ハートフルで母親なおすすめアニメランキング 4

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早速見ていきましょう!

85.7 1 ハートフルで母親なアニメランキング1位
かくしごと(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (772)
2961人が棚に入れました
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。一人娘の小学4年生の姫。可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。それは……自分の仕事が『漫画家』であること。自分の“かくしごと"が知られたら娘に嫌われるのでは!?“愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる――"

声優・キャラクター
神谷浩史、高橋李依、花江夏樹、八代拓、安野希世乃、佐倉綾音、村瀬歩、内田真礼、加藤英美里、浪川大輔、小澤亜李、本渡楓、和氣あず未、逢田梨香子、古城門志帆、原由実、小山力也、沼倉愛美
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

親子愛っていいなあ

書く仕事と隠しごとをかけているのね。
絶望先生の原作者だけあって良い感じにひねくれているなあ。

ちょっと下ネタがあるくらいなのに、ひた隠しにする後藤可久士先生と母親を亡くしつつも健気で可愛いしっかり者の一人娘姫ちゃん、その他、アシスタント、編集者、姫ちゃんの同級生や担任などによるコメディ。
十丸院は常に無能で見ていてイライラするが、これもスパイス。自業自得なことも多いし、やっぱり面白いかも。
あと気になるのが可久士先生モテモテすぎること。羨ましい。

コミカルな内容かと思えば、話の最初や最後に成長した姫ちゃんやアシスタントだった人たちなどが後藤可久士がどうなっているのかを語り合ったり、感傷に浸ったりしている。

ちょっとした感想
{netabare}
11話の会議について相談してるのが、家族会議、編集会議、職員会議と三つどもえの勘違いでアンジャッシュのネタ風。しかも打ち切りか待遇改善要求か勘違い漫才。

最終回。可久士先生が歌舞伎の家の隠し子だったのかあ。衝撃の事実。
事故で意識を失い、7年間の記憶を失ったために、高校3年生となった姫を認識できないのは辛い。7年前の思考のまま働こうとするのに元アシスタントや姫まで協力してくれる。
{/netabare}
父親として常に娘を想い、娘もまたそんな父親のことを想い負担を感じさせまいとする親子愛に涙を流してしまった。


OP
ちいさな日々 flumpool
ED
君は天然色 大滝詠一
OPのメロディ好き。爽やか。
大滝詠一の世代じゃないんだよなあ。曲は好きだけど。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。 一人娘の小学4年生の姫。 可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。 親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。 それは…… 自分の仕事が『漫画家』であること。 自分の“かくしごと”が知られたら 娘に嫌われるのでは!? “愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる--”

1. 「かくしごと」 「ねがいごと」
ちょっと下品な漫画を連載中の後藤可久士は、娘の後藤姫にバレるのを恐れ、「漫画家であること」を隠し続けていた。ある日、連載する「週刊少年マンガジン」の新しい担当編集者・十丸院五月から打ち合わせの連絡が入る。しかし、一向に十丸院は仕事場にあらわれない。なんと十丸院は間違えて自宅へ訪問していたのだった!?「姫が留守番している家に編集者が来たら、漫画家だとバレてしまう!」と、可久士は自宅めがけて飛び出していく。

2. 「ビーサンとB4」 「おかない かかない しあげない」
姫は小学校の臨海学校へ出かける。砂浜で遊ぶ姫の姿を、遠くのバルコニーから眺める男がいた……姫が海でのトラブルに巻き込まれるのではと心配しすぎた可久士が、知り合いの漫画家に別荘を借り、アシスタントを引き連れてやってきていたのだった。可久士は姫が臨海学校で良い思い出を作れるように、カブトムシを仕掛けたり、カレーの味付けを変えたりと、裏で手を回し始める。大型の台風が自分たちを襲い来るとも知らずに……。

3. 「やりくりサーカス」 「漫画の実情と筋肉」
ゴトープロのアシスタントたちがケガをしてしまい、可久士の原稿が危うい。十丸院は新アシスタント・阿藤勇馬を紹介してくるが、可久士は「あの十丸院がマトモな新人を紹介するとは思えない」といぶかしがる。一方、姫は小学校のクラスメイトであるシルビア、ひな、莉子を自宅に招き入れる。姫はみんなの反応から、とあることに気づく。「お父さん、うち……貧乏なんでしょ?」否定する可久士をよそに、姫は節約を始めようとする。

4. 「ノルマエ・ナマエ」 「コマ割りスケッチ」
ある日、仕事場に落ちていた美容室の会員カードを拾い上げた芥子駆は、書かれた「後藤和士」の文字に「へぇ、可久士はペンネームだったんですね」と尋ねる。すると、可久士は「世間では後藤和士で通っており、本名が可久士だ」と告げる。はてなマークが頭に浮かぶ駆に、可久士は「本名で漫画家デビューしてしまった者」の苦労を語り出す。さらに自宅では姫が『こども姓名判断』を開きながら、自分の名前を調べていて……?

5. 「それでも鉢は廻ってくる」 「泊めたねっ!」
十丸院から「他の先生も持ち回りでやっているので」と漫画新人賞の審査員を頼まれた可久士。「絶対に引き受けない」と断るが、自宅で姫から「嫌な当番も誰かがやらないと、社会が回っていかない」と先生に教わったことを説かれ、態度を一変させる。後日、可久士の自宅に運び込まれたのは大量のダンボール箱。表面には「新人賞応募原稿」の文字……そのせいで姫に仕事がバレたらどうすると、可久士はついにクレームを入れるのだが……。

6. 「スクールランドセル」
後藤家の玄関に『だてなおとより』というメモが添えられた新品のランドセルが置かれている。姫は2つのランドセルを背負い、可久士は写真を撮る。そして、『だてなおとより』のランドセルを押入れの中にしまったが、そこにはたくさんのランドセルが並んでいた……そんな、毎年のように新型のランドセルを贈ってくる『だてなおと』の話を、ゴトープロのアシスタントたちにつつかれるも、可久士の答えは歯切れが悪い。

7. 「いぬほしき」 「母子を継ぐ者」
ある日の後藤家。机のうえには一枚のチラシ。姫が「子犬の飼い主募集」のチラシを持ってきて、可久士にお願いをしているのだった。姫のお願いに悩む可久士は、公園で犬を連れた一子先生に出会う。「家で一人でいることが多かったから、この子には救われました」と目を細める一子先生は、老いた愛犬をやさしく撫でる。その夜、可久士は姫に犬を飼うことを許す。姫は大いに喜び、後藤家に新しい家族がやってくる。

8. 「おれたちの下描き」 「残念記念組」
後藤家の子犬の名前がまだ決まらない。ひとまず姫は「ゴル(仮)」とするが、いよいよ区役所で本名をつけることに。迷い続ける姫だったが、窓口係のある一言で子犬の名前を決める。笑顔で「最初から名前はついてた!」という姫に、可久士は首をかしげる。数日後、トラブルメーカーの十丸院が仕事場に飛び込んでくるなり、「週刊少年マンガジンの創刊38周年祝い」と声を張り上げるが、もっと大事な記念日を忘れていたことが発覚する

9. 「師走は君の嘘」
時は12月、漫画家にとって試練の「年末進行」がやってきた。編集部が年末年始を休むために締切が前倒しになる厳しい期間だ。ところが、ゴトープロの面々はやる気十分。豪華な出版社の年末パーティを思い切り楽しみたいからだった。後日、打ち合わせ中に可久士は、十丸院から衝撃の一言を告げられる。「経費削減で、今年はパーティが無くなりました」……浮足立つアシスタントたちを前に、可久士はその事実を伝えられないままで……。

