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「四畳半神話大系(TVアニメ動画)」

総合得点
88.7
感想・評価
2930
棚に入れた
13587
ランキング
102
★★★★☆ 4.0 (2930)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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四畳半神話大系の感想・評価はどうでしたか?

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

「君はそのままでいい。しかし、このままじゃ駄目だ。」

ループものといえば重い作品が多い。


たいていヒロインの死を回避するとか、ループから脱出するミッションな感じだったりと生きるか死ぬか!的な深刻さがありがちだ。


しかし、本作はコメディーな楽しいノリで、「孤独のグルメ」的に主人公の駄目な可笑しさを中心にサクサク見れる。


それでいて、終盤にループものであることが作品のテーマに密接に絡みあっているのが示され、最後は感動のラストで終わるんだから見事としか言いようがない。


1クールという短い時間を見事に活かした良脚本の例といってよかろう。


そして、本作はキャラ数を絞っているがそのぶん各キャラが濃いし活きているのがポイントだろう。


「私」や「小津」は、話の中心で勿論魅力的なのだが、私としてはなんといっても師匠と明石さんが本作で特に輝いているキャラクターだと言いたい。

樋口師匠は、何やってんのか?何を考えてるかサッパリわからん、世間一般の価値観からしたら社会の落伍者扱いされかねないフーテンなお方である。


しかし、世間とか社会が勝手に決めている正解なルートや生き方なんて何のあてにもならないものだ。


そんなルートなるものから外れても、いや外れてるからこそ師匠は飄々と人生を謳歌し、ちゃんと人生における本質的なことまで見通している。


この師匠の味わいは、やはりCV藤原啓治さんの力も大きい。本当にどうしようもなさそうにも見えて、決めるところでは決める説得力がある。


「可能性という言葉を無限定に使ってはいけない。」


「君は今の君にしかなりえないのだからドンと構えておれ。」


「君は薔薇色の学園生活などおくれるはずがない。何故なら人生とは雑多な色をしたものなのだからね。」


ん~、名言だねぇ~こいつぁ!。



そして、私の中で不動の女性キャラランキング首位を「ホスト部」のハルヒと並んで抑えている明石さんの素晴らしさは千万言を尽くしても語りきれないほどである。



明石さんの魅力をまず挙げるとしたら、凛としたその男前っぷりである。


とにかく、明石さんは解りやすく媚びた要素がない!。


「私」に好意を持っているが、解りやすく頬を赤らめたり、ドギマギしたりは全くしない。


静かにそっと「私」を支えてくれて、その好意は言葉の端々や微妙な態度の違いで匂わされるだけなのが美しい。


可愛い後輩女子キャラというより、清々しい少年や青年のような凛々しさがある、類型的でないヒロインなのが実にええ。


それに一見ヨーロッパの城塞都市のように堅固に見えるが、明らかにイケてない「私」だけでなく小津や師匠に対してもフラットに接してくれるのも素晴らしい。


さらに彼女はグループに与したりせず、平然と一人で行動している。


これから、彼女の偏見を持たずに真っ直ぐ接してくれる誠実さと、同調せずに自分の道をしっかり行く強さが見えるのだ。


明石さんの魅力は、恋人にしたいとか、嫁にしたい、なんてレベルのものではなく、一人の人間としてリスペクトしたくなるような数少ないキャラクターである点と言いたい。


そして、なによりCV真綾さんがピッタリ過ぎる!。真綾さんはなんでも合うタイプではないが、ハマり役に出会った時は奇跡を起こされるお方。


最後に蛇足ですが、本作の音声に「絶望先生」映像を合わせたMADの「四畳半絶望大系」はマジに神がかかっているので必見です!。ちょっと信じがたい一致度なので、本作見たら是非ご覧ください。

投稿 : 2024/04/27
閲覧 : 1761
サンキュー:

46

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

傑作

物語 ★3.5
メッセージ性に肉付けしました みたいな感じ

作画 ★2.5
世界観を大事にした作画 アニメとしてみると…

声優 ★4.0
主人公がめちゃくちゃ頑張ってた

音楽 ★3.0
悪くはない

キャラ ★4.5
みんな魅力的だし憎めない

個人的満足度 ★4.0
思ったより着地は普通だった

投稿 : 2024/04/07
閲覧 : 10
ネタバレ

s_neanis さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

小津がいいキャラしてる

投稿 : 2023/09/05
閲覧 : 43
サンキュー:

0

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

独特の作画や言い回し、そして見事な伏線回収――全てが異次元でオンリーワン

【レビューNo.78】(初回登録:2023/8/20)
小説原作で2010作品。全11話。
「正直どうレビューしたものか・・・」
思案に暮れて放置してた作品ですが、「夜は短し歩けよ乙女」のレビューを書
いていると、どうもこちらのレビューを先に書いておく必要があるのかなあっ
て感じたので、重い腰を上げることに・・・

(ストーリー)
京都大学の3回生である「私」が、どのサークルに所属するかによって、その後
の学生生活、更には周囲の人にまで起こる変化が描かれている。
(「もしあの時、あの選択をしていたら」=「並行世界」で、それぞれの物語
 を描いていく)
入学当初は薔薇色の大学生活を夢見ていたが、現在は四畳半のアパートで鬱々と
した日々を過ごす毎日。
できるなら、もう一度始めから大学生活をやり直したい!
そしてこんなふうになった元凶は、「小津」と出会ってしまったからなのだ!!

