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「千年女優(アニメ映画)」

総合得点
71.9
感想・評価
445
棚に入れた
2149
ランキング
1213
★★★★☆ 3.9 (445)
物語
3.9
作画
4.2
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.8

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千年女優の感想・評価はどうでしたか?

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

女優もまた出演作で何かを探している……。

尊氏はアニメ等のエンタメ作品を観るのが好きなオタクですがw
あにこれ等のレビューサイトで、色んな感想を見るのも好きです。

もっと言えば、好きな作品の公式ガイドブックやラジオなどを通じて、
スタッフや役者さんが何を感じて作品に携わっているか?
エピソードを通じて、その人生の一端を知るのも好きです。

世に出た作品というのは、その場限りで完結する固形物ではありません。
作り手、視聴者、演者……多くの人々に共有され、
各々の想いが投げかけられることで、
様々な表情を見せる、ダイナミックな変動物なのです。

だからこそレビューサイト等で、
現在進行形で広義の作品が変化していく様を見るのは止められませんw


戯れ言はさておきw今は亡き今敏監督作品であるこのアニメ映画を観ると、
こうした感傷が益々強くなります。

ある女優が出演作の中に“探し物”を求めた半生。
それを現実と撮影現場、出演映画、
さらに時間の流れまでもが曖昧な独特の空間に、
女優を取材するインタビュアーが飛び込み、
時に女優の出演作に乱入する(笑)

この時に因果を超越した、ある種、異様な映像作りで実現した、
“超特等席”で、一人の女優の人生を体感した気分を味わえる。
本作のこのダイナミズムがたまりません。

演技を通じて七変化できる女優の切り開く世界の大きさ。
それでもなかなか見つからない“探し物”の行方。
演じることと人生の奥深さを実感できる贅沢な逸品。
舞台裏を覗き見したい方などにオススメです♪

投稿 : 2016/04/18
閲覧 : 342
サンキュー:

30

ネタバレ

大滝政人 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

映画の映画

お気に入りの棚に入れてるのに、
いつまでもレビューを書かないのは、
どうかと思ったものなので書いてみますかね。

私的に今敏監督作の中で最高作でありますが、
根本的に面白くはない(観る人によるかな?)ので、
私は何度も観たいとは思いません。
レビューを書く為に今一度、視聴しましたが、
おそらくもう観ないでしょう。

一度でも良いので観てもらいたい作品ではあります。

例えば貴方が日曜の午前中にTVを点け、
何かのヒーロー物を観たとしましょう。
ヒーロー達は色分けされており、
リーダーのレッドを初めとして、
他にブルーやイエロー、グリーン等がいます。
ヒーロー達は、それぞれ得意な分野がありますが、
主人公のレッドには得意な事がありません。
しかしレッドは恐るべき素質を秘めていて、
それを見抜いた博士にスカウトされ今に至るのだった。
なにしろレッドは条件さえ満たせば、
どんな敵をも必ず一撃で打ち砕くスゲー技が使えるのです。
その条件とは悪に対する怒りが頂点に達した時である。

とまぁネタバレを避け微妙な話をしましたが、
予備知識ゼロから本作を観るよりは、
マシではないかと思い書いてみました。

本作の内容の半分は、こんな感じでありますが、
これを、そのままやってしまったら、
とてもじゃないが大人が観る作品とは言いがたい。
それに本作が描いている事は、もっと深い意味を持つ。

以下、ネタバレ。
{netabare}
では早速、言ってみます。

開始早々に元大女優は鍵の意味を口にしてくれます。
本来は何の鍵であるかは、すぐ後で出てくるし、
絵描きですから中身も予想がつくでしょう。
それを特別な物の様に言う質問に対し、
恥ずかしがり屋な少女の自然と出た勇気が微笑ましい。
もちろん鍵の君にとって大切の物であるのはウソではない。
仮にも招待するのだし、もう少し自分と、
好きな世界の事を話したいのだろう。
そんな鍵が彼女にとっても特別な物になるのです。

これまでの人生において、
貴方にも憧れのあの人に位置する人物が、
一人くらいはいただろう。
本作は愛よりも恋の割合の方が多い。
愛の力…と言うよりも恋に焦がれる無限の可能性、
つまりはその無敵さを描いています。

しかし、どんな偉人であっても人である以上、
老いからは逃れられません。
人は自分の欠点や認めたくない何かを、
自己防衛の為か目を背ける事が出来ますが、
彼女の場合は、どうでしょう。
彼女の身から鍵が離れていく時、恐怖が訪れます。

最後のセリフは「PERFECT BLUE」と同じく、
不評な方もいるでしょうが、
私は本作の場合は素直に良かったですね。
彼女は自分自身を認め答えを出すのです。
かくして大女優は大女優として幕を閉じるのである。
終盤の彼女のセリフは鍵の君に会う為のものだと思います。

要点だけ整理してみます。

まずは老婆について。
「あやかしの城」以降も彼女を苦しめる老婆の正体…
それは…なんと俺だぁ! (ウソです、ごめんなさい)
真面目に答えるとセリフの内容からして、
未来の彼女でありましょう。
そして彼女は「いずれ分かる時」が来て隠居する。

次は鍵について。
彼女にとって何を開ける鍵なのかだが、
それは俺の…もとい、
純真な少女たる心を開く物でして、
過去の彼女でありましょう。
少女時代の時は元々、少女ですから、
純真な少女たる心を保つ鍵であり、
開ける物ではなく閉める物となります。
彼女は少女のまま大人になれたのではなく、
大人になっても少女の強みを振るっていたのですから。
大人の彼女が外から鍵を開く度に、
少女の彼女が内から大切に閉めてくれるのです。