10. 「I"S(伊豆)」
年末進行に立ち向かうゴトープロ。年内に年明け分まで描いておけば正月休みが取れると、さらに先の締切にまで進行しようと試みる。ところが、可久士は「描きだめが出来ない」と筆が揮わない。「そもそも漫画家に、長期旅行の申込みなんてできるわけないだろ!」と開き直る可久士だったが、そう宣言するのには最大の理由があった。なぜなら、漫画家は休みに必ず風邪を引くからだ。寝込む可久士のために、姫は「願掛け」をして回復を祈るのだった。

11. 「最終回平気彼女」
ある夜、姫から「家族会議したい」と告げられ、可久士はうろたえる。「うちには会議室がないから、会議室を作ってからにしよう」と可久士は返す。二人では「会議ではなくて会話にしかならない」と伝えれば、姫は落ち込むだろうと可久士は返答を悩む。明くる日、姫は学校で「会議室がなくても会議はできる」と聞き、莉子に井戸端会議を勧められる。かくして「めぐろ川たんていじむしょ」の面々は、井戸端会議をするための井戸を探し始める。

12. 「ひめごと」
「三人きりの誕生日会、毎年やっていこうな」と可久士は言った。11歳の姫はそれを「ずっと続く」と信じていた──時は流れ、姫は18歳になった。何者かから「鍵と地図」を手に入れた姫は、江ノ電に乗って鎌倉にある家を目指していた。父と、母と、姫が住むはずだったその家で、姫は可久士が漫画家であったことを知る。「……なんでお父さんは、かくしごとをやめちゃったのかな……」ひとりつぶやく姫を、見知らぬ少年が見つめていた。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

コミカルとシリアスが織りなす、心暖まる業界物語

押しも押されぬ大人気、
なかなかスケジュールが出ないと評判の神谷浩史さんですが、
みなさんもご存じの通り、バイク事故で死にかけちゃったことがあります。

僕も事故の詳細はぜんぜん知らないのですが、
そのときは某スタジオへ収録に向かっている途中だったようです。

で、そのスタジオの方からお聞きしたのですが、
事故の直後に本人から直接、
  すみません……事故を起こしてしまって、今日の収録、伺えません
という電話がかかってきたそうです。

怪我の状態など詳しい話は聞けなかったものの、
まあ、本人が電話してくるぐらいだから大丈夫だろう、と
心配しつつも、その時は安堵したらしいです。

ところが、その後どうなったかと言うと、
一か月近く意識が戻らず、一時は心肺停止になったとか。

よくもまあそんな状態で電話ができたものだと、
そのプロ意識と責任感に頭がさがる思いです。
トップ役者なら「あたりまえだ」と言われそうですが、それでも。


さて、本作『かくしごと』は、
そんな神谷さんの魅力が十全に味わえる逸品です。

原作は久米田康治さんですが、
『絶望先生』のようにぶっ飛んだところはありません。
よくできたハートフルコメディ、ぐらいのテイストです。

メインになるのは、アニメではわりと珍しい父子家庭の親娘です。

下ネタ漫画家である主人公が、
そのことを幼い娘(姫)に知られたくなくて会社員のふりをしており、
それにまつわる様々なドタバタが、
コミカルに、そしてまったりと、日常系のように描かれていきます。

ただし、すんなりと笑って見ていることはできません。
なぜなら、そのギャグパ-トを『過去』とする、
現在の重苦しいストーリーが並行して進み続けるからです。
{netabare}

毎回、高校生になった姫が少しずつ映し出されます。
そのモノローグを聞いているだけで、
主人公である父親に何か致命的なことが起こったこと、
コメディパ-トで描かれている子供のころの幸せな生活が
既に終わってしまったものであることがわかります。

つまりコメディパ-トは単なる『楽しかった思い出』ではなく、
切なくも『失われてしまった日々』であることが、
第一話からずっと、暗示させられ続けているんです。

だから、ただ笑って見ているだけでは納まらず、
続き・真相が気になってしょうがない。
これ、ずるいなあ、と思うぐらい見事な構成です。マジで。

コメディパ-トの途中でも、行方不明になった妻の父親から
  自分が結婚した相手も誰かの娘だった
と気づかされるシ-ンもあり、決してお笑い一辺倒ではありません。
{/netabare}

そして最終回で、伏線がすべて回収され、物語が見事に畳まれています。
{netabare}
予定調和と謗られようが何と言われようが、
ほとんどの方が「ああよかった」と胸をなでおろすであろう着地点です。
そして最後の最後、主人公と編集者十丸院とのメタっぽい会話や
姫のかわいらしい『かくしごと』など、
心地よいくすぐりを入れながらの大団円となります。
{/netabare}

この作品での神谷浩史さんは、まさに三面六臂の大活躍です。

時に大真面目に、時に振り切ったお芝居で笑いを取る、
  コミカルで喜怒哀楽豊かなマンガ家の顔。
やさしく姫の成長を見守っている、
  ハ-トフルで情愛豊かな父親の顔。
さまざまなしがらみや妻の死などに苦悩する、
  シリアスで一所懸命にもがき続ける男の顔。

それらを声質を変えることなく演技力だけで、完璧に、
そして瞬時に切り替えて、
ギャグとシリアスが織りなす物語をぐいぐい引っ張っていきます。

  それが、あまりに自然過ぎて『スゴいこと』に聴こえてこない。

レベルが高すぎて、逆にレベルを感じさせない、みたいな。


神谷さんに引っ張られて、
ほかの役者さんもギアが一つ二つあがった感があります。
特に姫役の高橋李依さんは、まさに好演でした。
{netabare}
実は本作を制作する前、
シャフトが作ったPVでは、姫役は安済知佳さんだったんです。

安済さんも、もちろん素晴らしい役者さんです。
ただ、発声のクセから、ほんの少し『気だるさ』が混じるんですね。
それは、発想を変えれば『リアリティがある』のですが、
村野監督は姫を『理想の娘』として描こうとしたのではないかと。

高橋さんにキャラ替えになったのは、
おそらくそのあたりが理由であるような気がします。

  ちなみに、PVやドラマCDなどから、
  あるいは一期・二期で特定のキャラの役者さんが変わることを、
  業界では『キャラ替え』と呼びます。

このキャラ替えによって姫の『無垢さ』が際立つようになりました。

純真無垢であるがゆえに守ってあげたくなる、というのは、
見方によっては『短絡的』『昭和的』『非現実的』ではあります。
ただ、ストーリーパ-トが重めである分、
監督はその軽重をはっきりつけたかったのではないか、と。

少なくとも僕の耳には、それが成功しているように聞こえます。
あ、いえ、
安済知佳さん大好きですし、あくまでもこの作品に限っては、の話です。

僕にもリアルで娘がおりますし、現実を知った身としては
  こんなんじゃね-よ
とか思わなくもないですが。正直、眩しくて目ェつぶれそうです。


このメイン二人に次ぐ功労賞は、
僕的には、おっとり癒し系の羅砂を演じた安野希世乃さんにあげたいなと。

ナレも含めた彼女のゆるいお芝居は、
作品全体の色調を決めるのに必要不可欠なものでした。
キレキレのツッコミを入れる佐倉綾音さんとの対比も絶妙でしたし。

その他、チョイ役に
大塚明夫さん、緑川光さん、浪川大輔さん、能登麻美子さんとか、
豪華すぎるだろ。音響費いくら積んでるんだ。
{/netabare}

僕的なおすすめ度としては、Sランクの作品です。

コメディパ-トを楽しく観ながらもストーリーの続きが気になり、
最後は納得の大団円。
コメディとストーリーものを両立させようとして失敗した作品は、
それこそ星の数ほどありますが、
この作品はそれに成功した例の一つだと思います。