(評 価)
・「森見登美彦×湯浅政明」作品の独特の世界観
 ・この世界観どう表現したらいいものか・・・敢えて書くなら、
  「ベクトルの違う『西尾維新×シャフト』みたいな?!」
 ・まず冒頭から「西尾語り」を彷彿させるような、回りくどさがありどこか
  古風な言い回しのナレーションを、これまた演芸でも聞いているような饒
  舌な語りで「私」が見事に捌いていきます。全体的にモノローグ等「私」  
  の語りがかなり多いという印象です。特に小津に関しては、罵詈雑言を並
  べては、最後に
  「これが『小津』との“ファーストコンタクト”であり、“ワーストコン
   タクト”でもあった。」
  で締めるのが毎度のお約束となっていますw
 ・また作画についても、「古都京都」を意識してか、色使いを抑えたシック 
  な色調と、版画っぽい(?)タッチで、こちらも独特な雰囲気があります。
 ・話のテンポがかなり速いので、パンパンとカットを変えて単刀直入な動き
  を多く取り入れている感じ。
 このように、他の作品ではお目にかかれない独特の世界観が際立っています。

・平行世界でループしているように見えて実は・・・
 ・主要キャラは
  ●私
   薔薇色の大学生活を夢見て、いろいろなサークルに入るものの
   ・元々自らがコミュ障
   ・プライドが高く失敗を嫌うあまり、決断を避ける傾向あり
    → 小津の口車に乗りやすい素養がある
   という感じで、毎度失敗を繰り返す。
  ●小津
   ・悪戯が大好きであり天邪鬼、他人の不幸でご飯3杯は食べられるとい
    う、一見クズ人間。
   ・その反面立ち回りがとても巧く、人望もあり顔も広い一面も持つ。
   私の行くところに出没しては、毎度負のスパイラルへと誘い込む。
  ●明石さん
   ・私の後輩で、私は密かに思いを寄せている
   ・理知的でクールな黒髪の乙女であり、歯に衣着せぬ物言い

 ・ストーリーとしては、「私」がいろいろなサークルに入り小津や明石さん
  とのエピソードを描きながら、最後は失敗に終わるといったループを繰り
  返すのですが、上述した「独特の世界観」と内容も奇天烈感が強いので、
  最初は私も「??」という感じでした。
  でも3回ほどループしているうちに、だんだんその世界に馴染んできて、
  作品を楽しめるようになったという感じですね。
 ・人間模様も独特で、樋口師匠を始め、城ヶ崎先輩や羽貫さん等、癖の強い
  キャラが多く、よりこの世界の奇天烈感を深めている感じですね。
 ・しかしその繰り返しの中で、実は伏線を散りばめながら、いつの間にか点
  と点が線で繋がれていき、最後の2話で一気に回収していくという手腕は
  本当に見事です。

上述の通りかなり独特の癖のある作品なので、視聴者を選ぶ作品ではあります。
しかし、最初はとっつきにくさがあるかもしれませんが、3話ほど観ればこの
世界観にも愛着が生まれ、それに話の展開が早く恐ろしい位テンポがいいので、
途中からはそのリズムに乗って、一気に観れてしまうそんな不思議な作品です。
それに主人公「私」についても、始めは共感できないタイプかと思いますが、
最後に何に気づきどう変わっていくのか・・・
あらゆる面で異次元でオンリーワン、「こういうアニメもあるのか!!」と私
の世界を広げてくれた貴重な作品だったといえるでしょう。

投稿 : 2023/08/27
閲覧 : 254
サンキュー:

21

れーや さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

逆青春群像劇

青春群像劇といえば複数の若者が仲間と切磋琢磨し成長する、汗とか涙とかの物語である。
この作品は主人公の大学生活を描いた話である。話毎に入学後から始まり毎回違うサークルへ入る。そこで青春を謳歌出来ないなんとも残念な話である。
話毎に伏線が作られ、それはものの見事に最終章で昇華される。
最終回を見た後に、また見直す楽しみもできるほど素晴らしい作品である。
同じような話が続き途中で飽きてしまう作品も多い中、この作品だけは最終回まで見ることをおすすめする。

投稿 : 2023/08/18
閲覧 : 210
サンキュー:

6

赤羽カルマ最強 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 1.5 作画 : 1.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

個人的評価 微妙アニメ

ストーリー 4点 最終回の伏線回収は評価できるが、それまでの展開が同じような事の繰り返しで単調
作画 3点 背景が白黒ばっかりで絵に立体感が無い、個人的に好みじゃない
声優 15点 基本合っている
設定 5点 主人公の早口口調が聞き取りづらい 
音楽 15点 OPはかなり良かった
総得点 42点
内容と絵が自分に合わなかったですね。このアニメは最終回の伏線回収が上手いところが見どころといった感じですかね。

投稿 : 2023/08/04
閲覧 : 119
サンキュー:

1

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

四畳半に積もる雪

【魅力的に思った点】
・メッセージ性が強い
・キャラが個性的で面白い
・物語としての完成度は高い

【残念に思った点】
・媒体と物語構成が噛み合ってないように感じる
・メッセージが伝わりにくい

【総評】
・75点
  物語としての完成度は高いと思います。ただ、最後まで見ないとその意味を成さないのがこの作品の辛さでしょうか。
  構成上何度も似たような話を重ねるのは仕方がないと思いますが、流石にこれだけ重ねられるとくどさを感じてしまいました。ただでさえアニメは小説よりも拘束力が強いのに、話数を増やして更に拘束感を出してしまったのは悪手と言わざるを得ないですね。正直活字が苦手じゃなければ原作読んだほうが時間も取られずに吉かなと。
  TVアニメじゃなくアニメ映画の尺で作品化されていれば、評価は15点くらい上がっていたことと思います。
  「あの時ああしてれまあば」とか「今の人生は正解だったのか」とか漠然とした疑問を抱いている方は視聴(または読書)してみると、なにか新たな扉が開けるかもしれませんよ。

