「風の谷のナウシカ(アニメ映画)」

総合得点
90.6
感想・評価
1959
棚に入れた
12592
ランキング
51
★★★★★ 4.2 (1959)
物語
4.3
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.2
キャラ
4.1

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tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

巨神兵が出現しなくても危うい世界

「巨神兵東京にあらわる」,という短編の映画
は迫力があってよいのですが・・・

そんなものを使わずとも,人類の
破滅要素はいくらでもあります。

みんなそれを知っているはずなんです。

大国や途上国の経済格差からくる弊害
(トルメキアと風の谷のようなもの)

核ミサイル,の恐怖,何しろ地球の生物を
100回死滅させることができる量と

広島型原爆(リトルボーイ)の1000倍もの威力のある
水素爆弾や細菌兵器や,毒ガス兵器の存在。
そして今のコロナ渦。

先進国は,栄華を享受していましたが
コロナ渦で,足元の弱さが露見し,一方,
アフリカや南アメリカ,東南アジアの一部では
毎日,子どもが飢えと病気で,死んでいるという現実。

日本は,平和でも地球規模で見れば,
温暖化を止められなければ,いずれ
日本や経済優先の超大国アメリカで
さえしっぺ返しが来るという現実。

「火の七日間」がなくとも,真綿で自然界から
の報復が来るのは間違いない事実になってきています。

さて,
戦争や現在の経済構造は,「男性原理」の
社会で構成されています。

ナウシカの目を通してみる1000年後の
社会も「風の谷」以外は男性原理で動いています。

衰退きっているのに,人類は,
一体なぜ共存の道を探れないでしょうか。

そこに唯一,自然を守り,育む「女性原理」の
ナウシカが,果敢に抵抗していく物語として私は
見ていました。

初期から中期のジブリ作品には,女性目線と
自然との共生を模索し,訴える作品がままありますが
(ラピュタ・もののけ姫・平成ぽんぽこ・・etc)

根柢は,土や森や開発などテーマにして
自然との共生を謳っています。

巨神兵より,蟲より怖いのは,私たち今を生きている
人間の方だと私は思っています。

投稿 : 2020/06/07
閲覧 : 232
サンキュー:

9

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