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「天気の子(アニメ映画)」

総合得点
84.0
感想・評価
704
棚に入れた
3038
ランキング
297
★★★★☆ 3.9 (704)
物語
3.7
作画
4.5
声優
3.7
音楽
4.0
キャラ
3.7

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天気の子の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

esso-neo さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

そーつぉーりょく足りて無い

俺のお気に入りレビュアーが最後で陳腐って言うけど、俺の場合は逆だった。最後だけ気に入ってて(新海作品では珍しいけど)そこに至る道のりがすげー気にくわない。尺が足りない?
そんなんじゃない。余計なものがもりもり入れられる。最後の押し問答は自分語りとちゃうんけ?

自分語りであるなら、紅の豚を気に入っているのはどう言う事なのか。子供時分に見れば俺は天気の子を気に入って紅の豚を嫌うのか。

あるいは新海監督がたった一人でアニメ作品を作り上げてしまったことが彼の孤独をなおのこと強くしてしまって誰も寄り付けないのか。
ざーさん嫌がってたみたいな話あったな舞台挨拶で。
最後の世界を変えてしまったには納得はある。君の名はで変わっただろうよ。世界とも言える背景がどんどん凄みを失っている。もっともそれはチョイスされた背景がつまらんってことかも知れんけど。
だがそれだけ情景に至っては最強だなと思えたものの、君の名は以降生きてない。誰だ監督殺しにかかってんの。
いまだ主人公が学生であり、都会人であるところを見れば今でも自分に居場所はないと見ているのか。どうしたファン供、監督寂しがってるぞ。夏や冬に是非とも東京ビッグサイトに連れてって行くべきではないのか?そんで監督は芸の肥やしにくっっっっっっそオサレなバーにでも入ってけばいいのよ。あれは一人に心地よくなれるしスパイスにバーテンが話掛けてくれるしね。

とまぁ、基本見てて思ってしまうのは監督が心配だなっていう、作品の悪し様なんかどーでもよくなるような話でした。
気に食わんのだ。過程が。最後の水没東京もセリフも気にいるけど過程がハラタツ。
銃はいらない。絶対いらない。

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 302
サンキュー:

10

ネタバレ

preston さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 1.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

まあ映像美を楽しむアニメですよね

中盤くらいまでは自分好みのアオハル物。
ただ、終盤はストーリーの盛り上がりとは逆に醒めてしまって、災害起きてんのに必死でガキ追いかけてる警察ってヒマなんだねーとか、自分の家庭が一番大事のはずのオッサンが寝返ったりとか、水没した都市に住み続けるとかおめーらどんだけ東京好きなんだよとか、ストーリー展開させるための粗が気になってしまった。

【満足度65/100】

投稿 : 2019/08/25
閲覧 : 186
サンキュー:

4

ネタバレ

オリヴィエ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

意欲作

夏季休暇中に観にいってきました。

うーん難しいね。
選択肢をわざと間違え続けたらこうなりました的な。実験的な試みに感じる。

正常な人間なら拳銃ぶっ放したりしないし、廃ビルに投げ捨てたものが何週間も置いたままになってるのも違和感。
警察はどこの誰の拳銃かまで分かってるのに探さなかったのか?
最後まで所持している前提で動いてたけど・・・。

悪い意味で大人になれない憐れな子供のままBADENDを迎える主人公にひたすら嫌悪感しか沸きませんでした。

まぁ最後安易に彼女が救われて終わりも辟易するが、世界を放りっぱなしで閉じるのもなんだかなぁ。

投稿 : 2019/08/22
閲覧 : 185
サンキュー:

10

ネタバレ

tag さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

世界を救わないセカイ系

もう言い尽くされているけれど、世界を救わないセカイ系はありなのか、この一点に話は尽きる。
主人公の帆高は終始草食系で、自分からは何もせず流されるままに生き、物わかりのいい大人(須賀)の保護下で、気のいい美人のスタイルがいいお姉さん(夏美)に気に入られながら年上の彼女(陽菜)と相思相愛になる。そして、お約束のように陽菜は世界を救うカギで、世界か陽菜かどっちかしか救えない。
帆高には迷いがない。陽菜を犠牲にして世界を救うという選択肢は帆高にはない。世界なんかどうでもいいと叫んでしまって、本当に世界を救うのをやめてしまうセカイ系。
たぶん、監督はそれを描くことで世界に救う価値なんてないと思っている若者の想いを描いたんだろう。帆高は真面目な青年なのに社会の規範を守ることにとことん、むとんちゃく。それは世界が彼に何もしてくれなかったから、世界を守る価値なんかないって帆高は思っちゃったからだろう。彼にとっては陽菜の方が世界よりずっと大事だった。
こういう設定にしておきながら世界の救済を放り出す帆高に共感できるかどうか。その一点にこの作品に対する好悪の分かれ目があるんじゃないか?そう思った。

投稿 : 2019/08/22
閲覧 : 458
サンキュー:

9

ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

エンタメ職人芸

とりあえず見たので、見たよという、報告まで。

簡単に思ったことなど、メモ程度に箇条書きで適当に。

▼ストーリーがめちゃくちゃクラシックで、シンプル。これは作品制作チームの仕事の組み立てがしやすそう
 基本は、「大事な人が死んでゆく話」で、「女の子の死と引き換えに世界が救われるはなし」という構造がしっかりと守られている。
 この手のはなしは昔からすごく多い。2000年以後のヒット作だと、FF10とか、恋空とか。
 すべてのシーンがこの骨格をもとに、きちんと構造的に組み上げられている。その意味では、きわめて、高度なエンタメ職員としての仕事だという感慨がある。新海誠は、完全にエンタメ職人となったのだな、ということがしみじみとわかる映画だった。
 エンタメの「お仕事」としたは、配給なども含めてすばらしい仕事としか言いようがない。
▼エンタメとしてのクライマックスをどうつくるのか、ということが計算され、そのために、すべての小道具が、作品をもりあげるためのフレーバーとして、計算されている感じで、見ていてほぼ完全に物語の設計が──つくり手側が何をしたかったかというレベルで──クリアにわかったので、それは個人的に新鮮。


▼他方で、純粋なエンタメとしての評価ということから、目を離せば、まあ別の評価になるだろう。

▼たとえば、警察は、「理解してくれない大人」の小道具でしかないというのが、徹底されている。ここまで物語の道具として記号的に使われていることが露骨だと、むしろ嫌味がない。
 警察は「理解してくれない世の中」のシチュエーションを描くためには不可欠な小道具であり、「銃」も警察ががんばってほだかくんを追ってきてもらうためには、不可欠だし、非日常の扉として使いやすい。

▼もちろん、この作品をマジで、現代のある程度リアルなはなしとして捉えるのであれば、ほだかくんは「迷惑なクソガキ」以外のなにものでもないと思う。ほんと。
 反権力とか、正直なんにも関係ない。ただ単に、子供が子供の世界のロマンを徹底するためには、ロマンのもり立て役として、記号的な「世の中」が必要だったというだけで、警察は召喚されて、子供が相手をさせられている。大雨で東京が沈みかけているような日に家出少年の捜索などで、そんなに人員がかけられるとは、とうてい思えないが、映画の構造上クライマックスの役者として、警察は絶対に必要だという以上の理屈が一切ない。

 ほだかくんは、なんか、あれだけ必死で家出しているということは、なにかDVでもあるのかと思ったけど、そんなことは何もなかったようで、さすがにそこぐらいは、もう少し設定をつめてほしかったとは思う。まじなはなし、「家に帰れよ」としか言いようがない。
 スガさんは、まあ、こういう人、リアルでいたら、多分、子供っぽくて仕事相手としては迷惑そうな人だなあと思った。まあ、作品内で完結している範囲では、いい人そうな世の中にしばられない人ということになっているけれども……


▼新海さんを頂点とする、このチームが貴重なのは、この子供っぽいダメさをもちながら、他方でこれだけ金のかかった大規模プロジェクトをまわしているところだと思う。ほんとうに。
 大規模プロジェクトまわしている監督はだいだいの場合、気のつよいタイプの人格の人になりがちなんだが、ナヨナヨっとした主人公を描く人でこれだけの大規模プロジェクトがまわってるというのは、なんかプロジェクトとしてすげーなと思うわ。
 川村元気さんとかがすごいのだろうか?