【こんな人におすすめ】
・自分の人生に疑問を抱いている人
・メッセージ性の強い作品が好きな人
・活字が苦手な人

投稿 : 2023/02/27
閲覧 : 129
サンキュー:

3

ネタバレ

これ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

質のあるタイムリープ者

背景がほぼ白黒ばっかりなのが特徴的で
でてくるキャラクターもアニメーションとしては独特。
登場キャラも癖の強いキャラばかりでそれが面白い
そして性格の悪い友人との友情物語でもあり恋物語でもありタイムリープ者でもある。
渋いながらに似たような作品は余りなく新鮮に楽しめた
大学生活ってやはりたのしいよなぁ

投稿 : 2023/01/28
閲覧 : 174
サンキュー:

6

ネタバレ

をれ、 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

最終11話、4畳半紀の終わり、まで視ました、嗚呼どうにかこうにか視終えましたw。

公式サイト;
https://yojouhan.noitamina.tv


下記の文章は有名作品を理解することが出来なかったある一個人の戯言程度の意味しかありません。誤記憶、誤解釈も勿論含まれています。

[最終11話、4畳半紀の終わり、まで視ました、嗚呼どうにかこうにか視終えましたw。]
6話目ぐらいから、慣れたせいか、そうおそらく慣れたせいで、視易くなりました。たぶん、脳内では面白くなったと勘違いしていることでしょうw。各々のキャラの大体のイメージがインプットされた結果、お話の理解に費やされる情報処理負荷が低下して、ただ単に楽になったただけです。
 それで、視聴終了後に感じた感情は、終わったヤレヤレ以外には特にありませんでした。おそらくワタシの極めて個人的な嗜好からこの作品は遠く離れて位置することが原因なのでしょうが、キャラとその役割とお話の導入のポイントを固定し、幾つもの少しづつ異なるお話、あるいはそのバリエーションズを見せられた訳ですが、キャラの役割について理解が深まる以上にどんな効果があるのか、前述の通り情報処理負荷軽減で、興味が湧いていると錯覚する効果はあるのでしょうが、ワタシでは分かりません。もしかして実験的作品なのだろうか、ワタシはそう言った事情に疎いばかりか理解できない程度の思考力しか持ち合わせていないので、つまり感想は、無感想です。
 楽しめたのか?、という問いには少しは楽しんだと答えられるでしょう。それは錯覚である可能性を否定できませんwが、次なるお話がどんなバリエーションだろうか新展開的な何かがあるのだろうか、という期待はあった気がします。各々のお話の差異について、そこに意味がおそらくあるのでしょうが、考えるのがメンドクサイw、だって興味が湧かないのだからしかともないです。
 で、ワタシの本作の理解もしくは解釈は、作中の「私」の一人芝居、です。結局のところ「私」はどのキャラとも、自分を曝け出して本音で語り合うような深い関係になってはいないからです。しかも最終話では、一方的に小津に意味不明に好感を持つようになっていて、キモイwです。主人公「私」は、どうすれば何をすれば良かったのかを結果から、自分のことにも拘らず傍観しているだけにワタシには見えます。そして、主人公の「私」は無論、他のどの登場キャラにも好感も共感も持てませんでした。あとそれから、12話目というか、スペシャルも視ました。
 他の人に推すかと聞かれれば、有名作品であることを理由にすることは可能でしょうが、自分が理解不能なものを薦めて良い訳はないと思います。


[見始めたけどニガテw。]この主人公、その他のキャラ、古い一流大学の校舎や寮のこの雰囲気、皆、ニガテというかキライwです。
ワタシ的に何故か特権意識を感じるからです。ただ素晴らしく活舌がイイセリフ回しの主人公には驚愕しました。 だいぶ前に一話目を視て挫折したことがあったことを思い出しました。それは、そういったワタシ的キライ要素のせいだったような気がします。
 なんだかお話がいつも同じような所から進まないなぁと思っていたらどうやらループものということに4話目視聴後ぐらいになってやっと気付きました。そしてどの登場キャラにもその存在感に首を傾げたくなります。実在しそうもないとかそういうことじゃなくて永遠にモラトリアムが続くかのような、無目的性に愛想が付きかけています。それが若さの特権だというのなら、今の時代だと若さというものがもうすでに存在しなくなったノスタルジー的伝承な気がします。
 ワタシ的にこの物語を見終えたときに、何を感じているだろうか、そのことだけが視聴意欲を維持する原動力です。というわけでとりあえずあと何話かは視てみるつもりです。

投稿 : 2022/10/20
閲覧 : 344
サンキュー:

8

ナンカ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

大好き

小説の世界を余すことなく見事にアニメ化された本作。出会えて良かった。

投稿 : 2022/10/05
閲覧 : 131
サンキュー:

4

はろい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 2.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

一度1話の最初を観て無理だと思い、7年近く観ていませんでした。

その後、原作を読み気になり、アニメを観て好きな作品となりました。

そこで思ったのが、私はもしかしたら湯浅監督と上田誠さんの事が苦手なのかもという事です。

出てこようとしてるトロンプルイユ、サマータイムマシンブルースも少し苦手です。

同じような人がいるかもしれないので、書きたい事をまとめると、
もし1話を観て苦手だと思っても、もう少し頑張ってみるのもありです!

