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「映像研には手を出すな!(TVアニメ動画)」

総合得点
80.0
感想・評価
586
棚に入れた
2225
ランキング
467
★★★★☆ 3.8 (586)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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映像研には手を出すな!の感想・評価はどうでしたか?

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

自分が惹かれたなら

率直に言うと、物語が面白い訳でも、魅力的なキャラがいる訳でも、心に残るなにかがある訳でもなかったです。
一番近い印象としてはノンフィクションですかね。
興味がないと最後まで見るのは辛いかもしれません。

特に気になったのは、妄想描写。
これはたぶん漫画や小説のように、想像する余地があるからこそ意味がある作品なんですよね。
全部描写されてしまうと邪魔くさいとすら感じてしまう。
終盤については良くも悪くもですかね。
作品の意図としてはこれで正解なんでしょうけど、物語性を考えるなら消化不良以外のなにものでもない。

こちらを立てるとそちらが立たずという状態なので、『そういう作品だと理解して見るのであれば』という感じですね。

投稿 : 2020/04/24
閲覧 : 216
サンキュー:

8

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

勢いで行こ~!

とても面白かったです。

三つ巴の化学反応で創りだされるシナジー。
全身から湧き出してくる勢いのあるエナジー。
青天井の振る舞いに、いっぱい魅せられました。

クリエイターの心意気。
湯浅監督の遊び心を感じました。



"主人公に力水をつける" 。
冒頭、「設定」をどれだけ愛してきたかを浅草氏が熱弁するシーンがあります。
キャラを前へと進める要素が、設定の妙にあることを主張するなんて、考えてみればすごい気づきだと思います。
アニメーターとしては欠かせない感性の一つなんだろうなあとこちらが気づかされました。

コナンの身体にかかる風速や風圧を朗々と語り、芝浜の街並みを千と千尋の遠望風景にそこはかとなく似させ、ラピュタのフラップターの空戦をあたかもトレースしたようなアクション。
このあたりの設定や演出は、理屈抜き、肌感覚として一気に引き込まれました。

令和の新年に、昭和と平成のレジェンドテイストをさり気なく織り込んでくるあたり、実に心憎いものでした。
宮崎監督の "アニメーション" で育ってきた私の視線は釘づけです。
ハートが高鳴るのも自然な流れでした。



とにもかくにも浅草氏の脳内描写のパフォーマンスを描写する作画演出が素晴らしいと思いました。
常軌を逸する想像力の暴走。
それに乗っかる水崎氏の瞳も眩しい。
画面から彼女たちの疾走感が溢れだす。
このワクワク感。
特盛りのシンパシーです。

私のいち推しは浅草氏でしたが、金森氏の何物にも動じない強心臓や、水崎氏の底なしの一生懸命さは、驚きと羨望の眼差しの対象です。
この2人にシンパシーを感じる方もいらっしゃることでしょうね。



9話以降、特に最終話は、作品の結末としては "?マーク" がつくようなシナリオの閉じ方ではありました。
ディレクターとしての浅草氏のアイデンティティーが「未熟さを持ったままで押し通した勢い」として、現実的な "あるある" で表現されていたように思います。

彼女の精一杯の背伸びと能力の限界越えとが綯い交ぜになって、視聴者からは「破綻してる?」と評価されそうな作品が「できあがって」しまいました。
でも、私は、湯浅監督がそのように「表現したかった」のではないかと感じます。

本当は、1作目、2作目のクオリティーが思いのほか良かった(むしろ湯浅監督があえて良くした?)ので、私も3作目には期待していました。
でも、柳の下にどじょうがいつもいるなんてことは分からないものです。

何と言っても、浅草氏は監督業駆け出し。
「芝浜UFO大戦」は、湯浅監督が、浅草監督をして映像制作の実態・実相は「そんなに甘くはないよ。」って、「だから次は、もっと上手く取り回したくなるんだよね。」と、劇中劇で示そうとなさったのではないでしょうか。



キャラについて少し。

浅草みどり氏。
印象的だったのは最終話です。
彼女は、円盤を、なぜ売っているのか分からなくなる。
仲間と一緒に「作品を観よう」と言いながら、先に寝てしまう。

浅草氏には、金森氏、水崎氏には構いもなしに、放心してしまうほどの自己達成感があったんだと思います。
同時に、積み残してきたもの、拾いきれなかったものに、力の至らなさや胸の痛みを感じていたでしょう。
綯い交ぜになった心情のままで夢うつつのゆりかごに身を委ね、心を遊ばせて充電していたのかもしれません。

創ってしまったものは変えられない。
だから、次を創りたくなってしまう。

ディレクターたるクリエイティビティの源泉は、そんなところから湧き出してくるのかもしれません。そんなふうに感じました。

金森氏、水崎氏が、寝入っている浅草氏を理解しようとする姿に、演出の妙を感じました。
ずんと心に沁みました。

彼女たちが見つめる青色の先(OPの画ですね。)を、私も見たいと願っていました。



金森さやか氏。
特に6話が印象的でした。
金森氏が、浅草氏の自信の無さと逃げ口上を "叱咤" するシーンです。

浅草氏が、耳を赤くしながら、金森氏に後講釈をたれる。
金森氏が、白目をむいて、浅草氏に監督としての姿勢を問い正す。
水崎氏が、不敵な笑みを浮かべて二人への期待感をあらわにする。

一つの山場だったような気がします。
1ミリも青臭く見えなくて、それでいて生粋な展開。
「進歩するべし!」のテーマがキラキラしていて、「悔しいなぁ~」とちびっと妬いている私がいました。



水崎ツバメ氏。
この子は、お婆ちゃんが、"お茶を撒く" シーンでキマリ、ですね。
これを再現しようとして、キツネにつままれたような顔つきになったくだり。
→ やり切ったときの満面の笑み。
椅子から立ち上がる挙動のままならさに思考が固まってしまうくだり。
→ ボディメカニクスへの気づき。
お婆ちゃんの笑顔を引きだせた歓びが、アニメーション演技への志向に決定的な動機付けに結びついたくだり。
→ 両親とは違う道を選ぶ確信。

アニメーターの誕生を "感じさせる" 演出でした。

お箸の持ち方、走り方の演技ひとつとっても、彼女の拘りの源泉は、胸の宝箱にしまってある "表現者としての強烈な自我の形成" にあるんだろうと感じました。
両親が語っていた「演技への満足感?・・・ないわねえ。」のくだりが、それを如実に言い表わしていたと思います。
すべての演技を自分のペン先だけで表現するのが彼女のパフォーマンス。
その自負を他人には譲れないからこそ、己が意志で歩かなきゃと発奮するのでしょうね。



あらためて、アニメっていいなあと思います。
懐かしくて、もったいなくて、羨ましい。
アニメーターの皆さん、アニメを愛する皆さん。

"勢いもって行こ~!!"