▼ほか

・単にエンタメというところにとどまらないというとこだと、バニラが登場した時点で個人的には、とてもよかった。新宿の風俗がそのまま表現されていたのは、すばらしい。というか、個人的にベタによかったのはそこがメインだった。
・すでに、言われてるけど、話がエロゲーっぽい感じはある。ヒナちゃんのギャルゲヒロイン感はすごい。二次創作でどこがエロシーンになるかの想像がおそろしく容易でなんだか、これがメジャー映画だっつうのは、時代がかわったなあと感じる。
・RADWIMPSかかりまくるのには、相変わらずで、申し訳ないがちょっと笑ってしまった。新海さんの純粋なRADWIMPSへの好意みたいなものもかわいらしいな、と思うが、映画自体がまるで巨大なJPOPのMVみたいだという気もする。

********

 もうすこし大きな感想をすこし述べておくと、新海さんがエンタメ職人として洗練されていくこと自体はいいんだけど、時代を代表する作家に、もう少し、知性を感じる人がほしいな、とたまに思ってしまう。
 国内のコンテンツ史的には、手塚や宮崎駿のような左派インテリが、偉大なエンタメ作家であった時代というのはある意味では、本当によかったと思う。それはエンタメと、社会的な議論の間が架橋されていたということでもある。
 右でも、左でもいいので、もう少し社会的な議論とかかわるような作品が、ドーンと、超ヒットをとばしてほしい。もちろん、そういう作家はいるにはいるのだが、国内のマーケットがわかれてしまっていて、最メジャーにはならない感じが、なんだかさみしい。

 『ズートピア』みたいなものを生み出すことができた北米のコンテンツ産業には、歴史的な評価ということだと徐々に勝てなくなっていくよなあ、と思う。

投稿 : 2019/08/21
閲覧 : 296
サンキュー:

11

ネタバレ

ダビデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ちょっと、入り込めなかった。

現実設定のローファンタジー。
主人公の行動に共感できなかったり、流れに違和感を感じてしまい、入り込めませんでした。
画はとてもきれいでした。雨と空が特に!

ちょっと、破天荒な飛んだ言動に痛快さを感じれれば愉しく、感じられなければ違和感なんでしょうね。

投稿 : 2019/08/17
閲覧 : 230
サンキュー:

17

ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

雨のち晴れか曇り

最初に言っておきますが、このレビューは
「雲のむこう、約束の場所」、「君の名は。」の
ネタバレも含まれているので注意してください。

7月某日、レイトショーで観て来ましたが、
席は7割くらい埋まっているという状況でした。
上映後の館内の反応はというと、
まー戸惑いですかね。
私自身もこれは「評価が割れるな」と思いましたし。
とあるカップルの反応は、「あの場所凄いリアルだったね」と、
そんな話をしていました。
ストーリーの話をしろよwとも思いましたが、
前作「君の名は。」の都内の背景描写は、
夾雑物がないのでどこまでも美しく、現実よりも綺麗でした。
実際には煙草の吸殻とかのゴミが一杯あるので、
新宿なんて本当汚いんですよw
本作は、前作と比べても、よりリアリティを帯びている
背景描写だったように思えます。
分かりやすいのが、
「バーニラ バニラ バーニラ 求人!
 バーニラ バニラ 高収入!」の宣伝カー。
このような景観を損なうオブジェクトを取り込むことによって、
リアルな都内の風景を作り出しています。
演出意図までは図りかねますが、
本作の舞台は、基本的に都内で完結しています。
分かりやすく言うと、「汚い東京」と「綺麗な東京」の対比による
舞台演出をしたかったのかもしれませんね(知らんけど)。

身分証明書も持たない高校生が、
都内のネットカフェの個室の利用なんて無理ですし、
深夜利用なんかできる訳もありません。
細かいことをいちいちって思うかもしれませんけど、
こういうちょっとした綻びがあると、物語に入りづらいんですよね。
でもって、こういう違和感が最後まで付きまといますからね。
日々の生活に息苦しさを感じるというようなアナウンスはありますが、
森嶋帆高(もりしまほだか)の親や島での生活だったり、
天野陽菜(あまのひな)のこれまでの家庭環境や母親のことは、
もや~っとしたままです。
僕と君という二人だけの「赤い糸ファンタジー」においては、
それは些末なことで、気にするなってことなのかもしれません。
そういう意味で言っても、本作は新海監督の作家性がより顕著に出たなとは思います。
刑事さんたちはもうちょっと上手く立ち回ろうよとか、
あれだけ線路を走っていたらさすがに捕まるだろうとかは、もう言いません。
しかし、3年間都内はずっと雨が降り続くって・・・おいおい、もう住めないよ。
遷都待ったなし!
この結末は「雲のむこう、約束の場所」と同じということでしょう。
つまり、もう一度陽菜に会えるならば、
この世界の理を壊しても構わないってことです。
元々世界の理なんて狂っている訳ですからね。
どうなろうと、君との再会を選択したってことです。

昨今は、コンプライアンスの遵守なんて言葉を耳にすることが多いでしょうし、
求められます。
これは、企業レベルだけでなく一個人にもおいてもそうです。
元々社会の枠組みを外れた存在である芸人にも、品行方正というのは求められます。
ちょっとでも不謹慎、というか不快にさせるような言動も許されない、
そんな息が詰まるような衆人環視の現代社会において、
帆高は法を犯し、さらに不謹慎とも言える選択をする訳ですから、
そりゃ賛否両論ですよね。
このことに関しては、新海監督も覚悟はしていたようで、
こんな主人公が皆に好かれる訳はないだろうと。
前作「君の名は。」においては、厄災の回避から三葉との再会という、
非常に品行方正な作りなのですが、本作は真逆です。
「お叱りを受けるかもしれませんが・・・」という
新海監督の覚悟の表れでもあるかもしれません。
それでも譲れない想いがあるんだっていう強い意志でもあるんでしょう。
新海監督なりの世の中の風潮に対する叛逆とも思えました。
ただ、映画としての評価は、なかなか難しいものがあります。
僕と君との関係に酔い痴れることができる若いカップルならともかく、
私のようなこじらせたヲタクには厳しい評価に繋がるかもしれませんね。

ある意味ですけど、リア充ハラスメントなんですよねw
本作は誰かと観に行った方がいいかもしれませんね。
マジで「充ハラ」受けますからw  酷い話ですw
「充ハラ」ってのは、私の造語なんですけど・・・
この言葉、案外流行る気もするわ!

投稿 : 2019/08/16
閲覧 : 306
サンキュー:

26

ネタバレ

しゅう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

青春ラブストーリー

ストーリーは万人受けするハッピーエンド。個人的には君の名は以前の新海アニメらしい切なさ欲しかったけど…受けが良いのはこのようなストーリーかなと。雨粒一つ一つ、反射光、映り込みなど作画はこれでもかって言うほど作り込の拘り感じた。声優も俳優多い割にはハマってたように思う。音楽は前作同様RADWIMPS。可もなく不可もなく…違ったアーティスト使って欲しかった気もするが…新海監督、相当お気に入りなんすね(笑)

投稿 : 2019/08/16
閲覧 : 173
サンキュー:

3

ネタバレ

ポッチャマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

10(Ten)キノコ

すみません、いいタイトル思いつかなかった...
でも、しっかり良い作品なので、ちゃんとした内容のレビューをしたいと思います!あと、ネタバレなしでは語れないので、要注意です。

一応、ネタバレない中で言える良いところがひとつある。
花澤香菜さんと佐倉綾音さんが、それぞれの名前の幼女(カナとアヤネ)で出演してる!可愛い!以上!