森見登美彦さんなので原作は面白いですし大好きです。

アジカンも最高です。

キャラクターは中村佑介が原案とのことですが明石さんの雰囲気も好きです。

投稿 : 2022/10/01
閲覧 : 299
サンキュー:

4

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

小津は、たった一人の私の親友らしかった・・・

 全11話。アニメ見た後に原作読了。

 大学生の夢と挫折、そしてそこからの復帰が11話に渡って描かれた、素晴らしいアニメだったと思います。原作では4章に分かれててそれぞれのパラレルワールドといった話でしたが、アニメではそれらを分割し、伏線やいろんな視点を交えながら再構成されていました。

 初めて見たときは、正直8話ぐらいまではやや退屈だったかな。3話くらいまでは楽しく見れたけど途中から同じ話続いてね?と疑問だった。しかし・・・
 ラストの9~11話は圧倒的に面白かった。樋口師匠の「可能性という言葉を無限上に使ってはいけない。」という名言、「私」がいろんな世界線を客観的に見ることで見えた、それぞれの世界線のありがたみ、そして小津の大切さ。最後の小津を助けるシーンはかなり好き。

 それでいて明石さんの凛々しく逞しい感じ、良いですよね。ああいう芯の通ったキャラはカッコいいと思う。

 個人的に2週目以降のほうが面白く感じた。伏線に気づいたり、世界線によって視点が変わるために飽きない。見るたびに味が出るアニメでした。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/09/15
閲覧 : 1376
サンキュー:

44

ネタバレ

ノエル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ラストまで観るのが重要

再放送で観ました。正直、1話を見終わった時は、何だ、これと思い、ここで切ろうかと思いましたが、再放送するにはそれなりの評価があったからだろうと、しばらく流し見することにしました。思い通りにいかない大学生活に、こんなはずではなかった、と時間が巻き戻ってまた入学時から、というタイムリープの繰り返しでしたが、5話目くらいから、少し面白くなってきました。主人公の語り口は、化物語の阿良々木くんを彷彿させる感じで、途中で、また最初から見直して完走しました。食い散らかされたカステラや、謎のお金や、謎の髭男などの、サラッと出てきた疑問を、ラストの10、11話できちんと回収していて、なかなか面白い話でした。途中でやめてしまう人も多いのではないかと思いますが、最終話まで見て良さの分かるアニメだと思いました。
映画をやるようですが、藤原啓治さんの声は聞けないんですね😢

投稿 : 2022/07/01
閲覧 : 259
サンキュー:

2

ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

小津は魔法使い

貧乏学生の気分を味わいたくて大学生活最後の半年を四畳半のボロ間で過ごしました。
学生にとってモラトリアムの象徴みたいな環境から見えてくる世界ってあったと思うんですよね。
そんな親元離れて下宿暮らしを始めた主人公“私”が幸せを見つけたい全11話。周囲の評価は上々です。

ただ評価が高いこと即ち前のめりとはいかず。自分に合わなさそうなので放置してました。
蓋開けたら手のひら返せたので、私と似たような苦手意識お持ちの方でもよろしければどうぞ!
そんな食わず嫌いの理由をご参考までに共有しておきます。あらすじは省略。

■腰が重い方へ
ひとつは経験則からくる苦手意識。当方あにこれ平均を下回る評価を下すことは稀なのに当該の湯浅作品はこんな感じ↓
(※左があにこれ / 右が自分の評点)
 3.8 3.5 『映像研には手を出すな!』 
 3.8 3.3 『夜は短し歩けよ乙女』 
 3.7 3.9 『夜明け告げるルーのうた』
 3.6 3.9 『きみと、波にのれたら』 
映像研も乙女もわりと好評だったでしょ?ただお肌に合わないのよね。

ふたつめはいわゆる『オタク特有の早口』的なもの。セリフ(情報)量が多く視聴するに集中を強いられる。そして情報量に見合う果実が得られない。モノローグまでが許容範囲で会話となるともう駄目。話者の脳内で完結したものを出してるだけで対手を必要としないコミュニケーションと化してるのが大半だからです。
たぶん『物語シリーズ』に踏み切れないのもここらへんが理由です。

代表作で駄目なら心底相性が合わないのだろう、と諦めもつくなぁくらいの感じでスタートです。どうやら映画やるみたいで地上波でやってました。


それでは本題。

■観終わった方へ(※ネタバレ無し)
好意的に見たポイント3点ほどありました。

(1)お手軽
 全11話です。デフォルト全12話、むしろ第1話や最終話を特別仕様で時間延長して尺不足を補う昨今、メッセージを絞り計3時間ちょっとの尺でまとめられてます。

  {netabare}「好機は何時でもあなたの目の前にぶら下がって御座います」{/netabare}

 選択と集中。絞って繰り返されたのはシンプルかつ普遍的なメッセージ。シンプルだからと冗長にならず、巡り巡りての境地にも辿り着く良きバランス。短い11話に理由のあったことが好感です。

(2)“私”視点
 一人称ってごまかしが効きません。そのため手を出さないか手を出してコケるかなので物自体が希少です。結果は周りの評価をそのまま受け取ってよいでしょう。文学的なかほりが一気に増してちょい重厚な感じがしてきます。台詞回しは台本に負いますのでここは原作の力なんだと思います。 

(3)圧倒的大学生感
 真面目に研究してたり教職とってたりしてた方々には申し訳ない!と言い訳して以下↓

  有り余る時間をいかに真面目に浪費するか?

