「劇場版 響け!ユーフォニアム ~ 北宇治高校吹奏楽部へようこそ ~(アニメ映画)」

総合得点
72.2
感想・評価
305
棚に入れた
1697
ランキング
1154
★★★★★ 4.1 (305)
物語
3.9
作画
4.3
声優
4.0
音楽
4.3
キャラ
4.1

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ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

大切な作品なので厳しめに…

響け!ユーフォ二アムの総集編公開との一報を耳にした時、私は内心がっかりした。どう考えても劇場版がテレビシリーズを超えるものにはならないと、予感していたからである。それほどまでにテレビシリーズは素晴らしかった。だからこそ、総集編という形で作品を焼き直すことに、素直に賛成できない自分がいた。そしてその予感は、わかってはいたつもりだったが、的中してしまったと思う。劇場版での久美子たちの演奏は、あまりにも急でせわしなかった。

{netabare}第一に、キャラクターの関係描写が省略されすぎていた。久美子たち一年生組は久美子と麗奈の2人に焦点をあてるつくりになっているが、それにしても残りの2人の出番があまりに少なすぎた。また2年生組と部内の過去のエピソードがほぼカットされていたのは残念だった。麗奈と中世古先輩のエピソードも、過去の描写が不十分で、単に先輩のわがままで再オーディションになったという風にも捉えられかねない。

第二に、全体的な物語の進行が速すぎた。滝先生の指導や練習部分がその最たる例で、なにか進展があれば基本的には久美子のモノローグで説明する、という流れがやや雑な印象を受けた。

とはいえ劇場版ならではのいい部分ももちろんあった。新キャラクターの部員の登場や、サンフェス後の久美子が空を見上げるシーンなどの新規カット。そして何より演奏場面の拡大。音楽も長くなっており、それに合わせて作画も新しいものになっている。既存のシーンとの違和感もなく、音楽・作画に関しては相変わらず文句のつけどころがない。 {/netabare}

もちろん「総集編って尺がないんだから仕方ない」とか、「2期への繋ぎの役割なんだから気楽に見ようよ」という意見が大多数だと思う。ただ私はこの作品に限らず、昨今のアニメの総集編劇場版ブームにはやや懐疑的な立場である。特によい作品ほど総集編になったとき、無理やり物語が圧縮されて、大切な作品に窮屈な思いを抱いてしまうのは私だけだろうか。

ついつい厳しめの評価になってしまったが、これも元々の作品が素晴らしいがゆえの私なりの「愛」だと、言い訳してみる。要はユーフォが大好きなのである。秋からの2期、久美子たちの演奏を楽しみに待ちたいと思う。

投稿 : 2016/10/14
閲覧 : 278
サンキュー:

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