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「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(TVアニメ動画)」

総合得点
72.6
感想・評価
273
棚に入れた
900
ランキング
1092
★★★★☆ 3.6 (273)
物語
3.4
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.5

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機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

脚本家の見せたいシーン博覧会

キャラは多すぎたね。一期ではそんなサブキャラも色々な見せ方をして人気を博してたのは良かったが、二期となり終わりまで描くとなると必然的に一部をメインにしてストーリーを動かし、その影響を受けるサブキャラにも見せ場を作るといった役割をさせる以上、色々と見せすぎた部分の綻びが出てしまっていた
特に一期では地球寮の中でもメインだったニカ姐のその後の処遇と、過去の境遇からの処遇を受けた後の役割は明らかに本人の言ってた事とは不足していたかな。敗者部屋でずっと傍観枠してたのがダメだったと思う。マルタンはマルタンでセセリアに成長させて貰っているくせに、ニカはただの置物と重要な情報を先に知らされたモブに過ぎなくて、ノレアや5号ともっと対話すべきでは
そして5号。印象やキャラが数話ごとに変わりながら、一貫して可哀そうな境遇ながら頑張って生きようとしているという面白いキャラで、だからこそノレアへの感情移入も、その後の地球寮組参戦も当然なのだが、メインとして見せすぎだし片付け過ぎて他が浮いてる
シャディクも、普通に思えばグラスレーのトップになってれば良かったと思うが、ミオリネというストッパーを外されて暴走したきらいがあって、最初こそ重いだのと笑えたかもしれないが、行なっていく事がどんどん加速していくガチテロリストのちゃんとした悪役になってしまったし、結局目的としての戦争シェアリングのアレコレも結構ぼかされてしまったし、肝心の連合も連合でしょぼいので一気にキャラもしょぼく見えてしまった。処遇や責任云々はご都合とはあまり思わないけど、その役割を受けるにはちょっと重すぎる気はした

そんな感じで前半で盛り込みすぎ、そして締めの後半にてその様々な綻びを一気に破壊する方へと進んでいく
ミオリネの追い詰めが結構唐突というか、実物を見たグエルとの対比なのかは分からんが、急
大河内の大好きなシチュであろう「私のせいで…私がやったんだ」から始まる自己嫌悪からの視野の狭くなった中での突飛な行動や殻に閉じこもり、そしてそれを救い出すヒロインや仲間たち。もういいよってくらいやり過ぎてて流石に引く。ギアスでもギルクラでもカバネリでもプリプリでも大河内の「このシーン見せたい」から組み立てられたプロットで結局帰着するこの展開、もういいよ
ガンダムというコンテンツで確かに群像劇的な要素はありがちだし、作り方としては間違ってない。でも他のアニメと決定的に違うのは主人公が自ら進んだ結果では無くてある程度操作されて用意された上でそのトリガーを引く役目を任されているという点、それを最後には主人公ら一点に全ての解決をさせるというやり方。言ってしまえばただの尻拭いを“自ら進んでやる”という主体性を持たせて一応成り立たせているだけだが、それを物語として追っていくのは面白い?プロスペラやシャディク、そして連合の狙った目論見に翻弄されるスレッタ。テーマとして進む事が示されてその展開の為の布石もしっかりあった。それでも尚結局やるのは尻拭い。何か決定的に違ってないか?

結局子供達と大人のその違いを描いていた理由は、その翻弄されている中で苦悩していく姿が描きたかっただけという事が予想はできたけれど、今回もその通りにいつも通りに描いてきたこの見せ方に辟易した

投稿 : 2024/04/05
閲覧 : 35
サンキュー:

2

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

それは復讐の始まりと終わり

全12話 Season1試聴済

機動戦士ガンダム 水星の魔女の2クール目です。1クール目から観ることをオススメします。

衝撃の1クール目の最終話、2クール目はさらに企業や政府、人々が複雑に絡み合っているので実にガンダムらしい展開でした。

復讐に利用された主人公が、復讐を止めようとするお話でしたね。

最後はダイジェストのようにそれぞれこの作品に関わったキャラたちのその後のお話が描かれており、駆け足ではありましたがきちんと終わっております。

OPはyamaさん、EDはアイナ・ジ・エンドさんが歌っています。

最後に、ガンダム初の女性パイロット作品、私は難しかったけど面白かったです。今度はどんなガンダム見せてくれるのか楽しみですね^^

投稿 : 2024/01/25
閲覧 : 254
サンキュー:

12

はちごー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

まあそこそこ。

キャラの魅力で持ってる感あり。

投稿 : 2024/01/03
閲覧 : 72
サンキュー:

1

ネタバレ

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

バズり以外の祝福は受けられなかったか…おすすめ度★☆☆☆☆

肝心の2期だが、1期に輪をかけて迷走している。1期時点でもテーマに一貫性がない状態だったが、2期ではインパクトのために話の整合性を無視して意味不明なシーンを入れるという破綻の発生で作品として成り立たない出来になっている。グエル目立たせるために無理やりスレッタとミオリネそっちのけで兄弟喧嘩編やり始めた時は、もはや制作側のめちゃくちゃな考えについていけなかった。

キャラにいらない子が多かったのも問題。モブくらいの存在感しかないし、制作側の内輪で使い捨てるのも酷い。設定や伏線のぶん投げも頂けない。

復讐に狂う家族を止める!って話の流れはガンダムAGEのオマージュなのか?とはいえ肝心の復讐ドラマが劇的と思えるかどうかで言えば微妙(というより話が迷走していてその辺の印象が薄かった)。

最悪の評価だけは避けたかったが…この出来では残念ながら擁護できない。バトルシーンや作画のタッチは好きだった。

投稿 : 2023/12/13
閲覧 : 93
サンキュー:

3

是正 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

従来のガンダムが足を引っ張った気がする

スレッタ周辺は従来のガンダムから脱却した新しい表現が割と成功していたと思うけど大幅に尺を取った他メンにおける従来のガンダム要素が邪魔にしかなっていない。
二頭追う物一頭も得ずを地で行く所のあるストーリーだった気がする。

ただキャラ魅力はかなりあったのでダメというよりは惜しい。駄作ではなく佳作。もっと化けれたという残念で平均点は十分超えてると思う。

投稿 : 2023/12/13
閲覧 : 65
サンキュー:

2

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

女性の男性社会への間違った復讐劇…だから魔女なのか?

 さて、23年を代表するアニメとして、通しで2回目の視聴をしました。リアルタイムで考察していたよりも素直に視られたかなあという気がします。
 その結果、非常に深く面白く感動できる話だということを再認識しました。

 ウテナを彷彿とされる設定から始まった本作ですが、最後はプロスペラマーキュリーの復讐譚となります。夫を失った妻と娘ですね。
 ウテナが女性が裸なって王子様幻想から脱して自立せよ、のような結末でした。一方本作はあえて言葉を飾らずに言うと、ウテナで提言した女性像に対して、女性たちの強くなり方、男社会への復讐のやり方は間違っている、という話に見えます。というのはやはりクワイエットゼロの形状はどう見ても女性器のアナロジーです。クワイエットゼロは個人の復讐であり、間違った復讐です。
 一方でそれを壊すべく発動した、送電器に偽装した兵器は男性器のアナロジーでした。要するに性によっていがみあうことで生じる分断の象徴ですね。

 魔女というのはガンダムを操るものでありガンダムを作るもの。パーメット粒子というものを操れるものです。パーメット粒子は情報の塊ですから、情報を操る女たちの復讐劇、つまりフェミニズムの誤った形の実行かなあと現時点では見えました。ここはまた考察したいところです。今回気が付いた部分なので。

 一方でグエルがなぜあんなに極端な古風なキャラだったのか?ですね。力こそ正義とか分厚い鎧をかぶったような性格、威圧と権威主義は古い男性性の象徴でした。彼のような生き方をしていると、女性=スレッタに婿の地位を奪われるところからスタートしました。

 つまり、彼は間違った男性性の否定をするためのキャラだったのかなと思います。
 親殺しはすなわち男にとっての成長です。彼は裏方というかサポート役に回ったのはなぜか?あのフェンシングの一騎打ちは本当に実力だったのか?

 シャディクはグエルと対照的な、スマートでクールなキャラです。現代的な男性性だと言える気がします。彼は自分の信じる正義を陰謀によって実現しようとします。つまり、目的の為なら手段を択ばないという現代的な生き方の象徴だったと思います。何を考えているかわからない、常に茶化したような態度なども非常に今風です。

 で、ミオリネですが、彼女は最高の地位の後継者であり、トロフィーワイフでもある…ように見えて、実は父親の愛情ともっと視座の高い理念を理解できない優等生少女の象徴でした。命のやり取りや差別による貧困や争いの現実を知り打ちのめされました。
 彼女の髪型の変化にも注目です。大人びた髪型にした後の落ち込み方。部屋に引きこもった後がなんともいえませんでした。

 母親の遺伝子コードにより彼女は目的を達成するわけですが、親の子を思う気持ちの象徴ですね。
 これはほぼすべての主要キャラに言えますが、単純な「大人なんて」という子供の視座の問題意識で、一段上の現実の世界で生きている人たちを馬鹿にする今の子どもたちのアナロジーも感じました。まあ、ユーチューブを見て世の中間違っていると学校で騒いでいる子供たちですね。 その証拠にこの3人の行動が学校で考えていた思惑が全員失敗に終わります。

 彼らはお前は一人で生まれて生きてきたのか?というくらい不遜です。自分の遺伝子がどこから来たのか、そして自分が遺伝子を残す役割を果たさなくていいのか。

 一方で、世界をメチャメチャにしているのも資本主義の理屈であり、その点において大人は間違っているのですが、それは文明の恩恵が得られる原因でもあるので非常に難しいことです。

 スレッタです。母親の目的のために型にはめられた教育を受けた娘。毒親問題ですね。と同時にエアリアルという、スレッタを庇護するものの象徴から、キャリバーンといういう自ら戦うガンダムに乗り換えるということの成長です。庇護されてきた家族を自らの手で暴走を止め守り救済しました。
 学校生活やミオリネなどとの交流や、挫折の果てに成長して行くところなどが丁寧に描かれました。

 他に秀逸なキャラは沢山いて、それぞれの生き方を追うだけで多様な生き方が見えてきて、しかも、どこにも正解の提示がない、というのが本作の特に優れてていたことろだと思います。

 それと終わり方ですけど、やはり資本主義体制というのは簡単に変わるものではないということです。そのために必要なのは何か?それが学校という事だと思います。つまり幾つもの世代を通じないと急に変革など起きない、今学校ですべき事があるんじゃないの?という風にも見えます。

