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「【推しの子】(TVアニメ動画)」

総合得点
83.9
感想・評価
667
棚に入れた
1874
ランキング
303
★★★★☆ 4.0 (667)
物語
3.9
作画
4.1
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.9

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【推しの子】の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

セクシーあかねさん

2023年のアニメシ-ンを席巻した、
なんて言っても過言ではないのが本作『推しの子』であります。
(ちなみに、いつものごとく原作未読)

ぼやぼやしていると二期が始まっちゃいますので、
おさらいの意味も込めて、廉価ワイン飲み飲みまったり再視聴。
う~~~ん……やっぱいいですね。

おそらく二期も今年のトップランクに入ってくるでしょうし、
ぎっちりしっかり中身が詰まっておりますので、
いろんな方に、ぜひ、見ていただきたいモンダイ作でありまする。


作品の内容は、
原作者の赤坂アカ先生ご自身がおっしゃっているように、
サスペンス仕立ての『現代版ガラスの仮面』。
{netabare}
アイドル歌手アイの双子として転生したアクア(男)とルビー(女)。
出産時アイは16歳で、父親はわかりません。
隠れ出産後もアイドル活動を続け、徐々に、そして大きくブレイク。
親子三人で幸せな幼少期を過ごしていたのですが、
アイが20歳になる直前、狂信的ファンによって刺殺されてしまいます。

兄のアクアは、
そのファンにアイの情報を漏らした犯人は自分たちの父親だと推理します。
そして、その父親は業界人以外考えられないことから、
父親を突き止めるため、
映像制作を経由して役者の道に進みます。

妹のルビーはあまりムズカしいことは考えず、
もともと前世で母親のアイ推しだったドルオタでもあり、
アイと同じくアイドルの道へ進みます。

様々な芸能活動を通じ、
少しずつ、確実に名前が売れ始めていく二人。
はたしてアクアは、アイの死の真相にたどり着くことができるのでしょうか、
みたいなお話ですね。

  タイトル的にはアイドルものっぽいですし、
  実際、その要素もある程度大きめに含まれているのですが、
  そいでもやっぱり『ガラスの仮面』なんですよね。

  純粋に『お芝居』の品質を追求するだけではなく、
  そこに『ビジネス』という要素を加えて展開していくことによって、
  現代エンタメの抱える光と影が、
  よくできたレリーフのようにくっきりはっきり浮かび上がっており、
  総体としてリアリティのある作品世界を構築しています。

  厳密に言うなら
    ルビーパート→アイドルもの
    アクアパート→役者もの
  というハイブリッド形式になってるのかしらん。
  ただ、アクアサイドの乗り入れが激しいので線引きがムズカシイかもです。
{/netabare}

芸能・演劇界のウラ話的な内容が多数あり、
あの『テラハ事件』に類似したプロットがあったことなんかから、
芸能界の闇を暴く問題作、
みたいな見方をするヒトもおられるそうですが、
そこのところは赤坂先生ご自身がインタビューで否定されています。

関連するご発言をざっくり抜粋すると、こんな感じ。

 >そこ(芸能界の闇)をメインにしてしまったら、
 >作品としては終わりじゃないかなとも思うんです。
 >ジャーナリズムをやりたい作品ではないので。

 >むしろ、みんながいい作品を作るために必死に頑張っているんだけど、
 >いろいろなしがらみや慣習に縛られることで、
 >結果的に幸せな形にならないことが多々あるんだよ、という実情を描きたいんです。

 >作り手と受け手側のディスコミュニケーションを
 >少しでも埋められる漫画になったらいいな、
 >と思いながら描いているところはありますね。
       (『ライブドアニュース特集』より引用)

ココロある製作・制作関係者はパチパチパチ、
ココロない製作・制作関係者は「ちっ」と舌打ちしそうなご発言ですよね。
とにもかくにもモノづくりで食っていくというのは、
アタマみっつぐらい抜きん出た実力がないと、
いろいろとタイヘンなのでありますよ。



お話は、1ク-ルの中で大きく四部構成になっており、サクサク進みます。
 拡大一話  プロローグ。転生~アイの死まで。
 二話~四話 マンガ原作ドラマ編
 五話~八話 恋愛リアリティショー編
 九話~11話 B小町デビュー編


拡大一話。初見のとき、恥ずかしながら号泣。
で、再視聴して、もっかい号泣。
泣くわ、こんなもん。
{netabare}
名前の「アイ」が皮肉に思えるほど『愛』を知らないヒロイン。
そのアイが自分の子どもを持つことで
はじめて『愛』というものの本質に(無自覚のうちに)気づきます。

  惜しみなく与えること。
  代償を求めず、ただ、与えること。
  慈しみ、見守り、心を込めて与えること。

死の間際に子どもたちに「愛してる」と伝えられたことで、
自分がそれをとっくに知っていたことに気づき、
アイは、虚飾にまみれた人生の終わりを本物の『愛』に包まれて迎えます。

  自分が本当に愛する誰かに思いを伝え、
  その誰かからも愛され、見守られて最期のときを迎える。
  それは、おそらく不遇な生い立ちを持つであろうアイにとっては、
    『幸福な死』と呼べるもの、
  いや、むしろそう呼んであげなければ、
  彼女の人生の全てがムダになってしまう死であったと思います。

ただしそれは、あまりにも哀しいハッピーエンドであり、
後に残された者が誰一人として、
それを『幸福な死』と定義づけられない理不尽な最後でした。
{/netabare}
このパ-トで描かれたアイの強烈なキャラクターと生涯、
虚飾にまみれた芸能界でひょうひょうと、
そしてしたたかにのし上がり、
手にした最上の幸福とふりかかった最悪の悲劇が、
ここから始まるアクアとルビーの物語の通奏低音として引き継がれていきます。

  いやもうこれ、
  拡大一話に『すべき』というより、
  拡大一話に『しない理由がない』ぐらいの完璧なスタートではあるまいかと。


そして、二話~四話のマンガ原作ドラマ編。

男子アイドルを売り出すための『宣材』として、
演技力『度外視』で製作されるネットドラマのキャストとして、
アクアが有馬かなと一緒に出演するおハナシです。

内容的には、
アイタタの現場でアクアが『きちんと積み上げてきた』お芝居を見せ、
触発された有馬かなが本来の実力を発揮する、という流れです。

おハナシとしてはかなりド直球な内容なんですが、構成と演出が実によき。
 ・アイタタ作品の制作ゲンバの空気感
 ・ふだん視聴者が気にしない、プロ役者が『あたりまえ』に配慮していること
 ・優良な原作者のホンネ的がっかり感
みたいなことがしっかり描かれていて、ぐいぐい惹き込まれていきます。

本作で描かれたネットドラマだけでなく、
こういう低品質な作品が邦画やゴ-ルデン帯のドラマでも多いのは周知の事実。
そのわりにこういう切り口って確かにいままでなかったよなあ、と、
赤坂先生の着眼点に感心させられることしきり。
とにもかくにも斬新感がすごいっス。

あと、なぜか役者(声優)さんって、こういう
  ヘタな芝居の演技
が大好きなんですよね。ほんと、なんでなんだろ。
あの『氷菓』の学祭映画編でも、
大物役者さんたちが嬉々としてダイコン芝居をやっておられましたね。特に小清水さん。

  ちなみに、テレビアニメの場合のアイタタ作品つて、
  確かにキャスティングミスも多いんですが、
  それよりもむしろ、
  出版社が『原作を売るための宣材』として、
  ハシにもボーにもかかんない作品をアニメ化する方がモンダイかと。

  そこ、制作関係者や役者さんはみんなわかっちゃいるんですが、
    現場はそれをオモテで口にしちゃイケナイ
  みたいな不文律がありまして、たぶん、それはこれからも直りません。

  業界の本質にかかわってくる重要な議論が、
  飲み屋でのグチでかき消えちゃう、
  そういうのが、この業界の実態であったりするんですよね。

なお、この『マンガ原作ドラマ』という言葉を聞くと、
『セクシー田中さん』ドラマ化による芦原妃名子先生の訃報を
思い出す方も多いと思います。

これについては拙的に強く思うところがあるのですが、
本作に関係ないので
最後にネタバレでまとめて書いておきますね。


そして、五話~八話が『恋愛リアリティショー編』。

巷では『テラハ』事件と関連付けて『不謹慎』なんて批判もありましたが、
この原作のプロットが書かれたのは、事件の二年前なんですよね。
いちいち『過ぎた正義』を振りかざしたい方は、
文句を言うまえに、
最低限、調べるべきことを調べた方がいいんじゃないかしら。

で、ちょっと脱線して『リアリティショー』のハナシ。
けっこうサツバツとした話ですから、
ネタバレで隠しておきますね。
{netabare}
  『テラハ』放送以前からこうした『リアリティショー』では、
  米・仏・韓・英・スウェーデンなどで
  自殺者・自殺未遂者が多発して社会問題になっていたんですよね。
  とくにアメリカでは、
  2004年から16年にかけ、少なくとも21人の出演者が自殺しています。

  そして『テラハ』の放送は2020年。
  すでにそういう問題が発生していることは充分に知られていました。

  それなのに制作側は、
  出演者に対してまともなサポ-ト体制を作らず、
  むしろ炎上する方向へと無責任にハナシを誘導していったのです。

  あれはもう『不幸な事件』なんかじゃありません。
  過去の事実から容易に想像できることに何も手を打たなかった、
  愚かなメディアによる『業務上過失致死』だったと僕は考えています。

  言葉は人を殺せます。

  実際、自殺を選んだ中高生の多くが『言葉によって』殺されています。
  生物学的な『死』にいたらなくても、
  言葉という凶器によって『心を殺された方』というのは、
  それこそ無数におられるのではないかと愚考します。

  SNSというのは本質的に『銃社会』みたいなものです。
  ヒトを殺せる凶器が、日々、ろくな制限もないまま飛び交っています。
  誰もがその凶器を冗談半分で使えるぶん、銃社会より怖いかも知れません。

  そこに対し、視聴率や再生数欲しさに『エモノ』を投げ込んでいく。

  そういう方が一定数いて、しかも増加傾向にありますから、
  こういう事件は(形を変えて)
  今後とも繰り返されてしまうんじゃないかと僕は強く危惧しています。
   {/netabare}

本作で描かれた『リアリティショー』もけっこうエグかったんですが、
そこは最後、黒川あかね役の石見舞菜香さんが、
ものの見事にぜんぶもってっちゃいました。よきです。

アイの性格を緻密に分析し、
アクアの前でアイになりきって顔を上げるシ-ンはガチの鳥肌もの。
目のホシってコピーできるのかしら、
そういうしょうもないツッコミがまるで意味をなさないほど、
演出もお芝居も完璧、スヴァラでした。

あと、アイ化したあかねにアクアが簡単に転がされるところが、
ちょろくてかわいかったですよね。


そして 九話~十一話がB小町デビュー編であります。

拙はアイドルというものにほとんどキョーミないですし、
劇中で歌われるB小町の楽曲もなんかちょっとアレな感じなんですが、
そういう拙でもついつい惹き込まれるデキになっています。

  惹き込まれる、と言っても
    アイドルっていいなあ、楽しいなあ、憧れちゃうなあ、
  というミ-ハ-(←死語)な感じではありませぬ。

  B小町メンバー三人それぞれの、
  生きざまなり人間性なりがしっかり鋭く、しかもコミカルに描かれていて
   『お仕事アニメ』そして『青春群像劇』
  としてリッパに成立しているところに惹かれるんですよね。

  プロット自体は、
  有馬かなの職業的葛藤とアクアへの恋愛感情がメインとなっております。

  プロットだけだと、ほんとそれだけ。たいしたことないんですが、
  ドまっすぐなルビーと有馬の対称性や、
  めむちょ(←正式表記は『MEMちょ』)の狂言回し的な役づけ、
  そしてふわふわしてない業界の裏側描写が、
  そのプロットを『青春群像劇』に押し上げているんですよね。

