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「無職転生 ~異世界行ったら本気だす(TVアニメ動画)」

総合得点
89.6
感想・評価
1043
棚に入れた
4323
ランキング
73
★★★★☆ 4.0 (1043)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.0
音楽
3.9
キャラ
3.9

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無職転生 ~異世界行ったら本気だすの感想・評価はどうでしたか?

サルモネラ菌 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この作品を面白いと思える人間でよかった。

この作品は万人受けする作品ではない。
だが、自分は大好きだ。
というか序盤を耐えれば、大体の人間は
中盤でハマるはず。
無職転生は、転生ものの最高峰だと思っている。
他の転生ものも面白いけど、この作品はリアリティがすごい。生々しいと言うのかな?
ルーデウスという人間が、人間的に成長していくアニメです。

投稿 : 2024/02/11
閲覧 : 195
サンキュー:

3

ネタバレ

もんちろー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

泣いちまったぜ。

引きこもり生活していた主人公がトラックに轢かれ死亡→異世界転生。
どうやら魔法や剣で戦う世界。
魔法を使うなら詠唱か魔法陣、魔力量は生まれた時に決まってる。
そう本で読んだが、詠唱しなくても魔法使えるやん!魔法使えば使うほど魔力増えるやん!ってなって、本を鵜呑みにするのは違うな、と。
色んな練習をして、剣と魔術(殆どが魔術)を習得していく。
めーちゃくちゃ強ーい。

前世は虐められ、外に出るのがトラウマだったりして、虐められた記憶が何度もフラッシュバック。

家庭教師として先生してた先で、問題児お嬢様を手懐ける。
で、魔力災害に会い、知らない場所に飛ばされる。
そこで主人公とお嬢様を助けてくれたのが会ったらやばいぞ!!って言われていたスペルド族と出会う。
何やかんやで仲良くなり、街まで送り届けてくれるという。
スペルド族は騙されて怖い族だって噂が広まってしまったので、それをどうにかしたいという。
良い人なんだけど、悪人だと分かるとすぐ殺してしまう。
そんなんじゃスペルド族の悪評は変えられんぞーと、主人公が奮闘。

挫折して腐って…でもまた頑張るぞ!!
って感じで終わった。
最後はおまけ話。

杉田ってだけで良作。

投稿 : 2024/01/25
閲覧 : 95
サンキュー:

1

櫻井敦司 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

面白いが人を選ぶ

物語としては面白かった。
リアリティを出すためだろうが、主人公の転生前の姿が
キモヲタ・ヒキニートの権化のような姿なので、
こういうキモヲタから性的被害を受けた経験のある女性が観ると
フラッシュバックを起こす可能性があるのため注意が必要だ。

自分は男だが、さすがにここまでのレベルのキモヲタを見ると
気分がいいものではない。
ある人物が登場しだしてからは転生前の姿が頻繁にでてくるようになり
気分が悪かった。

2期まで通しで観れたので物語としての求心力はあると思う。

投稿 : 2024/01/24
閲覧 : 132
サンキュー:

2

ネタバレ

パンツ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:途中で断念した

キッツい

30代?の人格を持った人間が、記憶を持ったまま10歳そこそこの子供に欲情する?ヤバすぎるやろ。
で、社交的になるわ、努力もできるわ、と。

もうね、きっつい、キッツ過ぎる。


転生でないならまだいい。でもこれ転生モノやねん。
作者とか、信者とか、うわぁ。。こんな都合のいい人生を望んで、世界を呪っているんだろうなぁっていうのが透けて見えちゃうのよ。

量産型なろうと違う?
いえいえ、ど真ん中ですよ。
量産型の列の真ん前にいるだけの、ザ・異世界転生モノです。

投稿 : 2023/12/22
閲覧 : 158
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:途中で断念した

具合悪い

なんか使用人と浮気して子供できて家族ごっこして気持ち悪かった

投稿 : 2023/12/18
閲覧 : 109

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

間違いなく言えるのは万人受けする作品じゃない。何でと言われたら主人公

2023年6月時点でシリーズ累計発行部数が1300万部を突破している。
2013年10月から2019年2月まで小説家になろう累計ランキング1位を維持していた。

理由1つ目、エロが過剰、それも初っ端から。

親だったり不倫だったり、不倫相手に子供が出来たりその子を育てたりおじいさんだったりエルフだったりと声と音だけ(だったはず)とはいえまあ多い。内容も内容…。

理由2つ目、転生後もだが主人公の転生前の姿、性格と受け付けない人も多いだろう。

30代で引きこもりニートで100キロの巨漢のオタクにロリ好き(叔父の娘の写真で…)その他色々etc。が最初のほうで結構出て来て、その後もあるキャラが出て来るたびにその姿を見る事になる(ハッキリとは見えないが)
一応これにも理由があり高校生の頃にかなりヤバ目(全裸で校門前に吊り下げられ写真を撮られるなど)のイジメを受けた為引きこもる。ちなみに文字通り「全裸」
とは言えその後やってる事を考えるとプラマイゼロにはならない。

理由3つ目、転生後の赤ちゃん〜子供時代の顔の気持ち悪さと行動(赤ちゃんがパンツを被る等)もそう。
赤ちゃんではありえないだろう、ニチャァみたいな顔になるので気持ち悪いとしか言えない。
その後もある人のパンツを盗み崇めたりなんて事もしている。大きくなっても変わらず…。

エロは異世界物観てるなら気にしない人は多いだろうけど…内容がアレ。
主人公受け付けないはどうしようも無い。切る理由としてはこっちのが多いだろうね。

それでも異世界転生、剣に魔法と主人公の成長と出会い、旅と何時ものなのだが作画がとにかく綺麗で特に魔法のシーンの水がすごい。
最初数話さえ乗り越えれば飛ばされた辺りからなら、ある程度は観やすくはなると個人的には思った。
マンガも最新刊までと2期も観てるから。

それでも個人的にはオススメはしないかな。

投稿 : 2023/12/17
閲覧 : 109
サンキュー:

3

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

異世界社会と現実社会

アニメーション制作:スタジオバインド
監督・シリーズ構成:岡本学、助監督:平野宏樹、
キャラクターデザイン:杉山和隆、髙橋瑞紀
音楽:藤澤慶昌、テーマソングプロデュース・歌唱:大原ゆい子、
原作:理不尽な孫の手

私は異世界転生ものが好きだ。
それはRPGが大好きだったことにも起因するし、
子供のころに自分のことが大嫌いだったことも
理由のひとつだと思う。
学校に通って多くの同級生を知るようになると、
自分のできないことが気になってくる。
実際にできないことばかりだった。
父は私ができないことを指摘して、
やる気をなくさせることを言う人だった。
今になって思い出すと、それほどできないことばかりでは
なかったようにも思うのだが、
「こんなこともできないのか」と親から指摘されると、
すぐに諦めの感情が心を満たしてしまっていた。
同級生より劣っている自分のことが嫌いで、
自分が優れた人間になることを夢想するような子供だった。

だから、私は異世界転生ものを書く作者の気持ちを
ある程度は理解できる。悪を倒して女の子から
好意を持たれる話を夢想するのは普通のことだと感じる。
ただ、それを多くの人が読む商業ベースで発表するなら、
いくつものハードルが必要なのだとは思う。
私がアニメで観てきた異世界転生ものは、
面白いアイデアに彩られてはいるのだが、
物語の核の部分に作者の気持ちの悪い欲望が
ストレートに出てしまい、
観るに堪えないものが多くなっている。
たくさんの人の目に晒される物語は、
客観性が必要だし、共感してもらえるかも
重要になってくる。そのためには「他者」が何を考え、
何を感じているのかを知らなければいけないし、
想像できなければならない。
世間に出回っている異世界転生ものの多くは
良くも悪くもその部分が決定的に欠けている。

異世界転生ものの嚆矢とされているこの作品。
最初のうちは、中年のおっさんが赤ん坊に転生して
やりたい放題やっている下ネタの表現に少し戸惑った。
パンツをかぶったり、母親のおっぱいを触ったり、
スカートのなかを覗いたりとやりたい放題だ。

