回想で異世界なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの回想で異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月08日の時点で一番の回想で異世界なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.4 1 回想で異世界なアニメランキング1位
蟲師(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (1961)
10508人が棚に入れました
「蟲」(むし)は作者の創作であり、我々が一般的に知っている「虫」いわゆる「昆虫」ではない。「蟲」とは、我々の世界でいえば幽霊や妖怪のような存在がそれにあたり、霊能力者を「蟲師」(むしし)という「蟲」専門の医者、かつ研究者、退治者としている。
時代設定については「鎖国を続けた日本」、もしくは「江戸期と明治期の間にある架空の時代」といった所との事。ゆえに作中においては、登場人物は主人公を除いて全員和装をしており、登場する風景も日本の原風景を思い起こさせるようなノスタルジックなものとなっている。
本作は、「蟲師」である主人公ギンコが「蟲」により引き起こされる様々な謎を解き明かしていく物語であり、基本的に一話完結で物語が構成されている。

声優・キャラクター
中野裕斗、うえだゆうじ、土井美加
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

完成度が高く、催眠術のように人をひきつけるアニメ

原作未読。

「蟲(むし)」と呼ばれる下等で生命の根源に近い存在。
その蟲の専門化である「蟲師(むしし)」のギンコ。
彼の旅の回想録、1話完結の全26話です。


いやー、ハマりました!

まず、独特の雰囲気がポイント。
和風で静けさを持った風景が、ノスタルジーを感じさせます。
そして、光、闇、色、音、声、間の取り方。
どれもが、まるで催眠術のような空気感を作り出し、画面にひきつけられます。


ストーリーは蟲と呼ばれる、人ならざる存在に関するものです。
しかし、動植物や妖怪や幽霊、八百万の神々のどれとも異なります。
動植物ではないが、何かをよりしろにすることで生命活動を行っている存在。
それも、「音」「文字」「夢」などの抽象的なものに支えられて生きています。

そんなあいまいなものからヒューマンドラマを展開する発想力はお見事です。
そして、1話完結にも関わらず、初めから終わりまで安定したクオリティです。

なお、ハッピーエンドとは限らず、疑問を残すような終わり方も多いです。
これを良しとするかは人によるでしょう。
しかし、テーマにつながっているのは確かです。


テーマは「命のあり方」といったところ。
人も蟲も命ある存在です。
しかし、人も蟲も「そこにあるだけ」で互いに影響しあっています。

ただ生きているだけで相手を傷つけてしまうこともある。
そんなとき、何を優先するべきなのか? 共存の道はあるのか?
ギンコの旅を通して、さまざまな考え方を表現しています。
{netabare}
人にも蟲にも罪はありません。
ギンコはあるがままを受け入れ、共存できる道を探しているように見えますね。
他の蟲師のやり方(蟲退治)を嫌がっている面があります。

12話で明らかにされたギンコの過去。
ギンコはぬいと一緒にいた記憶が失われているはずです。
しかし、彼はぬいと同じ考え方を持っています。
トコヤミや光脈に触れたことによる影響なのかもしれません。

つまり、その根源である蟲たちの行動原理も、ギンコの行動から読み取れるのかもしれません。
その方法が「あるようにあるだけ」なのかも。
{/netabare}

テーマは深いですが、そこまでシリアスというわけではありません。
ギンコがおちゃめな点を見せて、ちょくちょく笑わせてくれます。
その他の登場人物は、1話完結のせいもあって覚えにくいです……というか覚えられません。
まあ覚えなくても問題ないのでご心配なく。


1話ごとに深みがあり、全体的に解釈が難しいです。
また、穏やかな雰囲気に飲まれ、見ていると眠くなるかも。
しかし、かめばかむほど味の出る話。
1周目では、出来事を追って終わってしまった話も、2周目には、別の意味が見えてきたりします。


ジャパニメーションの力が存分に発揮されていますね。
完成度が高く、人をひきつける力を持っています。
しかし、内容の抽象性を考えると、考察が好きな人や雰囲気アニメが好きな人に合う作品だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 105

