2020年度の家族アニメ映画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の2020年度の家族成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月23日の時点で一番の2020年度の家族アニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.7 1 2020年度の家族アニメランキング1位
劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(アニメ映画)

2020年10月16日
★★★★★ 4.1 (567)
2425人が棚に入れました
蝶屋敷での修業を終えた炭治郎たちは、次なる任務の地、《無限列車》に到着する。そこでは、短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという。禰豆子を連れた炭治郎と善逸、伊之助の一行は、鬼殺隊最強の剣士である《柱》のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を往く《無限列車》の中で、鬼と立ち向かうのだった。

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、日野聡、平川大輔
ネタバレ

takato さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

◯西先生「まるで成長していない…」。◯◯◯の目にも涙には爆笑。

 いやあ〜笑わせてもらいました、泣かせ演出がクドいなぁ〜と思ってたらまさかのダメ押しにおもわず吹き出しました!。まぁ、笑わせよう?としてるシーンはテレビの頃と変わらずビタ一笑えませんでしたが…。


 今回はシンプルに本作のレビューになります。そして、時間が経ったら外的要因以外の本作のヒットの要因分析をしたいと思います。まぁ、そちらは当て推量もいいとこですので話半分に読んで頂ければ幸いです。


 結論から申し上げると「上手くない」の一言に尽きると思います。別に高度で複雑なことをやれ!とは言いません。単純にエンタメとして、物語という名のジェットスターに乗せて上や下への大興奮をさせるが下手。


 バトルの作画は確かにスピードはあるし、一コマずつ止めても崩れていないんじゃないかってくらい整っています。しかし、バトルにロジックが薄いし、形勢が二転三転したり、こちらの想像の上をいくという点があまりにない。そもそも整ってる作画が良い作画なのか?。バトル作画はそうではあるまい。そこまで大好きじゃないが、同社のHfの方が凄かったような。


 技もエフェクトが凄くなったりするだけで何をしてるのかそもそも分かりづらいし、この技はこうだから相手の上をいった!とかがないので、ひたすらテンションとエフェクトとスピードだけで押している印象で、結果なんか凄いんだろうけどこちらのテンションは全然上下しませんでした…。


 バトルには、敵役が味方と同じかそれ以上に大切ってことが見落とされてるのもテレビと変わってないように思えました。下弦はサディスト、アカザはバトルマニアという類型的な印象を超えるものが何もない。


 夢を扱うキャラなんだから下弦はもっと人間に対して色んな想いや信条を持つキャラにもできたろうし、アカザもバトルマニアなら敵味方を超えた友情のような何かを煉獄さんとの間に築くキャラにもできたろうに…という感じです。例えば、「ジョジョ」のワムウとか、「ジャイアントロボ」の衝撃のアルベルトとか。


 最後もあれじゃあ…格好つかないし、スッキリしない終わり方ではないでしょうか?。前述の衝撃のアルベルトと戴宋の闘いのように、二人は因縁のライバルだが、最後の最後で煉獄さんが決着よりも炭治郎を守ることを優先して…みたいな展開ならグッときましたが…。初対面なのになんでアカザはそんなに煉獄さんに惚れ込んでるの?って感じですし。


 それ以上に本作で問題なのは、キャラ同士の関係性や感情の変化の過程をスッ飛ばし、やたらエモさと勢いだけでなんとかしようとしているところだと思います(キング・クリムゾンかな?)。キャラがやたらエモければこちらもエモくなるわけじゃないので…。


 キャラクターの感情もストーリーも、盛り上げるにはピラミッドを築くように一段ずつ積み上げていく必要があります。ピラミッド作りには建築学が、ひいては数学の基礎が必要ようなように視聴者の感情を動かそうと思ったら心を打つ物語を作るための技術に基づいた丹念な構築が不可欠です。優れた作画も音楽も築き上げた感情の爆発の助けにはなるけど、それがないんじゃ砂上の楼閣である。



 それが、本作では煉獄さんと炭治郎達の間に、更には敵たちとの間でも関係性を十分に築けているとは到底思えません。煉獄さんと、亥之助や善逸や禰豆子の間にどんな絆が出来たというのか?(善逸に至っては普通に出番少な過ぎ)。顔を少し合わせたぐらいで、禰豆子に至っては本作の中で煉獄さんと絡む瞬間すらなかったような…。


 炭治郎も、背中と背中を合わせて共闘したりして、この人の生き様に覚悟に惚れる!みたいな展開がないからやたらメソメソされてもなんで?という感じでノレない…。


この中の話では、炭治郎にとって強くて優しい先輩くらいにしか煉獄さんのことは思えないような…。熱い絆をこちらも感じられれば、そりゃあこちらも泣きますが、あんたら出会ってそんな経ってないし、そんなに心通わせ合う展開なかったやんけ…という。



 百歩譲って炭治郎が泣くのは良いとしても、亥之助、況してや善逸は泣くほど付き合い欠片もねぇだろ!とツッコミたくなる。炭治郎が泣いてるから泣いてるくらいにし見えないんですよねぇ…。