  それでもこの展開が12話つづくと『しんどい』と思うのですが、
  三話ですばっと切って次に進んでいるのが実によき。
  しかもライブシ-ンは早々に切り上げ、
  二期へとつながる『つかみ』をきっちりぶち込んでおりまして、
  まさに完璧な締めだったのではと愚考する次第であります。



拙の全体的な作品評価は、堂々のSランク。
これまで拙が好き勝手に評価してきたアニメのなかで、
レビュー点が歴代三位にランクインしております。

  きらら的なアレだとかラッキーハ-レム系のナニ、
  俺TSUEE! な異世界転生系のアレ、
  登場キャラがみんな花背負ったゲイに見える少女マンガ調のナニ、

  そういうのを『期待しておられない』方には、
  まんべんなくお勧めできる良作ではあるまいかと愚考いたします。


物語はほぼ完璧な仕上がりでありまして、
ムリして突っ込もうと思えばツッコめなくもないですが、
それはあんまり意味がないかなあ、と。
赤坂先生がちゃんと『取材し理解した』うえでのデフォルメだと思いますし、
いちゃもんと膏薬はどこにでもくっつくものでもありますし。

  たとえば、有馬かながアクアにくっついて監督の家へ行ったとき、
  監督のおかあちゃんにご飯のお替りすすめられて
   「あ、大丈夫です。糖質抜いてるんで」
  という言い方でにっこりと断るシ-ンがありますよね。

  この「糖質抜いてるんで」というコトバが誰にでも、
  カントクのおかあちゃんみたいな方にも通じると思ってるところが、
  よくも悪くもいかにもギョ-カイ人。
  こういうセリフって、
  ちゃんとアンテナ立てて取材していないと書けないと思うんですわたし。

  ですから、赤坂先生は『ちゃんとわかった』うえで、
  マンガやアニメに適合するよう、エンタメに話を振ってるんだなあと。
  あとは味付けの『好み』のモンダイですから、
  好き嫌いを言うことはできても、
  良し悪しや正誤で語るのはちょっとチガウような気がいたします。


登場するキャラは、『テンプレ感』が全然ありません。
一人ひとりが背景と独立した思考をもつ『血肉のある』キャラになっており、
誰に対しても違和感なく感情移入していけます。

そういうのってキャラづくりの基礎基本なんですが
いまどきアニメって、半数以上ができていませんよね(←何様発言)。
みんな『設定(器)』づくりにばっか必死になって、
器だけは凝ってるけれど、のっかってる料理(人格)はサルマネ、みたいな。
その点、本作はひとり一人のキャラをじっくりと味わえます。

拙が個人的に好きなのは、めむちょと黒川あかね、です。

めむちょは、苦労人のくせに歪んだところがなく明るくて、
そのくせ群雄割拠のネット界で生き抜くだけのしたたかさと知恵があります。
さらに、
年下のルビーや有馬かなに好き勝手を言われても、
同じ目の高さでワイワイやっていける包容力と謙虚さがステキかと。
拙的『ともだちになりたい女子』ナンバーワンであります。

黒川あかねは、拙の大好きなタイプの『役者バカ』ですね。

私生活においてはほとんど『ジミ女』。
でしゃばることもせず、積極的に何かしようとしてもうまくいきません。
おおよそ、プライベートでオ-ラを発揮するなんて皆無ではないかと。

そのぶん、情熱や才能が『芝居』という領域に特化しています。
ここのところが実によき。
落差が『セクシー田中さん』的で好感もてるんですよね。
   {netabare}
  アニメ業界のキャスティングも、
  実写系ほど極端ではありませんが、
  いわゆる『演技力本位』じゃないところがあります。

  ただ、事務所のチカラ関係で左右されるということはあまりありません。
  本人のビジュアル、ラジオやイベントでのト-クのうまさなど、
  いわゆる『番宣における使い回しのよさ』が、
  オ-ディションで加点されちゃうことがしばしば(しゅっちゅう?)かと。
  製作出資した連中も、ムチャとかクチャとか言ってきますしね。

  役者は『役を演じる』のがお仕事であります。
  ところが『声優』という呼称になると、
  なぜか製作もファンも
  『お芝居以外』の要素でひゃあひゃあ言う方が増えてきちゃいます。
  ほんとやだわ。誰かなんとかしてくれないかしら。
{/netabare}


本作は、そうした『血肉のあるキャラ』をしっかり演じられる、
実力派の役者さんでキャスティングされていて、実に耳ごこちがいいです。

そしてそのなかでも、
拙がとりわけ耳を奪われてしまうのが、
ルビー役を演じている、新人の伊駒ゆりえさんであります。

  お芝居の品質も新人離れしているんですが、
  なんといっても『声質』がすごくいい。おそろしくいい。
  ルビーのもつバカっぽさ、まっすぐさ、純粋さ、熱量みたいなものが、
  『声』そのものからド直球に伝わってくるんですよね。
  こういう役柄なのに『ねらってる感』がまるでありません。

  ルビーって、競走馬なみの視野と思考回路しかもってないキャラなのですが、
  伊駒さんの声質とお芝居によって、
  そこのところが『魅力』の領域にまで押し上げられています。

  これ、天から与えられたすごい資質だと思います。
  ただし、使いどころがムズカシイかと。
  きらら系とか演らせたら秒で埋没しちゃいそうな声質ですし。

  すっごく丁寧なくせに思い切ったお芝居もできる、
  ほんと貴重な人材だと思うので、
  うまく育成して大成させてあげて欲しいですね。

ちなみに。有馬かな役の潘めぐみさん、めむちょ役の大久保瑠美さんって、
いつの間にか34歳になられてたんですね。
落ち着いた、幅と奥行きのあるいいお芝居をされています。
(もう、うかつに「潘さんのお嬢さん」なんて呼んじゃイケナイですよね)


音楽は、OP・EDだけなら文句なしの五点満点。
楽曲ももちろん素晴らしいんですが、
それに合わせたカット割りと作画にタマシイ入ってます。
ほめどころはたくさんあるんですが、
とりわけ、アイとルビーの『類似性』と『相違点』の描き分け、すごいです。

  ただ、残念ながら、
  B小町の楽曲とか有馬かなのPVとか、
  劇中歌がイマイチだったので満点ならず。おしいっス。


作画は、あくまでも拙の『好みのモンダイ』で四点にしてますが、
全体的に、とてもよく描けていると思います。
キメなきゃいけないところは、きっちりキメていますしね。

  ほんと『好み』とか『相対評価』のハナシであって、
  コレ、という欠点があるわけではありません。
  ぐいぐい惹き込まれるレベルの映像ですのでご安心をば。



いずれにいたしましても、欠点らしい欠点のない作品であります。

とにもかくにも構成とテンポがいい。
三話単位でメインモチ-フが変わりながらも、
前のモチ-フと人脈・情報が密接に連動して奥行きが深まっていきます。
この構成が緻密にできていますから、
根気のない拙でも
テンション落とすどころか回を追うごとに惹き込まれていきましたしね。

お芝居に関するウンチクの部分も、
もちろん脚色・デフォルメはされてますが『ホンモン』であります。
(アイドルやユ-チュ-バ-に関しては正直わかりませぬ)

  赤坂先生、ほんときっちり取材したんだなあ、
  と思わされる描写があっちこっちにあって感心させられることしきり。
  ここのところがしっかり描けているからこそ、
  それが理不尽によじ曲げられてしまう『エンタメビジネス』の、
  光と闇が鮮明に浮かび上がってくるんですよね。


ところで、第二期は『2.5次元編』からスタートだそうです。
(いわゆる『マンガ原作舞台編』ですね)

テレビドラマと舞台では、求められるお芝居が、
それこそ『声の出し方』からしてまったくチガウものであります。
そこのところを、
アニメでどんなふうに表現されるのかとても楽しみです。
ほんと、わたしは楽しみ。楽しみすぎて死にそう。

  ちなみに、拙は2.5次元舞台なるものを観たことがないのですが、
  知り合いがチョイ役で出ておりまして、
  フライヤーもらったついでにいろいろ聞かせてもらいました。

  とにかく演出とかアクションがど派手で、
  高所からの飛び降りとかバク宙とか、やたら体力使うんだとか。
  (もちろん、作品とか役柄によると思いますが)

  そういうのをリハの段階から、
  カントクが「よっしゃ」というまで際限なくやらされるので
  「いやもう、カラダぼろぼろっスよ」
  とかなんとか、ひきつり笑いを浮かべながら話してくれました。
  (超イケメンのひきつり笑いって、見ててオモシロいです)

  ちゃらちゃらしてるような舞台でも役者はタイヘンなんだなあ、
  そんなことをつらつら考えたわけですが、
  いやいや、同情するぐらいならチケット買ってあげなさいよ、僕。


************************************************


ここからは、完全なオマケ。
世間を騒然とさせた『セクシー田中さん』事件に関する私見です。
本作とはまるっきり関係ありませんし、
読んで楽しい気持ちになれるハナシでもありませんから、
ネタバレで隠しておきます。

お断りしておきますが、
僕は『マンガ原作テレビドラマ』の仕事を受けたことはありません。
(企画モノの仕事ならあります)
自分がテレビに出演した経験も、二回しかありません。

ですから、情報ソースはいろんな機会で知り合ったテレビマンや、
漫画家さん、出版社の方々ということになります。
決して『当事者』ではないので正確性は担保されておりません。

また、ここから書くことは、
コンテンツビジネスやネットリテラシーに、
興味やモンダイ意識を抱いておられる方むけのおハナシであります。

事件の概要を把握されていることを前提に書いていますから、
知らない方はおいてけぼり。
そのへんはどうかご了承くださいませ。
{netabare}

一連の報道やネットの反響を見ていて僕が危惧していたのは
  脚本家の相沢友子さんが自殺されないか
という一点のみでした。
今日までそうした悲報が報道されず、ほっとしています。

一時期のネット上では、
相沢さんの最初の投稿に関する批判だけではなく、
彼女の人格を否定する声、
それも三流週刊誌の噂話レベルを真に受けて糾弾する声が、
あたかも正論のごとく飛び交っていました。

そうした声に対する僕の感想は、
たいへん汚い言葉になって申し訳ないのですが、
  ふざけんなよド素人が
というものでした(たぶん、同業者の多くがそう感じたと思います)。

  脚本家がプロデューサーの指示・意向を無視して、
  勝手に原作を改変することはありません。
  (そういう方がいる『可能性』は否定しませんが、僕は聞いたことありません)
  こうした方が面白くなるんじゃないか、という『提案』があっても、
  必ずプロデューサーに(ほとんどは事前に)確認を取ります。

相沢さんご自身が、最後のブログで
  >私にとっては初めて聞くことばかりで、それを読んで言葉を失いました。
  >もし私が本当のことを知っていたら、という思いが頭からずっと離れません。
ということを明言され、
最初にSNSで発信してしまったことを猛烈に悔いておられました。

その言葉を積極的に疑うべき理由は『ない』と僕は思います。
事前に全てを知らされていたのなら、
ああいう形で最初のSNSを発信する理由がありませんから。


  相沢さんの言葉から推察できるコトの経緯はこんな感じです。

  プロデューサーに言われたとおり粛々と作業をしていたら、
  次から次へと原作者からリテイクが入ってきた。
  さらに、伝聞で聞いた指示どおり直したのに、
  同じ個所に対して再びリテイクになることが頻発した。
  やりにくい&わけがわからない状況でストレスがたまっていった。

  そしていきなり
  原作者が「相沢はダメだ、ラスト二話は自分で書く」と言ってると告げられ、
  決まっていた仕事を降ろされた。
  (これ、脚本家にとっては『恥』で『負のキャリア』になります)

  しかも、上がってきたラスト二話の脚本は、
  ストーリーは原作と別物で、
  おまけにピンとこない、中途半端で面白くない内容だった。

  さらに、ラスト二話は原作者が書いたものであるにもかかわらず、
  視聴者から「相沢が書いたもの」と見なされ、
  つまらないモノを書く脚本家だと批判される状況におかれた。

