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「かげきしょうじょ!!(TVアニメ動画)」

総合得点
84.5
感想・評価
467
棚に入れた
1329
ランキング
265
★★★★★ 4.1 (467)
物語
4.2
作画
3.9
声優
4.2
音楽
4.1
キャラ
4.2

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かげきしょうじょ!!の感想・評価はどうでしたか?

きよたか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

「長身の女主人公」って設定がストライクだった。
性格も直球で好み。
もう1人の主人公は内向型で苦手かな~とか思ったけど
自虐タイプじゃなかったからかえって好きになれた、
なんか行動がちょいちょい可愛いんだよね。

女っぽいブラックな心理描写は面白かったけど
せっかく特殊な題材使ってんだから
もっと映像で題材の魅力を伝えてほしかった。

舞台演劇の世界観を期待してたんだけど
ちょっと特殊な場所の学園ものだね。
ミュージカルをアニメで観たかったな~

投稿 : 2023/05/24
閲覧 : 23
サンキュー:

1

ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

おっさんでも十分楽しめる! →これは少女漫画版「ダイヤのA」!!

【レビューNo.58】(初回登録:2023/5/13)
コミック原作の2021年作品。全13話。
「ブルーピリオド」に続き、幅広くレビューということで。

(ストーリー)
いわゆる宝塚歌劇(その養成学校)の世界を舞台にした、少女たちの青春群像劇。
「紅華歌劇団」(アニメ世界での名称)の養成所である「紅華歌劇音楽学校」では、毎年
難関を突破した女学生が入学してくる。
「オスカル様」に憧れる渡辺さらさや元国民的アイドルの奈良田愛等個性豊かな40名の
第100期生は、希望や葛藤を抱えながら未来のスターとなるべく日々奮戦する。

(評 価)
・これはもう少女漫画版「ダイヤのA」
 ・全国から厳しい選抜試験を突破してきた少女たちが「音大生」として学校で学びな
  がら寮生活を送っていく。
 ・講師や先輩たちの厳しい指導を受けながら、日々研鑽に励む。
 ・音大生として時に同じ夢を追う仲間として、共に切磋琢磨し友情を育みながらも、
  時には配役のオーディションのライバルとして凌ぎを削る。
 もう目標が「甲子園」か「歌劇公演の舞台」かの違いだけで、中身は「ダイヤのA」
 となんら変わりありません(笑)。
 (こっちは体系維持の話だけど)食事の話なんかもでてくるしね。
 それに先輩が厳しいのも理解の範囲で同期等を含め、「少女漫画にありがちな陰湿さ」
 をあまり感じさせない点も男性からみると受け入れやすい感じですね。
 あと学生なので「歌劇」のシーンは多くありません。日々の練習や人物描写がメイン
 なので「歌劇の世界はちょっと」という男性でも十分楽しめます。
 (スポ恨好きなら共感できる部分が多いと思います。)

・魅力ある人物描写
 主人公は「渡辺さらさ」と「奈良田愛」。テンプレではありますが2人は性格や育った
 環境がまるで違います。この2人は「紅華桜」の下で出会うのですが、さらさは178cm
 の高身長で2人が並んだだけで、すでに対比と印象付けされる構図は見事でした。
 天然で天真爛漫ながらも芯の強さを持っているさらさに、最初は愛も振り回させること
 になりますが、自身の持つトラウマと向き合うとともに次第に心を開いていきます。
 少しづつ表情が和らいでいく描写がいいですね。
 同様に他の主要キャラについても掘り下げを行っていきます。それにより浮かび上がる
 彼女たちの(原石たる)才能やバックボーン等。それを直接的なシーンや同期からだけ
 でなく、講師の目線から「思わずこの生徒に肩入れしたくなる」という構図で魅せてる
 のは上手い演出ですね。
 (あと彼女たちを送り出した家族等の絆の物語とか)
 「君はまだ何者でもない~♪」これはOPの歌詞ですが、いうても音大生は18歳までの
 まだ未熟な少女なんですよ。時には感情が上手くコントロールできず空回りすることも
 ありますが、今後彼女たちがここで「歌劇団」を目指して「何者」になっていくのか?
 この辺りの人物描写がしっかりしているので、各キャラに対して愛着が湧く構成になっ
 ています。

・1クールの構成が上手い
 {netabare}上述ように主要キャラたちを描いていき、彼女たちへの感情移入がピークとなったところ
 で行われる文化祭での寸劇のためのオーディションで役は4つ。誰がどの役を狙い、誰と
 勝負するのか。そして誰が選ばれるのか。本当に最後まで目が離せない展開が続きます。
 また途中には指導する先輩のエピソードだったり、本校を卒業しトップスターで活躍中の
 OGとの交流等も散りばめられており、物語に変化をつけ飽きない工夫もなされています。
 原作は継続中も1クールアニメとして、キリのいいところで綺麗に完結します。{/netabare}

・逆に歌劇の魅力はイマイチ伝わらない?!
 物語が入学してからの学園生活や、彼女たちの成長といった人物描写をメインに構成した
 ところがあり、良くも悪くも歌劇の魅力はその一端を見せるに留まり、今後に期待という
 感じですね。歌劇の華やかな世界を期待した層には肩透かしだったかも。
 (だから私のような無知なおっさんには、とっつきやすかった部分もあったのだが)
 しかしさらさの人の目を引き付ける、ポテンシャルの高さを描写してるシーンが幾つかあり、
 今後「彼女があの舞台に立ったら」と期待を抱かせる作りになっています。
 あといい作品だけに作画はもうひと踏ん張りして欲しいところはあったかな。
 (良くも悪くも普通という感じで、今後「歌劇の舞台→『美』」を表現していけるのか?)

という感じで、基本構造はほぼ「ダイヤのA」なので、「少女漫画原作だから」とか「歌劇の
世界はとっつきにくい」という偏見で敬遠してたおっさんにこそ、是非視聴してほしいですね。
男女・分野を問わず、自分の夢に向かって邁進している青春群像劇はやっぱり尊く美しい。
十分2期の可能性も期待できる作品だと思います。

OPはsajiの「星のオーケストラ」。歌詞は作品にぴったりで曲もOP映像にはマッチしていた
が、「男性ボーカルでいいのか?」はちと疑問に感じたかな。
EDは幾つかのキャラソン(曲は同じだが歌詞とキャラを変えている)。止め画の雰囲気と宝塚
っぽい曲調はよかったな。
(だから余計OPの男性ボーカルが気にかかるのかな)

投稿 : 2023/05/17
閲覧 : 155
サンキュー:

14

ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ミュージカルは苦手だけど、かげきしょうじょは大好きです。

ついでにいうと、恋愛ものの少女漫画も苦手である(本作は少女漫画が原作)。
そんな私でも続きが気になる作品であり、あっという間に視聴完了。

本作は、現実世界でいうところの「宝塚歌劇団」の団員を育成するための養成学校のお話である。
もっとも、当然というべきか…話がミュージカルで構成されているわけではなく、恋愛要素も薄めで、十代後半の女性たちが華やかなショービジネスの世界を一生懸命に目指すところが話のメインとなる。
したがって、上記のような属性を持つ私にとっても、とっつきやすい作品であった。

本作のおすすめポイントは、キャラの魅力とそれを引き立たせる物語の巧さにある。

主人公のさらさは、身長178センチ、手足は長く、屈強な体幹は常に安定した姿勢をもたらし、立ち居振る舞いの華麗さを現出させる(例えば、フィギュアスケートでジャンプ後に体がブレるときれいに見えない)。加えて、機転の良さというスター性も兼ね備えている。
誰から見ても、男役のトップスターになれるほどの天賦の才を有している。

サブヒロインのあいは、幼い頃から可愛いといわれるのが挨拶代わり、ほとんどファンに笑顔を振りまくことなく日本のトップアイドルグループの人気選挙で13位になるほどの美貌の持ち主である。
誰から見ても、娘役のトップスターになれるほどの天賦の才を有している。

しかし、才能があってもそれを自覚して磨かないことには輝かない。

(以下、若干のネタバレを含む本作の紹介)
{netabare} まず、さらさは、性格が祖父譲りの下町気質で天真爛漫なのだが、幼少期に歌舞伎役者を目指し女人禁制であるがゆえに挫折せざるをえなかったという心の闇を抱えている(なお、出生に梨園との関わりがあるようだ)。

次に、あいは、性格が暗く、ファンに気持ち悪いといってグループを辞めさせられた過去を持つ(ただ、そうなってしまってもやむを得ない事情がある。美人が常に得をするわけではない)。
また、自分の居場所を確保することが入学の目的だったため、自分の才能を磨いて歌劇団の上を目指す必死さはなかった。

本作は、両者の対照的な性格が互いに影響を与えつつ、様々な問題を抱えるダイヤの原石をどう磨いていくかという成長ストーリーにあくまで主眼を置きながら、彼女たちを取り巻く人たちの背景を丁寧に描くことで話に厚みを持たせている。
さらさとあいが持つ圧倒的な才能を前にして、それに引け目を感じる子、歌劇団OGを祖母と母に持つ娘の苦悩、いつも一緒だった双子が一緒になれなかった苦悩、僅差で役を貰えなかった苦悩…
歌劇団という配役の重要性の差に天と地ほどもあるヒエラルキー社会(シビア)で、自我やアイデンティティを確立し、大人の階段を駆けあがっていく、若いっていいね! {/netabare}

(おまけ)
最近観たYouTubeの動画で、津田健次郎さん(本作には出ていない…)が、演技とは、自分が過去に経験した感情をどれだけリアルに再現できるかだというようなことを言っていた。
要するに、自分が経験したことのない作った感情にリアリティは感じられないということらしい。
これを知っていたので、本作では、恋したことがない、人を○したことがない、自らが経験したことがないことをどう表現するのかという過程にリアリティを感じられた。津田さんありがとう。

なお、花澤香菜さんが、生き生きと意地悪な先輩役を演じられていたが、あの声でその役ってある意味ホラーなので声優ってすごいと思った(一般論として、普段演じることの少ない悪役を演じるのは楽しいものらしい)。

投稿 : 2023/05/15
閲覧 : 57
サンキュー:

5

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

これはお勧め カッコイイよ

宝塚音楽学校をモデルにした学生たちの物語。
不祥事でアイドルを引退した主人公ナラっち他、濃いい面々が出て来ます。

狭き門を突破し、その場に居る事自体が困難な場で展開されるライバル達との熱い熱い切磋琢磨が見ものです。

個人的にこういう才能あるヒーロー、ヒロイン達が更に高みに挑むストーリーが大好きなのでとても楽しめました。

これはお勧めです。

どうでも良いですが、ナラっちは前半の髪型の方が宜しいのですけども。

投稿 : 2023/05/12
閲覧 : 65
サンキュー:

8

ネタバレ

はる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

全員が主役!