長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本作が、皆さまに愛されますように。

投稿 : 2020/04/23
閲覧 : 262
サンキュー:

28

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もっとー私的アニメ感想簿74

当日、朝
「手配は出来ました。後43分30秒以内に終わらせてください(了解だ)」
「おはようございます。ただいまよりコメットS(ん?)を開催します。」

キラキラ愛の星 キラキラ光るほし~♪ツインクルツインクルコメットS(さん)
いや、それはコメ○トさん(自爆)

という事で、最終回の作品はイマイチでしたが(おいっ)
期待してなかった分、とっ~ても得した気分になった作品でしたね。
それぞれ別の才能をもった3人が集まってアニメを作るという話なんですけど、熱い、そしてそのこだわりが面白い!
思わずロボットアニメのシーンに
「おおっ」
と唸ってしまいました(笑)

絵は特徴がありすぎて、好き嫌いが分かれると思いますが(個人的には、水崎氏が美人に見えないっ・・・って、そこかっ!)
それを上回るアニメ制作に対するこだわり、情熱に嬉しくなりましたね。

で、何故最初の2作品は面白くて、最後の作品はダメだったのか?
まあ、最初の2作が良すぎて、ハードルが高くなった点もあると思います。
しかし、最後の作品の場合、内容へのこだわりより、制作への困難さ。
押してくるスケジュール、意思の疎通(他に任せた部分)簡単に言えばアマとプロの違い、ただの製作者と監督・プロぢデューサーの違いをメインにしたせいかなと思ってます。

と言っても、UFO大戦も面白かったんですけど(おいおい)

とにかく、映像研に手をだすなとはよくいったもんです。
だって
○○研と付くタイトルといえば
「チャージマン研」
あんなクソアニメに手を出すなんて、恐れ多いじゃないですか(違)


おまけ
天地人の感想を読み終えた水崎氏と金森氏
「これは・・・(そうっすね。感想もネタもかなり)」
「浅草氏の評価を聞かないと、何とも言えないけど」
「(ま、何て言うかは)大体想像つきますが。明日もあるし帰りますか」
「まだまだ改善の余地ばかりだ(ゴゴゴゴゴゴーッ)」
「(えっ?)だったらネタ書き直さんかーっ(あ~れ~)」

投稿 : 2020/04/22
閲覧 : 258
サンキュー:

21

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

おもしれぇ!

これ、タツキに見せてやれ。

投稿 : 2020/04/22
閲覧 : 240
サンキュー:

2

シエン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

なんかモノづくりしてる人が感動するアニメかな

原作漫画をちょっと読んでみたときは、あんまり面白くなかったんですがアニメで観てみると面白かったです。

妄想したことが、どんどんダイナミックに再現されていくシーンが楽しい。

あとイラスト書いてるとかアニメ制作してるとか、そういう物づくりしてる人だと、すごい励まされるというか情熱をもらえるアニメだと思います。

投稿 : 2020/04/21
閲覧 : 240
サンキュー:

3

天石 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 1.5 音楽 : 1.5 キャラ : 2.0 状態:途中で断念した

食わず嫌い、でも嫌いなら食わなければいい事。

アニメを見るときに
話題性、デザイン、アニメーション会社、声優などの要素から気になった為に視聴するパターンと友人から勧められたパターンがある。
今回は前者だった。

原作も読んだがデザイン、キャラクターが苦手だった。
話の作り方もうまいとは言えない。でも一部に人気があるから続いているのだと思った。ただ、女子高生にする意味とこの尖ったキャラクターにする意味があったのか私にはわからない。

そう言った先入観でこのアニメを評価したくないと思い視聴を開始した。
結論から言うと相性が合わないみたいだ。
そして、この作品を評価する人たちとはこの作品で話すことは避けようと思う。

 良かった点
・情熱を持って行動するキャラクター達(感情移入が出来る人は楽しいと思う)

悪かった点(絞って記述する)
・まずは声優だ。酷いというか、海外映画の字幕吹替でゲスト声優を起用したようなノッペリ感。途中で英語に変えたくなるほどだ。
キャラクターを演じるのには音域と抑揚、一言一言のペースが大事なのだが力不足を感じる。
(バースデー ワンダーランドが大丈夫な人は気にならないだろう。)
・やはりキャラデザが苦手だ。これはもう私自身の問題なので悪しからず。
・OPの手抜き感。おしゃれ?→音楽自体は面白い。映像は目がチカチカする。アニメーションなのか。ハイカラ感の押し付けは良くない。

このアニメを勧めるとしたら
クリエイティブ系が好きな人
NHKアニメが好きな人
エロや助平が嫌いな人
少なくとも毒のようなものは感じられないのでそういう方向け

 結論
無香料、無着色、無農薬で手塩かけて作りました。と言われ、それが必ずとも美味しいとは限らない。おいしいと思う人は食べ続ければよい。苦手な人は食べるのをやめていい。
少なくとも私自身がこのアニメを勧めることはないだろう。
私は苦手で食べる(見る事)をやめたのだから。

投稿 : 2020/04/21
閲覧 : 245
サンキュー:

6

ネタバレ

聖剣 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心地よいアングラ感

なんとなく湯浅政明さんを称賛する勢力って
一昔前のスタジオヴォイスとかガロとか
エロ本化する前の宝島をマメにチェックしてる感じ
そう、
ワタクシもその類

第1話を見て「コレッ!」って思える作品は
年間で1作くらいはあるんだけど
映像研はまさにコレッ!!
年初早々に出会えるとは幸せの極み
原作は知らんけど、とにかくこの1話においては
{netabare}宮崎駿{/netabare}へのリスペクトが溢れていると感じましたね

今んとこのお気に入りは長身ロン毛の子
他二人も魅力的なんだが
ルパン三世でいうとこの次元枠に惹かれる性分なので仕方ない

間違いなく視聴継続は決定!
これで毎週の楽しみが増えます!!
そして、
HDD不調で1話を取り逃した
あぁ、コナンでも見ようっと
あっ
名探偵の方じゃないよ!
もちろん、シュワルツネッガーの方だ!!