  その理不尽さに耐えきれなくなり、
  そうした状況を誰かにわかって欲しくて
  ついSNSで発信してしまった。

たぶん、そんなところだったのだろうと僕は推察しています。
そんなことあり得る業界なんですか、
という問いに対する答えは「ふつうにあり得る業界」です。


もちろん、制作の裏側をSNSで発信してしまったことは、
職業倫理として批判されるべきことです。
しかし日本全国の、業界事情を何も知らない赤の他人から
  『人殺しよばわり』
  『全人格否定』
をされなければならないほどの大罪だとは、僕には思えません。

最初にSNSで発信したことが相沢さんの罪だ、人殺しだ、というなら、
それにのっかったネット住人も同罪です。

真偽もわからないまま相沢さんのSNSを鵜呑みにし、
故芦原先生を『勘違いマンガ家』と断定。
罵詈雑言を書き散らかし、
先生がことの経緯をSNSで説明せざるを得ないように追い込んだわけで、
彼らネット住人たちは全員『人殺し』です。

そしていま現在、
業界のことなどなにも知らないのに勝手な正義感を振り回し、
相沢さんを糾弾し続けている人たちもいます。
もしも相沢さんが自殺をしてしまったら、
かれらもまた、全員が『人殺し』の仲間入りです。

  僕はあえて『人殺し』という極めて強い言葉を使っています。
  言葉とは、
  ほんとうに人を殺せる恐ろしい道具なのです。


また、日テレの原作使用料が数百万円だったことを、
安すぎる、原作者軽視だ、
なんて騒いでいる方も多いですが、これもおカド違いな発言です。

テレビドラマ化は、原作本の最強販促策です。

ドラマ化されると原作単行本は、ほぼ間違いなく増刷・増販になります。
『セクシー田中さん』は既刊7巻です。
これが単巻あたり15万部売れただけでも105万部の増販。

出版社の一冊あたり限界利益は原作印税を差し引くと150円ぐらいですから、
それだけで1億五千万円以上の利益になります。
原作者にも、印税10%として5700万円以上の金額が支払われます。

ゴールデン帯で放映された原作の増販はそんなものではありませんから
電子書籍などの関連売り上げを含めると、
その数倍の利益が原作者と出版社にもたらされることになります。

  このことが、原作者軽視の一因になっていることは否めません。

  テレビ局は、それだけの利益を相手にもたらすわけですから、
    視聴率がとれるよう、好きに改変させてよ。
    結果的に、そうした方がそっちの利益になるわけだしさ。
  という言い分になっていきます。
  (彼らは彼らで、コンマ1%でも視聴率を稼ぎたいのです)

  出版社は、いまの出版不況で経営が大変ですから、
  目の前にある何億円という利益をけっとばす覚悟がなかなかできません。
  結果、テレビ局にたいして弱腰なことが多くなります。
  (編集者は、ほとんどが作家を守ろうとしますが、
   従業員個人が会社の経営にタテつくことがいかに難しいかは、
   論を待たないところかと愚考します)

  原作者は、ほんと『人による』としか言いようがありません。

  ただ、カネよりも作家魂や原作愛を貫こうと思っても、
  ふだんお世話になっている・自分を育ててくれた出版社や担当編集者が、
  なかば人質にとられている状態なので、
  板挟みで悩み苦しむこととなるケースが少なくありません。
  (そして、なぜか出版社は、作家をテレビ制作者に会わせたがりません)

  このあたりのパワーバランスは、ほんとケースバイケースです。

  あまりにもケースバイケ-スすぎて、
  契約書は統一された『ひな形』を使用するのが一般的です。
  当事者名や金額などを書き込むだけで、
  個々の約束ごとをいちいち契約書に明記するということは、
  かなり稀ではないかと思われます。
  (これは、契約実務を経験した方ならご理解いただけることかと)


いずれにいたしましても、
そうした『利害関係』『パワーバランス』『過去慣習』が複雑に絡み合い、
絶望的な『伝言ゲーム』になっていたことが強く推認されます。

もちろん、僕は相沢友子さんを個人的に存じあげているわけではないので、
彼女が『悪の権化』であった可能性を完全否定できません。
できませんが、そう考えている業界人は、ほとんどいないと思います。


ちなみに、事件を時系列でみると「ん?」と思うところがあります。

① 12/24 ドラマ最終話放映日
    相沢氏が、原作者の希望で『脚本協力』になったとSNSで発信。
    (この段階では、攻撃的な表現はありません)
       ↓
② 最終回の内容を批判するコメント・DMが多数、相沢氏へ。
       ↓
③ 12/28 相沢氏がSNS再発信。
    9、10話の脚本が原作者の手によるものだと明記。
    『脚本家の存在意義について深く考えさせられる』
    『苦い経験』
    『同じことが二度と繰り返されませんように』などと記述。
       ↓
④ ネット上で、故芦原先生に対する批判・誹謗中傷が大量発生。
       ↓
⑤ 1/26 故芦原先生が、小学館とすり合わせのうえ、
     経緯説明する文章を発信。
       ↓
⑥ 今度は相沢氏への批判・誹謗中傷が殺到
       ↓
⑦ 1/28 故芦原先生がXの投稿削除、失踪。最悪の結末へ。


これ、⑤までの過程においては、
芦原先生が自死を選ばなきゃいけない理由がなにもないんですよね。
間違ったことを発信されて炎上していたので、
あらためて事実確認を行い、
正しいことを発信しただけのことに過ぎません。

そして⑥の状況を『客観的に』見て心を痛めたのだとしても、
そこは再びSNSでフォローすれば、
事態の沈静化が図れたのではないかと思われます。

  ですから、
  1月26日から28日までの間に、
  先生に対して直接、死を決意させるだけの『なにか』があった。
  そう考えるのが自然であると僕は思います。

  そして九分九厘、
  その『なにか』は番組の利害関係者からもたらされています。

いずれにいたしましても、
本件は刑事事件ではありませんから捜査のメスは入らず、
真相は闇の中に埋もれていくと思われます。

いまはただ、故芦原先生のご冥福を祈るばかりです。


  なお、本レビューのタイトルに関し、
  ああいう事件があったのに『不謹慎』だろう、ふざけんな、
  という方もおられるかと存じます。

  そういう考え方を、僕は決して否定いたしません。

  ただ、少なからずモノづくりに関わってきた者としては、
  自分の魂を削るようにして描いた作品が
    あたかも『忌み言葉』のように扱われる
  ということを望むような作家は
  ほとんどおられないのではないかと愚考しております。

  未完の名作としてあたりまえに扱う、
  それが僕の弔意であり、先生へのリスペクトです。

  そのことを不快に思われる方には、本当に申し訳なく思います。
  ただただ、
  己の文章と人間としての未熟さを恥じ入るばかりです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/25
閲覧 : 59
サンキュー:

20

四ツ谷ミツル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

流石は覇権アニメ

去年バズりにバズった本作だが、流石は覇権アニメ。面白かった。

衝撃的な1話の長さからの衝撃的な展開の連続。美麗過ぎる作画が一切崩れることなく11話まで駆け抜けた秀作。

このアニメ、作画がもう限界突破して美しい。
細かい髪の流れや繊細なまつ毛。推しの子を象徴するギャラクシーアイが神秘的だし、それらが表情豊かに動く様なんてまさしく神作画だ。

ライブハウスのBGMも「これこれ!」と思わせてくれるリアルさ。音へのこだわりも十二分に感じられる。キャスト陣もみんな可愛かった。
続きが気になってしまいアニメ後に全巻読んだが、なるほど原作へのリスペクトも素晴らしい。
やはりモノクロの原作に豊かな色彩が付いて動いて喋るとより一層魅力的だ。
個人的には重曹ちゃんの野球シーンが特にイチオシ。

OPEDもAyase氏が元々ファンだった事もあり、これ以上はないと言うくらい推しの子――ひいては星野アイを象徴する素晴らしい出来だ。
各話のEDへの入りも秀逸で女王蜂の歌唱も良かった為、飛ばさず毎回EDまでしっかり聴いてしまった。

とまあ、めちゃくちゃ素晴らしい本作だが、扱っている内容が芸能界の闇でありSNSの良くない所だったりと、可愛らしいアニメーションとは裏腹に扱っている内容は重めだ。
恋愛リアリティーショーのSNSシーンなんかは特にそう感じる。

社会現象アニメだが、手放しで万人に勧められるストーリーかと言えばそうでも無いので、気になった方はぜひ1話を見て判断して頂きたい。
1話の描写が問題無ければ後は合うと思うので、ぜひ製作陣の描く豪華なアニメーションと、時にコミカルに、時にシリアスに紡がれる芸能界の光と闇の目撃者になって欲しい。

投稿 : 2024/04/21
閲覧 : 38
サンキュー:

5

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

諸刃の嘘

勘違いをしていました。
推しの子ってそういう意味だったんですね。
そして、{netabare}1話の終盤に度肝を抜かれました。
主人公と思っていた星野アイが命を落とすなんて。
前情報なしでの視聴は怖楽しいです。{/netabare}

サスペンスミステリー的転生ラブコメディー。
様々な要素を素材として緻密に構成された作品です。
そして、芸能界の闇をリアルに描いています。

{netabare}もっとも、印象深かったのが6話です。
SNSの怖さに冷や汗をかきました。
表面的な情報を基にした放言が集まることにより虚像が実像に。
そして、偏差な正義感が人格を否定する。
信じるものを熟考し、慎重に判断する重要性を改めて感じました。

それにしてもアクアの切り替えしはお見事。
サイレントマジョリティーを味方にする方策を心得ています。
ただし、一歩間違うと再炎上ですけどね。{/netabare}

なんだかんだとこのアニメ、シリアスにもかかわらずお笑い成分も多いです。
言葉のキャッチボールが絶妙といいましょうか。
ボケとツッコミが良いテンポといいましょうか。
中でも有馬かなとルビーのやり取りがお気に入り。
それにアクアが加わると、クオリティーの高いトリオ漫才になります。
アクアのクールなツッコミは絶品です。

2024年7月より2期開始です。
いったいどこまで謎が明かされるのでしょう。
ドキドキです。

投稿 : 2024/04/15
閲覧 : 128
サンキュー:

22

ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「虚構」と「現実」のお話。(【】の意味、モチーフは「天岩戸」?を追記)

『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』などの赤坂アカ(現在は漫画家としては引退し漫画原作者に専念)、『クズの本懐』などの横槍メンゴ(作画)による原作漫画は、『週刊ヤングジャンプ』と『少年ジャンプ+』(いずれも集英社)で連載中(既刊13巻、原作既読)。
アニメ1期は、全11話(ただし、第1話のみ90分。2023年)。原作は、漫画と異なり、赤坂アカと横槍メンゴの連名。監督は、『私に天使が舞い降りた!』、『恋する小惑星』などの平牧大輔。制作は、『イエスタデイをうたって』、『NEW GAME!』などの動画工房。2期は2024年7月から放映。
(2024.4.7 概要を追加、長いので…2期に向けて一部推敲)

タイトルの「【推しの子】」とは、主人公(アクア:CV.大塚剛央)が「推し」ていたアイドル(アイ:CV.高橋李依)「の子」に転生したという意味(さらに、【】の意味とそこから考えられる本作のモチーフの考察を末尾に追記)。

そうすると、アイのアイドルとして輝くティザービジュアルや、恋愛コメディの『かぐや様は告らせたい』の赤坂アカ原作ということもあり、アイドルのファンが、そのアイドルの子としてアイドルとキャッキャウフフする話かと思いきや…
実は、結構、ドロドロとした内容なので、「甘いと思って食べたら苦かった。だから、美味しいと思わなかった。」という現象がおこる可能性がある(※ただ、本作は、そのミスリードを狙っていると思われるため、そういう手の込んだことをしてくる作品ともいえる。)。

そこで、観る前のミスマッチを防ぐため、注意事項について必要な範囲で核心的なネタバレに触れないよう心がけたので、視聴の判断に迷っている際は参考にしてもらえれば幸いだ。