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

原風景の中の幻想美

ほとんど何の予備知識もなく観始めた初回。
まず、Ally Kerrの歌うOP「The Sore Feet Song」で唸ってしまった。
なんて柔らかで、やさしいんだろう。
整備された庭ではなく、自然そのままの草原のきらめき。
そんな印象からも、物語に対しての期待が高まった。

透明感のある作画も、無駄のない音楽も、どこか懐かしい。
今まで観たどのアニメ作品とも違う新しさを感じつつ、
1話完結型 全26話の物語に、どんどん惹き込まれ、
架空の話のはずなのに、すごくリアリティがあり、
実際に蟲も蟲師も存在するのかも・・と信じたくなるほど。

きっとそれは、多くの現代人が失ってしまっているような
魂レベルでの原風景との出逢いを、そこに感じたからなのかもしれない。
そしてたぶん、蟲が人間の言葉を使ったりしないということも大きかったように思う。

主人公は蟲に関するあらゆる事件を扱う、蟲専門の医者、研究者であるギンコ。
また、ギンコ以外は、ほぼ1話ごとに登場人物が違うのも特徴。

これまで、霊的なものや妖怪、怪異など扱った作品はさまざまあったが、
この『蟲師』で描かれる話は「蟲」により引き起こされる様々な謎を解き明かしつつ、
人に憑依して害を及ぼすような蟲であっても、むやみに退治するというのでもなく、
登場する人物の背景によっては、決してハッピーエンドでもないので、
そういう部分でもリアリティを感じたのかなと。

そしてなぜそうなのかを考えれば、蟲というものは結局、
生態系の中に生まれる精霊に近い、命の源流のようなものだから、
自然と人とのベストな距離を保ちつつ、本来は共存していくべきものなのだろうと、
観ている間そんなことを考えていた。

ちなみに、EDも各話ごとに違い、曲も幽玄の世界というか、心の奥を
そっと叩いてくるような静かで美しい曲ばかりなので、じっくり余韻に浸れる。
同時に、この作品の丁寧な作りに驚かされながら、スタッフさんたちの愛情も感じた。

どの話も秀逸と思うけれど、個人的に特に心にやきついているのは
「緑の座」「瞼の光」「沖つ宮」「籠のなか」「暁の蛇」「一夜橋」「綿帽子」「春と嘯く」

しみじみと、人間というものの儚さを考えさせられ、
そんな命を大切にしたくなる作品だった。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 98

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「蟲」も「人」もそれぞれが「在るように在るだけ」

この物語を見るにあたって
まず「蟲」という存在をよく理解する
必要があります。

この物語の「蟲」というのは私たちの知る昆虫の「虫」とは
異なるものです。特に違う点は非常に「霊的」な
存在であるということです。なので
ほとんどの人には見えません。

しかし 私は本質的には「蟲」と「虫」は
似ていると思います。
「蟲」は生命を育む過程でさまざまな現象を起こします。
それは我々人に影響を及ぼすものもいれば
そうでないものもいます。
それは昆虫の「虫」も同じです。
例えば 
蚊が産卵のために人の血を吸ったり
蜂が巣を守るために人を刺すなど
大なり小なり人に影響を及ぼすものです。

つまり「蟲」と「虫」との違いは
人に見えるか見えないかだけの違いだと思います。
この作品はその見えないもの「蟲」が
私たち人にどのような影響を及ぼしあるいは
現象を起こすのか…
その「蟲」と人がどのように関わっていくか…
という所が見どころだと思います。

「蟲」が人にあたえる影響には
人にとってとても害であり
悲しかったりするのもあります。
ただ 注意してほしいのは
どこかの怪物や悪霊みたいに意味もなく
害を及ぼすのではなく
「蟲」も人も生きるために
それぞれが「在るように在るだけ」ということです。

続章とても楽しみです^^

投稿 : 2024/06/08
♥ : 94

83.1 2 回想で異世界なアニメランキング2位
Re:ゼロから始める異世界生活(第2期)(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (690)
3180人が棚に入れました
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。​