物語の性質上『絶望先生』みたいな尖り方はしていませんが、
それでもマンガ家を対象にした自虐ギャグや黒ギャグは痛快そのもの。
{netabare}
  そもそも漫画家なんて全員ロリコンじゃねえかっ
{/netabare}
なんて台詞、ふつうはオンエアしませんて。


いや、オレはもっと久米田のキレキレのギャグが見たいんだ、とか、
親子愛だとか昭和の感性おしつけんじゃね-よ、
なんて言っちゃう方には、正直、おすすめはできません。

そうではない方、ほどほどの業界コメディを楽しく観て、
ときおり、そして最後に、
家族愛というものをじんわり感じたい方には、好適の逸品であります。


ちなみに、評判のいい大滝詠一さんのED曲『君は天然色』、
それにまつわる逸話を、
ほかの方のレビューではじめて知りました。

いやあ、あにこれって勉強になりますね。ほんと感謝です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

高レベルギャグと高レベル感動の、フュージョン♪

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、シチュエーション・コメディ。でも、泣ける、ハートウォーミングなファミリードラマを内蔵している。

久米田康治さんは、勿論、名前は知ってるし、「さよなら絶望先生」「かってに改造」などの代表作があるのは知っていたけど、なぜか一切読んだことがなかった。

んで、本作を観て、「こんなにちゃんと力がある漫画家さんだったんだな」と感心し、これは過去作も読まなければいけないなという気持ちになった。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、全てにおいて非常にレベルが高い。

独特ながら美しい作画。OP、ED共に今期1、2争うクオリティの音楽。レベルの高い毒舌ギャグ。そのギャグすら前座になりかねないレベルの感動要素。

個人的に一番素敵だと思ったのは、2話の10歳箱の中身(浴衣)を見た後藤可久士が「驚いた」こと。「驚く」ということはつまり、中身を「知らない」ということで。まず、10歳箱という、「自らの死期を悟った母親が娘に残したプレゼント」がすでに充分に素敵すぎるのに、その中身を、旦那である後藤可久士が「知らない」。つまり、亡き妻への愛を貫き、中身を覗いてないってことでしょ? それって、あまりにも切なく、あまりにも素敵だなと。

久しぶりに、アニメで泣いたシーンでした。

で、じゃあなぜ「☆5」にしないの? と言われたら、それもまた、この「10歳箱」が関係していて。

まず1つ目に、最終話で、姫の母(後藤の妻)の死因が「海難事故」となったことで、「え? (そんな突発的な死に方なら)じゃあなんで10歳箱とか用意してるの?」「まさか、10歳箱とかも父親(後藤可久士)が用意してたの?」「まあ、姫に母親の愛情を感じさせるために、ウソついて用意してたなら、それはそれで良い話だけど、死にゆく母親が用意したのに比べれば落ちるよな」と思ってしまったこと。

これに関して、wikiでは「(後藤夫人)用意周到な性格で、娘と夫のためにその年齢に応じた物品を収めた箱(年齢表記付き)を押し入れに入れていた」とあるけど、その説明はちと苦しいんじゃないかと思う。海難事故は、「今でも妻を探し続けているという美談」につながり、漫画家をやめるきっかけにもなってるし、貯金がない理由付けにもなっているから良い設定だとは思うけど、ちょっとそれまでのシーンと喧嘩しちゃったなと。

個人的には、普通に病気で死んじゃったか、病気を治すために海外に渡航する時に事故に遭ったくらいのことが、さらっと話をするか、(説明まではしなくても)例えば記事の一部に書き込んでいるくらいあっても良かったんじゃないかと思う。

次に、2話でなんで泣いたかというと、「おバカコメディと思っていたのに、不意打ちをくらった」から。ああいう入れ方が、感動要素としてはベスト。

ところが、(これは、アニメ化に際してなのか、原作通りか分からないが)「毎回のように、最終盤に感動要素が挟み込まれる」ことによって、「泣かせるための技巧」のように感じてしまった。個人的には、「感動要素やシリアスの存在しない、ただのおバカコメディ回」があって、時折、不意打ちのように「感動」「シリアス」の要素を入れてくる構成の方が、より際立ったかな?と思う。

あと、最終回は怒濤の伏線回収が素晴らしかった。定番ながらも、感動的な展開。幸せを感じるラスト。

ただ、欲を言えば、やや駆け足かな?とは思った。本作の場合、「必要不可欠」な回は意外と少ないので、中盤の1話をカットして、11、12話を「姫18歳編」とした方が、より良かったと思う。もしくは、13話構成にするか。

1話にあれだけ詰め込まれると、翻弄される楽しさはあるものの、じっきり味わった故の余韻みたいなのは薄れる。なんなら、「同じく記憶喪失になっていた妻が見つかる」くらいのドベタなハッピーエンドでも、私は好きだな。

と、「重箱の隅をつつく」ような批評もしていますが、それはあくまで、この作品が素晴らしく、序盤のクオリティなら、☆5、お気に入り棚まで考えるくらい好きだったから。だからこそ、終盤のちょっとした粗が気になってしまった。

ただ、本作で私は、久米田さんのセンス、バランス感覚の良さは分かったので、総括にも書いたが、過去作を読んでみたいと思った。

良い、アニメでした♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
良い意味で、タイトル詐欺だな。「絵」が綺麗な作画。漫画を意識してるのかな? かくしごと、描く仕事(笑) OPイイね♪ あらら、アララギさんじゃないですか(笑) 無職は無色、何色にもなれる。素敵だな(笑) まあ確かに、無職とニートは、やる気の差があるからな、ニートは「職に就く気がない」から、何色にもなれんしな(笑) 藤田さん(笑) 落ち着いた感じ(笑) 描きたいものを描かせないのが仕事(笑) オシャP(笑) いや~面白い!

2話目 ☆5
先生、勘違い(笑) 悪意はないけど、しんどいよな。ぽけー(笑) ヒマだから漫画描く、まあ、もとは漫画好きな人達の集まりだしな。大量の白い粉(笑) 検索ワード(笑) どちらかといえば、非社会団体だけどな(笑) やばい、10歳箱、泣けるな。母親の想い。そして、その中身を後藤先生が知らなかったとこれが、また泣ける。つまり、妻への愛をずっと貫いているということ。16歳箱に、鍵が入ってたのかな。Bパートは特に良い。

3話目 ☆4


4話目 ☆3
古い物が、、、泣けるな。載る前、名前(笑) 可哀想な人(笑) 誌偉王(笑) モテるな~、後藤先生。先生、可哀想な人になってる(笑) 額縁(笑) 最後に少し、泣かせにくるのがズルい、が、毎回だと技巧的に感じてしまうな。不意打ちが良いのに。

5話目 ☆4
BLEACHへのディスりが的確なんだが(笑) 自分が当番にされてた(笑) ラストがな、技法になってきた。やっぱり、金が良いです(笑) 箱の続きが、で良かった。

6話目 ☆3
子供がいるから、親になれる。子供がいなければ、ただの年寄り。byみつを (笑) そんな謙虚な姿勢に、なれたら良いな~。

7話目 ☆4
パパだけで飼うもん(笑) 漫画の7割はアシスタントの絵(笑) ネットで知り合って、1回だけやった子(笑) 藍は青に寄せる(笑)

8話目 ☆


9話目 ☆4
年末は編集者が休むためのもの(笑) 先生は蔑称(笑)
パーティーくらい、やらんの? 言いきった(笑) 漫画家なんて、全員ロリコン(笑)

10話目 ☆4
家族会議がしたい(笑) 今回はアンジャッシュ風。案外そういうもの(笑)

11話目 ☆


12話目 ☆4
怒濤の真実。僕が担当だったから(笑) 綺麗におわったけど、やや駆け足かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 41

82.6 2 ハートフルで母親なアニメランキング2位
まちカドまぞく(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (652)
2398人が棚に入れました
15歳のある朝、封印されし「魔族」の力に目覚めた吉田優子の任務は、ご町内に住む「魔法少女」を倒すこと!? ツノと尻尾は生えたけど、力は普通の女の子以下な優子が“月4万円生活の呪い"解除めざして奮闘する、逆転マジカルヒロインストーリー!