 アーシアン、チュチュやニカとガンダムパイロット2人と比較するのもいいと思います。つまりアーシアン側の2人がなぜ魔女、つまり情報を操るものとして描かれたのか考えると、分断とか親ガチャで騒いで相手を攻撃するよりも、努力して生き方を見つけろと言うようにも見えます。

 ということで、ガンダムというメカや企業とか軍の設定にはほとんど興味がいかないでキャラが何を意味しているのかばかりを見てしまいました。

 まあ、メタ的な意味でガンダムが消えるところを見て、ちょっと思うところはあります。

 OPは1クール目の祝福に比べるとちょっと凡庸でしたね。EDはアニメが良かったです。絵も綺麗だし意味深でした。


 本作は兵器とか戦争のようなテーマとかニュータイプというコミュニケーション論が中心だった過去のガンダムより、現代的なテーマを的確に描けた名作だと思います。
 本作を見た後だと、富野ガンダムが古く見えてきます。もちろん、今でも名作と呼べる作品は沢山ありますが、時代性と言う点で本作は現時点ではテーマ性が既存のガンダムから脱してアップデートされていました。

 アニメも綺麗だし、2クールの中に密度濃く、いろんな視点を入れてかつ面白い話に仕上げたと思います。

 物語の展開に若干ご都合主義があるものの、20年代以降の作品はテーマとエンタメの融合を優先して、展開の不自然さは多少目を瞑ったほうが良いと思います。

 本作のターニングポイントというか視点がはっきりするのは、19話と21話でしょうか。

 評価はオール5に修正します。初回は分割2クールで2クール目は集中できてなかったですね。今回見て話の深さに感動しました。特に主要4人のキャラがとても良かった。
 もう2回くらいあとで見たいですね。本当に深くて面白かったです。


以下 視聴時およびその後の考察レビューです。


{netabare}this is the story concludes the witch from mercury って出た以上、これでお終いということでよろしいのでしょうか。
 やはりシェイクスピアの「テンペスト」オマージュでメインキャラは誰も死にませんでした。何を言っているのかは本編でご確認を。トマトの人は気の毒ですけどね。

 PROLOGUEからのつながりでいえば復讐は何も生まない。という結論であると同時に一つの事件では何も変わらないのか?という感じに見えます。1年戦争のアバオアクーの結論で何かが変わったような気がした初代ガンダムでしたが結局その後も延々と続いたガンダムを連想します.
 が、その変わらなさをあえて連想させる終わり方だった本作の方が、少しずつの変革に向かいだした、という希望につながるような気がします。

 というのは、ガンダムが消えていくシーンです。あれが象徴的でした。まさに消滅して行きました。と同時にガンダムの素材が維持できないということはパーメットリンク消えたのだと思います。つまり、オカルトにも似たニュータイプのようなものは残らないということでしょう。
 ガンダムとニュータイプ=パーメットリンクはもうないよ。つまり、水星の魔女はこれ以上作ると蛇足になるので続編はないよ、ということだと思います。

 エリーが小姑ということは、まあ、そこはハッピーエンドと言えるのでしょう。戦争と医療というテーマがなかなか面白い作品でしたが、思っていたよりもスケールの小さな終わり方でした。

 
 結末については少し咀嚼したいと思いますが、しかし、平穏な終わり方という最も意外なほうに持って行ったのは、ある意味上手い裏切りですよね。なかなかいいと思います。

 ウテナ的な終わり方が見たかったですけどね。それだと今の時代にそぐわないのかも。逃避や急な変革じゃなくて、意識改革こそ新時代には必要な事なのかもしれません。つまり、ガンダムという超兵器=1つの答えで何とかなるような処方箋はないし、単純な力では何も変わらないよ、と。

 なんとなく宇宙世紀もののガンダムを追っている視聴者およびステークホルダーに対する引導に見えなくはないです。これをやられるとシードはまだしも、ハサウェイが色あせてしまう気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 前半と後半のバランスが悪い気もしますが、どうしてもトマトの部分。つまり学園の内と外というのを中間に持って来たかったのでしょう。それは我々のような成人ではなく、本来ティーンに見て欲しいという事なのかもしれません。
 音楽は1期の方が圧倒的に良かったです。最終回はズル過ぎ。

 やっぱり構成はちょっと減点したいかなあ…もう2話、26話で出来なかったんでしょうか。まあ、言いがかりですけどね。むしろ説明が足りないからこそ、自分の頭で考える楽しみがありました。
 そう…こんなに楽しんだアニメは久しぶりです。もう1回どこかで見て、総括したいですね。

 ということで、非常に良いガンダム、良いアニメでした。制作陣に感謝を。


追記 学校が舞台だったことをどう読み取ればいいのか。

 ガンダム史上初めて学校が舞台でした。1期終わりの時点ですと、戦いの形だけ教えて、実際人を殺すのに役立たないということで学校の無力さを歌っていたのかなと思っていました。

 ただ、最後ですよね。学校のつながりで仕事をしていました。習った事はあまり役に立たないけど、つながりが仕事になるということでしょうか?

 資本主義社会の矛盾…結局大企業が勝つという雰囲気の中でしたが、しかし、アーシアンやどの企業に属している子供たちも、一緒に働いてましたよね。垣根を超えるのは新しい世代だというのと共に、学校時代に一生懸命やったこととつながりが花になる、という意味かもしれません。

 現状肯定ではなく、現状否定の物語ではあると思いますが、やはりガンダムによる一発逆転はないよ。次世代は若い人たちが学校でしっかり勉強して作っていってね、という事かもしれませんし、結局は親の背中を見ながら子供は育つという風にも見えました。

 また、ガンダムの技術はちゃんと医療に役立っているという感じもありました。戦争の傷跡を見せると同時に科学が肉体を補っていました。あとミオリネが持っていたトランクも同じ技術?



再追記です。

 ウテナ設定ですね。関係ないじゃんとは思いません。なぜかといえば、やはりガンダム・スレッタ・キャリバーンはウテナカーの対比だったからです。
 ウテナは王子様幻想とか闘いに明け暮れる学校という制度から裸で脱却し、女性の生きざまについてもう一度考えろ、という投げかけで終わっていました。

 本作については、逃避だけでなく提案がありました。今の社会の枠組みの中でどう生きるのか?ということです。
 上にも書きましたが、ガンダムでの一発逆転はないし、ニュータイプのような科学技術では分かり合えないということに加え、ウテナのような逃避も何も生み出さない。復讐は虚しいだけ。それよりも自分で目標と居場所を見つけ、少しずつ社会を変えて行こうという風に見えました。

 つまり、脱ガンダムと同時に脱ウテナということでしょう。だから、ウテナとの対比として百合設定が活きてきました。






以下 視聴時のレビューです。


15話 考えながら見ると面白い。新旧世代の橋渡しとなるガンダムの再定義にふさわしい作品。

{netabare}  15話(2クール3話)までで本作については、設定を考察してどうこう言う話ではないことは分かります。というか隠す気が無いくらい結構基本的な設定の構造はヒントを意図的にばら撒いていました。

 学校という牧歌的な舞台を描きつつ、外の不穏な世界を徐々に読み取らせていった1クール目が活きてきています。

 全員が信念に基づいて動いている。そして単純な悪意だけで動いている人はおらず、正義のためにやっているということでしょう。地球と宇宙の分断もそうですし、企業の経営者の考え方もそうです。
 あるいは医療という人を救う技術と兵器という人を殺す技術というテクノロジーの2面性も入っています。核開発時のアナロジーは強く感じます。

 結果としての戦争と対立。それがまるで宿命のように描かれています。これを国家に置き換えればほとんど現代の世界の状況そのものです。

 また、進歩したテクノロジーのブラックボックス、医療の生命倫理などなども読み取れます。親と子の意見の違い、毒親。そういったものがストーリーに組み込まれていて、素晴らしい脚本だと思います。15話のいろんな親子の関係を描いたのは良かったですね。2クールという情報が本当なら、それがいい方に作用しているのでしょう。テンポがいいし飽きさせません。
 また、単話しかでてこないような登場人物にドラマを感じさせる演出は大したものです。

 富野監督の時代とは違う。宇宙時代ではなくテクノロジー時代の新しいガンダムです。「テクノロジー」「多様性」「世代」「経済」「両義性」が生み出す摩擦により生じる人類の混乱。非常にアップデートされたテーマを描いています。
 それがまた無理なく1期の種まきからの続きとして描けているのがいいですね。ちょっと説明しすぎな気もしますが、分かりやすくしないと振り落とされる人もでてくるのでしょう。

 当然人間ドラマが中心になるわけで、既にロボットアニメではなくなっています。
 本作の楽しみ方は、考えることでしょうね。今我々が生きている家庭から世界戦争までを本作を見ながら考えることでしょう。EDのフワフワした捉えどころがないアニメを見ると不穏ですけど、おそらくはそこにヒントを隠しているのでしょう。スレッタの髪と衣装の感じから「女」を強く感じます。そういうテーマもでてくるのでしょうか。

 エンタメとしても緩急があって、複雑だし面白くできています。ガンダムの再定義作品にふさわしい出来だと思います。 {/netabare}


17話 面白過ぎて草。過去のいろんな作品が思い浮かびます。

{netabare}  SF的な問題として、エリクトの精神あるいはゴースト(魂)はどこにあるか、ですね。どうもコピーしたような雰囲気でしたので、この問題をスルーされてしまうと、深さが半減する気がします。
 逆に鉄腕アトム問題にもなりますが、それは本当の家族なのか?人格とは?という問題に肉薄できれば素晴らしいと思います。

 その一方で、グエル、ミオリネ側の親の意思を自分の意思で継ぐ、スレッタ、エレン側の毒親にコントロールされているのか、という対比があります。これは分かりやすいですが、2つ。グエル、ミオリネ側の意思もどうも操られている感があります。それがクワイエットゼロにつながる感じです。
 クワイエット・ゼロ。静寂そして零。そこがコロニー落としになるのか人類補完計画みたいになるのか。一方で、過去の遺物を消し去るために、親世代が自らの滅びか新世代の旅立ちを計画しているのか。

 メタ的に見ると日韓関係やバブル崩壊後の失われた30年のような世代間の責任問題にもつながってきます。分断の責任。これを相手に押し付けるだけでニュータイプというオカルトに救いを求めるだけだった旧ガンダムシリーズの引導としての作品です。