すいません、では本題に笑
基本的に君の名は。を観ていたので、比較というか、意識して言うと、基本的に展開の流れはほぼ同じです。最初は不穏な空気から始まり、だんだん賑やかになっていき、後半に入っていきなり急展開に引き込んで盛り上げ、最後は少し切ない、最初とは違った空気感を出しながら閉じる。まぁほんとに110分間の大まかな流れはほんとに一緒でした。私の感覚として。

君の名は。とほぼ同じボーイミーツガールなのに、あちらのSF的な引き合わせなんかじゃなく、いきなり船でやってきた家出の場面から始まる。主人公が家出の少年てwwwと内心突っ込んでましたが(笑) まぁでも今作はかなり現実世界の要素を濃くしてきたなという感じで、前作よりもさらに客層を広くしているなと。序盤はごく普通の16歳男子である帆高が東京で仕事探しにもがいている。もちろんすぐに上手くはいかない。そんな空腹と孤独で苦しんでるときに、ビッグマックをくれた優しさに触れたら、思春期の男子としてある種の勘違いをしてしまうのは仕方ないのかもしれないね。
でも陽菜を連れ出してからの帆高たちの楽しそうな雰囲気はとても好きでした。家出から同世代の仲間と仲良くなって共に生活をする感じ。なんだか分からないけど、ちょっとしたロマンスですね(謎)

まぁ結果的に最後は天に召された陽菜を救い出し、かなり後味の良い閉幕となったけど、帆高の家出の理由や、そこから捜索願いを出した親を出してこなくて良かったなと。そこらへんの無駄な設定は省いてくれたのがGood。

そしてもうひとつ忘れちゃいけない、後半は、この物語の裏の主人公である、須賀さんをだいぶクローズアップしてたみたいで。
陽菜が失踪し、その事に周りが見えなくなった帆高とも会わなくなっていた須賀さん、久しく晴れた日に窓の外の水たまりをなぜか開けて家に入れてしまったシーン。その直後になぜか泣いているのも含めて、たぶん自分のこれまでの人生が今の帆高と少し重なっていたんだろう。それこそ、冒頭の船上で家出少年を助けたのも、その少年にたかりつつ仕事場所を与えたのも最初からどこか「似ていた」からだろうと思う。“似てる”というのは夏美が言っていただけじゃなく、生前の嫁の境遇、それに対する自分の非力さに失望していた姿があいつと同じだと自分で認識したこと。
終盤に廃ビルの屋上にかけ上る帆高を先回りして止めようとしたシーンでは、前に今まで働いた分の給料を払って“別れた”ときの『大人になれよ、少年』から分かるように、一度他人の関係に戻って、帆高に投降するよう説得した。しかし聞かない帆高が銃口を突きつけ涙を流した瞬間、今まで帆高と共にした雨の日々を思い出したんだろうね、帆高に行けと言う。個人的にはここのシーンが最初はすぐには理解出来なかったけど、この直後の凪くんの『姉ちゃんを返せ!』の言葉と相まって不自然には感じなかったです。

この作品の設定や心情描写はかなり緻密に精巧に練られており、制作の段階でいかに苦労されたかが振り返るほどにわかりますね。
個人的に一番設定勝ち?していると思ったのは、本当は年下だった陽菜が年齢詐称していることを帆高が知った場面。お互い彼氏彼女になるのなら、呼び捨てなんか普通にするだろうけど、ストレートにそうしてしまうと面白くない。ホテルで夜を過ごしたとはいえ付き合ってはいないのだから、年が離れている以上、両者とも呼び捨ては違和感が出る。未成年の頃の呼び捨てはたとえ1歳しか違わなくてもほとんどの人は先輩後輩を意識してしまうからね。でもクライマックスのふたりが再会する重要な場面で名前をさん付け無しで呼び合うのを実現するために、わざわざ陽菜を年齢詐称のしやすい境遇(未成年ではできない水商売)に置き、終盤に陽菜の本当の情報を警察から帆高に告げる。そうすることで、お互いに自然に違和感なく、再会の場面で呼び捨てにできる。
うん、なんか、僕の性癖に刺さりました笑笑

今まで見てきた新海誠監督の作品はどこか変態な部分があったけど、今回もこういうとこで変態らしさを伺えましたネ。まぁそれに言及する僕が一番変態ですが笑。

とりあえず、前情報をほとんど入れず、PVも最初のしか見てなかったおかげで余計な期待値上げなくて済みました。良い作品でした。ホントにアニメに限らず、膨大な宣伝をしている作品は思ったより面白くなかったなんてなことが起こりやすいので注意したいです。( ̄▽ ̄;)

気になった人は是非、何も考えずに純粋な気持ちで見てあげてください。(^-^)

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 199
サンキュー:

5

ネタバレ

ダリア さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ねえ、もうすぐ晴れるよ

☆エンタメ路線
君の名は、から新海誠は完全に一般向けに舵を切っていて、それが狙い過ぎてないレベルなので見事だと思います。
本来の新海誠の作風は秒速5センチメートルに代表される言語化できない感情の機微の映像化。
世界観は雲の向こう、約束の場所という過去作に似たセカイ系ですが、こちらの方が遥かに一般層を視野に入れた作りで、そのバランスがお上手です。
私は言の葉の庭が一番好みで、新海誠はああいった作風のものはもう二度と描かないんだろうなと感じました。
それでもしっかり面白かったのが悔しいばかり。

☆圧倒的な背景美術
秒速5センチメートルの頃から随分話題にされてますが、新海誠作品の背景美術は本当に美しい。
瑞々しく息遣いさえ感じられるような街並み、雲間から東京の街に差し込む一筋の光明は幻想的で、当たり前の風景を鮮やかに切り取る事に関して天才的だと毎度思います。
新海誠作品を観るとしばらくはなんでもない普通の街並みをより慈しむ眼差しで見つめられるような気がします。夕焼けに染まる街並みとか。
興味ない方は本当に興味ないでしょうけど、わざわざCGのモデルに一枚一枚手描きでライティングを加えて手描きの風景に大して違和感がないように(CGの質感が世界観から浮かないように)溶け込ますらしいです。
アホみたいに手間が掛かる工程を加えるぐらいに、幻想的な風景に大して変態的な拘りがある方です、新海誠は。神は細部に宿る。

☆劇伴
君の名は。に続いて劇伴の使い方が丁寧すぎる。
緩急が本当に素晴らしくて、盛り上がるべき場所で切り札のようにRADWIMPSと今回の秘密兵器三浦透子が歌います。
そして、次のセリフまでの一瞬の静寂。
この無音によって視聴者は次のセリフに惹き込まれるわけです。お見事。
君の名は。の時はそんなに気にならなかった気しますが、自分の感想見たらしっかり言及してました。
思えば言の葉の庭のラストシーン辺りから劇伴の使い方上手いなーと思って調べたら、丁度その頃天門先生と組むの辞めたみたいですね。
天門先生には悪いけど、RADと組むようになってから新海映画の音楽がグッと良くなってる。

今回RADWIMPS野田君は前作以上に制作の深い所に足を突っ込んでるらしくて、音楽関係のほぼ全ての監督を担ってるらしいです。
そんな野田君が1年にも及ぶオーディションの末に見つけた天才が、三浦透子。
祝祭とグランドエスケープにボーカルを入れた女性です。
透き通るようなクリアボイス、けれど雨を吹き飛ばすような力強さもあって、爽やかな挿入歌だったと思います。
調べたら弱冠22歳の北海道の女優らしいです。いやどう考えても貴方の天職は歌でしょ。是非メジャーデビューして欲しい。

後の内容は全部ネタバレです。申し訳ない。

{netabare}
☆展開について
言及しすぎて完全に話題が逸れたので別の所に投稿した文章ですが、2000年代のエロゲじゃんって感じです。既視感の正体は多分ソレ。エルフ倒産したらしいよ。ランスシリーズ続編もう出ないって。麻枝准って今何してんの?

