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「藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター カンビュセスの籤(OVA)」

総合得点
計測不能
感想・評価
9
棚に入れた
45
ランキング
7719
★★★★☆ 3.6 (9)
物語
4.0
作画
3.4
声優
3.6
音楽
3.3
キャラ
3.6

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藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター カンビュセスの籤の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

原作に足してしまった部分は完全に蛇足。それでもSFの秀作。

 本作原作は短編集で読んでいます。この作品は、高校生以上成人でも十分楽しめる水準と言うか、SFとして高水準です。藤子F不二雄氏がもともとSFに造形が深く、子供向け以外でも才能があることが確認できます。

 原作は「少女終末旅行」の達観とは対照的な印象の作品です。どちらの作品も心にモヤモヤを残りますので、そのモヤモヤを咀嚼するのがいいのでしょう。

 なお、カンビュセスは古代ペルシャの王様と言うこと以外は知りませんでした。「カルネアデスの板」と言葉の感じが似ていて、どちらも命の問題ではありますが多分偶然です。それとも意識したのでしょうか?

 かなり短い短編で、それと比較するとアニメ版の方が尺が長く説明が増えています。小説やマンガの短編に言葉を足すという行為の是非については、私は否定的です。
 何故こんな事を言うかといえば、この作品原作があえて見せなかったと思われる読者に委ねたシーンをアニメではそのまま見せてしまっているからです。

{netabare} シェルターの中の過去の人間を描き、23人がいなくなっていくプロセスを見せるべきだったか?特に父とかおじさんと言った、個人への感情を見せるべきだったか?それは見ているこちらが想像したほうが、話が深くならないか?です。

 そして、結末の光と音。あれはどうでしょう?私は見せない方が良かった気がします。
 本作のあがきの部分が、可能性がほとんどゼロという絶望をどうとらえるか。最後まで生きる努力をするべきか否か。{/netabare}そのオープンエンディングとして我々が本来考えるべき課題を、作品が奪い去ったような気がします。


 短編の意味とは「エッセンスに集中する」「味わいを深める」「各々が考える」「説明を省くことでリアリティを増す」などの効果を狙っての事だと思います。
 短編は10倍20倍の情報量からとにかく削って削って、エッセンスまで行き着いて1文字、1コマに想いを込めているということが価値です。それだけに実力差が現れる反面、見る人によって印象が変わるのがいいところです。

 ということで、本作はSF短編マンガ文学の秀作を、大衆娯楽にしてしまった印象です。娯楽が悪い訳ではないし価値に文学と比較して高低は無い、と言いたいですが、やっぱり見せない部分を見せてしまった罪は重いかなと思います。まさに「蛇足」でしたね。

 ただ、評価でストーリー、低くしたくはないですね。本当は5何ですけど…うーん。見せてしまったマイナスで▲1で4、キャラも同様で4をマイナスで3.5とします。
 作画とか音楽は評価せずの3。声優さんは4とします。

投稿 : 2023/07/31
閲覧 : 99
サンキュー:

3

ネタバレ

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

すこしふしぎなシリーズの中でも一番怖い作品

シリーズでは唯一50分弱の長さで人間が食料になるという点ではミノタウルスの皿に通ずるものがあったでしょうか。

ただ、ミノタウルスの皿よりもエグいなと思ったのがいわゆるカニバリズムをしているということで、それをあえてオチが見えるまで隠しているあたりにゾッとさせられます。

あの感じだと主人公もいずれミートキューブとなって次の人の食料となるのかなぁ。

最初にクジで当たってしまい、仲間に食べられる寸前で助かったと思ったら、その先はさらにエグいところだったというのはまさに残酷なオチだったなと思います。

投稿 : 2023/01/20
閲覧 : 95
サンキュー:

3

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

逃げ着いた先は。。更なる地獄でした。

あらすじ:紀元前500年頃、ペルシア王カンビュセスは5万の軍勢でエチオピア遠征を企てたが、やがて食糧が尽き、乗馬も草木も食べ尽くした兵士達が生きるために選んだ手段は、10人が1組となって籤(くじ)を引き、当たった1人を糧食とする残酷なものだった。

籤に当たった兵士・サルクは逃亡し、霧のかかった地で追っ手を撒くが、霧から抜け出た時、そこには不毛の沙漠が広がっていた。やがてサルクは遠くに建物らしきものを見つけ、助けを求めて中に入ると、そこは見たこともない空間が広がり、言葉の通じないエステルという少女がいた。力尽きたサルクは意識を失って倒れる。


藤子F不二雄先生のSF短編の中でも1、2を争うほどの出来と言われる短編「カンビュセスの籤」のアニメです。

正直言ってアニメは原作漫画の足元にも及びませんが、主人公サルクはいわゆる「椅子取りゲーム」に外れて、飢餓状態で腹を空かした9人の同胞に食べられそうになるところから始まります。人間は極限状態に陥るとモラルなどというものは忘れて本能のまま行動する「動物」になってしまうことが本当によくわかる1節となっており、サルクは逃げ出しますが。。。行き着いた先はなんと何万年も先の超未来。相次ぐ世界戦争と環境汚染でどうしようもなくなった地球へとたどり着くのです。。。地獄から抜け出したとて、そこに待っているのは「天国」とは限らず、また同じ境遇にある地獄へと舞い戻ってしまう皮肉が込められています。

世界はどんなに個人が善人であったとしても、周囲や環境によって人の価値観がいとも簡単に変わってしまうことの恐ろしさを描いています。グロテスクでエグい凡百のホラー映画より、人間の恐ろしさを描いている本作が一番恐ろしい気がしてなりません。

投稿 : 2020/07/06
閲覧 : 365
サンキュー:

11

kuronotuki さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

投稿 : 2020/06/28
閲覧 : 86

ルカ☆ルカ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:----

投稿 : 2020/03/07
閲覧 : 87

よよよお さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2019/09/05
閲覧 : 112

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2015/06/25
閲覧 : 96

にわか0625 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2013/04/15
閲覧 : 137

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藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター カンビュセスの籤のストーリー・あらすじ

20世紀を代表する巨匠、藤子・F・不二雄のSF作品を、アニメ界の大御所笹川ひろし監督でアニメ化したOVAシリーズ。古代アケメネス朝の時代のペルシア、大軍勢を引き連れて他国を攻めたカンピュセス王の遠征は極度の飢餓に陥り、食物は尽き、戦友同士で籤(くじ)を引き、当たった人間を残りの仲間で食べるという凄惨な状態になってしまった。籤に当たったサルクは生きたい一心で軍隊から脱走。逃げたその先は人類がたった一人を残して滅び去った終末戦争後の世界だった。もはや地球上の技術で人間の営みを維持することはできず、生き残った一人は地球外文明に望みを託し、SOS信号を送り続けていたのだ。地球人の生き残る道はただ一つ。籤を引いてどちらかがどちらかの食料に……。(OVA『藤子・F・不二雄のSF(すこしふしぎ)短編シアター カンビュセスの籤』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
OVA
放送時期
1990年4月1日

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