気づいてゾンビさま、私はクラスメイトです」
個人的には勢いと迫力のあるオープニングがお気に入りになりました^^
機会があったら覚えてみたいと思います。

気になった挿入歌は12話のラストで流れたユークリウッド・ヘルサイズ(月宮みどりさん)の「素顔」です。
月宮さんってとっても綺麗な声なんですね^^

1クール全12話の作品です。若干ハーレム系ですが、この異業種交流系って個人的には全般的に好みです。
この作品以外にも同じ屋根の下に集う同系列の作品が制作されている事からも、もうこのジャンルはテンプレの一画を成しているのではないでしょうか・・・^^;?
引き続き2期を視聴したいと思います^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

面白いハーレムアニメはあるかって?しゃーなしだな!

萌え、エロ、ハーレム、バトル、コメディー、オカルトと様々な要素を
詰め込んでいながら、どの要素も平均値以上の安定度があって
かつハーモニーを奏でる始末。
レビュー読まないでいいですからアニメ見てもらった方が早いです。
お時間がある方だけおつきあいください


・ハーレムアニメに大切なこと
ヒロインの個性より主人公の人間性が大切だと思います
パターンとして2つに大別します。
①2枚目系:誰からみてもカッコイイ
※コメディー、ギャグには不向き
②3枚目系:普通の男子でありながらモテるという設定
※ここぞってときに頼りになる。強引なストーリー展開


シリアス作品でハーレム見てもつまらないですから
主人公は②のパターンの方が安心してみれます。
しかし、なんでコイツがモテるのかわからないってことが多いですよね
都合が良すぎる。。だからハーレムアニメはつまらないよって
普通の男子じゃ、つまらないなら
面白い奴が主人公なら面白いアニメになって当然です。
このアニメの主人公は芸達者な面白い奴です



・ハーレムアニメの楽しみ
女性が恋をしたときに見せる表情ってかわいいですよね
照れだったり、嫉妬だったり、ときめいた瞬間だったり
この表情がたくさん見れるのがハーレムの魅力だと思います。
突き詰めると百合最高ってなるんですが。。
以下本題です。



・このアニメの設定について
主人公歩は、ゾンビの高校生
不老不死とゾンビの再生力、パワーがあります。
この設定をうまく活かしましたね
ゾンビという再生力だのみのバトルは
肉を切らせて骨を絶つ作戦ですからとにかく
バトルは派手にできますし(やられっぷりも)
命がけでヒロインを庇うことに造作もない(死なないんで)



・主人公の魅力
先にヒロインよりも主人公の個性が大切と書きましたが
ハーレムアニメとして理想的な主人公です
ゾンビでありながらもポジティブで面倒見がよい好青年
他人を思いやる心が強いです
女の子だから守るのではなく、仲間だから守るって意志が感じられます
女性をエロ目線でみない点もよいですね
ヒロイン一人だけは、妄想で妹設定にして楽しんだりしますが
妄想どまりな健全さです。
カオスな魅力として魔装少女に変身して戦いますが
誰得なんでしょう?
かわいい子かと思った?ざんねん!俺でした~的な悪戯心でしょうか



・キャラの魅力
歩と同居していくヒロインたちは
ツンデレ、無口クール、毒舌とツボを押さえた配置
わかりやすい魅力です。
エロ成分が抑え目で、だいたいサービス担当は
ツンデレのハルナがやらされます。
1周目の視聴だと、ヒロインたちが同居している理由が
理解できません。。
ストーリーを忘れて、かわいいヒロインを追う事だけに神経を
集中してしまう萌えの魔力。
萌え以外の要素が配合されていて本当に良かった。


・ストーリーについて
主人公歩がゾンビとして生きことになる事件の解明や
異世界間でおこる勢力あらそい等、ストーリーに展開はありますが
ハラハラドキドキするものではなく、ヒロインたちのバックボーンを
説明するために進行するようなものです。
話数がすすむごとに、ヒロイン達の魅力がより増していきます。
女性陣の親密度があがっていきますので日常劇もより楽しいです
恋愛話に傾いたりする心配は一切なく、ギャグ路線で安定します。
ハーレムアニメとして、ストーリー進行がキャラ掘り下げになるわけ
ですから、理想的ですよね。


・さいごに
魔法が作中出てきますが、よく理解できません。
強大な魔力を持つ人物は言葉を発しただけで危ない
そういうことは理解できますが、魔法がかかってるチェエーンソーとか
どんな魔力なのかサッパリです。
吸血忍者という設定も、どうして吸血設定が必要なのかサッパリです。

ただ確実にわかることはかわいいは正義ってことと
面白くて2期まで見たあとに3期を永遠まつ日々があること
このふたつだけでしょうか

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

どれも薄い

先行映像の

放送コード、ギリギリ!今、一番アブない≪ド変態ライトノベル≫を、
やらかす気満々の、アニメ界デンジャラス・ドリームチームが映像化!

っての見てちょっと期待してたんだけど、
「低年齢層用の微インパクト+萌えアニメ」って結論
サービスシーンたまにあるけど、あの程度見慣れてるだろうし。

真面目な話をするにしては色々設定がメチャクチャ過ぎるし、
ネタアニメとして楽しむにしてはインパクトが無くネタの質も悪い。
元ネタが分かったところでそんなに面白くも無いし、何より話の
展開が遅過ぎる。女キャラも最初の一発ネタの後は個性が目立たず
キャラが薄く、シュールなネタと話を進める為の台詞を喋る機械
あと、最初面白くても使いまわすとつまらなくなるネタを使い過ぎ


横で流してて半分位は画面見てたけど、味気の無さと話の遅さに
垂れ流してる事すら寂しくなって、こんな話がどうなろうと続きも
気にならないので、格好勝負の女が泣き出したところで終了・・
しようと油断していたところに、変身シーンが入り不覚にも笑い出し、
それが一番のヒットだった。お陰で6話までは見れた。

声優の無駄遣いもしてるし、作画も良さげだからキャラ用品として
はそこそこかも。自分は単にヒットするキャラがいなかったってだけ。
コメ部はあれ原作とアニメ製作側のどっちが悪いのか分からないけど、
あまり質が良いものじゃない。見慣れてると笑えないと思う。弱い
ただ色々パクっただけで笑わせれると思うなよ?な内容
笑いには結構甘い方だけど、それでもちょっと足りない。

最初の方のネタは、ああいうので笑うのは遥か昔何度もやったから、
もうどうでも良いですな感じ。耐性無い10代だと楽しめるのかも。
・・これよりずっと過激な内容の作品が少年漫画として出てたんだよ。
この作品の10000倍くらい汚い絵で、トラウマになりそうな内容で。


■ニコの1話無料のコメント見てきた
予想通り相当若い人が多い。元ネタが~とかより、初見のショッキングさ
に純粋に笑ってる感じ・・コメしてる人達の笑いの沸点が低すぎて、自分の
心がとても寒くなったよ。
これ貴女方は笑ってるけどさ、そういう意味のネタじゃないんだよって・・
それはもう寒いツッコミを入れたくなった。

製作側が意図したユーザーってどっちなんだろうな。ネタが分かるクラスの
人だとやっぱり寄り付かないのか・・とコメ見て思った。
意図してたユーザーが元ネタ知ってる人間だったとしたら、製作側の心も俺
と同じように凍えそうになって「う、売れれば良いよね・・」になってるな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

73.0 6 2011年冬(1月~3月)アニメランキング6位
お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (1681)
8819人が棚に入れました
高校1年の少女・高梨奈緒は、1つ上の兄・修輔、父・修司、母・菜々香との4人暮らし。実は修輔が(変態チックに)大好きなブラコン。一方の兄・修輔は、女の子(妹を含む)が少し気になり過ぎる、ちょっとエッチな少年。奈緒によるエッチなアプローチに悶々とする日々を過ごす修輔だったが、特に何も起こらず、2人は兄妹の関係のままだった。ところがある日、修輔の幼馴染だったツインテ少女・彩葉が10年ぶりに戻って来てから修輔がエッチなものに反応しなくなってしまい、奈緒は気が気ではなくなる。

声優・キャラクター
豊永利行、喜多村英梨、井上麻里奈、荒浪和沙、白石涼子、中村繪里子、荻原秀樹、大原さやか

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

高度に開き直った、「隠さない変態」。

 原作四巻まで。アニメは1話みた。
 原作以上に、豪快なパンチラでびびった。

 で、さて、内容は、
 俺の妹、が兄妹ともにツンデレな話だったのに対して、こちらは兄・妹ともに、お互いへの欲望をダイレクトに表現「お兄ちゃん…はぁはぁ…」「妹…はぁはぁ…」を軸に、いろいろな人が主人公に欲情する話。隠さない変態はある意味でネタとして強い、ということだけを基軸にすすむ。
 欲望ダイレクトであるという点において大変どうしようもない感じを、どーん、と前面に押し出している隠さない変態アニメ。たぶん、このアニメを「どうしようもない」と言っても、誰も怒らないでしょう…。
 どうしようもないアニメです。間違いありません。



 で、ちょい、うがった見方をすると、こういう話を楽しめる資質、というのはちょっと複雑な回路を必要とするところはある。ある意味では、ベタな恋愛とか、ベタなラブコメを楽しむよりもよく訓練されたオタクである必要がある。
 これがたとえば、『I.S』とか『電脳少女』とかみたいな、欲望をがんばって隠す微エロストーリーとかだったりすると、訓練されてないオタクでも問題ない。こういうのを褒めてるうちはオタクとしてはある意味でまだ、修行が足りないって感じがする。
 一方で『兄好き』を、何のてらいもなく、楽しんでみられるというのは、オタク道の折り返し地点を確実に過ぎている。

 何が折り返し地点で何がスタート地点かって?
 わたしの脳内の訓練コースをおおざっぱに整理すると、だいたい、こんな感じ。

●Lv1:無意識ビギナー/ベタでもネタでもない
 対象ジャンル:万人向けラブコメ。『うる星やつら』ぐらいの。

 「いやー、なんか、あの、くっつくのか、くっつかないかあたりが、やきもきさせてたまんないよねー。ヒロインの○○ちゃんかわいいよねー」


●Lv2:自己否定の道/ベタな欲望に近いところで肯定可能な回路を模索
 対象ジャンル:ジャンプの微エロマンガ。『I.S』とか

 「いや、おれは、そんな邪な欲望だけで、読んでるわけじゃなくて、人物描写もこれはいいんだよ…。だから、本当におれは…」


●Lv3:混乱する欲望/ネタとベタの区別が混乱
 対象ジャンル:萌コメディ 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』

 「いや、俺は…萌えて…いるのか…?…わからない…?よくわからないけど、かわいいし、面白いよ!」


●Lv4:そして、高度に開き直った変態へ…
 対象ジャンル:ダイレクトな変態。『お兄ちゃんのことなんてぜんぜんすきじゃないんだからねっ!!』

 「ふー、やはり、俺の欲望がどうしようもないものであることについて……、認めざるを得ない。ええ、変態ですよ!変態ですが何か?○○ちゃん、マジ、かわいいよ!俺の嫁!」



……

 という発達の諸段階を人は形成していくわけです。間違いありません。絶対です。異論は認めません。
 ヌルいアイドル好きの人が、ベタに

「●●ちゃんに、まじ、俺、恋してるんだよね…」

とか言うんじゃなくて、
オタクがある種の、ネタとして

「俺の嫁!( ゚∀゚ ) ヒャッァァァホォゥゥゥゥゥ!!!!!!」

 とか書いてるほうが、まあ、よっぽどマシですよね、と。
 このあくまでベタじゃなくて、ネタなんですよ、という振る舞いによってはじめて、オタクが欲望を表出できる、ということ。

 まあ、このアニメ自体を好きかどうかはともかく、このようなタイプのアニメを好きであることを、TPOをわきまえた上で発言できる人は、信頼のおけるオタクだと思います。



 ただTPOの選び方は難しくて、結局、ネット上で不用意な文脈で、そういうのって流れていくからなぁ。ところかまわず、「俺の嫁!」とか発言しまくって、非オタのOLさんとかに眉をひそめられたりすることのないように、しましょうね♪ >みなさん

 ていうか、この話自体の良し悪しの話をぜんぜんしてなかったけど、
 …まあ、だから…ええっと……この話のいいところを、あえて探すとタイトルかな…!
 もう、このタイトルから明らかに、「そういうものですから…っ!」ということをきちんと提示しているのはいいよね。まさか、このタイトルの話に対して、「人間の深さを書いていない」「感動が足りない」「まともじゃない」とか、disらないよね。みんな。
 最近の2chまとめスレ(ハムスター速報とか)って、ほんとにうっかり開くと、びっくりするような広告ばっかだから、勘弁してほしいと思うけれど、この作品についてはそういうのは、ないよねw



 ただ、マンガだと、くっだらないなーww、とか思いつつ高速に読み飛ばせるからいいけど、
 アニメでもって、じっくりこの内容見せられるのはちょっと疲れるかもしれないw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

パンチラって何気に侘び寂びよねぇ(改)

エロコメディ。
全12話。

ハーレムアニメは世に腐るほどあるし大抵がクソアニメだが意外と本作は割りと良質なギャグアニメ。どうもタイトルで損してる気がする。
この手のちょこっと長めのタイトルの奴ってどれも似たりよったりの量産型のイメージ強い。

この物語は基本主人公と3人のヒロインのラブコメ。
そこらのラブコメと決定的に違う点は出てくるのが総じておかしいのしかいないこと。
具体的に言えばエロが脳内の9割を占める兄貴を筆頭に兄貴大好きな妹にストーカーの幼馴染にホモが好きなクラスメイト。
これだけだとまともに見えるこの妹も兄貴には清純キャラで通しながらもさり気なく誘惑して反応を楽しんでたり。
例えるならある意味ペット感覚?で反応や成長を愉しむちょっと歪んだ奴。
が、歪んでるからこその萌え。こいつと俺の妹が~の桐乃のどちらかの兄貴にならなければならないと言われれば3日は悩み抜く自信がある。要するにこれはこれで可愛い。

ヒロインズも三者三様、上手く変人の個性付けが出来ており面白いし主人公に対する想いも同じようで実は3人とも違う点も素晴らしい。
ここが3人とも主人公のことを普通に恋愛的な意味で好きなだけなら面白さは半減してたはず。

パッと見は確かに可愛いが冷静に見るとその危うい細さのせいで不安感さえ煽るヒロインズの絵柄もある意味では魅力?
特に妹は声が抜群に合っておりこれにより可愛さが5割り増しされる。
普段そこまで声とか意識しないが、この妹には危うくKOされそうになった。

展開もギャグに徹し切ってるところが好印象。実に清々しい。一切のブレも見られない。
まぁ大半は俗に言うお下劣ギャグなわけだが面白けりゃなんでもいい。

んで、肝心のパンチラはどうなん?

無論ある。あるが、すべてを見せるとは言っていない。我々がその気になれば全部ペンギンや猫で隠すことも可能だろう・・ということ。
ってカイジの利根川先生が仰ってた。

あるにはあるがペンギン等で隠されてることも何気に多い。
とは言えペンギンも猫もそれなりに職場放棄してくれてるけど。

だが見えそうで見えないこのモヤモヤ感。だからこそ見えた時の感動の大きさは富士登頂にも匹敵するのではないだろうか。
自分も余りに露骨なエロよりそういう侘び寂びを心得たエロを愛する一人。
下手な全裸より下着のが萌えるみたいな?

まぁ面白いギャグ展開のおかげでパンツやエロだけで釣るような中身の無い・・あ、ごめんこのアニメも中身ないわ。
中身つーか後に残るようなもんは一切無いと思うが見てる時は結構笑える素敵な作品。

纏めるとタイトルからは予測もつかない愛すべきクソアニメ。
正直面白いが人をかなり選ぶ。
お試しで2~3話見てみるのもいいんじゃないだろうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

さんちゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

大半が残念だったけど10話,11話はテンポが凄く良かったアニメ

内容はあまり覚えていない。絵柄が好みに合わない、首と手足が長く胴体も骨っぽいので
可愛さよりも先に気持ちの悪さが先行してしまうかもしれない。
だけど、10話と11話は私に強烈な笑いのインパクトを残した。
この2話に関してはプリンセスレイラ回と私は勝手に命名している。
コスプレイヤーで宇宙と交信する事が日課の所謂ヤバい頭の持ち主の谷田貝蘭と
同性の女の子との究極の口づけを探し求める谷田貝凛が騒動を引き起こす回だ。
徐々に徐々に尻あがりで面白くなっていったがこの10話と11話で一気に爆発したと
言っても過言ではない。
ただ、残念な事にこの10話放送前日、東北地方太平洋沖地震が発生してしまったんですよね。
画面右下に津波警報が常時出てて3/4の画面で視聴する形になりました。
また、運の悪い事にたまたま10話で津波で主人公達が飲み込まれるシーンがあったため
放送が中止になった所もあったのではないかと思います。
そんな予期せぬ不運が重なり、地震の被害に遭われた方がいらっしゃるかも知れない手前、
素直な意見と言うものを非常に書きづらくもあるのですが、この2話については
間違いなく面白かった。
津波描写という不幸は決して狙ったもので無く、たまたま放送時期的なタイミングの悪さが
重なってアニメ自体に罪はないので、一番おいしかった回を見送った方がいるような
気がして「視聴を断念した」というキーワードを見る度、どうにももどかしい気持ちになる。
私も10話、11話を見なかったらこれを心の底からどうでもいいアニメとして記憶から
完全に追い出していた事だろう。
兄・修輔のストーカー妹、高梨奈緒役の喜多村英梨さんと同じくストーカーで奈緒のライバル
土浦彩葉役、井上麻里奈さんのおばあさん演技とか、喜多村英梨さんの早口独り言とか
声優の演技面でも見所が満載。まさにこの2話においしい所が凝縮されている。
修輔と変態友達3人が一致団結して「未知への招待」に心ときめかす阿呆っぷりは傑作だった。

こんなテンポを生み出せるノリのいい仲間がいたら毎日が楽しいんだろうな。

ベタ褒めするほどではないんだけど、このアニメで笑える回があったのかという
意外性に大いに驚かされた。
反吐が出るほど嫌いでもなく微妙だなぁ~と感じつつ10話手前で脱落してしまった人がいたら
ちょっとだけ損しているかもしれません。

 凛「服を脱ぎなさい!」
一同「きたあああああああああああ」
 凛「大いなる宇宙の意思よ!Come Here!!」

頭の中でたまにリフレインしてしまいます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

71.3 7 2011年冬(1月~3月)アニメランキング7位
LEVEL E [レベルイー](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (929)
4597人が棚に入れました
高校進学に伴って山形で一人暮らしを始めることになった筒井雪隆は、引っ越したその日に自分より先に自分の部屋で勝手に生活している記憶喪失の宇宙人を自称する男に出会う。追い出そうとする雪隆だが、男に言いくるめられ、結局男を同居させた上、宇宙人である事も認めざるを得なくなってしまう。落ち着く間もなく雪隆の周りに男をめぐって、人間の宇宙人研究機関員、宇宙からやって来た男を王子と呼ぶ護衛達、更には山形周辺を縄張りとする好戦的な宇宙戦闘民族ディスクン星人まで動き出し、風雲急を告げ始める。しかし雪隆達の不安をよそに、当の本人は全く緊迫感無く悠々とショッピングを楽しんでいた。

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

感想、そして雑談(宇宙人)

冨樫義博さんが1995年から作成した漫画が原作の今作品はSF、オカルト的内容を含むギャグアニメです。

オムニバス形式の今作品は「地球来襲編」「食人鬼編」「原色戦隊カラーレンジャー編」「高校野球地区予選編」「バカ王子・結婚編」などの複数パートから構成されています。

私は地球来襲編や結婚編などが好みでしたが、どの回も面白い内容で満足できました。
特にバカ王子のボケと筒井雪隆のツッコミが良いですねw

オカルト的内容は実に興味深く、SFとして完成度の高いものとなっていたと思います(まぁSFなんてあんまり見ないんですがw)

しかし、一番面白いのは、作品の設定でしょうね。宇宙人が地球上に既に飛来してきているような説は沢山ありますが、それを実際に物語として視聴したのはこれが始めてでした。

複数の種族が存在する中、どのような世界観が生まれるのか。あまり本編では触れていませんでしたが、それでも片鱗は垣間見ることが出来ました。
というか山形県怖すぎだろw

音楽の方はOPが特に気に入りました。元々栗山千秋が好きな私にはたまらんかったですw


さて、突然ですが、皆さんはフェルミのパラドックスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
まぁその内容は知らずとも、多分一度は聞いたことはあると思われるこのパラドックスは有名な物理学者、エンリコフェルミが指摘した論理です。
フェルミのパラドックスとは地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のことを指摘したものです。
広大な宇宙から見たら地球はごく小さい星でしかない。宇宙の長さと恒星の数を考慮した時、地球のような生命が住める状況の恒星があっても不思議ではない。いや、むしろ地球の様な恒星が存在していない筈がない。
しかし、現に地球には宇宙人は来ていない。この矛盾をどう証明するのか?という質問です。
これに対する回答は複数存在します。
・宇宙人は既に地球に来ている(レベルE)。
・宇宙人は何らかの制限または意図があって接触していない。
・宇宙人が恒星間を移動する手段を持ち得ていない。
・この宇宙には宇宙人は存在しない

科学的、フェルミのパラドックス的思考から判断すると一個目と四個目は定義そのものを否定することになるのであり得ません。
すると二番目と三番目が一番有力になります。

しかし、二番目は一つおかしな点があります。我々地球人が宇宙に探索機や電気信号を宇宙に発信していることから判るように外に存在する宇宙人が彼らの存在を発信していない訳がありません。

という訳で三番目が一番有力な説になる訳ですが、これには色々なアディショナルな説明があります。

宇宙人の科学的、技術的恒星間移動は可能なのかもしれませんが、その移動を可能にするだけのエネルギーが足りないということです。これは世界初の SETIであるオズマ計画を実施したフランクドレイク天文学者が提示した定義です。
相対性理論から成る高速度不変の原理で定義される内容から考えれば地球から出た宇宙船が光の99.9999999%の速さで地球から一番近い恒星に往復恒星移動をしても8年掛かる計算でした。また、そのほぼ光の速さで移動する為に必要なエネルギーは莫大であり、とても一つの宇宙船が積み込めるものじゃない。
よって宇宙人が如何なる文明を用い様とも我々地球人に接触は不可能だ、という説。
または(これの詳しいことは知りませんが)一つの恒星で文明が続くのは長くても一万年という謎の法則があるらしく、よって恒星移動技術が発達する前に文明が滅びるという内容でした。

私は(アメリカでは必修科目では無いので)物理というものを習ったことが無いので何とも言えませんが、これらの法則は「宇宙の膨張は光速を超えることが許される」という定義の基考えられる宇宙空間歪曲航法を考慮すれば可能になるのではないのでしょうか。

まぁワープなんてものが実際に可能かどうかなんて無知な私には理解出来る筈も無く、ただ単に宇宙人に会えるのならそれはそれで良いかな~なんて適当に考えている次第でございますw


別の考えも書いておきます。その考えとは地球人が宇宙上で一番科学技術が進歩した恒星であり、他の生命体が生存している恒星ではまだまだ宇宙に進出することはできない。だから、地球との接触が無い。
まぁこれはぶっちゃけ説得力に欠けますよねw
人類が宇宙に進出したのはつい最近のこと。しかも宇宙には地球より何万年と古い恒星が存在しますからね。

最後に、フランクドレイクの定義が気になった方がいたのでしたら(私が書いたのはほんの少しだけです)ネットで調べてみるのも良いかもしれませんね。まぁ多分、その為には↓を理解しないといけないでしょうが・・・汗w

N=N*×fp×Ne×fl×fi×fc×fLxL

例↓

N*:銀河系の星の数(4000億個)
fp:惑星系を持つ恒星の割合(3分の1)
Ne:生物が存在しうる環境にある惑星の数(2)
fl:実際に生物が存在する割合(3分の1)
fi:知的生命が存在しうる割合
fc:通信技術を持つ宇宙人の存在する割合(fi×fc 100分の1)
fL:技術文明が存在する寿命(100万分の1%~1%)
L:一万年

これはドレイクの方程式と言われ我々の住む銀河系の中で、コンタクト(接触)することが可能な地球外知的生命体の数を推定するものです。
まぁ興味のある方は調べて見てください^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

時計仕掛けのりんご さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ドグラ星の王子は宇宙一頭の切れるバカ王子

多少古い作品ですが、2018年秋現在スカパーで再放送中、なので。各社ケーブルテレビ類でも多分同様でしょうし。


冨樫義博原作、コミックス3巻までのオムニバス的中編。
設定やあらすじは今更言うまでもないかなと思うし、文脈によっては適宜入れてくので、長くなるから省きます。
ただ私はとにかく大ファンで、暗記するほど単行本を読み返したものです。

アニメ化が決まったのは連載がとっくに終ってから。
「何で今更...」と自分で思うまでもなく、ジャンプの速報でもツッコまれてました(笑)

放映時は夜中にアニメを見る習性など無かったため、パソコンのオン・デマンドで見ていた。
多分一通り見たんじゃないかと思うけど、その辺の記憶はちょっとあいまいです。それもあって再放送を視聴中。


今改めてテレビで見てみると、原作が冨樫義博、シリーズ構成が花田十輝、他脚本がふでやすかずゆきらと、見かける名前が並び、この辺なんだか豪華な感じがする。

でもやってることは大体原作通りで、あまり変わらない。
ほぼ同じ内容で、テレビ的にきわどいネタ等が無難なものに置き換えられたりカットされたりしている分、単純に原作の方が面白い。
無駄に豪華なスタッフだったような気にもなるが、よく出来た原作を敢えて崩してくれなかったのは、ファン的には嬉しいかな。
原作が大変面白いので、大体忠実なアニメの方もやっぱり楽しめる。そういう点ではグッジョブだったんだろうか。



強いて言えば、ストーリーの根幹に関わるし、ぱっと見何てことないんだけど、少々きな臭いかなと思えるネタが、「見えない胃袋」のエピソード。

食事したところで決して治まらないもう一つの「空腹感」があるという宇宙人の話。
「空腹感」があるといっても胃袋の様に器官が存在して、そこがカラだと訴えているわけではない。そんな器官はどこにもないし、満たさなければ命に関わるという訳でもない。しかし寝るなと言われても眠くなってしまう様に、確かに存在して宇宙人を苛み続ける。
その「空腹感」の根源をその宇宙人は「見えない胃袋」と呼んでいる。

その空腹を治めるためには人間を食べるしかないのだけど、食べたら無くなってしまう。その人がいなくなってしまう。
例え「見えない胃袋」を満たすために食事をしたところで、満たされるのは「胃袋」だけ、そしてやってしまったという思いと消えた人間。それでも「胃袋」は存在し続けており、その言うがままにまた「空腹感」に苛まれ続けなければならない。


私は喫煙者及び中程度のカフェイン中毒のため、これらがないと割と大変だったりする。気を紛らわせるために暴れてみたり、かと思うとふらついてろくに立ってもいられなくなったりとか...
そんな状態で自販機を求めて街中を徘徊する様は、夜中にコカインを切らしてしまい、薬局の扉をガンガン叩いて大騒ぎしたというバロウズの記述と比べても、他人事とは思えない。

そう、「見えない胃袋」=「依存性ドラッグの血中濃度」、という暗喩だ。
と、少なくとも個人的には解釈している。


宇宙人が人間を食べるだけなら古典的、むしろ普通とすらいえる展開。
なのに「見えない胃袋」を満たす事に対し、冒頭で「代用品」をむさぼっても治まっていないところとか、治めるためには薬が必要になるところとか、ことさら罪の意識を強調しているところとか、逃れようにも依存性そのままに繰り返し付きまとってくるところとか、そして遂に誘惑に負けてやってしまった後にくる苦悩とか。

もしこれら手の込んだ描写が、本当に敢えて裏を読ませようと誘導しているものだとしたら、作者にはそこで表面的描写とは別の、誰にでも訪れかねない危険な「深淵」を匂わせる意図があるのだろう。
裏側に存在するにはそれ相応の苦悩と、そして勿論それに伴うであろう「満腹感」も。


これは気軽に見てても面白いけど、こういう穿った楽しみ方も出来る作品。単行本何度読み返しても飽きなかったのも、見方によって様々な色合いが楽しめたからだと思う。


まあこのエピソードはたまたま先日録画を見たから取り上げてみたというだけでもあるんですが。
しかし、私の事は反面教師にしておいて、ニコチン・カフェイン・アルコールの合法ドラッグ三種の神器も程々にしておきましょう。
「見えない胃袋」に苛まれない様に...