【注意事項】
{netabare}まず、第1話の内容は、アイが主人公たち(アクアとルビー:CV. 伊駒ゆりえ)を産んで数年間育児をした後、ファンに殺されるまでを描いている。もっとも、そのファンがアイの関係者しか知るはずのない情報を知っていたことから、そのファンに情報を漏らしたアイの関係者がアイ殺害の黒幕と考えられる。
そこで、第2話以降は、高校生となった主人公が『かぐや様』同様の恋愛コメディ要素も交えながら、その黒幕の正体を暴いてアイの復讐を果たそうとする復讐劇が始まる。
したがって、ミステリーや復讐劇の要素が話の根底にあるので、どこか主人公のアクアに暗さがあって、単に明るいだけの作風ではない(ただ、このあたりは、1話の感じで2話以降からゴリゴリのミステリーかと思ったら、ミステリー要素が控えめになって、意外と恋愛・コメディ寄りという感想もみる。)。

次に、本作は、社会問題ともなったフジテレビの恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さんが命を絶った事件に酷似した内容を含んでいる。また、この問題に鋭く切れ込む分析や視聴者に問題提起もしているので、完全に大人向け。

最後に、芸能界の裏の部分を結構赤裸々に描いている(かなり具体的に描かれているので、関係者に取材したのではないかと思われるレベル)。
したがって、アイドルについては、現実を知りながら、それでも夢を追い続けるというリアリティのある描き方となっているので、アイドルを単に華があって夢のある職業というような描き方をしていない。{/netabare}

というわけで、単に明るい話ではなく、ミステリー、復讐劇、社会問題、芸能界の裏側といったグロテスクなリアリティも含んでいるので、気楽に観ようとすると面食らう可能性がある。

ただ、そういう内容だと知ってみれば、緻密に組まれたプロットに引き込まれ、面白いこと請け合いの作品である。


【「言葉によるコミュニケーション」(感想)(以降、核心的なネタバレを含むので注意!)】
{netabare} 私は、原作未読で、今クールで話題になっている、なんかアイの目の★が輝いてる、原作が結構売れている、『かぐや様』の赤坂アカ原作くらいの知識で観始めたので、本作の内容のグロテスクさに面食らった人間の一人である。

ただ、私はたまたまグロテスクなリアリティが好きだったので、話数が進むごとに引き込まれたが、上でも書いたが期待していないと面食らうだろう。

特に恋愛リアリティ番組の話は、よく知りもせず勝手な憶測で相手を非難するSNS等の書き込みが、非難の対象とされた者を精神的に追い詰めていく様子を木村花さんの知り合いにPTSDの症状を引き起こさせる程度に赤裸々に描かれている。

匿名だから、金をもらってないから、たくさんの人がみるわけでもないから、相手を傷付けたとしても他にもたくさんいて自分のせいではないから、とコメントを書く側は、気軽に書くのかもしれない。しかし、それがもたらす結果は、時に人の死という取り返しのつかないものとなる。

非難の原因は、お互いの誤解やコミュニケーション不足から生じることが多い。
本作でいえば、あかねは、ゆきと和解していたにも関わらず、その部分を番組制作サイドにカットされ、あかねを視聴率のために悪女にするという演出がなされたため、和解を知らない視聴者が、あかねに対する非難をSNSで繰り広げることになる。
また、本作では、木村花さんの母親が娘の事件と酷似した内容を娘の命日に近い日に扱ったことに配慮不足と憤ったらしい。しかし、娘と同じ境遇の者を再び出さないという点で両者は一致できるはずなので、これもお互いのコミュニケーション不足という似たような構造がある。

言葉によるコミュニケーションは、不完全であるがゆえに、その扱いには常に細心の注意を心がけたいものである。{/netabare}


【「本作のテーマは?」(2023.7.3加筆追記)】
{netabare}2期に向けた自分の考察をまとめる追記。

まず、本作のテーマについては、「虚構と現実」、「フィクションとリアル」、「ウソとホント」。

よくよく考えれば、私がこのレビューの冒頭で注意喚起している内容が、「虚構と現実」だなあと。
スポットライトを浴びるアイのティザービジュアルから、「華やかなアイドルの話」(虚構)かと思って見ると、アイは1話でファンに殺され、アイドルの厳しい実態まで暴露され、グロテスクな「現実」を見せられる結果となる。

あと、「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」というキャッチコピー。嘘だと視聴者に分からせるには、現実を知らせる必要がある。だから、現実を描く。

ただ、「虚構と現実」のギャップを描くだけではなくて、虚構を演じているうちに、それがリアルになることの功罪(善し悪し)が、テーマなのかなと。

例えば、アイは、初めは愛情を知らない自分がアイドルなんかできないって言ってたのに、アイドルを演じるうちにアイドルになっていった。

でも、アイは、愛情を知らないから、ファンに対して虚構の愛を完璧に演技して振りまけたというのは違うと思っていて。
どういうことかというと、声優の津田健次郎さんが、演技において、自分が全く経験したことのない感情を完全に0ベースから作っても、その感情にはリアリティが感じられないので、共感されないといった趣旨のことを言っていて(詳しくは、齟齬があるかもしれないので鈴村健一社長のところのyoutubeを見てください)。
実際、アイは、一部のファンに作り笑顔を悟られていた。だけど、アクアたちを産んだ後、子供の事を想って自然な笑顔ができるようになった。
1話の最期のシーンでも、最初は「家族ごっこ」だったのかもしれないけれど、子供たちに向けられた最期の愛情は、嘘ではないでしょう。だから、アイは、産後、誰からも愛されるキャラクターになりえた。そこに嘘はなかったから、一部の例外もなく万人に愛されるキャラクターになり得た(アイは自分を殺したストーカーすら愛そうとしていた。)。

身近でも、最初は、経験がないから、そういうものだと「自分が想像していたもの」(虚構)を演じていたら、そのうち経験を伴って、それが本当になったなんてことはありますよね(例えば、【母親】、【上司】とか)。

あと、アイは、電話での会話の感じ(高橋李依さんの演技)しか根拠がないんですが、もはや菩薩のようだったので、双子の父親に騙されているとわかったうえで、それでも本人が幸せならいいじゃんと悟ってたんじゃないかって感じがしました。

だから、きっかけは「ウソ」だったのかもしれないけど(愛情を知らないなら僕と家族を作ってみればいいとか言われたんじゃないでしょうか)、現実と真剣に向き合っていくうちに、ウソではなくなっていくを良い方向で体現したのがアイだったのかなと。


対して、ゴローは、アイの復讐を果たすアクアという虚構を演じているのではないでしょうか。なぜなら、アクアの性格は、転生前の産婦人科医ゴローのものと比べて別人格かと思うくらい変わっている。それに、アクアは、自らキャラを作ることが自分の精神を守ることに繋がるとも言ってましたしね。
仮に、ゴローが完璧な復讐を果たすためにアクアを演じているのだとすれば、それがリアルになるというのは、必ずしも良いことだともいえないので、悪い方向で体現するのがゴローなのかなと。


他にも、苺プロダクションの社長夫人ミヤコが、はじめは仕方なかったのかもしれないけれど、役割を演じることで、すごく変わっている。当初は、芸能関係者になって、イケメンと再婚することが目標だったり、アクアたちの出生の秘密を週刊誌に暴露しようとするようなキャラだったのに、芸能プロダクションの社長や母親を演じるうちに、すっかりそれが板についてきている。
(「板につく」を調べてみたら、演劇と関係があるようなので、今後キーワードになってくるかも?『板につくの「板」は板張りの舞台のことで、「つく」は見事に合うことを意味する。 経験を積んだ役者の芸は、舞台にしっくりと調和されていることから、経験を積んで動作や態度が職業などにしっくり合うことを「板につく」と言うようになった。 「板付き」という舞台用語を語源とする説もある。』(語源由来辞典))

恋愛リアリティ番組の内容も、テレビ番組で恋愛を演じていたら、リアルの恋愛に発展したとみることができる。また、アクアとあかねがあくまで恋愛の演技を継続しているのが対照的。


本作は、こんな感じで、今のところ説明できそうなんですが、この整理が当たっているかも含めて、二期が気になるところですね。


【遂に漫画に手を出す(笑)ただ、アニメ勢に対する核心的ネタバレはないと思う(2023.7.11追記)】
続きが気になって漫画を読み始める(笑)。漫画では、アニメで結構カットされているシーンがありますね。漫画で気になった描写があったので、備忘録的に追記します。

漫画の1巻8話、アニメだと1話の最後の方、イチゴ社長がアイをスカウトするときの回想シーン(アニメだと漫画のセリフを全部言ってなさそうなので、知りたくない人は回避推奨)。
漫画だとアイは、{netabare} 「嘘が本当に その言葉を聞いて私はアイドルになることを決めた 私は誰かを愛したい 愛する対象が欲しかった アイドルになればファンを愛せると思った 心の底から愛してるって言ってみたくて 愛してるって嘘を振りまいてきた ルビー アクア 母親になれば子供を愛せると思った」 {/netabare}
と言っている。
ただの回想シーンではなく、アイがアイドルになるきっかけとなる重要なシーンなので、「ウソとホント」、そして、ウソをつき続けるうちにそれがホントになる、という構図を補強する内容。

あと、背景が黒く塗りつぶされている吹き出しがあり(漫画ならではの描写)、その内容に「グロテスクな現実」が含まれているので、「きれいな嘘と汚い現実」を意識的に対比しているのは間違いなさそう。

目の★にも白と黒があり、演じている役割が愛などの善の方向でリアルになると白く輝き、復讐などの悪の方向でリアルになると黒く輝くと説明できなくもない。それが強くなると両目になる?
日本のアニメ・漫画の登場人物の目は、なんでそんなキラキラしてんだと揶揄されてきたわけですから、漫画・アニメの表現として、すごく面白い試みですよね。{/netabare}


【【推しの子】の【】の意味は?】
{netabare} 漫画1巻は2話から冒頭で後に撮られることになる映画のインタビューが入っているのですが(アニメではカット)、そこで、インタビュー【アイドル】、【マネージャー】、【ドルオタ】という表記がある。これが【推しの子】と関係あるとすると、アイドルやマネージャーは「役割、役目、配役」と抽象化できます(全く関係ない可能性もありますが、設定がしっかりしている漫画は、結末をある程度決めているので、序盤でそれを匂わせてくることが多いですよね)。

これと私の上の整理(「ウソを演じているうちにホントになる」)を併せて考えると、【推しの子】とは、アクアとルビーが「推しの子」という虚構の役割・役目・配役を演じていると解釈できます。

ただ、正確なタイトルには、【】の外側に線があります。私は、これを二重括弧(【【 】】を省略した形)と捉えて、アクアとルビーが二重の意味で「推しの子」を演じていた。つまり、アクアとルビーは、自分の意思で「推しの子」を演じていると思っていたら、実は日本神話で芸能を司る神であるアメノウズメに与えられた役割を演じていただけだった(そのために転生させられ、アメノウズメの手のひらの上で踊らされていた?そうすると、真の黒幕はアメノウズメでしょうか?)、と解釈すれば綺麗にタイトル回収できそう。もっとも、目的が不明ですが…(アメノウズメがサルタヒコと巡りあうためとかだとドラマチック?)。

日本神話と関係があると考えるに至ったきっかけはいくつかあって、ミヤコがアクアたちを週刊誌に売ろうとしたとき、ルビーは唐突にアマテラスオオミカミを名乗った。ルビーは、12歳で亡くなっているので、前世の知識だとしてもあまりに具体的すぎて不自然な演技。
そして、ゴローが勤務していた病院のあった宮崎県の高千穂町には、アメノウズメがサルタヒコと結婚したとされる荒立神社がある。
ここまでがアニメ勢にもネタバレにならない根拠ですが、漫画勢には、これ以上の根拠があることはいうまでもないでしょう。

あとは、他の方のレビューを見ていて、「劇中劇」という言葉をみつけて、仮にアクアたちが二重の意味で「推しの子」を演じているのだとすれば、上でしたような解釈もできるなと。

