「とらドラ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.9
感想・評価
17909
棚に入れた
53140
ランキング
44
ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

さすが人気No.1 !! そつ無く、多くの視聴者に賛同を得られる作品 !

やっとの事で、あにこれで長らく1位の座に就いている「とらドラ!」を観終わりました。

さすがに人気No.1の事だけあって、終始安定した作りで、話の展開としてハプニング的なイベントはあるものの、その結末がその後の展開へと続き、最終的には意味ある結末に導くといったストーリーはとてももわかり易く、好感が持てます。

また、登場人物も各自が独特のキャラを持っていて、主人公の高須竜児と逢坂大河の関係と相まって、非常に味のある「濃い」物語を構成していると思います。

{netabare}
竜児と大河は最初からお互いが好き、という設定ではなく、それぞれが違う相手を好きになっている…というのもなかなかひねりが入っていて面白く、二人の立ち振る舞いが後半にどのように続いていくのか楽しみでした。 

最終的に二人はくっつくのですが、それは最初に想定される事で、その途中の過程でいろいろと邪魔が入ったり、二人の想いがすれちがったりで、一筋縄ではいかないあたり、やきもきやきもき… 話の進行を面白くしています。^^

ヒロインの大河は、凶暴、無頓着、ドジ、泣き虫、で思った事をずけずけ言い放つ自分中心の性格です。
一方の竜児は、真面目、几帳面、清潔第一、料理も得意、細かい事に気がつき、かつ相手の気持ちを汲みつつ話をする、という大河の真反対の性格。この二人の組み合わせが、なかなか面白く、大河が竜児を「犬」と呼んであごで使おうとしますが、竜児の方は「やれやれしょうがないな…」と広い心で見守る…という場面がちょくちょく出てきます。竜児が大河を大事にしたいという気持ちが伝わってきます。

また、大河の他にメイン登場の女の子として、大河の親友みのりちゃん(櫛枝 実乃梨)と、モデルで転校してきたあみちゃん(川嶋 亜美)が登場しますが、この二人の性格の描写も半端ではありません。

みのりちゃんは超開けっ広げの性格、いつも笑顔で、大声でまくしたてるが今ひとつ何を言いたいのかがわからない。でも真の気持ちを外に出さない一面もあり、奥が深い乙女の心情が伺えます。

一方のあみちゃんは、ストーカー対策で途中から転向してきた、スタイル抜群・容姿端麗の女の子ですが、完全な二重人格で、本性は高慢で強烈な毒舌の持ち主。 大河に本性を知られてから、大河から「ばかちー」(最初はばかチワワと呼ばれていた)と呼ばれています。


このアニメの秀逸な点は、これら登場する女の子の心理描写が絶妙な点です。 

クリスマスイブの夜、大河は自分が実は竜児のが好きな事がはっきりわかりました。 でも竜児は親友のみのりちゃんが好きなので、竜児を励ましつつ自分の気持ちにうそをつき、自分の気持ちがどうにもならず、涙があふれ、ついには裸足で外に飛び足し泣き叫びます。

また、みのりちゃんも実は竜児の事が好きだったけど、大河が竜児を好きなのだとわかって、また、竜児が自分の事を好きだと言うことも知った上で自分の気持ちを押し殺し、竜児に先手を打って振ってしまいます…

あみちゃんも、竜児の事が気になりつつも、自分の気持ちに正直になれず、大河と竜児の間をやきもきしながら見ています。

{/netabare}

「とらドラ!」は、これら登場人物の心の叫びのぶつかりあいが真骨頂のアニメです。 魔法も、超科学も、タイムトラベルも出てこない普通の学園生活のごくありふれたお話ですが、ほかのアニメに勝る良い作品だと思います。



<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 4

0:途中で挫折、 
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^

投稿 : 2013/01/22
閲覧 : 231
サンキュー:

10

とらドラ!のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
とらドラ!のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

PeachFlyが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