女性向けアニメがシーズンランキングTOPになる事があまり無いので気になっていました。
視聴して納得、ストーリー・構成・キャラクター・曲・声優(合っているキャスティングかつ歌が上手い方ばかり・元宝塚の方々)全てが丁寧に作られており作品を良くしています。

宝塚をモチーフ?トレース?していますが、宝塚に詳しくない人間でも楽しめました。逆に一度公演を観てみたい!と思うほどに興味が湧きました。
ストーリーが進みながら一人ずつ主役になるような話の構成がとても良かった。全員が歌劇団の養成所に入団(選ばれた人間)なだけあって全員が主役級。
全話見応えありですが、8話「薫の夏」最高に好きでした。

オープニングのポップな曲も良かったですが、エンディングが良すぎる…!
物語の展開に合うように歌うキャラクターと歌詞と映像が変わります。

見終わった後、漫画も一気読みしちゃいました。
二期があると嬉しいですが今期のような素晴らしい構成にするのは難しいのかな…期待して楽しみに待っています♪

恋愛モノではない少女漫画原作のアニメが観たい人に、とにかくオススメできる作品です!

投稿 : 2023/05/11
閲覧 : 27
サンキュー:

4

塩谷ナオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

タイトルなし

<8話で断念しました>

投稿 : 2023/05/05
閲覧 : 42
サンキュー:

0

オオカミ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

良作

女子のみのアニメってあまり見ないがこれは良作
キャラそれぞれの心情が細やかで凄い

あと流石歌が最高にうまいしこれぞ役者っていう演技の凄みみたいなのが、
震えるくらい伝わった。

1点謎だったなと感じたのが、
主人公の子好きだったけど結構トレースしにくい元アイドルの子が主人公だったこと

確かにどの子も背景描写も細かいし可愛かったが少女漫画とかだと自己投影しやすい背景の子が主人公になりやすいのにと思った


第2期も心待ちにして行きたい

投稿 : 2023/05/05
閲覧 : 31
サンキュー:

5

徒然 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

主題歌が、とにかくイイ!

オープニング曲「星のオーケストラ」
エンディング曲「星の旅人/シナヤカナミライ/薔薇と私」
歌が、とにかくイイ!

残念なところは、彩子の歌唱力にもファントムの演技力にも説得力がないこと。

投稿 : 2023/04/30
閲覧 : 30
サンキュー:

2

ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人生を上書きするドでかい出会い

「紅華歌劇団」を目指す音楽学校100期生の少女らの青春群像劇を描いた連載コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 5.0点】
珠玉の回想劇が舞台劇に深みを与える。

全体構成は学校行事や音楽学校ならではの青春の悩み等が進行する中で、
ピックアップした群像の1話~数話完結エピソードが土台。

しばしば回想が話のメインになる。
ですが、振り返ってばかりで展開が遅いとか、しつこいとか微塵も感じません。
掘り下げられる予科生ら登場人物らには濃密に人生が敷き詰められており、回想の度に脱帽させられます。
特に第八幕「薫の夏」{netabare} 優秀な血縁がいる故、名前に押し潰されそうになっている少年少女同士のひと夏の恋の顛末{/netabare} が特大ホームラン級に大好きです。

そんな半生を背景にした彼女たちが舞台に挑む。
演技から味わいが滲み出るわけです。

役者がそれぞれ違う人生を経験してきたからこそ、
同じ演目、役を演じ継いでいく意義、それらを観客が見続ける意義がある。
当たり前のことを思い知らされる。これぞ王道青春劇。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・PINE JAM

第一印象は、さらさデカいw
主人公・渡辺さらさは身長が頭ひとつ抜けている男役志望。
構図でも、さらさだけ、画面からはみ出してみたりw
強調されると否応無しにさらさに目がいきます。

さらさに惹きつけられてみると、演技中に見せる怖いくらい役に入り込んだ表情。
反面、幼子のように脆い純心な泣き顔。
様々な顔を見せる、さらさに翻弄される。

この多彩な表情描写が主要各キャラまで保たれている。
作画カロリーは潤沢ではありませんが要所は押さえています。


梅木 葵氏によるEDアニメーションも舞台衣装姿のキャラ等がきらびやかでハイセンス。
エピソードごとに変わる歌唱キャラにも構図を合わせて好対応。
『着せ恋』OPディレクターでもそうでしたが、氏はキャラを引き出す良い仕事をされます。


【キャラ 5.0点】
主人公・渡辺さらさが「オスカー」にちょっとオカシイくらい憧れている理由。
{netabare} 幼少期、歌舞伎で女は助六になれないと言われた挫折から。{/netabare}

もう一人のヒロインで娘役志望の奈良田愛。
元・国民的アイドルの選抜メンバーだったがファンに塩対応し卒業。
紅華音楽学校入学後も無気力だった理由。
{netabare} 幼少期の性的虐待から極度の男嫌いになり、男がいない世界へ逃避してきたから。{/netabare}

このようにキャラクター造形はネタではなく、
歩んできた人生から形作られた確固とした人格に根差している。

愛が、さらさと出会い前向きに変化していくメインストーリーも典型的ですが、
人生を目を背けたくなるトラウマまで忌憚なく描けている故の説得力があります。

周囲の人間の価値観を揺さぶり変化させてしまう。
愛にとって、さらさは身長だけでなく人間的にもドでかい存在。
異なる人生を抱えた人間に悲しみごと人生を上書きされる。
人と人が出会う意義を再認識させられます。

この人の運命に影響する&されるハイレベルな人物設定が、100期生の各メインキャラに用意。
さらに{netabare} 愛が塩対応した愛推しのドルヲタ(奈良の開国って(笑))や、上記の薫が恋した高校球児、
自信喪失から過食嘔吐に陥った山田彩子を励ますオネエ口調な声楽講師・小野寺{/netabare} など
エピソードの脇に至るまで人物が作り込まれている。

豊潤な群像が物語に王道の熱を供給する原動力です。


【声優 4.5点】
主人公・渡辺さらさ役の千本木 彩花さんを始め、特に男役志望の役には、
作中劇を中心に、低音域の活用という難題が求められますが、キャスト陣は好対応。

その上で、各キャラの背景を反映した繊細な心情表現も求められますが、そこもクリア。


松田 利冴さん&松田 颯水さん。
声優界を代表する双子声優が、沢田千夏&千秋の双子役を演じる。
ここも単にネタを狙ったキャスティングではなく、
一緒で仲が良いと思われがちな双子の複雑な感情という難エピソードを好再現する適材適所。
第九幕もこれまた良いんですわ。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はsaji「星のオーケストラ」
“さあ 君の夢は 始まったばかりだ!”サビのフレーズを放送中から放送後も、街中で結構よく耳にした&残ったウキウキ青春ソング♪
この勢いに乗って本作も2期を!とはならないもんですかねw

劇伴担当は斉藤 恒芳氏。
『蒼穹のファフナー』などで見せる迫力のオーケストラが印象的な劇伴作家。
同氏は宝塚歌劇団にも楽曲提供しており、本作はうってつけ。

斎藤氏作曲によるED主題歌も歌劇用のアレンジ。
持ち回りで歌唱担当したキャスト陣もキャラソンにありがちな高音域は封印して、
音質を低めにコントロールし応える。

投稿 : 2023/03/07
閲覧 : 515
サンキュー:

42

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

もろもろ整っているが、速さ!じゃなくて「美」が足りない!。

 全体的に整っていて地味ながら小品としてよく出来ている。各キャラのエピソードを丁寧に描いているのが好感が持てるし、ちゃんと「枷」が機能しているからこそその解放がカタルシスになっている。ロリコンおじさんの描写は本当気持ち悪いし、ありそうで怖い。みんな悩み苦しんでいるときの方が作画がんばっているような。


 ただ、全体的に題材に対して「美」が足りない大人しさがある。現代はどうも絵柄をソフトにしがちだけど、題材によっては過剰さが重要。ウテナがいかに時代を超えて偉大かわかる。ストーリーとしても、1クールしかないから各キャラのエピソードを回収していくだけで手一杯感があって引きの強い芯の物語に少々欠ける。


 決して悪い子じゃなくて皆に良い子だと好かれるけど、もう一歩スターの輝きを帯びるには足りないかな。なにより凄い場面として描かれる場面を本当に凄く見せるパワーが弱い。それにしても、前髪をクロスさせるデザインはもうどうかなぁ…。

投稿 : 2023/03/05
閲覧 : 385
サンキュー:

27

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

少女漫画原作にしては中々の良作だった

少女漫画原作なので視聴する前はそんなに期待してなかったけどこの作品は中々面白かったですね。
まず本作に対する印象は宝塚的な世界観で将来のスターを目指すサクセスストーリー的な感じだけど、
ちなみに本作に付いては結構登場人物が多くて初見だとキャラを掴むのに苦労する様に見えたけど
でもストーリーを観続ける内にキャラの方が段々と立って掴めるようになりながら
特に本作における秀逸なエピソードは8話の星野薫にスポットが当たった回でしたね。

そういう分けで本作に付いてストーリー的にはレベルの高い内容だけど
ただ惜しむらくは1クールでは本作のポテンシャルを全然発揮しきれないのと、
後は唯一に難を言えば作画に関しては標準レベル程度でトップ級と比較すると落ちるかなと。

【評価】

77点・3B級

投稿 : 2023/02/12
閲覧 : 54
サンキュー:

2

ネタバレ

meme さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

OPが神。

知り合いから勧められて視聴。
かげきしょうじょってタイトルの意味が最初は
分からなかったんだけれど、宝塚って事なのね。
歌劇ってことかと1話観て理解。

OP主題歌が神曲過ぎてびびった。
絵も可愛いし曲がめちゃくちゃキャッチーだし
すぐにsajiさん調べた。

ボーカルの方がめちゃくちゃアニメ作品の曲書いてる有名な人なんですね。ハガレンとかシャーマンキングの曲もやってたし、後で気が付いたけどツキヨミの人だ。中学生の時めちゃくちゃ聴いてた。。phatmans after school


音楽は素晴らしいのは勿論、アニメ本編も超面白くて、母に勧めたら母の方がハマって二人で漫画全巻買いました。星さまカッコいいー。星さまの学生時代編やって欲しい。

二期もあるかなー。二期やってほしいアニメNo.1

投稿 : 2023/01/15
閲覧 : 72
サンキュー:

6

ダビデ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

良かった。

ランキングで知って視聴。
こんな作品を知れて良かった。

投稿 : 2023/01/12
閲覧 : 82
サンキュー:

4

ゆるぞう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

いろいろと惜しい作品

物語が軌道に乗るまで話数が多い。

投稿 : 2022/10/22
閲覧 : 91
サンキュー:

1

かんろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:今観てる

まだ途中ですが、8話 薫の夏が美し過ぎて、神回でした。

まだ8話なのですが、
神回で、びっくりして飛んで来ました。
ここまでも度々、良回があって、
なかなかいいアニメだと思っていたのですが、
久しぶりに、爽快なくらいの神回でした。
5話や他ももちろん、グッと来る話が、
あるのですが、8話 薫の夏が、
本当に誰に見せても恥ずかしくない神回で、
感激しました。
久しぶりに、完璧な回でした。

神回:8話 薫の夏
脚本 松本美弥子 絵コンテ阿保孝雄 演出 江副仁美

投稿 : 2022/09/06
閲覧 : 142
サンキュー:

14

ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

想い、重ねて

アニメーション制作:PINE JAM、監督:米田和弘
シリーズ構成:森下直、キャラクターデザイン:岸田隆宏、
総作画監督:今岡大、髙田晃、福永智子、牧孝雄、
音楽:斉藤恒芳、原作:斉木久美子(白泉社『メロディ』連載)

何度も観られるほど面白いかどうか。
私が、作品の評価をはかる上で重視している点だ。
もちろん、全ての作品を複数回観るわけではないので、
この点のみを指針にしているわけではない。
しかし、やはり良質な作品は何度も観たくなり、
観るたびに新たな発見があったりする。
『かげきしょうじょ』もそんな作品だった。

扱っている題材はミュージカル。
作品内では「紅華歌劇団」となっているが、
内容は大阪府の宝塚市に拠点のある
未婚の女性だけで構成された宝塚歌劇団そのままだ。
(作品での拠点は神戸市となっている)

宝塚歌劇団をしっかりと取材・調査して描かれている
原作漫画を元にしたアニメ化。
個人的に歌劇団の内情をこれまで知る機会がなかったので、
とても新鮮だった。
と言っても、今回描かれているのは、
歌劇団ではなく、その前の段階である予科生。
いわば、就職の決まった女子高みたいなものだ。
作者は女性で女性ならではの視点からの心情描写が特徴。
ある意味、『響け!ユーフォニアム』のような
スポ根要素のあるリアル感たっぷりの作品となっている。

中心人物は、身長が178㎝もある歌舞伎がルーツの渡辺さらさ、
アイドルグループJPX48の元メンバーだった奈良田愛、
入試トップ合格を果たした予科生委員長の杉本紗和、
3代続けて紅華に在籍することになった星野薫、
実家がパン屋で抜群の歌唱力をもつ山田彩子、
双子の姉妹の沢田千夏、沢田千秋という
7名となっている。

主役は、さらさと愛のふたりだが、
中心人物全員の心情を深く掘り下げ、
それが演技につながっていくさまを
しっかり描いているのが見どころだ。

さらさは、歌舞伎との関係性が深く、
幼いころから「演技」をすることが
生活の一部のようにして育った。
しかし、いくら頑張っても歌舞伎は「男のみの世界」。
女性役も男が「女役」として演じ、
演者は、基本的に血縁で引き継がれていく。
さらさは、物語上で歌舞伎役者と血縁のあることが
匂わされているが、女性であるため舞台で
演技することはかなわない。
そこで選んだのが、今度は「女性のみの世界」である
紅華歌劇団だった。この対比はとても興味深い。

一方、愛はアイドルグループJPX48の元メンバー。
幼いころに母親の恋人から迫られた過去があり、
そのことがトラウマとなり、「女性だけの世界」を求めて
歌劇団に入ってきた。
このふたりがお互いのことを次第に理解しながら、
歌劇団のトップだけに許される「銀橋」を渡ることを目指す。

キャラクターの人生と演技が交差する。
スポーツものなどではよく使われる手法だが、
ひとりの人間のドラマを見せていく必要があるので、
リアリティがないと陳腐な物語になる。
そういう意味では、この作品はとても優れている。

役者が物語上の人物になり切って演技するとき、
一体、どのようなことが胸に去来するのか。
作中で山田彩子は迷い続ける。

「現実が自分の期待以上には絶対にならない。それが私だ。
一目惚れして、一目惚れされて、
初恋を成就したジュリエットを演じるなんて、説得力皆無」
「私は、いつも自分の予想を超えたことがなくて(中略)
いままで彼氏とかいたことないし
<好きだ>と言われたこともないし」
だから、ジュリエットを演じられないと考えている。
それに対して、杉本紗和が、自分が演じるティボルトについて
「私も人を殺したことがないのだけれど?」
「同じよ。両想いになったことがない彩と、
人を殺したことのない私は、未経験という点で同じだわ」と。
そして、「大丈夫、彩は可愛いよ」と励ます。
この「彩は可愛いよ」という言葉を以前にも言われたことを
山田彩子は思い出す。
{netabare}学生時代に自分が人から愛されたことがあったことに、
今ごろになって初めて気づくのだった。
それをジュリエットの演技に生かしていく。{/netabare}

いちばん好きなエピソードだ。
想いのこめられたこのようなお話がいくつも重ねられ、
物語全体に深みを与えている。

{netabare}さらさが、幼馴染で歌舞伎役者の白川暁也と
付き合うことになる思い出も演技に生かされる。{/netabare}
求めても求めても、自分が得ることができない
歌舞伎の登場人物・助六への道。
歌舞伎の世界では女性は、舞台には上れない。
助六にはなれない。
そのせつなさを、悔しさを『ロミオとジュリエット』で、
ジュリエットを深く愛しながらも手が届かず、
最後にはロミオに殺されるティボルトの役へと重ねていく。
怒り、諦め、悲しみの複雑に交じり合った感情を
役のなかで自分に重ねて表現する。

オーディションが描かれる12話と13話が秀逸。
観るたびに発見があり、深みを感じさせてくれる。
キャラクターの過去や生きざまが
とても深くまで考えられている。
そのため、一つひとつのお話が
しっかりと心に残っていく。

ただ、おそらく原作をかなり忠実にアニメ化しているため、
全13話で、いかにも中途半端なところで
終了しているのが残念だった。

花咲く少女たちの未来。
想いの行き着く先はどこなのか。
改めて原作で追ってみたい。
(2022年8月28日初投稿)

投稿 : 2022/08/28
閲覧 : 386
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49

ネタバレ

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

清く正しく美しく

女性だけで構成されている紅華歌劇団。
その劇団員を育成している紅華歌劇音楽学校。
毎年、多くの受験生がいるが、
合格したのは、元アイドルの奈良田愛や高身長の渡辺さらさ達であった。

作中の紅華歌劇団ですが、おそらく宝塚歌劇団をモデルにしていますね。
女性が演じる男役と女役。
男役は男らしく。
女役は女らしく。
舞台には華が無いと立てない世界。
トップになるには難しいです。

渡辺さらさは歌舞伎に絶望していたのでしょうね。
歌舞伎の世界は男の世界。
女役を演じるのも男です。
歌舞伎は女性の出雲阿国が発祥。
しかし、江戸幕府の施策により野郎歌舞伎へと変わり、女性は排除されました。
今でも男性しか入れない歌舞伎の世界。
さらさは歌舞伎に別れを告げて紅華に来たのでしょう。

もう1人にヒロインである、奈良田愛。
幼少の頃のトラウマによって、極度の男嫌いとなります。
唯一の例外は叔父の奈良田太一くらい。
元アイドルという事もあって学校からも世間からも注目されます。
紅華にはアイドルから逃げてきた側面もあります。
しかし、さらさと出会い自分自身を変える事に成功します。

俗世間から隔離された学校生活。
普通の学校だったら五教科などの勉強ですが、紅華は特殊ですね。
紅華の学生は、バレエ・日本舞踊・タップなど色々な事を学びます。
舞台に立つ劇団員としての学び。
仕草や礼儀作法などもあるかなぁ。
普通の教育とは違います。

私が注目したのは、渡辺さらさ役のCV千本木彩花と奈良田愛役のCV花守ゆみり。
作中で担当役が劇を演じるので、作中作という奴かなぁ。
私は声の演技で魅せられました。
千本木さんと花守さんの演技だけでも、十分に視聴して良かったと思えます。

女性の世界なので、ドロドロしている所も多少はありますが、比較的に見やすいです。
さあ、一緒に観劇しませんか?

投稿 : 2022/08/27
閲覧 : 155
サンキュー:

38

Dave さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

神戸より愛をこめて

神戸に住んでいても宝塚なんてまったく興味なかったし、少女向けアニメかなって期待してなかったけど…ごめんなさい、これ最高です。早くも1話にてずきゅーんとハートを撃ち抜かれました。良作は1話目で掴みに来ますね、なにこれめちゃくちゃ面白い。気付いたらWikipediaで宝塚を調べていました。骨太のストーリー、丁寧な演出、キャラクターの掘り下げ、明らかに一級品。一話ごとにきちんと見どころがあって、それぞれのキャラクターにしっかりと個性と背景がある。好きじゃなかったキャラクターが一番好きなキャラクターになるとか、最高でしょ。

宝塚音楽学校、もとい紅華音楽学校に25倍の倍率を突破して入学してきた少女たちが、スターを目指して切磋琢磨していく物語。スポコンものといって差し支えないと思うんですが、大きく違う点はあくまでも個人戦なんですよね。仲間であって、ライバルでもある色んな才能にあふれた少女たちが、正々堂々と勝負して高みを目指していくのが圧巻。それぞれに決して譲れない目標をもって、絶対にライバルには負けないというヒリヒリした想いでぶつかっていきます。そこは基本的に弱肉強食のシビアな世界。でも、お互いに好敵手としてリスペクトしているからこそ、清々しい勝負に視聴者はくぎ付けになります。

すずしい顔をしていても、誰だって順風満帆ではない。特に選ばれた者たちばかりが集まる場所では、絶対の強者はいない。妬みを言うのではなく、腐るのでもなく、ただひたすら真っ向から勝負に挑み続ける少女らの姿に、心が震えます。負けたときには悔しさに涙しながらも、しっかり上を向いて「おめでとう」とライバルに言える、そんな「清く 正しく 美し」い彼女たちを応援したくなりました。

彼女たちの下には、ステージに立つこともできなかった1000人以上の少女たちがいます。実際、宝塚に限らず、トップに上り詰めるのは並大抵のことではないでしょう。紅華(宝塚)に入ったってトップになれるのは一握り。それでもひたむきに努力しているすべての彼女たちに、乾杯!

神戸を素敵な作品の舞台にしてくれてありがとう!
2期を神戸在住の家族全員で心待ちにしています!

投稿 : 2022/08/18
閲覧 : 525
サンキュー:

39

ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

宝塚、入ります!