最後に、私の考えが正しいというつもりは全くありません。全く見当はずれなことを言ってる可能性もあると思っています。ただ、こうやって色々と考察できる【推しの子】の魅力を少しでも伝えられればと思っています(こんなことをやってるうちに、ついつい色々と書いてしまい段々長くなってすいません)。 {/netabare}


【【推しの子】のモチーフは、日本神話の天岩戸か?(原作漫画12巻読後の考察。アニメ勢はネタバレ有り。)(2023.7.23追記)】
{netabare} ようやく最新12巻まで読み終わりました。考えながら読むので1冊読むのに2時間くらいかかりました・・・。私のレビューが、興味の向くままに書いていたら、ツギハギだらけで読みづらくなってしまい大変申し訳ないのですが(多分、これで最後だと思う・・・)、2期への期待と現時点での考察をまとめておこうと思います。

【推しの子】は2期が決定していますが、2期は原作漫画の他メディア展開の裏事情とか、舞台における役者同士の駆け引きだったりがメインになってくると思うので、また好き嫌いがはっきりしそうな内容になりそうです。
ただ、舞台における役者の演技の駆け引きは、無音声かつ静止画の漫画だと表現しにくいので、音声有りかつ動画のアニメ向きとはいえます。それだけに声優の演技と作画にかかっているともいえるので、楽しみではありますが、アニメ化は大変そうです。


【【推しの子】考察の現時点でのまとめ】
今の時点で考察をまとめると、【推しの子】は日本神話の天岩戸の話をモチーフにした話ではないかと考えています。

まず、天岩戸の話とは、簡単に説明すると、日本神話(古事記)で、アマテラスオオミカミ(太陽神)が天岩戸(洞窟)に引きこもってしまったので、世の中が闇に包まれ様々な禍が発生した。しかし、アマテラスがなかなか出てこないので、アメノウズメノミコトが岩戸の前で(セクシーで)楽しそうに踊り、それを見た八百万の神が一斉に笑ったところ、アマテラスがそれに興味をもって岩戸を少し開けたので、それをきっかっけに天岩戸から出てきたというお話。

次に、カミキヒカルは、アマテラスなんじゃないかと思っています。おそらく漢字が、「神木光」になると思われるので、「神」と「光」から、アマテラスオオミカミ(天照大御神)が連想されるからです(現時点でカタカナ表記なのは、漢字にするとあからさまなので、それを隠す意図ではないか)。
そして、カミキヒカルは、両目が黒い星であることから闇落ちしていると考えられるので、天岩戸に引きこもった状態のアマテラスを表しているのではないでしょうか。

次に、アクアと五反田監督が製作している『15年の嘘』という映画が、「アメノウズメが岩戸の前で踊った」に当たると考えられます。
どういうことかというと、この映画は、アイ殺害の復讐を果たすため、事件を白日の下に晒して、アイ殺害の黒幕と考えられているカミキヒカルを追い詰め、引きずり出すために作られたからです。これは、アマテラスを(事件の)闇の中から引きずり出すという点で、アメノウズメが岩戸の前で踊った理由と同じになる。つまり、アメノウズメがアマテラスを引きずり出すための踊り(芸能)として用意したのが本作では『15年の嘘』なのではないでしょうか。(漫画では、アメノウズメと思われる少女がアクアとルビーに役目を果たせと言っている。)

そうすると、私が以前【推しの子】の【】の意味の考察でした、【【推しの子】】が雨宮ゴローと天童寺さりなが二重の意味で「推しの子」を演じている象徴だとして、アメノウズメが何の目的でゴローとさりなを星野アクアとルビーに転生させたのかが回収できる。

【推しの子】の日本神話との関連性、タイトルの意味なんかを考えると、こんな感じなんじゃないかというのが今のところの考察のまとめになります。上でも書いたのですが、こんな感じで説明できるから奥の深い作品だよねってのが一番伝えたいことです。とにかくそれが楽しい。個人的には一通り考えたのですっきりしました(笑)。これで心置きなく2期を迎えられそうです。


ただ、アイが五反田監督に託したDVDの謎がわからない(材料が不足しているのでこれ以上考察はしませんが・・・)。おそらくアイは、自分の命が長くないことを悟っていたから、遺言のように子供たちにDVDを残したのだと思っています。
ここから先は、根拠がほとんどないので想像になりますが、アイは、劇団ララライのワークショップでカミキヒカルと出会い、そこでカミキから洗脳・マインドコントロールされて、本来のどす黒い本性を隠して、明るく愛情あふれる虚像(アイドル)を演じることができるようになった。カミキはアイドルとして成功させたアイを殺害することで自己の存在意義を確認する。一方、アイは、自分がカミキに利用されていることに気づきながら、闇落ちするより、嘘でもいいから明るく愛があふれる人生の方がいいと悟ったとか。

映画『15年の嘘』の内容がアイ殺害の黒幕に対して、アイ自身が「許し」ていたのかどうかがキーっぽいので、そんな感じなのかなあというのが現時点での妄想です。{/netabare}


【早くも天岩戸説否定される?(笑)(※漫画最新刊13巻のネタバレを含むので注意。2023.11.22追記)】
2期始まる前に忘れそうなので…備忘録的に追記。
{netabare} 13巻で謎の少女がいうには、「前世の記憶を持つ者が神」らしいので、この少女とカミキヒカルが「神」っぽい。

それで、13巻の問題の発言は、「芸能は私の司る所じゃない あくまで私は月の光と共に人を導き運命を司る…」つまり、私は、アメノウズメではなく、ツクヨミだと言っているわけです。
というわけで、天岩戸説の前提となる私の謎の少女がアメノウズメ説はハズレです。しかも、彼女は、その後、明確にツクヨミ表記で出てきます(笑)。

ただ、カミキヒカルは、アマテラスの生まれ変わりで闇落ちしており、そこから引っ張り出そうとしているという天岩戸説は維持できそうです。

なぜなら、ツクヨミは、アマテラスと兄弟関係にあるので、ツクヨミがアマテラスにこだわる理由が出てくる。そして、ツクヨミは、アクアのカミキヒカルに対する復讐を成就させようとしている。そうすると、ツクヨミがカミキヒカルへの復讐に関与する理由は、彼が兄神のアマテラスだからと説明できそうだからです。

また、ツクヨミがカミキヒカルを罰しようとしているのは、兄神であるアマテラスが闇落ちしているからという説明もできる。実際、人知れず悪いことしてますからね。
加えて、アクアとルビーが前世にゴローとさりなとしていたのは、宮崎県高千穂町。その周辺には、特に岩戸隠れ神話にまつわる地名が多く存在するので、これが無関係とは思えない。

そうすると、天岩戸説自体は、まだ維持できそうです。ただ、天岩戸の話なら、アメノウズメは必須でしょうから、謎の少女がアメノウズメでないなら、アクアとルビーがアメノウズメなのか、アイがアメノウズメなのか、はたまた別のもの(映画『15年の嘘』)なのか。
また、ツクヨミがアマテラスに対して直接手をくださず、アクアたちを利用するという間接的な手段を用いている点も気になるところです(太陽と月の神なので、同時に近くにいられず、お互いに直接会うことができないとか?)。
ただ、ツクヨミの名前は、ゲームの『女神転生』などで知ってる人が多いかもしれませんが、改めて調べてみるとほとんど何も記述されてない神だったんですね(創作でどう埋めてくるのか)。そうなってくると、三貴神のもう一人、スサノオも出てくるのでしょうか。

ツクヨミというキャラが明確に出てきたことで、アクアたちの転生には、【【推しの子】】というタイトル通り、日本神話に関係する二重の意味がありそうです。

謎の解明を先延ばしにして、ツクヨミとアマテラスの前日譚を描いた神代編とかに大々的に突入しないと思うので(回想とかはありそうですが(笑))、クライマックスまで見逃せませんね。

あと、古事記によれば、イザナギノミコトの左目からアマテラス、右目からツクヨミが生まれたこと(ちなみにスサノオは鼻)と、本作での目の星の意味が関係してくるかもしれませんね。 {/netabare}

投稿 : 2024/04/08
閲覧 : 596
サンキュー:

24

残飯処理班 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 1.5 状態:途中で断念した

言うほど面白くない

人気作と言うほど面白いか?ぶっちゃけ駄作。

2期3期やるつもりとはいえど話のテンポが悪すぎ、芸能ドラマとサスペンスどっちも混ぜて中途半端なのに恋愛も入れてとにかく中身がめちゃくちゃ。ギャグもうすら寒くて失笑もの。

話のノリやキャラの性格(特にアクア)がキツすぎてリタイア。

投稿 : 2024/03/23
閲覧 : 65
サンキュー:

1

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なぜタイトルが【】で括られているのだろう・・

11話まで?

話題作とはいえ、「お涙頂戴」的なものはちょっと・・

と後回しにしていました。

事前にネタバレ的な情報も入ってきてしまったこともあり、

身構える程ではなかったにしろ、それなりのインパクトはありました。

序盤~中盤はミステリアスな部分が多く、大いに興味を惹きつけられました。

後半は、アイの人間性が見えて来て、そこは知りたかったことではあるけど、その影響でアイの神格性みたいな幻想が薄れて来た部分もあり、なんだかよくある話のようにも思えてきたり・・

1期だけの総合評価としては、まあまあかな。

投稿 : 2024/03/10
閲覧 : 22
サンキュー:

2

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

おじの子()

『【推しの子】』(おしのこ)は、原作:赤坂アカ、作画:横槍メンゴによる日本の漫画作品。
第1期は2023年4月から6月までTOKYO MXほかにて放送された。第1期の放送終了後、第2期の制作が発表された(wikipedia)

正直思ってたんと違いました。タイトルから「主人公が推してる子」として単に応援しているアイドルとのラブコメ的なものを想像してましたがまさかのその「主人公が推してる子」と「推している女性から産まれた子」とのダブルミーニングになってるとは。しかも外側の【】にも意味があるらしいのですが原作未読の自分からすれば現時点での意味は不明。ていうかアニメでもまだ回収されてないですよねこれ?

スペシャル放送された一話とそれ以降ではストーリーがガラッと変わるのが特徴の本作。何で一話にあれだけの尺を取ったんだろうと思ってましたがこんなことになろうとは……と純粋に驚き。単純な転生ものだと思ってたらまさかのサスペンスものでしたね。

主人公のアクアこと星野 愛久愛海(ほしの あくあまりん)は死後即自身の推しアイドルである星野 アイの赤子として転生。前世ではゴローこと雨宮吾郎(あまみや ごろう)という産婦人科医で当時の年齢は三十路?とのこと。現時点でもゴローは安否不明のままであるらしく、おそらく書類上は死んだことにもなってないっぽい。
もう一人の主要キャラであり今世ではアクアとの双子の兄妹でもあるルビーこと星野 瑠美衣(ほしの るびい)は前世でそんなゴローに恋した天童寺さりな(てんどうじ さりな)。彼女は難病を患い余命幾ばくもないこともあってアイにのめり込み、またゴローとは16歳になったら結婚する約束をするものの12歳の時点で逝去。ゴローはある意味においてはさりなに希望を与えたとも言えますし、別の視点では絶対に無理ということがわかっていたから安請け合いしたとも言えます。いやほんと、さりなが16歳まで生きてたらどうするつもりだったんですかね。少なくとも彼は彼女が16歳になるまでは他の女性と結婚することは許されなかったわけですが、まあなんというか冗談半分の軽いノリで言ってたんだとしたら無茶苦茶不誠実だなと思わなくもありません。かといって本当に16歳と結婚したらそれはそれでアレなわけで、滅多なことは言うべきじゃないですねw

ぶっちゃけこの体は子供、頭脳は大人のゴローおじさん、個人的には無職転生さんところのルーデウス君よりもキモかったです。彼はアイの子供として転生してるのにもかかわらず授乳を拒絶するシーンがあったのですが、それって元医者としてどうなのって思わずにはいられませんでした。実際のところ自分の赤ちゃんにお乳を吸ってもらえないって母親としてどんな感情になるんでしょうね。作品としてはあくまでアクアの倫理観がしっかりしている(ロリコンではない)事のアピールだったのでしょうが、こんなシーンを見せつけられると当初アイに帝王切開を薦めたのも少女の自然分娩を手伝うのが倫理的に良くないとか思ったからじゃないのかと邪推してしまいます。まあ最近のお医者さんなので授乳拒否が母親の精神状態ひいては母体に悪影響を与える根拠はないというエビデンスがあったりなんかしてそれに従ってるだけなのかもしれませんが、でも転生後にアップデートされてる可能性もあるわけでそういう「ええかっこしい」はむしろ害悪というかそういうこと気にするんなら産婦人科医になんかなるなよとか色々思っちゃいました。(ちなみに本当にそんな査読済み論文があるのかどうか知りません)

かと思ったら彼が高校生になると今度は精神は肉体に引っ張られるとか何とかで、ようするに元おじさんだけどJkと恋愛しまっせキスしまっせの予防線を張りにきたりなんかでよくわかりません。んなもん赤子の頃の方がどう考えても理性的に行動できるわけないだろと思うんですがね。
まあ実際はラブコメしないと文字通りお話にならないわけですから理由はよくわかるんですが。

現時点でのアクアの恋のライバルは子役の頃からの知り合いである有馬 かな(ありま かな)と恋愛リアリティショー番組で共演した黒川 あかね(くろかわ あかね)との二人だけですが、前世での16歳約束設定なんかも含めてルビーが兄とどうなっていくのかというのも見物な気がします。(と、今気づいたんですがさりなも含めてラブコメ対象者って名前が平仮名になってますよね。これも何かの伏線なんでしょうか?)