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

富樫仕事しろ、富樫の世界、富樫の才能についてⅠ

この作品の原作者、冨樫義博さんについて、主観まみれのお話です。

■なぜ今更アニメ化か
主観ですけど、時代が富樫の天才さに追いついた。つまり、
「一般ウケしにくいけど見る人が見れば素晴らしさを理解できるタイプ
 の作品をアニメで流しても良い」時代になった。

幽遊白書やハンターハンターと違い、富樫の秀才的な面よりも天才的な
面が強い作品だから、中々ウケはよろしくない。自分は富樫作品じゃこれ
が一番好き。で、周囲のアニオタ連中もやっぱりこれを一番評価してる。


■天才と秀才(努力家)と、大衆に媚びる人間(作品)について

こっちも主観(周囲のアニオタ共とは見解が一致しているので完全な主観
って事でもない。)なんですけど、漫画やアニメを数見てる人だと理解して
貰えるんじゃねーかなと・・。この区別ができない人とはアニメ、漫画を
本気で語りたくはない。未熟者としてみてしまう。


天才系
田中芳樹、尾玉なみえ、富樫、福本、富野(ガンダムの監督)、あとは刃牙、
ジョジョ、蒼天航路、(攻殻)の作者、(多分、浦沢直樹もこっち)

超秀才系作品
(攻殻)、コードギアス、銀玉、とある魔術、ハルヒ、エヴァ、まどかマギカ

媚びてる系作品
テニプリ、ワンピ、コナン、けいおん、他大衆狙いの単純、萌え、感動、エロ作品
(あとコードギアス)


攻殻をどっちに分類するか微妙なんですけど、超秀才系作品は凡人の才能の
加算の延長線上にあって、天才のそれは加算では永久に届かない別領域。

秀才のそれは基本模倣と研究にあり、天才が生み出した作品、キャラ、個性、
世界をいかに上手く模倣、応用、バレないようにパクれるか。あとはその時代の
人、流行が何を求めているかを研究、推測しそれを適切に作品に反映させる事。

見ているものが天才の場合は自分の世界であって、秀才は読者、視聴者、時代。
媚びてる系作品は愚民、大衆を相手に悪く言えば「売り上げのみ」を見ている。
あとは作者自身がたまたま大衆の中で作品を書く程度の才能があった、とか。


で、上に上げた天才系の中で同時に超秀才でもある人間は田中芳樹、富樫の2人

この2人は「天才的に独自の世界を構築しつつも、その話で多くの人を楽しませて
あげよう」って意識がある。だから強い、だから話が面白い、評価する人が多い。

そして田中仕事しろ、富樫仕事しろと言われる、言われ続ける。


んじゃもう一回まとめますね。

富樫、田中の異常な才能
見ているものは自分の世界かつ、読者、視聴者、時代。天才にして秀才

普通の天才、
見ているものは自分の世界、やりたい事をやる、面白くなきゃ読むな、見るな系。
あるいは自分が面白いと思っているものが、一般的な感覚とはズレている。
悪く言えば傲慢、マニア向け、それ故に個性が目立ち一部の熱狂的なファンが付く
作品、他の誰にも作れない独創的な作品になる。

超秀才作品
見ているのは脳筋以外の一般的な視聴者、一定以上の年齢~大人、目の肥えた人
原作者1人~スタッフ全員にその意識があるか様々だが「これなら絶対面白いだろ、
完成度高いだろ、ここまでやってやったんだから買ってくれ」な作品。

媚びてる系作品
見ているのは脳筋、低年齢層、他作品と区別が出来ない人間、多数決的な大衆
重視しているのは「単純さ、楽しさ、(萌え、エロ、感動、愛他)シンプルな成分」
作品を書く、作るのが簡単かつ、売れやすい、商業的に見れば一番正しい選択。
特にコードギアスは凄いと思う。超秀才系作品でありながらも、こっちのユーザーを
かなり巻き込む形の、ある意味芸術。詳しくはあっちのレビューに書いたけど。
やり口が個人的には好みではないってだけで、作品の中身は色々な面で評価してる。


大分長くなったので、あとはハンターハンターの方に書きます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

70.7 8 2011年冬(1月~3月)アニメランキング8位
ドラゴンクライシス!(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (1192)
7373人が棚に入れました
高校生の竜司は海外の両親と離れて一人暮らしをしていた。だが、はとこの英理子が帰国したことからその日常は一変する。闇ブローカー「ファング」との接触、謎の美少女「ローズ」との出会い。しかもローズは伝説のレッド・ドラゴンだと判明する。ローズは初対面の竜司に夢中で……。

声優・キャラクター
釘宮理恵、下野紘、ゆかな、仁後真耶子、堀江由衣、いのくちゆか
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

観たきっかけは、GEOで「とらドラ」の隣の棚にあったから(笑)

そして、釘宮さん(ローズ)が「りゅうじ!」と呼ぶ声で、妙な郷愁を感じた人は、きっと大勢いるよね(笑)

「ゼロの使い魔」「カンピオーネ」などが好きな方は合うかもしれません♪

【視聴終了】
{netabare}
まず主人公の設定が、優しい(ヘタレな)性格。ニブチン。なのになぜかモテモテ。ハトコの美人なお姉さんと同居。トラウマにより力を隠しているが、実は世界有数の実力者。

うん、テンプレw

いわゆる主人公最強系&ハーレムアニメなのですが、その能力は、「すごい道具を使える」ということなので、道具が凄いのか、人(主人公)が凄いのか微妙な感じ。更に、ドラゴン(ヒロイン)と「エンゲージ(契約)」することで、ドラゴンにちなんだ特殊能力を使えるので、これも、ドラゴン(ヒロイン)が凄いのか、人(主人公)が凄いのか、微妙。

さらに、鈍感でヘタレな性格、なのにモテモテハーレム状態なので、イライラすることもw

主人公最強系の場合、「爽快感」「圧倒的な格好良さ」というのが大切だと思います。また、ハーレムの場合、「その主人公がハーレムを築けるだけの人物か」というのが大切だと思います。その、どちらも足りない感じがします。それが、多分低評価に繋がっているのかと思います。

良かった点としては、ヒロインズの可愛さと、声優さんの豪華さ。

メインヒロインのローズは、金髪碧眼のロリキャラ。釘宮さんらしからぬ?始めから主人公にデレデレしていました。正直、キャラと声優さんは合ってないとは思うけど、まあ、こんな釘宮さんも良いかな~という感じです。

サブヒロインの一人、江藤美咲は、薄幸の幼馴染キャラ。黒髪ロングで貧乳と、まあ、テンプレですな。ローズの当て馬にさせられた感はあるけど、それも薄幸感を引き立て、個人的には一番好きでした。

他にも、マルガやアイなど、多種多様のテンプレキャラを楽しめます。

それは悪くないけど、まあ、やっぱり良さはキャラだけかな。ストーリー的には序盤以外はあまり良さがなし。なんか、場当たり的というか、襲いかかってくる敵をとりあえずやっつけているうちに話数が過ぎていき、最後はムリヤリまとめた感じ。他の方のレビューを観ると、どうやら後半は原作を無視してたのかな? とりあえず、最終話は恥ずかしくなりましたw
{/netabare}

【総括】
古いアニメですが、数字以上に古い感じがしました。良く言えば王道、悪く言えば使い古された展開やキャラ。

キャラ萌えに特化したハーレムアニメですね。類似の作品群は多く、デレデレしてる釘宮さんを眺めたい方以外は、今更観る必要はないのかもしれませんね(視聴当時はアニメ若葉マークだったので楽しめましたが、今、冷静に思い返してみた結果、酷評っぽくなってしまいました)。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

感想、そして雑談(ロリコン、ペド、ショタコン、そして新たな道)

ロリロリロリロリロリロリ・・・・・・・
全てが釘宮の為にあるようなアニメ。

視聴者が求めるニーズに答える。これが近代アニメの傾向。
視聴者をいかにビジュアルで感動させるか、喜ばせるかを探求した結果である近代アニメの象徴的作品ですねw
内容は深い訳でもなく、設定は謎に包まれた部分が多い。

設定が詳細に説明されていないのは作品が駄作なのでは無く、単に詳細を説明する必要が無いからでしょう。
これも最近のアニメの傾向とも言えるでしょうね。

ある程度の矛盾は仕方が無い。それよりも可愛いキャラ、綺麗な背景、そして感動的な恋。
これが今のアニメの王道です。

そんな敷かれた道をまっすぐ突き進んだのが今作品です。

私としてはあまり見ることをお勧めしませんが、最近のロリアニメがどういったものなのか、または人気の釘宮がどういった声優なのかを知りたい人にはお勧めかもしれませんね。
釘宮病の人は既に視聴済みだと思うので触れておきませんねw

音楽、作画などは、正直全然覚えてませんので、他の人のレビューを読んでくださいw←おい!

最終的に落ち着くところ、この作品は最近の傾向にもろ影響を受けたロリアニメと理解していただければ・・・w

さてここでロリコン、ペド、ショタコンの違いについて・・・(俺は何を言っとるんだw)
ロリコンはロリータ・コンプレックスの略
ペドはペドフェリアの略
ショタコンは正太郎コンプレックスが起源らしいです。

一見違いの見えないタームですが、意外にもちょっとした違いがあります。
ロリコンとは中年や年の離れた男性が少女に性的嗜好や愛情を抱くことを言います。
ショタコンはロリコンの男性バージョンと考えて貰えれば結構です。
ペドはロリコンやショタコンより病的意味で使用されることが一般的です。さらにロリコンの対象が少女であるなら、ペドの場合は(基本10歳以下)幼女を指す場合が一般的です。また、ロリコンやショタコンのように性別的差別は無く、女性にも使われえると思われます。

後、もう一つ知っておかなければいけないのは(いけないのか?w)エフェボフィリアでしょうね。
エフェボフィリアはロリコンと類似していますが、対象年齢が中年ではなく成年男子です。

最後にロリコンやショコタンはジャンルとしては愛情的ニュアンスが基本であり、性的欲求を示す言葉はペドの方が正しい、と個人的には思います。

って俺は何を話してるんだww

今更ですが、私、ロリコンではありません!あ、いやまだ高校生だからエフェボフィリアか。まぁ何でも良いですが、少女、または幼女にはめっきり興味が無く、ツンデレに道を日々究めています!!(説得力ねぇ~と思った人、同情します。←何を言ってるんだかw)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

名無し さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

くぎゅファン必見の一作

ああ ついに観てしました 実は前からこのアニメについては知っていたのですが今頃観てしまいましたww

まぁ率直に感想をいえば「大変面白かったですネ」

このアニメはくぎゅ(釘宮さん)ファンの方はやばかったんじゃないですかねwww
自分もくぎゅが大好きなので灼眼のシャナとかゼロの使い魔とかいろいろ見ているときにこの作品にあたりましてww

「ああそういえば昔(1年前くらい)なんかやってたよな これ」
      ↑
 みたいな軽いノリで観たわけですよ そうしたらもうとまらなくてww  結局 全話観ちゃったわけですよwww

もうこのアニメはすごいですよ 
なんと1話からくぎゅ(釘宮(ローズ)がデレデレでニヤニヤが止まりませんでしたwww だってあれですよ シャナとゼロ使観てからこれですよ  もう最高でしたww

ツンのない釘宮さんは久しぶりに見ましたww(でもけっしてツンデレが嫌いではないですよw)←いや むしろ自分はツンデレが大好きです  

とくにこのアニメを観ていてニヤニヤするところはローズが「りゅうじ好き~  好き スキ・・・・・・」と言っているところです
あれは何度見てもニヤニヤしてしまいますねwww

ああそれで 物語のほうですが自分はこういうの好きですネ
こういう非日常的な作品は何か魅かれるものがありますねww

作画は・・ うーん なんか中の上くらいってところですかね

あっ 声優はGOODでしたよ このてんはいうことなしです

音楽、キャラはまぁけっこうよかったですw

とにかく釘宮さんファンでこの作品を観ていない人は絶対観たほうがいいですね 超おすすめします 

くぎゅファンじゃない人を観てもたのしめるアニメだと思いますw

最後になりましたが 長いレビュー最後までお読みいただいてありがとうございました(あっ でもほどんど自分のだべりみたいな感じになってしまって なんかすみません)

まぁ とにかく お読みいただき 
    ありがとうございました^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

70.1 9 2011年冬(1月~3月)アニメランキング9位
放浪息子(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (660)
3566人が棚に入れました
「女の子になりたい男の子」二鳥修一はその気持ちを押し隠していたが、あるときクラスメイトのさおりに女装しているところを見つかってしまう。以前から修一に好意を持っていたさおりは、それから修一に積極的に女装させるようになるが、今度はよしのにも女装がバレてしまう。しかし、よしのは「男の子になりたい女の子」だった。

声優・キャラクター
畠山航輔、瀬戸麻沙美、南里侑香、南條愛乃、千葉紗子、豊崎愛生、井口祐一、水樹奈々、堀江由衣、松岡禎丞、水原薫、中井和哉、藤原啓治、本田貴子

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「わからないもの」に、どうして、わたしたちは感じ入るのか

 すばらしい。
 いままで観た、すべてのサブカルチャー系の作品のなかでもダントツだった。
 人のこころの複雑さを描くということについて、これほどしっかりと見られる作品には他にであえていない。

 *

 自分は、いまは、このアニメの主人公ほどにセンシティヴな人間ではないにもかかわらず、かつて、このアニメの主人公ほどにセンシティヴだった中学生の頃を思い出してしまった。
 言葉の一言一言があまりにも暴力みたいに機能してしまう、やっかいな自意識で生きていた日々のことを思い出してしまった。

 他の人のレビューを読んでいて、なるほど、と思ったのは、この作品の登場人物たちの動機が「わかりにくい」と言う人が意外に多かったことだ。
 「わかりやすい」ものではないことは確か。でも、それは描写が稚拙でわかりにくいのではなくて、描写が複雑だからわかりにくい、ということだ。
 この作品の登場人物たちは、いつまで経っても悩み続ける。たとえば、宮崎駿の『千と千尋』のように、わかりやすい成長を遂げない。この作品の人々の感情はいつまで経ってもわかりにくい。
 ただし、わかりにくい、ということは彼/彼女らがいつまで経っても「成長」を遂げないということではない。成長とは、わかりやすい覚悟や、わかりやすいものになることではないのだ。
 たとえば、こういう話を紹介したい。(※1)

(引用ここから)
ハーバード大学にかつてローレンス・コールバーグという心理学者がいました。彼は子どもたちの知識の発達を6段階に分けて評価するために実験をしています。

 まず、物語を聞かせます。こんな内容です。

「ハインツという男がいます。ハインツの奥さんはガンで死にかかっています。お医者さんは最近売り出された特効薬を使うしかないと言っています。その薬の開発者は、開発費の10倍の値段を付けているため、薬はとても高価です。ハインツは募金を集めましたが、値段の半分しか集められませんでした。ハインツは開発者に交渉しましたが、色よい返事をもらえませんでした。ある日ハインツは、愛する妻のため、薬のある倉庫に忍び込み、盗み出しました」
上田: さあ、この行為をどう考えるか。子どもたちに答えさせます。
 コールバーグは、男の子はより高い段階で判断を下していてスコアが高く、女の子は判断が下せずに、スコアが低いという結論を導き出しました。中には「開発者の所有権とハインツの奥さんの生存権のどちらが高いかという問題だから、そこを決定すれば正しい答えが出る」などと大人顔負けの論理を導きだす11歳の男の子まで現れます。

 ところが、この結果に反発したのが、キャロル・ギリガンです。この物語で設定した問題は、現実に起きたとしたら算数のように一つの答えで解けはしないのだから、「答えは出せなくて当然」というわけです。

 ちなみにコールバーグの実験ではスコアが低いとみなされてしまう、11歳の女の子の答えはこういうものです。

「製薬会社をちゃんと説得する方法はないものだろうか、もっとお金を集めることはできないのか。奥さんのためにと盗みを働いた夫が捕まったら、自責の念にさいなまれた奥さんは病気が重くなってしまうのではないか……」

 11歳の女の子はこういったプロセスを考えていて、結論が出せませんでした。コールバーグのやりかたではこの11歳の女の子の発達段階は低いと評価されてしまいます。

でも、ここで11歳の女の子が思いを巡らせているのは、ガンで死にかかっている奥さんを救おうとしているハインツのとった方法が正しかったか間違っていたか、についてではありません。ハインツの奥さんが助かるにはどうしたらいいだろうか、という具体的な状況に対するコミットメントのあり方であり、結果としてなるべく誰もが傷つかないで、最良の結果=奥さんが助かる道筋を円滑に見つけてこうとすること、つまりケアの仕方なのです。


 そこまで思いを巡らせたがゆえに安易に答えを出せなかった11歳の女の子を「発達段階が低い」と断ずるのは間違っているのではないか? それがギリガンの指摘でした。

(引用ここまで)

 「成長」というのは、「わかりやすい」ものになることであることもある。しかし、それだけが成長なのではない。そのことを、わからない人はいつまで経ってもわからない人はわからない。この国の中枢の、とてもあたまがいいはずの人でも、このことがわからない人はわからない。
 これはとても、悲しいことだ。

■二鳥くんは、「性同一性障害」と名付けられればいいわけではない

 「結局、二鳥くんが女の子になりたいのか、女の子のかっこうしたいだけのかがわからなかった」という人がいた。
 なるほど。そういう「わかりかた」をしたいのだな、ということはわかる。
 二鳥くんは、女の子になりたいのかもしれない。あるいは、女の子の格好をしたいだけなのかもしれない。物語がすすんでいき、それがどちらかの方向に結実することはあるだろう。しかし、それは、「ああ、結局、二鳥くんはそういうことがしたかったのね」というように「わかった」ことになるのだろうか?
 そうではない、とわたしは思う。

 この話は要するに、二鳥くん本人にも、自分の欲望の状態がわからない、という話だ。二鳥くん自身、女の子になりたいのか、女の子の格好をしたいのかがわからない。
 だからこそ、この話は悩ましいのだ。
 欲望の状態がわからないからこそ、いっそう生き辛く面倒くさいのだ。
 そのことがわかるか、どうか。
 この作品の魅力はその一点にかかっているといってもいいだろう。

 主人公の二鳥くんは「もしかしたら自分の欲望はアブノーマルなものなのかもしれず、しかしながらその欲望にどのように、どこまで、どうむかっていけばいいのかわならい」ということで悩む。
 と同時に、思春期特有の誰でももつ悩み「自分が何者なのかわからない。何者でありうるのかわからない」という二つのことに同時に悩む。
 前者の悩みは、いささか特殊な悩みではあるが、後者の悩みは、ごく一般的に多くの人が経験したもの――あるいは、今まさに経験しているもの――かもしれない。単に「悩み」の話として捉えれば、この話は二鳥くんの特殊性によって、かなり変わったものとも見えるだろうが、ごく誰でももっている悩みを増幅させているだけ、と捉えることもできる。
 だから、この作品の悩みは、実はけっこう「特殊なもの」として、自分と切り離さずとも見ることができる……とわたしは感じている。



 二鳥くんはもっと、「わかりやすい」ものになることはできるだろう。
 「わたし、オカマなの」って言われたほうが、世間的に対処しやすい。
 「はっきりとしたもの」になるだろうけれど、そういう「はっきりしたもの」になってしまった存在っていうのは、実はもうすでにその時点で、別のものなのだ。

 むかし、確か村上龍だったか誰かが、「自分が何者であるのかを、自分で位置づけることができる人間」=「大人である」ということを「大人」の定義のひとつとして言っていた。
 「あなたは、どうしたいの?」
 「あなたは何者なのか?」
 それが説明できることが大人なのだ、と。

 でも、「自分が何者であるかを言える」ことはさまざまな「成長」のあり方のヴァリーエションの中の一つでしかない、とわたしは思う。
 それによって、そっちの方が生きやすくはなる。生きやすくなることをもって「成長」と呼びたい人は呼べばいいと思う。それを直接には否定しようとも思わない。だけれども、それだけが成長だ、と考える人がいるならば、それは違う。
 確かに、「何をしている人か」「何がしたい人か」ということがわかれば、社会的に処理しやすい存在にはなるだろう。
 仕事の上での効率性があがる。メンタルな安定性はあがる。仕事の上では確かに対処しやすくなることが多い。コミュニケーションコストは低くなる。本人も、楽になることが多い。だから、そういう状況のことを人は「成長」と呼びたがる。
 そのような「成長」を経験しないという点では、確かにこれは「成長」の話ですらない。

 だけれども、実は「何者であるかを宣言してしまう」「わかりやすいものになる」ということは、それ以前の、繊細な悩みを捨ててしまうことでもある。それは、繊細な問題を捨てきれずにずっと、一生を過ごしてしまう人にとっては、鈍感な暴力として機能するような言葉を投げかけやすい存在になりさがることも忘れさられるべきではない。(とらドラ!のマルオくんのスキー教室のときのアレみたいなもん。)

 当人の問題としては、「生きやすい」ものになったほうが楽でいいかもしれない。
 だけれども、誰かが生きやすい仕方へとスライドできたとしても、それによって生きにくかった頃の悩みが世界から消えるわけではない。それはやっぱり残る。しかも、「わかりやすい」「成長した」生き方を選んだ人たちが、「生きにくい」「未熟な」人々に「君はもっと、はっきりしないさい」「きみは何がしたいのかわからない」という、無神経な言葉を投げかけたりする。
 これは、とても不毛で、残念なことだ。