最後は本作において私が最も重要視している、
教えて先生!について。
ここでは鍵を所持していないので、
なんだか棒読みと言いますか抜け殻の様ですが、
映画の時とは違う「演技」になっていきます。
現代の彼女は鍵を所持しているからである。
「好きだった」と過去形なのが痛々しい。
彼女は隠居したとはいえ、
あやかしの老婆に近い存在なのは変わりはない。
だから彼女は忘れる様に努力した。その後悔。

まとめます。

これまでの彼女の演技は演技ではないはず。
ですが彼女は最後に本当に演技をするのです。
鍵の君の事が好きだからこそ、
「その想いの先は鍵の君ではない」という演技を。
そこには、あやかしの老婆の姿はありません。
老婆の千年の運命(さだめ)から解放され、
鍵の君に会えるのです。
これまでの彼女の映画は、どうでしたか?
演技ではない演技を続けていては、
千年の運命からは逃れられません。
いくら追いかけても鍵の君には会えない事を意味します。
約束を守る為の愛の意志が終盤のセリフなのです。

一応、最後のセリフを言葉通りに受け止めてやるとだ…
時は満ちた。いざ行かん境界の向こうへ。
少女の心を吸収しパワーアップした老婆は、
死後も生き続けるクリーチャー千代子となり、
「神演技をさせろ!理由?輝きたいからに決まってんだろ!?」
という悦楽の為だけに鍵の君は、この怪物に追われ続ける事となる。
そして彼女の恋が実る日は今後も来はしない。
まさに千年女優…どこまでも行け。
なんて解釈を貴方はしたいですか?
私はしたくありません。

正直、私の解釈は外れです。
なぜなら私的な願望なので…
{/netabare}

投稿 : 2016/03/07
閲覧 : 437
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

実に面白かった。

投稿 : 2016/02/15
閲覧 : 190
ネタバレ

VriNl57730 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

追いかける、それが確かで有る必要など無いのであります。

もう、がむしゃらにただ無我夢中で最期まで走り続ける作品、いや終わりがない果てなき無き生の追求というべきでありますか。彼女は出会って、見つけてしまったのです。そこからは彼女はもう走り出したら止まらないのです。ラストはもう誰も追い付けないところまで行ってしまうのであります。彼女をある意味で苦しめる出会い、別れ、老い、あきらめ、憧れ、あの人、鍵、呪い、それらの先にあるもの、それは自分の軌跡すべての自己肯定なのであります。もうストイックもストイックなのです。間違いなくアニメ史に残すべき一級品、これぞジャパニメーションなのであります。

投稿 : 2015/11/26
閲覧 : 236
サンキュー:

4

ネタバレ

ひらめ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

え、こっから映画なの?

大女優、千代子の恋のお話。

過去に演じた役(出演した映画)にのせて千代子の過去を語っていく。
この言葉は役としてのセリフなのか、それとも本人の本当の思いなのか。
そこらへんの、現実と幻想が混ざった感じはやっぱりすごい。


{netabare}
終盤の走るシーンが特に印象的でした。
今までのいろんな千代子が混ぜこぜになって走るシーン。
あれは、どんな時でもあなたを追いかけて走っていましたって、
そういうことを表してたのかな。

初恋の人を、追い続けて、追い続けて
結局あの人には会えなかった。
何とも切ない話です。

んで、最期はあんなセリフで締める。
あれにはビビった。
{/netabare}

{netabare}
最近、某「時をかけるアニメ映画」やってたけど、
あの主人公が将来、千代子みたいにならないことを祈る。
わりと境遇が似てる気がするんで。
{/netabare}

投稿 : 2015/07/31
閲覧 : 246
サンキュー:

2

サブアカウント01 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

最後のセリフがいい。

あまり自分には面白さは分からなかったのですが
最後のセリフはとても印象に残ってます。


「あの人を追い掛けている私が好きなの」
普通の解釈では、
純粋でエネルギーのある若い自分を演じていたといった解釈なのだが
個人的にはこのセリフこそが演じているモノだと感じた。


他人には最後まで一人の男を愛する一途な綺麗な女として演じきり
自分の傷ついた心には私が好きなのはあの男では無く私と
したたかな女を演じきったのだろう。自分の心に鍵をしめて。


たった一言でこの作品の深みが何重にも膨れ上がった。
女性にオススメの作品です。

投稿 : 2015/07/25
閲覧 : 265
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

千年を納得させる女優の回廊

今敏監督作。

本作は大女優千代子に、取材を行い談笑しながら物語が進まれる。名女優ゆえ、めったに取材に応じないが、何かを開ける鍵を渡すため訪れた取材陣。ただ話はソファーに座りながら、その一女優の出演作を時代と合わせ、女優の年齢の順に流されていく。

本作の面白い所は、何の前触れもなくその映画の世界に入り込ませ、そんな中、取材者2人も同じ世界に入り込み取材を行うという疑似パラレルな展開。それを現代の取材時間(ソファーでの取材)と、疑似パラレルの取材時間(映画の中)を唐突に移り変えて、時間の感覚をずらしてきやがる所。

最初の出演作で女優になる決意をした彼女と同じように、見てる側にも映画(本作)を見る価値ある、風な演出ほどこし、彼女は恋人を探して疑似パラレルの幾つもの世界を渡り歩くことになる。

出てくる疑似パラレルは、関東大震災、満州、戦時中の投獄等々。時代劇からSF風までの彷徨う時の回廊。ここが社会派アニメ的にも魅せられ、深みみたいなものを感じるし、勘ぐって社会派としても見ちゃった回廊。

疑似パラレルの変化を通して様々な役をこなしながら幾つもの物語を魅せてくるし、取材野郎も役者としても噛んでいたりして、一癖あるドキュメンタリーなのか、ロマンティックな恋なのか、社会派アニメなのか、鍵という伏線によるサスペンスなのか、と、いうフェイクらしいものを入れてくる。