しかし、序盤の話から良い意味で引っ掛かる部分があった。
それは、主人公のルーデウスが死ぬ前のことを明確に覚えていて、
トラウマまでも異世界まで引き継いでいることだ。
いじめが原因で引きこもりになった主人公は、
異世界に来て魔法を使えるようになっても
外が怖くて自分の家から出ることができない。
外に出るためには、多くの人々の助けが必要だった。
ルーデウスは、過去の自分の行いを反芻しながら、
人生において何が大切なのかということを学び直していく。
そこが、ほかの異世界ものとは大きな差異で、
繊細で筋の通った思考が感じられた。
この作品では過去の自分ができなかったことの記憶を
引き継いだまま異世界で改めて克服しようとする。
いくつかのアドバンテージはあるものの、
そこには、現実と変わらない困難がある。

外に出られなかった記憶、
悪意を持つものたちに対抗すること、
未来を見据え努力を重ねなければいけないこと。
何かを成し遂げるためには必要なことを
時間をかけながら苦労をして掴み取らなければならない。
努力の末に掴み取った成功は、
ひとりの人間を成長させていくのだった。

サブタイトルの「異世界行ったら本気出す」。
これはオタクたちや、現実を直視しない人に対する
作者なりのメッセージなのだろう。
「異世界行ったら」を「明日になったら」に
置き換えると分かりやすい。
つまり現実世界から逃げている人に対する言葉なのだ。
「異世界行ったら本気出す」という思考の人は、
悪い流れから抜け出すことができない。
「今」本気を出さなければ、何も解決しないことを
この作品の根幹の部分で訴えている。

どの話もよくできているのだが、
1期でいちばん衝撃的だったのは、
{netabare}親父がメイドを妊娠させるところだろう。
それによって家庭内が崩壊しかけるシーンには{/netabare}
度肝を抜かされすぎて、笑ってしまった。
個人的にはこの話を観たときに、
普通では推し量れない魅力が作品にあると感じた。
そして1期での中心の物語は、暴力少女エリスと悪戦苦闘しながら、
自分の仕事を全うしようとするところだ。
狂暴な少女をあの手この手で何とか正しい方向に
導こうとする話は、普通にとても面白かった。
やがて、エリスにも信頼され、この世界の有力な家柄である
自分の血筋でもあるグレイラット家で
認められていくストーリーは、
優れた転生ものと思えた。

しかし、この作品はそんな異世界ものの常識的な部分だけで
終わらないのがとても興味深い。
家庭教師と大学進学の物語で話が進むのかと
思わせておいて、突然大事件が勃発して、
{netabare}ルーデウスとエリスは、魔大陸に飛ばされてしまう。
フィットア領転移事件だ。
そこで、{/netabare}世界中から恐れられているスペルド族の
ルイジェルドと出会うところが、
この作品における最大のポイントだ。

間違った噂によって、社会から抹殺された存在のスペルド族。
ルーデウスは、彼に自分を重ね合わせる。
社会からのレッテルで身動きがとれない状態。
自分の信念、正しいと思うことをただやっていけば、
社会から認められるようになるのか。
評判の悪い者が暴力に訴えて正しいことをしても、
認められることは決してない。
ルーデウスは、スペルド族に対する偏見を払拭するために
さまざまな策を弄するのだった。

自分の殻に閉じこもり、他人の存在などどうでもいいと
諦めてしまうことで長年引きこもってきた主人公。
自分から他者に認められるように動かなければ、
何も変わらないことを痛感していた。
もう二度と同じ轍は踏みたくないと切望し、
必死になって結果を出していくことで
周りを納得させるようになっていく。

異世界もの作品というと、主人公が思ったように無双して
周りの女性から悉く好かれるのが基本路線。
しかし、この作品は違っている。
オタクと呼ばれる人々の性質のひとつである
他者に対する拒絶やひとりよがりの思考を改めていかないと、
人生において享受できるはずの楽しみを
諦めなければならないことを教えてくれる。

ただ1期はかなり中途半端なところで終わっている。
そのため1度観ただけでは、本当の良さに気づきにくいのが
ひとつの難点といえるかもしれない。

異世界であっても人間の本質は何も変わらない。
主人公は、現実の世界で気づけなかった大切なことを
異世界で学び直す。やらなければならないことは、
現実世界と何ら変わりはないのだ。
そういう意味では特異な異世界ファンタジーと
いえるのかもしれない。
(2022年6月4日初投稿)

投稿 : 2023/11/08
閲覧 : 508
サンキュー:

57

ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

この手の本体みたいな感じかな?

原作未読(2021.8)
作画や音楽とかかなり力入ってる作品かな。異世界転生系の作品群の中で満を持して登場的な意気込みを感じる。
多分、今までアニメ化するか企画側は葛藤の部分はあったのではと思う。それなりに発行部数もあるし、もっと早く企画段階で上がってもおかしくない気がする。ただ、この作品も「回復術士」とはベクトルの違う倫理観への引っかかりが問題になっていたのではないだろうか。
奇しくも同じ期に当ててくるあたり業界の自制枠を拡げよう(ネタ切れ解消)という意図があるのかないのか知らんけどその流れは業界的に抑えないと後々、首を絞める結果になるのではと危惧している。
さて、この転生モノ作品の特徴は、生まれながらにスケベという点である。これは他の前世記憶持ちの中でも特異である(これないとただの冒険譚で何の特色もない)。ある意味リアルなのかも知れない。が、個人的にはどうしても30代のおっさんが小学生程度の少女に性的欲望を爆発させる様は消化できない。所謂気持ち悪いのだ。
まぁ、異世界に成人、未成年的な概念も笑える話だが、所詮、作者も視聴者も日本の法秩序や文化の枠組みの中からは抜け出せない。無秩序は望まないし許容範囲は人それぞれとしてもだ。
それ以外は、他の似た作品と比して良い方だと思う。

私のツボ:スケベ以外大して前世役に立ってるか?

2クール目視聴済(2022.1)
一つの節目で終了しています。無論、原作は継続中なので人気次第では続きもあるかも知れませんね。
個人的には {netabare}父親との再会までは {/netabare}1期同様、主人公への嫌悪感が強く、イライラしっぱなしでした。ただ、ここを境に少し、この作品がただの異世界転生変態冒険譚ではないんだなと理解しました(それでもやはり好きにはなれませんが、多少同情できるようになりました)。
他の作品だと転生後、御都合てんこ盛りでイキって大活躍ハーレム万歳のオンパレードですが、自分がイラつく部分(34年生きて、更に10年以上人生歩んで、40過ぎのおっさんと同等なくせに変態だけ一丁前か!)に関して確かに15年以上社会と隔離されてちゃ、社会経験ないのと同じで更に心に傷を負うハンデ持ちではうまく行く方がおかしいわけです。その辺を2クール目までで多分端折ってる所はあるでしょうが概ね丁寧に描いていると思われます。ようやく本当に1歩踏み出せたという風に・・・。
さて、そうなるとこれからはただの無双冒険譚になってしまうのでしょうか?それは勘弁な!(笑)。2クール合わせてだと評価は3.6位かな。

私のツボ:〇にかけた時、ちょっとスカッとした(心狭いわぁ、俺)


1期OVA・零話・Ⅱ前期視聴済(2023.11)
主に幼馴染シルフィーのターン。大切な存在と失意の別れを経験し、投げやりな生き方をしてきた主人公が魔法大学に入学し、心的障害(心の穴)を埋める迄といった所かな。人間的成長をゆっくりと描いている為、日常系のような感じ。

私のツボ:なんだかんだ皆と仲良しなのが・・・

投稿 : 2023/11/04
閲覧 : 418
サンキュー:

19

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

二度目の人生を異世界で。

【概要】

アニメーション制作:スタジオバインド
2021年1月11日 - 3月22日に放映された全11話のTVアニメ。

原作は、「小説家になろう」に連載されていたweb小説を改訂し、
KADOKAWAのMFブックスから刊行された、理不尽な孫の手によるライトノベル。
原作イラストは、シロタカが担当し、
『コミックフラッパー』にて、漫画家・フジカワユカによるコミカライズ版が連載中。

監督は、岡本学。

【あらすじ】

20年近く引きこもっていて働かない、
不潔で不健康で自堕落なオタク生活を満喫していた34歳の男がいた。

家族らからの社会復帰の呼びかけに目を背け耳を塞ぎ続け、とうとう身内からも諦められて、
当の本人は幼い姪っ子にすら欲情している客観的に見てクズそのものであり、
その自分のどうしようもないクズさを男は自嘲していた。

親の葬式にも顔を出さず、一人で18禁行為(原作小説では姪ブリッジ)をしていたの男の痴態に、
積年の我慢もあってキレた兄姉弟らによって愛用のパソコンを破壊されて暴行を受けて、
着の身着のまま(汚れが染み付いた汚いジャージ)で家を追い出されて住所不定無職になった男は、
今までの人生を思い出しながら裸足で、雨の日の曇った暗い空の下の街を彷徨っていた。