作画は極めて上質で良好。瞳の星描写はアイとその子供たちだけの特権ではないらしくアイをトレースしたあかねの瞳にも宿るところから見て何らかのカリスマ性やスター性のアナロジーなんでしょう。
シナリオ面で一時賛否両論になったようですが、確かにあのネットリンチの描写はタイムリーではありました。ただ自分はどちらかというとその件に触れたことそのものよりはあまりにも真に迫った演出の方が良くも悪くもヤバかった気がします。作中でも触れられてましたがこういう事例が多いからこそ原作としても描いたんでしょうし(時系列的には原作の方が先の筈)

全体的に少女漫画的なノリなんで横槍メンゴ個人の作品だと思ってたら原作は赤坂アカだったんですね。この人もヒットメーカーですよねえ、想像以上の取材力を発揮してますし、何より伏線管理が意外なほど上手。「かぐや様」なんか先の事考えないで作ってたらしいのにちゃんと綺麗にまとまってたんですから原作に専念して描かれた本作はきっともっとすごい作品になる気がします。

{netabare}ところで映画監督ってあれだけ結構売れたような人でも子供おじさん化するんですね。芸能界のような華やかな世界に身を置きそれなりの実績もある方をこどおじとして煽れるんですからわたくしのようなうだつの上がらない人間からすれば実に胸アツですし、一方で何の背景もないモブ子供部屋おじさんも

監督=子供部屋おじさん
ぼく=子供部屋おじさん
監督=ぼく

論理で無双できそうですしWINWINの関係だと思いました。一億総監督時代も近そうです。{/netabare}

投稿 : 2024/03/05
閲覧 : 70
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24

たこす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2023年の傑作アニメの一つ

物語:ファンタジー要素もあるが2010~現代の様な世界観で一々世界観の説明が無くて見やすい。またやりたいこと、見せたいことが前面に押し出されているがそれとは別に現代のはやりも随所に取り入れており、全体的にまとまりが良い。

作画:原作へのリスペクトと印象的なシーンの見せ方が本当に上手い。何かで例えたり、擬態させる方法で感情表現をする作品は昨今多く表れているがそれとは真逆によりストレートに表現した作風は逆に新鮮味がある。

声優:作品内での演技、嘘といった表現が不気味なくらい上手い。声優の演技力だけで鳥肌が立った。

音楽:代名詞の「アイドル」はもちろんだがエンディングの入り方が毎回上手い。また作中歌も豊富でバラエティ豊かな印象に残る曲が多い。

キャラ:伝説のアイドルのアイがいかに伝説であるか、1話で分るのは魅力の引き出し方がめちゃくちゃうまくないと到底無理だ。例えば人気作品で例えるならキングダムの王騎将軍がいかに伝説の武人であるかを伝えるために1クール費やしている。短ければよいわけではないがそれだけのインパクトが1話からあった。

投稿 : 2024/03/04
閲覧 : 124
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3

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

愛がわからない少女は嘘をついた。いつかその言葉が本物になることを願って。

OPのYOASOBIの「アイドル」は2023年を代表する楽曲となり、
作品自体もかなり話題となった作品。

また、2期が2024年に放送決定しています。

全11話です。
(1話目は90分なので、ボリューム的には13話)


● ストーリー
産婦人科医のゴローは、
アイドルのアイを推している。

体調不良で活動休止が発表されたアイを心配するゴローの前に、
妊娠したアイが現れる。

ファンとして衝撃を受けながらも、
医者として元気な赤ちゃんを産ませると約束する。

いよいよ出産予定日。

病院から自宅に向かう夜道で怪しい男に声をかけられ、
相手がアイのストーカーだと思ったゴローが追いかけると、
崖から突き落とされてしまう。

目を開けると目の前にはアイ。

彼女の双子の赤ちゃんの一人・愛久愛海(アクアマリン)として、
前世の記憶を持ったまま生まれ変わった。


この作品は1話(90分)が山場ですね。
原作では“プロローグ”とされている部分です。

2話からは第2章が始まり、
生まれ変わったアクアと双子のもう一人・ルビーは、
中学生に成長しています。

芸能人の子どもとして生まれ、
アクアは俳優の道に、
ルビーはアイドルの道に。

アクアは自身の目的のために俳優として仕事をしながら、
ルビーのアイドル活動がうまくいくようにサポートをする。

アクアの俳優パートとルビーのアイドルパート、
2つのパートで物語が進んでいきます。

楽しい、可愛いだけではなく、
芸能界の裏の顔もテーマとしているので、

暗かったり重かったりするエピソードもあります。

全体的につまらなくはなかったですが、
やはり1話が衝撃も面白さ的にも山場だったなあ。


● キャラクター
アイというカリスマアイドルが中心にいて、
主人公は、彼女のために奔走するアクア。

しかしそんな二人よりも、
有馬かな(ありま かな)の方がヒロインムーブで目立ってましたね。

幼少期は天才子役としてもてはやされるも、
今や人気は下がる一方。

それでも役者として懸命に自分の役割を果たし、
過去の苦しみを背負いながら居場所を求め続ける弱った心。

でもその弱さに負けない強さは、
見ている人を虜にするキャラでした。

私もかなちゃん好きでしたが、
黒川あかねの方が気になるキャラでした。

徹底的な洞察力と考察力で役になりきる女優。
この才能はすさまじく、これからも彼女の活躍が観たいと思いました。


● 音楽
【 OP「アイドル」/ YOASOBI 】

原作者が書き下ろした小説を基にして制作された楽曲。

歌詞も曲の雰囲気も作品にぴったりです。


【 ED「メフィスト」/ 女王蜂 】

このEDもいいですね。

OPがアイの曲なら、
EDはアクアが背負う雰囲気に合っています。


他にも「サインはB」がよかったですね。

アイドルらしい曲。
さすが大石昌良さん^^

芸能界の裏がメイン舞台の中で、
この曲だけはちゃんと芸能界の表の顔を見せています。


● まとめ
全体としてストーリーは主軸が遠く感じるエピソードが多いけれど、
一応アクアが目的とするところには近づけているのよね。

ひとつひとつのエピソードはつまらなくはないですが、
思っていたのとは違いました。

思っていた面白さは、
1話に詰まっていたので。

まだまだアクアが目的とするゴールには遠そうですが、
エピソード自体は気になるので、
2期も楽しみにしたいと思います。

投稿 : 2024/02/25
閲覧 : 332
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イチゴン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

意外とアダルト向け作品

アニメ1期観たあとに原作漫画へ

とにかく第1話90分が衝撃だった。オープニングのアイドルは、いきなり耳に残るくらい印象的であった。さらに、物語は、この1話だけでも完結するくらいの完成度の高さ。いきなり、ひきずりこまれた!!

2話以降は、毎回毎回、エンディング曲に連れて行かれてしまい、一気に最後まで観てしまった。この物語は、転生とか、芸能界とか、ラブコメとか、多様な要素がてんこ盛りであるが、その本質はずばりサスペンスではないか。

アニメのあと、原作漫画に移行して、舞台編の少年マンガちっくなところからを過ぎたあたりから、アイをこの世から消した黒幕にせまるサスペンスの要素が強まった。

原作者は、twitterなどで、「この作品は青年向けです」と、あえて小中学生に注意喚起した。この作品には、眼にある黒い星が象徴する「闇」がある。そのことで、アイの輝く白い星の眼も引き立つ。

原作はまだ完結していない。映画編の結末がどうなるのか、気になってしょうがない。

2期は必ずあるだろうが、オープニングのハードルは上がりすぎて、受け入れて作曲するアーティストはいるのだろうか?もしかして、引き続きアイドルのままの可能性すらある。

流行るものには、必ずアンチもわくが、流行るだけの価値があることも、理解しておかなければならない。

名作である。

投稿 : 2024/02/20
閲覧 : 122
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7

べんちゃん☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これヤバい!

ティザービジュアルやタイトル!?のせいか完全にノーマークでした。
なんとなく観だしたら、まさかの超拡大枠!!
近年で一番引き込まれたかもです。
ま、あくまで好みの問題なのでしょうが!私的には 大大大好物です。
普段、見終わってからでないとレビュー、評価しませんが…あまりにも感銘したので一筆書いてみました!!

(ま、最後迄みてもコレは評価変わらんとおもわれます)

因みに1話3周してしまった…(^_^;)

投稿 : 2024/02/16
閲覧 : 129
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16

あと さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

衝撃的な展開に圧倒的な映像!原作に丁寧なアニメ化!

 原作もとても面白い作品だったのですが、途中から作品のノリがキモくなってきてにがてになっていたので未視聴で断念していた作品でした。やっぱり去年の1番話題になったアニメだけあって格別に面白かったです。
 アニメ化に至って、原作を丁寧にアニメ化している印象で、漫画的な表現もあってそこが悪く働く部分も良く働く部分もあったのですが、それを感じさせないくらい話が面白かったですね。というか、早々に1話の冗長なシリアスなノリは、コミカルなラブコメ作品だと割り切って切り替えるべきですね、復讐物語に入れ込むと物語が動かないですし、何よりほんとにアクアさんが気持ち悪いキャラになってしまう。主人公のキャラ描写が原作から丁寧では無いのでこの人の事考えると何考えてるのかわからなくかりますからね。真面目に見るんじゃなくて、有馬かなちゃんが可愛く描かれているなー、くらいのふわっとした見方で楽しむくらいがいい作品ですね。
 元々話が面白いというのはあるにしても、アニメがよく動くしキャラが喋っているし話がわかりやすいのでずっと引き込まれるアニメでした。完成度が高くて飽きはあんまりなかったです。ギャグとシリアスのテンポ感も良い。主題歌も素晴らしい出来で、オープニングエンディングのドキドキと高揚感で毎回見ていて新鮮味がありましたね。何よりも完成度の高い作品なので、見て楽しんで欲しい作品ですね。

投稿 : 2024/02/13
閲覧 : 38
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3

てぃるふ@棚高評価順 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

自分には合わなかった

1、2、3話が話のピークで6話の鬱展開と寒いのりのyoutuberで断念
アイドルものと復讐推理ものは別の作品で見たいと思う

投稿 : 2024/02/10
閲覧 : 26
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1

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ahiro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

2024.2.3 視聴済み

投稿 : 2024/02/04
閲覧 : 47
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0

つまみ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 1.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

