「りゅうおうのおしごと!(TVアニメ動画)」

総合得点
81.3
感想・評価
840
棚に入れた
3788
ランキング
408
★★★★☆ 3.6 (840)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.7

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Fanatic さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

意外とちゃんとした将棋アニメ。イロモノだと思って敬遠している人は試してみてもいいかも?

原作未読。
原作の白鳥士郎さんは「のうりん」の原作者でもあります。
制作は「ネトゲ嫁」や「白猫プロジェクト」のproject No.9で、ちょっと抜いた感じの作画ではありますが、目立った崩れもなく非常に安定していたと思います。
監督の柳伸亮さん、キャラデザの矢野茜さんも「ネトゲ嫁」と同じ布陣。

私の中で将棋作品と言えば「3月のライオン」や「月下の棋士」なんかが思いつきますが、本作は萌えアニメを得意にしている志茂文彦のシリーズ構成らしく、かなり萌え要素は強めだったと思います。

主人公の九頭竜八一に弟子入りする小学生、雛鶴あいや、あいのライバル役の夜叉神天衣……はまあ、メインキャストですからいいでしょう。
ただ、澪、綾乃、シャルロット……いわゆるJS研メンバーは、完全に萌え要員だったかな。
少なくともアニメ版ではそこまで物語に機能していたわけでもないですし、特に必要性は感じませんでした。
ここに尺を使うなら、もっと銀子を掘り下げて欲しかったような……。

もっとも、そういう空気感の作品なのはキービジュアルやサムネからもなんとなく想像できていましたので、まあ予想通りという感じ。

一方、一番重視していた対局シーンは、視聴前はほとんど期待していなかったのですが(あのサムネから本格将棋アニメだとはとても思えませんし)、これがなかなかどうして、かなり真面目に描かれていてびっくりしました。

私の棋力は、将棋ゲームの、レベルの低い方になら勝てるかな、という程度の、まあ、弱素人レベルですが、それくらいの一般人目線で見る分には、十分に面白く描かれていたと思います。
むしろ、ヒューマンドラマ的な描かれ方をしている「3月のライオン」よりも、対局の内容や棋譜の分析なんかは詳しく描かれていたとさえ思いました。
女流棋士とプロ棋士の違いも、恥ずかしながら本作で知りました。

もったいないのは、やっぱり、過度なロリ萌え要素かな……。
私のサブカル友達(女性)でも、藤井くんから興味を持って将棋アニメを探していた方がいたんですが、ロリコメディなノリが合わずにリタイアしていました。
私も、要素として嫌いなわけではないですが、1クールという尺を考えると、もう少し主人公の将棋ドラマに軸足を置いた方が良かったんじゃないかなぁ、という印象。

将棋がテーマと言うことで男性視聴者を意識したプロモーションになったと思うのですが、もっと将棋というコンテンツの魅力を信じて押し出していけば、幅広い層に親しみ易い作品になったのではないかと思います。

ただ、全体的には、将棋アニメとして必要最低限の描写はきちんと抑えて、かつ、テンポも損なわず、そこそこの人間ドラマも入った、観やすい作品だったと思います。
ロリ要素も、機能していないとは言え邪魔というほどでもなかったですし、将棋パートはかなり真面目に描かれている作品ですので、色眼鏡でスルーされていた方も先入観を持たずに試してみていいかもしれません。

投稿 : 2020/11/29
閲覧 : 201
サンキュー:

8

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