【追記】空耳

諸事情により、常に1週遅れで視聴してるのだが
にわかに『映像研』の話題がネットで散見される
まぁ、邪推すれば
そろそろ円盤予約が始まるんだろうなぁって時期だろうけど
ネタバレが怖くてそれ以上進めない

ようやく9話見たんだけど…

チビ金森!!

これは切ない
こりゃ話題にあがってもおかしくないなぁなんて納得した

感慨深げに思いにふけっていると
どこからか
「はい、それはそれ!次行きますよ」って
ドスの利いた声で金森氏に促された気がして
現実に戻ってきたw

投稿 : 2020/04/19
閲覧 : 260
サンキュー:

21

ネタバレ

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

実写を再現するのがアニメではないのだ!

原作漫画;大童澄瞳氏

アニメ監督:湯浅政明氏


原作漫画家の大童澄瞳氏は高校時代映画部に所属していたそうで
部活動描写に現実感醸しますね。

またベタっとしたキャラの絵柄がアニメ監督:湯浅政明氏の作風とも
見事にマッチしていたんじゃないでしょうか。

独特なクネクネっとした描写、

お好きな方は嵌ると思います(*´ω`)



2020/01/29 --------

4話まで鑑賞

4話前半、
安易に妥協せず全力での制作過程の描写が重厚、

そして後半、
上映される作品がまた素晴らしい、
からの上映後の熱冷めやらぬコメントタイム、
反省・意見の出し合いは互い称え在りこそ、

制作側も観客も会場内が熱気一体となる情描写、

昭和時代の「グループえびせん」の上映会を彷彿、
ちょっと感涙、

良かった
この後もこのまま行けば良い作品となるでしょう( ^ω^)



{netabare}

グループえびせんの上映会では上映後、制作者と視聴側混じえた懇談時間が有ったりし、
制作側の製作経緯や技術的反省、視聴側の意見や感想等を出し合い、
制作側と観客で会場内が一体となっていた。

ちなみに
その中(だったと記憶)で何時ぞや「出崎氏の「宝島」の長廻しが凄い」という話しが出た事が有り、
その際、話の流れの中で何方かが言った「所詮構図の切替と視点移動は(楽したいだけの)甘えなんだよ」という言葉、
今でも私がアニメ・アニメ―ション作品を観る際の優劣判断基準の一つになってますw

{/netabare}

投稿 : 2020/04/19
閲覧 : 340
サンキュー:

27

takigawa さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ちょっと期待と違った

原作漫画未読

前評判が高かったので期待してましたが
ちょっと期待と違った

好きな小説家の新作と聞いたので手にとったがエッセイ集だった
みたいな肩透かし感

妄想パートがどうも合わなかった

世界観がはっきりしないのもマイナス点かな

映像的にはきれいですね

視聴完了

投稿 : 2020/04/18
閲覧 : 175
サンキュー:

4

みのる さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

めっちゃ泣いた。クリエイターには刺さりまくるはず。

もの作りにかける熱意、好きなものに一生懸命になる高校生が描かれてます!
自分も映像や絵など制作する人間で、かなり泣き所が多かった...共感するポイントが多い。
観ていて楽しいし、毎話見る度自分も何かをつくりたい!!っていう気持ちになってました。

あと作画は神
作り手の愛を感じる!深く作り込まれてる。大童先生尊敬。

映像研は涙にはつながらない人もいるかも。

投稿 : 2020/04/16
閲覧 : 157
サンキュー:

9

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:----

物語を楽しむわけではないんじゃ!!

この作品は評価が難しいよね
マニアックな方のオタクの自分はこの作品は稀に見る神作品だと思ってるんだ
よくありがちなのがSHIROBAKOと比較されること
で、SHIROBAKOの方が案の定評価は高いわけね
じゃあこの作品って劣ってるの??
いやそんな事ないぞ、むしろ優れてる部分が沢山ある

湯浅政明×サイエンスSARUという安定のメンツによる高クオリティというのもあるが、まず1番素晴らしいのは演出
アニメーションの根本が分かりやすく演出されている部分も沢山あり、表現方法が多彩で見ているこっちがワクワクした
妄想の表現も素晴らしく、世界観を理解しやすい

そしてキャラクターの動かし方
自分はキャラの部分に4.5を付けているが、これは単にキャラクターが面白いや可愛い、カッコイイで付けているわけではない
浅草氏、水崎氏、金森氏
それぞれに役割があって、個々がしっかりと独立している
他にもアニメを作る上でかなりのスタッフが入るが、彼らも一人一人役割があって動いている

個人的には7話が最高の神回だったかな
アニメーションの基礎、今のアニメーターに足りない基礎の部分を教えてくれる、そしてアニメを描く楽しさ、これらが詰まった素晴らしい回でした

点数だけでは作品は語れない
評価が低いですが、本当に素晴らしいアニメです

投稿 : 2020/04/14
閲覧 : 191

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

興味深く面白い。しかしアマチュアにしては高レベル過ぎないか…。

1話感想
素晴らしく高品質。内容もおもしろそうで興味深い 4.4

これは素晴らしい。
アニメ作りという題材が面白いことはSHIROBAKOでも証明されていますが、こちらはアマチュア寄りの作画とか設定とか、より内容重視な題材ですね。
非常に魅力的で面白そうです。
キャラも非常に良いですね。3人がそれぞれに特徴的で魅力的に感じられます。
一話からばっちり心を掴まれました。
特に美少女が下着で家に帰るところに。
これは必見です。