高校生の男女3人の痴話喧嘩を目撃した男は、
3人に居眠り運転のトラックが突っ込んでくるのを咄嗟に助けに行って、
スピードが出たトラックにコンクリートの壁に突き飛ばされたうえに追い打ちで挟まれて、
その100キロ近い身体は潰れたトマトのように轢き殺されてしまった。

死の間際に、人生をやり直したいと願った男は、
地球とは異なる構造の異世界である六面世界のひとつ「人の世界」
中世ヨーロッパに似ている中央大陸のアスラ王国のブエナ村の住人で、
元冒険者で若くて容姿に優れたパウロとゼニスという夫婦の赤ん坊の、
ルーデウス・グレイラットに転生。

前世での享年34歳までの知識と記憶を受け継いだまま、
剣と魔法のファンタジー世界での0歳児に生まれ変わった男は、
前世と同じ生き方をしないように、幼子のときから今後のことを考えて自分を鍛え、
具体的には家にあった魔導書で独学で魔力を成長させ、
それと同時に愛情を注いてくれる今の両親を前世では親不孝だった反省で大切にしようとする。

前世の34年間では人間不信と人生への諦めで自分を変えることが出来なかった男は、
この異世界でのゼロからのやり直し人生で、
ロキシー、シルフィエット、エリスら美少女を始め様々な出会いを経て、
更には様々な困難を積み重ねることになる。

これは無職のクズニートのまま死んでいった男が
二度目の人生で前世のトラウマを乗り越えて心身ともに成長をして英雄になる物語である。

【感想】

原作書籍は読んでなくてweb版を少し読んでて、漫画版は23年10月時点で94話まで読了です。

酷いイジメに遭って卑屈で臆病な人間になってしまった男が、立ち直る努力を放棄して、
傷ついて折れたままの心を引き摺って自分の世界に逃げているうちに歪んでしまい、
20年間を浪費した挙げ句に酷い死に方をして、二度目の人生で人間としての尊厳を取り戻す話。

転生してルーデウスとなってルックスと才能が改善してすら治らない前世男の変態性。
その前世男(ルーデウスの心の声)を杉田智和さんが演じることで、
前世男の卑しいサガを引きずったままであることを強調されている、
苦悩と煩悩に塗れたルーデウス少年の物語が描かれています。

ルーデウス少年は非凡な才能に溢れた英雄の卵ですが、待ち受けている運命は過酷であり、
数々の苦難を乗り越えて人間的な成長を果たし、
前世では手に入れられなかった様々なものを手に入れる。

その主人公(ルーデウス)の内面の心の痛みと気持ち悪さの両方を受け入れて楽しめるかどうか?
で作品に対する印象は大きく変わると思います。共感までは必要は無いと思いますが。

現実社会では人生にはリセットボタンは無く覆水盆に返らずの人生の上に幸せを築くものですが、
やり直しの機会を与えられた前世男の第二の人生も決して順風満帆でもなく、
悲しい経験や敗北などを経て、それらの現実を受け入れて諦めること無く生き抜いていく、
その強さを手に入れるにも信じられる人たちとの出会いと繋がりが重要であり、
それはただ口を開けて待っていても得られるものではなくて、自分で動かなければ手に入らない。
前世では殻に閉じこもってしまい、
人生を変える機会を全て捨ててしまった前世男の後悔の描写が丁寧であり、
ルーデウスとして心を再生する物語は見応えがあるかな?というところですね。

1クール目終了の11話までアニメを視聴して思ったことが、単純に作画が良いだけではなくて、
細部までのスタッフのこだわりが尋常ではない。優れたアニメとはなにかと考えてみると、
職人芸でジオラマを構築するようにアニメの世界の設定を作り上げる手抜かりのなさ。
それは日本とは異なる文化に基づいた王国の美術設定であったり、
魔神語などの架空言語の徹底であったりする。
原作を徹底的に好きになってオールラウンドに本気でクオリティを突き詰めていけば、
良いものができるという思想で作られているアニメ。

それはこの作品に関わった声優の仕事の領分にも大きな影響を与えていて、

日本語でも英語でもフランス語でもドイツ語でもない架空の言語が作られて、
それが会話に聞こえるようにお芝居をしている主役のルーデウスを演じた内山夕実さんの、
アニメージュプラスでの記事の苦労話を読んだりすると、本気で仕事をしようとすると、
手癖では出来ないかなり大変なものであると、この事を知ると声優に敬意を表してしまいますね。
ゼントラーディ語であるとか、そういった試みは昔のアニメでもありますので、
別にこの作品だけの専売特許ではありませんけどね。

こういったこだわりの一つ一つで、
声優を含めた数多くのパートを担う人材の仕事がきちんと積み重なって良いものになる。
緊迫感のある戦闘シーンなど印象的な映像を作るのは仕事の質の影響が大きいですね。

原作がそうだからとしか言いようがないですが、そのクオリティで
食事・性欲・排泄など赤裸々にキャラクターが描かれているのが生々しく、
なかなかにエッチでかなり男性向けで人を選ぶ内容でもありますね。

個人的には女性キャラがとても可愛く、暴力ヒロインであるエリスが加隈亜衣さんの好演があって、
とても印象に残りましたね。

また、一つ一つのエピソードをキャラクターや展開を省略すること無く丁寧に描写されていたり、
台詞が説明的過ぎる朗読劇にならずに会話の間があって、芝居する余地がしっかりあったり、
自分が今まで見たなろう原作アニメでは最もスタッフがいい仕事をしていると思いました。

それが第8話の「ターニングポイント」で、
これまでのエピソードで積み重ねてきた幸福の喪失に繋がるのですから、
考えて構成や演出を積み重ねて効果的に見せるとはこのことで、
展開に感情移入しやすくなっていますね。

他のアニメ作品にも言及していることですが、
アニメは監督の名前を売りにするとか本当にどうでも良くて、
鬼滅にしても、ぼっちにしても、無職転生にしても、
監督の名前に縋らずにアニメの内容が評価されてる作品らが真っ当にあるのを見ていると、
逆にクリエイターをアイドル扱いして誰が作ったとかを前に出しすぎてる別の会社の戦略は、
果たして正しいことなのだろうか?と、一部のアニメ会社のやり口と対比してみたくなりますね。

日本のTVアニメの始祖は1963年の「鉄腕アトムであり」、
アニメの作り方はこの60年間で時代によって常に変わり続けているのですが、
今の時代だから生まれた本気のアニメということで個人的には高評価の作品ですね。

こういった2020年前後の力作も数十年後にはレトロに感じられたりするのでしょうけど、
時代時代の作風の変化の最前線の作品のひとつひとつを楽しめれば良いですね。
ともあれ、もともと面白いと個人的には感じる作品ですので、アニメの続きも楽しみに思えました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2023/10/29
閲覧 : 163
サンキュー:

38

ネタバレ

キシリトール昆布 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心の声が銀時

2期がはじまったので、もう一度視聴。
作画やストーリーが本当に丁寧。
やはり杉田智和さんの声いいよね~

---------------------------------------------------------------

2話の自慰はいらない気がする。めちゃドン引きで嫌悪感。

3話まで見て
まず作画のクオリティーが最近見た中で1番力を入れている気がする。
話は典型的「転生なろう系」

8話まで見て
心の声(変態)になると坂田銀時になる(笑)
今後の重要人物になるであろうキャラが何人かチラホラ出て来て、
やっと話が大きく展開してワクワクする!

見終わりました。
後半は意外なサバイバルな展開も事件を織り込みながら飽きさせないストーリー

他は本当に素晴らしいものを見せてもらっていると感じる。
ただ1クールだと短すぎる気がする。
原作は知らないけど、結構端折りが多く感じるので勿体ない。

投稿 : 2023/10/14
閲覧 : 403
サンキュー:

11

そうま先生 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 5.0 音楽 : 1.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

杉田さんにエッチな言葉を言わせて笑わせに来るアニメ

いやー、銀魂の感じの杉田さんの声が聴きたい人にはおすすめ!

ストーリーは2期も見てるけど、ペラペラで失笑

投稿 : 2023/10/04
閲覧 : 103
サンキュー:

1

リザド さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:今観てる

ストーリーが壮大で奥深い‼︎‼︎!