この話は宝塚に入るための養成学校に受かった少女達の話

なにも注目してませんでしたが、案外面白かったです
タイトルの響きや平仮名、ということで子供向け劇団アニメかな、と思っていたのですが、いざ始まってみれば「大人しか楽しめない」作品となっています。
いや、正確に言う慣れば幼児向け、ではないということです。
学生でも楽しめるためぜひとも見てない方は見てください

そうですね。面白かったです。
宝塚という華やかな表舞台ではなく、その養成学校という比較的裏舞台ではどのようなことが起こっており、少女達がどんな思いで日々学んでいるのか、ということに着目した作品。
残念ながら私は宝塚を一度も見たことありませんし、なおさら入ろうとも思ったことがないため、本作が事実に基づいた作品なのかを判断することは出来ませんが、物語として評価するなら面白かった部類に入るでしょう。

展開が比較的ゆるやかであり、私のような宝塚に一切興味を持ってないような方からすると本作のところどころは眠くなってしまうかもしれません。日常コメディという風味を出したかったのでしょうが、ちょっと失敗だったかな、という感想です。いや刺さる人には刺さるんでしょうけど。
さらに演劇という題材をテーマにしているため、演劇シーンがあります。本来ならばその演技シーンで「なるほど確かにみんな個性があるね!」とか言わないといけないのでしょうが、残念ながら声優でしか演技を把握できない愚か者もいるのです。故に演技シーンを見せられても解説させられても「へえそうなんだ」としか反応出来ず、そこが残念なところではありました。

しかし、それ以外は完璧といって良いでしょう。
複雑な心情を見事描ききっています。直接的表現ではないですし、その状況にあったことはないですが、その時のキャラの心情がかなり流れ込んできます。これはアニメのちから、というのもありますが、やはり物語、脚本のちからだと私は思っています。
ちゃんと因果関係を明白にし、感情という曖昧な要素を主軸とすることで(見る人によっては意味不明なものとなるかもしれませんが)13話以上の内容になります。
非常に見せ方が上手いと純粋に思いました。はい。そんな作品です

{netabare}
前はアイドルをやっていたが辞めて宝塚養成学校へ入学した主人公(愛)は身長が高い歌舞伎仕込の少女(さらさ)と出会い、友人となる。アイドルを辞めた原因であるオタクとちょっとだけ仲良くなったり、先輩と仲良くなったり、オーディションで地味で成績が悪い歌上手が選ばれたり、と目まぐるしい日々を過ごした。

ざっくり言えばこんなものでしょう。
割と薫ちゃんと野球少年の話も好きですが、やはりオーディション付近が良いですね。無双とかご都合主義とかなく、純粋な気持ちで見ていられるので本作の2期があったら迷わず見ていたところです。

さらさちゃんが付き合ってんのずっと謎でしたが、蓋を開けてみれば。好き。非常に良いと思います。そのやさしさが毒となる瞬間が楽しみですね。
{/netabare}
原作を買うか買わないか迷うほどには面白かったです。

監督は米田和弘さん。暁のヨナの方ですね
脚本は森下直さん。
キャラデザは岸田隆宏さん。ハイキューの方ですね
劇伴は斉藤恒芳さん。ファフナーの方ですね
アニメ制作はPINE JAM INC.さん。ゲーマーズの所ですね

作画は良く、文句はありません。が、キャラデザが特徴的なので慣れるまで必要かもしれません、
声優さんは全体的に良かったのですが、主人公の声が予想の何倍か低かったのがびっくりしました。

誰が変わりたくて何を変えたくないのだろう
ということで締めます

投稿 : 2022/08/08
閲覧 : 92
サンキュー:

7

おゆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

人間模様も楽しめます。

お話もキャラもインパクトがあり面白かったです。
可愛い女の子が好きで、ストーリーもしっかりしてるのが好きな方は是非観てみてください。
宝塚に詳しくなくても気軽に見れて、
女性も男性も楽しめる作品で、上手く出来てるなぁって思いました。
途中で終わるので続きが気になります。
花澤さんの演じていたキャラが、学校と部活にいそうな女先輩って感じでかなり良かったです。
あいちゃんの過去のお話が苦手だったのですが、
主人公が清々しいくらい無邪気で、何だか私も救われました(笑)

投稿 : 2022/07/15
閲覧 : 90
サンキュー:

4

ネタバレ

のね さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.5 状態:途中で断念した

キャラが好きになれない

青い髪の子は色々あったかもしれないけど、流石に夢を目指す場所にいて欲しくなかった。普通の女子校行けばいいじゃん。みんな必死に頑張ってるのに、どうでもいいですの顔にむかついてしまいました。
どうして入学出来たのか、コネですか

プレッシャーある中四年間頑張ってきた薫さんに一番同情できます。ED好きです。

投稿 : 2022/06/18
閲覧 : 102
サンキュー:

2

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

青春群像劇への上乗せ

原作未読

『過激少女』と脳内誤変換して華麗にスルー。ほらゲーム原作萌えバトルみたいなの想像するじゃん。

リアル“宝塚音楽学校”を模した“紅華歌劇音楽学校”に通う学生たちのお話です。あらすじやヅカ(宝塚)の説明は割愛。メインのストーリーを追いかけつつも、各キャラクターを掘り下げる群像劇アニメの良作でした。あにこれ高評価をそのまま受け取って良いかと思います。
女の園で可愛い娘さんがわちゃわちゃする作品とは棲み分けができております。さらに良き青春群像劇だけに留まらない+αが作品評価を底上げしました。分水嶺はいたってシンプル

 ヅカっぽいかどうか?

ヅカと似て非なるなにかではなくそのままトレースした感のある作りです。音楽学校のカリキュラムやその後のキャリアプランなどなど。ファンも納得、そうでない人も「なるほどこうなのね」が無理なく伝わってくる親切設計。100年以上続くエンタメにはそれなりの魅力が備わっているのです。
ただそんな風に外形整えても『仏造って魂入れず』となれば台無しですがそうはなってない。男役トップがなぜヒエラルキーの頂点にいるのか?ファン層が圧倒的に女性で占められているのはなぜか?

 女性視点だからこそ女性が追い求める男性像を演じ切ってることが魅力的
 女性視点だからこそ女性が憧れる娘像を演じ切ってることが魅力的

そんなヅカヲタの琴線に触れるポイントを押さえていたと思われます。家内含め身近に元ヅカヲタ多いのでここは断言できちゃう。面白いことに女性キャラだらけで男性視聴者ウケしそうなのに実はターゲット層は女性!とユニークさがありますね。外(設定)も中(ストーリーやキャラ)もヅカっぽいことがしっかり背骨となってます。


背骨があれば残りは枝葉。背骨が気に入らなければ相性ということで撤退して良いかと思います。
なおきちんと男性層も取り込めてるのは周知のとおりです。男ウケしないアウトプット(歌劇)ではなく男女ともに支持される音楽学校での生活を通じてプロセス(成長や葛藤)描くことに軸足置いてますから。

繰り返します。メインを追いつつ各キャラを掘り下げる群像劇でした。
その大事な掴みで“ヅカっぽさ”真っ先に我々の五感に訴えてきたのはエンディングの楽曲でした。
ヅカがどういった場所かは講師や先輩を追っているうちに我々も学ぶことができます。表現者がどういったものか一定のヒントが示され全13話が終了。キャラ掘り下げ部分はなかなか面白かったのでそこはネタバレで後述するとして、ご新規さんは

 良き青春群像劇 + 普段覗けぬ世界

この掛け算を楽しめるんじゃないかと思います。片方なら露知らず両方ハイレベルで楽しめる作品はなかなかお目にかかれません。
そしてヅカヅカ言ってすみませんでした。もちろん正確には紅華(こうか)だよと念押しときます。



※ネタバレ所感

■軽くボヤキ

 円盤爆死は『荒ぶる季節の乙女どもよ。』のデジャブ。やや痛みのあるストーリーものは複数回視聴に合わず、主たるコレクター層の需要ともズレる。コンテンツビジネスの難しいところだよなぁ。


■キャラを掘り下げる群像劇

 どんな壁に直面していたか各自違っていて観てる側もどこかしらで共感しやすいかも。
 主役二人とも芸能血筋で芸の神様にも見初められてる感ある。そんで芸事に恋焦がれて気持ち先行のさらさと嫌よ嫌よも身体が求めちゃってるならっちの対比バランスが良い。

・渡辺さらさ(CV千本木彩花)
 {netabare}“性別”。どうにもできない理由で歌舞伎の世界から弾かれる。“模倣”。歌舞伎流芝居の覚え方(土台)を覆される。根っこを二度否定されてなお前に進めるか?な無理ゲーに挑む主人公らしい主人公。{/netabare}

・奈良田愛(CV花守ゆみり)
 {netabare}作品屈指のトラウマ持ち。そのトラウマの中身がひどく彼女の難ありな性格もしゃーないと思わせしめるものすごい説得力。そんな彼女が結果として母親と同じ道に進んでいるジレンマが味わい深い。{/netabare}


 先行二人を囲む少女らも主人公とはまた別のベクトルで壁にぶち当たっている。 

・山田彩子(CV佐々木李子)
 {netabare}「ならっちは私と違うんだから(第4話)」が最終的にジュリエット役を射止めるわけで…。突出した一芸に気づくまで遠回りし、その一芸に胡坐をかかずにお芝居でももがく泥臭さもってるのになんだかんだ周りを明るくするのよね。現実でもエトワールやったしょうこおねえさんのイメージ。バラエティのべしゃりが拙いとか絵心がどうとか気にしだしたらあかん人です。それでも歌一発で場をかっさらう。自身の代表曲はないと嘯いても彼女とゆうぞう兄の『ぼよよん行進曲』は沁みる。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、すんげー歌声の持ち主役とは中の人幼少期にアニーやってたとはいえプレッシャーとてつもなかったでしょう。劇中劇での説得力は作品評価に直結するところ負けてなかったです。{/netabare}

・星野薫(CV大地葉)
 {netabare}有名人一族を歯牙にもかけていない愛とは対照的に押しつぶされそうな娘さん。目標決めて退路を断ってやり抜いた経験って確実に財産になるのよね。あの時のストイックなワシの巻き添えくらった方々ごめんよ。「だから今のうちにスカートたくさん穿いておくんだ(第8話)」出会ってなければ“合格”も“甲子園”も無かったのだからひと夏の経験は無駄ではなかったよ。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、大地さんの演技『プリンセスプリンシパル』のドロシー回も秀逸だった記憶が。メンタルの弱さを殻作って普段は守ってるんだけど、ふとしたことで諦めたはずの幸せが手に入りそうになる。そんで手にしそうなそばから零れ落ちていくのに動揺を押し殺してまた殻を作っていくような展開。「好きでした、、、って言ってあげてもいい」これがバシッと決まる演者さんはそう多くない。{/netabare}