声優・キャラクター
小原好美、鬼頭明里、高橋未奈美、高柳知葉
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

これで勝ったと思うなよぉ!!

原作未読
魔法少女枠かな?完全にダークホースでした。

お話のざっくり概要
優子はある日、突然魔族として覚醒。
普通の女子には生えないものが生えてしまいました。
その後あだ名が定着してしまい、本名で呼んでくれるのは母だけ。
魔法少女から生き血を奪う為、鍛錬の日々…小遣い月500円にUP!
だが、魔法少女は片手ダンプ…その戦力差は圧倒的!!!
ドアストッパーと共に魔法少女から筋トレ指導を受けるが
夢の中で好き勝手やられたりと散々な日々
ご近所に2度見され気まずくなり回覧板デビュー待ったなし
だが、懸命に頑張る努力のへっぽこ娘「時は来た…(イケボ)」
ってな感じ

書いてるうちに混乱してきました(苦笑)
魔法少女物かな?と視聴前は少し身構えてました。
そんな必要無縁のへっぽこ娘に癒されるアニメ。

主人公であるシャミ子は、へっぽこ魔族です。
もう清々しいぐらいに。
でも、怖くても家族の為に魔法少女へ挑み続ける
…けなげ(ホロリ)すっかりファンになりましたw
モデルは多摩市。
めっちゃみた事あるような既視感を感じます。

●魔法少女(モモ)戦について
なんというか魔法少女側は命かかってるからかなり強いんですよね。
対するシャミ子は…まぁ、へっぽこです。
情けをかけられてからの「これで勝ったと思うなよぉ」コンボです。
モモは色々と言葉足りてないと思いますけど、結構シャミ子に優しい。
自己ベストは{netabare}シャミ子のソーセージ{/netabare}を救出する際に更新
…とても強い(小並感)

アルバイトの着ぐるみはバク宙からの熱々オデンらしいです。
意味不明ですけど、ちょっと見てみたい…先代はドアラさんなのか?
それにしても魔法少女みかん回(8話)は爆笑しましたw
{netabare}
「コスプレぶらり旅ですか?」「ううん、通りすがりの魔法少女」
「とんでもないざっくり系です!!!」
「早く脱いで!」「脱ぎなさない!」「脱げません!!!」
「通報しようか迷ってた」
「年いくつ?」「これで勝ったと思うなよぉ」
{/netabare}
流れと勢いが凄かったです。怒涛のジャブラッシュ。
一つ一つは威力無くても、畳みかけられるとボディに効きます。
ぶらり旅も通りすがりも少しワードを足すだけで、
超パワーワードになるという良い例ですね。
ワードセンスが素晴らしいです。
{netabare}「安心して、峰打ちするから」「拳の峰打ちはただの裏拳です!」{/netabare}
じわじわと効いてくるこのセンス…たまらないw

あと、危機管理で発覚したのですがシャミ子はすんごい着痩せします。
凄いの持ってるよこの娘。
「私シャドウミストレス優子15歳{netabare}どこにでもいる町の変質者{/netabare}」
ご先祖はすごくポンコツなご先祖です。
ただ、衣装のデザインセンスは素晴らしいですね。(よくやった!ご先祖!!)

母も妹も健気で良い家族…月4万の極貧生活は辛いですね。
点数は中間評価です。
頑張れシャミ子!負けるなシャミ子!大きな魔族になるんだ!

―――――――――――――――――――――
シャミ子の声優(小原好美さん)、完璧です。
擬音というか言葉にならないようなセリフとか
(「あじゃぱー」とか「ぽがー」とか)
あと、へたれ具合とか、勝ち誇った感じとか
器の小ささをしっかり出してて素晴らしいww

母…ご先祖にも主導権を渡さない吉田家の主
良子…デジタル盛り技術に精通した吉田家軍師
ごせん像…アイドルにしてへっぽこ家計の元凶

後から気づいた事
{netabare}
2話のモモ戦の7-1の見事な負けっぷりって
元ネタやっとわかったw
ワールドカップのドイツ-ブラジル戦かwww
「1点は入ってましたか?」
「うん。友達だからおまけで1点入れといた」
優しさが切ないwこれは目汁だ!涙ではない!
{/netabare}

モモの名言
{netabare}
「出せるか出せないかじゃない。出すんだ。出していこう」
シャミ子と一緒のツッコミを画面に言ってましたw
{/netabare}

領収書まで噛むってどういうことなんだろ?w
{netabare}
テスト答案にも、もう本名じゃないのかwww
ついでに、ご先祖も張り出されてるし
この学校カオスすぎるwそして小倉が何か怖いw
{/netabare}

1話から見直してみて、改めて面白さを確認。
気づけばシャミ子の大ファンに…
ふぐふぐ? えぐえぐ? してる顔が好み
守りたい…このへっぽこw

2019.09/28 見終わって追記
すんごい面白かった。
今まできらら枠って、割と面白いぐらいの域を出なかった
だけど、本作は凄くネタが細かくって
見れば見るほどドンドン魅力が増していき
最終的にはシャミ子のファンになりましたw

色々と思った事
{netabare}
OPのネタについて
まぁとにかくサビのカオス感は凄いw
メタ子とたまさくらちゃんの存在感!w

シャミ子がみかんに「みせろ」ハラスメントしてたけど
毎週さらっと流されてるけどOPで撃ってるよねw
超一瞬だから分かりづらい

OPのドラクエ風の部分、
ボスリリスの危機管理フォームだwww
ま:99が魔法少女LV99として
「のろい」のバステも分かるけど、まひはなぜ?

ご先祖は酒に使ってたり、隣に水筒もあったり
タコさんウインナーは顔がご先祖彫りだしw
アンリのバーではご先祖とミカンがボトルキープ
あのメタ子の写真って多分、良ちゃん提供だよね
(モモ宅で、無防備メタ子を激写しまくってたしw)
みかんとのツーショットは映画館構成だけど
後ろのフィルムに映ってるご先祖は3Dメガネかけてるし
シャミ子の体操服ランニングがバインバインだったり
本編のダイジェストが詰まってるOPだなぁ~w

露出魔族だったり、飯炊き魔族だったり、
かよいづまぞくだったりする、シャミ子です。
魔法少女を{netabare}餌付けで配下にする{/netabare}などお手の物。