 別に泣き演出が嫌いなわけではないのです。むしろ私は泣き上戸で、好きな作品見てればもれなく泣く方です。ただ、十分なセットアップなしに、泣け!泣け!ってやられてもシラケるだけなんですよねぇ…。 {netabare} その上、まさかカラスの目にも涙って…。そんな演出ねえだろ!とひっくり返って吹き出しました{/netabare}。


 煉獄さんも「大いなる力には、大いなる責任が伴う」みたいな、スパイダーマンで何度も見たような話を回想でお母さんに説教されても…という。それは物語の中で煉獄さんの行動や生き様で見せてきてこそ効いてくるもので、あそこで急に出てきても…。


 その部分もただセリフで言うんじゃなくエピソードや具体的な行動で見せた方は良かったと思いますし。そもそもなんでお母さんは、あんな説教を煉獄さんにしたの?という感じが…。


 他にも、「夢」という能力はいくらでももっと面白いバトル展開(インセプション的な)が出来たろうとか、せっかく眠ってる時に強いという善逸の設定…とか、下弦に協力してた乗客たちをもっとドラマに絡めればいいのにとか、言いたいことは山ほどありますが、最後に一言。


 あたしゃあ、この列車には乗れないねぇ…。


 コロナはやはり拡大傾向でえらいことになりそうですし、子供たちが見たがってるからって映画館に連れていくのは鬼よりずっとヤバイと思います。くわばらくわばら。


 宮台真司さんの本作評は実に良かった。煉獄さんの生き方に関するギリシャ的な倫理の在り方は実に興味深い!。ただ、それが上手に表現出来ているとは思わない。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 73
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

列車と流行は乗るものです

長いものには自ら巻かれにいきます。プライドはありません。


全23巻で完結するだろう原作漫画の7巻ぐらいまでを2クール26話でアニメ化。この劇場版は8巻の内容に相当、TV本編からの続編を意味します。

2期やるならゴールデンタイム放送も荒唐無稽な話ではなく。
しっかりバンダイさんが日輪刀を発売してますし、物販で円盤以外の武器があることは強み。原作が完結しているとはいえ暫く商売にはなりそうです。
そしてこの劇場版。老若男女巻き込んで記録的ヒット中なわけですがなんか様子がおかしい。初見の方が楽しんでるのです。「続編だからTV版観といてね」というわけでもなさそう。整理します。

1.原作を読んでいる。読んでない。
2.アニメを観ている。観てない。
3.観た人はリアタイの頃?それとも最近?

一見さんお断りというわけではないのでそれぞれ立ち位置だけ確認。
自分は原作未読でアニメ視聴済み。かつ公開直前の部分一挙放送でおさらい済み。もしも準備したいなら第21話以降最後までをおさえておくとよいかもしれません。
{netabare}※劇場版メインキャラ:煉獄杏寿郎(CV日野聡)と魘夢(CV平川大輔)が顔出しするのと、無限列車編に向けた先出し情報がけっこう含まれてます。{/netabare}


【社会現象】
様々な角度から分析されてるでしょうから細かくやらんけど、もたらされた興収で一服つけた映画館が数多くあったと聞きます。上映作品の弾数少なくスクリーンに空きができたコロナ禍の特殊事情なんてのを数年後に思い返すことでしょうね。流行り病を鬼の仕業とみなす伝承になぞらえ、経済循環の一翼を担うことで現実世界でも鬼退治してるようなもんに思えました。


そして本編。
冒頭の1カット。え!?実写ですか?というところから始まります。TV版の第1話は、え!?劇場版ですか?という入りだったのでなんとなく既視感みたいなのを感じますね。
美術はTV放映での神回と呼ばれる第19話の気合が最初から最後まで続くと思っていただいてよし。
117分の上映時間のうち一部を除いて列車の中での出来事です。殺陣や空間を使った演出など狭い列車空間ではスケールダウンするかもという不安は杞憂となってます。梶浦由記さんの劇伴も物語を盛り上げ、作画/音楽の良さは太鼓判を押せましょう。まさに劇場で鑑賞すべき作品ですね。

ストーリーはいかんせん途上なのでなんとも言えじ。全体でどうこうはひとまず置いといて1エピソードとしてみるなら申し分なしではないでしょうか。家族愛との結びつきで“強くなれる理由”を知った本編なら、その強さを何のために使うのか志(こころざし)の領域、メインキャラ煉獄さんを通して“闘う理由”が劇場版でははっきりしてきます。感動するとしたらここ。個人的にはむしろ家族愛に囚われちゃうと見落としかねないとすら思ってます。