新海誠が

今はものすごい勢いで作品が増えている。その中でオリジナルは探りようがない気がしている。誰もが見たこともない映像表現が自分にできると思ったことは全くない。
仮に既存のものと重なるビジュアル表現だったとしても、せりふや音楽、メッセージと組み合わせることによって、鳥肌を立たせられるような瞬間はまだまだ作れる。どちらかと言うと、僕の仕事はそっちかなと思っています。

と語っていて、この人はこのエロゲらしさもどこかで観たという既視感も狙って生み出してるんだなと感じました。まあ元々minoriブランドでエロゲのOP描いてたからね。エロゲみたいなシナリオの引き出しにはなるでしょ。天門先生ともminoriブランドからの付き合いだったし。

君の名は。の2人のゲスト出演については、言の葉の庭の先生みたいなもんなんで想定内。
君の名は。と地続きの世界観だと瀧君はまだ三葉と出会ってなくて、お互いにお互いを捜してる状態らしいです。
ショップ店員の三葉が組紐を髪飾りにしてるのはグっときました。
3年して街が水没後に瀧君の祖母を訪ねるシーン、小説版にはお婆さんの孫の結婚写真が飾られている描写があるらしいので、瀧君と三葉ちゃんは2021年から2014年の間に結婚確定です。おめでとう。
よく考えたら2021年の夏に陽菜が世界に戻ってきて雨が降り止まなくなってから、2022年に瀧君と三葉が再開する時に雨止んで晴れてない?という話になり普通に矛盾しますが、まあ細かい事は良くない?

平泉成っぽい警官のキャストが平泉成で普通に笑いました。よく出てくれたな。
あやねちゃんとかなちゃんはそのまんま声優の下の名前じゃん。
気付かなかったけどこの小ネタスカウトマンでもやってるらしくて、序盤で帆高君殴って銃口向けられた妻子持ちのスカウトマン木村、木村良平君がやってるんですよね。ヨシュア……すばらしきこのせかいの続編早く作って欲しい。
こわい警官が梶裕貴でびっくりしました。どちらかと言うと演じ分けできない声質一本で戦ってる演技が一辺倒の声優だと思ってたので、スタッフロールで本当に驚きました。結婚おめでとう。
さりげなくスタッフロールの声優欄の一番下の方に羽鳥慎一が。どこのニュースで声録ててたんだ。

☆ラストシーンについて
観終わった後調べていて、え、むしろあれで賛否あるのかといった感じでした。割と落しどころとしてこれ以上なくないですか。
君の名は。のラストシーンが秒速5センチメートルのラストシーンのセルフリメイクであると感じたように、今作のラストも言の葉の庭のラストシーンのセルフリメイクに感じましたね。
もう奇跡も無いのに、階段の踊り場を駆け上がって(実際には階段なんて無く、言の葉の庭のセルフリメイク的な意味合い)
今度は2人で大丈夫って言いたいから、名前を呼びます。
あれだけ荒唐無稽な事を沢山繰り広げてきて、あえて何も特別じゃなくなった等身大の少年少女が2人手を取るというラスト。
日常の美しさを切り取る新海誠らしい、秀逸な幕の引き方ではないでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2019/08/12
閲覧 : 321
サンキュー:

1

ネタバレ

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アンチテーゼ

天気の子をただの恋愛物語としてみるか,雨の描写はきれいだが,異常気象の物語としてみるかは,自由です。また東京という都会の暗部を描いた映画ともとらえられるし,超能力を遣う女の子の物語としてみてもいいでしょう。

主人公を含めた人間関係のもつれや,地球規模で異常気象が起こっていて,特に東京という街を含めて,今までのアニメが滅多に触れてこなかった恥部,汚い部分が伏線として描かれています。

男女二人は新海誠の映画にしては珍しくハッピーエンドなのですが,見終わるとなぜかもやもやが残るのは,映画のところどころに上にあげたような表と裏があり奥が深いと感じたからだと思います。ハッピーエンドともとれるし,そうとも取れない,アンチテーゼで腹が立った人は,監督の思惑にはまった人でしょうね。

投稿 : 2019/08/10
閲覧 : 287
サンキュー:

5

ネタバレ

CK さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

感想箇条書き

・ストーリー構成とか結構君の名は。
・現実なら主人公5回捕まって10回死んでる
・音響と作画が最高
・君の名は。より話しが単純で予想しやすい展開だったが代わりにもやもやせず楽しめた
・陽菜さながら聖母マリア
・アニメの小学生キャラは精神小学生じゃない定期
・同船してた須賀さんはどういった理由で乗ってたんだろう
・帆高はなぜ家出までしたのか
・ハンバーガーもらった少女と路上の少女を結びつけられる主人公強い
・線路走ってて誰も止めようとしないの草
・タイトルに助詞の「の」を入れるとヒットする説また立証
・「姉ちゃんを返せよ!」と「俺が一番年上だったじゃねえか、、、」が一番ぐっときた
・ご都合主義嫌いな人には向かなさそう
・晴れの子がいるなら異常気象を巻き起こした雨の子もいるのではないか
・「それはまるで......!」多すぎ問題
・広瀬すずはやっぱり下手
・陽菜可愛い

投稿 : 2019/08/10
閲覧 : 278
サンキュー:

2

ネタバレ

ぽっぷる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

うーん

キャラクターに魅力を感じなかった。(キャラデザ含む)
テンポが悪かった。(時間が長く感じた)
風俗の必要性を感じなかったしただ不快だった。
プリキュアとかもそう、無意味なコラボ無駄。

声優に関しては一般俳優が多いため、アニメ声優の方が浮いてたかな。
中の人ネタとかおふざけは冷めるのでやめてほしい。

とりあえずまとめると
なんか引くような描写が多かった。不快だった。

音楽も微妙だった。うるさいだけ。

花火の3Dもなんかちがう。街中だからだろうか?
なんか心にひびかない。こう夏祭り感が足らないというか

天気の世界描写が少ない。
ここらへんもっと欲しかったな上の世界の話が欲しかった。

もっと
バッドエンドかハッピーエンドどちらかに振り切って欲しかった。

(秒速や君の名は 文句なし星5です)
君の名はリピートしましたが、天気の子はリピートする気が起きません。
凡作です

投稿 : 2019/08/08
閲覧 : 156
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5

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man-tan さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

素直な気持ちになれる

久しぶりにアニメを見ました。
絵は綺麗ですし、音楽も良かった。
時間も限られる中、省略するところは省略してスマートに描き切った印象です。
演技も自然な感じがして、没入感がありました。

強いて言うならもう少し時間が欲しかった。制限もあるので、掘り下げは甘さはあると思います。
1クール使えるならまた違った形になったのかなとか思います。

最後の選択は今の若い子よりなのかな。素直で自分の気持ちに正直で、個人的にも高評価。
昔は気持ちを抑えた結論(あの花みたいな)で、立ち直ろうとするタイミングでのエンディングが多かったので、新鮮でした。
久しぶりにアニメ見たので・・最近はこっちが主流なのかもしれませんが。