「現在の取材による時間」「様々な疑似パラレルによる時間」
「疑似パラレルの中で経過する役と年齢」「演出のフェイクによる感情変化」
そんな側面を持ちながら、一つ芯を通した鍵と恋。だがその芯にも癖演出。

千年を感じさせる為に用意された幾つもの疑似パラレルやメッセージ的フェイクは、重みと不思議な軽さを伴った、心が安堵したような悲しい心地よさに包まれた。私ごときが、ことの顛末まで書くのは野暮ですなこりゃw視聴して頂きたい一作。

投稿 : 2015/05/21
閲覧 : 888

アイコン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 2.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

千年?女優

千年女優だからって
千年女優してきたわけではなく、
千年に相等する人生を演じ
生きてきた伝説の女優、
「藤原千代子」さんの人生の恋物語。

珍しくエログロやホラーがなく、
ギャグテイストもあり
大衆の方々に見やすいような
作品に仕上がっています。
まぁでも今監督だけあって、
相変わらず主人公が走ります、
とにかく走ります(笑)

ってなことはさておき、
早速レビューをしていきたいと思います。

物語、主人公走りますが、
物語自体に疾走感があったかと言うと
うーん、あまり話が進まなかった作品。
というと、この作品は千代子の「恋」を
重点にストーリーとして描いたものですが、
ちょっと寄り道をしすぎな気がしてならない。
今監督独特の現実と虚構を繋ぎ繋ぎに描いていく描写が、今回は余計に話を混乱させると思います。物語自体の内容はとても単純なものなのですが、複雑に場面がころっころ変わっていくせいで、物語に入り込めない方も多いのでは?パーフェクトブルーの描き方とが上手かったせいか、物語のテーマ性の違いのせいか、とても粗く感じます。
この内容とテーマ性だけでの
1時間半はさすがに長い。
正直、もう少し削れた気がします。

恋といっても、
恋にたいしての男女の距離感や葛藤が
描かれていくわけではなく、
ただひたすら千代子だけに
スポットを当てるだけで、
更に無駄に遠回しな描写や
シーンが多く、テンポが悪い。
その遠回しなわりに伏線があまりにも
少ないので、ちょっとな……て思いました。
ラストも捻りがない。
あれを狂った恋愛と取ってしまう方が
おかしいと思います。
第一、女優という仕事なんだから
少しの自己陶酔欲があっても
不思議でもなんでもない。
あれを「狂った恋」という形のオチで
終わらせてしまうのは、
ちょっと違うんじゃないかな?
と私は思いました。
もっと狂気なラストが
欲しかった方も多いのでは。
キャッチコピーの
「その愛は狂気にも似ている」では
やはりなにか違う気がするので、
なんだかなーと思います。

でも、共感する部分もありました。
若さって、誰かに恋をしていれば、
自然と保てて
しまうんだろうなと思います。
恋をすれば
女優としても大切な
自分磨きにも繋がるし、
身体的な働きとしても、
恋は若さに繋がってくると思います。
でも、やっぱりラストのあれは納得できない(^^;
というかラストにしては
あまりにも描き方が呆気ないので、
終わったあとは思わず
お、おぅ……(¬_¬;)と
正に唖然の状態で
エンドロールの平沢さんの曲を聞いていました。
良い曲でした。

ええ、曲がとても良いのです。
BGMは作り込まれているし、
やはりEDが素晴らしく、
歌詞はよく分かりませんが
とても綺麗で壮大な曲です。
この曲だけでも聴いてみる価値は
あると思います。

作画も相変わらず
一昔前の作品なのに
ぬるぬるぬるぬる動く。
それはそれはアニメスタッフの
力の入り具合が伺えます。

キャラはあまり印象には
残らないかも。
カメラマンの二人は結構存在感
強かったですが。

ってなわけで、この作品。
せっかくエログロ抜きで
大衆向けに見やすくなったのに、
内容の好き嫌いが
激しいだろうなーと思います。
あの演出に耐えられるか、
あのラストに納得できるか、
それに全てがかかってくると
思います。
私はあまり好きではありませんでした。
ただ曲は先程も書いた通り
素晴らしいものなので、
一度拝聴する価値は
あると思いますよ。
作画も素晴らしいですし。

映画ネタも豊富で、
ゴジラっぽいなにかも出てきます(笑)

投稿 : 2015/03/24
閲覧 : 286
サンキュー:

7

ネタバレ

ちくわカロリー1/2 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今敏氏の作品の中でも特に好き

好き嫌いが分かれる作品だと思います。

突然引退した元大女優 千代子はいくつもの時代を渡りながらも常に「恋」を追い求め駆け抜けてきた。
出演したいくつもの作品の役を借り、カメラマンに封印した想いと半生を語ります。時代劇、忍者、戦争、宇宙。
どの役にも、女優人生のキッカケとなった彼を追い求める姿を重ね、熱く語っていきます。
彼女が追い求めてきたものは何だったのか。
今敏氏も千代子も目まぐるしい早さで展開を裏切ってくれました。
また、平沢進氏の音楽がとてもいい。
アニメーションじゃないと表現できなかったでしょう。

投稿 : 2015/02/23
閲覧 : 257
サンキュー:

2

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

☆伝説の女優

惜しまれながら逝去された今敏監督作品です。

往年の大女優の藤原千代子の時空を越えた旅と回顧
のような内容で、訪れた立花氏とカメラマンも時空を
越えていくのが面白いです(*^^*)