キャラはもちろん炎柱の煉獄さんがごっそり持ってくんですけどTV本編からの進展もある。炭治郎の同期、特に伊之助との絡みにそれは顕著でした。TV本編では兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめ。「努力」「友情」「勝利」の「友情」部分が希薄だったと言えましょう。そのため「友情」の中核たる善逸や伊之助についてキャラ立ちの良さを認めつつも別角度から見れば三人いることの相乗効果は感じられず、またギャグテイストな二人は一歩間違うとガヤ扱いでうるさい。炭治郎の“やさしさ”で繋ぎとめている関係に見えなくもなく、このへんが子供向けと断じてしまう要因だったように思えます。それが劇場版では幾分緩和されてました。段階が一段上がったとも言えるかも。
そして余力あるか2回目でもいいですけど“煉獄さん”“炭治郎”“善逸”“伊之助”“禰豆子”誰が欠けてもラストステージには届かないという細い糸を手繰り寄せるような作業を各々がしていたことを見逃さないでほしいです。

公開中なら映画館の迫力映像&音響を楽しめるのはもちろんのこと、例え機を逸して自宅鑑賞となったとしても、ストーリーやキャラの関係性がTV本編に上乗せされてるので見応えはあります。
それに事ここに至ってはなんだかんだ鑑賞のきっかけをはかるレビューの意義をあまり感じないのが本音。これだけメディアの露出がある作品ですのでお祭りに参加する感覚でよろしいのでは? 

ちなみに泣こう泣こうと思ってもそうはならないと思います。感動したーのインタビュー映像は一切無視。期待値のコントロールは各自しっかりして、無駄にハードルを上げ過ぎないようにしましょう。





※ネタバレ所感

■これはデカい!共通言語を獲得

「それにしても素人使うのはちょっと…」
劇場版が公開される度につぶやかれてきた常套句ですね。プロモ兼ねて世間認知度の高い俳優さんを起用するいつものアレ。ふとしたことで気づきます。このメガヒット作にその不満が一切ないことを。
このことはアニメファンにとって二重の意味で幸せなことだと思います。一つは文字通り棒演技を我慢することからの開放。二つめは共通言語の獲得。

 普段アニメを観ない人と声優さんの話ができる!{netabare}…かもしれない{/netabare}

「あー○○さんね。鬼滅で△△の役やってた人だよ」というテンプレがこの度誕生した衝撃はもの凄いものがあります。

「あー○○さんね。××で△△の役やってた人だよ」の××の選択肢がほぼジブリ/ディズニー/他夕方ご長寿アニメ独占状態だったところに近年『君の名は。』がやっと追加された今日この頃。
鬼滅はキャストが脇役含めて深夜アニメオールスターと言ってよく、TV本編を視聴してる層も一定数いることも考慮すると△△に入る人たちがめっちゃ多い。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準。皆なにかしら代表作持ってる方々なのに一般の人からみれば誰も知られてない。
それが此度の一件で「鬼滅の煉獄さん役の人が主役はってるオーバーロードってのが…」みたいな発展が容易にできちゃう世界になってしまいました。
応用パターンも。スラダン世代だったら鱗瀧さん役の芳忠さんは仙道やってて、炭治郎が初めて遭遇するお堂の鬼役緑川光さんは流川楓だぜー!みたいなツカミもできるわけです。


実力のある制作会社。本職がもたらす声の演技の凄み。作品に寄り添って製作された主題歌の余韻。
よくよく考えると深夜アニメ王道を行くタイプの作品としてこれだけのメガヒットは史上初では?
訓練されたアニオタには常識でも一般人には未知なるフロンティア。今回初めて“深夜アニメ”に触れた多くの方々が泣いたり笑ったり楽しんでいるこの状況が喜ばしいのです。
あらためて思います。日本のアニメは素晴らしい。


■「家族愛」と言うけれど…

“覚悟”と“責任”のお話ですね。だから人々の琴線に触れるのだと思います。
“家族愛”があまりにもプッシュされてるんですけど少しばかり疑義が有る。行動や考え方の根っこに家族の存在は根付いてるけれども登場人物たちはその想いを大切にしながらそれより先。志を持ち責任を全うする覚悟を携えている。いわば未来を見据えております。むしろ鬼側の諸事情が家族止まりという対比にもなってますね。
愛郷心とでも言うべきでしょうか。家族より広範囲な+αの共同体を守らんとする物語となってます。

{netabare}TVの第2話で鱗瀧さんが炭治郎に覚悟を迫り禰豆子が人を襲った時に自害すると即答できなかったことを詰問するところから始まり、柱門会議の御前において禰豆子が人を襲えば腹を斬る主旨の書面をしたためていた鱗瀧さんと富岡義勇の凄みがまさにそれかと。三人とも実際の家族ではないのです。{/netabare}

{netabare}煉獄さんが守ったのは200名の乗客の生命。それと己の生き様でした。

劇中で炭治郎が叫んだ「勝利」の定義を受け入れられるかどうかは作品の評価に直結します。
野暮と承知しつつ、引き換えにしたものと天秤にかけて敢えて損得勘定したとしても、後進(炭治郎、善逸、伊之助)の心に炎を灯したことでお釣りが充分とれたよねと私は思ってます。
これが唯物論的に捉えるとまったく景色が変わってくると思います。物理的な勝利ではなく「え!?これでなんで感動するの?犬死じゃん」となっちゃうかも。{/netabare}