良くできてる。

絵は綺麗ですし魅せ方もバズりを狙ってていて、とても良くできてます。
ストーリーも王道な感じで、ハズレ無しな感じです。

投稿 : 2024/01/31
閲覧 : 41
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4

はなが天使に… さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

なかなかエグい

評判となっていたこの作品や
YOASOBIの「アイドル」の大ヒットを横目に
ラブライブのようなキラキラアイドルアニメだと
勝手に思い込んで敬遠してましたが
ようやく鑑賞しました。

想像していた内容とは全く違い
アイドルや芸能の現実や裏側
そしてSNSやゴシップ誌の問題等々を
SF(転生)やらサスペンスやらを絡ませ
赤裸々に描いていて1話目から衝撃的でした。

本来生まれてくるはずだったアイの子の人格の行方や
双子の二人が転生前の近しい存在という
ご都合展開は置いといても
どれも生々しくてエグいものを感じました。

しかもなんというタイミングなのか
これを観ている最中に「セクシー田中さん」騒動が起き
現実はアニメよりも最悪な結末を迎えてしまいました。
そんな要素まで絡み合って
自分にとってなんともショッキング作品となりました。

面白いか否かで片付けるような内容ではなかったですが
続きは気になるので続編を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/01/31
閲覧 : 55
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9

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llil さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

良い走り出しだ

そう
それが弱点
その後の作画のブレが
命取りになる
といっても
良い作品
それだけ

投稿 : 2024/01/28
閲覧 : 124
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2

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challia さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2023年度の作品の中では1位に面白かった

1話が衝撃的すぎて、そのまま引き込まれました。正直、ストーリー的には、芸能界を題材にした内容になってますので、それほど興味のある分野ではないのですが、アイを始めとするキャラには引き付けられるものを感じてます。また、「アイドル」や「B小町」などの歌も好きです。今後作られる予定の2期については、2.5次元舞台の話なので、あまり好きでは無い作品になるかもですが、どろどろとした恋愛話になる4期か5期には期待しています

TVで放送していたら見ます
 ※好きな作品は何度も見る人ですけど、一度見たらもういい作品は再放送されていても見ない派です

投稿 : 2024/01/20
閲覧 : 34
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2

missing31 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 5.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

バカ発見器

これを観て違和感を感じない人間は単純に鑑賞能力が低い。「推しのアイドルの子供になりたい」というキモい願望をキャラと設定でコーティングしただけの底が浅い作品。

本来産まれるべき赤ん坊の命を奪い、母親を乗っ取っている事に違和感を感じない人間が絶賛してるのか痛々しい。日本人のアニメ鑑賞能力、鑑賞年齢はここまで低くなったんだなと感慨深くもある。

カッコウは他人の巣に卵を産み付けて、他人にヒナを育てさせる。他人の卵やヒナはすべて巣から落として殺してしまう。親鳥はカッコウを自分の子供だと思い込み、守り、育て、愛情を注ぐ。

日本は妊娠22週以降は中絶が禁止である。つまり、22週までなら「人間として扱わない、自由に中絶OK」だ。推しの子ではこの点を意識して入れ替わるのは22週より前のギリギリのタイミングで、本来の子供が殺される。そして、ご存じの大層な第一話のお涙頂戴扉越しシーン。

いやいや、22週より前だろうが何だろうが子供返せよ。お前誰?となるのが普通の親(この場合はアイ)の感情である。書き手も読み手も想像力がゼロすぎる。もし大切にしてるペットの中身が突然わけわからんオタクになって、元々のペットの魂消えて無くなったらどう思う?ましてや自分の子供だぞ?

漫画なんだから~、アニメなんだから~、と見逃す人もいるだろうが、作家は産み落とした命に責任を持つべきである。本来産まれるはずだった「本当のアイの子」は消えてしまった。そしてその存在を無視したまた、くそ下らない学園&アイドルの三流ミステリーとしてちんたら続いているコミックと同じくシーズン2は忘れ去られていくだろう。

ラーメン発見伝という漫画に「奴らはラーメンを食ってるんじゃない、情報を食ってるんだ」というセリフがある。このアニメを高評価する人も大半はこれだろう。作品そのものの感想は全て人任せ。人の評価や世間の評価をそのまま自分の感想、評価だと思いこんでいる。

このままアニメも視聴者も漫画も何もかも、どんどんレベルが低下して、いずれ不毛地帯になるんだろうなと感じさせるヒット作だった。(主題歌だけは凄いと思う)

投稿 : 2024/01/18
閲覧 : 132
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3

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ftdCU91959 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

非常に面白い。

一話目をみて予想外。
キララ系かと思いきやサスペンス系のアニメです。

5ヶ月前に見たので、詳細は忘れてしまったが、面白かった。
登場人物も個性的でとても印象に残るし、サスペンス系でありながらクスッと笑えるシーン、アイドルとして成長していくルビー等、
最後まで飽きずに見れて楽しかった。

謎も多いので、今後どんな展開になっていくか楽しみです。

投稿 : 2024/01/07
閲覧 : 52
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7

セシウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ありそうであんまりないリアルなエンタメ業界アニメ

原作漫画は未読です。同じ原作者の「かぐや様」は20巻で挫折しました。なんというか価値観の押し付けが強めであまり好きになれない原作者です。ですが、この作品の1期目はとても楽しめました。

ある医者と患者が共通して推しているアイドルの隠し子の双子として転生し、成長後芸能界で活躍していくお話ですね。1期を見る限り芸能界のお仕事系作品ですが、ミステリー要素とラブコメ要素もあります。各要素の見せ方がうまくて幅広い層を惹きつけることに成功していると思います。エンタメ業界の裏側を割とリアルに描いていて、興味をひかれる人も多いのではないでしょうか。
 キャラクター描写は両極端で、過去も含めてしっかり描かれている女性キャラとほとんどまともに描かれていない男性キャラに分かれます。主人公は男なので、なぜ医者になったのか、家族はいるのかなどは一切明かされていません。何がやりたいのかわからないキャラクターになっており、もやっとします。反面女性キャラは感情移入しやすく非常に魅力的に描かれています。
 声優さんたち、特に女性陣の演技はとても素晴らしく原作ファンも満足なのではないでしょうか。個人的にはエセ関西弁キャラを奈良出身の声優さんが上手に演じていて凄いと思いました。

 作画は力が入っていたと思います。ライブや体操のシーンなどは一つ一つの動きがキレキレでした。この作品のキャラクターデザインは目が特徴的なのですが、感情を表現する手段として有効に使われていて気持ちが伝わりやすかったです。
 音楽はハイレベルで、世界的ヒットになったOP曲だけでなく、イントロをラストシーンにつなげてより印象を高めているED曲や、劇中披露されるアイドルソングもそれぞれ良曲揃いで、それだけでも視聴する価値のあるものとなっています。

 話題の原作をしっかりとアニメ化している印象です。2期も発表され続きが楽しみな作品でもあります。原作の評判はかぐや様同様途中から下がっていく作品ですが、一応ミステリー要素もあるので完結までちゃんと制作されることを期待したいです。
 

投稿 : 2024/01/06
閲覧 : 33
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10

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

全話視聴。赤ちゃん、小さい子供時代もう少しやって欲しかったかな。

赤ちゃんのオタ芸には本気で笑ったw
アレ観てると子供時代、小学生までどんな感じで過ごしてたのか気になる。
大人しく過ごしたのか、やらかしてるのか?ねw
血の繋がりが無いとは言え、アレ見ると家族そのものだったんだろうし幼稚園では?小学校はでは?3人がどんな生活を送っていたかを観てみたかった。

更に言うならアイとの、もし〇されていなかったらが観てみたい。
IF作品あるなら見てみたいね。

衝撃的な展開が複数アリOPEDともに作品と合っていて、物語にタイミングよく流れるのほんと好き。間違いなく個人的好みで面白かったのは確か。
ただ今後の展開考えると芸能界の闇は必ず出て来るだろうし、主人公の目的考えると2期あっても観るかどうか、途中切りも充分ありえるかなと。
出来れば2期あるとしてもコメディ色強めであって欲しい。

投稿 : 2024/01/05
閲覧 : 21
サンキュー:

3

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

推っす<85>

アイのエピソードをまとめた長尺の初回が映画レベルで素晴らしい。
キャラも立ち、コメディ・シリアスの振れ幅も有効に機能。
完成度の高いOPは曲を作品外で大当てさせて、鬼滅400億ほどでないにしてもアニメの力を示したことでしょう。

例によって細かく書きたいなーと思ってたらそんな暇もなくて放置してしまったので色々蒸発気味なのをえいやっと整理。

投稿 : 2024/01/03
閲覧 : 44
サンキュー:

3

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をれ、 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

1話目拡大版を視ました。心が揺さぶられるお話でした。その後の感想は機会を改めて書きたいと思います。

公式サイト;
https://ichigoproduction.com/

ワタシ的視聴手段;BS11 4月12日(水)25:00~
第1話は90分の拡大版!だそうです。
評価は現時点の暫定です。


{1話目拡大版を視ました。心が揺さぶられるお話でした。}
まず、最初にヒロインのアイCV高橋李依の目はスター・ルビーみたいだなぁ、アイドルものはワタシ的に苦手なんで、数多ある作品と同様じゃなければイイなぁと思いつつ見始めました。
以下完全にネタバレです。{netabare}直ぐに業界裏のお話が中心で、歌と踊りばかりに重点を置いた作品ではないと感じました。アイドルがウソで固められた存在であることが強調され、アイはそれまでの人生経験を活かしそしてそれを完全に演じ切り、そこそこの成功を手にします。が、その一方で、ウソでないもの家族への愛に焦がれます。そして、双子の子供を手に入れます。その双子たちは、ある能力を持って生まれてきました。次話からは双子たちの活躍の物語になります。
 でもアイもまた見たいなあ、と思います。それはあまりに強い存在感を感じるキャラだからです。その理由はお話はもちろんですが、CVの高橋李依さんが歌がとても上手いこと、実は癒し声で心にダイレクトに響く話し方ができることによると思います。{/netabare}次話も視たいと思います。


{推しの子の意味はお話の中で知った方が面白い気がします。}
「週刊ヤングジャンプ」連載だそうです。クオリティに期待が持てます。キャストのトップバッタに、アイCV高橋李依の名がありました。そういう訳で興味が惹かれます。放送が楽しみです。

投稿 : 2024/01/01
閲覧 : 117
サンキュー:

11

かとー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5
物語 : 1.5 作画 : 1.5 声優 : 1.5 音楽 : 1.5 キャラ : 1.5 状態:途中で断念した

一部の信者による過大評価の作品

アニメは3話まで見ました。テーマ曲はやっぱり凄いと思う。ただ、個人的にはあまりにも過大評価すぎる作品。漫画は右肩下がりで途中で一切見なくなりました。絵の担当の方は元々は18禁の大人向けの作品を描いてたはずだし、かぐや様の作者も普通のありきたりなストーリーを提供してるだけ。底が見えてる作品。一部の熱狂的なファンがひたすら評価を上げてる印象があります。他に面白くて良いアニメはたくさんありますよ!

投稿 : 2023/12/26
閲覧 : 529
サンキュー:

6

ねこ太 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

続きが気になる!