 この「当人が楽になるための処方」の問題と、「ここにこういう悩みがあって、この悩みは重要な話です」っていう問題は一緒のはなしだと思っているひとが多い。それは「未熟な人が成長をしていない」。そういう話だと思っている人が多い。
 悩みは成長すれば、解決するんじゃない。
 悩みのかたちを強引に処理しやすいものに変えることで、悩みのありようが変わるのだ。それを、多くの人は「成長」と呼んでいる。
 それでいい場合もあれば、そうでない場合もある。
 多くの場合はそれでいい。でも、だいたいな、7割ぐらいじゃないのか。それでいいのって。

 「わかりやすいものになれない人々」「まだ、自分が世界にとっていかなる価値があるかわからずに悩んでいる人々」
 こうした人々を救い出すためのメジャーな方法の一つは、いわゆる、
 「あなたはそのままでいいんだよ」
 と言ってあげることだ、という人もいる。
 それは、確かに対処療法としてはいいし、言われた方は気がラクになるのだが、
 そういう通り一遍な手法は、単に通り一遍な手法でしかなく、結果としてメンタルをこじらせることにもなりやすい。
 こういう手法は「コンプレックス商法的」と言われて、批判されることもよくある。



 だけれども、志村貴子は、そういう安易なコンプレックス商法的な方法による救いを書かない。
 「自分の価値に悩み続けるあなた」
 を無条件に肯定したりしない。

 「わかりにくい」ことでしかありえないことの、やるせなさを、ずーっと描きつづける。

 それによって、救われるのかどうかは、よくわからない。
 救われないかもしれない。
 だからなんだ、って思うかもしれない。

 だけれども、悩むということはそういうことでしかないし、そういうことの連続のなかで、
 生きることなんだ、と了解するしかない。

 その、もっともやっかいな悩み方を、志村作品はずっと提示し続ける。
 そういうものがある。
 そういうものがあるのだ、ということを、ただひたすらに提示する。

■娯楽の手法。「文学」の手法。
 
 本作の「わかりにくさ」を、別の切り口から、駄目だという人もいるだろう。
 「問題が繊細なのはわかった。しかし、その繊細さを描く手法は、もっといい方法があったのではないか」と。
ハリウッド的な物語作法からすれば「誰がどういう欲望を抱いているのかはわかりやすく書きなさい」ということになっていて、そっちのほうが物語を見るうえで、とても楽でわかりやすい。
 たとえば、その手順をもっともクリアーに踏んでいるのは、『とらドラ!』での岡田麿里の仕事だろう。とらドラ!は、物語前半においては、わかりやすい動機をもっていた人々が、物語後半に行くにしたがってそのこころのありように、より複雑にこころにヒダを刻んでいく。
 そのプロセスの丁寧さゆえもあり、『とらドラ!』は多くの人に支持されたと言ってもいいだろう。
 確かに、その指摘は一理ある。

 だけれども、そういう『とらドラ!』のような手法は確かに多くの人にわからせるためにはとてもいいのだが、あたりまえながら、前半パートに使う比率が長くなるので、複雑な描写は後半の数話で少しするだけで終わってしまう。
 しかも、『とらドラ!』の前半パートのようなものは、ああいう描写が耐えられない人もいる。ステレオタイプな人物描写が前半パートでは続くわけで、そもそもああいう人物描写は辛い場合、というもけっこうあるのだ。
 だから、まあそこは、好みの問題でしかないところがあるとは思う。ただ、まあ『とらドラ!』が偉かったのは、それはそれで事実だろう。

 しかし、こういった女性のめんどくさそうなところを細かく描いた作品はほんと男は、こういう作品がかけない。残念なことに。



*追記1:とりあえず原作9巻まで読んだ。

*追記2:『敷居の住人』全巻よみおえた。志村貴子すばらしいな…!

*追記3:
 ほかの方のレビューを読むと「気持ち悪い」ということを書いていらっしゃる方がたくさんいて、素直におどろいた。
 はるな愛、ピーコ、美川憲一、美輪明宏 のようなトランス・ジェンダーの人間がこれだけテレビに出まくっている現在の日本においても、いまだに性的にやや特殊な願望をもった人間がこれだけ忌避されるものなのか…。
 もちろん、わたしが「同性に迫られたら」それは、わたしはそういう性的嗜好をもっていないから、その場合にはようやく「気持ち悪い」ということは思う。でも、それはチカンされたら気持ち悪いのといっしょで、気のない人から迫られたら気持ち悪い、ということでしかない。そういうこととしてではなく、単にその存在が。その欲望そのものが「気持ち悪い」というのは、わたしは正直もはやわからなくなってしまった。
 「気持ち悪い」と感じることが悪いとは思わない。それは感覚だから、悪いとかいいとか、そういうことを問えるものではない。でも「気持ち悪くて当然であり、わたしは正しい」とは判断してほしくない。感覚と判断は、分けてほしい、とわたしは思う。感覚そのものに対して社会的な良し悪しは問われないし問われるべきではないけれども、事象に対する判断や政治的な言説には良し悪し問われる。
 この国の人々はとても優しいし、オタクの人々は輪をかけて優しいので、ゲイやオカマの人を前にして、ひどい対応はほとんどとらないだろう。だけれども、感覚的には、いまだに性的に、ごく保守的な土壌が完全に温存されたままである、ということを、しみじみと思いしる。
 二鳥くんが、これほどに悩まなければいけない場所である、ということ自体がきわめてかなしいことだと思う。30年後には、「こんなことで悩んでいた時代があったのか」と思えるような。そういう時代になっていてほしい。
 その意味で、本作が「古い時代の問題」になることを祈りたい。


*追記4 文学バカ

 まあ、この作品でやられているようなことは、「文学」のなかでも一部の人たちがずっとやってきたことではある。
 それはもう確実に。

 ただ、いわゆる、古典的な「文学」における多様な人々の生の肯定、系のテーマが、文学部に行っちゃうようなタイプの人々のメンタルに対して一種の自縛作用みたいなものも持ちえちゃっていて、それはそれでややこしい問題もあるのだけれども。文学しか読まない文学バカっつーのも大量にいる。でも、この作品は確実にそういう「文学バカ」にもベタに好評なはずの作品で、「文学バカ」にほめられると、ちょっと微妙な気持ちがしてくるということもある。
 実際問題としては、いわゆる一般的な「わかりやすい成長」みたいなものも、それはそれで価値はあると思うのですよ。そういう価値を全否定する必要はない。ないどころか、けっこう肯定していい。だけれども、ザ・文学みたいな人の話を聞いていると、一般的な「わかりやすい成長物語」そのものを目の敵にするような人というのも、かなり沢山生息していて、それはそれで藻前ら、ちょっともちつけ…。と言いたくなることもある。経済学とか経営学とかも、それはそれで面白いんだぜ?フィフティ・フィフティでやってけばいいだけだと思うんだけどね。
 文学部の人々の就職難というのは、ここらへんで自縄自縛しているようなところがあるよなぁ、と感じるので、文学バカの文学絶賛!みたいなノリで、褒めたいというような気力は個人的にはない。というか、もし、典型的な文学バカが、この作品を褒めているのをはじめて観たのだとしたら、わたしはたぶん、この作品に対する印象がもう少し悪かったかもしれない。







※1
上田紀行による紹介
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20120605/232978/?rt=nocnt

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36
ネタバレ

さく太郎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

こういう作品を見るときに要求される「まなざし」について

■ こういう作品を見るときに要求される「まなざし」について
{netabare}
こういう作品を見るときに要求される「まなざし」がある。

ニトリ君や、ニトリ君の欲望をひとつの画一的なカテゴリーに当てはめてはいけない。なぜなら本来「性」というものは多様で、一人ひとりがそれぞれ固有の性を持ってて、100人いれば100通りの性のあり方があるのだから。ニトリ君、君たちは、無理に言葉というカテゴリーで区別して、その枠のなかに自分をおさめなくてもいいんだよ、という、認識と、ふるまいと、まなざしを持つことが求められる。

これは原理的には正しいんだろうと思う。原理的、ないし理想的にはとてもそう思う。原理的に考えて、人間にはタグやカテゴリーなんて付いてない。そうかもしれない。

でも、現実的にカテゴリーはあるし、なくなることもないだろう。それは人間社会の営みのなかで人間を効率的に処理できるシステムだし、コミュニケーションコスト的にも効率的だし、うんぬん。たとえばパスポートの性別欄は微調整が加わることはあっても男/女という分類そのものは今後もなくなることはないだろう。社会がうまく回っていくにはカテゴリーは必要で、今後も残り続ける。カテゴリ化は人間社会の条件としてある。

ということは、自分ではコントロールできない複雑な「性」(あるいは欲望)とどう向き合い、『社会と折り合いをつけていくか』ということこそが問われているのであって、原理的には何もないんだよ、とだけ言うのは何も言ってないのと同じなんじゃないかと思うわけで。そういった原理的な配慮は、いわゆる「周囲が取るべき態度」「誰かへ向けるまなざし」としての、要するにお勉強としてのジェンダー理解なんだと思う。そういった、「お利口さんのやさしいまなざし」は、やっぱりいろんなところで見られる。

「セクシャルマイノリティのこと」や「多様な性の有り方」を、周囲が向けるべき態度、配慮するまなざし、として学ぶのはそもそも違うことのように思う。やっぱり主体の問題として、自分のこととして、考えるべきなんだと思う。歳を経て、急に自分が同性愛的な指向になることもありえる(例えばなしではなく本当にこういうことはあります)、というイメージで向き合わないといけないんじゃないかと、これは自戒をこめてそう思う。

配慮されたやさしいまなざしでもって、ニトリ君を哲学者か何かのように扱うのは違うんじゃないかと思う。「己の欲望と常に向き合い、境界を絶えず否定し続け、自己の存在の決定不可能性を透徹する……」、みたいな。いやいや、ちょっとまってくれよと。そんなのまったくリアリティを感じない。そんなことは誰もが思うわけだけど、でも一歩間違うと、ニトリ君をそういう風に捉えて理解してしまう。作品のある部分には、あるいはある種の視聴者には、そういった「配慮」の匂いが横溢している。

 思い出してほしい。小学生の頃はもっと俗っぽかったと思うんだ。自分が他の友達とはちょっと違う趣味嗜好を持っていると。ちょっと調べて、安直に自分で自分をカテゴライズしてそれをアイデンティティにしていた。

たとえば、わかりやすいところでいくと血液型占い。子どもの頃はあれをいわれるまま信じちゃう。血液型占いは子供にとっては『まじない言葉』として響く。その子の運命を縛り付ける呪いとして機能する。「科学的に証明されてないからそんなの関係ない」という人は何もわかってない。

A型は~の性格で、って周囲から言われたらコロッと「そうかも!」って信じちゃう、ラベリングとか予言の自己成就とかいろんな説明が付くかもしれないけど、とにかく「俺ってそういう性格なんだ」と内面化していく。
そのうち何か違うな、当てはまらないなって気づいて、歳を経て完全にデタラメだとわかったとき、「血液型占い」という名の呪いは解かれるわけだけど、その呪いが完全になかったことになるわけではない。A型的人間なんだ、と思って、そうやって行動してきたことは事実として残るわけで、そういうものは多少なりとも人格形成に影響を与える。その結果としての今の自分があるわけで。そういう意味では、呪いはいつまでも引き受けるしかない。

性の問題もこういうことがある。あたしセクマイでなんちゃらかんちゃら。ってファッションみたいに表明して、数ヵ月後にはやっぱ違ったやーめた。っていうのが10代の女の子はけっこういる。それが悪いと言っているのではなく、そういう揺れ動きはある。

僕の大切な友人はいわゆるセクシャルマイノリティだ。彼は「自分は(いわゆる)男性と付き合っている。けれど、自分がゲイだとは思わない」という。しかし、こう言い切るまでには、色々な過程を経ている。今でこそ、自分はゲイではないと言っているが、一度自分自身の問題としてゲイについて受け入れ、葛藤している。自分はゲイなのかな…、それともただのファッションゲイなのかな、はたまたバイセクシャルなのかな…。いや、もしかしたら性同一性障害なのかもしれない。あるいはゲイなんじゃなくて女の子になりたいのかもしれない。自分は心が女性なのかもしれない。

自身の欲望――たとえば同性に惹かれる気持ち――を素直に認められず、自分をさまざまなカテゴリーに当てはめていって、そのつど迷走してきた日々は事実としてある。それもまた一回限りの人生の大切な自己形成の時間。自己カテゴリー化と「ちょっと違うんだよなぁ」のずらし込み、この繰り返しによって自己はつくられていく。

「わかりにくい繊細なもの」と言ってしまうのは簡単だが、それは要するに「決定不可能性」ということしか言ってないわけで。実際は外部からいろんなカテゴリー化の圧力を受ける。おまえってレズなの?バイなの?ただ男装したいだけなの?はっきりして!それに対して「いやいやそれは決められないよ」、と横から注釈を入れるのはある意味では正しいとおもうけど、でもそういうことでもない。
「わからないものをわかるようにしたらそれはもう、<わからない本当の自分>とは違うものなんだよ」という理解では何か決定的な視点(しかもそれは大事なもの)がすぽーんと欠けてしまうのではないだろうか。
わかりにくい繊細な心理状態にあるから安易にカテゴライズしてはいけない。これはその通りだと思う。絶対的に賛成。だけど、この考えはちょっとまちがえると、その人の中になにか「本当の性」「真実の性」があるような気にしてしまう。だけどそうではない。(生育環境か脳かの注 あとで追記)
外部から向けられる、あるいは偶然出会うカテゴリーを一回受け入れる。そして内面化する。そのカテゴリーと一回付き合ってみる。でもやっぱりそれだけじゃないんだよ、折り合いつけられなかったよ、ということでそのカテゴリから抜ける。でもそのとき、カテゴリーの一部はかたちを変えてその人のなかに残り続けるんだよね。カテゴリーから抜けたといっても、受け入れるまえのまっさらな状態に戻るわけじゃない。人は偶然出会ったものを受け入れて、そこからポロっとこぼれ落ちることでまた別のものになっていく。そういうことを繰り返していく。
人はかけがえのない固有の存在として生きているけれども、生権力の対象となるような単純な数値化された身体としても生きている。
むしろ人間は単なる数値化された身体としてしか現実にいないのが、その数値化されたスペックがたくさん積み重なったときにポロッと何か零れ落ちる。それが自分のアイデンティティの核になってしまう。
それが自分のアイデンティティの中核になることがある。だけどそのとき、それはもう数値に還元されなくなるかけがえのないものとして残る。
{/netabare}


■ みかみさんとの擦り合わせ(性的な意味で)
{netabare}
「わからないもの」に、どうして、わたしたちは感じ入るのか
http://www.anikore.jp/review/46586/

私の文章は、一見するとみかみさんの文章への峻烈な批判のように読めないこともない。というか普通に読める。が、私はそうは思っていない。

まず、私が放浪息子をみつつ考え、文章で書いたのはこういうことです。「n個の性というか、人の数だけ性の形があるので、一切の分類はしてはいけない」という考え方が根強くあって、それはある種の素朴さを身に纏って社会でも広く流通している(後述)。しかしカテゴリーそのものを取っ払ってしまって、欲望について考えられるのだろうか。好み、嗜好(思考、志向、指向)には何らかのカテゴリーが不可避的に作用していて、それとの距離感で常に揺れ動きながら欲望は形作られているのではないだろうか」ということが問題意識としてあった。

みかみさんは「成長」や「大人」というロマンチックな概念の自明性に寄りかかっている人への批判(ニトリわけわからん言説への批判)から文章を書いているので、テクストの戦略として「安易にカテゴライズすな」という意味で「わかりにくさ」を打ち出し、肯定的に扱っている。

しかし、かといってみかみさんがn個の性を先鋭化させ、「一切の分類を拒否」しているわけではないと私は読んだ。「わかりにくさ」という言葉に含まれているものが私とみかみさんとで、それぞれ微妙に異なるのだが、見かけ上、字面としては同じなので、私の文章はみかみさんへの批判っぽくなってしまっている、、、ような気がする。

-----引用開始-----
 この話は要するに、二鳥くん本人にも、自分の欲望の状態がわからない、という話だ。
(中略)
主人公の二鳥くんは「もしかしたら自分の欲望はアブノーマルなものなのかもしれず、しかしながらその欲望にどのように、どこまで、どうむかっていけばいいのかわならい」ということで悩む。
 と同時に、思春期特有の誰でももつ悩み「自分が何者なのかわからない。何者でありうるのかわからない」という二つのことに同時に悩む。
だから、この作品の悩みは、実はけっこう「特殊なもの」として、自分と切り離さずとも見ることができる……とわたしは感じている。
(中略)
 悩むということはそういうことでしかないし、そういうことの連続のなかで、生きることなんだ、と了解するしかない。
-----引用ここまで-----


ここでみかみさんは3つのことを言っている。

1.自分の欲望は自分でもわからない
2.それは特殊なことではなく、誰でもそう
3.そういった悩みの連続のなかで人は生きる

これは私の書いていることと、実はそれほど違わないのではないか、と思う。
みかみさんは、成長や大人といういわばロマンチックな幻想でもってニトリくんを排除する態度へのアンチテーゼとして。
私は、社会のなかで素朴に流通している「セクシャルマイノリティ問題っていろいろ難しいよね」というやさしい配慮だって別のかたちの排除なのではないか、ということとして。排除は言い過ぎだとしたら「棚上げ」や「聖域化」と言えるかもしれない。

「放浪息子という物語はセクシャルマイノリティの問題があってとっても難しいですよねー」っていう配慮は、同時にニトリくんの特殊性を強化しているような気がする。

ニトリくんは自分が何をしたいのか自分でもわかってないし、それは性の問題に関わらず何についてもそうだし、こうしているあいだにも「現在進行形」でニトリくんの好みや欲望はつねに変わり続けているはずだ。

ニトリくんのなかに深遠な何かがあると思わないで、フランクに「そりゃ変わるよね」っていう態度で見たとき、特段気持ち悪がって忌み嫌う必要もないし、逆に聖域化して棚上げする必要もない。

同時に私が言いたいのは、聖域化せずフランクに語ることで、多少語彙に不備があったとしても攻撃的になるなってこと(マイノリティの攻撃性問題。「いわゆる~」「ある種の~」という語り方で免罪符を得ながら恐る恐るしゃべり、しまいにはその問題について語る人々を「どもり」にしてしまう。ある種の、いわゆる、攻撃性)です。ある種の純粋主義(私たちの苦しみは私たちにしかわからない)が物凄い攻撃的な態度となってあらわれるときがある。それは非常にセンシティブな問題なのはわかるんだけど、あんまりガチガチに締め付けられると棚上げ、聖域化はますます進行していくようなきが、、とかいい訳しながらどんどん息苦しくなっていってしまう。これぶっちゃけよくないと思う。

さて、あらためて、一度みかみさんと私との意見を擦り合わせる。
選好や欲望の変化はあると。悩みの連続のなかで人は生きていくと。でもそのとき、「カテゴリーとの拮抗」という部分をみかみさんは切り捨てていないのだと思う。その意味でノープロブレムだと思う。

と、いうことで、私としてはそんなにみかみさんと意見が違わないように思うのです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

ソラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

Wandering son’s progress

心と体の不一致なんて日常的によくあることだ。
例えば心はやる気で溢れているのに、体は疲労困憊で動けない、だとか
目や頭は体力が回復しているのに、下半身が充分回復できておらず釣り合わない、だとか
そういう類の話でしょう。
性別でも同じようなことが言えるのに何故か性と体の不一致は上記と比べると一般化されていない。
思い返してみると、「男の子なんだから女の子泣かしちゃダメでしょ」「女の子はか弱いんだから…」「男なんだから泣くな!」
みたいな男女差別教育を幼い頃から当たり前のように受けてきたからこそ、そういう性別摩擦が生じるのだと。
そういう行いも区別はいいけど差別はダメ的な風に割り切っていくという解が頭の中をグルグルしてしまう。

子は親を選べない、生まれながら自分の顔のつくりを選べないのと同じで、
性別というものは命題として常に自分の心の中で回っている。
実際そういうテーマを扱うっていう時点で哲学的な要素を含んでいるのだ。しかし本作は堅苦しい描きかたはしない。
放浪息子の原作者・志村さんは傷心百合カップルだろうがBLの双子だろうが近親相姦だろうがトランスジェンダーだろうがデブ専のデブでホモ、だろうが、
そのどれもを、ある時は一つの趣味として、またある時は一つの嗜好として、
またある時は一つのなんの変哲もない日常として、またある時には一つの煩わしさとして、表現し続ける。
性別という概念に対するキャパシティが広く、時には性別を感じなくさせ、時には性別で束縛する。
決して肯定し続けない。無意識に社会性というテーマとリンクさせてしまう。
そうやって、なんの変哲もない日常として非日常を描くことによって、印象的に見せてしまうのは紛れもない彼女の技術なのだと思う。
上記の性癖はどれもが自分の性癖とは一致しないのに、不思議と彼女の作品に触れ続けたいと思ってしまう。


加えて作中では終始、谷川俊太郎イズム、いわゆる『この気持ちはなんだろう』と何回も問う様子が伺える、
自分が中学生の頃、教科書で『春に』を読み、この合唱曲を聴き、不思議と心が安らいだ。
表現するのが困難な心の内を叫び出し、叫んだことで何も変わらない裏の部分を持ち、それでも必死に何かを伝えようとする、

これは一見もどかしさばかりが募るように見える。対話でも片方が一方的に疑問ばかりを投げかけるとあまり良い印象として捉えられない。
そこがこの作品の短所でもある。疑問投げっぱなしで答えが返ってこない。決して全てが全て救われない。ただもどかしい。
でも、答えが出ない問題のほうは多い。それが何を問題としているのか分からないことも多い。目に見えないエネルギー流れている。
生きてれば疑問ばかりが募って煩わしい気分になる、しかし、それでも日々は進んでいく。
救われることだけが全てじゃない。

しかし、その中でも懸命に自分の在り方を模索する純粋で繊細だったり、時に飽きっぽく淡白だったり、
自分で、自分を不器用な存在だと決め付けて、現状の自分を変えなければいけないのかと悩む。
しかし欲望も入り混じった人格なのだから抗えない。それは『欲望』と『不器用さ』が入り混じった感情。実に生活観があり人間臭い。

そして登場人物一人一人の思春期特有の感情表現により、性を意識したあの頃を思い出し、純粋に胸を打たれた。

承認欲求も題材の一つであって、自分の価値観が否定されたりして、考え込んだりしてしまう状況があるのだけど、
そこら辺の描写が丁寧であったからこそ、登場人物にベタに感情移入してしまった。
さりげない言葉一つ一つが人の心情を少なからず支配する。
物事を否定するという感情は固定概念かくる偏見、同族嫌悪、個性の抹殺の気持ちがそうさせているのかなと放浪息子に触れてて度々思う

多くの意味で異質な二次創作なのでしょう。


■あにこれ内の好きなレビュー

やっぱりいい作品にはいいレビューがあるなぁと思いつつ、あにこれ内のレビューは何気に何回もチェックしてたりします。
その中でも、みみかきさんのレビューが好きで何回か読み直してたりします。
秀逸な引用を提示をして、丁寧に登場人物の心理を汲みとり掘り下げるっていう点でこのレビューに勝るものはないとも思ってます。

http://www.anikore.jp/users/profile/10881/ 『「わからないもの」に、どうして、わたしたちは感じ入るのか』byみかみ(みみかき)

※引用

『二鳥くんはもっと、「わかりやすい」ものになることはできるだろう。
「わたし、オカマなの」って言われたほうが、世間的に対処しやすい。
「はっきりとしたもの」になるだろうけれど、そういう「はっきりしたもの」になってしまった存在っていうのは、実はもうすでにその時点で、別のものなのだ。』

『「何をしている人か」「何がしたい人か」ということがわかれば、社会的に処理しやすい存在にはなるだろう。
 仕事の上での効率性があがる。メンタルな安定性はあがる。仕事の上では確かに対処しやすくなることが多い。
コミュニケーションコストは低くなる。本人も、楽になることが多い。だから、そういう状況のことを人は「成長」と呼びたがる。』

『だけれども、実は「何者であるかを宣言してしまう」「わかりやすいものになる」ということは、それ以前の、繊細な悩みを捨ててしまうことでもある。』

『誰かが生きやすい仕方へとスライドできたとしても、それによって生きにくかった頃の悩みが世界から消えるわけではない。それはやっぱり残る。しかも、「わかりやすい」「成長した」生き方を選んだ人たちが、「生きにくい」「未熟な」人々に「君はもっと、はっきりしないさい」「きみは何がしたいのかわからない」という、無神経な言葉を投げかけたりする。これは、とても不毛で、残念なことだ。』