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、子安武人、赤﨑千夏、中村悠一、井口裕香、堀江由衣、堀内賢雄、植田佳奈、江口拓也、田村ゆかり、藤原啓治、能登麻美子、松岡禎丞、天﨑滉平
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

レム睡眠

{netabare}ネタバレだと怒られないかしら 『BOSSとティーパーティー』とで迷ったお題なのよ{/netabare}

#26~#38 全13話


通番ですので#1からどうぞどうぞ。
分割2クール前半の1クール目だという前情報だけ頭に入れて臨んでみました。制作会社やあらすじ、はたまた出演声優など視聴前情報なにかしら入れてると思います。私の場合は話数と分割クールの有無をけっこう気にします。心の準備ができて知っておけば完走後の戸惑いがありません。これだけ分割放送多くなってきて人気作の続編なんかこのパターン多いですから特にです。

この2期前後半で物語が終るかどうかわかりませんが次の後半でなにかしらの決着はするでしょう。いわば先発-中継ぎ-抑えの中継ぎ部分がこの期間の位置づけとなります。
相変わらずツカミとヒキがお上手。中断するタイミングを失ってしまい一気に観てしまいました。完走してみて次の後半がとても気になる終わり方をしてます。まとめて一気が推奨ですかね。

ふわっと完走後に思ったこと

 {netabare}あれ!?魔女けっこう揃っていい奴じゃね?{/netabare}

魔女教ってヤバい集団がいて1期松岡さんが演じられた大罪司教ペテルギウスみたいなイカレたおっかない人に苦しめられたので拍子抜けしたような変な感覚。
後半に向けて整理しておいたほうがよさそうですね。


それでは此度の“中継ぎ”について雑感。
メインヒロインのエミリアたんをメインらしく輝かせるための下地作りでしょうか。あまりにも強烈な光を放ちまくっていたレムは諸般の事情で後ろに下がってました。
1期の王選候補者たちとスバル陣営の交渉事なんか好きなエピソードなんですけど、ああいったスバルがひと皮むけるようなエピソードも控えめ。後半に向けた謎撒きに終始した印象です。死に戻りも成功に向けての試行錯誤とシンプルだった1期と比較し、その度に複雑怪奇になっていった2期とでもいえましょうか。タイムリープ作品ぽさが色濃くなってきて、比例して絶望指数も上がってきました。

充分面白かったと思います。後半戦に期待を持たせる中継ぎの役割を全うするいい仕事をしてました。
一つ不満があるとすればOP。あまりにもツカミに凝ったためかOP流す回数えらい少なかったかと。アニメーション含めてけっこう好きだったんですよ。



※ネタバレ所感

■(備忘)後半で解決しなければならなさそうなこと

{netabare}・“暴食”の大罪司教ライに名前と記憶を食われたレムと記憶を食われたクルシュ
・強欲の魔女エキドナの試練(エミリア?orスバル?)
・精神壊れたエミリアたん
・【重要】エルザとメィリィの屋敷襲撃
・【重要】多兎の聖域襲撃
・亜人ガーフィールの暴走
・ベアトリスの契約
・とにかくロズワールがイラッとするわ{/netabare}

{netabare}ざっと8つ。もっとあったかもしれない。
他にも魔女たちとの関係なんかは問題解決というよりあるべき姿を模索する感じかしら。

【重要】で挙げた項目は二律背反なわけでどっちかを取れば片方を失うっぽい。きっと両方救える“シュタインズゲート”を見つけるためにもがいていくぞ!が見えたところで前半終了です。{/netabare}


■声優のお仕事

・魔女が豪華

{netabare}“強欲”エキドナ(CV坂本真綾)
“憤怒”ミネルヴァ(CV小松未可子)
“怠惰”セクメト(CV中原麻衣)
“暴食”ダフネ(CV東山奈央)
“傲慢”テュフォン(CV久野美咲)
“色欲”カーミラ(CV石見舞菜香)
“嫉妬”サテラ(CV非公表)

これはどこ切りとっても耳が幸せだってやつ{/netabare}

・新井里美劇場

{netabare}#36「死の味」
たぶん監督からのオーダーが「400年の孤独が詰まった感じでばーんと頼むよ!」でしょ?