 ここを見ると「すずめの戸締り」の評論が無力だったことを想起します。あれだけ新海誠氏に稼がせてもらったユーチューブのインフルエンサーが何一つ分解できませんでした。まるでなかったことのようになっています。
 当たりまえですね。宮崎駿監督を認めつつ、旧世代はもう捨てようよ。つまり50歳以上の世代は自分たちの体験や知識価値観で、もう現代をネガティブな意見ばっかりで引っ掻きまわさないでよ。過去は悼みつつも新しい世界を覚悟して生きて行くからという話ですから、自己否定を突きつけられました。

 となった時に、本作ですね。過去のガンダムの否定はもちろんですけど新しい世界と価値。SNSもネットワークも当然の価値観に組み込まれた「ユーレイデコ」的な他人の言葉による不自由。自分の欲望は誰の欲望なの?という話、つまり構造の奴隷の中でも主体的に生きて行くのはどういう意味なのか、と言う要素も感じました。
 グエルが地球で体験してきた意味とか、その辺は効いてくるのでしょうか。うーん。と考えるとちょっとミオリネの思想のバックグラウンドが弱い気もしますね。これからかなあ。

 で、その元凶となるプロスペラの思惑は?というところはこれからなのかなあ。単なる復讐劇だと浅い気がしますので、やっぱり逆シャアの思想になるのかなあ。クワイエットゼロは。ただ、そこに過去の世代の責任を後に引きずらないという考えが入ると新しくなりますね。

 ゼロ…ゼロかあ。「日本人を名乗るみなさーん、お願いがあります…」もちょっと思い出しますね。


追記 総集編なので残念。ですが、今回企業グループが地球も宇宙も牛耳ってました。ということは、GAFAMのことのような気がしてきました。今まで宇宙と地球の対立軸で語られて今回も今のところ地球が敵っぽく見えますがどこか敵の正体が見えてきません…というか、何のために何と戦っているストーリーなのかが見えてきません。

 この見えない敵というのがGAFAMのことの気がしました。だからガンダム=ガンドアーム=禁断の技術、技術開発、つまりデファクトスタンダードの奪い合いがメインになっているのかなあ、と思いました。{/netabare}



18話 最高過ぎる。面白い。来週「一番じゃないやり方」ですね。

{netabare} 不穏です。「一番じゃないやり方」もう言葉が不穏です。むしろ、SFの名作「たったひとつの冴えたやり方」の否定ならいいですけど。つまり、ミオリネかグエルの自己犠牲に焦点が当たるんでしょうか。とにかく不穏でドキドキします。主要キャラの死が少ないのが気になってるので、どうなるんでしょう?
 そして、やはり人類補完計画の下地になるような技術に焦点が当たり始めました。最後の最後でミオリネVSプロスペラの予感です。

 まあ、それはいいとして、本当にこの作品いいですね。最高です。毒親かと思ってたプロスペラがそうでるとは…ドローンのような追従するタイプのガンダムのサブ機(Xガンダム的なやつ?)もありましたが、つまり、子供が犠牲になるガンダム、そして、少年の自己拡張としてのガンダムを否定です。

 あなた方の望むガンダムじゃないんだよ。というメタ的な視聴者へのメッセージの意味だとしたら最高です。ガンダムの力ではなく自分の力で立て…きついメッセージですね。

 作画ですけど、今週は発色が綺麗だった気がするのですが…ミオリネ美人でしたし、他のキャラもすごくビビッドでした。特に髪が良かったです。
 それにしてもミオリネ…彼女の内面が早く見たい。そして、その選択は?
 あと婚約者…なんかスレッタだと子供の遊びだったのに生々しいこと。なんか微妙にエロくて良かったです。まあ、そうではなくて2人の思惑がなんかあるのかもしれませんが。

 この作品2クールが前提なんですよね?そのせいでしょうか。いつものガンダムみたいに遊び回もないし、本当に密度が濃くていいです。最高です。 {/netabare}


19話 盛り上がってきました。ここまで来たら一度ガンダムにピリオドを打てばいい。

{netabare}  佳境に入ってきました。どんどん面白くなって行きます。

 母と娘…そして娘たち。そして復讐劇からスレッタを解放したエリ―。分断に直面し無力を露呈するミオリネ。学園から離れて始まる生徒同士の本当の意味での戦い。

 いままでの学園パートで描かれていた、牧歌的な雰囲気が一気に収束してゆきます。が、こうなるのはプロローグあるいは1期の頭数話見ればわかったことだし、それを隠そうともしていません。

 では、その意味するところ、つまりどこに向かうか、です。こうなるとクワイエット・ゼロはつまりモビルスーツを全て破壊する…つまりガンダムの歴史を一回リセットしようという意味に見えます。
(クワイエット…黙れの意味があるので、ファースト厨の老害黙れという気もします)

 そうじゃない、平和利用しようよ、というのがミオリネですね。企業体はガンダムを兵器として利用する。

 そこでスレッタは?という展開になりそうです。スレッタは覚醒の予感です。家族への回帰…新しい家族の形…今回ガンダムの能力の使用方法のさらなる拡張の可能性が見えました。
 やはりガンダムを使った新しい人間のコミュニケーションに帰着するのでしょうか。

 あるいはですけど、皆騙されたと思っている「ウテナ」ですね。やっぱりスレッタ=ガンダムでミオリネと共に全裸で荒野=宇宙へ…だと最高です。
 もうここまで来たら、大河内脚本やらかしてほしい。そしてガンダムにピリオドを。

「一番じゃないやり方」の意味は自己犠牲ではなく、みんなが善かれと思ってやっていることがベストの選択になっていないということで、ゲーム理論の話みたいに見えました。つまり皆の戦略的選択を変更する要因がなく、しかしゲームの結果、つまりナッシュ均衡解がパレート効率、すなわち戦争ということですね。 {/netabare}


21話 髪型はスレッタの髪型はいつ変わるのでしょうか?

{netabare} エンジェルハイロウ+モビルドールシステム?サイコフレームかもしれません。大量破壊兵器としても機能するんでしょうか。ガンダムのラストは大量破壊兵器との戦いです。ソーラーシステム、コロニーレザー、ジェネシス…つまりガンダムマナーはしっかり受け継いでいます。

 プロスペラはエリーとともに復讐は果たすのでしょうが、スレッタをガンダムから下ろした意味を考えれば、当然スレッタのことも愛しているのでしょう。
 結果的にプロスペラは何かと刺し違えて、スレッタ(+ミオリネ)を守るために殉じる気がしますが、これは読みというより本作の意味を考えるとそうあって欲しいということです。

 やはり最後はウテナ的な二人の旅立ちで在って欲しいなあ。水星か他のところでやり直しかなあ。

 この第2クールですが、要するに本作は議会連合とかベネリットグループとグループの数社が学園の子供たちとの対応関係になっているので、設定がややこしいように見えますが、ここで重要なのは各子供たちの親との関係でしょう。エレクトもクローンでしょうがクローンとして生まれてきた意味を問われれます。

 ですので、敵対の図式はプロスペラの復讐と企業・議会の「大人たち」になるでしょう。では子供たちはどういう選択をするのかが、本作第2シーズンの意味です。

 で、第2クールで肝心なのはやはり髪型でしたね。髪型が変わる=大人の世界に入る。その途端実際の戦争と人の生き死に関わるということでした。そしてスレッタの髪型がまだかわってないですねえ。チュチュの髪型は変わって欲しくないですけど。


 今回のガンダムは過去SFのオマージュまではいきませんが、何か過去のSF的発想を感じます。で、マキャフリーという人のSF小説で「歌う船」シリーズというのがあります。
 この「歌う船」を知っていると、エリクトの設定そのものなのであまり悲壮な感じがしていないなあ。特に「旅立つ船」のヒュッパティアが可愛いので、SF好きな方は。{/netabare}


22話 アニメはたった1つのシーンの為だけに存在することもある。

{netabare}  前半話が猛スピードで過ぎて行き、ガンダムあるあるのフェンシング対決など一瞬で終わってしまいました。

 が、いいんです。いろいろ展開とかテーマを考察してきましたけど、要するにスレッタ覚醒、自力でガンダムを操縦する…そして母親と対決。そのシーンこそ私は見たかったということです。

 もちろん半年以上かけて見続けたせいもあるでしょうけど、本当に良かった。最高です。アニメ作りは、たった1つのシーンのために存在するということもあり得るでしょう。今回で私にとっては、1つのカタルシスでした。
 もし、後は自分で考えろと今回で最終回であったとしても、私はいいと思います。いや、嫌ですけどね。それくらいこのシーンを待ち望んでいました。

 スレッタは無茶をするなといわれても無茶はするでしょう。大河内脚本なので悲惨なのも覚悟しています。していますが、ハッピーエンドの一縷の望みをドキドキしながら待ちます。あとは結末を見守るだけです。{/netabare}


23話 もう少し肉親同士の結論をじっくり見せて欲しかったなあ。

{netabare}  データストームを停止するコードをプロスペラが変えたと言っていて、ミオリネの遺伝子に組み込んであった言葉で停止して「お母さん」と言っていたので、プロスペラがミオリネのお母さん???と一瞬混乱しました。良く良く画面を見ていると、停止コードの入力画面と管理者権限のエマージェンシー用の画面を切り替えてたんですね。
 つまり、デリングの妻への愛なのか、夫婦のミオリネへの想いなのか、母の残されたメッセージなのか知りませんが、そういうことなんですね。

 設定とか裏設定とか、そういうのはいくら分かりづらく組み込んでもらってもいいんですけど、ここはもうちょっと入力のインターフェイスを分かりやすくかえるとかしてほしかったです。

 その意味でいうと、戦闘シーンは削っても、もう少しミオリネとプロスペラの舌戦が欲しかったなあ。
 もちろん人間は気持ちが昂るとどんな議論でも相手を受け入れなくなるでしょうからなにかもう一つ、ミオリネ・スレッタ・デリング・エリー・プロスペラおよびミオリネの母親の遺志の関係で、何かエピソードが欲しかったです。

 その点では、グエルの兄弟は後始末としては意外性が何もないので、もっと短くしても良かった気がします。

 ということで、いよいよです。巷では本作はテンペスト(シェイクスピア)のオマージュ云々という話がでています。
 キャリバーン、エアリアル、プロスペラ、データストーム(嵐)ですので、まあ、そういう意図もあるのかもしれませんが、復讐譚で名前だけじゃん、と思ってましたが、ひょっとしたら「関係者が一人も死なない話」という意図もあるかもしれません。
 グエルとデリング等々を見るとそんな気も…と言う事は死んだと思っていた人が…???{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2023/12/10
閲覧 : 469
サンキュー:

15

企業戦士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

オールドファンですが、悪く無いと感じました

短いですが感想。私はファーストからリアルタイムでガンダムとつくアニメはだいたい見てますが、それなりの良作です。最初は学園百合ものかよ!って敬遠しましたがガンダム愛を持って見続け、最後はきっちりガンダムしてくれてます。Gレコや種子よか面白いと思います。
作画、音楽文句なし。出てくるモビルンスーツも見た目はダサいけど、ズゴックみたいに動くとなかなか悪く無い。まあ、とにかくガンダム好きなら見ておくべき。

投稿 : 2023/11/26
閲覧 : 40
サンキュー:

0

ネタバレ

van2013 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観たい

面白かった。

二期も裏切ることなくとても面白かった。
スレッタは、本当にイイキャラだったと思う。
ヒロイン?ヒーロー?どっちかわからないけど、
挫折から、立ち直り、戦っていく姿はまさにサンライズの王道。
メカもとてもいい。作品のテイスト的に不満はほぼないんだけど、
やっぱりエンディングは。。ああ、なるよねえ。。って感じだった。
 

投稿 : 2023/11/23
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STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえず簡単な感想

 ミオリネ・レンブランの目の前でスレッタ・マーキュリーが人を殺すというショッキングな
締めで終わった前作ゆえに「どうなることか?」と思った本作だが、出だしはスレッタと
ミオリネの仲に亀裂が入るといったこともなく、思ったよりは落ちついた始まり。
 しかし、前作が裏で政治的暗躍があるにしろ、表向きは学園もの的な顔をしていたのに対して、
本作は話が進むに連れてどんどん血生臭い展開になり、人が死ぬ負傷するといったエグい
シーンが次々と描かれていく。
 加えてそういった映像的な部分だけでなく、登場キャラにとって精神的にきつい部分も次々と。
 こうした状況を克服して進んでいくキャラの成長ドラマという側面も見どころの一つといった
感じ。
 この成長譚に関しては子が親を乗り越えていくという要素が極めて強い印象。

 ストーリーに関してはあれだけ鬱展開のオンパレードだったのに終わってみると、主要
キャラで死に至ったようなキャラは少なく、内容からするとハッピーエンドと言っていいような
締め。
 話数から考えると、この締めは強引に収めた感が無きにしも非ずだが、テレビシリーズの
ガンダムという点では前作にあたる「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」がどうにも
割り切れない感の終わり方だっただけに、個人的には多少強引でも丸く収まって良かった。
 もっともキャラ周辺はそれなりにめでたしめでたしとなっても、この世界の政治経済の
問題点など課題は蓄積されたままというのはいかにもガンダムという感じ。
 政治的問題は潜在的描写だった前作に比べて、それが随所で表面化した本作はスケール感が
大きくなっているはずなのだが、物理的舞台が相変わらずアスティカシア高等専門学園が中心
だったりするので、他のガンダム作品に較べてこじんまりした印象は拭えない。

 モビルスーツの戦闘は、前作が学園内の決闘というスポーツ的なものが主流であったのに
対して、本作はいわゆる殺し合い。
 そういう点でより事態が深刻であることを表しているが、ロボットバトルとしての
エンターテイメント性は本作の方が見応えがある。

 メインキャラのスレッタとミオリネが二人とも女性だったが、他にも女性キャラが多く、
いずれもガンダム作品の中では極めて珍しい形であることもあって、より印象に残る。

2023/11/05

投稿 : 2023/11/05
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K2 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ガンダムでなければ、、、

頭が固いという事は、分かっているのだが、ガンダムではないと思ってしまう。
途中まで、宇宙世紀でないことが分からず色々なところで「なんで?」って思っていた。

アニメとしては、面白かったと思うし非常に丁寧に作られていると思う。
けど、どうしても根本的なところで、誰と誰が戦っているのかわからなかった。
というのも、多分だが経済圏の話があまり描かれていないからだと、、、。
地球人(?)から労働などを搾取して恨みを買っているということは、そこは商圏ではないということであり、コングロマリット内での内ゲバというが、どこからの利益をめぐっているのかわからなかった。
要するに自社製品の販売先が分からないので、なぜコングロマリットに多大な権力が集中しているのかサッパリ理解できなかった。

もう一回観ればわかるかな?
でも、主人公の性格怖いから、嫌なんだよな~。
それが、テーマみたいなところあるんだけど、一部ではどうみてもサイコパスなんだもん。
寒気がする。

もう一度言うが、アニメとしては面白い!!
(でも、ガンダムではない!)

投稿 : 2023/11/03
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Keiner さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2クールは短すぎた。濃厚な群像劇が回収しきれず、薄い最終回

2クール目序盤も意外性のある展開やあざといキャラ描写で毎話楽しみに見た。OP主題歌も素晴らしい。

たくさんのキャラやモビルスーツに愛着が湧き、楽しめたが、終盤の展開では主人公一家の話に終止した印象で、優しい結末を迎えることはできたものの、色々と不完全燃焼。

一番はグエル周りの描写で、2クール目前半までで圧倒的な魅力を放ち、第二の主人公とも言うべき存在に育てておいて、終盤の話にほぼ活躍がない、あるいはジョークみたいな動機で襲ってくる弟の尻拭いをして終わったのは寂しい。スレッタとの因縁の戦いも、かっこよかったが、結局茶番なのはいまいち。

最終回にモビルスーツ戦がないのも寂しく、盛り上がりきれない。敵巨大兵器をスレッタ、グエル、シャディク、チュチュあたりでMS使って倒すような展開でも良かった気がする。パーメットの魔法で終了だと物足りないし、やはり他のキャラの活躍が足りない。デリングも昏睡状態だったから起きて何か重要なことをやると思ったら起きてぐったりしてるだけで笑った。

結末についても、ここまでこねくり回した展開をやってきて、最後はあっさり、割と誰でも思いつく感じで、主人公の優しさで世界を救って終わり。どうしてももう一押しと思ってしまう。

総じて、非常にクオリティも高かったし、最終回まで毎週一番楽しみにしていたアニメで、間違いなく良作ではあったと思う。ただ、結末は拍子抜けだし、しかもかなりきっちりと締めてしまって続編への希望もない。惜しい…

投稿 : 2023/11/03
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aonisai さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

色々入ってます。

機動戦士ガンダム 水星の魔女
原作 矢立肇、富野由悠季
監督 小林寛
シリーズ構成 大河内一楼
アニメーション制作 サンライズ
「ヴァナディース事変」と名付けられたフォールクヴァングの襲撃から21年の年月が流れ、ガンダムの開発者が「魔女」と呼ばれるようになったA.S.122。水星育ちの少女スレッタ・マーキュリーは母プロスペラ・マーキュリーの勧めで、ベネリットグループが運営する教育機関アスティカシア高等専門学園に編入してくる...

ガンダムは初見です。
そのため、他のガンダムと比べたレビューにはなっていません。
また本レビューは1期と2期を合同したものになっています。

・キャラクター造形
人数が多く、個々人にドラマを持たせることに苦労しているように感じます。私の理解力が低いこともありますが、キャラの行動原理がすぐわからない場面が多いように感じました。個人的に人間ドラマを重視していることもあり、よりコマ数を取ってほしかったと思っています。具体的にはラウダ・ニカ・ノレア・シャディクに関してです。
主要キャラについては描写が足りているので、その部分でカタルシスを感じることが出来ることができました。スレッタとミオリネの関係性は細かい描写もあり、かなりこだわって描かれているように感じました。女性バディもの・友愛的関係と恋愛的関係(独占欲)がバランスよかったです。百合が好きなわけではないですが

・ストーリー構成
GUND医療などの具体的なワードや組織ごとの対立構造、場面転換など様々話が発散・複雑化して、少しついていきずらかったようには思います。この部分については少し粗さを感じました。図を用いて説明するカットがあってもよかったようには思いました。
個人的には決闘に際し、第三者の影響があるのは自由度が高すぎると感じました。結果は当事者間の戦闘やコミュニケーションによって決まるべきだという考えが自分にあるんでしょう。
14話でスレッタの異常性がわかりやすくなり、17話で展開が大きく変化し、状況が悪化していきます。17話のミオリネの選択はエアリアルのコントロールを不安定にする行為であったので致命的なものではありました。
ミオリネの人間性に注目すると、父の碇ゲンドウみたいな性格を踏襲しつつ、理想を求めて突っ走る性格でした。しかし、後半に成長したように感じます。
グエルの人間的成長も大きいと思います。好きな人は多いと思います。

・作画、キャラデザ
今風のキャラデザで、作画もかなり質が良かったです。
女の子キャラが多くて、見易さはかなりのものだったのではないかと思います。

・演出
ミオリネ周辺の歩くしぐさや握手の仕方が印象的でした。

・テーマ メッセージ
「逃げれば一つ、進めば二つ」はいい言葉でした。

こう並べると悪いところが多いです、ラストも好きなわけではないですが、満足度が意外と高かったのはなぜなんでしょうね。

投稿 : 2023/10/26
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2

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

物語の締め方

想像はしていたけど、それ以上に不安定な終わりを迎えたと思う。

数作見たガンダムの展開と比較すると、規模は小さめで被害も少なめ?
大体こういう終わり方になるけど、組織や国家という単位が小さく感じるので
あまり壮大なストーリーといった印象がなくそれがそのまま終わった感じ。

宇宙規模のアニメならもうちょっと世界の規模や生活ベースの描写をもっと増やして欲しい。
コロニーが攻撃により消滅しましたなどと簡単に言われても、何万人の犠牲者がーと言われても、目で見て生活感とサイズ感を把握しないと分かり難い。

あとは自分の頭が耄碌してるのか、誰がどの側でどんな思惑でどう動いたのかとかがすごく理解出来ずに視聴中何度もぼやいていた記憶。

ママだけは分かりやすかった。

投稿 : 2023/10/19
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3

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

文句多くてすみません

1クール目と比べると一気に話がややこしくなってしまい、分割クールだから忘れてる部分もあり、思い出すのもやっとの状態でした。おまえの理解力不足だと言われたら仕方がないですが、ちょっと説明不足で地球にいる人の扱いとか、どれぐらいの人口だとか分からないから、それだったら企業同士の揉め事とかいれないで、最初から地球にいる人と宇宙にいる人の戦いの話で良かった気もしました。もしくは学園ものにしてしまうとか。それとキャラが急に豹変したり、このキャラのした悪事が何かよく分からなかったりもしました。ガンダムの仕組みも近未来だから出来るんだなと、まぁ悪く言えば何でもありになります。