全話感想
アニメ製作者、特にクリエイター達の心理が、とても面白かったです。
世界観はなんとなくへんてこで、でも楽しかったです。

しかし高校の部活でこのクオリティは、幾らなんでも感情移入しにくいかな。プロならまだしも…。
これじゃ天才もいい所で、必要以上に騒がれそうに思いますが…。
まあ最後の作品は説明抜きで映像だけではあまりにわかりにくいと思いますが…。
素人がこのレベルのアニメを作ったら、文句を言ったらバチが当たる気がして何も言えないでしょう。

いやまあ、創作に何言ってんだよって話ですが。
現実のプロより遥かに凄いアマチュアスポーツ選手が出てくる漫画がどれだけあると思ってるんだ。
なのに創作はプロ並だったら文句を言うって、自分でもおかしい気がしますが…。でもちょっと、学生がやるにしては…という気がしちゃったんですよね。

かと言って本当に学生レベルにクオリティを下げろというのもおかしい訳で。SHIROBAKOの七福神は良く学生レベルのクオリティに作ったと思いますが、あれをTVで延々流されても厳しいのは確かです。

まあアニメーション業界ではこういうレベルの天才が、稀に時々出てきますからね…。そういう点では決して嘘とは言い切れない。

なんだろう、キャラがすごすぎて、才能に溢れキラキラ今を生きて青春しすぎていて、置いてけぼり感を感じたって言うのが正しいかもしれない。
それは作品が悪いんじゃなくて見ている人の問題ですね。

投稿 : 2020/04/13
閲覧 : 269
サンキュー:

12

カミヤ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

魅力がいっぱい

面白かった~!声優さんの演技が特に好きでした。個性強めな三人娘にぴったりの声と演技で世界観をより確かなものにしていたというか...。映像ももちろんのこと、素人目からはなんかすごいことが起こっているぞ?!的な感じになってしまうのですが、浅草さんの脳内が映像として映し出される演出は見ているこちらとしてもワクワク感を掻き立てられずにはいられません。そしてしっかり三人のこだわりが描かれていてキャラクター、映像、何もかもがとても魅力的な作品でした。ちゃんとまとまって終わっていったけど、二期もあれば是非見たいな~!

投稿 : 2020/04/12
閲覧 : 221
サンキュー:

7

はちくじまよいちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

自分にはマニアック過ぎた

 最初はこれはおもろい!ってなったんだけど、思いのほか話が動かず、また自己満足的な世界に入り浸ってしまったが、自分には共感できないところもあったため遠くから眺めるように視聴してました。自分的にはもうロボ的なものは辟易した感もあるので最後は見るのしんどかったかなぁって感じです。

投稿 : 2020/04/12
閲覧 : 172
サンキュー:

6

シュロ・チャンネル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

湯浅監督、素晴らしかった

原作ファンでしたが、素晴らしいアニメ化でした。
作画はもちろんですが、遊び心ある演出で原作漫画の雰囲気をうまくアニメに変換できていたと思いました。

湯浅政明監督は『ピンポン』のアニメ化も良かったけど、『映像研』アニメもバッチリでしした。オリジナルアニメで知られる監督ですが、個人的には原作もののテレビアニメ化も凄いと思っている監督です。

浅草役で声優初挑戦の伊藤沙莉さんの演技もとてもよかったです。
1話の「水崎ツバメっち~」からとてもよかった。

投稿 : 2020/04/10
閲覧 : 154
サンキュー:

8

ネタバレ

友利奈緒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

アニメではなくアニメーションを見た。目に焼き付くような風景が、動きの一つ一つに感動を与える描写が、これから冒険に出る時のワクワク感が、そこにはあった。
想像力を働かせたその動きはまさしく現実よりも現実的であり、世界の法則を脳に直接ぶつけられたような驚きだった。
作者のアニメーションへのこだわりと熱意を感じ、それをとても嬉しく思えた作品でした。

投稿 : 2020/04/09
閲覧 : 221
サンキュー:

7

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

空想する楽しさ、視覚化する難しさ

最後に核地雷や秘密基地を妄想したのはいつだったか。

個人で空想する楽しさと、それを視覚化して共有化する尋常でないセンスと努力、そしてその視覚化したものを仲間内のモラトリアムから脱却し、実社会に認めさせる事の過酷さ。

三人しかいないが、芸術家(集団)の性、業、狂気におもしろおかしく触れることができる。

1クールしかないのが残念。生徒会との因縁、教頭先生との和解、つばさのジレンマ、商店街の成功など、膨らますことはできただろうが。まあ、シロバコとは違い高校生が主役なので仕方ないか。

それにしても、金森さんには頭が下がる。うちの社長になって欲しい。

投稿 : 2020/04/08
閲覧 : 323
サンキュー:

30

ネタバレ

GJP5000 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

評価が高いから見てみた

正直全然面白くなかった。
作画オタクとかはこういうのが好きなのかなと感じた。
特段ストーリーもないし、行き当たりばったりも凄いし理解できなかった。
しろばこは好きだったんですけどね・・・
しかし、レビューを見る限りどうやら少数派みたいです。

投稿 : 2020/04/07
閲覧 : 196
サンキュー:

8

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

海外勢の金森(tall girl)人気何なの?

このクールの中だと断トツで面白かった、といってもこれと『防御』しか観てないけど。

久しぶりの湯浅監督TVアニメ作品って聞いて、『ピンポン』とか『ケモノヅメ』みたいな作画を想像してたけど“いい意味”で期待ハズレだった、所々に湯浅っぽい動きはあるけど、基本の作画は原作通り、まあアニメーション制作を描く作品だから、作画にあの個性は出せないよな(笑)

作中、所々に他作品(制作会社)のオマージュ(?)がある、うまく説明できないけど例のお決まりのポーズだったり、動作だったり・・・・・・・・・
ツイッターで絵描きの人が言ってたけど、作品制作の過程をリアルに描いてるから、クリエイターが共感するような名言がたくさんある(らしい)、別にクリエイターじゃないから作品制作についての共感はないけど、金森のプロデューサー的観点からの名言は共感・・・・というより勉強になる。



実写化も決まっていて、ドラマと映画をほぼ同時期にやる。公式サイトでキャスト見てきたけど原作に寄せてるキャラもいれば「お前誰だよwww」って言いたくなるようなキャラもいる、ただ生徒会書記のさかき・ソワンデが予想以上にソワンデだったのは笑ったwww
気になるから一応観るけど、PV観た感じ駄作臭が・・・・・・・・

投稿 : 2020/04/07
閲覧 : 246
サンキュー:

5

weoikoiji さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

万華鏡

アニメの中でアニメをつくる。
想像力が現実に浸透し境界線を取り払う。

合せ鏡と万華鏡
鏡に映る鏡がさらにその鏡を写し無限に複製される。
結果認知を超えてどうあるのかが揺すぶられる。

想像とは何か
作る過程
サンプル

結果消費だけではない熱量。
過程をどう収斂させるか

いいアニメをみれたので良かった。

投稿 : 2020/04/06
閲覧 : 182
サンキュー:

3

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

映像研には手を出すな!