同クールSAOでの松岡さんが200年の芝居やってましたがあっちも凄かった。『レールガン』の白井黒子役もそうでしたけど余人に代えがたいと思わせる声優さんですね。{/netabare}



視聴時期:2020年7月~9月 リアタイ

-------

2020.10.08 初稿
2021.07.23 修正
2021.01.28 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 66
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

サイレントアラーム

制作WHITE FOX。

幾多の死を繰り返しながら尽力し、
怠惰を司るペテルギウスと白鯨を討伐し、
エミリアが生存する世界へと帰還するスバルだが、
レムとクルシュに予期せぬ異変が起こる。
{netabare}誰もがレムを知らない!?{/netabare}

物語は序盤から練り込まれていて、
新キャラのデザインも秀逸で好感が持てる。
声優田中あいみさんは応援したいです。

死に戻りポイントが変更され、
死んでも間に合わない試練の幕開け。
ロズワールの思惑、魔女因子の答え、
{netabare}黒い福音書とは何を意味するのでしょう。{/netabare}
加速度を増し世界は改変され続ける。

7話~9話視聴追記。
死に戻る力そのものに言及され始める。
リゼロは物語に可逆的構造を特徴に持ち、
その帰着する運命への乗り越えが主題である。
スバルは運命を克服できるのでしょうか。
分岐と選択、目的が見え始める。

最終話視聴追記。
救えなかったかも知れない多くを数えるより、
君が救えた多くを数えるべきだ。
ここにリゼロの核心がある。
問題はそこに自分がいるのかであろう。
彼は自らに価値を見出せるのか!?

鬱々しいが物語の引きは強い。
怒涛の後半戦に期待しています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 57

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

1期目の終わりからのギャップが上手い

== [下記は#29(2nd season 1話目)視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
話数のナンバリング的には #29、2期目となる 2nd season 的には4話目まで観終わった時点でこのレビューを書いています。

話数が通番になっていることからもわかる通り、お話的には1期目を観ていることが前提になっていて、最初から観ていないとストーリー的には意味不明になっています。

ということで、1期目を観ていない方はさようなら…。



まず、2期目としては冒頭となる #26 では、#25 での結末での高揚感から入ってからの絶望感へ持っていく導入がとても良かったと思います。原作未読なのでこの後の話は良くわかっていないのですが、ここで起きた問題があまりに大きいため、当分の間はこの空気が続くんだろうなと考えるとなかなかに辛いところではあります。

そしてスバルにはわからないところでベティとの確執が生まれてしまうのもベティが好きな私としてはとりあえず悲しいところです。

舞台がこれまで知っている王都やロズワール邸周辺から離れて、新キャラクターのエキドナが出てきたりスバルの転生前について少しわかったりしたところで話に一気に引き込まれる感じです。

2020年夏クール開始の続編としては、一番成功しているように思います。今後のストーリーも楽しみです。
== [#26視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.10.5追記:
本作品は分割2クールとなるようで、1クール目の最終話である#38までの視聴が終わっています。

元々は通期2クールでの放送の予定であったかと思われますが、特に「1クール目の終わり」といったキリの良い作りにはなっていません。このまましれっと2クール目に続く構成と思われます。

そういう意味では録画だけしておいて、実際に観るのは2クール目の直前でも良いかもしれません。

そして、どうでもいいけどOP/EDが揃って流れた回ってもしかしたら1回もないのじゃなかろうか。

とりあえずここまでの話でスバルが転移する前の日本での様子や1期目では不明だった魔女の面々についてわかる形になっています。

また「死に戻り」に関連するスバルの死生観に影響するような出来事があったり、ある程度は1期目でもほのめかされていた感のあるロズワールの黒幕感が増しました。

が、結局わからないこともたくさんあってこの後の話は普通に気になるので続きを楽しみに待ちたいと思います。

オットーはけっこう活躍しましたね。BDのテレビCMに抜擢されるのも納得です。そして私がベティ(ベアトリス)推しなのは1期目から変わりません…。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38
ページの先頭へ