「とある科学の超電磁砲[レールガン](TVアニメ動画)」

総合得点
90.8
感想・評価
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ランキング
48
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これだけキャラ付けやキャラの見せ方がうまいアニメは多くは存在しないでしょう

インデックスの外伝にも関わらず、本家よりも高い評価を受けているこの作品ですが、私も同意します。
むしろ、私はレールガンを見てから興味が湧いてインデックスを見ました。そして、私と同じルートでとあるシリーズのアニメを見ている人って結構多いと思います。


レールガンを見たくなった理由として、主題歌がとてもいいというのが大きな理由です。CMで少し聞いただけでも神曲だと思いましたし、本編を見てみたいと思いました。主題歌の評判、知名度に関しては間違いなくインデックスより上だし、実際に聞くと評判通り、もしくはそれ以上と思えるOPに圧倒されます。
この主題歌は視聴者を引き付ける力を持っていますし、このアニメ全体の評価をも押し上げるものであったと思います。


次に評価が高い理由として考えられるものをいくつか述べます。
①1話完結の形が多く、気軽にみやすい
{netabare}インデックスは長編が多く、色々覚えておかないといけない要素も多いです。レールガンは特に注意してみる必要はそこまでないと思います。気軽に楽しめるアニメだと思いますし、万人向けのアニメではないかと思います。{/netabare}

②登場人物の人数、扱いの比率が絶妙
{netabare}中心はあの4人組ですよね。4人組以外の人たちのスポットの当て方が非常に上手いです。1話だけ登場、しばらくした後に再登場といったことが多いのですが、時間をかけすぎず、それでいてスポットをしっかりあてる丁寧な構成であったと思いました。残った多くの時間を主人公陣にあてることができたので、心情描写がしっかりしていて、他のキャラもしっかり描いているので、物語に厚みが出たと思います。{/netabare}

③美琴の性格の見せ方、他のキャラとの絡み具合の違いをしっかり描写している
{netabare}私の知る限り、この御坂美琴というキャラがアニメの中で一番人間っぽいキャラのように感じます。というのも、性格だけでなく、行動の見せ方もうまいからなのですが。
普通だと、キャラの性格は複雑に描かれません。例えば、インデックスの美琴だったら、上条さんくらいしか絡まないので、ツンデレキャラという認識が強くなってしまいます。しかし、このレールガンではいろんな人と接し、その時ごとに行動の違いを描写しています。黒子と接する時、初春や佐天
さんと接する時、上条と接する時、湾内さんや泡浮さんと接する時、それぞれ行動、言動が違います。さらに、物語が進むごとに、新密度が上がって行動が変わっていく描写もしています。ここまで丁寧な描写をしているキャラクターもそこまでいないかなと思います。{/netabare}

④少しずつ伏線を張っていて、最終的にはすべてがつながる
{netabare}大半が1話完結ですが、本当に少しだけ、気にならない程度の伏線をまいています。その話に支障は決して与えない程度です。しかし、結果的に最後は1つのつながりがあったことに気付きます。
物語の構成力の高さに驚くと共に、最後は物語全体のつながり、その集大成として自分に流れ込んでくるので、感動や満足感もとても大きなものとなります。{/netabare}

⑤佐天さん
{netabare}ある掲示版でレールガンはなぜインデックスより評価されているのかという問に対し、この解答がありました。不覚ながら納得してしまいました(笑)
冷静に考えても、佐天さんの存在はとても大きかったと思います。
佐天さんがいたから美琴は成長できたし、美琴がいたから佐天さんは成長できたと言えるくらい、2人の相関関係が出来上がっていたと思います。このアニメのもう一人の主役であるとはっきり言える存在でしょう。
超能力という異能の力を題材にしているものの、悩んでいることはとても共感できるものであり、多くの人が感情移入したキャラではないでしょうか。{/netabare}



まとめると、インデックスはSF要素に重点を、レールガンは人間ドラマに重点を置いた作品であり、どちらが一般向けするかと言ったらレールガンだと思うんです。
レールガンの方がとっつきやすい、それでいて見やすい展開であり、キャラの感情変化、成長にもしっかり重点を置き、感動ポイントも間違えない、これは高い評価になるのが普通だなと思ってしまいます。

2期も期待しています。最近は心が動くようなアニメがだいぶ少なくなってきているので、レールガン2期にはぜひ期待したいです。
叶うなら、2011年に戻りたいです。アニメ見始めにも関わらず、どのアニメも見ごたえがあり、好きな野球球団であるホークスが最強すぎて手がつけられなかったあの頃に…


追記:木山春生
{netabare}たまたまニコ生で一挙放送をやっていたので少しだけ視聴しました。…油断していました。
レールガンは何回か通して見ています。そして、アニメではTARITARI以来長い間泣いていませんでした。
…ええ、泣きましたよ!改めてとんでもないアニメだなと思いましたよ。

最初に見た時はほとんどの視聴者が完全にノーマークにしていた人物ではないかと思います。もちろん中盤でもかなりの見せ場があった木山先生ですが、最後のあれはやばいです。最終回までの心情描写、行動、最終回の演出どの面からみても素晴らしいの一言です。
最後、本当にいいですね。見ているものに唖然としている中、自然に涙が出てくる、そして目の前のことに納得して笑顔になる。視聴者はまさに木山先生と同じような状態になったのではないでしょうか。涙をこらえるとか、そんなレベルじゃなかったです。

このアニメは本当に層が厚いです。主人公陣だけでなく、他の人物にもしっかりスポットをあて、最終的に感動させる。
いろんな要素を捌くのは他のアニメを見てても分かるとおり本当に難しいです。うまく捌いたからこそ、物語の完成度の高さが際立つ結果になったと思います。
正直、過小評価をしていたかなと思えるほど、見直して感じました。
本当に2期には期待しています。そして、これからのアニメにもいいものが出てきてほしいなという気持ちです。
{/netabare}

投稿 : 2013/03/25
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サンキュー:

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