他の異世界アニメ好きには申し訳ないけれど、この作成見ちゃうと他の作品が全ておもんなくなる。特になろうの「数稼ぎで入りました」的な作成はもう正直ゴmとしか思えん。だからこれから異世界系見ようとしてる人はとりあえず初手無職転生はやめとけ。そうした方がいろんな作品を楽しんで見れる。んで、異世界系がおもんなくなってきたら、無職転生を見ることをおすすめする。面白さ尋常じゃないから。

投稿 : 2023/08/02
閲覧 : 266
サンキュー:

2

とぁいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

名作だと思う

原作を丁寧に映像化の方法論に落としたこと、何をデフォルメして何を削ぎ落すかの判断が良かったこと、音楽を作品の世界観に合わせたこと、そのどれもが成功している。技術的なことやアニメ的な評価はわからないが、アニメとしてと言うより、ひとつの作品として非常に完成度が高いのだと思う。声優や作画については評価軸が無いので判断できない。

投稿 : 2023/08/02
閲覧 : 190
サンキュー:

1

キャプテン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私的アニメで初?かも

2クール目、観終わった時初めて?『感無量』の言葉が1番表現が合ってると思う。
(深く身にしみて感じ、しみじみとした気持ちになること)←になったんだ。

とっても上手く作ったなこの作品と思った。

1クール目は、ただ主人公がど変態少年ってだけに
そのギャップもあるかも。

投稿 : 2023/07/03
閲覧 : 540
サンキュー:

9

モモンガー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ヒロインはありがち

二十年ニートやってた中年男がそのまま異世界に転生したらまず生きていけない
そこで主人公に与えられたのは並外れて高いスペックと前世の記憶
最初からハードルを下げられているので、15話位まではひたすらヌルい展開が続く
主人公が正直に白状しているように無詠唱魔術なんか使える上に、強力な護衛までついているので、多少ピンチに陥ってもいつも余裕があってどうにかなりそうな気がしていまう
ある時点で精神的ダメージを受けて主人公も成長するけど、最終的にハッピーエンドで終わったとしても、死んで生まれ変われば良い事がある、ということにしかならないから、なんかひっかかるというかスッキリしない気持ちになりそう

投稿 : 2023/06/27
閲覧 : 361
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3

アキラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

2回目視聴 現実的な異世界

2期がまもなく始まるとのことで、1期をイッキに見ました。
2期のPVを見た時に、1期の作画と変わってるかなとちょっと心配に、なったのですが、何も変わらなかったです。作画がすごく綺麗だと認識していたのですが、細かい描写、ヌルヌル動く訳でもなかったのに、何故か好印象を持っていました。
まず、各話の冒頭の部分、ここで異世界の描写があるのですが、この時の背景美術がすごく良かったようです。街ごとに特色があり、異世界の旅を存分に味わえます。
ここに細かな描写、かつ、こだわったデザインがあるので、アニメーションが引き立てられたようです。

なお、一気に見ると、たくさん伏線に気づき、まだまだ回収されていないので、今後も楽しみですね。

投稿 : 2023/06/10
閲覧 : 336
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1

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

なろうの原点にして頂点

なろうの先駆けにして金字塔と称される作品。

前世での反省から転生した主人公が幼少期から魔力の才能がありながらも努力するところがしっかり描かれていて、その中でエリスやロキシーといった色んなキャラと絆を深めていくところが掘り下げられていたと思います。

序盤から際どいシーンが要所で見られて、いわゆるラブコメ作品ほどのエロさはないものの、子どもとかには見せられない気まずいものが散見されて、これによって観る人を選ぶ作品になってしまっているのが残念。

それでもルーデウスが親元を離れ、エリスらと冒険をするようになるあたりは俄然面白くなってきた感がありました。

総じて後発のなろう作品全般のようなチート感による爽快さはない代わりに毎回ワクワク感を感じさせてくれる作品だったと思います。

投稿 : 2023/06/04
閲覧 : 404
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20

§レイン・スターク§ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

★★★☆

2021.4.5 ★★★☆(3.8) 1度目観賞評価

投稿 : 2023/05/30
閲覧 : 279
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4

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

全てにおいて高水準

これまで異世界系と言ったらゼロ魔、リゼロ、このすば当たりが一番好きでしたがこの作品はそれを超えてきました
まず作画がレベル違うのと
ヒロインに出てくるキャラみんな可愛すぎるしとにかくエロい
そしてみんな好感持てるキャラクターでキャラが強くたってる
非の打ち所のない作品すぎる

投稿 : 2023/03/24
閲覧 : 329
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6

猫好き さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

反省しないキモオタニートの気持ち悪さが半端ない

高校時代にいじめられて人間嫌いになったニートが転生という設定
その彼が人生やり直しというのが主題

転生して人生やり直しファンタジー自体は嫌いではありませんが、どうしても主人公の気持ち悪さが我慢できません。いろいろと文句はありますが、まず演出として最悪だったのが、ルーデンスの心の中の声がいつまでもずっと前世の童貞ニートなこと

人生やり直してリセットなんだから声も新しい体から出るものになってても問題が無い、というかそうなって欲しいです。少なくとも前世のキモオタはいなくなってて欲しいです。少なくとも前世とは違う人間になったと思わせてほしい

だけど、転生前のかなり本気のキモオタ画像も出てくるため、何時までたってもそのイメージが引き継がれ、キモさがなくならない。特に使い終わった匂うティッシの山の中で腰を動かしているニキビと無精ひげの眼鏡デブのオナニーを見せつけられるのってありえないです

元々そんなことをやっている視聴者が対象なのかもしれませんが、私的にはもう彼はいいからそのまま転生せずにトラックの下ずっと死んでいてくれ、です

おまけに、、、彼は前世からまったく変わってない。私はそれじゃダメだって言いたいです。彼の発想やセクハラ行動がもともとの彼をそのあまま引きずっていて行動を起こす、失敗する、でも何も反省しない、これがこの話の中で一番耐えられませんでした

転生をきっかけに自分が前世で間違ったていたと思うことを反省、改めて別の方向からアプローチというのならまだしも、結局、キモオタの彼を繰り返していてもいいことが起こるってファンタジー

メイドのリーリャが見抜いていたけど、それこそ悪魔付きと思われて当然かと思うような言動の数々を繰り返す。しかも性欲が発生しない年齢でのキモニタニタが止まらないなんて悪魔な本気キモオタですよ

いいですか。女性であれば、あれは相手の年齢を問わず痛いほどわかるキモ悪さんです。本当に死んでもらっていいくらいに気持ち悪い行動。ぜーーーーたい、やるな、そこのキモオタ男子!!!

今のあなたがキモオタなら、その性格そのままで転生したならあなたがどんな世界で転生してもどんなすごいチート能力があろうとあなたはキモオタで終わるんですよ。その現実を忘れないで!

このありえない全体の高得点を見て日本の将来は本気で暗いと思った今世紀最悪アニメというのが私の結論

投稿 : 2023/03/01
閲覧 : 458
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8

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

主人公が気持ち悪い

この作品なろうアニメの中でも相当な話題作で世間の評価もかなり高いけど、
ただ個人的には主人公の気持ち悪いキャラが全く受け付けられなかったです。
もう前世の容姿も物凄く気持ち悪いけど、それでも前世の容姿が気持ち悪いだけならギリギリ許容できるが、
でもルーデウスの場合は転生後でも前世での気持ち悪い性格が全く変わってないのが最悪で
特に幼女に対して平然とセクハラ行為をする所は気持ち悪さの限界を超えてたし
本当にこの作品って作画に関してはメチャクチャ良いのに肝心の内容があまりに気持ち悪過ぎて
これじゃ完全に作画リソースの無駄遣いだよなとしか思えませんでした。

【評価】

25点・D級

投稿 : 2023/02/12
閲覧 : 262
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3

あくび さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

頑張ろうという勇気をあたえてくれる作品

とても面白いです。
物語はこっていてストリート構成と物語のスピードの速さは本当に素晴らしいです。ここまでのものは手で数えるほどしかありません
作画もとてもいいです。窓からのぞく場面でも窓のガラスが少し歪んだりなど色々な部分でもこっています
ストリートの転がし方もすべて完璧です。
ですが小さい子供が見るには少し過激な部分があります。家族でや知り合いなどとみるのは気を付けてください。
今少し現実がつらい方やこれから少しでも頑張っていこうとおもっている方には、本当にお勧めです
声優の杉田さんのナレーションや心の声がすごく面白いのもいいです
本当にこの作品だとは限りませんが色々な作品でも杉田さんがいいあじをだしています。
見ようか迷っている方にはぜひとも見てみてください!!