すごい細かい所でネタや表現を仕込んでるので
見つけるのが楽しい
{netabare}
ご先祖の来てた服、さらっと流してしまいそうだけど
「My blood sugar level is dangerous」
⇒血糖値、気を付けてぇ!ご先祖ぉぉぉ!!!
⇒{netabare}「コーラうめぇ!」って{/netabare}血糖値の原因それじゃね??
ひじきは実は鉄分が少ないポスター
飼い主募集ポスター⇒まだあの鳥、手元にいるんすねw
補習の実施についてポスター⇒シャミ子や…(´;ω;`)
でも、ちゃんと修羅場回避の所の「これから補習なので」
に繋がってるの凄いw
モモ自宅の表札…あの余白は桜さんだったのか…細かい
リリスの辛かったこと日記⇒No.5963って多過ぎw
ご先祖テレフォン⇒ミリオネアかな?
あれ?銃の引き金ってどんなだったっけ?⇒引き金が逆w
夢の中のメモ帳⇒ゆメモ帳…ちょw細けぇw
入れたばかりの色のついてない麦茶⇒確かに薄いw
段ボールがお父さんだと分かってから
⇒それまで乗せていた麦茶を床に置く優しさ
熱にも、油にも、衝撃にも強い段ボール!⇒ずっと出演w
投げられたご先祖…封印の呪いに犬あったからそこなのか
ラスト変身バンク+ミカン呪い=ワカメシャミ子98円
⇒「余もこんなんなったぞ」超笑ったw
「今のモモは無理してるように見えます」⇒背伸びww
あの犬、「いぬ」って名前なのかよwwwネーミング雑w
スルー力がハンパナイ⇒なるほど、シャミ子通報回避w
{/netabare}

■シャドウミストレス優子
体が弱くて運動神経もダメダメだが胃袋は最強クラス
ご近所さんに二度見されるのを恥ずかしがるぐらいには
普通の羞恥心を持ち合わせている女の子
(だが、命の危機であれば、露出魔族も辞さないw)
「こ…これで勝ったと思うなよ…じゃ!」
亜種バージョンのノルマも割といいw
シャミ子はお母さんを信じるとてもいい子なんですよ。

■魔法少女モモ
はーい、肉の魔法少女だよ。
バーベル片手で何キロ持てる?
あとそのままスクワットしようか?
そんな感じw
シャミ子が「頭にササミとプロテインが詰まっている」
と評していたほどの脳筋…だが頭脳派物理少女だった。
それにしてもダンベルと同時期だったせいもあって
ダンベル700回を数日に分割払いも笑った
たまさくらちゃんの熱烈なファンみたいっす
買い支える義務感…w

■魔法少女ミカン
女の子のタイプとしては一番好み…呪いさえなければ…
状況を知らない系女子だけど、
常に相手を心配し気にかけたり、幼い子に優しく接したり
正統派魔法少女やってる(ピンクの誰かさんと違ってw)
映画館のチヨモモは呪いかと思ったけど、あれ任意装着w
「そこにアイスはやめて!呪い出ちゃうから!」
一体、どこにアイスしたんですかね???
配下になったけど、モモの被害も甚大(呪い出まくりw)
大蛇がパピコ飲み込んでるのが笑ったw
ワープして気遣いフルーツをお勧めする系女子
フルーツの盛り付けすんごい女子力高い!

■小倉しおん
倫理が壊滅的にダメな人w絶望のオーラ習得済みなの?w
草葉の陰からいつも見守ってるストーカー的な人
実験したいから友達になりたいって…それ友達なのか?w

■ご先祖(闇を司る魔女リリスさん)
「嘘だろシャミ子、正直な感想を述べてみよ。見よぉ」
ニューご先祖は面白だったw
意外に頭良いみたい。超ポンコツなのにw
最終回の色々の回想の中に入ってくんなニューご先祖w
笑っちゃうだろーwww

■吉田家
シャミ子の家、ブラウン管TVなのにゲームソフト大量w
4万円でどうやりくりしたんだろう??
お茶は7~8回は出すらしい、それほぼお湯じゃんw
お母さんは良くクルクル回ってます。超かわいいw

ちょっと待って…モモのチャンネルに入る為に
良ちゃんが撮ってると思われる枕元に置いた写真…
どうやってモモの変身シーン撮ったの?すごくね??
0.01秒の中のシャッターチャンス
ってかあんな安物だとブレブレで見れたものじゃない
はずなのにこれが魔族の力なのか…良ちゃんおそるべし

お母さん、なんでこの嘘を言う事になったんだw
「原子力潜水空母でイカ釣り」
「宇宙戦艦で空気清浄機の買い付け」
ドジっ娘成分と巨乳はお母さん譲りだったのか~w

お父さんは{netabare}このミカン箱に封印されてい{/netabare}ます!
ええええええええwwww 観ててリアルで声出たっすw


■夢の中
メタ子の見た目のインパクトが強すぎるなぁw
あと、地味に武器を想像するのって難しそう。
あの様子だと正確にイメージできないと創れないみたい
重量や質感、細かい形状まで諸々イメージしきるのは
手に持ったことがある範囲のものじゃないと難しそう
(実際、シャミ子が出したのって持った事あるやつだし)

モモの名言2
{netabare}
「今ちょっと夢が立て込んでるから起こさないで」
なんぞそのワードwみかんナイスフレンドリファイア!
{/netabare}

{/netabare}

ED曲はすんごいノリが良くって好きです~
曲としてはEDの方がOPより好き
BGMもかなり良いです!

最初見始めの頃は、結構おもろいなー
ストライクゾーン入ってるぐらいだったのが
観てる内にどんどん、自分の方が矯正されてしまい
いつの間にかストライクゾーンど真ん中になってた…

ほんと細かい所、一杯あって何周しても違うの発見します
既に5周してますw 原作買いに行く予定っすー
(円盤も買うかも)

2019.10.03追記
もう3件も探してるのに2巻が見つからないぃ(´;ω;`)
(1巻と3巻は買いました!あとラインスタンプもw)
円盤も少なくなってるらしいしはよ買いに行かなきゃ…

あ、どうでもいいですがくだらない宣伝を思いついた
{netabare}
清子「お父さんはBlu-rayボックスの中にいます!」
優子「ええええ!…ってBlu-rayってなんですか?」
良子「宣伝も頑張るお姉はやっぱり凄い!」
{/netabare}
ってCMを妄想するまでは一瞬でしたw

2019.10.16追記
原作やっとゲットできましたー 面白いです!
それでアニメも神編集・神構成だったと分かりました。
(評価変更します)

思いついた宣伝パート2
{netabare}
清子「桃さんがDVDを見る権利をくれました。拝みましょう!」
優子 \眩しい!/
良子 \眩しい!/
モモ「違います!…普通にプレイヤーで見て下さい。」
リリス「シャミコ- 早くお供えしておくれ」
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 59
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

友人曰く覇権アニメ

いきなり魔族に目覚めたとか言われてもねえ。
魔法少女にかけられた呪いのせいで生活費が制限されているという割ときつい仕打ちうけてる。だから、血を邪神像にかけろとか言ってたし、まさかきららなのに血みどろの戦いがあるのか?と思ったけれど、魔法少女と魔族の温かい交流が見られるほのぼのとした作品。

名前がシャドウミストレス優子になって角が生えても周囲が違和感なく接してることにびっくり。適応力高い。

ご先祖様の扱いが結構雑なところは面白かった。{netabare}変なところに足が生えてカサカサ動くあたりとか。{/netabare}

お父さん・・・{netabare}段ボール箱だったのかあ。何気なく使っていたことにびっくり。だから、強度高かったのか。しかも、シャミ子をずっと応援してたナレーションが父ヨシュアだったのは感動的。見守ってる。{/netabare}

友人が覇権アニメと言いたくなる気持ちも分からないでもないという感じ。安定のきらら枠の中でも面白いと感じるほうだった。DVDの重版が決定したらしいし、人気があることも伺える。

OP
町かどタンジェント 歌 shami momo[吉田優子(小原好美)、千代田桃(鬼頭明里)]
ED
よいまちカンターレ 歌 コーロまちカド[シャミ子(小原好美)、桃(鬼頭明里)、リリス(高橋未奈美)、ミカン(高柳知葉)]
OP割と好きだったかも。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ご近所まぞく、はじめました!ある朝突然闇の力に目覚めた女子高生・吉田優子は一族にかけられた呪いをとくため魔法少女を倒すことになってしまった!!だけど相手は命の恩人!?そもそもく勝てそうにない!?ポンコツ系庶民派まぞくとクール系筋トレ魔法少女が織りなす日常系マジカルコメディーはじまります!!!