第一話の出来がとにかく素晴らしい。
何かが湧き上がってくる感じ、とっても刺激を受けた。

投稿 : 2020/04/06
閲覧 : 162

おシオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

若干物足りない

もっと苦労した末に作り上げた過程を個人的には見たいと思った。1クールだから仕方ないとは思うけど。ちょっと淡々と進んでたイメージ。

投稿 : 2020/04/06
閲覧 : 141
サンキュー:

4

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメ作りの本質に迫る傑作

【総合評価☆☆☆☆☆】
 楽しい! ワクワクする! 何度も声を上げて笑い、手を叩き、涙ぐんだ。こんなに胸を熱くしたアニメ体験は、何年ぶりだろう。アニメを見ることの喜びが極まる。
 ストーリーは至って単純である。3人の女子高生が、新設した映像研究同好会でアニメを実作するというだけ。この1点に絞った脚本が、ストレートで力強い。構想力の弱い作家だと、話を進めるために次々と障害を持ち出し、そのたびに主人公が頑張って乗り越えるというご都合主義的な物語にしがちである(具体的な作品名も思い浮かぶ)。しかし、『映像研』では、アニメ制作のツールはあらかじめ学内に用意されており、協力者も続々と現れる。反対する教師は軽くいなされ、批判的だった生徒会もいつのまにかシンパに。こうして余計な障害がスムーズに取り除かれ、物語はアニメ作りの本質に突き進んでいく。

【細部へのこだわり】
 主人公の浅草みどり・水崎ツバメ・金森さやかは、それぞれ性格が全く異なる個性豊かなキャラとして設定され、それに応じて、アニメ作りにおける役割分担がきっちり決められる。浅草が設定と演出、ツバメが作画、金森がプロデュースを担当。第1話後半、出会ったばかりの浅草とツバメは、それぞれ個人的に描いていた設定画と人物像を重ねながら嬉々としてアニメ話に興じるのだが、あまりに楽しそうな姿を見るうち、作品世界に否応なく引きずり込まれてしまう。
 ツバメが目指すのは、動きの細部にこだわった作画。彼女の想いは、第6話での熱弁で浮き彫りになる。巨大ロボットの動画に関して、アクションそのものよりも反動や予備動作といった前後の動きの重要性を強調する---「懐に入られないように足を引く。…打撃の反作用で弾き返される。走りの予備動作。パンチの予備動作。ぐっと力を入れる瞬間。こういう動作がポイントなわけよ」。素早い動きや光の明滅といったアイキャッチ効果(いわゆる子供だまし)を使ってごまかすだけで、こうした基本の動きが描けていない“アクションアニメ”のなんと多いことか。ツバメの主張を実践した作品として私が思い出すのが『Fate/Zero』。エクスカリバーを放つ直前、ゆっくりと剣を振り上げるセイバーの姿が目に浮かぶ。
 ツバメのこだわりは、茶碗から投げ捨てたお茶がきれいな放物線を描いたり、怪獣の口の中で唾液が糸を引くシーンに現れる。こだわりのルーツが示されるのが、第7話のロケット打ち上げ場面。ガイナックス『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(および、CGスタッフの溢れんばかりの情熱にNHKが特集まで作ってしまった米映画『アポロ13』)へのオマージュでもあるこのシーンにかぶせるように、ツバメはアニメ愛をとうとうと語り続ける(金森が「情熱は気持ち悪いっすけど、まあ、わかりました」と受けるのも笑える)。

【緻密な設定】
 一方の浅草は設定に力を入れるが、そこに、自由奔放な想像力と現実を直視するリアリズムが共存することに注目したい。
 作品世界の隅々にまで詳細な設定を施すことは、表面的な面白さに留まらない深遠なアニメ(あるいは小説や漫画)を作るために必須の作業である。高畑勲の初監督作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968)では、場面設計・美術設計というクレジットで参加した新人の宮崎駿が、舞台となる村の俯瞰的な全体像をはじめ、リアルな生活感が匂い立つようなイメージボードを描くことで、東映動画の歴史に残る名作を生み出した(興行成績では惨敗)。
 浅草の描くイメージボードも、豊かな想像力に彩られながら、リアルさを失っていない。これは、彼女が抱く世界像が、見慣れた光景をアニメ的想像力の作用で変容させた結果だからだろう。
 こうした変容は、浅草が描く画の中だけではなく、彼女がその中で生活している芝浜の街そのものにも及んでいる。そのことを具体的に示したのが、第9話のロケハンのエピソード。電柱からミサイルが発射され、地下に通じる階段が幻のらせん商店街に見えてくる。現実に空想が重ね描きされることで、実際には見えていない細部が、心を揺さぶるエモーショナルな存在として立ち現れる。
 彼女が見つめる街並みは、ダンジョンもどきのマンションやら校舎群が妙に入り組んだ高校やら、それだけで何かウキウキする光景である(もっとも、東京人は、「ビルの3Fに地下鉄が突っ込む」リアルダンジョン渋谷駅を見知っているので、この程度ではさして驚かないのだが)。アニメのようにエモーショナルな現実と、現実のように確固たる存在感を持ったアニメが入り交じり共鳴し合うのが、『映像研』の世界だと言っても良い。
 この作品の最大の特徴は、アニメの中でアニメを描いた点である。アニメ内アニメが登場する作品は少なくない(『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』など)が、大概の場合、作品内で描かれるアニメは枠となる作品世界そのものよりものっぺりと単純化される。そうしないと視聴者が混乱すると考えたのだろうか。ところが、『映像研』では、それほど単純化されていないにもかかわらず、現実とアニメの間をキャラが自由に行き来しても紛らわしさがない。作品内アニメは、ラフな下書きのような塗り残しのある線画で描かれており、枠となる作品世界と明確に区別されるからである。実は、こうした塗り残しのある作画は、きっちりと色を付けるよりも遥かに手間が掛かる。その手間を惜しまずに制作したからこそ、アニメのような現実と現実のようなアニメの間を融通無碍に行き来する、ムチャクチャ楽しい作品になったのだ。