『本作の「わかりにくさ」を、別の切り口から、駄目だという人もいるだろう。
「問題が繊細なのはわかった。しかし、その繊細さを描く手法は、もっといい方法があったのではないか」と。
ハリウッド的な物語作法からすれば「誰がどういう欲望を抱いているのかはわかりやすく書きなさい」ということになっていて、
そっちのほうが物語を見るうえで、とても楽でわかりやすい。』

※引用終わり


さり気なく二項対立論を投げかけつつ、フィクションとして消費者が存在し、評価されることを前提として語っている、
『分かりやすい存在になる』、成長ものの作品だけが高く評価される世間に対して皮肉を投げかけつつ、作品を肯定している。オーソドックスな肯定だけども、説得力があって読み入ってしまう。
私も実際に、男性ホルモンを投与し、男性になった元女性の方に会ったことがあって、その話を聞いた時、性転換した理由やその上で、自分の身体と精神を傷つけてしまった後悔を勇気を振り絞って真剣に話している姿が
ニュースやTVで伝わる思いとは比べられないぐらいに胸に重く突き刺さった。『分かりやすいもの』になったことでの新たに加わる比重というものは必ずあるのだ。成長の種類の多さを知ることもまた成長なのだと私は思う。


加えて、ビスケット1号さんの青い花レビュー、これはイチ志村貴子ファンとして好きなレビューです。
表現の多彩さに嫉妬、、、詩人ですね。

『 きみがいて、よかった。』byビスケット1号  http://www.anikore.jp/review/685465/

※引用開始

『コマとコマの間を大胆に省略して時間や空間をすっとばしてキモチの流れを追っていく構成は、おそらく漫画でしか表現できないものです
確かに、実際に出来上がったこのアニメでは、背景は隙間なく描き込まれているし、とても多くののセリフやカット/シーンが付け足されていたり、
エピソードをなぞるシーンの流れ方そのものまでかなり変えられたりしています。』

※引用終わり

確かに志村作品をアニメ化するってのは幅広い意味で難易度の高い。エンタメに文学的な作品は相性がいいのかっていうのも要因の一つですが、
アニメと漫画では一枚一枚の絵に対する役割の重さが違う。ここら辺は動画と写真での表現の格差と似ている。
コマ割り、フキダシとキャラの位置による様々な印象効果、これは概ね、放浪息子見ていて自分が思ってたことと似ていたりします。


最後に、志村さん10年間連載お疲れ様です。そして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

67.9 10 2011年冬(1月~3月)アニメランキング10位
みつどもえ 増量中!(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (644)
3120人が棚に入れました
『みつどもえ』は、桜井のりおによる日本のギャグ漫画作品。日本一似ていない小学6年生の三つ子の丸井みつば、丸井ふたば、丸井ひとは。この漫画は丸井三姉妹とその周辺人物が織り成す、ドタバタギャグ漫画。人が苦しむ姿が好きなサドの長女みつば、おっぱいが大好きで小学生離れした運動能力を持つ次女ふたば、暗いオーラを出すガチレンジャー好きで愛読書はエロ本の三女ひとはといった三つ子と、個性豊かなクラスメイトや先生によって繰り広げられるドタバタストーリー。

声優・キャラクター
高垣彩陽、明坂聡美、戸松遥、下野紘、斎藤千和、豊崎愛生、大原桃子、葉山いくみ、三瓶由布子、山本和臣、茅原実里、内田彩、井口裕香、斎藤桃子、井上喜久子、天田益男

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

短すぎて消化不良。

アニメーション制作:ブリッジ
2011年1月 - 2月に放映された全8話のTVアニメ。

原作は、2006年から2012年まで『週刊少年チャンピオン』で連載。
2012年から『別冊少年チャンピオン』に移籍。
次回での最終回が告知されている、桜井のりおによる漫画作品。
監督は太田雅彦。

【概要/あらすじ】

作者の出身地である埼玉県上尾(あげお)市を舞台とした非常識な学級日常コメディ。
日本一似ていない小学6年生の三つ子の姉妹を中心に、
市立鴨橋小学校6年3組のおかしな面々のおかしな日常。
友達?なのか怪しい人間関係あり、ライバル意識あり、ストーカーなどの狂った恋愛あり、
仲が良いのか?悪いのか?気持ちを伝えたいのに、
勘違いが更なる勘違いを招いて、益々事態がおかしくなっていく。

別の世界が開いていきそうな変態指数高めのギャグが毎度毎度繰り広げられています。

【感想】

他の人が書いてますが、全22話が最初から決まってて、
1期放送分13回+特別編1回で、余った8回分を2期に放送ってことで中途半端な回数に。
タイトルの“増量中!”とは 長女・みつばの体重のことなのか?
キャラデザのせいで原作より太ましいことに。
原作のあるエピソードをアニメ化した際に、みつばの体重ネタが原作より悲惨になってることがあり、
そうなのか?そうなのね!と納得。

1話目を観た感想。増量中!は話数少ないのに完全アニオリのガチレンジャー話で丸ごと30分使うのは暴挙?
このアニメのスタッフは『みなみけ』『ゆるゆり』などでも悪ノリするのが好きであり、
それが良い結果を出したこともあるのですが、今回はどうなんだろうと?
喜んでる人もいるみたいですが、いつもの『みつどもえ』を観たかった自分としては、
アニオリで時間を費やすより原作エピソードを消化してほしかったような。
個人的にはガチレンジャー話は大して面白く思えなかったですし。

原作では、小学6年生の1年間をぐるぐると永遠に回っているのですが、

アニメでは時系列を無視してオムニバス形式にしていまして、
バレンタイン話をやった翌週に、年越しの話を挟んでから別のバレンタイン話をやったり、
原作では数話続きの運動会エピソードをアニメでは別々の週に分割したり、
使用するエピソードの季節がバラバラで冬だと思ったらプールで遊んでいたりと視聴者が困惑してしまわないかと?

原作にある話は多くは笑えたし良かったのですが、
原作エピソードの放送順のシャッフルの根拠が意味不明で構成が良くないと思ったり、
あと、原作に付け足しでのアニオリでの引き伸ばし部分がイマイチ。

2期もそれなりに楽しめはしたのですが、
このスタッフで3期をやっても、これ以上はマンネリで丁度いいところで終わってよかったかも。

もし、3期をやるとしたらスタッフを一新したほうが良いかもしれない、
欲を言えばハムスター人間みたいに頭身の低いキャラデザを変えて欲しいと思いました。


これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

にゃんにゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

小学生は正義!!www

みつどもえの第2期。
1期を観てない方はそちらからどーぞ(つ´∀`)つ1期
でも1話だけなら観てもいいかも♪


1期同様、三つ子三姉妹を中心とした日常ギャグアニメ。

1期より落ち着いた感がありますが、相変わらず面白いです♪
笑いは減ったものの、ほのぼの度は増して、
私は2期のほうが好きです♪

と言っても、個性強いキャラは健在。
というより、さらに強くなったような…

長女のボヨヨ~ン。
「佐藤が好きでしょうがない隊」の病気っぷり。

その集大成の第7話はホント最高ですww

そして、最終話第8話。
なんていい話…(ノд・。) グスン
親子の絆に弱いんですw


あと、BGM。なかなかイイ曲使ってます。
どの曲もそのシーンにジャストフィット♪
思うんですけど、アニメにしろ映画にしろ音楽って、
雰囲気作る上でかなり大きなウェイト占めてますよね^^





以下、微ネタばれ

これから2期観ようと思っている人は、
出来れば、以下もみんなのレビューも読まないでほしいです。
読んでも全く問題ないですけどね^^







何も知らずに観たのでマジ焦ったwwww
2期は1期のスピンオフなのか?にしても、なぜこれを???
いやしかし、全8話なら十分あり得る…
とりあえず観てみるか。



……

そしてなかなか面白いw

なんてしょーも無い戦隊ものなんだwwwwwww
こいつら正義の味方じゃなくて、
ただの破壊集団wwwww
ただのいじめ集団wwww

そして、
ゲスラゴンの存在価値は…wwwwwwwwww

ああ、そうか。次回活躍するのかぁ…

って、まだ続くーーーっ!????

と、これは1話をみた感想ですが、
この1話、かなり衝撃的です。
簡単に言うと1期のスピンオフですが、
1期観てなくてもこの1話は観れます♪
てか観たほうがいいですよww


2話からは本編に戻りますのでご安心を。


とにかく、
1期がまだの方は、1期から是非!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

- JIN - さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

下品でアホな上に斜め上に突っ走る、みんな変態で大爆笑

[追記]1話目は作中に登場するアニメのパロディ、本作は戦隊モノと無関係[追記]
個人的には「苺ましまろ」と対極に位置する直球派ギャグアニメでした
こんだけ突き抜けてしまった作品なので好き嫌いがはっきり分かれる
作品なのですが「おっぱい」「パンツ」の単語だけで笑えるなら必見!
興味を持った方の参考になれば・・・
全8話構成?で一話完結されているので基本どこから見ても楽しめます
また各話に5~6ネタ入っていますので、1話見れば本作の特徴と魅力が
掴めて自身の好みに合うかご判断いただけると思います
もしシリーズ初見でしたらキャラの役割を覚える意味やテンションの
高さから考えて1期から見ることをオススメします
.
特記すべきは2点、「つまらなかった回がない」「予想の斜め上を行く
あの発想w」になります。もちろん王道があってのことです
やはり一話に切れ味あるネタが複数入っているのはテンポ良くてイイ!
※効能には個人差があります
.
余談ですが第2期は「完全に1期を凌駕」ってぐらいエスカレートしたねw
.
結論:おっさんな私には「ふたばはオレの娘」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

67.4 11 2011年冬(1月~3月)アニメランキング11位
べるぜバブ(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (531)
3601人が棚に入れました
超不良高校「石矢魔高校」でも特に『アバレオーガ』の異名を取る最強の不良・男鹿辰巳がある日ケンカをしていると、川から大きなオッサンが流れてきた。助けてみるとオッサンが2つに割れ、中から赤ん坊が出てきた。赤ん坊に気に入られる男鹿だったが、実は赤ん坊は人類を滅ぼすため魔界から送られた大魔王の息子、カイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世(ベル坊)だった。

声優・キャラクター
小西克幸、沢城みゆき、伊藤静、水島大宙、豊崎愛生、岸尾だいすけ、関智一、杉田智和、荻野晴朗、高木渉、高橋広樹

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

全60話。長い、長すぎる・・・!

どこまで原作を踏襲した内容かは知らないが、ジャンプコミックが原作。

…の割にジャンプっぽくないな、というのが印象。
成分タグでは分かり辛いが、この作品は8割方ギャグアニメだ。

序盤こそ、主人公・男鹿、魔王の赤ん坊「ベル坊」や魔界の人々の設定を把握しやすいストーリーになっていて、ギャグシーンもそこそこ楽しめる内容ではあるのだが・・・

「お約束」が多すぎる。60話中、一体何回ぶっ飛ばされた人が空に飛んでいく様や、真剣バトルではなくしょーもない展開&理由で家屋が半壊・全壊するシーンを見ただろうか。

それ以外にもネタバレになるので書けないが、このキャラには絶対このオチ、というのが多数存在する。

ワンパターンなオチが多すぎて、どちらかというと、それまでのプロセスを楽しむ作品になっている・・・が、それすらも終盤になるとなんとなく先が読めるようになってくる。

だがごくたまに、熱いバトルの回も存在し、「あ、そっかこれジャンプアニメだったわ」と思い出させてくれる。

惜しむらくは、中盤以降主人公たちの影が回を増すごとに薄くなっていったことである。
主人公・男鹿は「人を人とも思わない凶悪な不良」と当初紹介されているが、ごくごく一般的な家庭で育っており、常につるんでいる友人もいて、それなりに分別もある高校生だ。
そしてベル坊は赤ん坊故、「だぁだぁ」「ぶーぶー」としかしゃべれないので、物語に食い込んでいくには少々ハンデがあるように感じる。

対して、他の不良たちの方が、一癖も二癖もあり、キャラが立っているので、結局サブキャラが目立つ回の方が多く、終盤はバトルシーンでの美味しい場面を除いて、主人公たちはやや空気になりがちだった点も残念。

もう少し内容を集約、あるいは途中のキリのいいところでカットして話数を短くすれば、ダレずに見れた作品かもしれない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

CC さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

べるぜバブ

【物語】
川からおっさんがドンブラコ~ドンブラコ~って流れて来たと思ったらパカっと開いて赤ん坊が出てきた。そこに出くわした喧嘩無敗の不良、通称「アバレオーガ」男鹿辰巳(主人公)がその赤ん坊を育てるハメに・・・。その赤ん坊はなんと大魔王の息子!?!?ってな物語。

コメディ色強めの子育て・バトルアニメ。
「金色のガッシュ」と「今日から俺は」を足して「ジャンプ色」を加えたような感じww

【音楽】
EDは全部で5曲あるのだけれど11~23話までのEDと24~35話までのEDのつくりがよかったですねぇ。制作会社が「ホントはこれくらいのクオリティの物は作れるんだぜ」って言ってるような気がしてw

【総評】
原作読んだことあるんですよね。ジャンプで連載前の読み切りを読んだ時、連載しそうだなぁ~って思ってたら、本当に連載しちゃった作品の一つなんですよね。まぁあんまり練り込まれてるストーリーじゃなかったので、六騎聖編あたりで読むのを止めてしまいましたが。最近のアニメは原作知らないものが多いので、『べるぜバブ』少し応援してたんですよね。

アニメに対しての感想と言えばアニメオリジナルストーリーのエピソードが面白かったですね。何話か覚えていませんけど、サブキャラを掘り下げたようなエピソードが多かったですね。「ブリーチ」や「ナルト」もよくそういったサブキャラの日常を描いたエピソードを絡ませてますよね。こういうのアニメならではって感じがしますよね。ジャンプらしいアニメでした◎

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

haws さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

基本的にはギャグ

ヤンキーしかいない超不良高校の、中でも
凶悪無比で最強の不良である男鹿 辰巳(おが たつみ)
がいました・・・

ある日、男鹿が不良を川で洗濯をしているときに
おっさんが流れてきて
そのおっさんを二つに割ると赤ん坊が出てきて
なつかれしまい、育てることになります。
(あとでその赤ん坊が魔界の王子であることを知る。
ベル坊って呼ばれてる)
ベル坊を背負いながらケンカや行動をしているうちに
「子づれ番長」と呼ばれるようになり
一緒に成長していくっていう話です!

学園、不良、恋、、スポーツ、魔界にいったり、魔力を使って悪魔とバトルとか
いろんな要素をぶっ込んでいますw

まあそんなのはどうでもよくて
腐れ縁の古市や最初は、敵だった人達と仲間になっていき、
それぞれのキャラとの絡みやギャグが
面白いところだとおもいます^^

アニメオリジナルストーリーは別にして、アニメは長くて
子供向けな感じがするんで
見るならテンポがいいマンガをおススメしますb

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

67.3 12 2011年冬(1月~3月)アニメランキング12位
夢喰いメリー(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (1008)
5196人が棚に入れました
高校生・藤原夢路は他人の夢の良し悪しが見える不思議な能力を持っていた。ある日、夢の世界から来たという美少女・メリーと出会い、大きく運命が変わり始める…!?

声優・キャラクター
佐倉綾音、岡本信彦、茅野愛衣、秋谷智子、遠藤綾、中田譲治、藤原啓治、川田紳司、伊瀬茉莉也

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

夢もキボーもありゃしない

何でキボーがカタカナなんでしょうね
そんなことはどーでもいいとして


作画は今シーズン断然トップですね、格が違い過ぎます
どのシーンも細部まで綿密に描かれてて、テレビの前で見るより、劇場で見たいと思うくらいの作品ですね
流石は山内重保監督と言ったところでしょうか
JCスタッフとは思えない壮絶なテロ力を引っ提げ、作画で体中をグリグリと刺激してきます
私と言ったら興奮に酔いしれ、久しぶりにテロップで射〇してしまうほど
1話ジョン・ドゥVSメリー戦、2話フルヘルボーダーグリッチョ、3話イチマVSメリー戦、4話クリスVSメリー戦、5話エンギVSメリー戦、7話ミストルティンVSデルガ戦、11話ミストルティンVSメリー戦、12話ミストルティンVSエンギ&メリー戦、13話ミストルティンVSレオン戦とミストルティンVSエンギ&メリー再戦
常軌を逸した神戦闘作画、それ以外でもあらゆるパートから発せられる作画オーラが眼孔に突き刺さり、もれなく引き込まれる仕様になっております
これこそ、現界の至宝という奴ですな

若者たちの夢を題材にしたちょっと暗めの物語ということで、まんがタイムにしては珍しく重っくるしい作品をアニメ化するんだなぁって感じですね
最初はメリーちゃんにブヒブヒして終了なのかなと思っててたら、濃い内容、際どいアニメーションと結構肉厚な作品でした

岡本さんと藤原さんは最近よくタッグ組んでますねぇ
今作もそうですし、祝カン、とある、それから今度やる青エクもそんな感じで
ま、岡本さんの声を聴いてるとどうしても、ここから先は一方通行になってしまうのでアレなんですけども
えーそれから、メリー・ナイトメア役は今作が主役デビューの佐倉綾音さん、若干棒かなとも思いつ上手いと思う場面もあり、保留
光凪由衣役の秋谷智子さんはなーんか癖になりますねぇ
千葉千恵巳さんや竹内美優さんみたく、片言の演じ方をする声優さんの系譜ですが、なかなか良い物ですね

でいどぅい♪
ん~、楽曲制作はIOSYSですかぁ、とうとうこの時が来たかって感じですねぇ
まぁ原作者の牛木さん自身が東方同人作家ということで、そこで繋がりがあったのかなかったのか知りませんが
OP「Daydream Syndrome/藤原鞠菜」
サビの盛り上がりがちょっと惜しい感じですね、まぁでもその辺補って余りあるほどのアニメーション、エフェクト作画がもうたまりません

厳選!メリーちゃんかわかわショー
2話ドーナツ初めて見たときのメリーちゃんかわかわ
3話幼女のドーナツ欲しそうにするメリーちゃんかわかわ
5話″セッ〇スしよっか″メリーちゃんかわかわ
8話ドーナツ食べてるメリーちゃんかわかわ
同話ドーナツアニマルを頭に乗せるメリーちゃんかわかわ
10話勇魚ちゃんの絵を見てるメリーちゃんかわかわ
全編通して良いおヘソでした、ごちそう様でした
そしてミストルティン的な意味でこれゾンと繋がってる件は人知れず


″アニメを見る″というと、画面から流れてくる視覚情報を上辺だけなぞるようにただ見てくって人が最近多くなってると思うんですね
″考えない日本人″じゃないですが、どうせ短い人生のうちの時間を使ってるんですから、どこか楽しい部分を自ら探してアニメを見ていった方がいいと思うんですよね
視聴者に寄り掛かった演出というか、自分で考えて下さいってな含みのある演出をすると、それだけで意味不明な糞アニメと切り捨てて・・・
表面だけ見て、ツマラナイとかしか感想が持てないなんて、どうなのかなぁ~と思うわけです
要するに私のことなんですが
どんなアニメにも秀でた部分が必ずあるはずなんです
その秀でた部分というのは、見るだけで分かる場合もあるし、考えないと、注目してないと分からない場合もある、或いは違う角度から見ないと分からない場合も
それを自ら汲み取っていくことこそ、アニメファンが果たすべき義務だと思うんですよね
なかなか難しいんですけど、これが自然と出来るようになったとき、オタクとして一段ステップアップすると思ってるわけです
別にメリーさんを面白いと言えば見る目があるみたいなことを言ってるわけじゃないんです
どんなアニメでも、多面的、多角的に考察して面白さ見つけてこうよっていうのが言いたかったような言いたくなかったような
まぁなんでもいいんですけどね、楽しく見れたもん勝ちみたいな

二期あるんすかねぇ、灯台とか完全に放置なんですが
ともあれ、設定も良いし、作画も良いし、名作であると思います
女の子も可愛いですし!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

夢・・想い・・諦めない事。

冒頭の鴉が出てきたりする部分から少しダークな
雰囲気を感じたけど、キャラデザは可愛い感じ♪

OPの曲も映像も可也好みで、ちょい悪風の猫も
好みに嵌ったので最後まで視てしまった感じかな。

結構個性的な世界観で面白い雰囲気を醸しだす。
にゃーにゃーいっぱいでてきてサスペンスな感じ
でど~んと一気に展開して・・学園ラブコメ風・・
ん~・・結構速いテンポで展開します。

ヒロインとパートナー・・ラブコメ要員?理解者
と・・謎のにゃんこ軍団・・そして・・ラスボス。

え・・ラスボス出てるよ・・って原作もアニメの
概要も知らないのに・・顔と声でこの人危険だわ・・
って解ってしまった・・orz

中盤持たれそうな所迄チェイサーが良い感じで・・
ミステリアスな展開。

中盤以降はちょっと重い方向に進んで・・

最後はちょっと物足りないけど・・それなりかな。

何処か詰めが甘いの・・キャラの掘り下げが不足?
1クールでは世界観の後推しが弱かったのかな・・
いまいち不人気?個人的には愉しんだものの・・
人に薦めて喜んで貰えるかは疑問が湧くのです^^;
少しニッチな雰囲気というのか・・

眼線とか雰囲気とかOPみたいにシリアスで少し
ダークな雰囲気のままやっても良かったような気が・・
若しくはラブコメよりで人気稼いで2期に賭けるとか。

それが若干中途半端な展開でラブコメ要素が少なく・・
キャラに依存して日和った描写に感じて・・緩急より
迷走に感じたのかもしれない。

問題は後半の重い雰囲気までの運びだよね・・

2クールあればもう少しキャラも活かせたのかな?


メリー・ナイトメア 佐倉綾音
藤原夢路     岡本信彦
橘勇魚         茅野愛衣
光凪由衣     秋谷智子
エンギ・スリーピース 遠藤綾
ジョン・ドゥ     中田譲治
橘のおやっさん     藤原啓治
グリッチョ     川田紳司
霧島咲         伊瀬茉莉也
飯島 良太        鈴村健一

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

Mary Had a Little Lamb♪

まず良い点から上げていきます。
作画の良さ、背景がとても綺麗なのです。 夢の中での背景も様々な色使いにより、夢の中にいるという感じをうまく出していました。
J.C.STAFFさんが手がける作画は毎回すばらしいものであると思います。

次ににメリーと勇魚(主人公の幼馴染)が可愛くできていることです。 私が夢喰いメリーを見ようと思った理由でもあります。 人物の顔については全体的に問題点はないと思われます。

幻界(ゆめ)と現界(うつつ)という世界があり、幻界の住人たちが人の夢を形成している。そして、幻界の住人の中には現実に干渉し、人間界を支配しようとする勢力、それを阻止しようとする者がいる。という斬新な設定もなかなか面白くて良いと思いました。


しかし、問題点を挙げるとすると、最後の方(アニメオリジナルの話)を無理やり詰め込んだために、若干内容が薄くなったり、戦闘シーンが酷いものになってしまったことです。
ミストルティンとの戦闘では、メリーは最初から1撃食らっては倒れて一撃喰らっては倒れての繰り返し。 ハッキリ言っていらいらしました。要は、戦闘シーンにまったく迫力が無く、1手1手の動きが遅すぎるために全然激しい戦闘になっていない。このようなことになるならば、戦闘に力を入れるなら入れる、力を入れないなら入れないと、最初から戦闘シーンかストーリーのどちらかに限ってほしかった。結局、ストーリーも戦闘も中途半端になってしまっていることが残念でした。
それにいろんなことが未解決のまま1期が終了しているのも悪い点だと思います。
あの時期はいろいろありましたし、製作の時間が無かったのでしょうか・・・。
話があまり進まなくていいから、できればもう少し激しく素早い戦闘or質の高いストーリーにしてほしかったです…。


もし内容に納得のいかかなくて、先を知りたい人は原作を読むことを勧めます。
絵が上手で、内容もなかなか面白いですよ♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

67.2 13 2011年冬(1月~3月)アニメランキング13位
フリージング(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (941)
5822人が棚に入れました
人類を滅亡に追いやる異次元体「ノヴァ」との戦いで姉を失った少年カズヤは、ある学園に編入生としてやってきた。そこは、ノヴァに対抗できる力を持つ、女子生徒しかなれない戦士「パンドラ」と、パンドラを補佐し無二のパートナーとなる男子生徒「リミッター」を育成する『ゼネティックス』という学園だった。その学園もまた、ノヴァとの戦いに備え、少年少女たちが能力を開花するべく、日々互いにしのぎを削るバトルフィールド。そして下級生は、絶対無敵の上級生に対し絶対服従でなければならない。その秩序を乱すのが、他人が触れることを決して許さない「接触禁止の女王」と恐れられる最強の二年、サテライザー=エル=ブリジット。カズヤは彼女に、亡き姉の面影を見る。サテライザーを疎む上級生たちが、学園の「秩序」を盾に彼女を組み伏すべく、熾烈な闘いがはじまる。恋と闘争の学園SFアクション、ここに開幕!