1. 優子の目覚め!家庭の事情で今日から魔族
どこにでもいる普通の女子高生・吉田優子は、ある朝目が覚めるとツノと尻尾が生えていた。パニクる優子に母・清子が告げたのは衝撃の事実。「吉田家は古代より闇を糧とするもの……封印されし『闇の一族』の末裔なのです」一族の封印を解くべく、闇の力に目覚めた優子と一族の宿敵・魔法少女との戦いが今、幕をあける……?

2. スポ根ですか!?万物は流転する
魔法少女・千代田桃との歴然とした力の差を見せつけられたシャミ子。桃を倒すため特訓を決意したのも束の間、いつの間にか近くで話を聞いていた桃に勢いで決闘を申し込んでしまう。決闘の日は週末。果たしてシャミ子はそれまでに強くなれるのか!? そして増額してもらったシャミ子のお小遣いの行方は!!?

3. 悪夢か吉夢か!?闇のドアストッパーさん降臨
休日に惰眠を貪っていたシャミ子は自分の名前を呼ぶ何者かの声に気づく。まどろみの中で目を開けると、そこにはなんとなく見覚えのあるツノと尻尾の生えた金髪の女の子が! 「余はおぬしの祖先‼ 闇の一族の始祖だ‼」ご先祖さまはシャミ子が魔族として目覚めてからの活動について何か言いたいことがあるようで……

4. 心研ぎ澄ませ!!魔法少女の新たなる力
ご先祖像に謎のスイッチがあるのを発見した桃は、自分が対処できるうちにと迷わずオン! 出し抜けな桃の行動に文句を言うシャミ子であったが、不意に気が遠くなり……気づくとそこはご先祖様のいる封印空間!? 謎のスイッチの正体--それは、ご先祖様が子孫の体を借りて戦うことができる「ごせんぞスイッチ」だった‼

5. 町内は罠だらけ??崖っぷちまぞくの新たなる能力
バイト代で桃への借金を完済したシャミ子。残りのお金で良子にプレゼントをしようと商店街で待ち合わせするも、いつの間にかついて来ていた桃を良子に目撃されてしまう! 良子に語っていた魔法少女との戦いの話が盛りに盛った嘘だとバレてしまうのを恐れたシャミ子は、桃を魔法少女ではなく親友として良子に紹介するのだが…

6. あすへの決意!!重いコンダラ止まらない
リリスの企みに乗せられて桃の潜在意識へと侵入することになったシャミ子。目的は桃が起きたあと自ら生き血を献上するよう暗示をかけること。しかし侵入した空間はヘドロまみれで、そこにいたのは今よりも髪が長くて背の小さい子供の桃だった! 戸惑うシャミ子、果たして思惑通り桃の生き血を手に入れることができるのか!?

7. 桃色メソッド!!丸いタイヤは運命の輪!
シャミ子の活躍により一族の封印の一部が解除された! 「吉田家家訓! いいことあった時は家族で鉄板を囲むのがテッパンです!!」清子の申し渡しで喜びを分かち合う吉田家。しかし、一得一失。魔力が減少した桃との約束で町を守るのを手伝うことになったシャミ子の修行は一段と厳しくなり、そして、新たな刺客も--!?

8. 呪われた果実!!すっぱいミカンにご用心!!
新たに現れた魔法少女は桃が助っ人に呼んだ陽夏木(ひなつき)ミカンだった! ミカンの持つ“呪い”に翻弄されながらも打ち解けるシャミ子。そして、ミカンも加えたある日の放課後トレーニングの最中、いつにも増して強引な桃に尻込みしながらも、ミカンが漏らした桃の秘密を聞いたシャミ子の心に、ある思いが生まれる--

9. 期末テスト!!今日の私は頭脳派まぞく!
桃に認めてもらいたいシャミ子は、頭脳戦で勝とうと期末テストでの勝負を申し込む。思いのほか成績の良い桃に負けまいと必死に勉強に励むシャミ子だったが、本番前日、リリスからある提案が……。果たしてシャミ子は悪魔の囁きに乗ってしまうのか!? そして、ミカンの言う“桃に内緒で付き合ってほしいこと”とは!?

10. ご先祖は進化する!!メガネが映す暗黒部屋
小倉しおんに強引にラボに連れ込まれたシャミ子は、ご先祖様の新しい依代を作ることに。シャミ子が心を込めて作った依代の出来栄えや如何に!?また別の日、調子の悪くなったパソコンを見てもらうため良子を連れて桃の家へと出向いたシャミ子は、桃が魔法少女であることを良子に打ち明ける決心をするのだったが……

11. 夢ドリーム再び!!桃色防衛線を突破せよ
桃の心を開く決意をしたシャミ子は再び桃の潜在意識へと突入する。しかし、そこに居たのは覚醒状態の桃だった。話し合いの末、浮かび上がったシャミ子の家の秘密。鍵は母・清子だと確信し吉田家へと向かう桃。そして、覚悟を決めた清子の口からお父さんの謎が今、明かされる!!

12. 伝えたい想い!!まぞく新たなる一歩!!
自分自身の戦う理由をやっと見つけられたシャミ子は傷心の桃を追いかけ町を奔走する。放っておくと自分の前から居なくなってしまいそうな桃。引き留めるため、シャミ子は桃を探すことを決意する。町を見下ろせる高台で桃を見つけたシャミ子。果たしてシャミ子が桃に語る誘惑の言葉とは--? そして桃の返答は--

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

過去最弱の魔族(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
きらら系らしい、ほんわかしたファンタジーギャグ日常系アニメ。

期待値は高くなかったのですが、ギャグがなかなかに面白く、妙な中毒性がありました。

今期(2019夏)のダークホース枠ですかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
とにかく、ギャグの質が高かったです。

爆発力ある笑いというより、クスりとさせられるギャグの連打。しかも、あったかい。一括返済を却下されるとか、「人を傷つけない笑い」に感心しました。そもそも、「必要最低限しか稼げない呪い」という設定がユニークな上に、「医療費、教育費、ライフラインは別腹で稼げる」という親切具合が絶妙なラインでした。貧乏ネタは、下手すれば人をバカにしたようは不快さが漂うけど、ちゃんと笑える、微笑ましいモノになっていました。

あと、シャミ子の立ち位置。普通なら、ボケキャラだと思う設定ながら、周りが変人ばかりなので、ツッコミにまわっていました。「困りツッコミ」とでも言いたくなるような、微笑ましく笑える秀逸なツッコミキャラ。実はシャミ子が1番常識人だというところが(笑)

それから、シャミ子が「実は巨乳」というのも、なかなかにポイントが高い。そういうアニメじゃないからそこまで押さないけど、ああいうアワアワポンコツ系が、「脱げば凄い」というのは、アリですよね(笑)

ラストの2話は、ややシリアス系というか、ストーリーを追いかけてきました。最初は、「日常系ギャグで通した方が良いのでは?」とも思いましたが、結果、ちゃんと笑えてしっかり感動できる、素晴らしいクオリティに。まさか、語り手が父親だったとは、、、メチャクチャ素敵なオチやん♪