 クラス単位・部活単位と共通の体験を共有できてそれなりに規格に収まってた高校生とは違い、360度どの方向へも自由に伸ばすことができる大学生の物語なのです。
 それでもって真面目に浪費する目的とは今となってはみんな一緒だったのではないかと思います。

  {netabare}楽しいキャンパスライフ (キリッ){/netabare}

 ふわっとしてて、曖昧で、それ目的で血道をあげるもんでもなくて、と基準がないのが厄介。そんなもやっとした感覚を視覚化したらこんなんできました!って作品だと思います。


作品からなんかしらのメッセージが伝わってくると嬉しくなりますよね。本作がまさにこれ。
その伝え方だって、小難しくて意識高くしてみました!でもなく、暗喩オンパレードのついて来れるやつだけ来いや!でもなく、“繰り返し言葉に出して”ど真ん中に直球投げ込んでくるようなもんでした。
あまりにも素直過ぎる直球なので照れ隠しで周りの装飾(映像表現)を尖らせたように思えなくもない。




※ネタバレ所感

■楽しいキャンパスライフ
{netabare}軽々に言うのも忍びないですが、現在進行形で大学生活を送ってる皆さま(特に今般2022年の3年生)。この後の人生で帳尻が合うことをお祈りします。{/netabare}


■“私”は 私
戻りたいあの頃とは大別すると『インシデントが起こる前』『新たな社会に飛び込んだ時』の二つ。本作は後者です。
{netabare}入学してからの二年間を手を変え品を変えリープしていくのが絶妙ですね。{/netabare}
{netabare}二年経過して三年生(三回生)になると思いますもん。『やべっ、もう就職活動まで一年きってるわ』と。現代はインターンやら学生起業やら早期化してるんでなおさらかもしれません。三年になった時にジワる焦燥感って共感得られませんかね?{/netabare}


■小津 は“私”
いまさらなんで多くは語らず。そういうもんですよ、きっと。
{netabare}・「およそ褒めることはない」と“私”の認識は合わせ鏡
・非モテに引きずり下ろす小津ではなく、ハナから望んでない“私”なのかも
・だいたい最初のテニサーで結託して死ね死ね団やってたじゃん
・最後“私”の顔が小津になってたしね

関係ないけど
・『オズの魔法使い』はカンザスの家(日常)に帰ることができてホッとする話{/netabare}


振り返って
“楽しいキャンパスライフ”も“猫ラーメン”も得体が知れないからいくらでも脳内で補完しインフレするわけでした。そしてインフレには歯止めが効きません。
それは理想とはちょっと違いますね。あくまで果てない妄想。妄想ゆえにたどり着くことはなくただ焦がれてしまうなにか。だからこそ「その味は無類である」ってことなんでしょう。



視聴時期:2022年4月~2022年6月 地上波再放送

-----

2022.06.18 初稿

投稿 : 2022/06/19
閲覧 : 418
サンキュー:

33

レド少尉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

実 質 A R I A

日常は、自分では中々気づけない幸せで溢れているんだね^_^
自分の思いを人に伝えることは大切なんだね^_^

投稿 : 2022/06/17
閲覧 : 148
サンキュー:

0

ネタバレ

あと さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

自分にとって何が大切なのか、何が欲しいのか。

全11話、とても面白かったです。面白すぎて終わって欲しくないと思ってしまいました。それでも、どうなるのかと思って続きを見てしまうのです。この作品はキャラクターデザインやキャラクターの個性が特に優れていると感じますが、それを含めてもこの世界観を生み出すための演出や作画が素晴らしくこの世界の独自性を輝かせていました。
「私」の後悔から始まる特異で豊かで充実した2年間の日常を繰り返し、伏線を1話ごとに見事に出していき、そこまでの描写をしっかり描き、この展開の終わりは、そこから先の「私」の選択は何なのか、何が答えになるのか、この作品の到着点はどこになるのか。それを楽しみに見ていました。そして第10話、第11話。四畳半神話大系という全ての自分の行く末を見て、何が自分にとって大切だったのか、どう行動するのが正解なのか、何を求めるのか。それを失ってしまった「私」を追い詰める何も無い日常。空虚なほど、選ばないというのは何も残らないのです。答えがどこにあるのか?それを見つけるのはあなた達、視聴者たちだと、語りかけるような作品でした。とても計算されづくした目まぐるし「私」の全てを構成する全てを巡る日常が面白がったです。本当に良かった。

投稿 : 2022/06/06
閲覧 : 168
サンキュー:

7

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ファンタジックな恋の行方

湯浅政明監督作品、
森見登美彦原作のベストセラー。

もしも時計台の前で、
ほかの道を選んでいれば…、
黒髪の乙女は振り向いてくれたのか!?
バラ色のキャンパスライフを夢見る、
主人公、私の七転八起な妄想コメディ。
{netabare}迷い込んだ不思議な平行世界で、
繰り広げられる気怠くも優雅な青春物語。{/netabare}

この作品は言葉の洪水でして、
作画とともに人を選ぶでしょう。
樋口師匠が味があって好きでした。
彼の言葉が不意を突いて胸に刺さる。
ほろ苦い学生生活、雑多な色の人生、
最後は哲学的に見事にまとめて好感です。

{netabare}四畳半世界からの脱却、
不毛な世界の裏にある豊穣な世界、
それはモラトリアムからの脱却なのだ。{/netabare}
恋路を踏み出せ、その大切な第一歩を。

少しだけ前向きな自分へ、
大人になった私のファンタジックな恋の行方。

投稿 : 2022/05/29
閲覧 : 754
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85

秋川 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

最後につながるのはとてもいいけど

同じような話が何回も連続するのはつまらなかったです。主人公の「私」がサークルを選ぶ世界線のお話が4話、「私」が恋愛する世界戦のお話が3話と最初の2話までは面白かったんですけど3話目から飽きました。

でもこの無駄に見える7話が最終回の「日常に幸せがある」というメッセージにつながることがわかったのでとても後味良く視聴を終えることができました。いい作品でした。

投稿 : 2022/05/17
閲覧 : 172
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1

ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

見えない青い鳥

京都大に在学中の「私」の大学生活の日々?を綴った物語。

まず感じたのは、状況説明というか独白シーンが結構長くて、しかも早口でペラペラしゃべるので、ながら見じゃなくて集中して見ないと置いてかれる感じですね。

セリフ回しが、である調で小説の朗読を聴いてるような、ラジオドラマというか、ドラマCD聞いてるみたい。
この独特なセリフ回しがこの作品の面白さでもあるけど、好き嫌いが分かれるところかもしれません。