じゃあ面白くなかったのかと言うとざっくり見ればそうでもなく、やはり作画が良いからモビルスーツの戦闘はかっこいいし、キャラも多くて名前覚えきれなくても個性はあるし、美少女キャラも可愛いし、普通に一気観出来ちゃうし楽しめます。だから低評価にはならないけど、この複雑な話を理解出来る人はもっと楽しめるだろうしガンダムファン向け要素が強く、1クール目は気軽に観れてたのが、2クール目にどんどんマニアうけの話にシフトしていった印象です。だから物語点だけ4.0から2.0に下げました。

深夜放送でないですが、ターゲット層も大人向け、メカアニメ好きなら中高生もですがそんなに多くはなさそう。うーん昔のガンダムみたいに地球人対侵略者の戦いにして、もっと特徴のあるモビルスーツで種類も増やし原点に戻したら、小学生から人気でて大人も懐かしさに興味持って、プラモやゲームに展開しブーム来そうですが、そんな簡単には行きませんかね(^^;

1クール目面白かった方は必見ですし、2クール目から観ると全く分からないので1クール目からご覧ください。文句が多くなりましたが楽しめないアニメじゃないので、特にメカアニメ好きな方はお勧めです。

2023年9月27日

投稿 : 2023/09/27
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CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

少し話に付いていけなかった

{netabare}
1クール目の長い決闘編を終えての2クール目。
本格的な戦争が始まるかと思えば、戦争というよりも2期も決闘メインだった感はある。
話よりもキャラの描写に力を入れていた作品という感じがする。

率直に言うと話の方はあまり理解できなかった。
専門用語が多く、各々のキャラの動向まで汲み取らないといけないとなると、考察動画などを見ていないと話に付いていけない人も多いと思う。
戦争編が始まってから急激に話が難解になったような気がする。
正直最後の方は地味な絵面が続いてエンタメ性も欠いてるし、ストーリー部分はなんかやってるなぁぐらいの感覚でしか見られなかった。

この作品の描きたかったこと、テーマも結局最後まで自分の中で不明瞭に終わってしまった。
水星を豊かにすることがスレッタの目的だった気がするけど、最後は地球の話で終わってしまって、結局何だったんだという感じではある。
あのいざこざでスレッタの目的に一歩近づくというのは分かるけれども、ちょっと遠すぎるような。
1話からは想定もつかないような終わり方で、ライブ感で話が進んでいってそのまま終わったという感じはしたかな。

キャラに着目するならば、ミオリネとスレッタの関係性という話の軸は最後までブレてなくて良かった。
ガンダムにそういうものを求めているかというのは置いておいて、ミオリネとの喧嘩、仲直りやグエルの話などキャラに関する話は理解もしやすかったし、よくできていたと思う。
他にも戦闘シーンなど分かりやすい部分での面白さがあったから、話に付いていけなくとも退屈はしなかったかな。

設定や話が作りこまれているなぁというのは感じたけど、2クールを通して印象に残ったシーンはトマトのシーンぐらいであまり盛り上がりどころがなかった印象。
まあ色々書いたけども、自分の中では佳作ぐらいの評価。

私的評価:65点
私的ベスト回:17話

↓1話毎メモ
{netabare}
13話 ☆8
まだ決闘やってるのか。 優しい…? 妹キャラ登場かー。EDゴミで草。

14話 ☆8
メスガキちゃんさぁ。まだ決闘やんのかよ。
戦いの規模が小さいというか、ラノベ感が残念というか。
考察厨大当たり。こいつもう退場か。ED不快。

15話 ☆8
いや、こいつ捕まってないんかよw そこまで落ち込むか?
シャディクは地球を守りたいんか。そんな悪人ではなかったな。
地球に売れば解決するというのはよくわからんが。学校狙うとか畜生か?
まあ夜だが。これ今どこで誰が戦ってんの? 地球? クソED

16話 ☆8
スレッタとの距離感めっちゃ遠のいてんじゃん。
エランくんまだ敵対してんの? けど勝手に攻めて来る方が悪いよね。
まあこいつ割とサイコパス入ってるな。それがあの1話か。

17話 ☆9
こいつサイコパスだよな。レズなのかノンケなのかはっきりしろ。
負けフラグ立ってますよ。NTR

18話 ☆8
黒幕同士の探り合い。秘密あっさりばらすじゃん。
押収されたのに普通に乗れるようになってるのか...。
母親スレッタへの愛はあるのねw

19話 ☆8
この寒いCM二度と流さんでくれ。スレッタ虐。とうとうバレた。
宣戦布告の動機作り? 母さん暴れすぎだろ。ミオリネ捕まった…?

20話 ☆8
出席して話聞いてないとか大学の俺かよw
壊したとこで対立深まるだけなんだよな。父殺したことそんなに皆に知られてるのね。結局シャディクって何をしたかったの?
エランくんこんなキャラだったんか。そりゃ殺されるわな。

21 ☆6
電力不安定だからトマトw トマトだけ渡されても。エリーって誰だ。
エリクトか。やばい、ストーリーに着いて行けない…。

22話 ☆7
ガチの決闘で草。実際あの殺しはしゃーないだろ。
戦争でそんな甘い事言ってられない。
シャディクが結局何をしたかったのかよくわかってない。
結局人殺してて草、それとも無人機か?

23話 ☆7
グエルの弟に見覚えがない。グエル死ぬのか…。ラスボスの母親。
何と何が戦ってるのか全くわからん。

24話 ☆7
同情を誘う。なんでお母さんに逆らえるようになったのか。
何が起きてるかわからんw 幽霊。音入れ忘れてますよ。
服にあってねーな。てか、ハッピーエンドとは思わなかった。

曲評価(好み)
水星の魔女 OP「slash」☆8.5
ED「Red:Birthmark」☆2.5
24話IN「宝石の日々」☆7

{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2023/09/25
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ブリキ野郎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

これがガンダムか

ガンダム作品の中でもかなり異色だ。
おそらく古いガンダムファンなどからは、この新しいガンダムについては賛否両論あるかもしれない。
自分のようなただのアニメ好きからすれば、このガンダム作品は傑作だったという感想になる。
おそらくテーマは、家族愛と友情ってところだろう。
恋愛模様は少な目。

主人公がスレッタという女の子であるが、肌黒い色気のほぼない女の子だ。
スレッタとミオリネという女の子2人をメインの視点とし、政治や民間企業の利益に巻き込まれていく学生という立場で、物語が描かれていく。
この二人だけの視点だけでないところが、かなり評価が高い。
過去のガンダム作品は政治色の強めな作品が多かったが、ここに企業、家族など、およそ一般の人々が関わる事象が如実に加えられ、かなり共感を得やすい形になっているように思う。
百合的要素も新たに加えられ、二次作品への誘導もされているのだろうか?
とはいえ、そこまであからさまでもないので、百合的てぇてぇに抵抗ある人でも見られる作品に仕上がっている。

20話頃からどんどんストーリーが駆け足になっていったのは、話の内容的に2クールでは収まりきらなかったのだろうなぁと感じたが、なかなかそれも気にさせないような作品の作り方であった。
この点からも、相当練られた脚本だろうと思われる。

私自身として、こうしてレビューを書く場合、よっぽど面白くない作品であるか、もしくはよっぽど良く出来た作品、つまりはまぁ印象のめちゃくちゃ深い作品にしかレビューを書かないわけだが、この作品に関しては、確実に後者なので、この作品はいろんな人に観てほしいと思う。
昔ながらの男くさいガンダム作品ではなく、新しい時代のガンダム作品という枠を超えたアニメだと言えるだろう。

本当に素晴らしかった。
制作陣の方々に謝意を。

投稿 : 2023/09/23
閲覧 : 53
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3

ネタバレ

しろくま さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もう終わり?

これだけキャラが魅力的なのに2クールで終わってしまって残念。
今作は学園もので女主人公で仮面も女という事で実験的な作品として最初から2クールの予定だったのか、昨今のアニメ業界的な事情で予算が無くてもうぶち抜き4クールみたいな作り方が出来ないとか?
当然4クールあるんでしょと思ったら普通に24話でさっと終わってしまって残念。
ストーリーはそんなに面白かったとは思わなかったしよくわからない部分もあったけど、とにかくキャラと絵が良くてキャストも良くてもっと魅力的なキャラたちを堪能していたかった。

投稿 : 2023/09/23
閲覧 : 59
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2

さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

何一つ面白くない

話がめちゃくちゃで訳が分からなかった。
グエルの弟は突然頭おかしくなって逆恨みし出すしスレッタとミオリネはダブルヒロインなのにそこまで目立ってない、何より黒幕サイドの人間の始末が有耶無耶にされたりスレッタの母親がなんだかんだ許されたりと納得がいかないシーンがあまりに多い。

1クール目の結婚や百合要素で話題を引いて後は適当に作ったんだろうか。

投稿 : 2023/09/17
閲覧 : 88
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3

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shitasama さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

なかなか良かった

久し振りにガンダムが面白かった
前作なのかわからないけど鉄血があまりにも面白くなかったので、キャラデザからみて同じような感じなのかな〜と思っていたので
season1のラストのぺったんこからどうなることかと思ったけど綺麗にまとまっていたのが良かったな
でも、opとedは圧倒的にSeason1の勝ちだな

投稿 : 2023/09/15
閲覧 : 75
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5

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ナルユキ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 2.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「騙されて良かった作品」の域には達していない

“血染めのハエたたき”で下ろしていた幕を再び開けたアナザーガンダムの最新作続編。
悪い予感は的中するもので、やはりスレッタに自分が殺った事の重大さをいまいち理解させないままミオリネとの距離を物理的にも引き離してしまっており、2人の愛の物語は停滞もしくは幻想入り。一、百合ファンとしては至極残念な展開だ。
その分、アーシアン(地球人)とスペーシアン(宇宙進出者)の軋轢の激化、その内アーシアンとの繋がりを見せたシャディク・ゼネリと2人の地球産ガンダム乗りの暗躍、対してプロスペラが進める『クワイテッド・ゼロ』という謎の計画、そしてボブ(グエル)の行方と再起などを描いていくのだが────少し要素がとっちらかり過ぎではないだろうか?
本作のキャッチーな要素(学園、百合など)に惹かれて漸く初めてシリーズに手を伸ばしたガンダム初心者の私としてはもう少し、シンプルな物語を描いて欲しかった。