【音響の素晴らしさ】
 『映像研』を語る上で忘れてならないのが、音響効果の素晴らしさである。SE担当の百目鬼(どうめき)が登場する第6話以降は、音響が映像に匹敵する力を持つことがはっきり示される。
 第10話で描かれたサウンドハンティングの一場面。腹の底に響くような大音量のチャイムを全員が息を詰めて録音するシーンでは、一音一音を大切にする百目鬼の心情が表出される。この少し後、彼女は、録音したばかりのチャイム音に、テンプのようなメカの動作音と鈴の音を切り貼りして一連の音型を作り上げるが、それを聴いているだけで、心をそっと撫でられたような不思議な感動が湧き上がる。『となりのトトロ』で枝から落ちた水滴が傘にパラパラと当たったときの音、あるいは、『少女終末旅行』の雨音(第5話)や『もっけ』のソラバヤシ(第16話)のように。
 第8話アヴァンで、百目鬼が映像に音を付け、浅草とツバメがいろいろと意見を言うシーンがあるが、どれも興味深い。特に、映像の動きと音楽を完全にシンクロさせず、音楽を少し遅らせることで効果を増すところが印象的。「音楽が観客より先回りして、押しつけがましかった訳ですな」という浅草の評言が的確だ。

【プロデューサーは何をすべきか】
 『映像研』は、マスターピースと言いたくなる見事な作画を通じて、アニメ制作のノウハウを惜しげもなく披露する。第2話では、いかにすれば風車が回っているように見えるかを、羽の角度の取り方、回転する物体に関する中割りの仕方、そして何よりも、風という目に見えぬ存在をどう描くかを、具体的な映像を使って教えてくれる。アニメ学校の教材として使えそうなほど、実用的である。
 最も感心したのが、第4話で紹介された尺を伸ばす方法。まずは風景の追加。止め絵でも、少しパンするだけで雲が流れ風が吹き抜ける意味ありげなシーンとなる。移動シーンは、空の割合を多くして動きの描画を減らし、横スクロールで背景をリピートする。極めつけは、人物の決めポーズ。アップにしてパンを繰り返すだけで、緊張感が高まる。3枚の画をリピートしながら、変化を加えた4枚目を時折追加すると、それだけで表現が膨らむ…
 これらの手法は、決して「いかに手抜きするか」ではない。むしろ、適度に間(ま)を入れることで、緩急をつけバランスを良くするためのテクニックである。やる気のありすぎるクリエーターは、むやみに力を込めるあまり作品のバランスを壊してしまう。尺を伸ばす作業によって過熱気味の思い入れを冷ますと、すっきりとした作品に仕上げられることが多い。
 このシーンを見ているとき、ふと谷崎潤一郎『文章讀本』に出てきた添削を思い出した。学生のつまらない作文をベースに、まず余分な表現を削ってすっきりさせ、次に文言をわずかに修正して余韻を持たせる。最終稿は、はじめの文章と少ししか違わないのに、心が動かされる名文に変貌していた。『映像研』で示されたアニメの添削も、表現のわずかな違いによって訴求力が大きく変化することを明らかにする。
 尺を伸ばす作業で重要な役割を果たすのが、実質的なプロデューサーの金森。彼女の行為は、納期に間に合わせるための無茶振りのようで、実は、リソースを的確に配分し直しているのである。資金の調達やPCなどのツールの手配も、彼女がいなければ不可能だった。
 浅草とツバメは、アニメを作りたがってはいても、どうすれば作れるかを知らない。もし『映像研』がこの二人だけでアニメを完成させる話ならば、アニメ好きの夢想がなぜか実現してしまう、リアリティのない絵空事になったろう。金森が有能なプロデューサーとして、目標を明確にしリソースを的確に配分したからこそ、アニメ作りが成功したのである。状況に合わせて方向性を修正したり、暴走する作家の手綱を引っ張ることもあるが、無理に枠に嵌めるのではなく、常に作家の才能を生かすことを心がける。現在のアニメ界に、これほどのプロデューサーが何人いるのか、心許ない。
 作品内では、金森の存在によってアニメを作りたいという熱意が実現に向かって動き出すが、それと同時に、『映像研』のスタッフは、作品の外部からアニメ作りの高度なテクニックを次々と盛り込んでいく。こうして、女子高生のアニメ愛とプロだけが持つ熟練の技が結合した、創作活動の極限を示す夢のような作品が生まれたのである。