・沢田千夏(CV松田利冴) 沢田千秋(CV松田颯水)
 {netabare}「きっともう全てが同じではいられない。私たちは思っていたよりも早く分かれ道に辿り着いたんだ(第9話)」に至るまでの物語。寄って立つところの否定という意味ではさらさにとっての“芸事(歌舞伎・芝居の覚え方)”と沢田姉妹の“二人一緒の関係性”は同じ。ユニゾンで始まるサビはハモリへと別れていきながら調和する未来を夢見たいところです。{/netabare}
 {netabare}横道に反れるが、双子役をリアルな双子に演じさせるのってプレッシャーとてつもなかったでしょう。たぶんオーディションではなく指名ですよね。これ「もう逃げられないんだからね。最後まで責任もって遂行しなさい(第10話)」運動会パイセンの叱咤を地でいくような現場だったのではないかと邪推してます。{/netabare}

・杉本紗和(CV上坂すみれ)
 {netabare}やっときたきた優等生の苦悩。モーツアルトとサリエリを例にさらさとの比較対象だった彼女ですが、実際比較されてたのは同級生全員とではなかったでしょうか。これまで挙げたさらさ・愛・薫・彩子・沢田姉妹はどこかしら欠損してる。だからこそそこをテコにハングリーになれるのに委員長にはそれがない。一個上のパイセンとのエピソードを最後に持ってきたのはファインプレーだと思います。{/netabare}


主要キャストのみならず講師・専科のパイセンら大人も良かったですね。きっと彼ら彼女らが通ってきた道。甘やかすでも突き放すでもなく成長を促すようそっと寄り添います。

ヅカっぽい観点でひとつこれは現実ネタですが、
大地真央さんが男役トップの時に本科卒業して間もない黒木瞳さんをパートナーの娘役に抜擢します。それからだいぶ年月経ってますけど「 黒木瞳さんが相手役で良かった。」と事あるごとに黒木さんを全肯定してる大地さんがほんと素敵。抜擢するほうもされるほうも両者にかかるプレッシャー。飛び級に寄せられたであろう嫉妬。信頼を置くスターと応えようとする新人。そこに愛はあるんよ。劇中でも彷彿させるネタをどこかに見つけられると思います。


■劇中劇の説得力

 “伝説の○○”がしょぼければ興ざめでしたが踏ん張りましたね。ほんとこれ重要なんです。



※閑話休題

■箸休めクイズ
Q:私が「こいつは許さん」と思ったのは誰?

A:{netabare}キモヲタさん{/netabare}
{netabare}なんかいい話で落ち着いてたり、コミカルで適度に気持ち悪く処理されてもいたり、とスルーしてよい小噺なんだけど少し冷静になってみる。彼はワンチャンあるとも思ってないし、ただ謝りたかったの一心でした。これ完全にNGで相手が怖がってる時点でノーチャンスだから視界から消えたほうがいい。あくまで本人の思い込みだけです。相手の気持ちを考えてる体で欠片ほども考えてない。相手見えないから二度三度接触を試みることができるのです。「そんなつもりはなかったのに」「これだけできれば良かっただけなのに」全てあなたのエゴです。拒否されて一転変なスイッチが入り逆上する殿方が世の中に一定数いるんですよ。美人ってこのへんの遭遇確率それなりにあるしダメージコントロールの術も心得てるんだけど全部は防げない。それをケアする身にもなってみろや!とわりと本気で思います。
バス停に張り紙一枚で身を引ける高校球児と対照的でした。

ちなみにならっち母の愛人男はシンプルに畜生ですね。わかりやすい愛人男より、ややもすると美談に仕立てそうなキモヲタさんに「勘違いすんなよ」とモノ申したいのでした。{/netabare}


Q:私が「やべ、かわいい」と思ったのは誰?

A:{netabare}里美星(CV七海ひろき)さま{/netabare}
{netabare}音楽学校時代の講師でもあり憧れていたファントム諏訪部に「私のときも優しくして欲しかったなぁ」と少しばかり甘えたところ。男役といっても女性なんだなってのと、ここだけ二人の時限定の声のトーンだろうなってのと、そして期待と諦めがせめぎ合ってるモヤっとした感情をやや持て余してるところ。ファントムも押せばイケそうなのにそうはしないのが良いね。{/netabare}



視聴時期:2022年5月   

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2022.05.09 初稿

投稿 : 2022/05/15
閲覧 : 378
サンキュー:

49

ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

There's No Business Like Show Business

恥を忍んで申し上げますと、
ワタクシは『ベルサイユのばら』を観ても読んでもおりません。
ふざけんなよ、とか言う方、ごめんしておくんなまし。

いや、もちろん大名作なのは知ってるんですが、
たまたま機会がなかったというか何というか……うにゃうにゃ。

ですから『オスカルさま』と言われても、
サッカ-選手や一字違いのアライグマぐらいしかイメ-ジできず、
このレビュ-を書くにあたって慌てて下調べしたところ、

  え゛、女の子なの?

となってしまったわけで……、

すいません、いやほんとすいません。
ちなみに『アンドレ』と言われてもプロレ……
あ、いえ、なんでもありません。ほんとすいません。ごめんなさい。


さて、本作はそんな『ベルばら』で1970年代に超ブレイクし、
いまなお絶大な支持を集める宝塚歌劇団をモチ-フにしたお話です。

  ちなみに日本で2000席以上のハコを年間埋め続けられる劇団って、
  たぶんタカラヅカだけじゃないでしょうか。
  劇団四季だって、ハコは1000~1500席がほとんどですしね。

宝塚歌劇団に入るには、付属の宝塚音楽学校を卒業せねばならず、
ここの入試倍率は25倍前後と『ブルピリ』並みの超難関です。

本作品は、それらをモチ-フにした
 『紅華歌劇団』と『紅華歌劇音楽学校』が舞台。
立地は宝塚市ではなく神戸市になってますが、
劇団の社会的位置づけだの仕組みだのは、おおむねタカラヅカに準拠。

物語全体の構成としては、
東大以上の倍率を突破して紅華歌劇音楽学校に入学し、
明日のスターを夢見て頑張る女の子たちの青春群像劇になっております。

じゃあもうタカラヅカでいいじゃん、と思う方も多いだろうし、
僕も最初は、名前の違いは権利上の問題だけかと考えていたのですが
  ……ちょっと調べてみたところ、
    なんかそれだけでもないみたい。
    正直、リアル宝塚って、かなりきっつい側面が。

ここからちょっと、何の役にも立たないタカラヅカ豆知識。
本編に直接関係ない話ですから飛ばしても全然OK。
ネタバレで隠しておきますので、興味のある方だけ、どうぞ。
{netabare}

調べてみたところ、本家の宝塚音楽学校は、
  入学生(予科生)は、男役:リーゼント、娘役:三つ編みおさげ。
  白の三つ折りソックスを着用すること。
  腕時計は黒皮ベルトのもの。
などとアレな校則が多く、アニメの絵面的にちょっとナニな感じです。

そして、外観上もそうなんですが、中身にもかなり昭和体育会系の香りが。
2020年に廃止はされたものの、予科生の不文律として、
 ・電子レンジ、目覚まし時計といった、音の出る物品の所有は禁止。
 ・本科生に気づいたら遠くからでも大声で挨拶しなければならない。
 ・本科生の前では笑顔を見せてはならない。眉を寄せ口角を下げた悲しげな表情であること。
 ・本科生への応答は「はい」「いいえ」や依頼・謝罪・謝礼の言葉以外であってはならない。
 ・電車では着座厳禁。下車駅では走り去る電車を最敬礼で送る。
  (電車に本科生が乗っている可能性があるため)
などがあり、違反すると反省文提出等の制裁が加えられていたそうです。
しかも反省文の出来が悪いと突き返され、延々とリテイクが。
僕も体育会系なんですが、こんなルールはさすがになかった……かな?

こんな生活してて人間性とか歪まないのかなあ、とか思ってたら、
案の定、裁判沙汰にもなった
  『96期生の同期への壮絶ないじめ事件』というのがありました。
かいつまんで内容を紹介すると、以下のような感じ。

 ・洗濯機の使用を一人だけ禁止し、早朝5時に手洗いさせる。
 ・「死ねばいいのに」「私の視界に入るな」といった罵詈雑言を浴びせる。
 ・私物をゴミ箱に捨てる。
 ・メーリングリストから一人だけ外して情報を与えない。
 ・携帯電話を取りあげ通話履歴やメールの内容を確認する。
 ・密室で取り囲み平手打ちを繰り返す。
 ・寮の一室に数時間にわたって監禁状態に置く。
 ・ありもしない盗難事件をでっちあげて強制退学に持ち込む。

で、この強制退学はいくらなんでも無効でしょ、
ということで被害者生徒が退学取り消しを裁判所に申し立て、
学校側がその命令に従わなかったため本訴にまで至った事件です。

この事件、裁判記録を読むと学校側の対応もエグいです。

地裁・高裁で退学取り消しの仮処分命令を受けているにも関わらず、
いったん下した結論を変えると面子に関わると思ったのか、
本校は正しい、悪いのは被害者生徒だ、の一点張り。
関係者の証言も歪曲し、なんとか被害者生徒を『悪者』に仕立てようと画策します。

で、本訴にまで至った裁判の結果は
形式上は『和解』だったけれど、内容はタカラヅカの全面敗訴。
双方の主張を精読する限り、まあそれ以外ないよなあ、と。

  ちなみにこの裁判の間に、
  被害者生徒に有利と思われるブログを書いていた同期生は、
  次席という優秀な成績で卒業したにも関わらず、
  歌劇団から入団拒否されてタカラジェンヌになれませんでした。

もちろん、ブラックだけの学校というつもりは全くありませんし、
歴史と伝統に裏打ちされた名門ではあるのですが、
甘く麗しい乙女の園、的な感じとはかなり違うみたいなんですよね。
というか、ふつうにこえ~よ。
リアルに寄せたら『鬱アニメ』になっちゃうんじゃないか、みたいな。
{/netabare}

そんなわけで本作は、本家よりはかなりゆるめ、
それなりに上下関係は厳しいけれど一般的な常識の範囲内にある、
架空の『紅華歌劇音楽学校』が舞台になっております。

メインになるのは、
女であるがゆえに歌舞伎役者になれなかった下町の天然児、渡辺さらさと、
有名女優を母に持つ元アイドルグループの陰キャ美少女、奈良田愛。

リアルだと真っ先にロックオンされそうなこの二人を軸に、
100期生の主要メンバーの抱える背景にも次々とスポットをあてながら、
授業や行事を経て少しずつ成長していく若者の姿が描かれていきます。


僕が感じる本作の魅力は、大きく分けると三つあります。

① きちんと掘り下げられた、生徒一人一人のキャラクター力
② まず目にすることはないであろう、音楽学校の授業・生活風景
③ きちんと演じられた歌唱・演劇


まずは①のキャラクター力。

 これはもう、主人公の渡辺さらさの存在感が『圧倒的』です。
 物怖じしない天真爛漫さと天性の才能、歌舞伎で培われた身体能力。
 まさに、紅華の型にはまらない『規格外』のキャラクター。