【ココがひどい:登場人物こんなに要らなかった問題】
ガンダムシリーズとしては普通もしくは少ない位だとは聞くのだが、私の感覚としては登場人物が多過ぎるし、非道いことを書くが毎度「戦争」をテーマに扱うらしいシリーズにしては本作はキャラが長く残り過ぎたな、と思う。そのせいで様々なキャラの動向を終盤まで気にかけねばならず、最期まで物語に没入できない要因となってしまった。
{netabare}ソフィ・プロネはあんなに早く死ぬんだったら最初から要らないよねと思ってしまう。1st11話ではいかにもスレッタのライバルキャラに見えるよう登場していたのに、そこからたった3話で再戦・後死亡なのだからどうにも「使い捨て」感が漂う。
ソフィが死ぬことによって相棒のノレアがストレスを溜め込み2nd8話(20話)で爆発させる、“ガンダムの呪い”による死亡者を出すことでそれでは死なないスレッタの謎へさらに迫るという効果は確かにあるものの、そのために1キャラ使い捨てる、そして使い捨てのために余計に1キャラ増やすというならば、そのノレアや既出のエランシリーズなどもガンダムのパイロットなのだから、ソフィにあった要素を兼任させても良かったのではないだろうか。{/netabare}

【ココが謎:結局データストームって何?】
1stまでは「人体に有害な電子的物質」として観ていたのだが、本作では話が進むにつれて様々な意味合いと要素が追加されていく。ミオリネ・レンブランとプロスペラ・マーキュリーの会話を抜き出してみよう。

{netabare}プロ『データストームのことはどこまで?』

ミオ『ガンダムの呪いの根源でしょ』

プロ『人間にとってはね。けれどあの現象には既存のネットワークと違う“超密度情報体系”を発現できる側面があるの』

ミオ『超密度?』

プロ『あなたも見たはずよ。エアリアルが決闘で相手を度々“オーバーライド”していたのは、それが理由』

ミオ『じゃあ“クワイエット・ゼロ”って…』

プロ『データストームを利用して、パーメットリンクを介したあらゆるシステムを制御する新機軸のネットワーク構想。エアリアルはそれを起動するためのトリガー』{/netabare}

何とも専門的で、1度流しただけではすんなりと呑み込めない会話内容である。これを理解できるのは相当、ロボットやSF作品に精通している者に限られるのではないだろうか。
『超密度情報体系』という言葉を検索すると、本作の切り抜き以外に東大や厚生労働省などのレポートが出てきてしまったので諦めた(笑)
一方『オーバーライド』という言葉は一般的なIT用語としてあり、端的に書けば「より強い権限による命令の上書き」。本作における「強い権限」とは『パーメットスコア』を指しており、1st時点でパーメットスコア6に到達したスレッタ&エアリアルはエラン4号やシャディクとの決闘でも相手のガンビッドや対GUNDフォーマット兵器『アンチドート』を無力化して勝利した、ということを言っている。
{netabare}『クワイテッド・ゼロ』はこの拡大版であり、紛争が絶えない本作(ガンダム)の世界に蔓延る全ての兵器を1人(デリング主導で進めていたらしいからベネリットグループかな?)が独占・支配して「世界平和(世界征服)」を成し遂げるという計画だったのである。{/netabare}
これらの要因が、今までは「人体に逆流して負荷をかける物」と説明されてきたデータストームにあり、そのデータストームは人体と機体の接続を意味する『パーメットリンク』で初めて言及されていた────じゃあデータストームって結局何なの?という疑問が浮上してしまう。

{netabare}『(エリクト・サマヤは)データストームのその先で私達を待っている』{/netabare}

こんな台詞も飛び出し、いかにも場所や空間、はたまた概念のような意味の含みまで持たせてしまっており、本作を1周ただ観るだけでは大きな混乱を招いてしまう。

【そしてココがつまらない:主人公は誰?グエルとスレッタの尺の取り合い】
まあこのように話をいまいち理解できない人や登場人物の名前を覚えきれない人は、そうできないなりに主人公の活躍のみに注目すればいいのだろう。
しかし、本作における主人公はスレッタ・マーキュリー────とは言いきれず、さしずめ“グエル寄りのスレッタ”と称するに相応しいくらいになってしまっている。
スレッタとミオリネの仲はどうなってしまうのか?
母親の操り人形であるスレッタに今後、どんな運命が待ち受けているのか?
そして何故スレッタは“ガンダムの呪い”に脅かされることがないのか?
これらの疑問や注目点が一段落もつかない状況で2nd3話(15話)のようなガッツリグエル回を挿入したり、{netabare}終盤のスレッタたちがクワイテッド・ゼロを止めようとしている外野で暴走した弟と兄弟喧嘩をしたり{/netabare}するのは非常にテンポが悪かった。
勿論、誤って父親を殺めてしまったグエル・ジェタークの展望も気にはなるのだが、本来の主人公であるスレッタとはいる場所も立場も異なる人物に長時間フォーカスを当ててしまうとそれだけ尺が無くなり内容が詰まるため、視る人の多くが本作に「慌ただしい」「ごちゃごちゃとした」印象を抱いてしまう。この問題を起こさないためには本来、しっかりとした脚本の「構成力」が必要なのだが、どうも本作にはあまり備わっていないようだった。
結果的にタツノコプロの周年記念作品でありながら大体「駄作」と評されるロボット戦争アニメ『エガオノダイカ』と似たような“ダブル主人公”構成も見せてしまっている。
{netabare}提案をするなら、グエルはスレッタとの決闘前に初めて再登場。視聴者に「今までどうしていたんだ!?」と注目させてから15話の内容を流す方がまとまりが良かったのではないだろうか。{/netabare}

【ココもつまらない:成長が伸び悩むスレッタ】
ただ仮にグエル周りを巧く調節してスレッタを立てたとしても、彼女は主人公として「自立」はしないのだろう。本作で判るが彼女は主人公として視るとキャラが弱い。そしてあまり強く育たなかった様に思う。主体性や大目的が────無いわけではないのだけれど劇中で強く感じ取ることが出来ず、状況に流されて埋もれてしまっている様にも見えてしまう。
{netabare}スレッタは『テイルズオブジアビス』のルークと同じだ。外の世界とそのしがらみを知らずに育ち、価値観・倫理観を親レベルの人間に預けてしまっている未熟な子ども。そんな主人公が様々な冒険や出来事を経て「自己」を確立し、実は悪だった親と対立する。概ね筋書きは共通しているのだけど、水星の魔女の物語はあまり彼女に「成長過程」を与えなかった様に思える。シャディクやプロスペラの野望や彼らの起こす事件で畳み掛けて過程をすっ飛ばしてしまったことで、例えば「親に『進め』と言われたからって人を殺していい筈がなかったんだ。だからミオリネさんは『怒ってない』と言っても怒っていた。私を拒絶した。私はなんてことをしてしまったんだ」というようなわかりやすい反省や後悔というものが劇中、ハッキリと描かれていないのである。{/netabare}
グエルの絶望と再起がわかりやすくて熱い分、スレッタの心情描写がよくわからないことにも大きな影響がある。
{netabare}ミオリネに裏切られたばかりなのに学園生活で空元気に『やりたいことリスト』を埋めていく────というのもミオリネにそうするよう言われたのなら「まだお人形感が抜けてないな」ということがわかるし、逆に母親の操り人形であることを痛烈になじられた後なら、スレッタが自分で決めた「やりたいこと」に執心することで密かに反発していることがわかる描写になるのだけれど、単にあらすじの通り『悲しみを振りきるように~』とか『強がって結果を受け入れたフリをしている』というのが理由では、この時点では正体のつかみ所がない彼女を描写したにしては随分と底が浅く感じる。
仮にそうやってミオリネ関連に心の整理をつけていたのだとしても、エリクトとプロスペラに「自由」と称して捨てられて以降は一転して引きこもってしまうあたり、自ずとスレッタの「優先順位」というものが描写されてしまったのも残念なところだ。
そしてどんなに打ちのめされても人間は生き物、食欲には勝てない。それは判るのだが、何も切欠もなく消灯された冷蔵庫を漁ってつまみ食いしているところからなし崩し的に復帰────という流れには思わず「おう、意外とメンタルずぶといじゃねえか。涙返せよ」とツッコんでしまった(笑){/netabare}
結局、スレッタの人を殺した罪悪感が薄いまま物語が終わったので彼女がしっかり成長できたのかどうかがわからない。「変わったよね」と声をかけられていたけどとてもそうは見えなかったし、 仮に成長できていたとしても、そのパターンはグエルの後追いでもある。

【他キャラ評】
ミオリネ・レンブラン
血染めのハエたたきを間近で目撃したからか、幾分かお花畑思考に変心。スレッタからエアリアルを取り上げたり、激化したアーシアンのデモ活動の解決に乗り出したりする。
{netabare}血は争えないという一面と、まだか弱い少女だという一面の両方が推し出されるキャラクターなのは1st時点で織り込み済みなのだけれど、それでもブレのある印象と、スレッタの身を案じてわざと婚姻関係を断ち切った際のワードチョイスに残念感を抱いてしまった。
前述したが、ミオリネの言った言葉によってはその後、スレッタが『やりたいことリスト』に打ち込む意図を深く考察できる材料になるやも知れなかったのだが、それが単に『弾除け』だの『水星のお上りさん』だのという冷淡な悪口では「やっぱデリングの娘なんだな」以上の感想が出てこない。{/netabare}

ラウダ・ニール
『あいつのせいだ……ペトラも、学園も、兄さんが変わったのも……!』

{netabare}『殺してやるぞミオリネ!!』


まあ下の台詞は言っていないのだが、一見無関係な人物に殺意の矛先を向けてしまうともれなく『ボボボーボ・ボーボボ』のパロディと疑われる。仕方ないね
この展開のおかげで本作はTwitter(現在名:X)でまたまたトレンド入りする程SNSで沸き立つのだが、冷静に考えると企業間戦争や貧富の差による軋轢なども描くシリアスなロボットアニメが、ギャグ作品と同じくらい酷い展開を描いたとも言えてしまう。
元を正せば兄・グエルをおかしくしてしまった(恋に落としてしまった)のはスレッタの方であり、彼女が学園に転入し、グエルに決闘で勝利してからが彼らジェターク家(社)のケチの付き始めだ。だがラウダはランブルリングでスレッタらに助けられて以降、もう彼女を敵視しないよう努めている。この点は偉い。
しかし、じゃあ消去法でミオリネを──となればそれはより大きな逆恨みであり、せっかく上放れしていた株も笑いと共に暴落する。再び掌を返してスレッタに憎悪を抱き、ジェターク社製ガンダムで以て彼女に立ちふさがった方がまだシナリオとして整合性があったのではないだろうか。{/netabare}