【湯浅政明について】
 『映像研には手を出すな!』の原作は大童澄瞳の漫画。私はごく一部を読んだだけだが、悪くはないものの特に優れた作品とは思えない。アニメが傑作になったのは、湯浅政明(監督・シリーズ構成)の力が大きいだろう。
 湯浅は『クレヨンしんちゃん』における作画でアニメファンの間では知る人ぞ知る存在だったそうだが、私は見ていない。初の監督作品で批評家から絶賛された劇場用長編『マインド・ゲーム』(2004)や、有料TVで放送された『ケモノヅメ』(06)『カイバ』(08)も、有り余る才能をコントロールできていない感じがして、好きではない。しかし、2010年のTVアニメ『四畳半神話大系』で度肝を抜かれ、2014年の短編「急がば回るのがオレじゃんよ」(『スペース☆ダンディ』第16話)、2017年に公開された長編『夜は短し歩けよ乙女』と『夜明け告げるルーのうた』に至って、現代日本最高のアニメ作家の一人だと認識する。
 初期の作品は、作画崩壊と言いたくなるほどの極端なデフォルメ、モノクロームから派手な原色にわたる自在な色使い、長い静止が全速力での失踪に突如変転するダイナミズムなどが特徴で、ストーリーテリングには不向き。しかし、ノイタミナ枠のために制作した『四畳半』でコツを掴んだのか、これ以降は実験的表現が抑制され、高度なテクニックと良い意味での大衆性を備えた秀作を作るようになる。『映像研』は、そうした大衆的アニメ路線で最良の作品と言える。
 改めて言うまでもないが、アニメとは絵を動かす芸術であり、「すべて作者が意識して描いたもので出来上がっている」(第7話、浅草氏の台詞)。
 実写映画では、どうしても意に沿わない動きをするものが映り込んでしまう。カール・ドライヤーや小津安二郎などの創造的な映画作家は、望まない動きをいかに止めるかに腐心した。アンゲロプロスは『霧の中の風景』で、大人たちがじっと佇む間を子供が走り続けるシーンを演出したが、そんな演技を俳優に無理強いしたのは、社会における人々の位置を象徴的に表したかったからである。人間には制御できない出来事に悩まされることも多い。ジョージ・スティーブンスは、『シェーン』の冒頭で鹿がポーンと横に跳ねるシーンを撮影するためだけに、3日間待ち続けた。
 実写映画に比べると、アニメでは運動と停止を対位法的に組み合わせることも、物理的に不可能な動きをさせることも可能であり、表現の自由度が大きい。さらに、絵画と違って動きがあり、漫画と違って音響を利用できる。アニメが最強の視覚芸術である所以である(ただし、膨大な枚数を作画しなければならないので、どうしても1枚1枚の絵の質が落ちるという難点もあるが)。湯浅は、こうした自由度を最大限に利用してアニメを作る。『映像研』の場合、先に湯浅作品を見てしまうと、多くのシーンがアニメ以外のメディアで表現するのがもはや不可能に思えてくる(無謀にも実写化されるようだが)。それこそが、湯浅マジックなのだろう。

【おまけ】 
 強いて言えば、『映像研』は、女子高生の姿が生き生きと描かれながら、色気が全くない。定番の銭湯シーン(第7話)では、女子高生3人が全裸ではしゃいでいるのに。水崎氏よ、首に掛けたタオルで胸を隠すな!オヤジ臭い。

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 537
サンキュー:

8

ネタバレ

もも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

簡単ではない

アニメを作ることはとても辛い、難しいと感じます。しかし、アニメではなく、世の中で全て事は簡単ではないと思っています。やりたい原因がたっだ夢、興味及びお金だな!

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 234
サンキュー:

5

ネタバレ

MuraBustan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

マニアック

精細な地形と絵が印象的。好きな人はやっぱり好きか。

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 209
サンキュー:

13

ぽぉ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

深い。

主題歌も面白い。背景もすごい。
丁寧に楽しんで作られてる感じが素晴らしい。
女子だけど、女子じゃないニュートラルなキャラがまたよい。
こんな学生生活送りたかった人生でした。

投稿 : 2020/04/04
閲覧 : 179
サンキュー:

9

ネタバレ

ゴノウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もう最高!!

最近のアニメに浸りきってると「え・・・・?」っていう違和感あるでしょう。
しかしこんなアニメを待っていました。
動き、設定、背景、それぞれシュールっぽく思えてくる声優さんの声・・・
どれもが世界観にピッタリと当てはまってる
何度も見返すタイプのアニメです。
アニメーター志望の人って背景に拘りキャラに拘るけどこの主人公は設定や付随の機械やらマシンやら人と違う物に視点を当ててる
未来少年コナンではコナンやチムシーやラナ等のキャラや世界観に視点がいっていた私ですが、なるほどマシンに視点を当てて考えたら納得・・・と気づかされました。
キャラデザで敬遠してる方居ましたら、「騙された」と思って是非見てみて下さい

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 340
サンキュー:

23

ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

個性的ではあるのですが。

【概要】

アニメーション制作:サイエンスSARU
2020年1月6日 - 3月23日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、漫画家・大童澄瞳によって『月刊!スピリッツ』で連載中の漫画作品。
監督は、湯浅政明。

【あらすじ】

芝浜高校に入学した新入生の浅草みどりは、好奇心旺盛で想像力が豊か。
幼い頃にネット配信で観た『未来少年コナン』に魅せられた影響で、
ヘリコプターは何故浮かぶのか?プロペラの回転数は?などみたいに、
理詰めで原理や仕組みを覚える重度の設定マニア。
そして、目に映る道端や水路などの風景に、
こんなものがあったらいいなと設定を付け足しては、
その嘘設定をスケッチブックに描きまくる。
そして、自分で考えた設定で構築された「最強の世界」での冒険を妄想するのが好きだった。

小心者で人付き合いが苦手な、その浅草氏は常々アニメを作りたいと思っていた。
浅草氏は、アニメには興味ないがマネージメントと金勘定が領分である友人の金森さやかを誘って、
アニメ研の見学に行った先で、同じく新入生でセレブでカリスマ読者モデルでもある、
水崎ツバメと出会う。水崎氏は人や物の動きを解析して作画で表現することに喜びを見出す、
アニメーター志望だった。

設定と背景の浅草氏、キャラの水崎氏。素人らしからぬ作画力を持つ二人は意気投合するが、
水崎氏は俳優である両親からは自分たちと同じ芸能界入りを望まれているので、
アニメーターの道に進むのを反対されていて、アニメ研への入部も禁止されていた。

そこで、金森氏の考えで(アニメ研が既にあるため)実写系の部活だと教師を誤解させて、
新たに映像研を立ち上げることに。創立されたばかりなので、三人だけでゼロからのスタート。
これは、アニメーションでやりたいことをやる映像研の活動の物語である。

【感想】

アニメを作るアニメということですが、アニメを作る人達が主役の「SHIROBAKO」に対して、
こっちは、アニメーションそのものの魅力を感じてもらおうというギミック満載の作品っぽい。
「未来少年コナン」の作画の解説など、専門的な視点が多めですね。

技術解説と並行してこのアニメで表現したかったことは、クリエイターの精神?
作画マンが何を考えながら絵を描いているかをつぶさに説明することで、
純粋なアニメ愛なるものを視聴者にわかってもらい共感して欲しかったのかな?

