「とある科学の超電磁砲S(TVアニメ動画)」

総合得点
88.8
感想・評価
3549
棚に入れた
20691
ランキング
96
★★★★☆ 4.0 (3549)
物語
3.9
作画
4.1
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

1期よりシリアスでダーク寄り。レールガンが学園都市の暗部を切り裂く!

「とある科学の超電磁砲」の2期です。
1期の日常系ガールミーツガール要素多い明るい作風と打って変わり、2期は学園都市の闇に御坂美琴が心身共に傷付きながらも挑んでいくシリアスな展開です。

…1期の作風が気に入っていた方は、作風の変化に戸惑うかも。
脚本も(特に後半)1期に見劣りするので総合評価は若干下がりますが。
でも…1期が良過ぎたんですよ!2期だって水準以上に面白いですよ。
友情や絆の大切さは1期に続きちゃんと描かれており、私は2期も大好きです。

{netabare}『物語』
1話初っ端から超電磁砲(レールガン)御坂美琴と空間移動(テレポート)の白井黒子のベストコンビが颯爽と大活躍!
いや~~~カッコイイですねぇ!彼女たちこそラノベアニメ史上屈指のスーパーヒロインズなのでは!
1話いきなりテンションマックス!リラックス~ですよ。
…2期全編通してもこの第1話がベストシーン。逆にみるとこの1話がピーク…
美琴&黒子のコンビ技、もっと見たかったです。
(OPは詐欺じゃねーか!アイテム戦はなんだったのか…)

ここから、本編の「とある魔術の禁書目録(インデックス)」では上条当麻の視点で描かれた、妹達(シスターズ)大量虐殺によるレベル6(シックス)計画の、御坂美琴視点での戦いが描かれていく。
学園都市が抱える恐るべき闇、心優しい美琴の苦悩と孤立無援の苦闘…
誰にも頼る事が出来ない(と自身を追い詰めていく)御坂美琴が心身共にボロボロになりながらも戦う、それを薄々知りつつも見守る黒子の想い…
…終始、非常に重苦しくシリアスです。
1期で呑気に日常系やってた頃では考えられん!
でも、御坂の戦闘以外でも汎用性の高い電気操作能力駆使した潜入工作など見所も多く、終始ハラハラしました。

8話~10話の、御坂美琴VS「アイテム」戦が2期のハイライトなのでは。
学園都市のレベル5の一角、原始崩し(メルトダウナー)麦野沈利(むぎの・しずり)率いるアイテム一味に、御坂美琴が孤軍奮闘する。
アイテム強かったです。能力は劣っても仕掛け爆弾と巧みな罠で美琴に善戦したフレンダお見事、これぞフーリンカザンだ!
でも詰めが甘いぞフレンダ=サン!ウカツ!
いや~、敵とはいえ無能力者か能力者に善戦するのは燃えますわ~。
アイテムは敵ながら絆があったり、良いチームでした。
いかな学園都市最強の一角たる超電磁砲(レールガン)でも、アイテムの巧みな連携の前にジリジリと追い詰められていく…。
既に心身ともにボロボロな美琴ちゃんが限界を超えて苦戦する展開は燃えると同時に萌えますね…
美琴の方も敵の罠を逆用したり、攻撃以外に能力応用して双方テクニカルなバトルが熱かった。
このアイテム戦、全ラノベアニメ史上でもベストバウトの一つなのでは。
…この美琴の苦戦は、美琴が誰にも頼れなかった事の弱さと、アイテムの絆との対比で、後半のテーマにしっかり活きてくる点も注目です。

「前半OPは詐欺じゃねーか!」とも思いましたが…
思うに前半OPでアイテム戦に黒子がサポートしてくれるシーンは「もし、美琴が最初から仲間を頼っていたら」の「もし」を見せてくれていたのかも。
そう思うと、なおさらアイテム戦の意義が分かる…気がします。

アイテム戦の後、「とある科学の禁書目録」通りに上条当麻と出会い…
経緯はまたおさらいする感じなのですが、深く事情知った分、また違った感慨あり。
いや~~~、やっぱり上条さんはカッコイイです。
張りつめていた想いが溢れて脆くも泣き崩れる美琴ちゃんマジメインヒロインでした可愛い!
一方通行(アクセラレータ)の非道はいつ見ても胸糞悪い…しかも禁書目録で一度見せられ、その禁書では改心しているので、また黒歴史見せられるのは何だかなぁ~と思わぬでもありませんが。
その後は禁書目録の通り、上条さんのターン!
…一度観ているので冗長に感じるのは難ですが、まあ必要な名盤面なので。