※マジで無駄話…しかも長くてゴメン

■つまりこういうことね

鑑賞済みの方向け。そのわりには全く踏み込んでないただの妄想のため閉じとく。

{netabare}国際関係に少しばかり踏み込むネタなため不快にさせちゃうかもしれません。たいした話ではありませんが念のための注意喚起。ブラウザバック推奨です。
ちなみに弊社は彼の当該国に事業所があり取引先も存在し、同僚もそこそこ多国籍でわりと喧々諤々楽しくやってます。そのため実地をそれなりに把握してると自負しつつ放言しますのでご容赦を。{/netabare}

{netabare}鬼 「鬼にならんか?14億の市場で儲けさせてやる!」
人 「一度鬼になれば利益の再投資は鬼界に限定され人間界には戻ってこれない」
鬼 「人口減少や低水準待遇の人間界に未来はない。鬼はいいぞ!バスに乗り遅れるな!」
人 「弱い鬼たちを浄化してふんぞり返るなんて俺とは考え方が違うということだ。断る!」

という既視感。{/netabare}

{netabare}代々蓄積されてきた肌感覚なんですよ。
菅原道真公がなんで大宰府に流されたかって遣唐使廃止で利権をごっそり潰したことへの報復でしょう。左遷先の大宰府で客死しそのあと都で人死にが続く。祟り扱いされたのは飛ばした連中に後ろめたさがあったからでしょうね。

となるとそんなリスク背負ってまで遣唐使廃止する必要なかったのになんで?となるのが普通の感覚です。そこで出てくるのがマルコ・ポーロの『東方見聞録』、玄奘三蔵の『大唐西域記』と並ぶ世界三大旅行記とされながら現代日本人にとってはドがつくマイナー書『入唐求法巡礼行記』(円仁)。刊行年は遣唐使廃止の50年くらい前。大陸の人肉食習慣その他悪習がこれでもかと書かれていて国内の東洋史学会ではウケない内容っすね。なお書店で販売されてるのは肝心な唐での体験部分がごっそり抜けたもの。

そもそも遣唐使は行って戻ればアホみたいに儲かる。交易あらば交流あり。文化は良し悪し関係なく流入してくるのは当たり前ですよね。巷では悪習が入り込んですこぶる庶民には評判が悪かったという土台があって、それを唐が滅亡する13年前に鎖国を断行。悪習の流入阻止ばかりではなく大国滅亡の混乱に巻き込まれることをも防ぐファインプレー。

そんなこんなで道真公は神社of神社ともいえる『天満宮』の御祭神であらせられますからね。亰で頻発する祟りを鎮めるために大宰府の庶民が詣でますかって話です。神童でならし出世が早かったなんて人は他にもたくさんいるでしょう。

 きっぱり関係を絶ったからです

そして別にこの時も後の江戸時代だって彼の国と敵対してたわけじゃないんですよ。付く時期と離れる時期の見極めは歴史に学んで良いと思います。隣り近所なんてそんなもんなんですから。
そもそも人食ってるところに利益ぶら下げられたからってホイホイついていくか?ってのが問われているのです。ズブズブになって「生殺与奪の権を他人に握らせる」前に道真公は撤退したのですよ。おそらく自分の身にふりかかる災難を見越した上でです。
そんな菅原道真公を祀って顕彰し続け御社に足を運ぶ1000年前の日本人の感覚と“煉獄さん拝みに劇場に足を運ぶ”僕らの感覚とでそんなには変わらんのだろうよと勝手に妄想している私です。大ヒット神社と大ヒット映画!うーん…このへんで止めとかないと罰が当たりそうなのでお終い。

{netabare}そういえばいつのまにか聖地化してた竈門神社も大宰府でしたね…{/netabare}


作品に戻って“正しく生きること”を考えさせられます。煉獄さんの母はこう言いました。

 「弱き人を助けることは強く生まれた者の責務です」

これはお侍さんの基本的な考え方だったかと思います。
思えば伊之助が乗客省みず猪突猛進しかけた時も乗客の安全を確保してからだったし、
火の呼吸は知らんので話はお仕舞だとぶった切ったと思いきや、煉獄家のヒントを指し示したり、
後輩の話を聞き流してんじゃなくて留めて心を砕いてくれてたんだなということがわかります。

そして正しいことをやるためには強くならないとね。子供に見せたいという声があるのも分かる気がします。子供に見せる名目で大人が見るのももちろんご随意に(笑)

{netabare}大事小事関係なく、私たちは常に「鬼にならないか」と誘われる日々を過ごしているといえます。人と鬼双方に事情があることは作中で示されており巷でも作品の魅力によく挙げられてますよね。そんなんで鬼にも同情すべき点があるなぁと呑気に構えていたら、この劇場版で煉獄さんに「鬼の倫理」と「人の倫理」は明確に違うことを突きつけられたわけです。{/netabare}

映像と音楽が突出して良くて、あとは良くも悪くも少年JUMP的作品。これはTV本編の私の評価です。その基本的な考えは変わってないのだけれどもちょっとだけTV本編よりも評価高めどす。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 劇場にて 

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2020.11.15 追記

別に予言でもなかったのだがさっそくの教訓。

「お前も鬼にならないか?」 ⇒ 「はあいよろこんで~」

を地でいくNEWSが飛び込んできた。炭治郎の耳飾りのデザインを変更して某半島で配給するとのこと。長くなるので止めとく。



2020.11.01 初稿
2020.11.15 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/05/18
♥ : 65

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

煉獄さんの信念、勇気、責任感に感動!