絵も独特ですが、実写も使ったりと魅せ方などが色々と工夫されていて面白いと思いました。

2話を見て、あれ?平行世界?とちょっとびっくり。
でも ちょっぴり記憶があるのかなと思われるシーンもあったりしてよく分からなかったですけど、たぶん平行世界の話なのかなって。

主人公の「私」は様々な平行世界で大学生活を送ります。
色々なサークルに入っては、「無為な2年間」を送り、いつもああすれば良かったと後悔ばかり。

各話は毎回違う設定の話が続いていきますが、少しずつ物語全体の輪郭がはっきりしてくるような感じがまた面白いなぁって感じました。
10話で今までの話の点がつながったりと、もう一度最初から見返してみたくなりました。

占いおばばのお代がどんどん高くなっていったのには笑いました。。
「幸運は目の前にある。」
結局彼女の話していたことが真実だったんですよね。

9話での樋口師匠の言葉。
「バラ色のキャンパスライフなどない、この世は雑多な色をしている」
雑多な色で一見濁っているように見える世界でも、見方によって素敵な色に見えるかもしれない。
悪友と思っていた小津も見方を変えればいいヤツだったり・・

私たちの周りには気づいていない幸せが隠れていて、それに気づいて掴む一歩を踏み出せるかどうかが大事ってことを言いたいのかなって感じました。

ちょっとクセがあって世界に入り込みづらいところがあったりしましたが、伏線回収も含めた終盤の展開は面白かったです。

投稿 : 2022/05/01
閲覧 : 317
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29

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

湯浅政明渾身のアニメ

人の好みは様々だろうが、普段の生活でアニメなんぞ見ていない人間にこそ見て欲しい大傑作である。

天才アニメーター湯浅政明の溢れんばかりのイマジネーションが爆発し、溢れ出ているのが今作だ。

サブカル好きの人間は死ぬ前に一度見るべきである。

投稿 : 2022/04/21
閲覧 : 921
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33

ネタバレ

Rere さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

全ての要素を備えたアニメーションの理想形

ギャグからラブコメ、友情や苦労、それらの要素を全て完璧に詰め込んだ上で独特な作画力と見てて楽しくなるような映像美で視聴者を魅了する。
語り口調の主人公の演技も完璧で、
早口で本能を抑えるかのような語りや怒りを抑えるような語り、でも口調は崩さない.
最高の文学系アニメだと思う。
僕が人生で見てきたアニメの中でも1、2を争うほど好みなアニメです。
アニメが好きなら絶対に一度は見てほしい。

投稿 : 2022/04/06
閲覧 : 248
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8

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

センスとセリフ量

面白いアニメで検索すると必ずといっていいほど名前の挙がる作品です。
アニメにハマり出した2012年頃から知っていた作品ですが、あらすじや紹介文を見てどうにも面白そうとは思えずスルーしてました。

先日“伏線回収がすごいアニメ”みたいな記事を見て気になったので視聴してみました。
感想としては、全体的なセンスがすげーなって思いました。
作画や演出、台詞回し、OPやEDにいたるまでセンスがハンパじゃないです。
個人的にはあまり面白いと思わなかったのですが、とにかく独特ですごいアニメってのは伝わったので高評価にも納得です。
物語シリーズとかハルヒのエンドレスエイトみたいな内容(雰囲気)が好きな人は気に入ると思います。

セリフ量がハンパじゃなく早口なので2倍速で見るの大変でした。

投稿 : 2022/03/30
閲覧 : 233
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4

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

きっと何者にもなれない…それが分かるのはいつなんでしょうか。

 ぱっと見、絶望先生っぽくてシャフトかと思いました。実写パートもありますし。実際はマッドハウスですけど。ノイタミナですね。

 今まで本作は文庫の表紙とかキービジュアルが文学臭やテンプレの考察もの、ノイタミナ的なものをあまりに強調している感じで、避けていました。

 面白いです。もっと早く見れば良かったと思う反面、テーマ性については想像した域を越えなかったと思います。全体の世界観は最後の2話でかなり明確に説明があります。「ぼくたちのリメイク」(アニメ版しか知らないです)と発想は一緒です。つまり類例はいくらでもあります。

 四畳半と神話がなぜ結び付くかは、最終的には分かります。要するに実際の主人公の内面である四畳半の世界がIF=神話として並列して存在するいうことでしょう。だから大系ですよね。

 あらすじがほとんどネタバレですね。説明するとその通りです。ただ、あらすじに記載がある4つの並行世界という説明がちょっと違う?(映画、ソフトボール、英会話、自転車、たわし、秘密組織…等々10パターンくらいあると思うのですけど…4つにまとめられるんでしょうか。だとするとかなりパズルですけど…多分間違いでしょう。あとで確認するかも)

 あらすじを読む限り並行宇宙が公式のようですけど、インナースペースやタイムリープと捉えたってかまいません。一部記憶が残っているところがありますし。

{netabare} 4畳半の並行宇宙の表現がちょっと映画CUBE的ではありますが、あれは現実の装置ですからね。本作は4次元的…3次元の後の4つめの次元が時間ではなく、空間を拡張したようなイメージになっていました。SF的ではありますが思考実験としてはあまり珍しいものではありません。ねじ曲がって連続した空間というのはよくある話です。

 ただ、そういうSF的な設定はさておいて、むしろ、そちらよりもそれぞれの部屋でIFを発見してゆくプロセスが話として面白かったです。

 9話の後半でテーマについての解説があります。「可能性に望みを託すこと」「バラ色の未来」についてですね。「きっと何者にもなれない」…それが分かるのはいつなんでしょうか、という話です。