戦前とか戦中のモノクロ映画大好きですけど、岡田嘉子(1902-1992)さんの
伝説の逃避行もアニメに挿入されています。因みに岡田さんの映画は観てないです。

藤原千代子さんは先日亡くなられた山口淑子(1920-2014)さんとか
入江たか子(1911-1995)さんみたいな感じかなと思いましたけど原節子さんがモデルです。

滝の白糸(1933年)は無声映画ですけど入江さんが美しいです。(昔の映画面白いです。(*^^*)

原節子(1920~)さんも凄い美しいです。千年女優-面白く拝見しました。.:*:・'°☆


監督/今敏

製作会社/マッドハウス

公開2002年9月14日87分


主観的評価(B)


追記欄_

ヒロインの藤原千代子は原節子をモデルにしている。

投稿 : 2014/12/08
閲覧 : 269
サンキュー:

2

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

私も、あなたも、みんな役者

制作はMAD HOUSEのオリジナルアニメです。
ジャンルは伝記ラブストーリーです。
今敏監督作品になります。


大女優・藤原千代子がインタビューを通じて自分の一生を明かしていく。
少しずつ自分の過去を話すうちに、段々現実と映画の世界が入り混じっていく。


現実と虚構が入り乱れる今監督お得意の作風が光っています。
「PB」「妄想代理人」と比べ、傍観者がいるため現実と虚構が分かりやすかったのは良かったですね。
絵の綺麗さや独特の紙芝居みたいな作画はかなり印象的。
好き嫌いはともかくこれは一見の価値があるかも。

ですが個人的には気に入ったのは作画のみといった感じですかね。
「衝撃のラスト」と割と言われていますが、私は開始15分くらいでラストを予想したら当たっちゃったので「うーん」という感じになってしまいましたw
女優ですからね、そうですね。
あと、若干面倒くさい感じが私には合わなかったようですw


総括して、かなり独特のラブストーリーでした。
私にはイマイチ合わなかったですが、今敏作品が好きな方は見る価値があるかもしれません。

投稿 : 2014/11/13
閲覧 : 373
サンキュー:

29

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

記憶の扉と約束の鍵  【ねこ's満足度:80pts】

激動の時代を駆け抜けた伝説の大女優・藤原千代子。
30年ぶりの取材に応じた彼女は、自らの半生を振り返りゆっくりと語り始めます。
それはどこまでも一途な、ひとりの女の壮大な”恋物語”の幕開けでした……。

故・今敏監督による映画監督作品・第二弾。
現実と映画の世界との映像が絶妙に絡み合う展開は、”いかにも”といった感じです。

目まぐるしく入れ替わる過去と未来。
いくつもの時空を渡り歩く千代子の姿を、圧倒的な表現力と効果的な音楽で盛り上げていきます。
テンポも抜群。観終わった後もそうなんですが、視聴中の心地よさはかなりのものがありました。

果たして、世紀の大女優の恋の行く末は。
ラストの彼女のセリフには一瞬ぽか~んとしてしまいました(笑)。でもすぐに納得。
{netabare}だってこれ、初恋のお話ですから。初恋って基本そんなもんじゃないのかなぁと。{/netabare}

女という生き物は『人生』というスクリーンの中でいつまでも輝き続ける『女優』でいられる。
ただひとつ、”恋をすること”を忘れないでいれば……。

もしかしたら監督はそんなことを言いたかったのかも……なんて勝手な想像です(笑)。

投稿 : 2014/10/06
閲覧 : 406

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

女性そのものを描くことへの挑戦

2002年のアニメ映画で監督は故・今敏監督です。

では、簡単なあらすじを。(知っている方は飛ばしてください)

昭和の時代を駆け抜けた銀幕の大女優藤原千代子は
現在では70代になっており静かに暮らしていたが、30年ぶりに取材に応じることになる。
藤原千代子を崇拝しているインタビュアー立花源也(映像制作会社社長)
と井田恭二(カメラマン)は藤原千代子宅に訪問し、取材が始まる。
今まで語られることのなかった藤原千代子の過去が少しづつ語りだされていく。

この藤原千代子はある撮影を機に失踪、そのまま引退して
その後一切表舞台に立つことはなかったという設定なのですが、
なんか原節子さんっぽいなと思っていたら案の定モデルは原節子さんでしたw

藤原千代子は鍵の君(初恋の人)に会いたいが為に女優になり、
本作自体も様々な撮影描写を通して鍵の君を追っていくという作りになっています。
藤原千代子の回想シーンに脇役として立花源也や井田恭二を登場させるという作りや
構図、カメラワーク、そして今敏監督得意のカット割りと
その発想力だったり映像を魅せる技量はこれぞ今敏監督作品!という出来で
素晴らしいのですが、如何せんテーマがものすごく地味です。
だって言ってしまえばただひたすら藤原千代子が鍵の君を追っているだけですからねw
映像を観ているだけでもおもしろいのですが、
大きな事件や謎もあまりないのでエンタメ性は希薄なんですよね。
意外性という面でもオチが読めたという人は多いと思います。
従って全体的な印象としてはすごく地味な作品です。

本作のキャッチコピーは「その愛は狂気にも似ている」。
今敏監督が描きたかったのは恋する女の情念?
いや、私は女性そのものを描きたかったのではと思っています。

これは極めて私的な見解ですが、
私は男性と女性は違う生物だと思っています。
女性には女性にしか分からない感情や心情があり、
それは男性には理解できないものであるなんてことは
もはや古からの言い伝えと言ってもいいでしょうw
ただ、私は分からないからしょうがないで済ますことが出来ない性分なので
何故この場面で泣き出すのか? 怒り?嫉妬?それとも・・・
といった女性の感情や心情を分析・考察し、
なんとか理解そして言語化したいと思っているのですが、
おそらくその謎を解くことは一生できないと思います。
ありふれているのかもしれませんが極めて深遠なるテーマなんです。