投稿 : 2019/08/07
閲覧 : 208
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3

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88. さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

テンキーの5はさすがに笑った

君の名はに次ぐ新海誠作品。
異常気象が続く東京へ、出稼ぎにきた少年が、絶対天気晴れさすウーマンと出会うボーイミーツガールなお話。

巷で「00年代のエロゲみたい」って散々噂されててすごく気になっていたので、見に行ってみました。

相変わらずのクソきれいな美術背景ですごいなぁって思いました。

回り込む描写とかはCG使ってるように見えたのですが、すごく溶け込んでて良かったと思います。もしCGでないならもっとすごいと思いました。

結構リアリティを求めてたんですかね、Yahoo!知恵袋とかVANILLAの求人とかカップヌードルとか随所にリアルな描写が見受けられました。

ヒロインの女の子も可愛かったです。
チャーハンのところとかカラオケのシーンとかが好きです。
あと、陽菜の体に水紋が浮かぶシーンが印象的でした。


肝心の物語ですが、まぁ悪くはなかったんですがめっちゃ良いってほどでもなかったです。
主人公が東京に来た理由がやんわりとしか説明されてなかったと思うので、ちょっと、ん?ってなりました。
あと、序盤~中盤での雨が魚に見えるシーンとか、大量の雨が一気にドサッと降ってくるシーンとかの理由がよくわからなかったです。(多分代償だとは思うのだけどよくわからなかった)
終盤の陽菜を迎えに行く大事なシーンも、結構さっぱりしてたように見えました。

声に関してはすごく合ってて良かったと思いました。
カナ(CV花澤香菜)とアヤネ(CV佐倉綾音)には笑ってしまいました。

あと、前作のキャラが出てくるのも良かったです。
そういう細かいギミックみたいなの大好き。

音楽に関しては、全体的には良かったと思うのですが、
終盤の劇中歌ラッシュはちょっと、うーん、って感じでした。
ちょっとくどいかなーって。
あ、カラオケのシーンは良かったです(2回目)


多分ADVゲームしたことある人ならわかると思うのですけど、
ホテルでひながほだかに「晴れてほしい?」って聞くシーン、
完全に選択肢が見えました。


全体的に辛口になってしまいましたが、陽菜ちゃんが可愛かったのでおすすめです。

投稿 : 2019/08/07
閲覧 : 322
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2

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rolex さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

なんだかなぁー…。

正直期待し過ぎてたのかな…。
ストーリー展開はぼちぼち、テンポは君の名は踏襲してる感じでしたね…音楽の使い方まで。これをもう新海監督作品と言ってしまえば仕方がないのでそこまで悪いとは言いません。ただ新海作品ファン歴10年以上の私としては、ハッピーエンドにしたのは許せない。
終わる30分くらい前から、これはひょっとしてハッピーエンドにするんじゃないか?と自分の中でソワソワし始めてしまいました。そしたらやっぱりかと…。
せめて君の名は程度の終わり方にして欲しかったけど、完全にハッピーエンドにしてしまったのはなぜ?なんでしょうか。新海監督と言えば、報われない関係で終わるのが通例だと思うんですよね。
そこを覆うしてしまうと…。きっと二人の関係はハッピーエンドだが、東京という街を代償にしてるから、完全ハッピーエンドではないということにしたかったのかな?
そう考え始めると少し納得できますけど。

投稿 : 2019/08/03
閲覧 : 191
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5

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BZ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

頑張る姿

映像のスケール、立体感が素晴らしいです。主人公が理不尽な社会と頑張って戦う姿に、思わず応援したくなりました。
全編を通して、新海監督ならではの、いろいろな雨の表現がされていて、さすがだなあと思いました。
一度きりの人生、自分の運命は自分の好きなように決めるのが一番。
小栗旬の声は独特でよかったです。
須賀の人生を深く考察すると、泣ける作品になります。

投稿 : 2019/08/02
閲覧 : 183
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5

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aqua さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

平成ではなく令和アニメ

彼は平成を生きた人間であり、ほしのこえから始まった作品群、つまりゼロ年代のアニメを経験、および自ら作り出していたクリエイターです。

前回の作品である「君の名は」において、セカイ系ではなく中間項を内包した作品であるものの、「世界」と「君」の妥協点、もしくはある種同一となる答えが存在する世界を描いたことに対し、今回はセカイ系との決別を果たしています。
いや決別という言い方も少し語弊があるかと思います。
ゼロ年代アニメへのアンチテーゼとも言いましょうか、平成から令和への時代のシフトを表現しているのか、そういったことを感じました。


特に今作は世界と巫女、社会と個人をあえてしっかりと切り離し、トレードオフの関係にまでさせました。


彼自身の思考がどう変化したのかはわかりません。
自身が何かしらに抗おうとしつつ、原点に回帰し始めていると感じています。


私は「ほしのこえ」が大好きです。
たった25分のアニメですが、何度も見ました。
私は彼が「ほしのこえ」では出来なかった、人間があるべき姿ではなく、ありたい姿、許容されるべき姿という物を表現するにあたり、当たり障りのないやり方でなく、真っ向から描き始めているのだと、しみじみ感じました。


おそらく単体で見た場合、雨の映像美を見る作品に近くなるでしょう。
美しさや表現力に関して文句はありませんが、彼はそこをしっかり描いた作品を既に出しております。
「雨」においては「言の葉の庭」の方が上だと感じます。
ですので結果として評価が下がるのは仕方のない事でしょう。

ただこの作品の注目すべきはクリエイターとしての変化、そして哲学。
新海誠をかれこれ15年以上追ってきた人間として、それこそが最も楽しめるのではないかなと思います。


少し文句があるとすれば、本田翼ですね。
君の名はの長澤まさみ、今作では平泉成と小栗旬。
この方々が専門ではないにもかかわらず、非常に良い演技、そして全体としてはアクセントになっていましたが、彼女だけは少し浮いていました。
表現力ということもありますが、何より彼女自身の素の声としか感じず、本人を演じているのかな?とも感じてしまいました。


また、次作はRADを使わない表現で行って欲しい。
君の名はもそうですが、声の癖が強いせいか浮いてしまう。
映像から意識が一瞬離れることが多く、正直見ていて疲れます笑
良い歌手なんですけどね、すこし新海作品向けではないのではないかな。




{netabare} あまり評価していない人は世界の為に個人が犠牲になれというのを全肯定するタイプの人が多そうですね。
それ自体は否定しませんが、そういう時代は平成までで終わりですね。
自己犠牲は素晴らしいものですが、それを選ぶかどうかは個人次第であり、その選択自体責められるべきものではない。 {/netabare}

投稿 : 2019/08/02
閲覧 : 169
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6

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 1.5 状態:----

絶対見てほしい

アンチって言いたけれ言えばいいけどさ

この作品やばいって、

だってさヒロインが自分の意思で身を呈して世界を救おうとしてるんだよ。それをさ主人公が彼女失うのが怖いからって勝手に白旗あげて東京沈めちゃう話でしょ。しかもさヒロインはヒロインで意思を曲げられたにも関わらず優しくしちゃうんでしょ。もうどうなってんだよだってさ、これ毒親問題における親と子の共依存関係と同じでしょ、日本人が大人になれない理由とかでよく言われる奴でしょ。この作品で解決したの主人公の承認欲求だけだよ。しかもあらゆるキャラクターや設定はそれを満たすためだけに覆い隠す様に作られてるよ。

映像綺麗なのはわかるけどさ、アニメを現実逃避の逃げ道にしたらやばいって

まじやばいって

本当に注意して作品見てほしい

投稿 : 2019/08/02
閲覧 : 208
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daruma さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