この映画には良い意味で騙されました。

宣伝では、睡魔を武器とする鬼と闘う炭治郎の姿がしっかりと描かれていましたので、炭治郎が大活躍するのだろうと思っていました。

確かに炭治郎は大活躍しました。
でもそれ以上に、柱の煉獄さんが大きな大きな力を見せてくれました。
大きな大きな感動を与えてくれました。
煉獄さんの信念に感激です。

彼は汽車の乗客や仲間たちを誰一人死なせることなく、守り通しました。
体を張って守り抜きました。

確かに煉獄さんは柱の一人であり、炭治郎たちよりも強いのですが、強さだけであの行動はできません。
彼の信念、彼の勇気、彼の責任感があそこまでさせたのでしょう。


物語は、行方不明者が30人以上も発生している夜行汽車に鬼殺隊の煉獄、炭治郎、善逸、伊之助が乗り込みます。そして、彼らは睡魔に襲われます。

睡魔に襲われた際に見る夢は、とても懐かしく、とても暖かく、心地良い。二度と帰ってこない時代の夢でした。

私個人としては、あんなに暖かい夢を見せてくれる鬼がいたならば、その鬼を大好きになると思います。
あの下弦の鬼は、能力の使い方を誤らなければ、誰からも尊敬され、そして親しまれたでしょう。



ところで、この物語の途中で主要メンバーの心の景色が表現されます。
炭治郎の心の景色は、やはり思った通り澄んだ青空でした。
ウユニ塩湖のように美しい風景でした。

こんなに澄んだ心を持った炭治郎は、鬼を殺す仕事には向いていません。
それは炭治郎自身もわかっていることでしょう。


エンディングは、Lisa の『炎』 素晴らしい歌でした。
Lisaさんは作詞も手掛けます。今回は梶原由紀さんとの共同作詞ですが、
自分で作った歌詞なので、あれだけ感情がこもった歌声が表現できるのだと思います。そして、心がこもった歌声だからこそ、多くの人が感動するのでしょうね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 57

72.5 2 2020年度の家族アニメランキング2位
泣きたい私は猫をかぶる(アニメ映画)

2020年6月5日
★★★★☆ 3.7 (135)
648人が棚に入れました
見つけた、君に会える魔法――自由奔放、ちょっと変わった中学2年生、笹木美代(ささき・みよ)。クラスメイトから「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼ばれ、学校でも家でもいつも明るく元気いっぱい。ムゲ熱烈に想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)に毎日果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。大好きな日之出のそばにいられる唯一の方法、それは猫になって会いにいくこと。≪人間≫のときには距離を取られてしまうが、≪猫≫のときには日之出に近づける日々。猫として長く過ごすほど、いつしか猫と自分の境界があいまいになっていく。このままずっと、彼のそばにいたい。でも、《私》に戻ることができなくなる――「猫」の世界を通して繰り広げられる、私をみつける青春ファンタジー。

声優・キャラクター
志田未来、花江夏樹、寿美菜子、小野賢章、千葉進歩、川澄綾子、大原さやか、浪川大輔、小木博明、山寺宏一
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

やっぱり猫が好き

佐藤順一監督、脚本岡田磨里。
スタジオコロリド制作。

夏の縁日、少女夜行、
新しい家庭環境に折り合いを付け生きる少女。
夜の祭りで迷い込んだ不思議な猫の世界、
{netabare}少女は猫の世界から好きな少年を見つめる。{/netabare}
少年もまた現実に折り合いを付け生きていた。

決して不幸せではない。
かといって幸せでもない。

どこにでもいる少年少女の日常。
{netabare}きっと2人は人から愛されることの、
イメージが持てないでいるのだ。
些細な日常の中で気付かない些細なこと、
愛することより愛されていること、{/netabare}
とても共感の持てる小さな物語である。

表現したい想いがある。
でも表現の仕方がわからない。

私が私でいられる時間は必要で、
ビタミンやミネラルはそこで補給され、
私と私が歩む人生との整合性が保たれる。
子供だってそうやって生きている。

高度に複雑化した関係性の中で、
私を支え導く大切な人々への、
眼差しが優しい素敵な心象風景である。

きっと、永遠は見つかる。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 49
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