さて、ここまで言えば私が何を言わんとしているのかもう分かると思いますが、
今敏監督は男性には理解できないと言われている女性の感情や心情を映像化するということに
挑戦したのではないだろうかと勝手に思っています。
「女は恋をすれば誰だって女優になる」
ならばその女優を描き切ることができればそれは女性そのものを描くことができたと言えるでしょう。

もし私が今敏監督の立場だったら本作のレビューを読みたいと思うのは、
それこそ酸いも甘いも噛み分けた成熟した女性のレビューですね。
そういう方が「この作品は女を描けていた」なんて評価をしてくれたら
きっと私はそっとほくそ笑むことでしょうw

投稿 : 2014/08/30
閲覧 : 699
サンキュー:

50

ネタバレ

三崎鳴 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今敏監督最高傑作

今敏監督作品2作目。第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞・第57回毎日映画コンクール大藤信郎賞・第6回ファンタジア映画祭最優秀アニメーション映画賞・芸術的革新賞
第33回シッチェス・カタロニア国際映画祭(スペイン)最優秀アジア映画作品賞受賞。
芸能界を引退した女優の半生を、実体験の記憶と映画の内容を綯い交ぜに描く――。
『パーフェクトブルー』に引き続き虚構と現実を混ぜ込んだ幻想的な演出が特色。今敏監督や湯浅政明監督(『ケモノヅメ』『四畳半神話大系』『ピンポン』ほか)といった御仁達はアニメーションといった媒体を強く意識した作品作りを念頭においており、ビジュアル面ではアニメならではの芸術的表現が全面に強調されている。それゆえに作風が人を選びやすいが、作品の完成度は期待を裏切らない。前作では妄想と現実を織り交ぜたサスペンスをテーマにしていたが本作では映画と現実を織り交ぜた一途の愛をテーマにしている。“鍵の男”を半生を賭けて追い続ける女性しかしながらその正体は偶像であり、幻想である。幻想を追い求める女性、その愛もまた幻想であることは本作の幕を閉じる台詞である『だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもん』の一言に集約されている。民衆たちが輝かしき21世紀という幻想を追い求める昭和時代,観客に幻想を見せる女優という職業。そして映画(=幻想)である本作に魅せられる視聴者――
哲学者ヘラクレイトスの言葉を借りれば『万物は流転する』のだ。それに対して、偶像、イメージ、幻想は常に形を保ち続ける。“存在のあるもの”はいつしか容を失うが、“ないもの”は“ない”という状態を永久に持続する。愛という感情も“容のない”歪んだものだ。もしかしたら私自身もこの作品が好きなのではなくこの作品を理解した気になっている自分が好きなのかもしれない。

本作のキャッチコピーは“その愛は狂気にも似ている”。

投稿 : 2014/08/24
閲覧 : 287
サンキュー:

4

ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

考察多めです

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。90分ほどの作品です。2002年の作品なので少し古いのかなと心配しましたが、そんなことはありませんでした。「猫の恩返し」と同年ですので、まだ見ていない方にとっても無用の心配かもしれません。ただ、昭和感を重視しているためか、ポップで明るい要素は乏しいので、そこを踏まえてから視聴した方がいいでしょう。

 完成度の高い作品ですが、好みは分かれると思います。謎解きのような要素が強く、考察対象が多いのが特徴です。考察好きに好まれるかもしれませんが、頭を空っぽにして楽しめるというわけではなく、90分という時間以上に疲れてしまいました。エンターテイメントよりは文学です。アニメを楽しみたいというより、映画を楽しみたいときに見た方が良いでしょう。
 称賛されるべき作品ではありますが、残念ながら私の好みには合いませんでした(評価に好みは反映させていません)。私自身が、あまりワクワクできなかったことが原因かもしれません。終盤の山場でも盛り上がれませんでした。


ジャンル:
 形容しがたいのですが、謎解きでいいと思います。「一番大切なものを開けるカギ」というのが何なのかを探っていきます。この問いに対する答えをより積み上げられるとエンディングでのカタルシスが増すのだと思います。
 語りべである元女優が、各年代での出演映画に自分の人生を投影し、徐々に映画と現実が邂逅していく、という展開です。やや難解に感じるかもしれませんが、解説役がいますので迷子になることはないでしょう。序盤では同じようなシーンが続きますが、少しずつ変化していきます。個別の循環構造ではなく、全体としてのスパイラル構造として描かれます。


テーマ:
 初恋から始まりますが、元女優の人生観を描いたという方がよいでしょう。


一番大切なものを開けるカギ:{netabare}
 絵具箱のカギなのか画材箱のカギなのか分からなかったのですが、「七色の女優」とチヨコが表現されていたので絵具箱が正しいのだと思います。
 まぁ、大事なのはもちろんそこじゃないですね。。。

 チヨコは、各年代で様々なジャンルの作品に出演しています。この点からは「七色の女優」と呼ばれるのは正しいのでしょう。ですが、キャラクター的には常に男性を追う役であり、多様性には疑問が残ります。逆に言うと、「七色の女優」と称されるほど様々な役を演じていたのに、その全てに自己投影できてしまったということです。チヨコにとって女優という職業が人生と同じ重みを持っていたということなのだと思います。
 カギは、初恋の象徴でもありますが、女優になるきっかけを与えてくれたものでもあります。つまり、カギは女優としての象徴でもあるのです。事実、カギを失ったチヨコは「主婦」であり、書斎からカギを見つけた途端に演技を始める「女優」となります。
 以上から、カギ=女優=人生であるといえます。初恋の男の絵具箱を開けるとか初恋の男に渡すとかは、強調されるほどは重要な意味を持っていないのではないでしょうか。チヨコがカギを持っているときだけ「一番大切なもの」が開く、すなわち、チヨコの人生が色彩鮮やかになるのだと思われます。{/netabare}