シンプルすぎてチープに感じた

今までの新海作品と比較するとシンプルな作品だったと思います。見方によってはチープな作品だったかも。前作からのゲスト出演や、新宿の街の再現度などを鑑賞することの方が楽しかったかもしれない笑。中高生向けにしては大人びた作品だし、おっさん向けにしては子供向け過ぎたような今一つ突き抜けていなかったように思いました。

「大切な人のためなら世の中に変えてしまってもいいのか?」がテーマなのかなと解釈しました。世の中のために大切な人、物を諦める展開が多い(ような気がする)中で大切な人を守る展開は新鮮味があるし、ひとつの回答として良い表現だったと思います。天気が荒れたままになってしまっても人類は適応できてしまうから大丈夫だよ〜というオチは、そんなものかもな〜と納得できました。自分は「大切な人、モノvsその他の世の中」という問いに対しては明確に答えを出せないのでこの部分に関しては主人公がどちらを選ぼうともあまり興味が持てませんでした。

芸能人のゲスト声優がとても上手だった気がします。本田翼も言うほど悪くなかった。特に小栗旬と吉柳咲良はかなりハマってました。

RADの曲の入り方が神がかっていて鳥肌ものでした。ベストなタイミングで流れてそこが感動マックスになりました。

投稿 : 2019/08/01
閲覧 : 219
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7

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

映画館に観に行きました。

今回も絵が綺麗でドラマチックだった〜!
てか、瀧くんと三葉が出てきた時はもう、うわ〜ってなった(笑)
特に三葉が映った時は、ハッ!∑(゚Д゚)って言ったもんね。映画館やったけど、小声で(笑)
隕石回避ルートで、まだ出会ってない2人かな。てか、てっしーとか妹ちゃんも出てたん?気づかんかってんけど。

今回も予告以上の知識無く見たから、しょっぱなから世知辛い世の中すぎて、うへ〜ってなったし、終盤の捕り物も帆高がボコボコにされすぎて、うへ〜ってなった。
東京こえ〜よ。笑
銃ってあんな普通にあるんかいな?
つか、雨、止まない話やってんな。ビックリした。でも人間って順応性高いから、水没してても平気で暮らすよね、きっと。
新海監督の作品であんまし暴力性とか感じたことなかったけど、今回は意外とバイオレンスでダークな感じやったな。ちょっと引いたぜ。笑
でも、面白かったし、雨の日もいいなと思える話だった。まぁ、自分が室内にいて濡れないんだったらの話だけどね。

ちょっと気になったんは、須賀さんとこでお世話になってる家出少年の帆高が猫を拾ったこと。ペット飼うのって結構お金かかるから、居候の身で猫拾ってくんのはどうかと思うで!笑

投稿 : 2019/07/31
閲覧 : 130
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わっさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

4時間空いてるならその内の2時間をこれに使ってスッキリしよう!

今回の作品も「君の名は」などの作品と同じようにアフターストーリーが見てみたい感じがする!
歌とマッチされていてよかった
作画もきれいで最近の曇った天気なんかを見てるよりこの作品をずっと見ていたいと思った
梅雨で最近鬱気味な人見てみると心機一転すると思います

内容についてはまぁ普通くらいだったが、後半から話が楽しくなってくる感じかな
内容だけを気にするならお金払って映画館で見るより他のアニメを家で見ててもいいと思う

しかし音楽や、映画館の大画面、その他色々を含めると是非見てほしい作品です

投稿 : 2019/07/31
閲覧 : 159
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3

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ip さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

過去作にとらわれすぎ

 今回の作品は概ね前作と同様ハッピーエンド。新海監督らしい余韻の残るエンドではなかった。今作では前作「君の名は。」の登場人物が要所要所で登場して隠しキャラとなっているが、作中で使用される言葉にも過去の作品の名残があるように思う。
 純粋に作品の内容を考えると、思春期を抜けきれない少年のくだらない我儘が社会(東京)を崩壊させた。という印象を受けてしまう。
 監督はこの作品の終り方には賛否両論あると言っていたが、そんな保険はどうでもいい。大衆にこびた前作よりはましだが、今回は前作のファン層を取り込む忖度された映画である。言の葉の庭以前からのファンはこのような作品を求めているのだろうか?儲ける為の作品を作ることを悪いとは言わないが、新海監督の良さが最近の作品では一層失われつつ有り、言葉もキャラも声優もradwimpsも使い回してしまっている今の現状を考え直して欲しいと私は願う。
 小規模での上映から大衆向けの大規模上映に変わっていくことはファンとして願ってもない事だが、中高生以上の年齢層むけだった作品が全年齢対象のわかりやすい気持ちの良い作品に変わってしまったのは悲しいと言わざるを得ない。

 この感想が願わくば監督の目に入ることを願いたい。

投稿 : 2019/07/31
閲覧 : 246
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2

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めんまぁ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

本当に大切なものとは

花澤さんなどのプロの声優と本田翼を比べるとかなり違和感あった印象。主人公とヒロインの声優もそうだが1つの作品としての完成度と知名度を天秤にかけて知名度を取るのはどうかと思う。

前半のラッドウィンプスの挿入歌は違和感あった。なぜあそこであれを入れたのだろう。

美術鑑賞

相変わらず作画は綺麗だが特に光と水と雲の表現は綺麗だった。

前半に歌詞ありの挿入歌を入れすぎて最後の盛り上がりが少し打ち消されてしまった感がある。

最初の主人公の東京へのというか家出への執着の理由は最後までわからなかった。

The青春って感じだった。

かなりリアルにある店やお菓子が出てきてた。

後半でヒロインの家に警察がきて家を捨てて逃げるシーンがあったがその理由がわからなかった。主人公には地元に帰れと言ったわけだしその後は保護された方が弟とかのためにも良かったのでは無いか?

最後主人公が捕まった後ヒロインと会わなかった理由がわからない。ホテルであんなに3人で住もうって熱弁したのに。16歳(思春期?)ということで日常に帰って急に恥ずかしくなってしまったのかもしれないが…

設定は面白いのに少し活かしきれてない感じがする。

ホテルでのヒロインの雨はやだ?的なところは良かった。アニメで良く使われるやり方だけど。鉄板だからいいのかも。異常気象とわたしどっちが大事?と聞かれてつい異常気象を選択してしまう主人公…

前半頑張って貼った付箋はちゃんと回収されてた。

ストーリーは普通で作画と音楽で押し切った感じ。

さすがに神作とは呼べない。良作といったところ。

ヒロイン可愛い。

あの鳥居は晴れを願ってくぐれば誰でも晴れ男、女になれるのかな?


観てすぐ箇条書きで書いてみた。なんか良くない点ばかりあげてるけど物語としては良くまとまっていて面白かった。映画ということもあり、やはりテレビアニメと違って各キャラを深くまで掘り下げたり出来なかったがよくやったとは思う。見て損は無いと思う。それにしても本田翼…w

投稿 : 2019/07/29
閲覧 : 192
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7

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Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

天気の子 レビュー

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私は悩みながら、映画館に足を運びました。晴れない気持ちを抱えて、今、見てもいいんだろうかと思いながら上映時間を待ちました。

最初に感じたのは、重苦しい雨の日でも、人は生活をしていて、何かに笑ったり怒ったり普通にしているんだな、という当たり前の事を感じさせてくれることでした。
物憂げであったり、悲しげであったりと、そういった人がいるのも事実だけど、普通に生活をしている人がいる、それを描写することで、雨の日が、決して悲しい日だという意味ではないのかもしれないと感じます。

そんな社会の中で、主人公の森嶋帆高は、天気の子、天野陽菜と出会います。
雨続きだった東京に晴れの日が現れ、それによって喜ぶ人たちが出てくる。
晴れの日について、人が喜び、世界が鮮やかになる力があると、モノローグで嬉しそうに語る森嶋君。序盤の語り口調と、晴れの日を語るときの語り口調でスピード感の差があって、モノローグなのに、喜びという感情を伝えてきました。