これは、一期でも綺麗にまとまってるし、二期もできる流れだし、素晴らしいね。いやはや、最初に観たとき、ここまでハマるとは思いませんでした♪
{/netabare}

【余談~ シャミ子のレシピで作ってみたw ~】
{netabare}
ちょうど家に材料全部あったんで、10話の「シャミ子風焼きうどん」を作ってみました(笑)

材料「冷凍うどん、キャベツ、しめじ、人参、ネギ、えのき、ツナ。昆布つゆ、ごま油、オイスターソース、酒、砂糖、チューブ生姜」

細かい分量や手順は示されていないので、映像から読み取れる範囲と、あとは目分量でw

①電子レンジで、冷凍庫うどんを3分解凍。

②めんつゆ+オイスターソース+砂糖+酒の、調味液を作っておく。

②野菜ときのこは一口大に切り、ツナ缶の油は切っておく。
(映像から、調味液にツナの油が浮いていないため、捨てると判断。後でごま油入れるから、油っぽくなりすぎないようにかな?)

③うどん、野菜、きのこ、ツナをフライパンに入れ、ひたひたになるくらい、調味液を入れる。
(正直、この段階でめんつゆやオイスターソースを、しかもあの量入れるのは疑問。でも、なるべく映像通りに。おそらく、水分を飛ばしながら、炒め煮みたいにしていくものと考える。その方が麺に味が染みるからかな? ただ、オイスターソースと合わせること考えると、めんつゆはかなり薄目でOK)

④蓋をしめ、しばらく過熱。
(まあ、この行程もよく分からんが、映像通りに。少し煮込みます)

⑤蓋を開け、強火で炒め、鍋を振り、水分をとばしていく。

⑥水分がとんだら、最後に、ごま油を回しかけ、生姜を入れて完成!

では、実食!

「うむ、ウマイ。ただ、うどんはかなり柔らかめです。煮込みうどんの汁無しって感じかな。味的には、中華と和食の中間、やや中華寄りです。オイスターソース入れたからか、少し煮込んだからか、ちょっととろみが出たのが餡掛けみたいで旨かった。この料理、最後に入れる生姜がポイントですね。グッと味が引きしまりました。絶対に生姜が必要です」

「この料理、何気に考えられているのが、昆布つゆのグルタミン酸、ツナ缶のイノシン酸、きのこ類のグアニル酸と、三大旨味成分がちゃんと入っているところ。さらに、オイスターソース(牡蠣)の風味や旨味も加わるので、非常にバランスが良い。しかも、安い。ツナ缶1つで3人前って考えると、1人前130円くらいかな?」

「ただ、個人的にはやはり、もう少しウドンにはコシがあり、野菜はシャキシャキした方が好きなので、調味液を入れるタイミングはもっと後で良いし、量も少なくて良かったと思います」

結論

「好みはあるものの、アニメで作られる料理の中では、普通に作れる上に、トップレベルにウマイっす♪」
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ユルい日常系かな。ユウコのキャラが見処かな。

2話目 ☆


3話目 ☆3
家事スキル0(笑) ファミレスは必殺技みたい(笑) 魔法少女、良い子♪

4話目 ☆3
あの形状で、あのスイッチで、エロい意味での怪しさしかないんだがw 医療費、教育費、ライフラインは別腹で稼げるて、親切(笑) 後ろ、タコさんに像混ざってる(笑)

5話目 ☆3
一括返済、却下された(笑) メチャ良い子(笑) 兵法書w 尻尾でバレる(笑) 学校のPC教室の活用(笑) シャミ子、意外と巨乳(笑) ドーナッツ型の枕(笑) Aパートだけなら、☆4でも良かったんだけどな。

6話目 ☆


7話目 ☆4
残念な微調整w 酒びたしw 肉なしが貧乏の象徴は、もうないよな。野菜、高いし。オカラと小麦粉なら、小麦粉の方が安くない? 筋肉(笑) ちょろい(笑)

8話目 ☆3
新キャラ、良い子なんか。不器用なフォローw

9話目 ☆3
シャミ子、良い子だな~。ご先祖の小さな叫びw ちゃんと、ご先祖の分、お金払うんだなw

10話目 ☆4
尻尾のつかいかた(笑) テレパシーで丸聞こえ(笑)
ポイントカードまで作ってる(笑) よし、うどん、作ってやろう(笑) いや、りょうちゃん(笑) 顔芸までこなすか(笑) ふわたり銀行のペン(笑)

メモ「冷凍うどん、キャベツ、しめじ、人参、ネギ、えのき、ツナ。→昆布つゆ、ごま油、オイスターソース、酒、砂糖、チューブ生姜」

11話目 ☆3
少しシリアスというか、ストーリーを見せにきたか。これじゃない感は正直あるけど、まあ、ラスト2話をちゃんとストーリーでまとめようという姿勢自体は好きかな。それはそれ、これはこれ(笑) どんな寝言だよ(笑) 対峙と退治、アンジャッシュネタ(笑) オブラートを諦めないで(笑)

12話目 ☆4
素敵な最終回に、満足。これ以上良い話の闇堕ちもないなw まさか、語り手が父親だったとは、なんて素敵なオチだろう♪
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 38

75.0 3 ハートフルで母親なアニメランキング3位
であいもん (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (303)
897人が棚に入れました
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐこ とを決めた納野和(いりのなごむ)。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・ 雪平一果(ゆきひらいつか)が、納野家に居候をしながら働いていた。 和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷た い態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。 京都を舞台に心温まる絆の物語。
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

心地いい時間

タイトルだけみて、ばらかもんの続編だと思ったのは内緒

京都の和菓子屋が舞台で、和菓子屋の居候の少女一果と、上京から戻った和菓子屋の一人息子の和のハートフルコメディ

これは個人的な今期の優しさNo.1アニメです。

原作も読みましたが、殆ど原作通り。
多少変えてあったり時系列を変更されてる部分はありますが、違和感ない。

多くの場合
原作を読んでてアニメ化されたら何かが違うとかあるし、逆にアニメから原作に入るとアニメがかなりカットかれていたりしてショックを受ける場合がありますが、この作品はそれらが一切ありませんでした。
その辺に凄く高評価をした作品です。

【一果と和】

一果の父は彼女を和菓子屋に預けて蒸発。
母は離婚していました。
それでも彼女は父を探し続けながら和菓子屋でお世話になっていましたが……彼女は最初は和を嫌います。
理由は……

和が10年前に店を出ていった事があるからです。
彼には彼なりの理由と意味があったのですが、それを知る前の一果は……和への第一印象は悪くて……彼女はその理由を

{netabare} 「店から逃げて、お菓子から逃げて、好き勝手して、責任放棄して、そんな無責任な大人にウチは負けへん」と考えていたからです。

それはきっと、そんな人間を彼女は知っているから……父親です。{/netabare}
彼女は父親と和が被って見えたのでしょうね。

{netabare} 一果の父は「子供は手間がかかるし役に立たない」と言ったそうなんです。{/netabare}
親が絶対に口にしてはいけない言葉……いゃ、思ってはいけない言葉だと思うんです。
何かに悩んでいた時に出た言葉だとしても許せない言葉だと思う。

それでも、酷い事をいわれても……捨てられても……彼女が父を探す理由が私はずっと気になってました。

{netabare} でも、一果の思い出の中の父は優しい姿が多くもあるし、父を間接的に嫌う?反面、父を探したり父との約束を守ろうとしたり……
やっぱり寂しいのかな?
一果にとっての血の繋がった父って1人しかいなくて……そんな父がどんなに最低でも彼女にとってはたった1人だし、まだ幼いし寂しいのかな。 {/netabare}