初恋の男:{netabare}
 初恋の男に会えないことと初恋の男が死亡することは、予測がついてしまいました。むしろ、予想できるように作っていたのだと思います。月の表現と、男が反体制派(反主流派)であることによるものです。
 月の表現は暗喩です。男は「十四夜の月」が好きだと言っています。「十四夜の月」は、どんな作品に使われたとしても、一般的に次の二つをイメージさせます。一つ目は「満ちることがない」ということ。二つ目は「満ちたときに何かが起こる」ということです。この作品では、両方が描かれます。
 老婆の「未来永劫恋の炎に身を焼く」というセリフは、初恋の男について「満ちることがない」、つまり、会えないことを示します。初恋の男が反体制派として描かれるときには、常に死の匂いが漂っていたため、死亡は不可避のように思えました。これも会えないことを補強しています。なお、終盤での拷問による死亡という告白は、死亡自体を伝えたというより、死亡時期を伝えたという印象を持ちました。
 そして、月が満ちるとチヨコは男の死を確信します。{/netabare}


千年の呪いとエンディング:{netabare}
 あの老婆はチヨコ自身だと思われます。何も説明がないのですが、説明が多いこの作品で何も説明がないことが逆に強烈な特徴になっています。他と関連しないからこそ、チヨコ以外あり得ないのだと思います。
 老婆はチヨコに千年の呪いを与えます。千年の呪いは、いとぐるま・ロータス(蓮)・出演映画と関連付けられて、輪廻観を示します。蓮といとぐるまで輪廻転生です(※)。女優としては、確かに1000年分の役を演じてました。そのどれもが男を追う役だったというのは前述の通りです。チヨコは役を通して1000年分の輪廻転生を繰り返していました。
 ところで、チヨコの女の幸せについて述べておかなければなりません。序盤で「国のために尽くすこと」「結婚して子を産むこと」が提示されます。いずれに対しても、チヨコは許容を示しませんでした。中盤では「結婚して子を産むこと」だけが残ります。このとき、チヨコは強い拒絶を示していました。

 輪廻転生と女の幸せへの答えがエンディングです。地震は生(再生)と死を意味していたようです。地震とともに、チヨコは「明日になれば思い出せない」といい、次の転生を否定します。チヨコに実際の死が訪れます。
 最後のセリフは「あの人を追いかけている私が好き」です。「あの人を追いかけている私」というのは、「カギを持っているチヨコ」を言い換えたものです。カギ=女優=人生ですので、初恋ではなく、女優人生への賛美です。「国」や「結婚出産」ではなく、女優として生きたことに一人の女性として満足したのだと私は思いました。宇宙飛行士という最後の役を演じることで、1000年目が終わり、呪いからの解放、輪廻からの解脱となりました。
 また、地球と月(宇宙)が対比されていたように感じました。月は男であり死、地球はチヨコであり生で、彼岸と此岸の関係です。月に降り立ったチヨコが見るのは男との別れであり、チヨコの死(解脱)も地球からの離脱として描かれます。だから、最後の役が宇宙飛行士だったのでしょう。

 実は視聴後、オープニングでなぜ未完成のはずの宇宙映画を見ていたのか、しこりのように残っていました。ですが、このレビューを書きながら分かったような気がします。
 あれは、現実と映画の邂逅の始まりであり、チヨコの最後の映画の開幕(カギを得て最後の転生をすること)を告げたのではないでしょうか。地震が起きてましたし、大きく外れた解釈ではないと思います。
{/netabare}


※千年の呪いへの補足(蛇足):{netabare}
蓮単独では、象徴されるのは「清浄」が基本となります。
蓮+円環(ループ構造)で「輪廻転生」。
蓮+食で「現世苦難からの解放」です(Lotus Eater)。
 上二つは、ヒンドゥー教・仏教から来るもので、三つ目はギリシャ神話から来るものです。老婆のいとぐるまは必須のアイテムでした。食が強調されたシーンは(多分)なかったので、エンディングで3つ目の要素を意識する必要はないと思います。テーマ的にもミスリードする可能性は少ないですが、念のため言及しておきました。{/netabare}


 考察として、どのシーンを取り上げるかは個人差があるかもしれませんが、説明が多い分、多様な解釈を許す作品ではないと感じました。「千年の呪い」に関連して、「明日」とか「若さ」とか、時間の表現に注目するのも面白いと思います。1回の視聴ですべての要素を掴むのはおそらく困難なので、少しずつ視点を変えて周回していくと、より楽しめるのかもしれないと思いました。念のためにもう一度述べておきますが、私の好みはともかくとして、名作ですよ。


対象年齢:
 高校生以上が望ましいと思います。重要なアイテムに気付ける力とそれを読み取る力が必要となります。これらがなくても楽しめることを否定はしませんが、この作品の持つ魅力が半減してしまうとは思います。

投稿 : 2014/07/19
閲覧 : 549
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12

ぽんちぃ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

一旦、棚出し

少し気なるけど、当分見ないと思う。

投稿 : 2014/07/10
閲覧 : 306
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フローズン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

めくるめく絵巻物

・絵巻物を見るように、流暢に視覚が充足される
・作画がとても綺麗で挑発的で、何かすごいものを見ているという感覚
・おはなしは最初は分かりにくいが、流れが分かると楽しめる
・とてもかっこいい音楽、この作品で平沢進の存在を知れた
{netabare}・よく論点になる最後のセリフ、個人的には「まあそうだろうなあ」といった印象だったので、特に印象に残りませんでした。{/netabare}

投稿 : 2014/06/16
閲覧 : 284
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2

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dolcetto さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