声優・キャラクター
能登麻美子、花澤香菜、市来光弘、喜多村英梨、岡本信彦、大久保瑠美、井上麻里奈、小清水亜美、椎橋和義、橘田いずみ、浅川悠、植田佳奈、桑谷夏子、内田彩、甲斐田裕子、渡辺明乃、水沢史絵、高橋理恵子、黒葛原真奈、三村江里、山口理恵、釘宮理恵、大原さやか

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

斬激と血とエロ。そして、お姉さま

漫画原作。
お色気と流血たっぷりの、結構バイオレンスなバトルものです。
バトル設定そのものはよくあるパターン。
突如として現れ、人類に被害をもたらす謎の敵に対抗する力を有した若者を養成する学園が舞台になっています。
学園で孤高の強さを誇るヒロインに、転入してきた主人公が絡んでいき・・・・という展開です。
うん、ありがち、ありがち。


本作の最大の特徴といえば、エロでもグロでもなく、お姉さま。
バトルで肉体労働を行うのは女子であり、パートナーの男はそのサポート役となります。
で、そのパートナーとの組み合わせというのが、女子が下級生の男子から選ぶというもの。
曰く
「私の弟になってくれ」
ってなセリフで口説く、お姉さまワールドがこの世界の常識です。
上から目線で男を従え、指示して命令し、2人きりのときは甘やかしたり可愛がったり。そういう種類の萌え。
男どもは可憐なお姉さまにかしづき、お役にたてる事を至福としております。

保護欲をそそる妹萌え作品は掃いて捨てるぐらい大量に溢れていますが、ここまで直球な被征服的な欲求を全面に推した姉萌え系は珍しいタイプ。
そういった意味で貴重な作品です。

ヒロインは俗にいうクーデレ。
冷徹で皆から敬遠されていますが、そんな事を気にせずアプローチを続けてくる主人公に対して次第に心を開いてデレていく。
個人的には本作の最大の見所はここだと思います。
いわゆるギャップ萌えですね。主人公の事で悩んだりヤキモチを焼いたり弱いところを見せたりするヒロインが、めちゃくちゃ可愛い。
バトルの方が苛烈なので、余計にそういった女の子らしいデレ部分が目立つ結果となっています。

エロの方は、バトル系でのお約束。
戦闘シーンがかなり多いので、その過程で服が破れて・・・というのが大半です。
設定上、お姉さまとパートナーとは○○○な関係になっているらしいので、互いには恋人同士のようなオープンさがありますが 、濡れ場のようなものはありません。まぁ、それでも充分にエロい表現はされていますが。ハーレム系でもないのでラッキースケベ的なイベントも少な目。
つまり、パンツやおっぱいには大抵、戦闘による流血や暴力が付随しているエロです。
本作がエログロと言われる所以ですね。


個人的にはグロは苦手な方なので、エロに別な意味での過激な描写がついてくるとエロスが萎えてしまうのですが、実際はそれほど気になりませんでした。
そんな事が気平気な方なら結構なエロ要素を振りまいている作品といえるでしょう。
キツい表現が多いですが。バトルとしては割と普通です。特別に面白いと絶賛するほどではないですが、敵の設定や主人公達の成長過程などオーソドックスな創り。
先が気になる伏線なども多数残されています。
この秋に2期が放映されているのは、そこそこの需要と評価があっての事かと思います。

姉萌え系、エロ&ちょいグロバトルアニメ。
ちょっと他にはない系統なので、興味のある方はドーゾ。



【エロ成分】
パンツ  :☆☆☆
おっぱい :☆☆☆
裸    :☆☆
性行為  :☆☆
マニアック:☆☆☆☆
エロス総評:☆☆☆

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

接触禁止のエログロバトルアニメ

林達永&金光絃氏の原作漫画は未読。

眼鏡で金髪な“接触禁止の女王"サテライザー先輩(CV能登麻美子さん。別名:ノトライザー)
を始めとした美少女キャラが戦ったり、デレたり、
ヤラれて衣装が破壊されたりする様子を愛でたり、眺めたりして楽しむ、
平たく言えば乳アニメw
正直ストーリーもただのイジメではないか?(苦笑)と思える展開が続き、
普通はこのまましょーもないエロバトルアニメだったと忘却するところ。

けれど本作は、エロ不要なのでは?と思えるくらいスピーディーで熱いバトル。
そしてエロやグロの根拠を補足する、SF設定の開き直り具合が妙に印象的で忘れ切れない作品。

この世界は異次元の知識導入等により、復元技術や再生医療が異様に発達。
戦闘服もちょっと念じれば、あっという間に修復されるため、
減るもんじゃないだろう♪といったノリで胸周りを中心に
どんどん衣装が破壊されますw

ただ、減るもんじゃないのが衣装とかそういう物だけに留まらないのが本作の特徴的な部分。
四肢が切断されても、先進医療で手足がモビルスーツのパーツ交換の如く再生するため、
イジメにおいても、腕の一つや二つへし折ったって、唾付けとけば直るだろう。
といった軽いノリで、暴力はエスカレートの一途をたどりますw

よって、ポロリに期待して鼻の下を伸ばしていると、
唐突に手足がボロリと持って行かれるので注意が必要ですw
……こういうご趣味の方も中にはいらっしゃるかとも思いますがw

視聴時は、えっ!?今、腕取れちゃったのwと思考が何度かフリーズ(苦笑)
同時に、再生医療ばかり発達させてないで、
未知の異次元体・ノヴァに生身の少女を対峙させる、
『スターシップ・トゥルーパーズ』の如き惨状をどうにかしようよw
と野暮なことを考えてみたりw

バトルBGMも妙に素晴らしく、ただのイジメをハイテンションな攻防に昇華♪
主題歌もOP、ED共にクールで今でも聴いたりしています。

エログロが目当ての人より、むしろバトル好きでエログロに耐性のある方にも観て欲しい。
寒波で身体の芯までフリーズし凍える真冬でも、色々な方面から熱くなるw
なんとも表現し難いポジションのバトルアニメですw


付記:本作ED「君を守りたい」を担当したのは当時16歳の小林愛香さん。
昨年、『ラブライブ!サンシャイン!』Aqours(アクア)の
堕天使ヨハネこと津島善子役に抜擢されて素直に驚きました。
10代でちょっと出てきて、その後、音沙汰なしで、
そのまま消えていく人も多い中、これは嬉しい誤算です。

夏にはアニメ化も決まりましたね♪おめでとうございます♪
歌と踊りはガチなのは分かっているので、声優としてどう成長するのかに注目して、
今後の彼女の活躍を見守って行きたいと思っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23
ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

仕事し過ぎの能登

基本的には戦闘で無駄に服が破けるだけの「おバカ作品」なので、
それ以外を期待して見るのはやめた方が良いです。

頻繁に血が大量に吹き出て、痛そうな悲鳴が飛び交う上、主人公
がこれまたキモい、ウザいんで、服が破けるのを期待するだけだと
脱落する恐れがあります。

一騎当千を更にストーリー薄くして、グロ多めにして、女にだけ
戦わせたらこんな作品になる・・かな。

あとは魔乳やクェイサーからエロ↓、グロ↑、笑い↓↓↓


このしょーもない作品を支えるのが「仕事し過ぎの能登麻美子」
能登のタグが2つ付いてるけど、全話通して仕事しまくり。

ここ最近、3話位まで見たアニメは全部最後まで見ていて、この
作品で久々に脱落しそうになった訳だが、能登の仕事にやられて
結局最後まで見る事になってしまった。

3話か4話あたりまで耐えれれば、後は不愉快な要素が減って来て
能登に洗脳されつつ、少しずつ面白くなって来る。よーな

別に能登とかそんな好きじゃねーけどこの有様なんで、能登好き
には素晴らしい作品なのかもしれない。


エログロと能登で被るのが、ムネモシュネの娘たちだけど、あれ
よりはエログロの部分は全然ソフト。一応、釘宮も共通。

あとは昔似たような作品を即断念した事があって、名前思い出せ
なかったんだけど、タグから飛んで発見、セキレイだ。この作品と
同様に主人公がキモくて耐えれなかった。

おバカ作品は完走こそ少ないものの、なんだかんだで結構見ている
訳で、無駄に脱いだり、喘いだり、服が不自然にぶっ飛ぶ位は好き
にやれと思うが、男主人公にするなら是非クェイサーのサーシャを
手本にして、思いっきり笑わせて欲しい。


個人的にはバトルの内容と作画が結構好みだったんで、もう少し
色々と頑張って作ってくれれば、高評価出来そうな感じに。

2期があるようなので、こんなもの2期作んなよ、とか思いつつ、
少し期待しておこう。


{netabare}
前半の女性徒同士にバトルをさせる為の理由が陰湿過ぎる。
俺よく「理由なんかどうでも良いからさっさと戦え」とかレビュー
に書いてるけど、見てて気分悪くなるのばかりはちょっと・・。

昔のアニメやドラマだと悲劇のヒロインっ気出す為かよくあった
けど久々に見た訳で、お陰で上級生が全員性格悪く見えるし、もう
ちょい正当性のある理由を作るべきだったんじゃねーのかなと。

あとは外部のレビュー読んで思い出したけど、エロ部分を抜けば
クレイモアが色々共通してるんで、この作品の話が面白いと思うの
であればお勧め。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

64.6 14 2011年冬(1月~3月)アニメランキング14位
フラクタル(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (815)
4298人が棚に入れました
舞台は世界を管理する“フラクタル・システム”が完成し、人類が働かなくても生きていける楽園に足を踏み入れてから1000年後の未来。システムはかろうじて稼働していたが、誰もシステムを解析することはできず、ただ維持し続けることが幸せの条件だと信じて疑わなかった。しかし、大陸の片隅ではフラクタルが崩壊し始めていた。漫然と日々を生きる少年・クレインは、ある日何者かに追われ崖の下に転落した少女・フリュネを助ける。少女との出会いに心躍らせるクレイン。だが、フリュネはブローチを残しクレインの前から姿を消した。ブローチに残されたデータには、少女の姿をしたアバター、ネッサが閉じ込められていた。ネッサとともにフリュネを探し旅にでるクレイン。そこで彼は“システム”の秘密を知ることになる―

声優・キャラクター
小林ゆう、津田美波、花澤香菜、井口裕香、浅沼晋太郎
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ヤマカンとあずまんと、時々、マリー

【概要】
 2011年冬。原作に思想家の東浩紀ことあずまん、脚本に岡田麿里ことマリー、監督に山本寛ことヤマカンという豪華制作陣で送るオジリナルアニメ。アイルランドを舞台に繰り広げられるSFファンタジー。放送前の期待値は高かったのだが、結果は撃沈。コミカライズを担当している漫画家から「こんなつまらない作品の連載を続けたくない」と愚痴られて揉めたり、原作のあずまんから「監督が耳を傾けてくれたらいいアニメになってた」と後日批判されたり、作品の内外問わず悪評高い作品でもある。

 駄作といえば「フラクタル」、「フラクタル」といえば駄作。2010年代の有名クソアニメとして必ず名前の挙がる不名誉な作品。クソアニメと言っても最近ありがちな「いもいも」「メルメド」等の作画崩壊系ではなく作画はむしろ良い。(特に第7話は凄いと思う。)でも作画が良いということは裏を返せばそれだけ製作費がかかっているということであり、事前の宣伝も力が入っていたらしく、放送後ヤマカンは最大の戦犯としてボロクソに叩かれたそうだ。

 評判的にもパッケージの売上的にも散々な結果に終わったフラクタル。原作のあずまんは「震災があったのにサブカル批評なんてやってる場合じゃねえ!」と早々に逃亡。マリーは同年「花いろ」「あの花」等のヒットで汚名返上できたのだが、「この作品が失敗すれば引退も辞さない」と事前に決意を語っていたヤマカンのダメージは大きく、カリスマ的な権威は失墜、その後は奈落に落とされるようにして、先日破産にまで至ったのである…

 フラクタルについて、ヤマカンはBLOGでこう語っている。(何を隠そう、僕はヤマカンBLOGの愛読者なのだ。)
 https://lineblog.me/yamamotoyutaka/archives/13018660.html

 この記事の後も「フラクタルは名作、ネットの評判に潰されただけだ」「フラクタルは必ず再評価される」など自己弁護的な発言を繰り返しているヤマカン。往生際が悪いにもほどがあるのだけど、彼はフラクタルが失敗作だとは絶対に認めたくないらしい。そこまで意地になるフラクタルとは一体どのようなアニメなのか、気になっていたので観てみた。

【感想】
 結論から言うと作画が良くて、音楽も良くて、世界観も深くて、声優さんも上手くて、それでいて心躍るものがないという、何とも残念な作品でございました。世間の評判と大差ない感想になってしまったんだけど、「つまらない」と言われる原因ははっきりしているように思う。

 1つはフラクタルシステムに関する設定が分かりにくく、最後まで見ても何を訴えたかったのか漠然としている点。もうひとつは主人公のクレインが受け身体質で、理不尽な出来事に巻き込まれながら淡々と話しが進んでいくため盛り上がりに欠ける点。見た目はジブリ風の冒険活劇で、特に「天空の城ラピュタ」を連想させる雰囲気を醸し出しているのにワクワク感や達成感、人物の成長を感じられる場面に乏しく見た目とのギャップが大きい。王道の冒険ストーリーを期待すると失望することになるだろう。

 フラクタルのストーリーのあらすじはこうだ。(公式ページから転載)

 “世界を管理する「フラクタルシステム」が完成し、人類は史上初めて、もはや働かなくても生きていくことができる圧倒的な楽園に足を踏み入れた。それから千年 ―― システムはいまだに生き残り稼働し続けていたが、もはや誰もそのシステムを解析できなかった。多くの人々が、その維持こそが、人類の幸せの条件だと信じて疑っていなかった。物語は、そんな「フラクタル」が崩壊し始めた、ある大陸の片隅の島で始まる。漫然と日々を生きる少年・クレインは、ある日何者かに追われ崖の下に転落した少女・フリュネを助ける。少女との出会いに心躍らせるクレイン。だが、フリュネはブローチを残しクレインの前から姿を消した。ブローチに残されたデータには、少女の姿をしたアバター、ネッサが閉じ込められていた。ネッサとともにフリュネを探し旅にでるクレイン。そこで彼はシステムの秘密を知ることになる”

 要するに典型的なディストピアものであり、ボーイミーツガールである。その定型に従えば、主人公のクレインが世界の危機に勇猛果敢に挑み、一目惚れした少女フリュネを助け出し、フラクタルシステムの再起動を阻止し、デカダンスに陥っている人々の生活に潤いを取り戻す…というストーリーが頭に浮かんでくる。ところがこのアニメは視聴者の予想を見事に裏切ってくれるのだよ。

 {netabare}主人公クレインはフラクタルを否定し昔ながらの生活を是とする集団「ロストミレニアム」と出会うが、彼らは暴力に訴えるテロリストという一面があり全幅の信頼を置ける仲間とはいえない。見続けると、フラクタルシステムに依存する暮らしが当たり前になった世界で、システムを停止させることが正義なのか段々疑わしくなってくる。システムの管理者であり存続を図る「僧院」とシステムの破壊を狙う「ロストミレニアム」の間で板挟みになったクレインは確固たる信念を持って行動できない。そもそも設定上、彼に人々を動かし世界を変えるだけの力は一切与えられていない。見ている側からすると非常にもやもやする。

 フリュネへの恋心はぶれないが、フリュネが「何を考えているかよく分からない」女の子で話も噛み合わず、勝手に行動するから盛り上がるはずの恋愛要素で全く盛り上がらないという状態。{/netabare}

 以上、ヤマカン自身も認めているように本作はエンターテイメント性が希薄で分かりやすい面白さがないんだよね。(そこは認めておきながら、なぜ名作だと言い張るのか…)これでは「退屈」「楽しくない」「何をしたいのかよく分からない」といった感想が並ぶのも致し方無い。僕は嫌いじゃないんだけどね。少なくともハルヒ1期より好きだ。(フラクタル以下ってどんだけハルヒ嫌いなんだよと突っ込まれそうですが)

【考察】
 この不人気アニメの考察を読みたい人がどれだけいるか疑問だし、見たことある人自体少なそうだけど、折角なので書いてみよう。

 ネット上のログを見るに、原作のあずまんは制作の途中で「あなたが入ると話がまとまらない」と脚本会議から追い出され、どうも後半のストーリーは彼の構想とは違うものになったらしい。したがって本来のフラクタルについては勝手に想像するしかないのだけど、あずまんがやりたかったのはトラウマを抱えた可哀想な少女を救うKEY的な物語だったんじゃないかと思う。東浩紀ことあずまんはポストモダンという視点でサブカルチャー批評を行い話題になった人だが、「動物化するポストモダン」や「ゲーム的リアリズムの誕生」を読めば分かる通りアニメよりも美少女ゲームに造詣が深く、とりわけKEY作品が大好きなんだよね。(いわゆる鍵っ子)

 それを踏まえるとフリュネの不幸な境遇、ネッサの純粋無垢な性格はKEYヒロインにありがちだし、フラクタルシステム自体は緻密な設定を構築しておきながら再起動の鍵になるのが16歳の少女という物語の核心的な部分について何のロジックもないというのもある意味でKEYっぽい。美少女ゲームの「運命」や「奇跡」って往々にして理由付けがなかったりする。

 「ゲーム的リアリズムの誕生」によればノベルゲームには「メタ物語的」な構造が見受けられるという。あずまんは自著で「ひぐらし」「AIR」「ONE」などの作品を取り上げ、これらの作品にはゲームのプレイヤーとゲーム内の主人公の視点を同一化させてしまう巧妙な仕掛けが施されていることを説明している。たとえば「ひぐらしのなく頃に」はストーリー自体は一本道で購入者はクリックして話を進めることしかできないのにも関わらず、各編は選択肢に失敗したがゆえのバッドエンドであるかのように錯覚し、プレイヤーは自分の力で物語を正しい在り方へと導くような感覚があるといった具合だ。

 フラクタルが「メタ物語的」な想像力を実践する作品だとすれば、わがままで自分の意のままにならず話の通じない一方、なぜか惹かれてしまうし性的な存在でもあるフリュネは現実の女性の象徴、人懐っこくいつも笑顔で自分の身近にいてくれる一方で、実存しないアバター「ドッペル」でしかないネッサは虚構のキャラクターの象徴だと思えてくる。

 ここに自分を愛してくれるのは実体のない二次元キャラで、本当に愛されたい三次元の女性とは分かり合えないという悲しい構図が見て取れる。あずまんは視聴者をこの皮肉な構図に嵌め込み、男性の不能感(フリュネを救えないバッドエンド)あるいは全能感(フリュネを救うハッピーエンド)をトコトン味わわせて泣かせようという魂胆だったのではないかと予想する。ヤマカンに没にされ小説版フラクタルもなかったことにされた今となっては想像しても詮無き事ではあるが…

 結局フラクタルはヤマカンが作りたいものを作ったことになるのだけど、「アニメ業界批判(藤津亮太)」、「80年代への回帰(宇野常寛)」といった評論家の方々の評価は少し外れているように思う。萌えアニメの台頭によってキャラクターが記号化・パターン化し、客に媚びた作品やストーリーを軽視した作品が増えているという問題意識は当然あるだろう。ヤマカンがBLOGやtwitter(問題を起こしすぎて現在はアカウント凍結されているけど)で度々言及していることだ。でも当時は批判一辺倒ではなく、もう少し前向きな気持ちで作っていたんだと思う。下記の対談記事で語っている内容が一番真意に近いのではないだろうか。

 http://www.billboard-japan.com/special/detail/99

 {netabare}最終回でフリュネはフラクタルシステムを再起動させるという道を選び、クレインもフリュネの決断を止めようとはしない。見せかけの虚構によって人々の心を支配するフラクタルシステムがアニメ業界のカリカチュアであり、仮に萌えアニメを業界から一掃したいという考えがヤマカンにあるならば本システムは唾棄すべきものであり、主人公たちに破壊する道を選ばせるはずなんだよね。でも、そうはしなかった。フラクタルの聖域でフリュネとクレイン、ネッサの三人は「神」なるものの姿を観るのだけど、スクリーンに映し出された神はただの女子高生で、彼女は「ネッサ」と名付けたウサギのぬいぐるみに愛おしそうに話しかける。この演出の意図するところは、アニメの視聴者とアニメのキャラクターの関係を女の子とぬいぐるみの関係にスライドさせ、キャラクターに抱く特別な感情(もちろん萌えも含めて)を人間らしい感情だと肯定しているように僕には思える。

 この後場面は一年後になり、クレインは自炊生活をしながらもドッペルの犬を可愛がっている様子が描かれる。要するにヤマカンは「萌え要素を残しつつも従来のストーリー重視でテーマ性も感じられるアニメを俺は作るから、お前らついて来い!」と言いたくて、これを作った当時はオタクと手を繋ごうという意志がまだあったんだと思うんですよ。だからこそフラクタルを批判されると反撥するし、このアニメを否定されると身を切られるようにつらいのではないだろうか。
 {/netabare}

 以上、長々と語ってきたけど、東浩紀のデータベース消費理論を知らない人にとって、人と社会の関係、消費者と創作物の関係に相似を見出すこと自体無理な話だと思う。(どうしてフラクタルのストーリーとアニメ業界の話が繋がるのか分からないはず)

 このアニメこそヤマカンが散々BLOGで言ってるスノビズムに冒されている作品のようにも見える。こんだけアニメについて熱く表現したところで視聴者からすると「そんなの知らんがな」で終わるような気がするのだけど、僕の思い過ごしですかね?やっぱりポタクの戯言ですか!?

 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

再視聴。やっぱりアニメ視聴にはメタ情報は入れない方がいいですね。

23年10月に再視聴。以前は22年5月に1回みてレビュー書いています。

 さて、バーチャル世界と自然回帰的なもの、ベーシックインカム、ボーイミーツガール、それと鍵となる少女の性的な話をジブリ風エヴァ煮込みにしました、という感じの作品です。

 そう考えると、内容それ自体はもったいぶってはいますが、難解ということもなく、描かれていること、事象とSF設定、テーマは分かりやすいです。

 ただ、やはりフリュネの性的な問題ですね。ここは何がいいたかったんでしょうか?1回目視聴の時は、アニメ創作の世界における少女の性消費の「歪み」のアナロジーとして一番気持ち悪い「父娘」性的虐待問題を持ってきたのかなあとも思いました。あるいはNTR的な演出もあったので、アニメ消費者の処女厨批判なのかとも思いました。つまり父(加害者)、NTR(被害者)=アニメ視聴者です。

 ですが、その解釈でいいのかこの作品では確信がまったくもてません。型で読み取ればそういう感じでいいと思いますが。で、東浩之氏が執筆した「フラクタルリローテッド」という雑誌連載の小説を手にいれようと思いましたが、無理でした。
 
 私は「アニメは情報をカットして見る」を信条としていますが、さすがに気になるので、当時の制作者の言説をある程度みました。
 いやー、もめたんですね。東浩之氏と山本寛氏。岡田麿里氏は東氏サイドみたいですね。醜い争いなのと外野の意見が品がないので、すぐに情報拾うの諦めましたけど。

 前半は東氏と岡田氏のシナリオ、中盤から山本色が入って、最後は山本氏が描いたシナリオっぽいですね。ですが、東氏と岡田氏は近親相姦をテーマに持ってこようとしていたみたいで、そこに着目してしまう仕掛けはあったみたいです。

 11話の少女のモノローグは感動的なんですけど、その達観が自己犠牲なのか、父娘の関係性なのかよくわかりませんでした。結論がよれているので含意が読み取れない…ような感じです。ただ、それにしては普通に面白いストーリーにはなっていました。
 ただ、なぜ鍵は近親相姦による多重人格じゃなきゃいけないか?が、メタ的な意味でわかりませんでした。つまり、含意が分かりません。ここまでややこしい感じにした以上は気になりますが…

 まあ、やっぱりメタ的な情報は入れないほうがいいですね。せっかくある程度高く評価していた作品なのに、ニュートラルな目で見られない感じです。ですので、評価は変えないでおきます。まあ、普通に面白いとは思いますし。




以下 22年5月 1回目の視聴時。


ジブリ模倣はミスリードで「2次創作」と「少女の消費」について?

