「ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)」

総合得点
67.8
感想・評価
585
棚に入れた
2964
ランキング
2251
★★★★☆ 3.4 (585)
物語
3.6
作画
3.5
声優
3.2
音楽
3.5
キャラ
3.3

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ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

趣味丸出しね。

アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2002年2月2日に公開された劇場版作品。
監督っていうか音楽と声の仕事以外のスタッフは新海誠ひとり。

【概要/あらすじ】

近未来の2039年に人類が火星で異星人の遺跡を発見したのを機に、
人類は遺跡を築いた地球外生命体タルシアンに襲われて敵対関係になる。
遺跡に残されていた科学技術を解析した人類は宇宙戦艦や戦闘ロボットを開発し、
タルシアンの脅威に備えていた。

そして2046年、中学3年生の長峰美加子は国連宇宙軍によって選ばれ、
宇宙で戦闘ロボットに乗って(何故かセーラー服で)戦うことになる。

それは、美加子が気持ちを寄せ合う寺尾昇とは離ればなれになることであって、
二人をつなぐものは、携帯電話のメールによる文字のやり取りだけになっていた。

【感想】

芝居の素人の演技は演技と呼べるのか怪しく、役作り上の意味も演出効果も無いと思うので、
新海誠が自分でヒロインの彼氏役をやってるオリジナル版じゃなくて、
声優の鈴木千尋(カレカノの有馬くん)が担当してるほうを視聴。

この作品は新海誠監督がパソコンソフトを使って独力でシコシコと作ったっぽいアニメーション。
映像づくりが好きで、やりたいことに突き進む姿勢とその情熱には頭が下がる。
もともとは有名なゲーム会社でCGの仕事をしていた経歴から、
その方面の技術力は確立していたが人物とかメカは上手くないと思った。

はっきしいって中身は同人っぽい。ていうか、漫画誌への投稿作品っぽい。
新海誠監督が好きで参考にしていた某SFアニメの二次作品と思われても仕方のない要素が大量にぶち込んであり、
元ネタへ酷似しているうえに、他の有名ロボアニメとのコラージュでもある。そして、SF考証がアバウトすぎ。
SFアニメとしては、ガワの面でそれっぽくさえあれば良く、
新海誠作品らしく、これも本質は上手く重ならない男女がメインディッシュであり、
SFだのロボットだのその他の要素は一見壮大に見えて舞台装置なのだ。
そう思うと装飾過剰過ぎる作品だなと思った。
男女の 切なさに感動要素はあるにはあるのだが、あまり思い入れができない。
監督の思うがままに既存作品のコピーに等しい二番煎じモノに、
更に切なげな恋愛要素と新海誠特有の台詞回しを加えて作ってしまった雰囲気アニメなのだ。

それでも受賞した。
当時は専門分野の技術屋ではあっても、その他の部分で成熟しておらず、
技術力とは裏腹に素人っぽいというのが、当時の監督を形容するのに相応しいと思った。

一人でこれだけ作れるのが凄い!というインパクトであったのだろうが、
賞を与えた選考者は、新海誠の熱意と将来の可能性に期待していたのだろうか?
物語性に有名作品のパクリ要素が混ざっていても、
作家としての完成度よりも、むしろ映像作家としての将来を見出したのかも知れない。

はっきりいって、この監督の映像作品には自分の感覚に合わない部分も多々ある。
ただ、成功者になるには口先よりも行動で示す監督の姿勢こそが一理あるとも思った。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/02/14
閲覧 : 391
サンキュー:

43

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