【総評】
ストーリーは理解できるし映像も綺麗で戦闘作画も迫力がある、けれどいまいちその雰囲気に乗り切れない作品だ。物語に対して「こうなってほしい」という希望が出しづらく、どんな展開を期待して話を追うべきか回を重ねるごとにわからなくなってしまう。
登場人物各位の言動・行動には(逆恨みを除けば)これといった破綻は見られないものの、人数が多く減りもしないが故に彼らの主張が十数パターンも見られて把握に苦労する。そもそも1stから御三家とスレミオの四つ巴状態が継続しているのだから、その勢力図に新たな勢力を披露したり存在を匂わせたり、或いは既存の勢力を細分化したりする前には、これまであった勢力を1つでもきっちり潰したり巧妙に隠しておかなければ話が複雑を通り越して混沌化するのは自明の理だ。
軸が何本も(スレッタ、ミオリネの他にグエルやエラン5号も)立っているという肯定的な見方もできるのだけれど、太い「主軸」が無いために軸毎の満足感は大きく欠けてしまう。
呪われしMS・ガンダムという評価を覆し、GUND-ARMを正しく安全に運用していく話なのか。
地球人と宇宙進出者との格差を是正し世界を平和に近づける話だったのか。
はたまたスレッタやミオリネが大人になり、性差を乗り越えて結ばれる話だったのか。
「全部ひっくるめて『機動戦士ガンダム 水星の魔女』という作品なんだ」と欲張った結論をつけるには、どうにもパンチが足りない。
{netabare}終盤のやっつけ具合がそれらに拍車をかけている。表面的には主人公・スレッタが初めてガンダムの呪いを受けながら、ずっと共にいた姉妹同然の存在・エアリアル(エリクト)に立ち向かい母・プロスペラの計画を阻止するという熱い展開を描いているのだけれども、それが本作のガンダムのあり方や貧困に堕ちた地球の救済に決着を着けるにまで関わっているかと考えたらそれは違うのである。なので後からベネリットグループの総裁代理となったミオリネがいつの間にやらグループを解体して資産を地球側の企業に渡すという発言1つで丸く収めた様にしたものの、現実的側面に当てはめて結局、その場しのぎにしかならなかったことも描き「様々な問題を片づけるのはこれからだ」という俺たたエンドに近い形で締められてしまった。「投げっぱなし」とも言えてしまうだろう。{/netabare}
{netabare}その放り投げた未来へ向けてスレッタとミオリネが隣り合って向かうというのも、大団円に見せた都合のいい幕引きだ。
母親の洗脳の影響が大きく、ガンダムの中にエリクトがいて彼女が手を下したということを鑑みても、やはりそれらに同調して人殺しを何とも思わなかったスレッタと、そんな彼女を見て恐怖と忌避感を顕にしたミオリネが無事に結ばれるという結末は納得感が薄く、互いの価値観を擦り合わせる「対話」の時間も本作で畳み掛けられる事件のせいで十分にとられてはいなかった様に思う。
勿論、最終的にはスレッタが自分で「間違っていたのは自分の方」と折れたわけだけども、その時の状況から考えてしおらしいミオリネへ寄り添うため────ひいては彼女を立ち直らせるための「言葉」でしかなく、スレッタが真にミオリネの望んだ倫理観を持ち得たかどうかは定かではない。共に物語のクライマックスへ立ち向かい、描かれない未来でも同じ場所で同じ薬指に指輪をするような2人だからこそ、もう一度1st11話のような尊い「恋愛」描写は入れて欲しかったのが本音である。{/netabare}
まあ百合云々は差し置いても素直で内気、そして「故郷に学校を建てる」という目標を持つ女の子を主人公に立てたからこそ、その成長や友情、併せてかしましさ溢れる「青春」なども存分に見せて欲しかったのだが、ガンダム作品にそういった要素を求めること自体ナンセンスだったようだ。
となれば私は前作から続くキャッチーな要素にすっかり騙された形となるわけだが、この作品がまどマギや『あそびあそばせ』のような「騙されて良かった作品」の域には達しているとも思えず、結局ややしこりの残る作品だと感じてしまった。

投稿 : 2023/09/14
閲覧 : 113
サンキュー:

9

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

正義、間違い、そして、前に進むと言うこと

ガンダムのTVシリーズを観るのは初めてです。(OVAのポケ戦は観たことあります。)
私は、もともとガンダムは観ないのですが、なぜか今作は観て見たくなりました。
なぜなら、巷で話題の「トマト潰し」事件が気になったからです。

さて、どんなものでしょう?

この物語は、本編の前にまるまる1話分のプロローグがあります。
最初からとても面白いじゃないですか!
これは、続きがとても楽しみです。
それに、クオリティもとても高い!
と、思いきや、本編になると少しクオリティが落ちる感じですかね?
いや、実際は、本編もそれなりにクオリティは高いのだと思います。
しかし、プロローグの方がそれ以上に高すぎるだけなんですよね、きっと。


■ガンダムに魔女!?
{netabare}
最初から疑問符でした。
ガンダム=戦争の道具=機械=科学って思っていたので「魔女」っていったい!?
非科学的なものを使うなんて、ついにガンダムもネタが尽きたのかって心配しました。
でも、こう言った戦争に非科学的な呼称って珍しいものじゃないんですよね、きっと。
最近でもTVで報道された「キーウの幽霊」とかもありましたし。
戦争は精神の極限値を超えるので、"超"精神的な発想がでてくるのかもしれません。
{/netabare}

■ミスリードと言う名の壮大な罠
{netabare}
プロローグでは、ある女の子が登場します。
その子は、ガンダムとシンクロできるすごい能力を持っていました。
その能力は、普通の人には難しいとされているものでした。
その後、事件は発生します・・・。

そして、時は経ち、その子が成長し17歳前の女子高生として登場したのが本編です。
と、ここまではいいのですが、
物語の序盤にプロローグで起きた事件は「21年前」の出来事と言っていました。
「ん?、んん?」
なんだか計算が合わなくないですか・・・?
しかし、物語は、このことには特に触れずにどんどん進んでいきます。
一視聴者としては、嫌な予感しかない状態で物語を見続けないといけません。
なかなかやってくれますよね。
{/netabare}

■ガンダムのことが少し分かったかも
{netabare}
ガンダム初心者なので、ガンダムについて深く語ることはできません。
しかし、初心者なりにガンダムについて分かったことがあります。

まずは、モビルスーツと言うロボットは、主役ではありませんでした。
あくまでも物語を語るための手段でしかないと言うことです。
つまり、ただの戦争の道具です。
確かにロボットアニメなので、ガンダムを見せるシーンは多いです。
しかし、そこで描かれるのは、ガンダムに搭乗する人物の苦悩のドラマでした。

では、なぜ、そこにドラマが生まれるのでしょうか?
それは、敵味方には分かれていますが、勧善懲悪ではないからです。
つまり、どちらも自分の正義のために戦っているからです。
ロボットで悪い怪獣や宇宙人をやっつける的な話ではないのです。

また、「勝てば官軍負ければ賊軍」と言う言葉があります。
しかし、ガンダムは、それでは割り切れないところが、やはりガンダムなのです。

視聴者としては、ガンダム=味方=正義で、それと戦うものは敵=悪と考えがちです。
しかし、悪と思っている方も実は自分たちの正義のために戦っているだけなんです。

今回のガンダムは、そのガンダム=味方=正義と言う考えを見事に打ち砕いています。
そうです、敵もガンダムなのです。
つまり、ガンダムから味方がとれたのです。
そして残るのは、ガンダム=正義と言う概念だとしたら・・・。
敵も味方もどちらも正義なのです。
そもそも、ガンダム=正義と言う考え自体が間違っているのかもしれません。
なぜなら、ガンダムは、あくまでも、ただの道具なのです。

そして、今回、その敵と味方、それを示す構図は、地球民VS宇宙民です。
これがとても上手いのは、主人公率いるこちら側と思われる人々、
つまり、味方は、宇宙民であることです。
でも、一視聴者としては、当然、地球に住んでいるので、
どうしても地球民が味方であり、正義と考えたいところです。
しかし、そうはさせてくれないのです。
主人公たち宇宙民は、地球民と戦うのです。
ここで、視聴者の心の中の葛藤をも利用しようとしています。

でも、これは視聴者に気づいてほしいことがあるからです。
それは、敵と味方であっても、どちらが善でどちらが悪ではないと言うことです。
どちらも正義なんです。
でも、その正義とは、あくまでもそれぞれの人たちの中だけの正義だと言うことです。

そして、その正義と正義のぶつかり合いがあるから、そこにドラマが生まれます。
これがガンダムだと思います。

劇中でそれを象徴する印象深いセリフが最終回にありました。
「いったい何が正しかったんだろうな・・・。」の問いに対して、
「人の数だけ正しいがあるもの、いつか必ずどこかで間違うのよ。」
とヒロインの一人ミオリネが答えるのですが、なかなか奥が深いですよね。

そして、こうも続けます。
「それでもできることをするの。」と。

このセリフが意味することは、前の回でその真意を語っていました。

「正しくっても、間違っていても、自分のやったことは取り戻せない。
 なにも手に入らなくても前にいくしかない。」

個々が思う正義の違いから間違いは生まれます。
それは、人類からは、なくなりません。
そして、その間違いは、取り戻すこともできません。
だから、人類は、結局、前に進むしかないと言っているようです。

奥が深いと思います。
私は、他のガンダムは、知りませんが、どんな感じなのでしょうか・・・?
少し興味がわいてきました。
{/netabare}

■まとめ

なるほど「トマト潰し」事件は、とても衝撃的でした。
この物語では、場面ごとに登場するトマトがキーになっていましたよね。
最初は、ミオリネのトマト作りを主人公のスレッタが手伝うところから始まります。
スレッタとミオリネの心の成長と絆がトマトに投影されていたんだろうと思います。
その中での「トマト潰し」事件は、なかなかでした。
(実際には、トマトではないんですけどね・・・。)
それにしてもこの場面は、名場面だと思います。
なぜなら、正義と間違いを天秤にかける言わばこの作品のテーマそのものだからです。

TVシリーズとしては、私としては、初めてのガンダムでした。
昔からとても人気があるシリーズと言うのも納得できた気がします。

この作品は、多少子供っぽいところもありますし、ご都合主義的な展開も多いです。
しかし、最初は、わきあいあいとして、ほのぼのとしているのに、
気付くといつの間にかシリアスの真っただ中だったと言う展開が好きな人には、
面白いと思います。

投稿 : 2023/09/07
閲覧 : 99
サンキュー:

20

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

見るなら週1ペースか間を開けすぎないで!