登場人物が役割からキャラを作られてて、どこにでもいる普通の人というよりはキャラがマンガ的。
キャラがひとりひとりの人間と言うより、作者によって作られた駒っぽさが強く、
アニメ制作を愛してる人々というより、キャラの人格と設定がアニメ制作の従属物みたい。
なので、個人的には刺さるアニメじゃなかったですかね。
まあ、映像研メンバーのアニメに関わるルーツみたいな過去話は良かったですけど。

アニメ制作の実演販売的なというか、情報を視聴者に食べてもらう教養番組っぽいのがこれ。

浅草氏らが目の前のリアルを作画に落とし込む過程がこのアニメの魅力として扱われていますが、
このアニメの登場人物が住まう世界もマンガ的過ぎるというか、まるでRPGの街みたいだったりで、
それに純粋にワクワクできればいいのでしょうけど、風景もあまりにも作り物すぎるであるとか、
それが作品の売りであることは解っていても、このカットをこう見て楽しんで欲しい!という、
あざとさが強めのせいで、ワクワクを感じると言うよりフムフムで納得させる感じで、
観てて純粋に気持ちよくなること無く、はまり込むことが無かったですね。

掴みはオッケーだった序盤のワクワクも何度も何度も同じパターンで繰り返されていれば、
次第に慣れて目新しさが無くなる言いますか、
キャラが自分の創作物を詳細に説明するのも、自画自賛の駄サイクルに聞こえてしまいます。
一応は設定上は作画能力が高い人達なので、言うことに説得力がないわけではないですけどね。

作品内で明示する情報の数々に、アニメ関係の薀蓄を仕入れるには手頃な構成なのですが、
映像研メンバーのワクワクにシンクロしきれなかった自分としては、
エンタメ作品としてはいささか物足りない、それはシナリオが単調なせいかもしれません。

単なる『アニメ作り楽しいねー!』なだけの話で終わらせないためか、
金森氏がマネージメントの視点から、浅草氏と水崎氏にダメ出しをする。
それは、こうすればアニメ制作が失敗するの見本市みたいで、
ためになるお話だらけで、そこは好きでしたね。

・正確に指示出しをしないと、監督の想定とは別のものが出来てしまう。
・作品がコケたら監督は責任転嫁できない。

などなど、アニメの中で明示される話が頷けることだらけでした。

ただ、これ高校が舞台で女子高生キャラで部活動でやる話である必然性が無い部分が多くて、
例えばスポンサーやお金の話を突き詰めていくなら、
プロのアニメスタジオで経営が死活問題であるとかいう話でやればいいわけでして、
ビジネスやコンサルタントの話をするにもテーマ性を持って視聴者に時間を割いて解説し、
きちんと答えを持ってくるわけでもなく見せ方も中途半端で、
この作品はどこに向かっているのだろう?とも思いました。

作中作が3本あって、映像研によるアニメ制作が話の軸なのですが、
2本目までは、アニメ動画そのものの魅力を感じてもらおうという作りで、
そこは間違いなく評価される部分ですが、
3本目のUFO戦争のアニメを作る話はつまらなかったですね。

それは何故かというとトラブル対処とストーリーをどうするかがメインになって、
このアニメのメインであるはずの作画はどうするか?の話から若干外れ気味、
ストーリーの組み立ても、ただアマチュアの自己満足を見せられ続けているみたいで、
(実際、作家としては映像研はアマチュアのクラブ活動なんですけど。)
1クールの作品の締め括りとしては、最終回の話が弱すぎる気がしました。

映像の面白さを見せて知ってもらう作品として序盤の期待値に反して右肩下がりの内容に、
中途半端に終わってしまった微妙な作品というのが、正直なところでした。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 368
サンキュー:

57

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

愛と怒りのロックンロール物語

大童澄瞳氏のソースを借りて湯浅監督が渾身の思いを込めて世に送りだしたロックンロール物語だったと思います。おそらく間違いない。

アニメーションはもちろんのこと、映画・漫画・音楽その他サブカル全般に対する深い深い愛情と、それらをとりまく現在の社会的環境に対する怒り。


バカヤローなめんなと。
アニメーションこそ現代のカウンターカルチャーの代名詞だと。


そう!そのとおりなのである。
だからボクはこの歳になってもアニメが大好きなんですよ。

アニメの何が好きかってゆうとそれは自由だからですよ。

なんでも表現しようと思ったら表現できる。
どんな思いも具現化できる。

愛も怒りも喜びも。
これは誰にも邪魔させないぞ!って。


浅草氏・金森氏・そして水崎氏の3人にガツンとやられたっすわ。
こいつらマジカッコよかったス!


愛してま~す!!

投稿 : 2020/04/01
閲覧 : 206
サンキュー:

18

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメの中でアニメを作る。シロバコじゃないよ。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:げんしけんとか、そういった方面かしら。女子高生がアニメを作る話だけど切り口委がちょっと斬新。声がちょっと変。
期待度:★★★★

女子高生がアニメを作るアニメ。って書くと損だけなんだけどここまで掘り下げて表現したアニメがかつてあっただろうか。
ストーリーとして面白いかどうかといわれると微妙だけど、作品としてきちんと作っているのでちゃんと向き合える。
浅草氏の声ってなんでこの人だったんだろ。金森氏スーパーマンすぎる。

投稿 : 2020/04/01
閲覧 : 317
サンキュー:

25

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映像研には手を出すな!のストーリー・あらすじ

高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……(TVアニメ動画『映像研には手を出すな!』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2020年冬アニメ
制作会社
サイエンスSARU
公式サイト
eizouken-anime.com/
主題歌
《OP》chelmico『Easy Breezy』《ED》神様、僕は気づいてしまった『名前のない青』

声優・キャラクター

伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里、花守ゆみり、小松未可子、井上和彦、小野友樹、小林裕介、錦貫竜之介、井澤詩織

スタッフ

原作:大童澄瞳(小学館『月刊!スピリッツ』連載)
監督:湯浅政明、シリーズ構成:湯浅政明、脚本:木戸雄一郎、音楽:オオルタイチ、キャラクターデザイン:浅野直之、美術監督:野村正信、色彩設計:中村絢郁、撮影監督:関谷能弘、編集:齋藤朱里、音響監督:木村絵理子

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