既視感がある猫物語

絵柄が幼いので、あまり期待せずに観ました。
しかし、巧みな物語構成に徐々に夢中に。
それは各キャラの背景が描かれていたからかな。
人猫関係が有機的に結合し、クライマックスへなだれ込む。
見応えがありました。

恋愛ファンタジーストーリー。
破天荒な女の子ムゲはちょっとクールな日之出が好き。
でも、日之出はムゲのアタックをむげに断る。
だから、ムゲは猫に変身し、日之出に会いに行く。
しかし、ムゲはデブ猫の陰謀にハマり・・・という感じの物語。

私のもっとも好きなのは{netabare}エンドロールの映像です。
暖かい余韻に浸れて清々しい。
日之出のお姉ちゃんが可愛そうとか。
ヨリちゃんの照れ顔が可愛いとか。
本筋と関係ないところが楽しいです。{/netabare}

ムゲの声は志田未来さん。
本業ではないけど、役に合っていたと思います。
並みいる声優陣に引けを取りません。
こっちの世界でも十分やっていけるでしょう。

背景は常滑に似ているなあと思ったら本当に常滑でした。
遠い昔に同級生の実家へ遊びに行った街。
狭い路地を上った先は・・・「猫の森?」
谷山浩子好きの同級生のことを思い出しました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

見つけた、君に会える魔法…

サトジュンと岡田麿里さんがタッグを組んだオリジナルアニメ…
と聞けば気になりますよね。

ですが、私にとって結果的にラッキーでしたが、劇場での視聴を楽しみにしていた方には残念だったのではないでしょうか。
コロナウィルスの影響により、前売券の発売延期、公開日の延期…
そして劇場公開せずNETFLIXでの配信に変更されたからです。
私はNETFLIXに入会しているので視聴できましたが、多くの方々が入会している訳では無いと思うので…


私はあなたの力になりたい。好きって言われたい…

笹木美代(ささき・みよ)は、いつも明るく陽気な中学二年生の女の子。
空気を読まない言動で周囲を驚かせ、クラスメイトからは「ムゲ(無限大謎人間)」という
あだ名で呼ばれている。
しかし本当は周りに気を使い、「無限大謎人間」とは裏腹に自分の感情を抑えて日々を過ごしていた。
そんなムゲは、熱烈な想いを寄せるクラスメイトの日之出賢人(ひので・けんと)へ
毎日果敢にアタックを続けるが全く相手にされない。
めげずにアピールし続ける彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。

それは、猫の姿になって 大好きな日之出に会いにいくこと。

実はムゲは、ある夏祭りの夜お面屋にいた猫の店主から、「かぶると猫へと姿を変えることができる」という
不思議なお面をもらって以来、猫・太郎として日之出の家に通っていたのだ。
普段はクールに振舞う日之出だが、太郎にだけは素直な気持ちを打ち明けることができ、
いつしか太郎は日之出の支えになっていた。
≪人間≫のときには距離を取られてしまうが、≪猫≫のときには近づけるふたりの関係。
ムゲもまた、猫でいれば周囲との関係に悩むことない自由さを知り、次第に心地よさを覚えていく。

猫として長く過ごすほど、いつしか猫と自分の境界があいまいになるムゲ。
ある日、再び現れた猫店主から、猫の“お面”とムゲの“顔”を交換し、
≪人間≫を捨て≪猫≫として生きるよう迫られる・・・

このままずっと、彼のそばにいたい。でも、《私》に戻ることができなくなる――
自分が誰に支えられているのか。大切なものに気がつくとき、二人の世界が変わり始める。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

始まって直ぐ、サトジュンワールドにジブリ感がプラスされた感じがしました。
ネコと摩訶不思議な空間との組み合わせは、まさにARIAそのものです。
それに「千と千尋の神隠し」の世界観が雰囲気を助長してくれている感じ…
もう期待感が右肩上がりです。

気になるあの人は今、何をしているんだろうか…?
誰でも一度は気にしたことのあるシチュエーションだと思います。
勿論、自分では会いに行けないし、仮に会ったとしても教えて貰えないかもしれません。
そもそも、会いに行くための口実がなかったり、嫌われたくないからあと一歩が踏み出せず躊躇してしまう…

青春のど真ん中って感じが羨ましくもありますけれど…

でも、それが「自分とは全く違う何か」でなら、見せて貰えるかもしれない…
見てどうするか…それはきっと実際に見てみなきゃ分からないと思いますが、この作品の根底にはそんな「もしもワールド」が息づいていました。

この作品で秀逸だと思ったのは人との関わり方です。
最初は、ムゲが日之出の力になりたいと思い動き出しますが、人との関係性ってそんな一方的じゃないんですよね。

お互いが支え、支えられている…
何かをしてあげたいという気持ちは交錯する…
そんな心情が巧みに描かれているんです。

そして物語を彩る主題歌 ヨルシカさんの「花に亡霊」も抜群だったと思います。

作画も綺麗、キャラはしっかり動くし背景も繊細且つ緻密で申し分無しでした。
日本のアニメーションの素晴らしさが感じられる作品だったのではないでしょうか。
私はしっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