2023/08/20 初投稿
2023/09/03 EDについて加筆

Season2です。

Season1のレビューでハッキリとした評価は最後まで見ないとなんとも言えないと書きました。(1クール終了時点だけで判断すれば,あんまり面白く無いとも・・・^^;)



さて,最終的な評価は?



すいませんm(__)m
またもや評価保留です
「鑑賞状況」の項目をご覧いただければ分かると思いますが,途中断念です・・・
理由は作品にあるのでは無く,自分の視聴スタイルにあります。

自分は基本完結した作品を連続して視聴するスタイルです。
『水星の魔女』もそうするはずでした。
ところが自分が主に視聴している配信サイト(U-なんとか)で〇月○日で配信終了の記述が・・・
慌てて見ました。
たしか,一度配信終了してすぐに再開されたのですが・・・
おそらく,1クール目を一気見させて
2クール目のリアルタイム視聴への導線作りだったのかと思います。
しかし自分はその導線には乗らずに2クール目完結後の一気身のスタイルでした。
しかし,見始めると問題が,これまでの内容をかなり忘れているのです・・・
以前にも同じようなことを描きましたが
リアルタイムで3ヶ月なりの時間をかけて視聴した場合3ヶ月間の記憶としてそれなりに色々整理され記憶としてそこそこ定着します。
しかし自分のような一気見のケースだと作品内の情報は短期記憶として処理され,作品終了後定着する記憶は限定的になるような気がします。(あくまで自分の体験上です,単に物忘れが激しくなった説も有り^^;)

そんなわけで,前髪がピンクの人って誰だっけ??とか
ぶっちゃけスレッタとミオリネとピンクのミッキーマウスみたいなシルエットのキャラ(チュアチュリーと言う名前らしい)とロランセアックとグエンラインフォードが合体したような色黒イケメン御曹司(シャディクって名前らしい)とお母さんくらいしか覚えていないのです^^;
(^_^;)\(・_・) オイオイ

おかげでさっぱり内容が入ってこない

PROLOGUEでスレッタの名前がエリーでスレッタでは無かった理由が分かったり
イラッとくる悪役と認識していたシャディクにはシャディクの正義があるとか
ガンダムっぽくはなってきたのは分かったのですが
どうしても気がつくと寝てしまう・・・
見直してもまた寝てしまう16話を見ていたはずが気がついたら18話とか・・・
とにかく何度見ても寝てしまって,先に進めないのです・・・

結局お盆休みを無駄に消費し,断念しました・・・

気力があるときに,最初から通してみようと思います。

そんなわけで,まだ評価はデフォルトの★★★ですf^^;


2023/09/03 加筆部分
重要なことを書き忘れていました。
アニメ本編は視聴休止中なのですが・・・
ED「Red:birthmark」はすごく聞いています!
神ED
まず,ボーカル アイナ・ジ・エンド
すごい!!第一声の「もぉぅ~」の時点で心を鷲づかみにされました。
唯一無二のボーカル
調べたらBiSHのメンバーだったとか
BiSHについては名前を聞いたことがある女性グループ程度の認識でした
もっとアンテナを高くしなくてはと反省しました。
アイナ・ジ・エンドさん振り付けもしているとか
「Red:birthmark」のMVも自身による振り付けかは分かりませんが
前衛舞踏寄りの曲とすごくマッチした印象的な舞いでした。
作詞・作曲・編曲はTK
オッサンなのでTK=小室哲哉?と思ったのですが
作風が結構違う感じ
これも調べたらTKとは「凛として時雨」のボーカル・ギターだそうで
こちらも不勉強でした。
EDアニメーションも曲にマッチした素晴らしいアニメーションで視聴した分については毎回飛ばさずに見ました!

投稿 : 2023/09/03
閲覧 : 121
サンキュー:

19

jukki さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ガンダムシリーズ初めて見たにわかとしては満足

他のガンダムがどんなのか全く知らないにわかとしては初のガンダムシリーズってだけで新鮮だったし、あとは衝撃展開+百合要素で十分完走までいけた(少し説明不足感はあったけど)。
個人的にキャラデザが古臭くなくて好みのキャラが多かったのも見るモチベになった。

投稿 : 2023/09/02
閲覧 : 49
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2

ネタバレ

マサ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1
物語 : 1.0 作画 : 3.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 1.0 状態:観終わった

【27点】バズ要素だけを意識した結果作品としてお粗末な出来に。

水星の魔女シーズン2。シーズン1からの続きなので概要は省略。

最後のアレがやりたかっただけで1期に輪をかけて中身が酷くなっていた。2期は全体的にキャラの話がとっ散らかりすぎていて印象に残らない…というより悪い意味でしか印象に残らない。グエルの弟が勝手に逆恨みして暴走する話がとりわけ酷く、本編とは関係ない上に行動原理にも理解し難いところが多くツッコミどころ満載過ぎて疲れる。スレッタはまったく成長しないしミオリネもヒロイン力に欠ける、問題になっていた宇宙人格差や会社企業やガンダム関連の技術の平和利用は丸投げされ、プロスペラが起こした一連の騒動が本人無罪で有耶無耶になっている等、風呂敷を広げるだけ広げた挙句全くたためてないどころか皺を増やしている状態。

ライブ感だけに集中させると作品は駄作になるというスパスタ2期と同じ轍を踏んでいた作品でした…

投稿 : 2023/09/01
閲覧 : 90
サンキュー:

3

タイガー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

『だから…ガンダムなんて…もう乗るな』

ガンダムシリーズの最新作

ガンダムシリーズゎ初見なのですが、ガンダムの戦闘シーンってすごいですね!!
すごくかっこよかった!


学園がテーマなのが斬新!ということでなんで学園テーマなのかとか注目してみました

現代に沿った内容と、1歩、2歩。これからの未来に繋がるお話でとてもよかった印象

大規模な戦闘だったのに意外と平和な終わりを迎えたところゎ気になりましたが

他のシリーズも見て勉強しよう!と思った作品

投稿 : 2023/08/21
閲覧 : 75
サンキュー:

2

ポリゴン@Radio さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絵がきれい!

理解力がないのでなんとなくでしかストーリー分からなかったが面白かった!
絵がきれいすぎる!

投稿 : 2023/08/19
閲覧 : 30
サンキュー:

1

まあ君 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

魅力的なキャラが見当たらなかった

主人公を含め,魅力というかカリスマ性を感じるキャラが一人もいなかった.
それと,私が古い人間だからだと思うのですが,同性愛的な話とか,学生が起業する話とか,イマイチピンとこなかったかな.地球が搾取される側というのも,何となく違和感があるし.
「これまでにないパターン」を強引に模索した結果,何とも中途半端になってしまった感じ...

「ガンダム」だけに敢えて辛口とさせていただきました.

あと,夜遊びでしたっけ.何か半ボーカドイドみたいな感じで,やっぱり馴染めないですね...ちゃんとした歌をじっくりと聞かせて欲しい.

投稿 : 2023/08/13
閲覧 : 63
サンキュー:

3

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「ガンダム」であるがゆえに損してる感じ

個人的な評価ですが、これがオリジナルロボットアニメとして作られていたら良かったと思います。

SF設定もファーストガンダムを裏返したような設定(パーメット粒子など)だったりするので確かに「ガンダム」的な部分はありますが、新世紀エヴァンゲリオンのような斬新な設定というわけでもないので、いっそのこと「ガンダム」であることが足枷になって作品の自由度が減ってしまっています。

これは視聴者側にも問題があって「ガンダムだから観る。でなければ観ない。」

という人があまりにも多いので制作側もガンダム以外のコンテンツの許可が降りないからだと思います。

なんでもそうですが、思考停止は作品の質を低下させるだけでなく業界の硬直化を意味するのです。

アニメを見るからこそ、思考停止せずに柔軟な姿勢が求められている気がします。

投稿 : 2023/08/10
閲覧 : 116
サンキュー:

6

lostmemory さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

一言だけ

金儲けのために作られるガンダム作品は
もううんざりだ。SEED辺りから完全におかしく
なってしまった。∀とか見て欲しい。コレ本当に
プラモとか売る気あるの?って内容なのに、
最高に面白いから。
以上。

投稿 : 2023/08/07
閲覧 : 56
サンキュー:

2

pin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

要素盛り過ぎ中途半端

要素盛り過ぎ中途半端

投稿 : 2023/08/05
閲覧 : 87
サンキュー:

2

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機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
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機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2のストーリー・あらすじ

その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。(TVアニメ動画『機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2023年春アニメ

声優・キャラクター

スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽・白石晴香
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
サリウス・ゼネリ:斧アツシ
ヴィム・ジェターク:金尾哲夫
ニューゲン:勝生真沙子
カル:小宮和枝
ネボラ:沢海陽子
ゴルネリ:斉藤貴美子
ラジャン・ザヒ:花輪英司
ラウダ・ニール:大塚剛央
フェルシー・ロロ:高田憂希
ペトラ・イッタ:広瀬ゆうき
セセリア・ドート:山根綺
ロウジ・チャンテ:佐藤元
プロスペラ:能登麻美子
マルタン・アップモント:榎木淳弥
ヌーノ・カルガン:畠中祐
オジェロ・ギャベル:KENN
ティル・ネイス:天﨑滉平
リリッケ・カドカ・リパティ:稲垣好
アリヤ・マフヴァーシュ:島袋美由利

スタッフ

企画・制作:サンライズ
原作:矢立肇/富野由悠季
監督:小林寛
シリーズ構成・脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン原案:モグモ
キャラクターデザイン:田頭真理恵/戸井田珠里/高谷浩利
メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之
チーフメカアニメーター:久壽米木信弥/鈴木勘太/前田清明
副監督:安藤良
設定考証:白土晴一
SF考証:高島雄哉
メカニカルコーディネーター:関西リョウジ
設定協力:HISADAKE
プロップデザイン:絵を描くPETER/えすてぃお
コンセプトアート:林絢雯
テクニカルディレクター:宮原洋平
美術デザイン:岡田有章/森岡賢一/金平和茂
玉盛順一朗/上津康義
美術監督:佐藤歩
色彩設計:菊地和子
3DCGディレクター:宮風慎一
モニターグラフィックス:関香織
撮影監督:小寺翔太
編集:重村建吾
音響監督:明田川仁
音楽:大間々昂
製作:バンダイナムコフィルムワークス/創通/MBS

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