投稿 : 2023/01/11
閲覧 : 161
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2

しゆん@異世界 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

異世界の魅力

ルーデウスがスケベだったり、エリスが暴力女だったり、俺tueeeが少なかったり。
と色々気に食わない点があり食わず嫌いしていたが、異世界転生系にしてはやけに評価が高かったので思い切って視聴してみた。そしたら、意外と面白かった。

とにかくアニメーションが綺麗という一言に尽きる。
これはまさに「異世界版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と言っても過言ではない。
OPはあくまでBGMでメインを情景に重きを置くことによって、
導入で異世界に吸い込ませる構成がさすがというべきである。

肝心の内容に関してだが、「前世での後悔を転生後に努力して乗り越える」
といった分かりやすいテーマが存在し、主人公の成長を感じさせた。
それにしても転生した途端にコミュ力どうした?ってくらいギャップがあり違和感は感じたが。

私はとにかく俺tueeeが大好物なので、今後ルーデウスが七大列強を圧倒するぐらいには強くなって貰わないと困る。その点では今後も気になるといったところ。

投稿 : 2022/12/14
閲覧 : 212
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1

かつくん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

10年経っても覚えているであろう傑作

原作は見ておりません

時間の経過を語るのではなく絵で見せる目も離せない
素晴らしい表現力

丁寧な伏線の貼り方

幾つも異世界転生ものは見てきましたが、準備された
世界に特殊能力を持ち込んで派手に大活躍するお使い
RPGじゃないところが良い

ぽいとっ放り込まれた全く知らない世界で嫌だった自分
をやり直そうと踏み出すルディを応援したくなります

凄く良い作品なんだけど、性的な描写がちょっと女性に
勧め難いってのがネックなぐらいかな

大往生するまで温かく見守りたいそう思える傑作だと思います

投稿 : 2022/11/29
閲覧 : 152
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10

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:----

画竜点睛〜いつになったら本気出す?〜

異世界なろうの始祖。
全てはここから始まった。

物語・ストレートな妄想大爆発には逆に好感が持てる
作画・グレイト過ぎる
声優・いいと思う
音楽・いいと思う
キャラ・ルーデウスの毒味が全て

今や一大経済圏を築いた異世界なろうの元祖。もはや全ての転生アニメのプロトタイプなので設定面に関しては特に目新しい新規性や独自性は感じられない。ただスタッフが原作信者であるが故の凄まじい熱量による超絶品質が作品の個性へと昇華されてる逸品。長期シリーズの構想のため、テンプレキャラでも急がずじっくり描くことにより人物像に奥行きを出すことは可能であることを示してくれる。昔の通年アニメなら普通に出来てたことが今は難しいため、短期アニメが一般的な現在では貴重な作品。今後このアニメが人気を博することで、このスタイルでの制作が後に続くことを切に願う。ただそう願うにはあまりにもコア向け過ぎる。

主人公がキモくて見てられないという評もあるが、キモいやつをキモく描いてるのでキモいのは当たり前。その点では「悪役を演じて嫌われる演者は一流」みたいなもの。個人の好き嫌いを考慮しないのであれば演出としては優れているという評価が相応しいでしょう。

外見で評価せずに中身を見て欲しい。

不遇な環境を余儀なくされ生きづらさを抱えて生きるKKOの悲痛な叫びを映像化したものであろうか。名前も外見も国籍も身長も体重も肌の色も髪の量も。そんなうわっつらではなく、ほんとうの自分自身。あまりにも無垢で純粋で叶うはずもない願い。別ルートやタイムリープといった都合の良いやり直し願望がさらに発展した形なのか。記憶そのまま生まれ変わってやり直したい。たとえ現実は厳しくともせめて小説や漫画やアニメの世界の中くらいは慰藉を求めるくらいは許されていい。そのような作者の熱い魂の叫びが叩きつけられた内容だからこそ、長らく多くの読者に支えられた作品となり得たのでしょう。

もちろんどんな作品でも「物語」である以上、作者にとって都合のいい世界が繰り広げられるもの。そしてその物語に込める熱量が高ければ高いほど、相性の悪い人間から見れば「キモい」という感想は避けられない。趣味嗜好や属性の違いからくる相性があり、全人類が手放しで仲良しこよしになれるわけではないからこそ自分の居場所を自ら獲得していく物語は普遍性を帯びるものだし、大ヒットするディズニーピクサー系の骨子はほぼそれでしかない。ただ本作はその大事な部分をある程度神様に用意してもらってる前提なので、そこが受け入れられない人には耐えられない。もちろん転生しても中身は人間なので間違うことも多々あるでしょうし、そこから成長していく物語というならそれはその通りなのも承知の上で、それはそれと流すにはあまりにもルーデウスの挙動が生々し過ぎる。どうしても好き嫌いの感情が優先されやすい。もし異常なレベルのアンチがいたならそれは第二の人生を謳歌しているルーデウスへの嫉妬なのかもしれない。現状が不遇な人ほどルサンチマンを刺激され「こんなのチートじゃん。こんなズルは認めねえ」になるのかも。ねえアニメだよこれ。せめてアニメと現実の区別はつけましょう意見はそれからだ。

KKOのKKOによるKKOのための物語

中身は完全なるKKOの正当化に費やされるKKOに寄り添った物語なのでKKOこそ共感出来るしそれ以外から見れば凄まじくキモい。ルーデウスの態度がキモいのではなく、その甘えた根性を正当化しようとする態度こそがキモい。もちろんそれだからといってこの作品がただちに駄作となるかというとそうではない。この作品におけるキモさというのはつまり「パンツを脱いでいる」ということに他ならない。自分の欲望に忠実で恥ずかしげもなく曝け出しているからこそ共感出来る者には胸を抉る体験を提供し、共感出来ない者には嫌悪感さえ覚えさせる。他人のそれこそ価値観の違うやつのパンツなど、目にしたところでキモくて当然。そしてそれは結局お互い様でしかない。誰かの萌えは誰かの萎え。だからこそ作品の批判はしてもファンへの非難はするべきではないと思う。せめてもう少し一般向けにアレンジしてればエリスはアニメ界を背負って立つレベルの人気キャラになれたと思う。作品自体が本格マニア向けなのが非常に勿体無い。

なお原作小説をチラ見したがアニメと比較にならないほどルーデウスがキモい。
これでもかなりマイルドになってることに驚き。

投稿 : 2022/11/18
閲覧 : 131
ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

一筋縄にはいかない。(現実も、転生も。)

実は、たられば転生作品とか、異世界なろう系作品はちょっと苦手です。

私がゲームをやらないのが一番の理由なんですが、スイッチボタン一つで "転生したり、異世界に没入したりする設定" は、少し安直に感じてしまいます。

安直というのは、安楽直情のことです。

見たことのない新しい世界に触れることはいつだって楽しみですし、クリエイターの皆さんの努力の成果を享受できることには感謝ばかりです。

時代性を捉える鋭い感性。世相を噛み砕く豊富な知性。
作品性を煮詰める訴求力。完成を見せた姿はもはや一つの文化です。

万一、それらが"安"っぽくて生温いテーマだったり、"楽"してなおざりに仕上がった作画だったり、"直"線的に過ぎた浅い物語だったりすると、"情"けなくてがっかりするし、がっくりきます。

~ ~ ~ ~ ~

その点、本作は、安直ではない視点、あるいは意味があります。
いくつかありますが "親和性" と "違和感" に視点をおいて、少し書いてみたいと思います。

本作主人公の "転生" のきっかけは交通事故死です。
令和2年は2839人、本作が刊行される頃の交通死亡者数は5000人以上です。
主人公はその中の一人だったという設定なわけですね。

交通事故は、交通心理学や認知行動学などで解析され、計画的に安全対策が為されます。
そこには皆で安心感が共有できるという社会的な "親和性" があります。
でも、個人レベルだと「どうして私?」となるのが常のことです。
つまり、いつでもどこでも誰にでも起こりうることと考えるのが、一般的です。
こちらは、いわゆる個別的な "親和性" と言えるでしょう。

~ ~ ~ ~ ~

少し気になるのが、引きこもりが背景になっているところなんです。

引きこもりの実態調査(主に内閣府)は、まだ日が浅いのが実情です。
15~39才だと51万人弱(平成27年)、40~64才だと61万人弱(平成30年)です。
14才以下、65才以上の人数を推察して加えると、人口比で凡そ "2%" ぐらいには当たるような気がしています。

ちなみに引きこもりの "初年齢" は、20~24才が34.7%(13ポイントアップ)、35~39才も10.2%(倍増)となっています。

本作の主人公は30才台。厚労省・引きこもり家族会連合会の統計(平成30年)によると、有効回答1092人のうち、30才代の方が "41%" を占めていて、最多なんです。

主人公は高校生で閉じこもり始めましたが、社会人からでも十分にあり得ることです。
また、年齢を重ねたからといって、有効な手立てを打たなければ、閉じこもりからは簡単に抜け出せないでいるということも意味しています。

どうでしょう?
こうした実態や数字には、いくらか "違和感" をお持ちになられるのではないでしょうか。
ましてや、主人公が、統計やニュースに表れる以前の時間=社会から切り離され、世間に認められることもない人生を、"独りで20年もいたこと" など、意識にもしてこなかったでしょう?