 本作はストーリー原案に東浩紀氏がクレジットされていてました。OPで気が付きましたが、「動物化するポストモダン」で有名な評論家です。宮台真司氏、岡田斗司夫氏、堀江貴文氏などと対談している動画を見たことがあります。
 彼は本作の前提となる消費だけする社会、つまりベーシックインカム条件付き肯定だったと思います。
「動物化…」でデータベース理論とシミュラークルについて語っていました。

 本作の題名が、フラクタル=自己相似性です。そして、シミュラークル=オリジナルと模倣が逆転した或いは区別がつかない状態ですね。データベース理論はアニメなどの創作物はもはや模倣による萌えられる小さな断片の積み上げで作成されており、大きな物語が提示できていない、と言うものでした。(誤解があるかもしれませんので詳しくは原典をお読みください。)

 まず、本作で目に付くのはジブリ的な作画と飛行船=ラピュタ、悪役たちはナディアっぽいです。これで1話目で「んん?」となりますが、東氏の名前を見ているので、あえて模倣しているんだろうなあ、と思います。つまり作品というのは2次創作=MADアニメでも内容が入れられるんだぞ、ということが言いたい気がします。対してオリジナルに見えてもテーマ性もオリジナリティも無い物が氾濫しているぞ、と。
 ミスリードしてるんだろうなあ、と思います。なにせあのヤマカン氏のクレジットもありますのでゲンロン畑の人たちですからひねくれてるんだろうなあ、と思います。

「ザナドゥ」とかいかにも厨2な名前の付け方もちょっと意地悪な感じです。ここのくだりで、作品に対する批評とその批評に対する病的な反論とかもちょっと入ってましたね。
 生活の2重性がベーシックインカム以上の儲け=欲望と捉えていいのかはちょっと読み取れませんでした。結局滅ぼされていたので肯定的ではなさそうですけど、

 結果として最後はエヴァを想起させるシーンが出るし、マクロスだし、攻殻機動隊でした。レールガンの御坂シスターズの模倣はナンバリングとか個人の特定というそっくりなエピソードもありました。丁度レールガン1期が2010年なのでかなり意識したんでしょう。
 とにかく細かくはいろんなものを思い出しますが、そういう断片の模倣が意図的に散りばめられています。

 本作については、ベーシックインカムで生活がない、ネット社会で個がアバターであることと同義である、という社会を描いていました。表面上は。

 ただ、ヒロインのフリュネの性的な扱い方から言って、ヒロインは巫女であることを裏切ることにより、その点で現実の女というもの、つまり、萌えに対するアンチテーゼを言いたかったのかなあという気がします。途中の露骨な診察台の部分とかやりすぎなくらいでしたが、まあ、分かりやすくしたんでしょうね。
 14歳=エヴァではなく、あえて10歳から16歳まで成長させていました。14歳で少女たちは成長を止めるのではなく、大人になるんだぞ、という事かもしれません。ネッサ・中身=10歳、フリュネ・外見=16歳もちょっと意地悪くとると今の高校生なんてそんなもんだ、と言っているようにも見えますけど。

 シンエヴァがやった自然回帰・現実回帰と少女は女に成長するという現実を2011年時点でやったということでしょう。なお、2011年冬のアニメで震災前なんですよね。この後震災によってアニメの在り方に恐らくは隠れたパラダイムシフトがあったんでしょうか。本作のアニメへの提言的な部分は全然話題にならなかったですね。
 私は本作の存在すら知らずに、本当に最近見終えたところです。

 なお、自然回帰・現実回帰については1回しかみてないので何ともいえません。フラクタル社会そのものを全否定したかどうかは読み取れてません。ちょっとニュートラル、つまり価値観を保留しておきます。


 総評です。で、素直に言って普通に面白いです。模倣性は敢えてやってるんだろうなあ、と思ったのでかえって気になりませんでした。作画もキャラデザも奇麗ですし。11話1クール作品にしては、世界観があってしっかりと一つの世界を見届けた満足度があります。結末があるのもいいんでしょうね。

 あと、私みたいに屁理屈をこねなくても面白いと思います。特に模倣はワザとやっていると割り切ってみればなかなか冒険があって、出会いがあって、視点が移り変わる秀逸なストーリー展開でした。

 主人公も言ってましたが、登場人物の説明不足でイライラしますけどね。主人公の気持ちに乗れるという点ではうまい脚本だったのかもしれません。それと主人公の無垢性も演出なんでしょうけどちょっと作りすぎな気もします。

 1回目なので私の読み込みが甘いですが、仕掛けがないかもう1度見たくなる感じですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

こんなの間違ってる。

フラクタルシステム。
これにより、この世界の人間には一定額の収入が支給され、ある程度の自由が許されるようになった。
あくせくと働くことをしなくても手元にお金がある状況ができ、大衆は好きなことに好きなように時間の全てを使うことができるようになった。
まさにある種の理想が現実となった世界なのである。人々はその自由に心までどっぷりと浸かっていた。


その世界に生きる1人の少年クレイン。科学技術が進歩し全てがデータとなっている中で
彼はビンテージ(僕らが今使っているコンピュータ)をこよなく愛す、周りからしてみると一風変わった少年だった。
その日クレインはフリーマーケットの帰りだった。自転車に乗り風を切る。とても気持ちが良い午後だった。
あたりは芝生の綺麗ないくつかの丘によって小さな起伏の波ができておりとてものどかな眺めである。
砂利道はまるでフォークを手に持ち力づくに切リ分けたケーキのような崖に沿い、彼の家までずうっと続いている。
クレインは自転車を途中で止め本日の収穫を確認した。手には成り行きで持ってきてしまったデータが一つだけ。
中を調べてみるとそれは教科書のデータだった。期待外れの収穫にがっかりし、空を見上げる。
雲はまるで関係ないような顔をして去っていった。すると急に何かが視界を通り過ぎた。
彼にはそれが最初鳥に見えた。白い大きな鳥。それは何かに追われていた。
でもそれは白い大きな鳥ではなく1人乗り用の飛行機に乗った若い女の子だった。一目見て可愛いと思った。
クレインは急いで自転車に乗り追いかけた。頑張って並走しようとする。彼女とコンタクトをとろうとする。
けれど少女の飛行機は追跡者に撃たれしまった。そのまま飛行機と一緒に少女は崖に沿って下に落ちていく。
落ちていく、落ちていく。いや、すでに堕ちているのだ。



管理社会を扱った作品です。世界観や設定はとても良いです。すごく好きです。
でもあまり面白味がなかったのがとても残念でした。そして評判もあまり良くはありません。
1話から3話くらいまではとても良かったのにそれ以降は回を追うごとに悪くなっていく。
僕が一番感じたのは何人かの登場人物の魅力の無さでした。

まずクレイン。
彼にはフラクタルシステム下で生活していたせいか意志というものが欠落しています。
だから誰かを助ける!とか構うもんか!とならなければならないシーンで熱がない。足りない。ほぼみせかけでした。
他の面で良いところはあるかと探してみても特に見つからず、ぐだぐだとグラニッツというレジスタンスの中にいた印象しかありませんでした。
「彼が何かしたかい? いやいや、ただそこにいただけさ。」

次にスンダ。
彼はレジスタンスである「グラニッツ」のリーダー。しかし頭悪いし、リーダーシップないしで、魅力も0です。
彼とクレインが一緒になることで物語もどんどん面白さを失っていったと思います。
肝心なグラニッツ一家に関してもこっちには何も伝わってきません。やっと分かるのは名前くらいです。

彼らのテロ行為もおかしいと僕は思います。
フラクタルシステムに反抗し、自活することができていればそれはそれで十分に戦っていることなります。
それはジョージ・オーウェルが『1984年』で綴った一文、「抱擁は戦いである」と同義です。
社会のシステムに身を委ねず、魂を売らず、強いられた生活の営みの中に反抗を見い出し、
自らが打ち立てる強い意志を保つことでそれが意味を成し、心の最も大切な支えとなり、剣となるのです。
それを他の人に広めたいのなら他にも手段はあったはずです。もっともこれは例えばの話ですが。
しかし、それを飛び越えて人を殺すことを目的に襲撃するのがスンダの「抵抗」と言うのなら、それはただの殺戮でしかありませんでした。
まったくもって、ただの人殺しです。
それでは世界はなにも解決されなし、誰も救えない。愚か者め。

ストーリーもはっきりしないことが多いです。どこに焦点を持っていっているのかもあやふや。
観ていて状況は分かっても結局なに?だから何なの?という感覚でした。
基本観ていて分かることはあんまりない。理解しようとする努力も水を掴もうとするくらい無駄なものでした。

良いところもたくさんあったのに全て自分達で潰してしまっている、非常にもったいない作品です。


{netabare}

1話は本当に面白かったのに!すごくすごく惹かれました。
でもあのグラニッツの2人組もすごくよかったのに片方を襲撃で殺しちゃうし…



僕がさらにここで書きたいのはフリュネについてです。

彼女は本当に悲惨でした。
彼女が登場した1話から僕は非常に好感を持っていたのであのような状況にはひどく傷つきました。
あの椅子や、あのアホの頬ずりや抱きしめられる姿には本当に胸が引き裂かれる想いでした。
最終話のアホの語りの部分は聞いているだけで頭がおかしくなるかとも思いました。
観終わった後20分くらい体育座りで泣いてましたww 俺も俺で相当気持ちが悪いww
でも本当に傷ついた。泣いた。

どうしてアニメにあんな設定が必要だったのでしょう。なぜフリュネは汚れなければならなかったのでしょう。
悲劇的要素を含ませたかっただけなのであればこれほど悲しいことはないと思います。
生み出され、汚され、自由もなく、そして無に消えいく。
最後のフリュネの姿も見るに絶えません。あんなのありえないでしょう。
道徳観がどうかしているとしか僕には思えません。どうしてあんなに酷いことができたのでしょう。

僕個人の見解としてはフリュネが汚される理由は特に無かったと思います。
ではどうしてこんなことになったか。それは作る側がただただ悲劇を生み出したかっただけだろうと思います。
話(物語と呼ぶには決して値しない)の終盤に向けてなんとか大義名分やら目的やらが欲しかったのでしょう。
単発型の扇情的な描写でしか引く手がなかったのでしょう。筆舌に尽くし難いほど素晴らしい脚本です。
視聴者を傷つけるような雑なプロットに、話は簡単には分からないように作り少しでも好奇心を持たせようというだけを目的としたストーリーはもはや灰に等しいです。


決して現実と虚構が錯綜しているわけではありませんよ!その辺はまともな人間であると自分を信じたいw
ただフリュネに関してはもっともっと掘り下げることもできただろうし、
他のことを通してあの積極的で頑固な性格を生かす手段がたくさんあったのではないかと思うのです。
おそらくこの想像があることも悲劇的運命を受け入れられない一つの理由かもしれません。
どうしてかは分からないけれど彼女にはすごくすごく惹かれました。というか大好きですねw
それも最後まで観てしまった今ではもう。とても悲しかったです。

2度とこの作品を観ることはありません。偏見の強い文章ですみません。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

64.0 15 2011年冬(1月~3月)アニメランキング15位
おぢいさんのランプ(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (45)
218人が棚に入れました
「文明開化」という掛け声が聞こえて来たころ、まだ已之助の村の夜には灯りがなかった。初めて訪れた町で已之助はランプを見つける。持ち帰ったランプは夜 の闇を明るく照らした。始めは新しいものに抵抗のあった村人たちも、やがて受けいれるようになり、巳之助はランプの商いで身を立てることに成功した。しか し町では電柱が立てられ、電灯という新しく明るい灯りがランプに代わり始めていた……。『若手アニメーター育成プロジェクト文化庁委託事業 平成22年度若手アニメーター等人材育成事業の作品。』
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2010年 PROJECT A(現在はアニメミライ)作品

30分

おぢいさんの昔話

文明開化の足音が聞こえる時代をランプを通して語っています。

世の中の移り変わりを田舎と都会の対比でうまく表現してますね。

短い時間なのでキャラクターに感情移入までとはいかないですが、後からじんわりと内容について思い出させてくれるような感じです。。

昔話ですが、現代を生きる人達にも(私を含めて)当てはめることができますね。

ちょっとウルウルする作品でした。

{netabare}
最後に、主人公が言った好きなセリフを書いておきます。

「一番大事なことすっかり忘れてしまって情けねぇ。世の中は進んだ。みんなの喜ぶもんも変わった。だから俺も、もっともっと役に立つものを見つけてやる!」

なかなか言えそうで言えないですね~

最後のおばあちゃんの笑顔に癒されました^^
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

藤乃 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルなし

2011年第1回アニメミライ参加作品で、全25分の短編アニメ。
原作は新美南吉作の児童文学で、一人のランプ屋を通して明治時代後期の文明開化が描かれています。
おじいさんの昔話ですが、現代を生きる私達にも起こりえる内容ですね。

25分とは思えないほどストーリがしっかりしているし、丁寧な描写のおかげでちゃんと感情移入できて驚きました。
特に、全てのランプに別れを告げるシーンは忘れられません。
声優さんの演技が素晴らしく、ランプが灯る作画もキレイで、切なさにじんわりと心打たれて泣いてしまいました。
アニメミライの中で最も好きな作品なので、もっと多くの人にぜひ観て欲しいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

時の流れで失われ行くもの

約25分の短編アニメ。

「だれかのまなざし」のレビュー書いてて思い出したので書いておきます。

普段私たちの日常もこのアニメのように、日々便利になってゆき、タイトルにもあるように失われて行くものがあります。
そんな世の中でも、変わらないものがありますよね。

今を生き、次の世代にきちんとバトンタッチできるようがんばらなきゃ!なんて思いました。
ラストは結構ジーンときましたよ。

まだ棚に送った人数が50人レビューが10人にも満たないのはとても残念です。(2013.9.10現在)
「だれかのまなざし」で感動した方なら、同じく感動できると思います。

(2013.9.23修正)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

62.7 16 2011年冬(1月~3月)アニメランキング16位
スイートプリキュア♪[SUITE PRECURE](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (129)
579人が棚に入れました
アニメ「プリキュア」シリーズの8作目「スイートプリキュア♪」(ABC・テレビ朝日系)が2011年2月6日から放送開始。今回のプリキュアは音楽と友情がテーマ。スポーツ万能で負けず嫌いな北条響(ひびき)と、学年トップの成績で学校のアイドル的存在の南野奏(かなで)の2人が、「キュアメロディ」と「キュアリズム」にそれぞれ変身し、不幸なメロディーで人間界を悲しみと不幸に陥れようとたくらむ悪の王メフィストに立ち向かう。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

意外と好きかも

通算8作目で6代目プリキュア
スイートはsweetじゃなくてsuiteで組曲を意味するらしい。
音楽と友情がメインテーマ。
なんで印象に残っていたかと言うと東日本大震災の年に放送されたプリキュアだったから。
楽曲も応援するようなタイトル・歌詞・メロディ。

小清水亜美と折笠富美子どこかでこの組み合わせ見たことあると思ったら明日のナージャだったとは。

最初はプリキュア2人、次第に増えて最終的には4人。
ハミィという猫が可愛いし、聖人君子みたいな許す力。三石琴乃さんの声さすがです。割とうさぎちゃんに聞こえてくるけれども。

三拍子! 1・2・3!からのフィナーレ!で飛び跳ねるの可愛いなあと思う。

敵キャラもコミカルで3クールあたりくらいまで楽しませてもらった。間抜けで憎めない。勿論、終わりが近づくシリアスシーンも悪くはない。敵キャラの姿が異形になってもコミカルさは失われていない。
なんというか基本的には優しい世界で個人的には見やすいなと。プリキュアは優しい世界多いような気はするけど。


音楽の国メイジャーランドで年に一度だけ行われる演奏会。ハミィは伝説の楽譜に記された幸福のメロディを歌おうとしていたが、悲しい音楽の国マイナーランドの王メフィストが楽譜を不幸のメロディに変えようとする。メイジャーランドの女王アフロディテは音符を別の世界である人間世界にばらまいて阻止したが、散らばった音符を取り戻すため メフィストは配下のセイレーンと トリオ・ザ・マイナーを、アフロディテはハミィと7体のフェアリートーンを人間世界に遣わす。というところから話がスタート。


ラ♪ラ♪ラ♪スイートプリキュア♪ 歌 工藤真由(キュア・カルテット)
ラ♪ラ♪ラ♪スイートプリキュア♪〜∞UNLIMITED∞ ver.〜 歌 工藤真由(キュア・カルテット)
ワンダフル↑パワフル↑ミュージック!! 歌 池田彩
踊りはキュアメロディとキュアリズム
♯キボウレインボウ♯ 歌 池田彩
踊りはキュアメロディ、キュアリズム、キュアビート、ハミィ。途中からフェアリートーン(ドドリーを除く)と音符も。キュアミューズも加わり、ハミィの位置が変わった。
工藤真由と池田彩が主題歌担当。前作とOP、ED交代している。いやあ好きですねえ。OPはずっと聴いていられる。EDのダンスはキレキレすぎるわ!


以下は長い備忘録。
{netabare}
北条響 / キュアメロディ 小清水亜美
爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!
変身で茶髪がピンクに。勉強苦手運動得意
幼馴染の奏とは親友同士だったが、中学の入学式での待ち合わせ場所の誤解が原因で犬猿の仲。2話目は息が合わず変身が解けるが奏とともにプリキュアになったことを機に誤解が解ける。
甘いものが好物であり、奏と険悪だった頃も頻繁にスイーツ部の部室に侵入し、菓子を摘み食いしては奏を怒らせていた
色んなスポーツしたいために特定の部活には所属せず、助っ人専門。
父は著名な音楽家で、母は世界的ヴァイオリニスト。一人っ子で兄弟が欲しい。
南野奏 / キュアリズム 折笠富美子
爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!
運動苦手でお菓子作りと勉強得意。響とは幼馴染。変身でオリーブ色髪がレモン色に。
ネコ好きで肉球に目がない。スイーツ部に所属している。
学園のアイドル王子に想いを寄せており、彼のことになると頭おかしい。
自宅はカップケーキショップ「Lucky Spoon」を経営している。小学3年生の弟がいる。
黒川エレン(セイレーン) / キュアビート 豊口めぐみ
爪弾くは魂の調べ! キュアビート!
元々はセイレーンが人間形態になっていた姿。第21話でプリキュア覚醒したと同時にこちらが本来の姿に。猫の姿を含め他者に変身することもできなくなる。
変身で暗い紫髪が明るい紫に。自己紹介は笑った。
元々エレンという名前は第1話により響の前で名乗った仮の名前だった。
メイジャーランドの妖精で、毎年幸福のメロディの歌唱役に選ばれていたが、ハミィが歌唱役に選ばれたことで彼女を憎悪し、メフィストに唆されてマイナーランドに引き込まれトリオ・ザ・マイナーのリーダーをしていた。。しかし、ハミィとは幼少期からの親友であるため、メフィストの配下になったあともハミィに対して冷徹に振る舞いつつ、完全な悪になりきれず、裏切られてもなお自分を親友と見てくれるハミィに戸惑い、改心してハミィを守るため無意識のうちにキュアビートへと覚醒し、マイナーランドから離脱した。根が良い感じが常に溢れていた。個人的に最も好きなキャラクター。ハミィの特訓に付き合ってあげて騙されていることも教えてあげて歌唱がうまくいったときは思わず涙が溢れるそんな娘。
調辺アコ / キュアミューズ 大久保瑠美
爪弾くは女神の調べ! キュアミューズ!
シリーズ初の小学生プリキュア。
メイジャーランドの王女で、メフィストとアフロディテの娘。
変身でオレンジ髪の色変化はなく、かなり伸びる。
正体を隠したまま第11話で登場したが、戦闘能力は高くても自らネガトーンを浄化しようとする描写なし、あくまでサポート役に徹していた。正体を隠すために無表情を装い、自ら言葉を発さずにドドリーに喋らせることによって気持ちを代弁。第34話でメフィストのピンチを庇い、父を救いたいという想いとプリキュアの使命との板挟みに苦悩するが、ドドリーを介した音吉の後押しや、黒幕がいるのでは?というキュアメロディの言葉で戦う覚悟を決め、第35話でプリキュアや父の前で正体を明かす。
アフロディテ 日髙のり子
メイジャーランド女王。音吉の娘、アコの母。中々の美女
ハミィ 三石琴乃 / Remi(歌)
メイジャーランドの妖精。白猫。カップケーキが好物。
アフロディテから、人間界に飛散した「伝説の楽譜」の音符を集めることを命じられている。
ニャプニャプ〜と唱えて両手を打つことでネガトーンにされた音符を浄化することができる。
かつては歌が下手だったが、セイレーンによる特訓で上達し、伝説の楽譜に書かれた幸福のメロディの歌唱役に選ばれた。セイレーンを信頼して一途な想いがセイレーンの心を動かす。
第47話ではノイズの悲しみに気づき、ノイズの体内に伝説の楽譜と共に飛びこみ、歌声でノイズが吸収した音符を一時的に浄化。

マイナーランドはプリキュアの敵対勢力。メフィストがひきいる嘆きと悲しみに満ち溢れた国。ノイズが操っている。
世界を悲しみに染めることを目的に掲げ、幸福のメロディを不幸のメロディにしようとした。真の目的は、不幸のエネルギーをノイズに送りこんで復活させること。
ノイズ以外全員、悪のノイズで操られたメイジャーランドの住人であり、音楽を憎悪し、音楽を聞かされると苦しむ、音符がとりついているものをネガトーンに変える能力をもつ。
ノイズ 中尾隆聖
完全にフリーザ様なんだが。マイナーランドを裏から操る黒幕。
宇宙すべての悲しみから生まれた悲しみの結晶。人々の悲しみから永久に誕生する不滅の存在。そのことを悲観し、自身の声や姿を醜いと感じているため、美しい声や音楽を嫌悪する。静寂な世界を創ることを目的とし、最終的には自身も消えることを望んでいる。
第37話で不完全ながらも封印から解放。小鳥のフリしてアコに接近し、隙をみてフェアリートーンの音符を奪い、音吉を始末しようとした。正体をアコたちに知られたためマイナーランドへと帰還。
第44話で完成した不幸のメロディをファルセットが歌唱したことで完全復活を果たし、プリキュア以外の人々を石化させて人間界を静寂に染め、次にメイジャーランドへと侵攻する。
第45話でプリキュアたちとの激闘の末に負傷するが、音吉とクレッシェンドトーンを石版に封印して一時的に退散。第46話でトリオ・ザ・マイナーを吸収して最終形態へと進化し、プリキュアたちを圧倒すると同時に、メイジャーランドを静寂の世界に変える。第47話では自身の生い立ちに同情したプリキュアたちに怒り狂う。プリキュア・スイートセッション・アンサンブル・クレッシェンドを受けて完全に敗北し、浄化される直前に悲しみを受け入れて生きていくというキュアメロディから手を差し伸べられたことで笑顔を見せ、静かに消滅。最終回では再度小鳥の姿で舞い戻り、響たちに暖かく受け入れられ、平和な暮らしを送るように。
メフィスト 堀内賢雄
マイナーランドの王だった。大音楽祭の日にメイジャーランドを襲撃。
元々はメイジャーランドの国王でアコの父、アフロディテの夫。ノイズに奪われたヒーリングチェストを取り戻すために魔響の森へ挑む際、ノイズの手下ゴーレムに悪のノイズを受けたことで洗脳されメイジャーランドのセイレーンと三銃士を洗脳し、マイナーランドを建国。
第35話でキュアミューズの正体が娘のアコだと知るが、強制的に洗脳が進んだことでネガトーンと化し、第36話でキュアミューズの思いにより悪のノイズから解放された。メイジャーランドの王として復位したあとは、アコを溺愛する子煩悩ぶり。三銃士をトリオ・ザ・マイナーとして悪の道に引き込んだことへの罪悪感を抱き、第43話でバスドラとバリトンの悪の力を抜き取って聖なる力で滅させるが、この影響で眠りにつく。
トリオ・ザ・マイナー
バスドラ、バリトン、ファルセットからなるコーラス隊。元々はメイジャーランドを守る三銃士だったが、洗脳されたメフィストによって悪の心を植え付けられ、マイナーランドへと寝返った。
第36話以降はメフィストが離脱し、ファルセットの真の目的であるノイズの復活へとより表面的に動きだす。バスドラとバリトンはファルセットによってノイズの力を与えられ、強制的に怪物のような姿にされる。
第46話ではノイズに吸収されるが、ハミィが幸福のメロディを歌うことにより石化が解かれて生還する。元のメイジャーランドの三銃士に戻る。
バスドラ 斧アツシ
トリオ・ザ・マイナーの低音域を担当している恰幅のいい中年男性。
カエルみたいにされ、バスドラ本人はこの形態を気に入っていない。
バリトン 大林洋平
トリオ・ザ・マイナーの中音域を担当している美青年。
半魚人みたいにされる。バリトン本人はこの形態を嘆いている。
ファルセット 奈良徹
トリオ・ザ・マイナーの高音域を担当している男性。
バスドラとバリトンのリーダー争いなどなどの仲裁をすることが多い控えめな人物。こういうタイプが間をとってリーダーになるんだろうなあと思っていたらメフィスト離脱と同時に凶悪な姿に変貌し、自身がノイズの内通者であることを明かす。トリオ・ザ・マイナーの新リーダーとして君臨。2度にわたって「不幸のメロディ」を歌唱し、ノイズの完全復活に貢献する。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

hikonoir さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

甘くないよ 追記ギリシア神話

「French Suite No1 …」有名なバッハのフランス組曲は英語で書くとこうなる。まだ交響曲や楽章の無い時代にsuiteは使われるようだ。よくコマーシャルに使われる無伴奏チェロ組曲もCello Suite Solo No1だ。

アニメにカップケーキが出てくるとか関係ありません。甘いSweetではないので。そういえばヒビキが「ふたりの組曲…」とかって言ってるでしょ。ついでに、ホテルのスイートルームも同じ。「甘く」ないです。何かラブラブカップルや新婚さんが泊まる部屋と思ってませんか?恥かかないでくださいよ!組曲と一緒で「一揃い」という意味の部屋ですからね。はい、勉強はここまで。

最近、可愛すぎると涙がでるようになりました。そのきっかけがこのシリーズ。そう…誰もが口を揃えて言う、エレンが可愛すぎるんです。1話から21話までとりあえず観てみるといい…。まず涙止まりません。もう何十回観ているか解らない。これを書くまえにもユーチューブで観ていました。また泣きました。あれこれ言う人もいるでしょう、しかし、これは傑作です。そんじょそこらの萌えアニメなんぞ足元にも及ばない可愛さとたのしさ、友情と絆、カッコよさを合わせもっている。ふたりの友情に的を絞ったのが吉とでた。もともと「ふたりは…」なんだから、初期のテーマに戻ったとみてもよい。

戦闘シーンの細かい動きがシリーズで群を抜いているし、お色気サービスも全開。アヒルのおしりみたいなスカート下が可愛い。なので、おもいっきりおしりの下から仰向くカットがこれでもかってくらいに、太腿画面全部使って回し蹴り、跳躍、トンボ周り、ジャブやパンチも左右交互に出て来るし…もうほんとコマ送りでみないと解らないのがもったいない。

自分はヘビメタ、ハードロックが今でも大好き。ロックとは「怒り」の音楽と思う。若者のやりきれない怒りやエネルギーを代弁しているが、「怒り」は、パワーを伴う。だからロックが流れると、パワーを出して戦おうとする気になる。結果、元気が出てくるものだ。あのギターのファズやディストーションだけでもう、心が高鳴るんだ。それをうまくこのアニメは取り入れている。なんとそのロックをキャラにしてるのがエレン。もうトドメでしょ。

フレッシュもいいが、作画が…譲歩できないほど酷い時が多すぎ。それに比べるとスィートはとりあえず、酷い回もあるが、まずまずOK。ハミーもアコも可愛いし、もうこのシリーズはドキドキの可愛さとちょっと違って、外見よりも心の可愛さが突出。だからかなぁ、表情が…怒ったり泣いたり、我慢したり嫉妬したり、流し目や含み笑い、焦りや躊躇まで多彩だ。制作側も偶然こうなったって感じでまさに奇跡のシリーズ。裏切り転向は初期のキリヤから薫・ミチル、せつなとつづきエレンで一つの完成形となる。せつなも泣けるが、エレンとハミーの友情を軸にしたこのシリーズのほうが救いがある。ランキングが随分下だけど関係ないからね。観た方がいいよ。

追記。「イーリアス」、「オデッセイア」はホメロスが書いた一大叙事詩。2つ対になっていて、「イーリアス」はトロイ戦争。「オデッセイア」はオデッセウスがトロイから故郷へ帰還する漂流譚。オデッセウス一行は旅の途中で神々や女神、妖精、妖怪、怪獣に会い困難や苦難に安息と幸福…。その中で、美しい歌声で人を惑わし航行不能にし船を難破させる人頭体鳥の妖怪がセイレーンである。ノイズが鳥の姿をしているという設定にイメージがだぶる。偶然か?