転となるのは、森嶋の状況と、陽菜の天気の力から、不穏な影が忍び寄ります。
森嶋君の状況は、家出の捜索願いと銃の所持疑惑による警察の捜査、陽菜は、天気の力による悲しい運命の訪れ。
ここで、天気の子は晴れさせるだけでなく、東京の今の雨続きの天気が繋がっているのかもしれないという不安めいた考えが、二人に襲い掛かってくるのです。
陽菜の悲しい運命とは、力を使い続けると、体が透明になるという事象と、その結果、陽菜が天気の生贄となることで東京の異常気象が収まり晴れるかもしれないという不安があります。


「君の名は。」で主人公だった瀧君の祖母が、お彼岸の迎え盆の煙を頼りに、あの世である彼岸(そして雲の上)から亡くなった人の魂が帰ってくるという言葉を覚えていてか、森嶋君は廃ビルの上の神社を見上げ、「あそこから彼岸に行けるんだ」と、そこへ行こうとするのを止める大人たちに叫んでいました。なので、陽菜の存在は彼岸に行っており、死んでしまったけど大切だった人に会いたい。という感情にも繋がってくるのだと思います。

少しストーリーから離れて、ご飯の描写の話。
須賀圭介の事務所にいる夏美という女性と、陽菜の料理が非常に印象的だったのは自分だけでしょうか。
夏美の料理の中でも印象的なのは、作る工程を一瞬見せていた、唐揚げ。そして、パーティ料理。あの日がお祝いの日だったという前置きがあったとしても、この人は真面目に料理が作れる人なのでは?という印象、ギャップを感じさせてくれました。
一方で、陽菜。こちらも、料理の腕はあるが、料理の性質が夏美とはまた違う感じがしました。
ポテトチップスや、ベビースターラーメンを細かく砕き、ご飯と一緒に炒めた料理。
それが美味しいと分かってなのか料理するときに迷いがなく、それが普段の料理でやっていることなのかもと、思わせてくれるシーンでした。夏美と陽菜の料理には、どこか華やかさと、日常さに違いがありますが、どちらにも、二人の生活感というのが、感じられたシーンだと感じました。

さて、物語は陽菜が消えることで急速にエンディングへと向かっていきます。
クライマックスシーンで考えてしまう事は、今という時間に生きる人たちを強く後押しているように感じました。未来に対する不安でもなく、過去に対する後悔でもない。そもそも今回は過去というものをあまりに感じさせない、今生きている人の想いを強く描き切るものだと感じました。

そして、エンディングでは、森嶋は自分たちのせいで東京がこうなってしまったかもという事を振り返ります。東京の天気と自分たちが繋がっていたかもしれないと。
上映後の帰り道、私はふとこの感情に思い当たる節がありました。
まるで世界が自分の行動と繋がっているような感覚。自分がこうしてしまったから、世界のどこかのあの人はああなってしまったんじゃないか。
そんな罪悪感からくる、ひどく自己中心的な意識を持っていた私には、ファンタジーによって本当にそんなことがあったらどうなるかという話に見えるんじゃないかと。
その結末がハッピーエンドであることで、私の高校時代の自意識過剰な感情が、救いようのない孤独ではない気がして、少し気が楽になったような気がしました。
この世界と個人の繋がりについて、森嶋にそんなわけあるわけないだろという須賀の言葉も救いであり、森嶋が世界を変えても陽菜を選んだという確信も、そういうことを感じているという誰にも話せない、わかってもらえない若者の孤独の感情の救済だと感じました。


上映終了後、私の心は晴れていませんでした。まだその悩みも解消されていません。それでも、前に進もうと思わせてくれたことに私はこの作品に感謝をしたいと思います。
ありがとうございました。


【世界観】
{netabare}
この作品の世界の外側、つまり現実では、この作品は現実のこういうことを感じてこういう事を描きたかったとか、視聴者がこの作品は現実のどういう世界を描いていると言っています。
現実の世界で何が起こっているか、視聴者が何を求めているか、そういう事を感じ取って、現実の世界によく似た世界で描写するのは、真面目な作品なんだ、と思います。
そういう真面目な世界にファンタジーを入れるという、そのファンタジーがなぜ真面目な世界に必要だったのでしょうか。
雲の上に、別の生態系が広がっているかもしれない。雲をみて妄想する人が多い事なのかもしれません。
雲を見る。この行為はいつ発生するでしょうか?人を外で待っているとき、電車からふと空を見るとき、何かのきっかけ、感情の変化で雲を見るときがあるのだと思います。その時に、雲の上に別の世界があるかもしれないという妄想をするのは、いったいどんな心持ちの人たちでしょうか?
純粋に大きな雲をすごいと思い妄想する子供たち、雲の中に見えない物があるかもしれないと思う人たち、何かの物語を見て影響を受けた人たち。
そこには、彼らの夢があり、真面目な世界に夢があるという構造になるのです。雲の上の、草原があるように見える世界。この場所に対して、私はなんとなく、行ってみたい、見てみたいと思う気持ちがあったはずです。
しかし、視聴後に考えたとき、その気持ちがあったことを思い出すのは難しかったように感じます。なぜ?それは、その場所が彼岸であり、陽菜とほだかの関係を引き裂こうとした、天気に属するからです。
よって、この雲は、夢のような世界でありながら、関係を引き裂こうとした恐ろしいものにも見える。だから、あそこにはいきたいと思う気持ちがあまり沸かないのかもしれません。
夢でありながら、恐ろしいもの。陽菜が寂しくて泣いたところ。彼岸。そこに行ってまで陽菜と会いたいと言ったほだか。
真面目な世界に、夢のような世界があると思ったけど、そこは行ったらもう戻れない、寂しい世界だった。
夢というものが夢に過ぎなかったことを示した、世界の冷たさを表しているのかもしれません。
そんな世界だからこそ少年と少女のお互いに会いたいという温かい気持ちが冷たい世界で懐炉のような存在に感じるのかもしれませんね。二人の関係は温かい。
ファンタジーは世界をより冷たい世界にするために作用したけど、冷たい世界に抗う温かさが、見る人の夢になってほしいと願います。
{/netabare}

【迎え盆】
{netabare}
この作品で一番身近に感じた文化のシーンは、やはり迎え盆です。
瀧君の祖母が迎え盆で迎え火を焚いている。彼岸とをつなぐビル上の神社には、精霊牛と精霊馬という、牛をかたどった茄子と、馬をかたどった胡瓜が飾られています。(神社に仏教的アイテムがあるという、日本の神仏習合、ごちゃ混ぜの信仰観を表していて好きですよ。)
精霊馬は、迎え盆の時、早くご先祖様が返ってこられるように、精霊牛は、送り盆の時、なるべく長く此の世にいられるように、そういう願いを込めています。
迎え火については、瀧君の祖母が言った通り、ご先祖様が帰ってくるときの目印です。
私の住む地域も茄子ときゅうりの動物飾りはするのですが、迎え火の文化はない。お墓に行って、提灯に火をつけ、その提灯の火を消さずに家まで運ぶ。ご先祖様はその提灯の光を目印に、家に帰ってくるのです。
こういった文化的な部分を描いているのは、私は好みです。ストーリーにも関わっていましたし(私が見落としているだけで陽菜の迎え火となる存在が描かれていたかもしれませんが)、こういう文化が受け継がれていってほしいと、田舎者の私は思ってしまうのです。
{/netabare}

投稿 : 2019/07/29
閲覧 : 418
サンキュー:

38

ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

王道の「Boy Meets Girl」

2回観ました。
映像に関しては観る毎に感心させられます。
あぁすごいなぁ。と。
降雨や雨粒、雨煙。そして晴れ間は他作品に差を見せつけていますね。
物語はBoy Meets Girl
ここは前作品と変わらず楽しめる部分です。
2回観ても私的にはストーリの中で{netabare} 前半の大人の理不尽、貧乏生活、拳銃所持はいやーな部分でした。
苦しい生活で警察に目を付けられる内容になっているけど、もっと明るいシーンに替えて欲しかった。と思いますが、
新海誠監督の本来の心が痛む脚本の一部でしょうか。

「神様、これ以上望まないので。このままで満足です」
「世界は狂ったままで良いんだ!君さえいれば!」
的なセリフは恋愛している若者の気持ちとしてはそのままの気持ちです。
雨の湿気も敵わないさわやかな青春なセリフで最高です。{/netabare}

「君の名は」は世の翻弄される二人の物語
「天気の子」は世を変えてでも二人の物語

ちょっとシーンの変化が多すぎるけどとても楽しめる作品です。
やはり{netabare}四葉とテッシ―を探しに {/netabare}もう一度見に行きましょうかね(笑)

投稿 : 2019/07/27
閲覧 : 309
サンキュー:

40

ネタバレ

あぁ流川 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

君の名はその後も織り込まれてたのがうれしかった

滝くん、三葉が出てきたのはちょっと驚き、エンドロールで四葉もいたようだけどよくわからなかった。
倍賞千恵子さんの声のおばあちゃんって三葉のおばあちゃん?若返ってない?w

平泉成さんの声わかりやすいなあw

新海映画は神様の領域に踏み込むには人間社会のルールを破らなければいけないんだな、映画なんだから非日常を体験するのは当たり前、ストーリーとしてはありだよ。

投稿 : 2019/07/27
閲覧 : 169
サンキュー:

3

ネタバレ

rd さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

天気の子が非常に残念だった話

30台中盤が見た感想です。。

かなり酷い内容でした。一言でいえば犯罪者のアニメです。
正直見る価値ないと思います。
子供と行かれる予定の方は、以下のような描写があるので注意が必要です。

・銃を拾ってそのまま持つという発想は一般離れしすぎている。
・そもそもゴミ箱に銃を捨てることはどんなアホでもしない。もうちょっと考えてほしい。こういう安易なことするからアニメの質が下がっていくのに。
・銃口を人に向けて、ましてや発泡している。殺人未遂以外の何物でもない極めて重罪行為をしていて、女の子を探すどころの話ではない。警官も精神鑑定が必要かと言っていたが、その通り。普通ではない。
・小栗さんの役のキャラ(名前すら忘れた)が何故最後、あそこまでして味方したか描写が不足していて説得力に欠ける。
・ヒロインがサンダー詠唱したけど、あれでたぶん死傷者でてるぞ。。全体的に個を優先して犠牲者のことを何も考えていない能天気な内容という印象を持った。
・声優は、、、頑張ってたんじゃないかな・・・。ただ、響かなかったよ。何も。。。新海監督って、抑揚の強弱が凄く巧かったのに、今作ではそれが感じられなかった。

ということでみんな新海作品に求めるのって、以下のようなところだと思うけど、違うもの見たほうがいい。
 
感動したい ⇒ クラナドをみましょう。
恋愛みたい ⇒ TrueTearsか凪あすでもみましょう。
本格的なアニメを見たい ⇒ 攻殻機動隊でもみましょう。
神話みたい ⇒ 蟲師でもみましょう。


あとね、この世は狂ってる、だっけ。
意味が分かりません。

なんでこんな評価高いの・・・・。。。

投稿 : 2019/07/27
閲覧 : 390
サンキュー:

7

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BERG さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

現代への前向きなメッセージ

 新海監督が新聞のインタビューで、映画を制作するにあたって、近年の気候変動への思いと、昨今のネットの息苦しさというものを挙げていらっしゃいました。
 気候変動や温暖化などの原因が人間の活動、温室効果ガスの影響といわれて久しいですが、一方で、地球の長い歴史の中での寒暖の変化の枠の中の範囲の変化であり、温室効果ガスでの温暖化は限定的であるという意見もあります。(平安時代の寝殿造りや青森の三内丸山遺跡の暮らしなど、現代の厳しい冬の寒さでは考えられないものだと。)70年代は地球寒冷化といわれ、80年代以降は温暖化とその方針の変化に様々な利権(原発推進など)も絡んでいるとも聞きます。
 人間の活動の影響が皆無とも思わないし、資源を大切にするのは言うまでもないですが、人間の活動を責れば責めるほど、人間がいること自体が問題なんじゃないかと思えるほどに息苦しさを感じますし、もし大きな歴史の中の地球の寒暖の変化の真っただ中に今いるのだとしたら、温室効果ガス削減に躍起になる世の中は不毛ともいえます。しかし世の中の意見の大勢の見方と逆の意見を言うのはかなりのエネルギーを要し、それを許されない雰囲気もあります。
 監督が映画の制作にあたって挙げた思いとは少し違うかもしれないですが、今作品では“観測史上初というが、たかだか100年程度”であったり、‟東京は入り江で元々海だった、元に戻っただけだと思ったりする”などの台詞がありました。それはつまり人間本位の考え方ではなくて、自然の中に人間が住まわせてもらっているということ、地球は地球でしかなく、単に人間に都合の悪い天気になったからといって、不安や絶望を感じるのではなくて、謙虚に共存していくんだ、そう前向きに思えるのも大切な誰かが居て、大丈夫だと思えるからなんだというメッセージを貰った気がします。
 世の中が綺麗ごとで埋め尽くされたり、真実が言えないかったり、天気もおかしかったり、政治的な意見の対立であったり、社会は息苦しいことだらけだけど、その思いを吐露できる誰か、心を許せる大切な人が居たならば心は救われて、前向きに歩いて行ける、責められ、絶望するのではなく、‟大丈夫”と肯定して貰える安心感が足りない世の中に、この映画が救いとしてあるのかなと思いました。

投稿 : 2019/07/25
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7

ネタバレ

ハウリングインセクト さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

天気の巫女の悲しき運命とそれに抗った少年

最初から全力で東京を生きている帆高と陽菜、それを見守る二人の関係者たち。

ラストの「僕たちは大丈夫だ」は独善的に聞こえるけど、帆高は陽菜を選んだんだからそれでいいと思う。途中で須賀さんの言っていた「人柱一人で天気が元に戻るんなら、俺は歓迎だけどね。」もそれはそれで正しい。

ただ世界と大切な人どちらを取るかを須賀さんにも最後選ばせたそんな回想もあり、主人公だけじゃない!登場人物全員に物語がある。そう思わせてくれる2時間でした。

前作と比べて毎日を充電切れまで、生きている主人公たちに共感して、物語を消化するのにもエネルギーがかかり、一日に二度も鑑賞できそうにないですが、間違いなく一見の価値ある作品です。

投稿 : 2019/07/25
閲覧 : 154
サンキュー:

6

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天気の子のストーリー・あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らす少女・陽菜。彼女には、不思議な能力があった。「ねぇ、今から晴れるよ」少しずつ雨が止み、美しく光り出す街並み。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――(アニメ映画『天気の子』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2019年7月19日
制作会社
コミックス・ウェーブ・フィルム
公式サイト
www.tenkinoko.com/
主題歌
RADWIMPS『愛にできることはまだあるかい』

声優・キャラクター

醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬

スタッフ

原作:新海誠
監督:新海誠、脚本:新海誠、キャラクターデザイン:田中将賀、作画監督:田村篤、美術監督:滝口比呂志、制作プロデュース:STORY inc.、音楽:RADWIMPS

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