今までに女優として演じてきたどんな役よりも、ごっつドラマチックな人生を送った伝説の大女優の話

主人公は芸能界を引退して、今は隠居生活をしている大女優。

そこに鍵を持ってきたファンのおっさん(社長)とカメラマンの2人がインタビューとしてその大女優の家に訪れる。そして、自分の人生について語り出し、回想はまるで映画の撮影でもしているかの様に映しだされる。

主人公は戦時中ある一人の怪しげな男と出会い、「一番大切なものを開ける鍵」を見せてもらうが、それが何の鍵なのか知らされる事なく、突然別れは訪れる。男はその鍵を落として・・・その鍵を拾った彼女は走り、彼を追いかける。
{netabare}
社長   「・・・うぅ、俺はこのシーンを劇場で53回泣いたんや!!!」
カメラマン「い、いつから映画の話なん!!!」{/netabare}

そうして、その人生は映画のシーンを織り交ぜながらスピーディかつテンポよく語られてゆく。社長のノリとカメラマンのツッコミがとても良い味出してて笑えます。

そして、追いかけて追いかけて追いかけた末の最後の一言はとても印象的でした。{netabare}結末は少し寂しい気もしますが、彼の落とした鍵が彼女に悔いのない生きがいのある幸せでドラマチックな人生を与えていたのだと感じました。終わることなく、この先の世界でもずっと・・・

時代劇からSF作品の役を演じてきた彼女は、{/netabare}まさに「千年女優」。EDは「ロタティオン」。

笑いと感動、監督らしさのバランス。私はこの「千年女優」が今敏監督の作品の中で一番好きです。

投稿 : 2014/04/28
閲覧 : 301
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5

Jさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

この作品は「素晴らしい」の一言に尽きます。

女優さんの人生を振り返る話なんだが

その見せ方がとても素晴らしい。

あとカメラマンさんの声が

アザゼルさんなので

しかも関西弁なので

まんまアザゼルさんが話してる様に聞こえます。

投稿 : 2014/03/05
閲覧 : 328
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3

ヴァッハ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

流石は今敏

映像を見ているだけで引き込まれてしまいます。

しかし今さんの他作品に比べるとシナリオが物足りないかなとも思います。

妄想代理人に比べると内容が劣り、パプリカと比べると演出がイマイチ、しかし十二分に面白いです。
みる価値は存分にあり、いや見る価値しかない!

投稿 : 2013/11/24
閲覧 : 195
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じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「女」の本質を描いた作品。

男女の区別という意味での、ジェンダー的な「女性」ではなく―

昨今の「美魔女」なんてワードに代表されるような、「加齢」という誰にも等しく訪れるものにトコトンあがき続けたり、年甲斐もなく若い男にデレデレするような「オンナ」でもない―

この映画は「女」の本質を描いている。
キャッチコピーは「その愛は狂気にも似ている。」だったそうな。そう考えると…

男性 「(゜Д゜)マジで…、、、」
私  「あー、分かるわぁ…」

ってな感想になる。

女にとって初恋とはいつまでも色褪せぬものだけれど、だからといって、大抵その人一筋に生き続けるということは出来ないため、いつしかその想いを胸の奥にしまいこみ「鍵」をかけてしまう。

それがふとしたきっかけで、色鮮やかに蘇った時、少女の頃の胸躍らせていた自分を思い出して目を細めるのである。
{netabare} 「ああ、あの人素敵だったなぁ」ではなく、「あの時の私って、恋、してたなぁ…」と。{/netabare}

よく、化粧っ気もなく髪もボサボサ、服装にも頓着しない女性を「女捨ててる」なんて言うが、そうならぬよう、いつまでも「女」で居続けるためには、恋は最高のエッセンスである。

道ならぬ恋に走ることを勧めているのではない。過去の恋の記憶に思いを馳せたり、町で見かけた男性に「あら素敵★」と、ちょっと目がいく程度のことで充分。

心がいつまでも女でいられれば、女は年相応の美しさを内面・外見共に保つことができると思う。

それが千代子のような「女優」という職につけば、その効果やいかばかりか。

いつまでも恋しい人を追いかけることによって、純粋で瑞々しく、美しくいられた彼女が、銀幕のスターとなれたのも頷けるという話だ。

女って…怖いですか? こんなもんだと思いますヨ。

投稿 : 2013/11/19
閲覧 : 350
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11

SAKUchan さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何度も観てしまいます。

生きてきた人生と女優の人生を
うまく絡み合わせて進んでいく
話の展開が好きです。

今敏さんの作品いいよね。

投稿 : 2013/10/17
閲覧 : 202
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1

ネタバレ

なかなかぽん さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 2.0 キャラ : 1.0 状態:----

最後まで見る気力が

同じことの繰り返し。画面暗いし、目疲れるし、内容薄いし
自分大好きな思い込み強い女優ってことでしょう。わざわざ、アニメ映画することなくても…。

投稿 : 2013/09/11
閲覧 : 176
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1

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

今敏監督ならではの世界観がいい

昨日パプリカのレビューを書いていて、千年女優のレビュー書いていないことに気付きました。

今敏監督作品初めての方には、ちょっと厳しいかな~。

千年女優は過去の回想と現在を行ったり来たりするので、のんびり見ていると置いてきぼりをくらいます。

ちょっとよそ見しているとわけわからん状態。

千年女優は千代子さんと言う女優さんが主人公。

過去に映画で演じた役を回想しながら、千年という背景の時間を駆け抜けて行きます。

でラストは思いっきり突き落とされました。

ひたすら愛おしい人を追い、夢を追い・・・千代子さん素敵です♪

これ以上書くとネタバレになりそうなので、ストップします。

それにしても、音楽担当平沢進さんの楽曲はとても素晴らしい。

アニソンなんてレベルではないですね。

(2013.9.11修正)