たぶんそれは、交通事故死ほどには「自分ごととは受け止めていないから」ではないだろうかと思っています。
それには明らかな理由があります。
引きこもり自体が、広く社会の課題として「見える化」されてこなかったからです。
さらには、あくまで個人の資質の問題として扱われ、「見えない化」の枠に、周りの人たち(社会)が追いやっていたから、と私は考えています。

本作主人公のルーデウスのキャラクターには、この "親和性" と "違和感" とがたくみにブレンド・内包されてあり、その視点で各話・物語が進行していきます。
ルーデウスと、"どことない不全感" を持つ生前の彼と、試聴者側の内面にある "それぞれのやりきれなさ" とが、三つ巴になって作用しあい、順化を見せたり、また反発しながら、作品への評価(向かい方)が形成されていくのです。

こうした生々しい働きが、見えにくいベースとなっていることが、他の作品には感じられない特徴になっています。
それはそうでしょう。
なぜって、これだけの背景と伏線がクオリティーを担保しているのですから、アニメ作品にしたあとの世間への影響や評価が、大きく揺れることが分かっているからです。

でも、"時代のリアル" を帯びていることで、他の転生ものや、異世界なろう系とは、明らかに一線を踏み越えているファクターが多様に表現されています。
それが強烈なストレングスにも、激烈なウィークポイントにもなっているのは、確かなことなのです。

~ ~ ~ ~ ~

なお、65才以上は統計がとられていません。なぜだと思いますか?

私は「生産性が低い世代と見なされているから」と思っています。換言すれば、「政策投資上、費用対効果が低いからわざわざ調べなくてもいいと判断されている」ということです。

さらに言うと「働かなくても年金で暮らせるし、外に出なくてもそんなに問題ではないと見なされている」と感じています。
でも、65才以上の高齢者は引きこもっていても社会問題にならない、あるいは、しないという判断が国策にあるとしたら、それはとても怖いことだと感じています。

なぜだと思いますか?
それは、国家が国民の生活実態を「見て見ぬふりをしている」からです。
年収1000万円世帯は約12%弱ですが、それ以下の収入世帯の社会的存在価値を、もしかして低く見積もっているのでしょうか?
それって、どこかイジメの構造に似ていませんか?

政治家の方も公務員の方も、熾烈な競争を勝ち抜いた「勝ち組」さんでしょう。
その立場性と意識性に、「そうではない国民」への、目には見えない線引き、あるいは物事のさばき方に、何かしらの意図が生まれ、「制度からこぼれるレアケースが出るのは仕方ない」なんてことに、なってはいないでしょうか。

法的にはどうでしょう。
民法は、明治時代からの扶養義務規定を未だに厳格に守り続けています。
これが、80才を超える親御さんが、50才を超える成人を扶養している背景と根拠です。
でも、親世代が子ども世帯の扶養に入りにくい家庭事情や、ヤングケアラーなど中高生が親を世話する事例もニュースで取り上げられています。
基本的なルールそのものが、もう時代に合致していないのは明らかなんです。

お金の面はどうでしょう。
「普通の高齢者」と言われている世帯の国民年金のお話です。
40年間の満期を掛けて、単身で「月で7万円もない」のです。夫婦でも14万に届きません。
厚生年金の「標準(数字上の平均値)」は単身で14万円弱です。夫婦を頑張って続けてきてようやく22万円です。

貯蓄や家族に頼れるうちは何とかなるかもしれませんが、もしもなくなったらどうやって生きていけばいいのでしょう。
未婚や離婚の方が増えていますが、それも自己責任だと本当に言い切れるのでしょうか?

生活保護はどうでしょう。
最後の最後のセーフティーネットです。

東京都心在住の "単身者" は、暮らし費用として「生活扶助」額が、8万円近くです。北海道や沖縄などの地方だと7万円を下回ります。
家賃は、「住宅扶助」の名称で、決められた実費が支給されます。東京都心部は5万ちょっと。大阪府は4万円、地方だと3万円。なお世帯人数によっても違いがあります。
(詳しくお知りになりたい方は、自治体の窓口やネットでお調べになってくださいね。)

生活保護制度は、公的福祉としてのメリットと、自助努力というハードルが"抱き合わせ"になっていて、権利として利用するにしても、総じて制約感の強いものです。
この金額が、憲法25条で言う「健康で文化的な最低限度の生活に責任を持つ国家」の道徳的な(?)姿なのです。

働いている限りは、これらの数字には "親和性" も "違和感" も、まず感じることはないでしょう。
でも、私は、引きこもりの存在それ自体に、大きな違和感を感じています。
小さなお子さんから、後期高齢者に至る方まで、引きこもり自体に「転生する」選択枝など本来ありえません。
「本気だす」ことだって、全年齢において簡単ではないはずだからです。

私は、主人公は「無職転生~異世界行ったら本気だす~」ことを "認めていない" と感じています。
彼と "ヒトガミ" との会話のやりとりに、その意思を顕著に感じています。

~ ~ ~ ~ ~

無職は悪いことでしょうか?
それは本当に彼のせいなのでしょうか。
生まれ変わりたいと思うほどに、追い込まれなきゃダメなことなのでしょうか。

現世界で、本気を出すことにどれだけの社会的な(人為的な)障壁があるか、何となくでもご存知ですよね?
自己啓発本とか、自由経済とか社会主義思想とか、実践的心理学とか、何か役に立つのでしょうか。

本作は、事故死と引きこもりという枷(かせ)を負わされても、なお生きる場所と時間を与えられ、立ち向かう青年の背中を、少しだけ前へと押してくれる "ストーリー設定" です。

「性(癖?)」を描くことで、違和感や嫌悪感を抱いているアンチファンがいらっしゃることは事実です。
また、「本気出す」と銘打つことで、そこに親和性を見つけ出し、共感を得ているファンがいらっしゃることも明々です。

私は、どちらもそれぞれに言い分があると思っていますので、様々な意見が飛び交うのは自然なことと思います。
また、反目しあう評価点の付け方にもさして驚きません。

留意すべき点があるのならこうです。
作品は、クリエイターが切り取る世相の一部であることを鑑み、視聴者もまた世相の一部であることを自覚することで、アプローチの視点も方法も、時の推移の中でいつか変化していくものだと、そんなふうに捉えてみることは可能でしょうか。

その意味では、本作品が、今後、どのように成長を見せてくださるのか、また、視聴者が、本作品から何を得て、どんなエネルギーに替えていくのか。

それらを気づかせてくれる十分なポテンシャルと、素晴らしいクオリティーを保持していることを、私は評価しておきたいと思います。

投稿 : 2022/09/16
閲覧 : 532
サンキュー:

31

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

キョンくんてんせーい

『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』(むしょくてんせい いせかいいったらほんきだす)は、理不尽な孫の手によるライトノベル作品『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』を原作としたテレビアニメ。第1期は分割2クールで、第1クールは2021年1月から3月までTOKYO MXほかにて放送された(wikipedia)

まず初めに総評。面白いか面白くないかで言えばそれなりに面白いです。ただその内訳としては作画が4割、主人公の独白4割、ストーリー自体は2割程度と言った印象。とはいえ原作が2012年9月から始まったという点は考慮しないといけないのかもしれません。良くも悪くも「「小説家になろう」の主流である、異世界に転生した主人公が現代の知識や魔法を使って無双する設定のハイ・ファンタジーの先駆者的作品」という位置づけであるらしく、粗削りなところはある程度仕方がないのかも。

全体的な流れから言えばあまり論理的な作りではなくどちらかというと勢いで乗り切っていくタイプ。異世界転生自体は差し置いて、1クール中にも二度テコ入れしたのかと疑わせるような唐突な展開がありました。「なろう」なので人気獲得のために行ったのかもしれませんが、当時の様子を知らないのでこの点は何とも言えず。

物語はまず現世での主人公から幕を開けます。20年もヒキニートをやっている筋金入りのようですが、そうなるに至るにはあまりある同情の余地があります。彼は「クズ」との触れ込みですが、家での態度はともかく現代的な視点で見れば適切な治療を受けさせる必要があると判断されると思います。逆に言うとこの作品が書かれた2012年辺りはまだそういった風潮がなかったということなのかもしれません。作品の時代設定がどのくらいかわかりませんが、中学生がガラケーを持っているところを見てもミレニアム以降なのでしょう。もっともあの描写自体はアニオリなのかもしれませんが。(wiki見ると高校生とありますが……20年って言ってなかった?概算?)