71.2 3 2020年度の家族アニメランキング3位
思い、思われ、ふり、ふられ(アニメ映画)

2020年9月18日
★★★★☆ 3.7 (62)
283人が棚に入れました
偶然出会ったタイプの全く違う【朱里】と【由奈】、朱里の義理の弟の【理央】と由奈の幼馴染の【和臣】は同じマンションに住み同じ学校に通う高校1年生。理央に憧れる由奈、朱里に言えない想いを抱える理央、秘密を抱える朱里、ある秘密を目撃してしまった和臣。それぞれの思いは複雑に絡み合い、相手を思えば思うほどすれ違っていき――切なすぎる恋が動き出す。

声優・キャラクター
鈴木毬花、潘めぐみ、島﨑信長、斉藤壮馬

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

雨に降られても、アイツにフラれても死にはしないさ。……チョット痛いけどね……。

実写劇場版→本作→原作コミックレンタルの順で見ました。

【物語 3.5点】
全12巻の原作少女コミックを2時間程度に全て詰め込むなど土台ムリ。
よって一本の映画として成立させるには、
印象的な場面のシチュエーション変更も含めた
思い切ったシナリオ組み替えが必須になる。

本作は少女漫画のムードを残すことを重視した構成。
恋する少女二人の友情。
少女漫画特有の乙女の悶々、キュンキュンなモノローグも極力取り入れる。


ここは、一人語られる乙女心をジックリ咀嚼したい所ですが、
この尺では、モノローグを消化する間など取れるはずもなく……。

ツギハギになったキモチを想像力で繋げるのに苦慮している内に
話が進んでしまう感じで、私とはやや相性が悪かったです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作 A-1 Pictures(←アニメ映画まで鑑賞した主たる動機)

恋愛と青春により世界が変わる。心情描写に説得力を持たせるため、
背景美術が、心を投影できるだけの四季の変化などを描き出す。

特に理央のトラウマなどとも結びつく雨の描写には注力。
“雨粒デザイン”なるポジションを新設し、
『SAO』シリーズのアクション、エフェクト等を担当してきた柳 隆太氏を起用。
一粒一粒に光が宿るアニメならではの表現がヤマ場を彩る。


人物デザインは原作の雰囲気再現と作画カロリー省エネの両立を目指す。
忙しい展開の中でもコミカルな顔芸も織り交ぜられ一服の清涼剤に。


【キャラ 3.5点】
女子重視。

原作の高校生の女子2人、男子2人のメインキャラクター構成→
主人公女子2人+男子2人にアレンジした感じ。

朱里に、恋愛と天秤にかける家族への想いを象徴するジュエリーボックス。
由奈に、幼少より恋心を育んだ絵本の王子様が登場する空想世界の演出強化。
など女子にはアニオリ設定や演出追加でキャラを補強。

一方で和臣の進路に影響を与えた兄・瑛士や、
和臣の恋路における成長の劇薬になった朱里の元カレ・亮介については、
アニメではキャラごと削除されている。


【声優 4.0点】
山本朱里役・潘 めぐみさん、山本理央役・島﨑 信長さん、乾和臣役・斉藤 壮馬さん

お馴染みのキャスト陣が安定感のある演技を披露する中、
目を引くのは、市原由奈役で、メインキャラは初となる新人・鈴木 毬花さん。

由奈は恋をすることで、最も成長し、性格変化し、周囲にも影響を及ぼす難役。
オーディションにて“満場一致”で選出されたという触れ込みに違わず、
そつなくこなす辺り、非凡な物を持っているのでしょう。

後年、本作が振り返られる際は、彼女の初主演作として語られるのかもしれません。


あと、朱里の母役の久川 綾さん。
家庭不和を招く神経質なママさんボイス。
どうもご馳走様でしたw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は野見 祐二氏。
『耳をすませば』を観てアニメーターを志したという黒柳 トシマサ監督にとっては、
少女漫画アニメ映画化の本企画と合わせて、音楽もこの上ないご褒美か。

小規模オーケストラ編成にてクライマックスでもしっかり心情を盛り上げて来る。
一方で修羅場では、その音源をかなりド直球な昼ドラ風味に消費w


主題歌はBUMP OF CHICKENの「Gravity」
心情を直接語らず、状況や仕草を詳述することでより心情を浮き彫りにする、
相変わらず詩的な歌詞世界で揺れ動く青春を好表現。
他に挿入歌もありムード向上に寄与。


【感想】
率直に言って、私は一本の映画としては
実写版の方がまとまりがあり見やすいと感じました。
実写版は、少女漫画原作の恋愛物から、
恋路や進路を遮る大人の身勝手が作る空気をより強調するための、
演出強化、キャラの途中退場などが施され、
青春群像劇として一般化を目指した構成。
少女漫画慣れしていない私にとっては
実写の方がリズムを掴みやすかったのかもしれません。