「何者にもなれない」はネガティブな言葉ではないですよね。NO1ではなくONLY1になれなどという2002年の無茶ぶりの呪いの言葉から解放してくれる言葉です。本作の舞台が多分ですけど京大?なんだとしたら、より本作の意味が深くなると思います。「何者かになる」は優等生にありがちな部分ですからね。

 最終話に至るまでの何を語りたいかの構成が非常に面白かったですね。それぞれの世界の見せ方もキャラの登場のさせ方もうまかったし。

 主人公のキャラ作りが上手いのに加えて、明石さん、羽貫さん(はじめ歯抜きかと思いました)、小津、先輩達などが、大学生時代の知人との類似性で妙に既視感があるようなキャラで非常にうまかったですね。
 主人公の性的に臆病な部分や、痛い行動など自分の若いころを思い出して、ちょっと胸に何かがよぎったりもします。

 なお、私は羽貫さんが良かったなあ…逆に言えば明石さんの魅力が描き切れてなかったかなあ。まあ、羽貫さんはさっぱりして豪快なようで、人情がある感じで、女性が好むキャラですよね。女性作家だなあという感じです。

 ストーリーは、SFあるいはファンタジーっぽい第1話の導入で話に引き込まれます。見せ方がうまいです。

 各エピソードにおいて中身は違っても無駄な2年間という見せ方をしますが、結果的にその2年間が無駄だったわけでなく、友人がいて先輩がいて失敗や苦悩も悪意もありました。そして出会いと可能性がありました。その必ずしも上手くいっていない主人公の大学生活の後で、その思い出がない人生のIFを後から考えさせられるという構造ですね。

 つまり、無為無駄挫折に見える時間も、決して無駄ではなかったということです。何かをやって過ごした時間は大学生活においては宝物になるということでしょう。

 そして友人ですよね。友人に完璧を求める人なんていません。ただ、関わるだけです。それでも友人は友人ですからね。最後は必ずしも道徳的ではない小津に優しくしていました。{/netabare}

 ということでテーマも世界観も説明すると凡庸かもしれませんが、ストーリー全体の構成やキャラ作り、エピソードの積み重ね方が上手くて、非常に面白かったです。もうちょっと難解かと思っていましたが、そうではないですね。私が見落とした行間の部分があるかもしれませんけど。

 ロゴの四畳半の四の字のデザインが素晴らしかったですね。ちょっと畳の並びが不自然ですけど、このロゴのセンスが抜群でした。これって類似例はあるんでしょうか。

 本作って原作は文章で表現してたんですよね?結構話の展開がアニメ的にはいいですけど、文章で理解できるんですかね?10回IFが並ぶ感じ?試しに読んでみようかなあと思います。

 なお、もうちょっとアダルト版ならBSS的NTRが描かれていたでしょうね。そうならなくてよかった半面、それがあったほうが大学生としてはリアルだったかも。
(BSS=僕の方が先に好きになったのにの略。告白する前に誰かの彼女になってしまう。大抵アダルトなのでセックス問題とからんで精神的ダメージが大きいNTR分野です)

 ネタバレ警告を頂戴したので、一部折りたたみます。あらすじがほとんどネタバレなので大丈夫かと思ってました。

投稿 : 2022/03/23
閲覧 : 440
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15

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイムスリップとか好きだったら。。

大学3回生の「わたし」が
気がついてみたら自分の学生生活が
思ってたのとなんかちがうなぁ。。って

やり直せたらなぁ。。とかって思ったら
「わたし」がほかのことをしてた世界に
いつのまにか行っちゃってる。。
そんなお話し。。みたい


背景とかに写真をつかったり絵が白黒っぽくなったりして
なんだか「さよなら絶望先生」みたいな感じだなぁって。。
人の顔とかもふつうのアニメみたいに大きな目とかじゃなくって
ちょっと気もちわるい感じ?

はじめの3話目くらいまでお話しがよく分からなくって
(しゃべるのがはやすぎて何を言ってるのか分からなかったw)
にゃんはちょっとうとうとしちゃってまた見直したりしてたw

お話はSFっぽいコメディのドラマみたいかな。。
あはは。。ってわらえるみたいなおはなしじゃなかったけど。。

わるいお友だちができたり。。
恋愛でなやんだり。。
大事なものがなくなっちゃったり。。って
思ったみたいにうまくいかないことって多いよね

それでも「わたし」はがんばるけど
気がついたら
え~。。こんなはずじゃなかったのに。。って
いつも思っちゃって。。

3話をすぎたらちょっと気もちわるい絵と早口になれてきて
お話しとか出てくる人たちも分かってきて
すこしづつおもしろくなってきたかなぁ
でもちょっとにゃんにはむずかしいお話かなって思った。。

さいごの2話って???なはじまり方で
とちゅうまでなんだかぜんぜん分からなかったけど
さいしゅう回はいままで分からなかったこと
{netabare}(お金がいっぱい入ったかばん){/netabare}とか分かったし

どこかのほかの世界じゃなくって
いまのこの世界がほんとうはたのしいんだって
「わたし」は気がついたみたいで
{netabare}
あんなやつ。。
みたいに思ってたお友だちのことが
とっても大事に思えたさいごのおはなしが
にゃんは感動しちゃった。。
{/netabare}
きれいな。。とか
かわいい。。とかのアニメとはちがってるから
そうゆうのが見たい人はつまらないって思うんじゃないかな。。

投稿 : 2022/03/22
閲覧 : 1580
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236