さて、「クズ」な彼は両親の葬式にも出席せず自室にこもって悠々自適の生活を送っていたところ、おそらく親族だと思われる人々から襲撃を受け強引に外へと追い出されます。
描写の様子では主人公は両親の死を自覚していません。しかしながら葬式をしているということは通常死後二日は経過していると思われます。もっとも最近では死の翌日にはもう葬式を行うケースもあるみたいですが、いずれにしろ床ドンして食事が出てこないのによくキレもせずお腹もすかせなかったなと思います。
「クズ」な彼が電話も出ず両親の訃報に取り合わなかった可能性は高いです。しかし親族にしても家に入り込めるならまず彼を葬式に引きずり出す方が普通だと思います。なのにそれもせず部屋を荒らした挙句に追い出すとは……これは作品的には「クズ」を引き立たせるためのシーンなのでしょうが、結果的に死なせた(仮に死んでなくても重大な事故に巻き込まれた)以上親族もタダでは済まないんじゃないでしょうかね。明らかに部屋を荒らした痕跡までありますし、後は実行犯だけか全員で話し合っての結果かで揉めそうです。
実行犯が兄弟なのかただの親族かまではわかりませんが、あの様子だとご両親遺書も用意できてないでしょうし、ということはあの家に関しても主人公の相続持分はある筈で、そもそも強引に追い出す権利があるのかどうか。仮に遺書等含めてあったとしても、もう20年も外に出ていない状態の人間を突如「野に放った」ことになるんですよ。トラック側からすればそこを主張するでしょうね。本来なら避け切れたところを主人公が予期せぬ行動を取ったからハネたとか何とか。
作品の描写上はどうしようもない「クズ」が義憤に駆られた親族によって追っ払われた、よって自業自得というようにも映りますが、客観的に見ればどうしたって相続の問題が絡んでいるとしか思えません。そんな状態の主人公を外に出したら遅かれ早かれこういう結果になることは目に見えていたのにわざとやった、つまり初めから殺意があったみたいな感じで言われるんじゃないでしょうかねえ。あの家に同居していた兄弟とかなら話は別でしょうが、親族がいくら「家にこんなのがいて困ってる」みたいなことを涙ながらに訴えても情状酌量の余地は多分無いんじゃないんでしょうか。結果的に主人公は期せずして強烈なカウンターをお見舞いした形となっています。今後この親族に平穏が訪れる日は当分無いでしょう。
ここまで(つまり親族もまた「クズ」であり、そして自業自得であるというように)計算して作られていたのなら大したものですが、正直自分にはこの時点で細かいディティールにはこだわらずに感情に訴えるシーン重視の作品なのだろうなと見受けました。

転生そのものについては今更どうこう言う事はないでしょう。ひょっとしたら最後の善行に異世界の「悪い龍神」が応えたのかもしれません。また転生後まで人格と記憶を保持し、母親に対してはエロい気分にならない一方赤子であるのに性的なことに興味津々なのもこの際とやかく言いません。父親のパウロに対してネット的な「はい論破」のノリで言いくるめてしまうのもアリでしょう、特に彼は剣と女のことしか頭にないテストステロンお化けですから少々の屁理屈で丸め込まれるのもある意味リアルと言えるのかも。
なのでルーデウスがまだ7歳でありながら5年も遠くにおいやられたとしてもおかしくないと言えるでしょう。パウロからすれば折しも二人子供が産まれたことですし一人ぐらい減ってもどうということはないwぐらいの感覚だったのかもしれません。実際問題幼い子供を旅立たせるといった事もこの異世界では案外普通のことなのかもしれませんが、いずれにしろ男子が本家に持っていかれるような権謀術数渦巻く伏魔殿に我が子をわざわざ送り届けるわけですから実にパウロらしい浅慮だと思います。ただ、物語の展開としてはやはり唐突と言わざるを得ません。
二度目の唐突な展開は唐突に現れた空に浮かんだよくわからないモノが唐突に暴発して唐突にエリスごと魔大陸に送られるというもの。あれを唐突に出すということはそのタイミングに意味があると思いたいですが、そうでないなら書籍化にあたって当初からあった、みたいな感じにして欲しかったところです。
そういえば父親のことばかりとやかく言っていましたが、このルーデウス君も中身は所詮元ヒキニート、せいぜいネット論破しかやってこなかったせいか立てる作戦がとにかくザルです。恐れられし「スペルド族」のルイジェルドを街で受け入れさせるため彼の取った作戦が「偽装したルイジェルドをスペルド族だとあえて誇張することにより偽物と思わせ安心させる」というもの。結果的にはそれ自体は上手く行きますが、そのせいでむしろ余計な危機を招くという本末転倒もの。更には恩を売るために別チームを助けるのをじらした挙句無意味に一人を殺してしまうという始末。ただこれ自体は皮肉ではなく展開としては特に間違ってないと思います。というのも、この作品おそらくテーマ自体は「異世界行ったら本気だす」という点で現状徹底してると思われます。なので、初めから無双決め込まずにポカやらかしまくるのはむしろ評価ポイントです。

さて1クールはこれで終わりましたが差し込まれたシーンを見るに原作を相当はしょってるんだろうなという気がします。本作は「なろう」異世界転生もののパイオニアであるにもかかわらずここまでアニメ化が遅れたのは尺配分の難しさみたいなものもあったのかもしれません。
ただどちらかというとエロ描写の方が障壁になってたんじゃないでしょうかね。正直あのような年齢設定の人物相手にセクハラどころかワイセツを行う描写が現代の地上波でやれるとは思いませんでした。しかもルーデウスの中身は事実上40代、アニメ化に中々ゴーサインがでなかったのもそれが理由なら納得です。
……逆に言うと何故今になって出来たのでしょうね?

ところで今更ですが、我々世代からすると主人公ルーデウスの心の声は「涼宮ハルヒの憂鬱」でおなじみの「キョン」くんのものにしか聞こえませんでした。しかもエリスのキャラはどことなくハルヒに似ていますし父親のフィリップの声が古泉と同じと来るもんだから特にです。果たして2クールには長門と朝比奈さんも登場するのでしょうか、こうご期待(?)

最後にメイドのリーリャさん。不貞を働いたことはともかくとしてあのタイミングで妊娠告げるってそれはないでしょう。マウント?あてつけ?そーいうの止めましょうよ(;´Д`)あーいう場合まずは不倫相手とこっそり打ち合わせをして……って、そういう問題じゃない?
まああんなえちえちなのを一つ屋根の下に置いてるゼニスさんの脇が甘すぎなのも確かですが。まさかお宅の旦那の手癖の悪さ知らないの?過去既に二人が関係持ってたことも?

投稿 : 2022/08/27
閲覧 : 223
サンキュー:

20

Tnguc さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

ギャルゲーの知識で人間関係を乗り切れるのなら、これはもう異世界ではなくギャルゲー界なのでは?