アニメ界隈で人気になってたので視聴。
原作は一切知らずにアニメから入ってみたけど普通にハマり込みました。
1話から衝撃的な展開でどんどん物語に引き込まれていく。
速攻で1期全11話視聴してしまいました。
2024年に2期が確定してるのも納得。
早く続編が見たい。

投稿 : 2023/12/23
閲覧 : 34
サンキュー:

1

ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

とんでも設定を忘れさせるくらい、リアル(シビア)感がチラホラ。

2023.11現在もヤングジャンプに連載中。

原作については途中まで追っていたけど、よくわからなくなってきて現在は離脱中です。

アニメ化された事をきっかけに、原作に復帰するのか、アニメオンリーで楽しむかについては、未定です。
ちょうど、このタイミング(1話目を観終わったところ、リアルタイム視聴していません。まとめ見派閥なので)で2期が決まったというよなお話が耳に入ってきました。
うーん、アニメオンリーかもなぁ・・・。

第1話視聴。
まぁ、さすがに世間で言われている衝撃的っていう部分については、それほどインパクトを受けはしなかったのですが、改めてアニメで視聴してみると、そこはかとない狂気を感じるポイントが点在しています。

正直、アイというキャラクタについては、あまり得意なタイプ、好きなタイプではありません。バックボーンを含めて、その考え方やモノの捉え方に私個人とは合わない部分が多いからかもしれません。
もっと軽く言えば「ノリ」が合わないって事かな。
ま、昭和なおじさんと今を生きる若者として描かれている小娘ちゃんとがノリが合うっていう方がレアなケースでしょうから、それはそれで仕方がないですね。
あと、作画などはきれいなのですが、個人の感覚として「☆が入った目」というのも苦手です。
これは、全く個人のセンスなのですが、このキャラに限らず、目のハイライトが不自然なキャラを苦手としているのですw。
ああ、話がそれましたが、私は目も苦手だったのですが、このアイというキャラ自体にも狂気を感じる部分がありました(目だけにネ・・・いや、失礼)。

そして、いわゆる芸能界という世界の闇と言われる部分、それは「ある意味現実的なお話」「リアルなお話」という事になるのでしょうが、「夢」とか「希望」とかいうワードにぼやかされ、見ないようにされる傾向がある部分です。
この辺は、映画監督の五反田でしたっけ?の話が割とシビアでした。
まぁ、私とは縁のない世界のお話なので「そりゃそうだわなぁ」としか思いませんでしたが、チャレンジ、アタックをしている皆さんにとっては、キビシイ、そしてどうしようもない現実かもしれません。
よく言われるように、光あるところには影がある、光が強ければ影もその分濃い、って事なのでしょう。

この長尺な一話の中で、アイは充分、光を放ち後に続く物語の土台をつくりましたね。

今後の物語の進捗が楽しみです。
・・・こんなコメントを書く、自分も相当黒いなwと我が身の狂気にも光を当ててしまいましたwww。

しっかし、おんなじタイミングで「ゴールデンカムイ」も連載していたし、ひょっとしてこのタイミングのヤンジャンはイイ感じに狂っていたのかな。
何年か後に、週ジャンの黄金時代、あの時代の連載陣はすごかった的に、あの時代のヤンジャンは尖ってた、なんて言われるかもね。

2話目:
ルビーの方向性とアクアの方向性が決まっての出発回かな。
意外とコメディ要素もありそうで、少しホッとしました。
(監督かーちゃんとか有馬とか)
ED・・・かっけーからのズコー感あり、慣れはしたが多くは語らない。

歌詞・・・「推しの子」⇒「星の子」⇒「スターの子」⇒「アイドルの子」ってメタファーかなぁ、なんて愚考。
でも特に意味の無い事に気づき、しょんぼり。

第3話:
有馬が可愛くて、面白い。
あと監督かーちゃんうぜぇw。
昨今のどこかの国の学芸会ドラマと重なり、既視感半端ない。
有馬の的確な指摘と解説がリアリティありまくり、そして彼女自身の静かなプロ根性もひそやかに燃えていた。
が・・・、これも監督には評価されず、視聴者側にはさらなるリアリティが突きつけられる。
アクアの次回でのアクションとカタルシスに期待。

第4話:
有馬の演技が何人かにでも評価され、認められてよかった。
原作者さんにも認められ、感謝される。
こういった、心のつながりは少しホッとする。
あとは、学校回かな、いろいろと今後が面白そう。
ほー、で有馬が仲間になるのかな、次回に期待。

第5話:
ここまで観てみて、この作品の各話の異様な密度の濃さに感服。
原作が良いのか、アニメ化にあたっての構成が良いのか、とても無駄がなくミッチリ詰まっているような印象で物語が進んでいく。
相変わらず、有馬はなかなかに面白い。
そして有馬とルビーの絡みも楽しく見えてきた。
ところからのリアリティーショーか・・・。
これが巷を騒がせていた、ネット界隈でも話題になっていたヤツか・・・。
の一方で、苺プロの新生アイドルユニットのプロモ・・・、リアルなんだか、コミカルなんだか・・・w。

いずれにしても、折々にゲーノー界のリアルをぶち込んでくるのは、狂気と覚悟を感じちゃう。

第6話:
恋愛リアリティーショー回か・・・。
色々と真に迫っているんでしょうが、何かと絡めずに、一般論として見ても、昨今話題になっている、炎上やネット上だけでの「正義の味方」の大活躍(皮肉です)、かんけーねーのに出張ってくる○カなどなど、まぁ、概ね正しい問題提起でしょうね。
ついでに、エゴサに対する解説も的を射たものでした。

「人は人それぞれ、僕は僕、君は君らしく」
私が深夜ラジオを聞いていた時のDJが何度も繰り返していた言葉です。
そして、彼はこうも叫んでいました「愛を!愛を!愛を!!」と。
彼の名は辻仁成。
もし、もしも、ティーンエージャーでモヤモヤしている人がいたらECHOSEの歌を聞いてみて欲しい。

↓宣伝やステマをするわけではないのですが、他の動画への誘導的な文章です、ご不快に思われる方もいると思いますので、ネタバレで隠しておきます。
{netabare}
某youtubeなんかにもあるはずです。
青臭い話ですが、こういったマインドを持っていれば、もう少しだけ、まともな世の中であるはずなのに・・・。

某youtubeつながりでもう一つ。
長谷川良品:【テラハ問題】木村花さんの母親がフジテレビなど3社を提訴
という動画、とても興味深く解説されています。{/netabare}

第7話:
リアリティショーのリアルをちゃんと描いているのかな、との所感。
あくまでも個人的にはそう思う、というだけで、事実は解りませんがね。
ただ多くの人に当てはまる「人間」と言うモノの本質を考えれば・・・ね。

マーケティングに関する計算もリアルかな。
実際、「自分は踊らされておるのでは?」との視点は、現代社会で生きる上では持っていると武器になる視点の一つ。
それを踏まえた上で、自身で納得した上で乗るのか、乗らないのか、落としどころを見つけるのか。
これは、コンビニで買い物一つする時にも役立つ視点だと思いますね。

・・・そして、女優の本気と狂気を目にするアクア君。
驚いたろうねぇ。

第8話
有馬は相変わらず、おもしろかわいいねぇ。
恋愛リアリティショーの件はひと段落か。
いよいよ次の物語が動き始めるのかな。
このエピソードの最終盤には金の卵たちが、少ししたたかに、自身の道を選び始めた姿が印象的だった。
スレたとも言えるし、強くなったとも言えるし、慣れたとも言える、さて正解はどれだったのかなw?

第9話:
ちょっとつなぎ回っぽい印象も受けた回だけど・・・しっかりと中身が詰まっている感がしたのは大したもの。
というか、そこそこに面白かった。
新生「B小町」に新メンバーが加わり、コネもあっての、イベント参加が模索される。
しかし、有馬はいろいろとこじらせるねぇ、賑わしキャラとしての実力は本物かもね、割と好き。
あと・・・7つかぁ・・・、まぁ、オジサンは気にしませんな。


第10話、第11話:
少し落ち着いた感からの新生「B小町」エピソードかな。
ちょっとアイドル候補生の日常的な視点でワチャワチャ感は楽しかったかな。
そんな中でも、結構シビアなお話や、リアルな視点、そして有馬かなの抱えてきた苦悩も垣間見えた。
また、女優を目指す者同士のしがらみもビシビシ。
あー、ここでこのクール終わるのかぁ・・・って思いもあったものの、最後までクオリティは維持されていたかな。
そして最後の最後にアイの影(影響)もチラリ。
なるほどね、ある意味ファンがアイドルに魅了されてしまうように、アクア、ルビーそして、アイを知る者たちは、今なおアイに操られているのかもね、それは呪いにも似ているかもしれない。


さて、どうやら2024年には第2期が予定されているようです。
まだ少し先の事になりますが、物語の本筋も気になりますし、自己を実現するための狂気にも似た欲求に突き動かされる者たちの今後も気になります。
もしかしたら、今作以上にシビアでキビシイ光景を目にすることになるかもしれませんが、それも楽しみという事にしておきます。

投稿 : 2023/12/14
閲覧 : 176
サンキュー:

27

だんだだん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

原作漫画との違和感無し

1年半ぶりに見るアニメ…まずは23年第二四半期のトップ、推しの子、から。

原作漫画を読んで大変な衝撃を受け(ちなみに「かぐや様」には無反応)、
少し間をおいての視聴、うーん、冒頭1話から全くもって違和感なし。
ストーリーは漫画と全く同じで、構成もテンポよく、
かつ会話の間の取り方などに巧さを感じてしまう。

声優の演技、劇中歌など漫画のイメージが気味悪いほどにそのまま。
一部映像使いまわしがあって混乱したけど、ご愛敬。
世界的にも評価の高いOP曲、よりも劇中歌やED曲の方が味わいがあった。

当然、1シーズン11話ではストーリーとしてはまだ序盤どまり、
ここから終局まではあと3クールくらい必要かもね…と
まだ盛り上がりの終わらない原作横目に若干の不安も感じる。

投稿 : 2023/12/11
閲覧 : 61
サンキュー:

5

ネタバレ

ひゆら さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

1話のインパクト

1話ラストにおける「母親刺殺→なぜただのファンが家を特定できたのか→父親しか有り得ない」という展開および作画が非常に印象的で毎週楽しみに観ることができた

1話後に原作を購入し、改めて1話90分構成が正解だと感じた

投稿 : 2023/12/01
閲覧 : 58
サンキュー:

1

ネタバレ

van2013 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

面白い

アイドルものってほとんどみないが、カグヤ様が
あまりに面白かったので、視聴。。はまりました。
 正直、思ってたのと全然違いました。
芸能界の光、闇というものを描写しながら、話は進みますが、
最初の1話でまさかのあい死亡は参った。きになってしょうがなくなる。
こういう話なのかあ。。って引き込まれる。ただ、単なる復讐劇
にはならず、コミカルな部分も多々あり、出てくる子たちも
みんな生き生きしててかわいい。かぐや様もそうだけど、原作者は
本当にいいセンスしてると思う。音楽もよく、アイドルの歌なんて
あまり聞かない自分が何度も11話の最初のシーンを繰り返し
みてしまったりする。というかOPも耳に残るいい曲に思えました。
この作品にとても合う。
 まだ連載中でクライマックスに突入って状況だけど、
アニメは_序盤、次は東京ブレイド編。楽しみ。
動画工房さんがつくった作品のようで過去作、全くみてなかったけど、
これは本当に素晴らしい作品でした。

投稿 : 2023/11/23
閲覧 : 41
サンキュー:

4

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【推しの子】のストーリー・あらすじ

「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。 ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。 彼女はある禁断の秘密を抱えており…。 そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。(TVアニメ動画『【推しの子】』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2023年春アニメ
主題歌
OP:「アイドル」YOASOBI
ED:「メフィスト」女王蜂

声優・キャラクター

アイ:高橋李依
アクア:大塚剛央
ルビー:伊駒ゆりえ
ゴロー:伊東健人
さりな:高柳知葉
アクア(幼少期):内山夕実
有馬かな:潘めぐみ

スタッフ

原作:赤坂アカ×横槍メンゴ(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:平牧大輔
助監督:猫富ちゃお
シリーズ構成・脚本:田中 仁
キャラクターデザイン:平山寛菜
サブキャラクターデザイン:澤井 駿
総作画監督:平山寛菜 吉川真帆 渥美智也 松元美季
メインアニメーター:納武史 沢田犬二 早川麻美 横山穂乃花 水野公彰 室賀彩花
美術監督:宇佐美哲也(スタジオイースター)
美術設定:水本浩太(スタジオイースター)
色彩設計:石黒けい
撮影監督:桒野貴文
編集:坪根健太郎
音楽:伊賀拓郎
音響監督:高寺たけし
音響効果:川田清貴
アニメーション制作:動画工房

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