これが、エレン=セイレーンのもとの意味。さてこの難関をどう突破したか?オデッセウスの部下には耳栓をさせて、自分は船のマストにくくり付け、耳栓なし…以下割愛。他にも一つ目、巨人、甘い忘却の果実等面白いエピソード満載。ついでに言うと、オデッセウスが最後のほうで上陸した国の王女にナウシカが出てくる。たしかオデッセウスに好意的で協力的、オデッセウスも心安らぎ休息したと思った。他にミューズもギリシア神話によく登場する。もちろん音楽の女神だ。ディーバも歌の女神。英語ではそれぞれオデッセイ、サイレン。そうそう、「トロイの木馬」を考えたのはこのオデッセウスです。

オデッセイはいまや車が有名?それより、「2001年宇宙の旅」という傑作SF映画(文部省推薦!)の原題がスペースオデッセイ。…うーん、奥が深い。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

nk225 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

東日本大震災の発生により、第6話の放送が2011年3月13日から3月20日に延期された。

前作の『ハートキャッチプリキュア!』から設定や登場人物を一新した新シリーズで、「プリキュアシリーズ」の通算8作目にして6代目のプリキュアである。本作品も前作同様2人構成で物語がはじまる。
本作品のタイトルに使われているスイートは「組曲」を意味する音楽用語であり、そのタイトルの通り「音楽と友情」がメインテーマとなっている。朝日放送 (ABC) の松下洋幸プロデューサーは「今までにない『新しい仕掛け』を盛り込む」、東映アニメーションの梅澤淳稔プロデューサーは「音楽をテーマに、散らばった伝説の楽譜の音符など、シリーズ最大のスケールで描いていく」としている。プリキュアの2人がピンチに陥った時に現れる「謎の仮面のプリキュア」など、新たな要素も組み込まれている。
主題歌は、前作『ハートキャッチプリキュア!』と同じ歌手が務めているが、担当は逆転している。また工藤は前作に続き、本作品でも本編で声をあてているが、これまでのようなゲスト出演ではなく、音符の妖精・フェアリートーン役としてレギュラー出演となっている。
音楽は前作に引き続き高梨康治が担当しており、BGMの一部には女性コーラス(Remi、MIKI、高屋亜希那)が参加している。幸福のメロディ・不幸のメロディにボーカルを使用するのはプロデューサーたっての希望であり、また、高梨のアイデアで2つのメロディは「楽譜上の音符の音価の構成が同じ」という仕掛けになっている。
北条響(キュアメロディ)役の小清水亜美と南野奏(キュアリズム)役の折笠富美子は、以前にABC日曜8:30枠のアニメ『明日のナージャ』においてメインキャラクターの声での共演歴があるほか、シリーズにおいては『ふたりはプリキュア / ふたりはプリキュア MaxHeart』において共演歴がある。
シリーズディレクターは前作『ハートキャッチ』でも各話演出としてシリーズに参加していた境宗久。当時、境は『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の終盤制作に取り掛かっていたところ、『ハートキャッチ』のシリーズディレクターである長峯達也に演出として急に声をかけられ、その流れでプロデューサーの梅澤から「来年、一年付き合え」というメモを貰い、参加が決まった。シリーズ構成は、今まで舞台や映画などを手がけてきた大野敏哉が担当する。
前作から始まったデータ放送との連動で番組放送中にプリキュアポイントを貯めるミニゲームも引き続き行われた。また、番組終了時に表示されるエンドカードは、各週ごとに異なるものが表示される形式。
東日本大震災の発生により、第6話の放送が2011年3月13日から3月20日に延期された。話数も当初の全49話から1話短縮され、48話となった。これによって本編放送話数と劇場版の公開時期が変化したことを利用して、劇場版のシナリオが本編連動タイプのストーリーに変更された。本編シナリオに関しては「(震災以降に上がってきた全体の約2/3の話数については)意図的な部分も無意識的な部分も含め、多分に震災の影響が盛り込まれていたと思います」と境宗久シリーズディレクターは発言している。また、第6話放映時、提供クレジットは表示されておらず、CMもACジャパンに差し替えられた。
本作品が、オープニングとエンディング及び本編の字幕スーパー等にて使用してきた写真植字機メーカー「写研」のフォントを用いた最後の作品になった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

62.7 16 2011年冬(1月~3月)アニメランキング16位
ダンボール戦機(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (31)
283人が棚に入れました
同名ゲームとストーリーを同じくするTVアニメ。アニメではより詳細な部分まで描かれている。原作はゲーム開発会社・レベルファイブの日野晃博。 掌サイズの小型ロボット・LBX。発売当初、危険な玩具といわれたLBXだったが、2050年において子供たちに大人気の対戦型ホビーとなった背景には、どんな衝撃にも耐えられる強化ダンボールの開発があった。ダンボールの戦場で戦いあうLBXの開発者を父に持つ主人公・山野バン。事故死した父の背中を求め、LBXプレイヤーとしての日々を送る中学生1年生だ。だが父のことがあるためか、母からLBXの所持を許されず、借り物の機体で戦う毎日。そんな彼の前にある日、謎の女性が現れる。彼女から渡されたのは、世界の命運を握る特別なLBXだった。番長・郷田との戦いを経て、ついにバンは愛機を手に入れる。その名はアキレス! バンとアキレスは、仲間のアミやジンを巻き込んで、世界覇権を狙う大企業との戦いへと踏み込んでいく!!

声優・キャラクター
久保田恵、井上麻里奈、浪川大輔、小田久史、藤本譲、東地宏樹、中村悠一

Worker さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

大人も楽しめる子ども向け

 装甲娘ミゼラムクライシスの事前登録記念として、現在 YouTube で全話無料公開されている。子どもの時にも観ていたが、コロナウイルス自粛期間に加え、ゴールデンウィークであるから、私は再び観ることにした。

 まず子ども向けアニメとして、次に大人向けアニメとして評価する。
•子供向けアニメとしての評価
 キャラクターの設定は、主人公たちはイナズマイレブンと同じで中学生で、名前は姓が漢字で名がカタカナで表記されている。子どもにとって親しみやすい設定になっていて良いと思う。郷田ハンゾウと仙道ダイキの喧嘩も、些細なことで意地を張り合うところは、子どもにとって親近感を湧いたりするのだろう。
 それから主人公が魅力的だ。主人公バン♂にはカズ♂とアミ♀という二人の友達がいる。男主人公に同性と異性の友達が一人ずつというハリーポッターと同じ理想的な型だ。また、物語の初めから使命を与えられ、自分の正義を曲げない主人公は、まさに絵に描いたような「主人公」だ。
 戦闘描写が凝っているのも高評価だ。激しい戦闘描写は子どもの心を鷲掴みにする。
・大人向けアニメとしての評価
 先、戦闘描写を高評価したが、大人の視点でも同じ評価だ。放送された当時のアニメとしては、かなり良い作画だ。現在放送されたとしても全く恥ずかしくない程である。
 主題歌についてだが、シリーズ通してどれも素晴らしい。Little Blue boX の曲はソロデビューする前の LiSA のようである。
 肝心の物語についてだが、子ども向けと断言できないほど重い。子ども向けの作品であれば、綺麗事が飛び交ったりするが、この作品にはそれが綺麗事でも子どもにメッセージを伝えようという強い意志が感じられる。
 悪い点を書くと、設定や話の展開に無理があったりするところだ。子どもの視点に立てば全く気にならないのだが、大人の視点では無視できない問題だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

ネロラッシュ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あら?これって結構王道熱血

ゲームやおもちゃを売りつける為のお子ちゃまアニメと思いつつ観ていたら、あら?これって結構王道熱血ホビーバトルじゃね?
2050年を舞台にしているのにキャラデザといい、ベタな悪役といい、昭和の香りがプンプン。
主人公の名前がなぁ…ヤマザキパンからのダジャレにしか思えんがな(爆笑)
中学生達がホビーロボでのバトルだけかと思いきや、軍事利用やら暗殺兵器としてとか、ロボの開発者である主人公の父親を拉致監禁する悪の組織に、悪の組織に染まっている政治家、関係各省…
基本は友情とか正義感とかだけど、その辺のラノベよりも濃厚な内容でこれは面白いな。
予算があるから下手なCVも起用していないし、どのキャラもスッと入ってくる。
マリーナ最高!
2クールのLBX世界大会編のラストは予想通りでびっくり感はなく、どうやって勝ち上がるのかを楽しんでいただけだが、3クールへ向けてそう来るか…
改めていうが子ども向けだよね?
自◯党の政治家たちにしか見えぬイノベーターたちが平気で人を殺めているよな…
どんどん風呂敷が広がってきて、大丈夫か?
3クールは秋葉原に住んでる天才ハッカーの協力を求めてのLBXバトルは主人公達が所有するLBXが変更したのでそれのお披露目という感じだろうけど、ターミネーターかよ。いつの間に…
4クールになりいよいよラスボス。
いや〜こいつがラスボスだったのか?!で予想外で…やられたよ。
兎にも角にも主人公がどんな困難にも折れる事なく正義を貫いていくというのは良かったが、こういう真っ直ぐな性格ってダークサイドに落ちた時は最強最悪にでほんに紙一重なのだ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

pick さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

うん。

ダン戦はわかりやすくおもしろい内容になってたなぁと思います!
ただオチが予想できすぎたのはちょっと^^;
まぁ普通にいいとおもいますよ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

61.4 18 2011年冬(1月~3月)アニメランキング18位
ダンボール戦機W(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (48)
340人が棚に入れました
『ダンボール戦機』は、小型戦闘ロボット「LBX」をカスタマイズし、「強化ダンボール」内でのバトルを行うプラモクラフトRPG。近未来の世界を舞台に、主人公の少年・山野バンが、謎の女性から託された超高性能LBX「アキレス/V」と共に戦いを繰り広げていく。

声優・キャラクター
久保田恵、下野紘、花澤香菜、小田久史、喜多村英梨、梶裕貴、中村悠一、佐藤健輔

りゅぅぞぅ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

1期と同等のLEVEL

 面白さは1期と同等

ジャンルは バトル『プラモデルの戦い』

今回の主人公はバンだけでなくヒロが登場 また、新ヒロイン登場

ヒロ・・・おたく少年、ゲーム・アニメ大好き
     動体視力などがいい

ラン・・・空手少女 直観タイプ

 バン・ヒロ・ランが物語の中心

また、強大な敵へとたちむかっていく話

面白かった点は何って問われたら 私はこう答えよう

『カズのビジュアルだけ変わりすぎだろ・・・』

前=不良かぶれっぽいビジュアル 今=ワイルドなソフトマッチョ系

さすがに、成長しすぎだよw

 まぁ、これはダンボール戦機面白いと感じた人じゃないと見れない

レベル5のアニメが好きな人は是非(*´ω`)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

ふもふも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

なんか名前で損してる気が・・・・。昔メダロットにはまった人ならOKかも。

最初は「子供向けだし、題名がちょっとなぁ・・・。」と敬遠していたアニメ。


でも思い切って見たらこれが結構面白い。メダロット(アニメorゲーム)とか好きだった人には結構あうかもしれない。


戦闘シーンが結構いい感じですね。ロボット達が良く動く。強敵との戦いはBGMが地味に良い事もあって、なかなか熱い。特に3話、13話は見応えがありました。(ジョーカーつえぇ)。


突っ込みたいところも有るけれど、それは割りきって見れる範囲。ストーリーはそんな複雑ではないので気楽に見れます。昔メダロットにはまった人にはちょっと見てほしい作品かも。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ゲームも買ってしまった(^_^)

30話あたりから観始めました(その前はネットで)
LBXのバトルシーンがとても綺麗で面白いので
バトル系アニメがスキな人にはおススメなアニメです!

opはとてもカッコ良い曲です
Little Blue Boxの「1ドリーム」と「以心伝心」

最後に……
「黒幕がまさかあの人だったとは~……」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

61.0 19 2011年冬(1月~3月)アニメランキング19位
万能野菜ニンニンマン(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (21)
80人が棚に入れました
小学2年生のまりちゃんは、ニンジン、ピーマン、牛乳が大嫌いで、食べると気絶してしまうほどだ。ある日、苦手な食べ物をムリヤリ食べたら、ニンニンマン、ぴーマン、ミルクたち、ヘンテコな《お化け》が現れた! ニンニンマンたちはノリのいい魔法を使って、まりちゃんのトラブルを解決しようと活躍する。はたしてまりちゃんは、気まずくなってしまった親友のモモちゃんと仲直りができるのだろうか?

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おすすめです!

監督・原案・脚本・キャラクターデザインを吉原正行が務め、彼をはじめとするP.A.WORKSのベテラン勢が脇を固める。

演出としてのキャリアを積んできた吉原さんを中心に、原画を担当する新人さんたちの指導に当たったということなんでしょうか^^ 彼らベテランの耕した豊かな土壌のもとで育成されてゆく新人さんたちに今後期待したいところです。
本作は安定した可愛らしい絵柄で、子供の成長をテーマとした、明るく元気の出るお話です。斬新さはないものの、各要素のクオリティはかなり高く、見て損はない内容だと思います。

【あらすじ】
舞台は複雑な地形をもつ海沿いの町。
そこに住む主人公の「まり」は、ちょっとわがままだけど、どこにでもいそうな小学生の女の子。
通学路には´きもだ橋´と呼ばれる橋があって、そこを通るのが怖い彼女はいつも遠回り。
そんな彼女の前に、苦手な食べ物の「にんじん・ピーマン・牛乳」が妖精(?)となって突如現れる!


以下感想↓(ネタバレはない・・・つもり)


まず、舞台となる土地の地形が面白く、それだけでも物語の想像を掻き立てられる。そのひとつがきもだ橋で、あの向こう側には何があるのか、どんな冒険記が始まるのかと、ついワクワクしてしまう。広げようと思えばいくらでも広げられそうな、そんな魅力に溢れている。

そしてなんていってもキャラクターが面白い!
お調子者のニンニンマン、赤ちゃんのピーマン、お姉さんのミルク。
特にニンニンマンのルックスがディズ二ー風で、ノリの軽さ、ギャグも完全にそれw
形を変え、いろんな動きをみせる三匹のやりとりがとってもキュートで面白い。

演出なども凝っている。
夢で出てくるお父さんとお母さんの姿を現実のものとリンクさせ、クスリと笑えるようにしてある。
学校の保健室での言葉のやり取りもユーモアに富んでいて面白い。
小学生の成長という、簡単な話の中に人間同士のやり取り、夢の描写、アクション、コメディ・・・いろんな要素がエンターテインメントとして綺麗にまとめられていて、まるで短編のお手本のような作品になっている。そして個人的にお気に入りなのが、こっちが観ていて楽しめるのはもちろんだけど、制作サイドのベテランクリエイターの´思いやり´のようなものまで伝わってくるところ。
つまり、新人クリエイターの実力向上への配慮だ。いろんな要素をくまなく取り入れ、バランス良く勉強できるように物語を設計したんじゃないのか。
本作は教材としても作りこまれている、そんな誠実さと愛情を感じる作品だった。

「あせらずとも乗り越えられるよ、そのうち」
子供の成長を温かく見守る両親の目線が、若手を優しく見守るベテランたちの目線のようにもうつり、さりげなく応援のメッセージを彼らに送っていると感じた。
なんだか、観てるこっちの背中も押して励ましてくれたような気がして元気が出た。
P.A.はこれからもしばらくは安泰そうで何より。やんや、やんや。
アニメミライというコンセプトに、これほどふさわしい作品はないんじゃないかと思います。

この作品を通してP.A.にさらに興味が湧きました。
「有頂天家族」「凪のあすから」は評判が良く、まだどっちも観てないのですごく楽しみです。
そして、これからの作品にも大いに期待して良いんじゃないかと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

2010年 PROJECT A(現在はアニメミライ)作品

全1話 約25分作品 P.A.WORKS制作

アニメミライとは2010年より若手アニメーター育成プロジェクトで毎年春に4作品発表してます。(広報大使は西川貴教さん)

BSで特集があったので観てみました。

小学生のまりちゃんはにんじんとピーマンと牛乳が大嫌いで、ママから言われてしぶしぶ食べたら、ちっちゃなマスコットみたいな元気でちょっとずれているニンニンマン、ドジなぴーマン、ツンデレのミルクが現れました。3つの妖精?と友達のももちゃんとのエピソードを描いたお話です。

なかなかコミカルでほのぼのとして面白かったです。
キャラの表現が(顔の表情や動きなど)いいですね~

声優さんも豪華です。
まりちゃん役は早見沙織さん、ニンニンマン役は森川智之さん、ぴーマン役は釘宮理恵さんなどそれぞれ合ってましたね。

子供向けような作品ですが、大人でも楽しめる作品だと思いました。

最後に、まりちゃん好き嫌いなくしてね~

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ネタバレ

ま いっか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

タイトルなし

ざっくり言うと主人公が友達のために苦手なものに立ち向かうお話。
家族で観れるようにと意識して作られた作品らしい。

主人公が苦手なニンジンを食べると見えるようになるお化けニンニンマンは、顔面が活発に動くハイテンションなキャラクターで{netabare} マスク(映画の){/netabare}みたいだった。

ニンニンマンたちと主人公は今後も付き合っていくんだろうなぁ。
主人公は苦手なものを食べるとぶっ倒れてしまうほどなので、大変なもんである。
別に無理して食べられるようにならなくてもいいような気もするけど…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

60.9 20 2011年冬(1月~3月)アニメランキング20位
Peeping Life [ピーピング・ライフ] The Perfect Evolution(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (17)
109人が棚に入れました
ユキピョンに買ってもらったTシャツをマチャヒコが着てみたところ、サイズが違うことが発覚!!マチャヒコは溜まりに溜まった怒りをユキピョンに爆発させる!! いよいよ二人に別れの時が…!!

目付きの悪い猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

トークアニメ

ゴールデンエッグ的なノリというかキャラが変わっただけのゴールデンエッグ。日本版ゴールデンエッグ?
コメディトークアニメかな?面白くないけど面白いって感じ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

60.7 21 2011年冬(1月~3月)アニメランキング21位
カードファイト!!ヴァンガード(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (98)
432人が棚に入れました
この物語の主人公「先導アイチ」はちょっと気弱でクラスでも目立たない中学三年生の男の子。常に後ろ向きで目立たないように毎日を送っていたアイチだったが、一つだけ心の支えがあった。それは子供の頃にもらったあるカードゲームのカード、「ブラスター・ブレード」。そのカードがきっかけでカードファイトを始めた彼の日常は大きく変わり始める。カードゲームの名前は「ヴァンガード」。「惑星クレイ」と呼ばれる異世界を舞台としたヴァンガードは、斬新なゲームシステムによって世界中で空前の大ブームを巻き起こしていた。ヴァンガードの面白さに魅せられたアイチは、ヴァンガードファイト(対戦)を通して「戸倉ミサキ」や「葛木カムイ」といった仲間たちや、沢山の好敵手(ライバル)たちと出会う。彼らと切磋琢磨する中で、アイチは充実した日々を過ごし、成長していく。そんなアイチには、心に決めた一つの目標がある。それは「櫂トシキ」というヴァンガードファイターと再び闘うこと。櫂トシキ…孤高で冷淡な性格の持ち主で、ヴァンガードにおいて圧倒的な強さを誇る高校生。アイチがヴァンガードと出会うきっかけを作った人物でもある。アイチにとって、櫂は自分を救ってくれ、ヴァンガードへと導いてくれた先導者(ヴァンガード)なのだ。アイチはヴァンガードの腕を磨くため、今日も全力で走り続ける。
憧れの存在である櫂と闘い、認められるその時を夢見て―――!


声優・キャラクター
代永翼、佐藤拓也、橘田いずみ、石川静、杉山紀彰、森嶋秀太、森久保祥太郎、山口隆行、阿部敦、榎本温子、下屋則子、比嘉久美子

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

意外に面白いから困る

現在、3期となる『リンクジョーカー』編が放映中。1期から視聴している人間としてはここまで続くコンテンツだとは思っていなかっただけにかなり驚いています。人気としても上々だとか。最初ニコニコで半ばネタ扱いとして注目を集めていましたが、いつの間にかネタ以外の部分で本格的に楽しめるアニメに成長しました。2期で少々滑った感じがありますが、3期で盛り返しつつあるので、今後の展開にも非常に期待しながら、視聴しております。

この作品、成功したポイントは『主人公が初心者である』という点ですね。主人公が素人なので、話の展開上、ルールを事細かに説明しないといけない場面が出てくるんです。だから話に入りやすい配慮がなされています。次のポイントは『主人公が意外に負ける』事です。しかも結構肝心な場面でコロッと負けますw 普通そこは展開的に勝つだろ!ってシーンで負けるので、次の展開が予測できないんですね。最初はド素人だからしょうがないにしても、強くなってきても肝心の場面でコロッとw 3期になるとその点を心得てしまっているので微妙に予測がつくんですが、1期の時は展開が読めなかったので、毎週楽しみでしょうがありませんでした。ちなみに酷い時は4連敗してますね。ここまで負ける主人公に僕は純粋に販促アニメとして大丈夫なのか心配になることもありました。

勝ち負け要素以外にも、話が視聴者の予想の斜め上を行く展開はカブトボーグを思わせます。まあ、あそこまで酷くはないですし、もうちょっと真面目にストーリーはやってくれてはいますが。そして一番大事な『キャラが純粋にカードゲームを楽しんでいる感じが伝わってくる』これが大きいですね。これは3期になった今でも受け継がれている特徴だと思います。長期シリーズになると、この辺の描き方がおざなりになってくるんですが、相変わらずです。主人公のアイチが性格が非常に優しい子というのも、楽しい空気を作り出すのに一役買っている気もします。

これだけ続くと、キャラにも愛着が出てきて、昔弱かったキャラが強くなっていたりしますので、そこはちょっと感動しましたね。今から追っかけるのはかなり話数的に厳しいものがありますが、興味ある人は、1期だけでも見て欲しいですね。2期はまあ見なくても良いかなw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

nk225 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

キャッチコピーは「イメージせよ! 勝利の道を!」。

第1期『カードファイト!! ヴァンガード』は、2011年1月8日から2012年3月31日まで、テレビ愛知発・テレビ東京系列等で放送。また、第1期『カードファイト!! ヴァンガード 英語版』は2012年1月7日から、BSジャパンで放送中。
テレビ東京系列での放送枠は土曜8:00 - 8:30で、テレビ愛知担当のこの枠で完全新作のテレビアニメが放送されるのは『デルトラクエスト』以来2年9か月振りとなる。なお、主人公・先導アイチの名前が制作局の名前と被ったのは意図されたものではなく、漫画版の前に考えていた話の主人公の名前であり、単なる偶然である。BSジャパンは2012年1月より土曜11:00 - 11:30で第1期の英語版を放送中。また、ニコニコ動画での配信も行っている。放送開始当初は、同じく土曜午前にテレビ愛知で放送されていた広報番組『ハヤルンダモン探偵団』の中で当日放送分の内容をまとめたダイジェストVTRが放送されていたが、同番組が終了した後は後継番組『ワットくん!』の中で時々放送される程度に留まっていた。 パワーやシールドの数値ミス、置いていたカードが違うカードに変わっている、攻撃されたヴァンガードが消滅する(ヴァンガードはどれだけ攻撃を受けても消滅しない)など実際の勝敗ルールに関与はしないものの、演出ミスが非常に多く見られる。 アジアサーキット編放送直前には総集編として日曜10:00 - 10:30でテレビ東京系列とBSジャパンで放送された。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

奈悠 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

安定した面白さ(84話まで)え・・?w 83話にてまさかのWish!