~
 昨今の異世界転生モノにおける悪い習慣がこの作品ではかなり抑えられており、それは、丁寧に繰り広げられる日常や、圧倒的な作画によって美しくデコレーションをされている。しかし、肝心の生地の部分は他の異世界転生作品と同様で、主人公の理解通りに展開する世界観が根底にあり、そこらへんの作品と代わり映えのしない拙い作り込みが垣間見える。また、主人公は常識知らずのニートという出自ながら、その最低からのスタートが何一つとして描かれておらず(それが異世界転生の性分なんだろうけど)、異世界ではまるで別人のように描かれており、ニートという設定が必要だったのかと不思議と思う。そのため、転生という要素の必要性も薄く、ここまで気合を入れてファンタジーを創作するくらいなら異世界転生モノとして組み立てない方が良かったように思えた。言い換えれば、ファンタジーとしての体裁は割とよく出来ていただけに、ギャルゲー云々の演出や、性に対する気持ち悪い描写などといった、一部の童貞に調和するためだけに用意された要素が余計にファンタジーの邪魔をしているなと思った。あと、主人公の行動の正否は基本的に視聴者に委ねられていて、これは単なる説明不足だと感じた。とくに、父親との言い争い(論破シーン)や、とある少女との初対面で交わした暴力など、実年齢30代の主人公がとった行動の答え合わせが作品内でとくに触れられない点が妙に気持ち悪かった。かと言って、主人公は誰かに叱責や称賛をされたりするわけでもなく、作者がどういう意図を持ってこれらのシーンを描いたのかが不明瞭であり、ましてや主人公の言動があたかも正義的と言わんばかりである。個人的に有害図書に近い不快感を抱いた。とにかく、この作品は本来のメインテーマとも言える「無職」と「転生」の要素が、作者の描きたかったであろうファンタジーに対して不要にさえ思えた。実にギクシャクとした作品、というのが素直な感想である。

個人的評価:★★☆☆☆(2.5点)

投稿 : 2022/08/20
閲覧 : 414
サンキュー:

13

Kivat_Bat さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

凄いアニメです

様々なジャンルのアニメを見ていますが、それらと比較してこのアニメはクオリティが凄いです。
作画なんか、いったいどれだけの手間と時間をかけたのか想像できないレベルで綺麗ですし、ストーリー、キャラクターも惹かれます。
声優さんは、個人的にエリスと言うキャラクターを演じられた方が特に上手いと感じました。別の声優さんでは、エリスをここまで魅力のあるキャラにする事は出来なかったと思います。

コミックを全巻購入してしまう程にハマってしまいましたので、2023年放送予定の2期が楽しみです。

投稿 : 2022/08/16
閲覧 : 221
サンキュー:

5

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ジェンダーギャップを感じさせる作品(前半)

世界観:10
ストーリー:7
リアリティ:8
キャラクター:7
情感:6
合計:38

<あらすじ>
34歳・童貞・無職の引きこもりだった男は車に撥ねられ、その一生を終える……はずだった。しかし、男が次に目を覚ましたとき、そこは剣と魔法の異世界であった。少年・ルーデウスとして転生した男は考える、この世界ならば、自分も本気で生きていくことができるかもしれない……と。
(公式サイトより)

Youtubeで岡田斗司夫氏が絶賛している動画を見て、視聴しようと思ったのが経緯です。

本作は、引きこもりニートの主人公が死んで別の世界に転生するという、よくありそうな異世界系テンプレ展開から始まります。

剣と魔法の活躍するファンタジー世界を筆頭に、現代とかけ離れた世界を舞台にしたいという創作側のニーズは果てがないと思われますが、真面目に本格的な設定を考えれば考えるほど、その世界の文化や歴史背景、登場人物の経歴や思考までを一から創造していかなければ説得力を持たせることが難しく、また、その一方で、独自性を含む複雑な設定を視聴者や読者に的確に説明していくのも大きな課題となるのですが、現代の人間を転生させて語らせれば、我々にとって共通的な一般知識や身近な例えを用いることができ、これらを齟齬なく楽にクリアしてしまうことができます。2010年代にこういった異世界転生作品が乱立した背景には、そういった機能性とクリエイターの創造性がマッチしたことが大きく、今後も異世界転生系作品は大きな流派として続いていくと思われます。

さて、本作は「なろう系」や異世界系の元祖との意見も見かけますが、時系列的なところを確認すると否定するのが妥当でしょうか。オリジナリティ面としては評価しませんが、世界観の構築の練度が高いという点では、序盤から十分に評価できる作品と思いました。

例えば、{netabare}魔法を使うための魔力(=MP)について、人間の魔力は増えないという文献が誤りであり、幼児期には使えば使うほど魔力が増加することを実証していくという過程がありますが、射出速度の概念を示す等でその原理等も説明しつつ、主人公が幼くして膨大な魔力を持つというチートを、納得しやすい形で示しています。

また、剣と魔法のレベルの表現に、「水聖級」、「剣王」などがありますが、こういった肩書きが当該世界において共通言語として普及していることを背景とともに説明することによって、強さの比較を簡易にわかりやすく表現できています。地味な点かもしれませんが、個人的な好感ポイントです。

魔法が登場する作品というのは、大きく分けて、魔法を奇跡と捉えるものと、科学と捉えるものがあります。その見分け方は、魔法により起こる現象に「無から有が生まれているか」、「質量保存の法則が働いているか」でしょうか。例えば、ゲド戦記では「ロークの雨がオスキルの旱魃をひきおこすことになるかもしれぬ。」という台詞がありますが、本作も後者と思われます。これも個人的な嗜好ですが、自分は後者の設定が好みなので、とても惹き込まれました。(奇跡の魔法が嫌いというわけでもないのですが、その場合は普段使いできてはバランスが悪くなります)

あと、世界観の部分では作画、音楽などですが、いずれも良かったです。OPでは、異世界の街並み、多種族の存在など、雰囲気を楽しめました。また、音響という観点ではあまり語ったことがないですが、どこかの街で宿屋のベッドにルーデウスが1人で寝転ぶシーンがあるのですが、窓の外から入ってくる街の音に臨場感があって良かったです。

岡田氏も指摘していたエモさがちりばめられている、そういうことができるスタッフによる作品ですね。獣神族とかが良いと思う趣味がなく、多種族いるというのはあまり好まないですが、世界観に最高点をつけた理由は概ね上記のとおりです。

あと、この作品を語る上で避けて通れないのが、主人公のゲスさです。
死んだ時点で34歳の童貞・引きこもりニートかつ容姿的にも底辺という設定ですので、現世ではドス黒く溜まったコンプレックスや性的欲求があることは理解できます。
このどろどろした部分に、この作品の一般受けしにくい要素が詰まっていて、特に女性は生理的に受け入れられない可能性が結構高いです。

私は男なので問題なく(もちろん、嫌いなシーンも含みますが)、むしろ、これまでのレビューでもこういった暗部を無視した男性像しか描かない作品はペラいと断ずるタイプですので、リアリティ面ではむしろプラスに評価しています。

ただし、作品に一定の品位を求める面も私の評価基準には含まれますので、そこでのマイナス材料になります。このあたりは具体例を示したくても示すべきではない部分もあるのかもしれませんが、多少、語らせてもらおうかなと思います。

原作小説もアニメの範囲までは読んでみたところ、アニメでは下品な描写や台詞が大幅にカットされており、まだマシになっています(例えば原作では、御神体に血がついていたり、エリスがルーデウスのパンツの匂いを嗅ぐシーンがあったり、何かにつけ下心全開のモノローグがさし込まれています。。){/netabare}

第2クールの感想に続きます。

投稿 : 2022/07/29
閲覧 : 400
サンキュー:

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無職転生 ~異世界行ったら本気だすのストーリー・あらすじ

「俺は、この異世界で本気だす!」34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックにひかれ命を落としてしまう。目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた! ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていくことを誓うー!ルーデウスを待ち受けるのは、ロリっ子魔術師、エルフ耳のボクっ子幼なじみ、凶暴ツンデレお嬢さま、そのほかのさまざまな人間との出会い。そして過酷な冒険と戦い。新しい人生が動き出す!(TVアニメ動画『無職転生 ~異世界行ったら本気だす』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2021年冬アニメ
制作会社
スタジオバインド
公式サイト
mushokutensei.jp/
主題歌
《OP》大原ゆい子『旅人の唄』《ED》大原ゆい子『オンリー』

声優・キャラクター

内山夕実、小原好美、加隈亜衣、茅野愛衣、森川智之、金元寿子、Lynn、浪川大輔

スタッフ

原作:理不尽な孫の手、原作イラスト:シロタカ、原作企画:フロンティアワークス、発行:KADOKAWA 『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』(MFブックス 刊)
監督:岡本学、助監督:平野宏樹、キャラクターデザイン:杉山和隆、サブキャラクターデザイン:齊藤佳子、総作画監督:杉山和隆/齊藤佳子、美術監督:三宅昌和、色彩設計:土居真紀子、撮影監督:頓所信二、編集:三嶋章紀、音響監督:明田川仁、音響効果:上野励、音楽:藤澤慶昌、プロデュース:EGG FIRM

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