是正 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

星の点数に収まった範囲で全部高評価

アニメの中には一部分突出して出来が良く、星の評価に困る場合があるがこのアニメは評価的に凄くバランスがよい。
全方位隙の無い完成度。名作といわれるだけはある。

投稿 : 2022/02/24
閲覧 : 239
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3

ネタバレ

ねっち さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もしもあの時、、、

全てにおいて完璧な作品でした。
誰もが思う「あの時ああしていれば」という気持ちを具現化したようなストーリーで、主人公はある時には映画サークル、ある時にはサイクリング同好会とさまざまなサークルを時間を繰り返し転々とします。
一見全く違う世界線に見えてどこか繋がっておりいずれも小津や明石さんなど似たような面々が深く関わってきます。
本作のラストは本当に見事でした。これまで後悔してきた自分の人生は恵まれていたことに気づいた主人公が小津の元へと疾走する様は大興奮しながら見ていました(笑)
森見登美彦のこの考え方や着地のさせ方が見事に自分の理想と一致しており、さらに湯浅監督によって完璧に映像化されているので本当に気に入っている作品です。
本作を見たなら「夜は短し歩けよ乙女」の方もぜひ。

95/100点

投稿 : 2021/11/03
閲覧 : 218
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5

ちあき さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「青い鳥を追い求め続けるとどうなるか……」名作

「青い鳥をずっと追い求めているとどうなるか?」
そんなことを考えさせられました。
全体を通して面白い作品です。
必ず最後まで観ることをお勧めします。

投稿 : 2021/10/25
閲覧 : 321
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8

ネタバレ

haruto さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2021.6.6

2021.6.6

投稿 : 2021/06/06
閲覧 : 250
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0

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ONE STEP GO AHEAD!!

こんなにも鮮やかで、

こんなにもバカバカしく、

こんなにもメッセージ色の強い作品は

初めて視たかもしれない…。

きっとこの作品は私たち視ている者に、
選択の連続である人生の中で
「後悔している過去」や
「やり直したい出来事」なんて
誰しもたくさんあるけれど、
それらをやり直せたとしても、きっと
何かしら別の出来事で同じ様に後悔はするのだと…。

それに、「後悔している過去」や「やり直したい出来事」も
きっとその一つ一つが自身にとって大事なモノであり、将来
振り返った時にそれは、懐かしく、心地よいモノである…。
あるいは、将来そうやって過去がかけがえのないモノだったと
考えらえる様、今を、将来を見据えて選択する様に心がけ、
一歩、一歩進んでいくべきなのだ。と
伝えたいのだと解釈する。

合せて、私にはこの作品のヒロインである「明石さん」の
存在がとても大きかった様に思える。

多くの作品に見られる、可愛く、愛らしく、
少女然としたヒロインではなく、
媚びず、驕らず、逞しく、凛としてあるその姿は
この作品のデーマの象徴である様に思え、
カッコいい女性という、私にとっては新しいヒロイン像を
見せてくれた、とても素晴らしいキャラクターだった。

ONE STEP GO AHEAD !!

という昔どこかで見た言葉が思い出された…。

さて、私もこの作品に感化され、
一歩ずつ前を向いて進む様にしようっ!!

とりあえず…

カステラと魚肉ハンバーグを買いに行こう。

と少しカッコつけた言い方をしたくなる様な
作画もストーリーも独特ですごくセンスがあり、
且つ考えさせてくれる、とってもイイ作品でした。



それにしても、自身で書いたとは言え

ONE STEP GO AHEAD

ってどこで見たんだっけ…。

あっ…

昔、仕事で行った海外の、

トイレの用を足すトコロに貼ってあった注意喚起でした…。

投稿 : 2021/05/29
閲覧 : 225
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あほぅには絶対面白い

普通のアニメの1.5倍くらいの速さのナレーションが心地よく流れる。原作が小説だけあってばばあの妖気のように垂れ流す言葉にも深いものがあった。また映像によるたとえば性欲の比喩表現なんかがこれまたすごい。明石さんが使うバリアやビームの表現なんて天才!あほぅのくせに理知的ぶった言葉を並べて月の浮いた酒をあおる師匠をみたとき、ああ、大学ってこんな感じだったなぁと心の底から懐かしく想った。

血で血を洗うをもじった言葉のように意味があって使っている言葉と意味もなく出鱈目に使っている言葉が入り乱れているのでその区別がつきかねる人もいるかもしれない。そしてこの作品のファンにおおよそ女性がいないことは容易に推測できる。だが、この味は無類である(これが言いたかっただけ)

投稿 : 2021/05/27
閲覧 : 299
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四畳半神話大系のストーリー・あらすじ

『四畳半神話大系』(よじょうはんしんわたいけい)は、森見登美彦の小説。冴えない生活を送る京都大学3回生の「私」は、期待していたバラ色のキャンパスライフを求めてもう一度ピカピカの1回生に戻ってやり直したいと願う。本当はあったかもしれない学園生活が、4つの平行世界で繰り広げられる。(TVアニメ動画『四畳半神話大系』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2010年春アニメ
制作会社
マッドハウス
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E7%95%B3%E5%8D%8A%E7%A5%9E%E8%A9%B1%E5%A4%A7%...
主題歌
≪OP≫ASIAN KUNG-FU GENERATION『迷子犬と雨のビート』≪ED≫いしわたり淳治&砂原良徳+やくしまるえつこ『神様のいうとおり』

声優・キャラクター

浅沼晋太郎、坂本真綾、吉野裕行、藤原啓治、諏訪部順一、甲斐田裕子

スタッフ

原作:森見登美彦、キャラクター原案:中村佑介、 監督:湯浅政明、シリーズ構成・脚本:上田誠、キャラクターデザイン・総作画監督:伊東伸高、美術監督:上原伸一、辻田邦夫、音響監督:木村絵里子、音楽:大島ミチル

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