 もちろんそれだけなら、昔風の直進バカキャラなのですが、
 あにはからんや、きちんと周囲を見渡す目と心を搭載しているんです。

 そもそも『天真爛漫』と『無神経』は別のもの。
 彼女は決して他者への配慮やリスペクトを忘れることはありません。
 この辺り、おじいちゃんや歌舞伎の世界から鍛えられてるんですね。
{netabare}
 そして、学業は残念ですが、生き方はしっかり計算できる知恵の持ち主。
 とりわけ「ううむ」と唸らされたのが、
 12話、暁也くんと付き合い始めるくだりです。

 正直、さらさには、暁也への恋愛感情の存在が感じられません。
 とても仲のよいお友だち感覚、
 あるいは、場所は違えど同じ舞台を目指す仲間感覚であったりします。

 それでも、偶然に煌三郎と暁也の会話を聞き、
   煌三郎が何を求めているのか、
   自分がどうすることが暁也のためになるのか、
   自分を育んでくれた歌舞伎の世界と今後どう関わっていきたいのか、
 そんなことを僅かな時間で熟考します。

 そして選んだのが、
 将来のために打算的な告白をすることを逡巡する暁也くんに変わり、
 自分から「彼氏になってください」と切り出すこと。

   水族館での告白シ-ン。
   自分から切り出すことに罪悪感を覚えて話題を変える暁也に対し、
   無言で水槽を見つめるさらさの目のカット、

                    鳥肌ものです。

   好きな相手と告白の駆け引きをする少女の目じゃない。

 これに続くシ-ン、「彼氏になってください」とは言ったものの、
 ひとことも「好きです」とは言ってませんしね。
 それは彼女の誠意でもあり、意地でもあり、みたいな。

 ちなみに、最終話でさらさが演じたティボルトですが、もちろん
   『自分からジュリエットを奪ったロミオ』と
   『自分から助六を奪った暁也くん』が掛かっています。
 だからこそ最後「おまえにやられるとはな……ロミオ……」
 という台詞が『悪意の希薄な嫉妬と絶望』に彩られていたわけで。
{/netabare}

 そして、さらさの脇を固める100期生仲間のキャラ造形も、いい感じ。

   変態オヤジにキスされ、極度の男性恐怖症に陥った、奈良田愛。
   紅華出身の母と祖母を持つプレッシャーまみれのサラブレッド、星野薫。
   極度の紅華オタ、常に全力姿勢を崩さない委員長の中の委員長、杉本紗和。
   特徴のなさを双子でカバー、ミス平凡、沢田千夏・千秋姉妹。
   抜群の歌唱力を持ちながらも、メンタル最弱の劣等生、山田彩子。

 物語は、そんなメンバー達が入れ替わりでスポットを受けながら、
 少しずつ劇団員に向けて成長していく様が、
 緻密に、そしてメリハリをもって描かれていきます。
 (個人的には山田の高校時代エピソードが一番好きかも♪)

 その描き方自体が青春群像劇でもあり、
 同時に『どんなに努力してもトップになれるのは一握りだけ』という、
 彼女たちが目指すものの厳しさを表しているんですよね。
 

そして②の、音楽学校の授業・生活風景は、単純に見てて楽しいです。

 そもそも、紅華音楽学校は宝塚のそれに準拠したものだから、
 学校教育法における一条校とは全く別物。
 予備校などと同じく、都道府県認可の『各種学校』なんですね。
 卒業しても高卒資格は得られず、学歴としては中卒か高校中退のまま。
 (本家の宝塚には、希望者用の高校修学サポート制度があります)

 要するに、単純に『学校青春モノ』とくくっても、
 そもそも学校の性質が一般の高校とはまるで違うわけです。
 当然ながらカリキュラムも、へえ、こんなんやるんだ的な新鮮さが。

 それに加えて、授業や課題に取り組む生徒たちが必死そのもの。
 親に行けと言われて無目的に行くガッコ-と違い、
 プロの舞台に立つための『訓練』を受けに行ってるのですから、さもありなん。
 ここで頑張っとかないと、いい役引けないわけですしね。
 クラスメイトは全員が『仲間』であると当時に『ライバル』なわけで、
 ぽわんとしていたら置いてけぼりを食らう、熾烈な環境なんです。

 ただ、そうは言ってもただ座って聞いているだの『座学』はダルいわけで、
 ここのあたり、リアルというか、わかるわかる的な雰囲気も。
 そういうのも含めて、実に興味深い授業・生活風景なのであります。


そして③の、きちんと演じられた歌唱・演劇、というのがこれまた良き。

 お話の舞台が歌劇団の付属学校なのだから、
 お芝居と歌唱のシ-ンはあたりまえに出てきます。
 それを、役者さんが頑張って演じているわけなのですが、
 これって実はかなり難しいんです。
 だって『ダメ出しをくらう理由がはっきりした芝居』を求められてるんですから。

{netabare}
 最初にさらさが演ったティボルトは、
  『先輩の完コピで自分のモノになっていない』演技。

 奈良田愛が演ったジュリエットは、
  『情感は充分だけど、少女としては大人び過ぎた』演技。

 杉本紗が演ったティボルトは、
  『激情に身を任せ、上手いけれど萌えの足りない』演技。
 
 その他のみんなが演ったのも、
  『若々しく、一般の水準以上でありながら、際立った魅力のない』演技。

 ね。ふつうに演じるよりずっと難しそうでしょう?

   たぶん実際のアフレコ現場では音監さんから
   「あ~、いまのちょっと上手すぎたから、もうちょっと学生っぽく」
   なんて普段とは真逆の修正が入ったりしてたのでは。

 その甲斐あってか、
 かなり説得力やリアリティのある、楽しい演技になってます。
 一度見られた方も、再聴の価値アリです。

 かたや評判の山田彩子の歌唱は、まあ、それなりって感じでした。
 上手いか下手かで言えばもちろんすごく上手いのだけど、
 声楽科の上位クラスの人はたいていこのレベルかと。
 少なくとも歌劇団の講師が耳を奪われるほどの声質ではなかったような。

 そして、思わず吹いちゃったのが、諏訪部さんのロミオ。
 本人の前ではぜったい言えないけど、

     誰がどう聞いてもおっさんじゃん。

 脇キャラのいろんな台詞かぶせて何とかごまかそうとしてたけど、
 やっぱ無理があるって。上手い下手ではなく、声質の問題。
 マクベスならよかったんだけど、諏訪部さんにロミオはさすがにきついです。
{/netabare}


作品の僕的なおすすめ度としては、堂々のAランクです。
モチ-フが目新しく、かつ、人物造形のしっかりした青春群像劇。
あまり人を選ばない、万人向けのテイストではないかと。

タカラヅカとか女の園に興味がない方でも、
なんとなく読み始めたらついつい完読してしまった少女マンガ、
ぐらいの面白さは感じていただけると思います。

ちょっと重い・暗い・痛いエピソードもけっこう含まれてますが、
それはまあ少女マンガの王道ってことで。
きらら的お花畑を期待している方にはちょいしんどいかも知れません。


映像は可もなく不可もなく。
リキの入った画はそれなりだけれど、
つなぎのカットはかなり流しちゃってます。もうちょいがんばれ。


お芝居は、いい役者さんが多く、心地よい感じにまとまっています。
全体的に振り幅を小さめにしたリアル寄せの芝居なので、
けっこう細かいところにこだわり見せてる役者さんもいて、思わずニヤリ。

  そんな中で一人だけ全開許可の、さらさ役千本木彩花さん、良きです。

  この方って、どんな役を演らせても、
  きっちりとキャラを立ち上げてくるんですよね。
  それも、ただ器用なだけじゃなくて、
  キャラの『心のひだ』みたいなものを繊細にとらえて消化する感性と、
  それを言霊に載せて表現する技術があります。

  まだ26歳と若いし、しょうもないアイドル活動もしてないみたいだし、
  二年前に結婚して落ち着きもあると、いいことづくめ。
  息の長い、いい役者さんになると僕が期待している一人であります。


音楽は、他の方も書いてるけど、EDはかなり良き。
曲自体もヅカっぽくて素敵なんですが、
後ろで流れてる止め画のデッサンがめっちゃよくできてます。

  OPは……『のだめ』っぽくって、なんかやだわ。


とにもかくにも、見て損をするアニメではありません。
  きららこそ人生の真実、とか
  イモウト以外は女と認めん、百歩譲ってロリ、
なんて方には無理かもですが、
それ以外のフツ-の方、一度お試しになってはいかがでしょうか。


*****************************************************


ちなみに、このレビュ-のタイトルである
 『There's No Business Like Show Business』って、
あの古典名作『ショウほど素敵な商売はない』の原題であります。

意訳としては、なかなか秀逸な邦題なのでは。

日本アニメの英題って、
 『鬼滅の刃』    →Demon Slayer(悪魔殺し)
 『名探偵コナン』  →Case Closed(一件落着)
みたいな一部の例外を除き、だいたい、原題に近い感じになってます。
 『僕だけがいない街』→ERASED(抹消された)
みたいな意訳題もありますが。

なかにはニュアンスのだいぶ違う意訳もあって、
 『うらみちお兄さん』→Life lessons with Uramichi(うらみちの人生講座)
 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』
  →Is It Wrong to Try to Pick Up Girls in a Dungeon?
   (ダンジョンで女の子ナンパしたらダメっすか?)
なんてのもあり、ちくちく調べているとけっこう楽しめます。

まあしかし、外国映画の邦題ほどめちゃくちゃではありません。
僕はむかし、デミ・ムーアの主演作品で
 『The Butcher's Wife』直訳すると「肉屋の女房」って作品に、
 『夢の降る街』ってタイトルがつけられてて呆然としました。
リスペクトもなんもあったもんじゃないな。ふぁっきん〇ゃっぷっ!