カードの内容分からなくても十分楽しめてます。

ネタ的には女性向け。薄い本という意味で。
カードゲームに興味が未だに沸いてないけど何故か見ちゃうんだよね!


第1期
OP
「Vanguard」(第1話 - 第33話) JAM Project(43rd Single)
「Believe in my existence」(第34話 - 第65話) JAM Project(45th Single)
ED
「ダイヤモンドスター☆」(第1話 - 第15話) 麻生夏子(6th Single)
「Smash Up!!」(第16話 - 第25話) 椎名へきる(40th Single)
「DREAM SHOOTER」(第26話 - 第38話) Sea☆A(1st Single)
「Starting Again」(第39話 - 第52話) 佐咲紗花(5th Single)
「泣き虫TREASURES」(第53話 - 第65話) ミルキィホームズ(4th Single)

第2期
OP
「LIMIT BREAK」(第66話 - ) JAM Project(47th Single)
ED
「情熱イズム」(第66話 - 第78話) 凛(2nd Single)
「Fighting Growing Diary」(第79話 - ) 麻生夏子(10th Single)


83話にて。
まさかのDAIGO本人が本人役として登場。
伝説のカードファイターだと・・?w
いやいや。。演技下手っていうか、、本人そのままクソわろたw
本人のブログにも当時の様子やコスプレ写真アップされています。
http://ameblo.jp/daigoblog/entry-11321187357.html

84話
ほんとうにアイチと櫂くん、カップルにしか見えない構図でワロタw
製作者明らかに狙って作っているだろコレ・・・。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

58.8 22 2011年冬(1月~3月)アニメランキング22位
ショコラの魔法(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (18)
178人が棚に入れました
どんな願いでもかなうチョコレートを食べてみない?お代は高いけどね。主人公哀川ショコラは願いのかなうチョコレート店「ショコラ・ノワール」のショコラティエ。彼女の作るチョコレートを食べると、願いがかなうが、その代償は食べた人の大切なもの。ショコラのもとに訪れる、悩める人々の運命は?

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

フォロー有り?の黒さ

みづほ梨乃による日本の漫画作品の付録OVA

2011年4月号
第1話 ムラング・オ・ショコラ 〜悲しみの旋律〜 前編

2011年5月号 福田裕子
第2話 ムラング・オ・ショコラ 〜悲しみの旋律〜 後編

第1話はブラック。善悪がない。純粋に願いを叶える怖さ。
ピアノが巧い女の子が妬まれ色々酷い仕打ちを受ける・・
女の子は悩みピアノが上手いのが駄目なのだと・・ピアノ
を弾けないようになれば良いと願ってしまう・・ピアノが
弾けなくなった女の子は幸せになる?友だちができるの?

第2話はフォロー。善悪がある。心根の差が明暗を分ける。
ピアノを弾けなくなった女の子のその後を描く。
1話で終わったままでは・・ちゃおとしては不味いよねw
ドン底に堕ちた女の子が成長する話です♪

3話以降は概ね1話完結のようです。

非常に解りやすいストーリーでシンプル。
誰でもふっと考えてしまう弱さを抉ってドン底に落とす。
其の侭終わるIFモノとかありますね~此方はフォロー有り。



哀川 ショコラ(ゆかな)は取り敢えずホスト役です。
結構雰囲気出てるし、各話ゲストキャラを迎える形なので
声優陣も有名な売れっ子さんが出ています。

第13話〜マンディアン命のカタチ〜2013年2月号以降は出て
ないのでちょっと残念・・不定期なので出る可能性はある?

古いアニメでは結構あるし有名なのは有るけど最近少ない
気がするので・・この手のアニメ新作やってほしいな・・

哀川 ショコラ(ゆかな)食べると願いのかなう
魔法のチョコレートを作るショコラティエ。
ゴスロリ調ファッションを身にまとう美少女。

カカオ・テオブロマ(宮田幸季)ショコラの父
秀我が呼び出したチョコレートの悪魔。

哀川 秀我(緑川光)OVA第1シリーズ 第6話
ショコラの父で、凄腕のショコラティエ。

獅堂 龍山(星野充昭)OVA第1シリーズ 第6、9話
秀我のチョコ作りの師匠。

杉本 市加(米澤円)OVA第1シリーズ第7話
歯に衣着せぬう強い性格。

中州 亜矢(木下紗華)OVA第1シリーズ第8話
元・有名歌手。後輩のまりあの人気を妬む。

阿部 まりあ(高橋まゆこ)OVA第1シリーズ第8話
多くの人々を魅了する有名な女流歌手。

早川 翔(佐藤拓也)OVA第1シリーズ第8話
まりあのスキャンダル相手になった男性俳優。

光川緑(緑川光)OVA第1シリーズ第9話
関東製菓コンクール優勝のショコラティエ。

星野 理華(葉山いくみ)通算OVA第11話
雑誌「cute style」の大人気モデル。

瀬尾 ほなみ(永田依子)通算OVA第11話
元モデル志望のメイクアシスタント。

小林ルナ(堀口あすか)通算OVA第12話
一条譲に憧れる女の子。

一条譲(高橋孝治)通算OVA第12話
小林ルナの隣のクラスの憧れの男子。

アイ(吉本かおり)通算OVA第12話
小林ルナの友人。

メグ(小田珠実)通算OVA第12話
小林ルナの友人。

三国まどか(廣田詩夢)通算OVA第13話
心臓の病気で入院している少女。

少女(鎌田梢)通算OVA第13話
まどかを助けたくて、ショコラの屋敷に忍び込んだ少女。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

怖いのは、宇宙人でも未来人でも異世界人でも超能力者でもなかった。人だった。 

原作漫画未読で視聴。


『1番大切なモノ1つを代償として奪われる代わりに、どんな願いでも叶えてくれるチョコレートを出すお店「ショコラ・ノワール」 迷いの森に建つそのお店に、願いを叶えようと訪れる様々な問題を抱えた様々な人々。ある者は才能が欲しいと、ある者は美貌が欲しいと、そしてまたある者は愛するあの人に振り向いて欲しいと、そんな迷える人達の人間模様をちょっと怖~いテイストで描く物語』


この作品は、「ちゃお」という雑誌で2011年から付録DVDとして順次OVA化されたものです。オムニバス形式で全部で13話あります。ジャンルはたぶんダーク・ファンタジーだと思います。


いやー怖かったぁー。キャラクターデザインの見た目とは程遠い怖さでした。怖いと言ってもお化けやエイリアンといったオカルト的な存在に対する怖さじゃなく、人間の心の奥底に眠るドス黒い欲望といった類の怖さです。意外にこの作品は、人間の本質というものに一歩踏み込んだ奥深さを持っていると感じました。ってか、「ちゃお」って月刊少女漫画なんだけど、こんなドス黒い内容のもので大丈夫なのでしょうか?


各回の時間は15分前後と短くてテンポもよく、しかもオムニバス形式なので気軽に観れると思います。が、内容はかなり濃く、妬み・色欲・自己実現欲・承認欲・名声欲・独占欲といったものが各回の中でぎっしりと描かれていました。特に女性の嫉妬を描く話が多かったですね。ゾッとしました。たぶん観終わった後「人って怖っ」って思いますよ。人間不信にならいように注意してくださいね。でもまぁ、たまに良い話の回もありますよ.....たまにね。


願い事が叶うチョコレートが本当にあればいいんですけどねぇー。あなたなら何をお願いしますか?  えっ? 私ですか? 決まってるじゃないですか.... {netabare}「ギャルのパンティおくれーっ!!!」って叫びますよ。{/netabare} アニメファンなら当然ですよね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

チョコレートに宿る力

みづほ梨乃さんによる原作のOVA作品。
願いを叶えるというチョコレートショップ
「ショコラ・ノワール」のオーナー、ショコラが主人公。

父の死後、チョコレートの悪魔カカオから、
人の心を抽出する力をもらい、黒き魔女となった彼女のもとに
さまざまな悩みを抱えた人々が訪れ、彼らの願いを叶える一
方、
代償として、食べた人の大切なものをいただくという契約を交わし、
願いが叶えられた人々の運命は?・・・という物語です。

嫉妬や憎しみに狂う者、愛する人の才能を取り戻したい者、
人の弱みにつけこむ者、人を助けたい者・・・
さまざまな願いを持つ登場人物によって繰り広げられる
ダークファンタジーといったところでしょうか。

設定や展開はパターン化しており、「地獄少女」と近いものを感じました。

観始めてすぐは、キャラデザインがあまり好みではなかったものの、
ゴシックロリータ(主に黒ロリ)ファッションに身を包んだショコラや、
猫に姿を変える悪魔のカカオが織り成す、人の心の奥底に眠る闇の輪舞のような展開に
ちょっとツボってしまいましたw

それと、さまざまな力を持った美味しそうなチョコレート菓子が
いろいろ登場するので、思わず自分も食べたくなってしまいます。

チョコレートはその昔、悪魔の食べ物とされ、
他にはない魔法のような力があると言い伝えられていた、と
物語の中でも語られていますが、
実際、王室で薬として代用されていたこともあったり、
近年では原材料のカカオのポリフェノールによる医学的効能が
発表されたりもしているあたり、
確かに使い方次第な食べ物かもな~なんて、
そんなことを思いながら観ていると、なかなか奥が深いですw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

57.9 23 2011年冬(1月~3月)アニメランキング23位
Starry☆Sky[スターリースカイ](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (183)
1148人が棚に入れました
星座の導きでー今、想い重なる。天体に関する知識を学ぶ「星月学園」を舞台に、唯一の女子生徒である主人公「夜久月子」と、星座の性格・特徴を持つ12人の魅力的な男の子との交流を描く学園ラブストーリー。学園でただ一人の女の子として、彼らと共に過ごす学園生活ーーあなたはどの星座に恋をする?星座が導く恋物語が、今はじまる!

司狼神威 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

はぅ(●´ω`●)ゞ

原作は、honeybeeが企画するドラマCD、乙女ゲームですw
結構有名あゲームですよねw
スタスカwwww

全26話。
1話15分構成になってますw
厳密に言うと1話10分くらいですねーw
そこにOP&EDで12分、CM入れて15分ってとこですねwwwww


やはりゲームからのアニメ化ってことで、声優人がまぢで素晴らしいですwwwwwwwwwww

もうハゥハゥしちゃいますィェーィv(▼ω▼メ)


ドラマCD・ゲーム。FDとw
かなり人気作品で色々商品化して、移植もしていますw


iphoneとかに移植版もありますので気軽に楽しんでくださいなぁv(o ̄∇ ̄o)



これは1キャラを落とすまでのストーリーではなく、そのキャラの紹介と性格、環境を紹介してる感じですねーw


もし、これ見て好きなキャラを発見したらぜひゲームで落として萌え萌えしてください(●´ω`●)ゞ


ちなみにウチはかなちん・・・ハァハァですw




【あらすじ】

星がきれいに見える田舎の小高い丘の上に立つ、全寮制の高校。星座科・天文科・神話科・西洋占星術科・宇宙科・星詠み科という6つの学科に分かれ、天文や宇宙に関する知識を教育している。科によって学べる専門分野が異なるため、科ごとに定められるカリキュラムにも大きな違いが見られる。宇宙科は宇宙飛行士を目指す生徒が多く集まっていて、カリキュラムも特に厳しい。また、6学科の中でも星詠み科は特殊で、生まれつき「星詠み」の力がないと入学できない。

5月の連休に、学年ごとにオリエンテーションキャンプを行い、科を越えて親睦を深める。体育祭は6月に行われ、競技の一つである部活対抗の二人三脚リレーで優勝すれば、生徒会がかなえられる範囲で何か一つ願い事をすることが出来る。また、秋に行われる学園祭は外部にも公開され、各クラスごとに喫茶店や映画館などの出し物をする。中庭には生徒会による電飾「スターロード」が設置され、そこを好きな人と歩くと結ばれるというジンクスがある。

専門科目の授業が難しいため課題などに追われ、部活動にはあまり熱心でない生徒が多いが、主人公の所属する弓道部は「インターハイ優勝」を目標に掲げるなど、かなり熱が入っている。

各種設備も充実しており、食堂や購買のほか、屋上庭園や天文台、プラネタリウムなどもある。図書館は大きく、光を取り込むため壁の多くがガラス張りになっている。また、生徒の寮には十二星座の名が付けられており、自分の星座の寮に部屋を割り振られる(土萌羊 → 山羊座寮、七海哉太 → 魚座寮など)。

もともとは男子校で、近年になって新しい視野の開拓と目して女子生徒も受け入れるようになったが、立地条件と専門的すぎるカリキュラムが災いして、これまで入学してきたのは主人公1人だった。(参照)




さっきも紹介した豪華な声優人をご覧くださいなぁw


【声優紹介】


夜久月子(主人公)/折笠富美子

土萌羊・Henri Samuel Jean Aimée/緑川光

天羽翼/鈴村健一

七海哉太/杉田智和

不知火一樹/中村悠一

金久保誉/保志総一朗

水嶋郁/遊佐浩二

東月錫也/小野大輔

陽日直獅/岸尾だいすけ

青空颯斗/平川大輔

星月琥太郎/石田彰

宮地龍之介/神谷浩史

木ノ瀬梓/福山潤

神楽坂四季/宮野真守


ね?
凄くね?wwww
絶対好きな声いるよね?w
こんだけいたらwwww
たまらんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww



【主題歌】

ED
「Starry☆Days(インストゥルメンタルVersion)」(第1話 - 第12話)

「Starry☆Days(ボーカルVersion)」(第13話 - )
作詞 - こだまさおり / 作曲・編曲 - eba / 歌 - 土萌羊(緑川光)、天羽翼(鈴村健一)、木ノ瀬梓(福山潤)



乙ゲー好き以外の人でもぜひ乙ゲーのきっかけにこれを見てからやってみたいと思ってくださったら嬉しいですww


でわでわ、お楽しみあれw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

13星座それぞれの性格を持つ13人の男子+女子1名

乙女ゲームが原作ということですが、ゲームは未体験です。
舞台となる学園は、宇宙科、天文科、神話科、星詠み科、星座科
西洋占星術科、という天体系の6つの学科がある学校と知って、
これらが趣味の自分としては興味が湧いたので視聴しましたw

主人公は、この学園に紅一点の女子 夜久月子で、
13星座になぞらえたキャラを持つ男子13人が相手役というわけです。
かといって、これらの男子達を次々に攻略するのでもなく、
それぞれの物語は独立しているのですが、全員が全員恋の相手に
なるということでもないようで。そのあたり評価が分かれそうです。

個人的には、もともと逆ハーレムに興味がないので
彼女と誰かが恋愛モードにならなくても、別に良かったのですが
最終的に誰かとくっつくんだろうか?って感じの目線で見守っていました。
が、しかし・・いろんな意味で期待を裏切られましたw

それに何より、誰にも感情移入できなかった~
いい奴だなぁって思える人物は何人かいたものの、26話もありながら、
どこかあっさりと浅く流れていくエピソードばかりなので、
それがピュアな純愛だったらけっこう好みだったけれど、
正直、僕はヒロインに対しての魅力を感じることができず、
企画はすごく面白いと思っただけに、
それが一番物足りなかったですw

とはいえ、これだけ登場人物が多いので声優陣は豪華です。
キャラデザは好き嫌いあるでしょうが、まぁみんな優しい雰囲気で。
物語よりもキャラのビジュアル面が好きって女の子は多そうです。

それより何より僕が驚いたのは、
音響監督があの懐かしい怪物ランドの郷田ほづみ氏だってことw 
俳優に声優、演出だけでなく、ほんとマルチな方ですね~
調べてみたら、以前観た作品でも音響監督されてるではないか~
ちょっとした発見でした。

ちなみに声の出演は・・・

緑川光(土萌羊 役)
平川大輔(青空颯斗 役)
福山潤(木ノ瀬梓 役)
遊佐浩二(水嶋郁 役)
石田彰(星月琥太郎 役)
折笠富美子(夜久月子 役)
小野大輔(東月錫也 役)
杉田智和(七海哉太 役)
岸尾だいすけ(陽日直獅 役)
中村悠一(不知火一樹 役)
鈴村健一(天羽翼 役)
保志総一朗(金久保誉 役)
石田彰(星月琥太郎 役)
神谷浩史(宮地龍之介 役)
宮野真守(神楽坂四季 役)
吉野裕行(犬飼隆文 役)
近藤隆(白鳥弥彦 役)
諏訪部順一(白銀桜士郎 役)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

★mana★ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

貴方は一体どの彼と同じ星座?+.:゚☆゚:.+.:゚☆゚:.+.:゚☆゚:.+

乙女ゲーム原作☆.。.:*・゚
1話10分少々X26話(13星座X1人につき2話)。
普通12星座じゃないと思ったそこの貴方!
あれですよ、いつぞやに流行った、へ・び・つ・か・い・座(・ω<)テヘペロ

舞台は「星月学園」。そこに通う13星座特有の性格の男の子達の、
それぞれの目線で物語は進むので、
後で話が繋がったりして面白かったりします!
もち主人公の女子「月子ちゃん」中心に!ってか、女子生徒1人、とあり得ない逆ハーレムww

何で1話10分にしたんだろ
確かにサクサクは観れたけど、展開早過ぎて付いていけない空気でした ( ゚д゚)
(これが物語り☆2の決定的な理由)
何話か好きな話あったんだけどな・・
ちなみに参考までに突然BEST3!!

★1位★ふたご座+てんびん座(この2つの話の繋がりがGood( `・∀・´)b ちょい感動・・)
★2位★・みずがめ座(翼のピュアさと雰囲気が好きだった(*´∀`))
★3位★かに座(manaかに座(・∀・)ニヤ えーっ!かに座って母親的存在なの(´;ω;`))←のように自分の性格と照らし合わせるのも楽しいかも?w

まぁ、原作乙女ゲームだから完全女子向け
全く男性にはオススメしません!
むしろ、誰にもオススメしませんw

作画はキレイなんで、キャラも特徴あって自分のお気に入りを見つけるも良し!
声萌えしたいなら、そこだけ注目して観るもよし!(まぁ、☆5つけれる程の声優さん出てます)
何でもいいから、サクサク観たい人が観るも良し!

マニアックな方にはオススメ~( `・∀・´)ノ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

57.8 24 2011年冬(1月~3月)アニメランキング24位
川面を滑る風(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (42)
143人が棚に入れました
金沢で生まれ育った乃里子は33歳。夫と4歳の息子と共に5年間の海外生活から帰国した。地方に埋没する平凡な人生を拒否した彼女は、東京の大学に進学し、就職し、エリート商社マンと結婚し、子供をもうけ・・・まさに思い描いた「幸福」を手にしたはずだった。しかし5年ぶりに帰郷した彼女は心に大きな空洞を抱えていた。そんな彼女の頭から離れない一人の男がいる。指の美しいあの男…。 乃里子は彼との間に大きな秘密を抱えている―。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

もう少し尺があればねぇ

唯川 恵 原作の同名小説をアニメ化した作品で、
金沢で生まれ育った33歳の女性が主人公。

5年間の海外生活から、夫と4歳の息子とともに帰国し、
故郷に戻るのですが、今の何不自由ないはずの生活に
言い知れぬ不満があるのか、昔に関係した男性のことが
頭から離れずにいて、
その男性はというと、結婚間近だったりするんですが、
その彼との間には大きな過去の秘密があった・・というお話ですww

だいたいの先は読めるものの・・・
この作品、NHKによる「評判によってはシリーズ化される可能性がある」という
『番組たまご』の一作品なので、1話だけなんですよ~

しかも、番組のタイトルが「大人女子のアニメタイム」
なんでわざわざ「大人女子??」と、
微妙に抵抗感持ちながら視聴したのが正直なところですw

ふ~んそれで?って、主人公の女性の身勝手さにあまり共感できないまま
観続けていたら「ここで終わるんか~~っ」ってなところで
あっという間に終わってしまったのです。

物語的にはリアルな内容だし、実景を映像処理したり
3DCGを駆使した背景の作画も、演出も悪くなかったし、
ここからの展開どうなるか・・ってところで終わってしまったので、
共感できないままでいくのか、共感の余地があるのか、
この後のストーリーを観てみたかったです。

ん?原作読んだほうが早いかー

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

藤乃 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

川面を滑る風

NHKの「大人女子のアニメタイム」シリーズの第1弾。
30・40代の女性をターゲットに、直木賞を受賞した女性作家の短編小説をアニメ化した作品。

舞台となる金沢の風景や色鮮やかな和菓子など、独特の作画でキレイに描かれています。
主演の女優 田中美里さんの演技はとても自然でした。
主人公は、東京に進学して商社マンと結婚し、子供を産み、望んでいた幸せを手に入れた33歳の女性。
久しぶりに帰省した金沢で幼馴染の彼と再会し、ほろ苦い人生を振り返ります。
順風満帆な人生を送っているように見える彼女の葛藤がしっとりと描かれています。
モノローグが多用されていますが、30分の短編アニメとしては綺麗にまとめられています。
つくづく女性は怖い生き物ですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

大人女子のアニメタイム

ちょっと前にやっていた大人女子のための30分アニメ。
ありきたりな短編小説をそのままアニメ化したような内容。
30分にしては纏まっていてそこそこ良かったと思います。
帰省したシングルマザーが苦い人生を振り返るような・・・ままある話。
現実感を出したいのでしょうが、どこか表層的に見えた印象があったような気がします。
分かる人に分かればいいという作り。まぁ短編だしそれが狙いなんでそれでいいとは思います。
心になかなか響きづらいアニメではありましたが
こういうアニメももっと増えて欲しいという願望はあります。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

57.2 25 2011年冬(1月~3月)アニメランキング25位
キズナ一撃(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (13)
56人が棚に入れました
轟キズナは13歳の女子中学生。武道一家に育ったキズナは10年連覇の世界格闘技チャンピオンに挑み、轍柔拳流(わだちじゅうけんりゅう)で軽く倒して賞金をゲットした。だが、手違いにより優勝は取り消され、賞金1億円はキズナを倒した者に払われる事となった。世界中から腕自慢達がキズナとの対戦にやって来た。平和だった轟一家の庭は格闘会場となる。果たしてキズナは勝ち続けられるのか。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

2010年 PROJECT A(現在はアニメミライ)作品

30分

家族のキズナ

中学生 轟キズナ(女の子)は格闘一家に育ちました。そのキズナが世界格闘技チャンピオンを倒し賞金ゲット、しかしある問題があってキズナを倒したものが賞金を得ることになってしまいます。キズナの一家も巻き込み大騒動になるお話です。

作画は「クレヨンしんちゃん」を思い出すような感じですね。

バトルはスピード感があって良かったです。

ギャクもありましたが、ちょっとクスっとする感じです。でも楽しい感じでした。

キズナのじいちゃんがなかなか面白かったですね。

オチは{netabare}キズナ一家が飼っているネコが最強とういうのは{/netabare}笑ってしまいました。

気楽に観れる作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

☆キズナは女子でした

よく見てたら女の子でしたね♪


シンプルな対決ものです☆コロシアムで
闘うんですけど全体的にホンワカした
可愛いアニメでした(*^^*)


監督/本郷みつる

アニメーション制作/アセンション


第1回アニメミライ参加作品。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
12
ページの先頭へ