さて17話にしてようやく長く苦しい「妹達(シスターズ)」編が何とか一段落し、ここからちょっぴり1期の日常系のノリが帰ってきたかな?
アニメオリジナル展開、フェブリという幼女と仲良しになるほのぼの良いですね~。
今度は「無能力だが学問的な才能はある、でも正当に評価されず屈折しちゃった」人たちが敵に。
うーむ、ちょっと敵としては小物っぽいので些か盛り上がりには欠ける感じ。
それでも後半のメインヒロイン・フェブリちゃんの命の危機という切実な状況は中々深刻。
…ここでターニングポイントは意外、婚后光子(こんごうみつこ)さんであった。
「仲間を頼る」
佐天さんたちも良き仲間、ここで「一人で抱え込まないで、仲間を頼る」大切さに気付いていく。
ベタではありますが分かり易く、今までの積み重ねもあり、十分な説得力がありました。

敵は小物ながら物量戦は結構脅威、最強の能力者でも一人では大ピンチ必死!
でも今はもう一人じゃない!
大勢の仲間たち、学園都市のモブ生徒も結束して戦ってくれる展開は王道で大いに燃えました!
…いや佐天さんや婚后たちは分かるんですが、ここで一般生徒加勢は些か唐突な気も。
序盤登場した食蜂操祈(しょくほう・みさき)さんもしれっと加勢してくれ、昨日の敵は今日の友的な少年漫画王道…なんですが、全然絡み無いので唐突では。
また、佐天さんがいくらなんでも強過ぎたり、ツッコミ所結構あるのも賛否ありそう。
ここら辺ちょっと雑さは否めませんが…まあ細かい事はいい、王道で熱い展開なのは確かなので!

総じて1期の日常系ガールミーツガール要素が殆ど無いので終始重苦しくシリアスでした。
でもシスターズ編もフェブリ編もバトルは熱いです。
御坂美琴の孤軍奮闘満身創痍→頼もしい仲間の友情パワー!と全編通して観ると爽快で好感持てます。
フェブリ編は1期の後半に比べ粗が多く見劣りはするものの、決して悪くは無かったと思います。


『作画』
相変わらず異能バトルが非常にカッコイイです。
力押しだけでないテクニカルさもあり飽きさせない感じ流石。
美琴初め皆可愛いですし。

『声優』
ひたすらに御坂美琴メインなので、佐藤利奈さんの熱演もひとしおでした。
心身共に追い詰められ満身創痍な悲痛さは胸に響く。
新井里美さんは展開上控えめながら、密かにお姉様を想う気持ち伝わってくる。
アイテム勢ではブレンダの内田真礼さんが目立ってました。

『音楽』
シスターズ編のOP「sister's noise」
フェブリ編のOP「eternal reality」どちらも水準以上に良主題歌ですが前期の方が好き。
1期の「Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ-」が圧倒的に名曲過ぎる。
相対的に2期主題歌は見劣りするというか、2期もここ一番の見せ場では1期主題歌使われている辺り、やっぱりメインはDear My Friend -まだ見ぬ未来へですね。

『キャラ』
2期は名実ともにレベル5超電磁砲(レールガン)の御坂美琴が主人公にしてヒロインでした。
最強クラスの異能で硬軟併せ持つ戦闘繰り広げる強いヒロイン!
その一方で孤立無援に追い詰められていく脆さ危うさもヒロインとして可愛い。
これは黒子ならずとも応援したくなる、ラノベアニメ史上でも屈指の名ヒロインの一人なのでは。

黒子は単なる変態百合ではない絆の深さで好感度上がりました。
他仲間たちは見せ場少ないのが残念、でも終盤はいい動きしてました。
佐天さん…いくらなんでも強過ぎませんかねぇ!?
婚后さん+二人は意外な大活躍、こういうキャラ好きです。
フェブリちゃんはあざとい幼女で可愛かった。

アイテムの面々がとても良いチームで敵ながら好感持てる。
麦野沈利(むぎのしずり)、戦闘力では美琴より強そう…
フレンダちゃん、テクニカルさとウカツさも含めてかわいい。
絹旗最愛ちゃんやたら「超」口調なんなんでしょうねぇ…かわいいけど。
滝壺理后(たきつぼ・りこう)ちゃんが見た目一番好みです。ある意味一番脅威の異能でした。
…アニメでは脇役ですが、もし続編あるならば彼女はヒロイン級、続編観たいです。{/netabare}

投稿 : 2016/01/15
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サンキュー:

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