投稿 : 2022/05/12
閲覧 : 267
サンキュー:

32

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

熱くて泣きそうになっちゃう

非凡な女の子たちがトップスターを目指す物語。
主要キャラがみんな主人公レベルのドラマを秘めていて全員推せる。
推せないのは奈良田君子の恋人くらいだ。
昼食をとるシーンが印象的で、張り詰めた空気感がほのぼの系とは一線を画しており、かといって重すぎもしない絶妙なラインを保っていた。
EDの歌詞が回変わりだったのは面白い。
曲もよくて、割と飛ばさずに観ていたが、元宝塚の女優さんも何人か声優として出演されていた。
中でも七海ひろきさんが作中でも活躍する男役スターを演じていたのが熱い。
新たな扉が開きそうな予感がする。
軽い気持ちで手を出すと思わぬ沼に引き込まれるかも。

投稿 : 2022/04/21
閲覧 : 218
サンキュー:

12

ネタバレ

nishi さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2021年1番面白かった

なんか久しぶりに見たくなったので見たら第8幕が何度観ても神だったので6000字ちょっとにまで感想がかけてしまいました
これを読んでぜひ、かげきしょうじょと言うアニメに触れて欲しいです

かげきしょうじょ全13話
ホントここ数年でも素晴らしいアニメだった
面白くない回が1回も無かった

近年でも稀に見る素晴らしく面白い作品だと個人的に思いました
素晴らしいストーリー、演出
毎話変わるエンディングも今期最高いや、アニソン史に残る名曲ばかりだと思いました
毎回歌う人が変わるしサビに入った部分で心が震えて鳥肌が立って久々に名曲を聴けたと思いました
作画も文句の付け所が無かった

特に第8幕は2021年1番の神回でした(ガチで)
第8幕感想 を語ります
ストーリー 11 作画10 演出11 声優・曲11
個人的だと10段階評価だけどもそれを余裕で超えました

第8幕感想
{netabare}
星野薫ちゃんの回はガチで感動しました(語彙力皆無)
最初は自我が強い女の子やなーと思っていたけど
星野ちゃんにこんな過去があって今に繋がっているのは感動😭しました

・ストーリー
前回の続き
新幹線の中、東京に戻るさらさと愛ちゃん
落ち込んでいるように見えるさらさに助言をする愛ちゃん

【もう花道を歩け無くても私たちには銀橋があるよ】

これも何気に名セリフですよね

歌舞伎はダメだっただけど
紅華歌劇団に入った2人だから銀橋を目指せて
頑張ることが出来ることがあるよと教えてあげる愛ちゃん

深く考えるといいセリフですね

そしてOPに入り本編にいきます
{/netabare}

Aパート
{netabare} ~

夏休みが終わった予科生達
みんなで雑談や夏休みの思い出を語っています

薫ちゃんが髪を切った事に気づくさらさ
バッサリいったショートやな
カッコイイと言うさらさ
ほんま薫ちゃんは可愛いとカッコイイだよな

カッコイイと言われて照れる薫ちゃんツンデレですねぇ‪(^ω^)

さらさと愛ちゃんに怒る薫ちゃん
その理由は 2人とも日焼けをしている
あ、と気づくさらさと 他人事のような顔をする愛ちゃん
言い訳をする愛ちゃん可愛いです

日焼けの注意をする薫ちゃんの紅華への愛とリスペクトが凄かったです

ここから薫ちゃんの回想に入ります
⚠️ここからが本番
ガチで神なので見てない人はぜひ見ないと損してます

日傘を刺して夏を過ごす薫ちゃん
日傘を刺して帰っていることに周りから少し浮かれた存在の薫ちゃん

バス停ではしゃいで喋るJK2人
うるせぇな

隣にはなんとイケメンメジャーリーガーを兄貴に持つ野球部の少年が居た

ほの少年を冴えないと悪口を言うJK
最低ですね
こいつらとは仲良くもなりたくないしくたばれ
ため息を吐く少年

そこに制服で日傘を差して歩いてくる薫ちゃんがやってきた
驚くJK
片方のJKは同じ中学だったと発言

薫ちゃんに見惚れている少年
これは一目惚れか⁉️
ピアノの流れるタイミングが最高ですね

1番後ろに座る少年と2つ前の斜めに座る薫ちゃん
うーん距離がありますねぇo(^o^)o ワクワク

薫ちゃんはおばあちゃんのお見舞いに行くためにバスに乗り病院にやって来た

おばあちゃんはなんと
春の白雪姫と言われた紅華歌劇団トップの娘役だったという
すげぇ家だな

おばあちゃんのファンに応援されたけど心の中でネガティブな事を考えてしまう薫ちゃん

{/netabare}

Bパート

{netabare} ~

期末テストが終わって友達に遊びに誘われるがレッスンがあるのでキッパリ断る薫ちゃん

夢の為に努力を毎日する薫ちゃん
こういう人ってカッコイイよね

母から留守電がかかってきていた
おばあちゃんに本を届けて欲しいと頼まれた薫ちゃん
バス停にやってきた薫ちゃん
座っている野球部の少年に声をかけられる
おばあちゃんを言い訳にちょっとしたナンパをする少年

そこに女の子がやってきた
その子はラブレターを少年に渡すかと思ったらその少年の兄貴にラブレター渡して欲しいと頼まれた少年
断る少年
無く少女
ため息を履く少年

その場面を見ていた薫ちゃん
自分とどこかを照らし合わせて少年に名前を教える薫ちゃん

その少年の名前は辻陸斗

お互いに名を知りバスに乗った2人
バスの中ではまだ少し距離感がある2人

そこで紅華歌劇団について質問する辻くん
優しく答える薫ちゃん
薫ちゃんは男役を目指しているので体を鍛えていると言って二の腕を見せる
すげぇと驚く辻くん

二の腕を出すことによってこのアニメへのリスペクトを制作会社から感じます

薫ちゃんが髭を付けるのが気になって聞いたら
薫ちゃんはクラスの男子にもバカにされると解釈してしまいます
バカにしてないよと言い訳して薫ちゃんの顔に近づき話が進んで行く

今度は薫ちゃんが質問する

辻くんのお兄ちゃんをテレビで見たことあるよと言うが
薫ちゃんは辻くんと似てるなと思い少しずつ辻くんに惹かれ合う

南高野球部に所属している辻くん
南高は毎年県の決勝で毎回負けてしまっている
万年ベンチで部活動内でも毎回期待されているが結果が出ず、マネージャーなどから兄と比べられてしまう

いやマネージャー可愛いな‪w
LINEをする薫ちゃんと辻くん
いつ交換したんやお前ら

紅華歌劇団の校歌を歌って砂浜を走って体力を付ける薫ちゃん
しかも帽子被って長袖長ズボン
日焼け対策もバッチリ
凄いですね👏

バス停で日焼け比べをする2人

1⃣バスの中で紅華の銀橋について語り
男役のトップとして銀橋を渡りたいと発言する薫ちゃん

なれなるか分からないのになるって言ってなれちゃう人

は正直羨ましいけど薫ちゃんはそこまで行く苦労、努力、大変さを誰よりも知っている
中3、高1、2年生で3回も落ちた薫ちゃんだからこそ言えますよね
この覚悟が他の子との違い
マジでかっこよすぎます

最近よく来てると気づくおばあちゃん
これは何かに気づいているなおばあちゃん‪w

おばあちゃんのお見舞いと言うのを言い訳に辻くんとバスで会話する薫ちゃん
惹かれあっていってますね
青春ですねぇ〜

間、間に辻くんの練習でホームランが打つシーンを入れて バスの中での2人の会話を糧に頑張る辻くんの描写も描かれているのが素晴らしいです

2️⃣スカートを履いて女の子らしい服装で乗ってきた薫ちゃん
紅華で男役志望の薫ちゃんはスカートはもう紅華では履けないから高校生活で
【今のうちにスカート履いておくんだ】というセリフは女の子らしい発言だけども
普通の女子と違って薫ちゃんの覚悟のレベルが違くて心に刺さるものがありました
このセリフで涙がウルっと来てしまいました

この後に辻くんが 【星野さんは髭を付けてもきっと可愛いんだろうな】
と辻くんに可愛いと言われてもうデレにデレて反応に困ってしまう薫ちゃん
可愛いすぎまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす

レッスン教室でLINEする薫ちゃん
レッスン教室に紅華学校の合格者がやってくる
その子の名は山岸さん
夏休みに自主練で一緒に使って練習するらしい
薫ちゃんと面識があり近づく山岸
なんとこの子は薫ちゃんよりも先にしかも1回で受かってしまった

1⃣の伏線回収
更衣室で山岸さんについて話す女子2人
薫ちゃんが言っていた 入りたいって言っただけで受かる子がたまにいる それは山岸さんだった
更衣室に入ろうとする薫ちゃん
3️⃣その中で陰口を聞いてしまった薫ちゃん
3代続けて合格とはならず3度も落ちてしまっている薫ちゃん
それはコネではなく、実力でしか受からない世界 と言われてしまう薫ちゃん

これは心に来てしまいますね
薫ちゃんからしたらとても悔しすぎて
なんとも言えませんよね


3️⃣そして薫ちゃんに追い討ちをかけるようにおばあちゃんがこんな事を言ってしまいます

【ほかのあなたの好きな事、やりたい事をやってもいいんだからね】

このセリフは薫ちゃんにとってはマジでショックですよね

3️⃣それは何故か?
祖父、母、薫ちゃん
親とおばあちゃんが紅華で活躍しているので紅華に入ろうとするのではなく、
自分が紅華歌劇団で男役トップになりたいと言う夢、それを叶える為にやってきた覚悟で高校生活や人生をかけて薫ちゃんが頑張っているのに紅華学校に3度も受からなかったからこんな事を言われた

つまり おばあちゃんに紅華歌劇団に入る事を諦められてしまっている。と捉えることが出来てしまう

男役になる自分の夢をこんな風に思われてしまえばショック所じゃなく俺だったら諦めてしまうかも知れません

で言われた後、コーヒーカップの取手で拳を少し握る薫ちゃん
小さい声で うん と返事をする薫ちゃん
心の中で薫ちゃんが思っている心情はさぞ悔しく、悲しいことだったでしょうに

僕は少し涙が出てきてしまいました

{/netabare}

そして大詰めCパート
2021年1番の神シーンともいえる場面登場

{netabare}

薫ちゃんを花火を見に行こうとに誘う辻くん
浴衣姿を見て普通と言ってしまう辻くん
浴衣薫ちゃん可愛いすぎだろ

子供にぶつかられる薫ちゃん
少しバランスを崩してしまい倒れそうだが辻くんに手を握られたままそのまま祭りに連れていかれる

辻くんのいる南高は神奈川予選4勝で勝ち進んでいた

見た目の反応が薄いけど心の中では喜んでいるという表現を出す為に喜んだ瞬間に花火が上がる

喜んでいる所を花火にする演出
これもまた素晴らしい

試合中の最中なのにこんな所に来て大丈夫かと心配する薫ちゃん
全てにおいて反応が薄い辻くん
露骨に元気が無いこと出すなよ
女子が居るんやぞ

辻くんが元気が無いことに気づく薫ちゃん
理由は薫ちゃんと出会ってから調子が良かったけど試合に出るチャンスが無くて落ち込んでおり野球をやっている意味があるのかと考えてしまう

ベンチに座って薫ちゃんがいる横でそこから愚痴を言いまくる辻くん
ネガティブ発言やめろよ
2人ともシリアスの時に禁句を言ってしまい薫ちゃんに投げかけてしまった辻くん