よって、『ふりふら』初めてで、少女漫画はチョット……という方で、
声優にも興味がなく、漫画の実写化もOKな方には実写版をオススメしたいです。
(←エラく限定的なオススメ範囲w)


本作のバンプ挿入歌の見せ場シーン。
昨今アニメ映画、特に青春物において多用される劇伴ソングについては、
私は、ま~たMVかと野暮なことは言わずに楽しまなきゃ損だと割り切る方。
ですが、本作については、流石にこの尺で
ジックリ歌ってる場合なの?という疑問も頭をよぎりました。


本作鑑賞後は、男子にも、もっと胸キュンさせろ~といったモヤモヤを晴すため、
原作コミックレンタルにも手を出し、無事キュン死しましたw
『ふりふら』に振り回された、この一ヶ月……悪くなかったです♪

投稿 : 2024/05/18
♥ : 21

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

少女漫画っぽい展開は好き嫌いが分かれるかも。

高校生男女4人の恋ものがたり。

原作は別冊マーガレットで連載されてたみたいで全12巻。未読です。

少女マンガらしい展開が多くて好き嫌いが分かれるかも。


少女漫画が大好きでそんな恋に憧れてる引っ込み思案でおとなしい性格の市原由奈(いちはらゆな)。
明るくて元気で恋愛を現実的に考えてる山本朱里(やまもとあかり)。

性格がぜんぜん違う二人だけど、不思議と気が合って仲良くなって。

面白いなと思ったのはお互いに相手のことを「本当の恋が何か知らないんだ」って思ってるところ。
恋の捉え方がそれぞれ違うからなんだけど。

私はどちらかというと朱里メインな感じで見てましたw
でも恋に恋してるような由奈もなんだか羨ましいな。


あの頃にしか味わえない恋ってあるよね。

そんな昔の気持ちをちょっぴり思い出しながら見終えました。

あとEDのBUMP OF CHICKENの「Gravity」良かったですね♫

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

痛くて苦しくて、傷つけて踏み続けて

視聴前 少女漫画原作かぁ

視聴後 やっぱ私少女マンガきらいじゃないな

この話は全然タイプの違う女の子と偶然仲良くなった話
ジャンルは恋愛・学園・生徒
まずいいます。個人的には割と好きです。
少女マンガの何が面白くないかというと、少女漫画特有のご都合主義だと思うんですよ。あのご都合主義を取り除いて文を再構成したらきっとマシになるはずなんです。
そして本作。現実にも程がある。いや、果たして現実でこんなことがあるのか、私にはわかりかねますが、多くの人が想像している少女マンガとは違ったものを感じました。
少女マンガは少女のみが許された禁断の聖書だ、と中二の従姉妹がほざいていましたが、なかなか大人は足を踏み入れづらいですよね。まぁそれでも本作の壁は破っていいかなと思いますよ。
超がつくほど恋愛メインの話です。コメディシーンもあるっちゃありますが、少女マンガのノリなのであまり期待せず。故にこういう系に慣れてない方は悶えるかもしれません。前のカップルが映画を見た後より一層イチャイチャしてたのが腹立たしかったですが、ソレほどまでに本作は人間の恋愛心(果たして存在するのか)に鑑賞してくる作品でした。本作を見れば学生に戻りたいと一瞬でも必ず思います。

キャラはとても好きです。出てくるネームドキャラは全員ちゃんとした個性を持ち、物語に不可欠な存在となっています。超好印象。特にあかりちゃんが超可愛い。もう可愛い。語彙力がなくなるくらい可愛い。繊細のくせに自分の気持ちを抑えちゃって変に気遣ってしまう性格はたまらなく好きです。超かわいい。

どうでも良いかもしれませんが、このタイトル本当にすごいと思うんですよ。ジャンルの予想が容易にでき、あえて連用形で終わることで、続きを気にならせる、という手法。なおかつ(というか本命で)語感が最強。口に出したときの心地よさはエグい。

原作は咲坂伊緒さん。ストロボ・エッジやアオハライドの原作者ですね
監督は黒柳トシマサさん。船を編むなどの監督をされた方ですね
脚本は吉田恵里香さん。刀剣乱舞花丸や神の塔の脚本をされた方ですね
キャラデザは山下祐さん。うさぎドロップや終末のイゼッタなどのキャラデザをされた方ですね
劇判は野見祐二さん。耳をすませばや猫の恩返しを担当された方ですね
アニメ制作はA-1 Picturesさん。

作画は良かったです。雨の作画や光の演出など、難しく細かい作画なども丁寧に表現されており、臨場感のあふれる絵となっていました。動きも丁寧でしたし、ちゃんとものすごく鮮やかな作画で好印象です。
主題歌はBump Of Chickenさんの「Gravity」個人的にはもう少し違った曲のほうが良かったです
声優さんは豪華でした。キャラとよくあっており、キャラの魅力をひきたてていました。

総合評価 面白かった。やっぱ少女漫画は定期的に読むと面白い

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14
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