投稿 : 2013/09/11
閲覧 : 355
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12

コンス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

監督への追悼を込めて

何度も繰り返し見て頂きたい。

多少、分かりにくいかもしれない。もしかしたらお気に召さないかもしれない。

ある意味では日本映画賛歌でもあるので敷居が高いことも十分承知の上で、


何度も繰り返し見て頂きたい。


劇場版アニメってこういうものだろうという金字塔。

万人受けはしないだろうが、

「もういいかげんアニメ見るの飽きちゃった」

という方は最後にこの作品を見て映像エンターテイメントの見納めとするにふさわしい逸品。

投稿 : 2013/09/01
閲覧 : 238
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4

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

女は恋する生き物ということを体現した女優の物語。

今敏監督の作品が割りと好きだと気付き見る気になりました。面白かったです。

今作は、恋をし女優として生きた女性の現実と、回想の混同です。
女優として演じた過去の作品(劇中劇)の中で、恋心を追う形で、物語は進みます。

ラストの台詞は潔いと思いました。心底、女であり、女優だなと思い、気持が良かった。
詳しく書きませんが、自分を認めている。人から見たら悪いと思うかもしれない部分も。

だって恋する女性は美しくなるんです。
相手を一途に追い求める時は美しいと思います。まるで、夢のような時間です。あんな相手ならなお更。現実になると、環境やらで変わってしまう事も多い。
その美しい時を心の中で生き、女優としても輝けた。

恋心は本当だったけど、月日が流れ心の片隅に眠りかけ、いつしか、夢や憧れに変わっていったのだと思います。
鍵は心。夢や憧れを一心に追い求めた心の姿だった。

時代の悲しさが切ないお話ですが、一人の女性の生きざまが描かれていて、私は好きです。

投稿 : 2013/07/31
閲覧 : 355
ネタバレ

まもり さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何度観ても良い

疲れてる時や、最近枯れてるなぁ…と感じたときにこの映画をよく観ます。
千代子のひた向きさにあてられてパワーを貰える感じがするので。

賛否両論ある最後のセリフですが
最初観たときは違和感があったのですが
鍵の{netabare}君は一人の個人というよりは、理想や夢が具現化した存在なのかなぁと。
千代子の執着は「恋」と呼ぶには激しすぎる感情だと思うんですよね。
恋物語というよりは夢追い人というか、
藤原千代子という”生き方”をあらわしてるんじゃないかなーなんて
思ったりしました。
(この作品が恋愛ものであることを否定してる訳ではないですよ!念のため。){/netabare}

投稿 : 2013/07/01
閲覧 : 223
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2

ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

地味に見えるが、アニメならではの表現力が前面に出ている秀作。

本作は、アニメを超えている作品である。コンセプトレベルからしてすごい。脚本、編集というか、アイデアに脱帽だ。

これぐらいできないと「すぐれた」映画監督とはいえない。過去と現実、現実に起きた過去のできごと、作品世界の中の作品世界。それがシームレスに溶け込んでいる。私には文句がない名作です。 どこかの監督に教えてやりたい。

▲もっと評価されるべき。特に海外に教えてやりたい
▲時間と空間、時代とその足音、それを縦横無尽に操れるのは才能ある監督とアニメだ!!
▲理屈はいらない作品なのに、理屈が必要なこの脚本をいったいどうやって書いたのか、それが知りたい。天才である。

ネタバレは書きませんが、「最後の一言」。これだけは共感できなかった。少し残念。{netabare}彼女は、自分に酔っていたのだろうか?{/netabare}

投稿 : 2013/06/22
閲覧 : 380
サンキュー:

28

monomono08 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

んー

そこそこ

投稿 : 2013/06/13
閲覧 : 197
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0

(笑)男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

テンポがいい!

何よりもテンポがいい!

ストーリーの展開の仕方も斬新で、見ていても飽きません。

平沢進さんの音楽も作品とマッチしています。


また、ラストの一言には注目です。

投稿 : 2013/05/13
閲覧 : 199
サンキュー:

0

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千年女優のストーリー・あらすじ

芸能界を引退して久しい伝説の大女優・藤原千代子は、自分の所属していた映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化によって取り壊されることについてのインタビューの依頼を承諾し、それまで一切受けなかった取材に30年ぶりに応じた。千代子のファンだった立花源也は、カメラマンの井田恭二と共にインタビュアーとして千代子の家を訪れるが、立花はインタビューの前に千代子に小さな箱を渡す。その中に入っていたのは、古めかしい鍵だった。そして鍵を手に取った千代子は、鍵を見つめながら小声で呟いた。「一番大切なものを開ける鍵…」
少しずつ自分の過去を語りだす千代子。しかし千代子の話が進むにつれて、彼女の半生の記憶と映画の世界が段々と混じりあっていく…。(アニメ映画『千年女優』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2002年9月14日
制作会社
ジェンコ / マッドハウス
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%B9%B4%E5%A5%B3%E5%84%AA
主題歌
≪ED≫平沢進『ロタティオン[LOTUS-2]

声優・キャラクター

荘司美代子、小山茉美、折笠富美子、飯塚昭三、津田匠子、鈴置洋孝、京田尚子、徳丸完、片岡富枝、石森達幸、佐藤政道、小野坂昌也、小形満、麻生智久、遊佐浩二、肥後誠、坂口候一、志村知幸、木村亜希子、サエキトモ、野島裕史、浅野るり、大中寛子、園部好德、大黒優美子、山寺宏一、津嘉山正種

スタッフ

原案:今敏、 監督:今敏、企画:丸山正雄、、脚本:村井さだゆき/今敏、キャラクターデザイン:今敏/本田雄、作画監督:本田雄、音楽:平沢進

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