【無理して頑張るかいがあったのか】

この発言が薫ちゃんを泣かせてしまう
辻のバカヤロぉぉぉぉぉぉぉぉぉ

薫ちゃんは自分の意思で決めて選んだ道
無理なんてしてない
何がなんでも紅華に入学する
そして涙を流しながら怒り辻くんの所から離れる
心の中で普通のJKを羨ましく思ってしまったり、手を繋いだり、辻くんに優しい言葉を掛けてあげたりしてしまいたい薫ちゃん

4⃣紅華の歌を歌いながら
花火が海で起きている時に涙を流しながら砂浜を走り駆け抜ける

心の中では、絶対に諦めない気持ちがずっとあった

歌い終わって花火のシーンは終わり

バスに乗っている薫ちゃん
5️⃣LINEを見て辻陸斗のLINEをブロックしてしまいます
あーあ薫ちゃんの短い恋が終わってしまいましたね
と誰もが思いました
商店街を歩く薫ちゃん
商店街のテレビに南高が9回裏2アウトランナー一塁3対2で負けている状況が放送されている

6️⃣そこに代打辻くん
初球から打ってたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
代打逆転サヨナラ2ランホームラン

打った瞬間
7⃣日傘が捨て飛ばされテレビに泣きながら張り付く薫ちゃん
大号泣の薫ちゃん

その後南高は甲子園で1回戦敗退
これがまた良い
そのまま甲子園優勝じゃなくて甲子園1回戦敗退と現実味がある終わり方素晴らしい
まぁ金足農業は決勝まで行ったんですけど‪w

ラストシーン
ここで大号泣 最後まで神でした

おばあちゃんが退院してバス停に行かなくなった薫ちゃん

現代に戻る
さらさが変な声を出す
さらさのスマホにはなんとあの薫と辻が通ってたバス停が載っていた

そのバス停の壁に 辻陸斗が書いた手紙が貼られていた

めっちゃ辻くんイケメン‪w‪w‪w

心の気持ちの薫ちゃんのナレーションが入り
締めに相応しい最高のセリフが登場

【好きでしたって言ってあげてもいい】

バス停でバスが過ぎた後に2人がバス停のベンチに座っている絵で終わり

。゚∵・(ノД`)∵゚。 うわああん😭😭😭
最高すぎた

そしてED
これもまた歌詞と曲が神でした
{/netabare}

かげきしょうじょ第8幕の見どころ(神演出や伏線回収語り、第8幕の凄さ
番号が同じ所の解説をしていきます

{netabare}

2⃣の場面の注目ポイント☝
2人の座る位置がどんどん近くなっていき
徐々に惹かれあっていくとつり革がどんどんどんどん揺れていく演出
薫ちゃんの気持ちをつり革で表す演出
これは神
そして急カーブでつり革が激しく揺れる

薫ちゃん、辻くんに堕ちましたぁぁぁ
この地点で完全に恋に堕ちてしまった
可愛いすぎまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす

3️⃣それは何故か?
祖父、母、薫ちゃん
親とおばあちゃんが紅華で活躍しているので紅華に入ろうとするのではなく、
自分が紅華歌劇団で男役トップになりたいと言う夢、それを叶える為にやってきた覚悟で高校生活や人生をかけて薫ちゃんが頑張っているのに紅華学校に3度も受からなかったからこんな事を言われた

つまり おばあちゃんに紅華歌劇団に入る事を諦められてしまっている。と捉えることが出来てしまう

男役になる自分の夢をこんな風に思われてしまえばショック所じゃなく俺だったら諦めてしまうかも知れません

4⃣これは知って欲しい
この時に薫ちゃんが着ているアサガオの浴衣に注目
そのアサガオの花言葉は
_人人人人人人人人人_
>短い恋<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^^Y ̄
いやーこの場面で花言葉を使って何が起きたのかを伝える
制作陣の演出凄すぎないか?

5️⃣極限の最高の伏線回収
薫ちゃんがLINEをブロックしていたから辻くんがこういう伝え方をして神シーンになる
パインジャムさんスゴすぎるだろ

6⃣アニメあるあるだと思うじゃん?
第8幕放送当時の日にち8月22日
この放送約1週間前の夏の甲子園

8月11日の試合
横浜(神奈川)VS広島新庄(広島)
⬆️南高がある神奈川代表高校

横浜(神奈川)VS広島新庄(広島)0-2
の9回裏2アウト一、三塁から1年生のが左越えに逆転サヨナラ3ランホームラン

アニメでは1点差で9回2アウト一塁
辻くんサヨナラ2ランホームランを超える3対2での逆転勝利

アニメでも王道展開でみんなが予想ついてたけどそれを現実でやってしまい奇跡的にアニメ臭さが無くなる

良きアニメには良い風が吹く
この第8幕はどれだけ凄いんだ

7⃣何故日傘を捨てられたのか
紅華歌劇団への道を歩もうとして
常にずっと日傘を差してた薫ちゃんが
ホームランを打った瞬間だけ、日傘を捨てる事によって、薫ちゃんが普通のJKに一瞬だけ戻るという演出
凄すぎますパインジャムさん
ここの制作会社エグいて〜

{/netabare}

演出、声優、曲のまとめ
{netabare} ~
・演出 一言で言うなら神
演出がなにより素晴らしく薫ちゃんの感情をバスの吊り革で表したりするのは凄かったです

このかげきしょうじょという作品への思いがとても篭っていてリスペクトしている素晴らしい演出

・声優、曲
大地葉さん 歌上手すぎませんか?
この人と、薫ちゃんはマジで合ってました
声優を大地葉さんに起用した人も凄すぎます
そしてEDで薫ちゃんのソロパート
これまた歌詞が神➕大地葉さんの歌声が神
EDがマジで神でした
2021年1番ともいえるEDでした

{/netabare}

まとめ
演出がマジで神だった

この恋があったからこそ薫は紅華に受かった

恋とは素晴らしいものですね

第8幕だけでも良いからかげきしょうじょは絶対見て欲しいです
2021年個人的覇権アニメでした

投稿 : 2022/04/20
閲覧 : 214
サンキュー:

16

ネタバレ

てんてん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

爽快に駆け抜けていった

才能ある少女たちが目標に向かって成長していく熱い作品でした。女性特有の友情・共感・嫉妬など様々な感情が入り乱れ少女たちがどんどん成長していく様に爽快感さえ覚えました。ただ、主要キャラを掘り下げるためのエピソードはあまりハマらなかったかな。特に奈良田さんと母親の恋人のやつは気持ち悪すぎて今からでもエピソードを差し替えてほしいくらい。男性嫌いにするためのエピソードならもっとやりようがあったはずなのにあまりにも短絡的なエピソードだったので嫌悪感も相まって非常に不快な話になりちょっともったいなく感じてしまいました。

投稿 : 2022/04/13
閲覧 : 124
サンキュー:

6

ネタバレ

うにおいくら さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

宝塚歌劇に興味がなくても楽しめるアニメ

『かげきしょうじょ』というタイトルを見た時『かくしごと』というアニメの事を思い出した。

その時は大して期待もせずに『かくしごと』を観たが、見事に期待を裏切られてハマってしまった。

そんな嬉しい裏切りを感じさえるタイトルなのが『かげきしょうじょ』。

 間違いなくかげき=歌劇だろう。それもタカラヅカジェンヌ系のアニメだろうと予想はその通りだった。

内容は主人公の背の高い女の子が紅華歌劇音楽学校に入学して『オスカル様』を目指すという内容。

はっきり言ってオジサンは全く宝塚歌劇に興味はない。

私は宝塚と言えばファミリーランドとその中にあった温泉ぐらいにしか思い浮かばないオジサンである。
そのファミリーランドも温泉もう無くなって久しい。

そんなオジサンが見て楽しめるアニメだ。

元タカラジェンヌの声優が沢山出ている。

葛城七穂・七海ひろき・内海安希子・岸本望・森なな子・前田真里……などそれだけでもこの制作陣のこだわりが見てとれる。

拘りと言えばエンディングにかかる曲も拘っている。
基本的には同じ歌のなのだが、話毎に歌う声優が変わり歌詞も変わる。

これも楽しみの一つだった。

という事でこのアニメはオジサンにもお勧め。

ちなみにうちの食わず嫌いの高校生の娘は興味がないのか観もしなかったが、同世代のオバサマにお勧めしたところ、速攻でハマっていた。

投稿 : 2022/03/22
閲覧 : 155
サンキュー:

9

ジパミィナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2期を期待したい 81点

細かいところについては磨き込むと更に良くなるくらいポテンシャルが感じられました。
これぞ群像劇というタイプ、2クールでじっくり放送して欲しかったくらいには13話が早く過ぎてしました。

OPも普通に良かったですが、EDのクオリティが印象に残りました。止め絵でしたがとても魅力的な作画でした。

兎に角キャラが良い味出しているタイプは視聴していて楽しかったです。久しぶりに次回が気になるレベルでした。

原作は未読の為、続きがとても気になりますので、是非、2期制作してくれることを願ってます。

投稿 : 2022/03/12
閲覧 : 187
サンキュー:

23

ネタバレ

U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

C. ネタバレ注意

斉木久美子の漫画 制作:PINE JAM

宝塚歌劇団を彷彿させる「紅華歌劇団」付属の「紅華歌劇音楽学校」に入学した少女達の1年が描かれる青春物語


<メモ>
登場人物が男性ばかりのアニメを好まない方がいるように
女性ばかりのアニメが苦手なので数話みて面白くなかったらやめようと思っていましたが、最後まで飽きずに見られました。

少女達が目標に向かってがんばってる姿だけではなく、
夢のために諦めなきゃいけないことや、女性独特のいじわるな所も描かれていて面白かったです。

何度も書くけど、過去の悲しいエピソードでいじめを描くのはやめて欲しい。


21.10.26

投稿 : 2022/02/20
閲覧 : 192
サンキュー:

9

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かげきしょうじょ!!のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
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かげきしょうじょ!!のストーリー・あらすじ

未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。“オスカル様"に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田 愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!(TVアニメ動画『かげきしょうじょ!!』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2021年夏アニメ
制作会社
PINE JAM
公式サイト
kageki-anime.com/

スタッフ

原作:『かげきしょうじょ!!』 斉木久美子(白泉社『メロディ』連載)
監督:米田和弘、シリーズ構成:森下直、キャラクターデザイン:岸田隆宏、サブキャラクターデザイン:飯田恵理子/髙田晃/牧孝雄、プロップデザイン:古賀美裕紀、総作画監督:飯田恵理子/髙田晃/福永智子、美術設定・美術監督:谷川広倫、色彩設計:坂上康治、撮影監督:浅黄康裕、編集:今井大介、音響監督:長崎行男、音楽:斉藤恒芳、音楽制作:キングレコード

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