ある日、一果はマナーの悪いお客さんを注意したのですが……恐らくその客の腹いせで、大量に注文を受けたのですが、誰も取りに来ないと言うイタズラにあいます。

{netabare} 一果は子供だから気にしないでいいと周りの大人達に言われますが、1人で町に売り込みへいきます。
理由は「責任に大人も子供も関係ない」って理由なんですが、しっかりした小学生ですね。

確かにその通りではあるんですよね。
厳しい言い方すると、子供が何かをしたら大人が責任を取るものだと思うし、子供が気にやまないようにしてあげるのが大人の勤めだと思うのです。
でも、責任って言葉だけを突き詰めたら子供にだって間違えなくあるものです。

でも、彼女が責任に拘る理由はやっぱり父親にあるのでしょうね。 {/netabare}

売り込みに出た一果はお饅頭が売れずに子供扱いされていた所に、和がギターを持って登場して手伝ってくれる。
素敵なシーンですね⸜(๑⃙⃘'ᗜ'๑⃙⃘)⸝


【みつる】

彼女は和菓子屋でアルバイトする学生さん。
ギターが好きな女の子で動画サイトにupして演奏動画を上げて正体を隠して少しづつ有名になっていたけど、正体がバレかけてバイト先にイタズラ電話が増え始める……それを、気にした彼女は……

バイトも辞めて音楽も辞めて曲も削除して……彼女は全てを捨てようとする。
バイトに迷惑もかけたし動画は身元特定されたら怖いからで音楽は……

{netabare} 家庭が大変なのに自分だけが好きな事をするのは申し訳ない……それは彼女が元から持っていた悩みだった。 {/netabare}

それを聞いた和は「どうせ諦めるんやったらその勇気、他の事に使ってみいひんか?」と、言い家まで乗り込んで、彼女の気持ちと自分が両親に感謝している事を伝えて和はみつるの家族に頭をさげる。

{netabare} でも、別に両親は反対してなくて、直ぐに認めてくれて応援してくれた。{/netabare}

もしも、彼女は両親に話さず好きな事をあきらめていたら、きっと後悔していたと思うんです。

それに勿体ないって思います。
伝えずに終われば好きな事を勝手に諦めていた。
反対されない事も、応援してくれる事も知らずに自分であきらめて……

でも、和のアシストで両親と話して好きな事を諦めずにすんだ。
やっぱり大切な事って伝えないと伝わらない。

よく聞く言葉で言いたい事がある人が「言っても無駄」とか「どうせ聞き入れてくれない」って諦める人が多いんですよね。
そうして勝手に自己完結して言わずに終る。

結局、これって毎回思うけど勿体ないよね。
確かに例え結果が見えてても、それって絶対じゃないよね?
もしかしたら、確率低くても聞き入れてくれるかもしれないし、伝える事って、聞いてもらえるし、自分の気持ちや考えを知って貰うって事も含まれてると思うんだ。
少なくとも、僕は私はこう思うって。

だから、このエピソードを見て私は、やっぱり伝える事の大切であったり伝えない事の勿体なさである事を考えさせられるエピソードであると思います。


【一果の母】

突然、一果を迎えに来た母。
最初はね。
今の今まで何をしてたんだ!ってのが第一印象でした。
最低な母親なら追い返せばいいって思いましたが、母の理由を聞いて……これはそうはいかないなぁ〜って…………

{netabare} しっかり頭さげれて、娘を探しだして、無理に勝手に娘に会うこともしない。
母親の言葉には、一果の事を大切に思って居るのが伝わりましたね。

結局、和達が母親に引き渡す事を決めたのも一果への想いが本物で大切に出来ると感じたからなんですよね。

でも、私がお母さんが一果を本当に大切に思っているんだと感じたのは、一果の気持ちを優先した事です。
連れ戻すのが目的だった。

でも、一果と2人で話をして、彼女は娘が和菓子を好きな事をしった。
和菓子をもっと知りたい気持ちを知った。
今が幸せな事を知った。
緑松が彼女の大好きな場所なのを知った。

だから、彼女の気持ちを優先して今の家族から引き離す事はしなかった。
あれだけ、娘を大切に考えていて、離れていた時間を悔やんでいたくらいだから、きっと本当は一緒に暮らしたかったと思う。

それでも、娘が1番大切だから娘の気持ちを優先して、娘が幸せで居られる場所に託す事が出来る母としての強さであり優しさを感じることが出来る人だと思いました。 {/netabare}


【運動会】

和は一果を大切な家族だと思っています。
一果が寂しくないように気にかけて何かがあれば力になってくれる。
彼は一果の父親代わりになれたらと考えてはいるけど、中々一果は認めてくれなくて、それでも、徐々に和にも心を許していく。
それが、目に見えて感じるのは運動会の話で一果から親子競技に誘われるのは嬉しかったでしょうねw

【和菓子教室】

生徒さんの親子教室で母が娘の失敗を笑ってばかりいるお母さんが居ました。
お母さんは悪気はありませんでした。
子供をついつい可愛くて笑ってしまう。

笑う……笑う事って楽しいとか面白いとかいいイメージがあるけど、笑う事が全ていい事じゃないのもまた事実で笑う事で誰かを傷つけてしまう事がある。

それが善意だろうと悪意だろうと、そんなものは伝わらなきゃいけない人に伝わらなければ何の意味もなくて…………
笑う人に悪意がなくても笑われる人が悪意だと思えば、それは悪意で……

和は子供の頃に将来の夢の発表で、和菓子職人になりたいと発表すると友達に笑われてしまいます。
それを、先生が「悪気が無くてもそれが可能性を潰す」と笑った生徒にお説教をします。

和はこの言葉に凄く救われたみたいです。
私はこのセリフを聞いて、確かにそうだよなぁ〜って感じました。

確かに、将来の夢って誰かにとっては笑えてしまうくらいのものかもしれない。
誰かにとって意味不明でも変でも、本人にとっては本当に真剣な夢なんですよね。

悪意がなかろうと、あの時笑われたから、って理由で、夢を持ってる人が、もしも夢を追いかけられなくなったり、笑われたからって辞めようと思わせてしまったら、本当に可能性を潰す事になる。
だから、可能性を潰す事になるって言葉には納得させられました。

お母さんと娘も最後は和解出来たし良い話でした。

【和の過去】

和はバンドをしていました。
それでも芽が出ることもなくて……
だから、無理矢理仲間から解散を突きつけられてしまいます。

{netabare} でも、本当は仲間達は、和が和菓子が大好きで実家の和菓子屋を気にかけていたのを知っていて、このままバンドを続けるよりわって解散したって話は凄く良い話だなぁ〜って。

自分の夢が中々実らなかったとしても……
その場所は……仲間は……居心地よくて壊したくない場所だと思うんです。
出来れば、ずっとずっとこのままでって……私なら思ってしまう。

でも、本当にその場所を大切で仲間を大切にするのなら、その場所を壊してでも仲間の背中をそっと押してあげる事が大切なのだと思いました。{/netabare}
しかも、その事実を和が知らないって演出がまたいいね

【クリスマス】

一果は母からクリスマスを一緒に過ごそうと提案される。
でも、一果は母との約束は怖いといいます。
{netabare} 母は、約束を仕事で毎回キャンセルするから一果にとっては、母との約束は怖いものに変わっていた。

子供も解ってはいるんです。
仕事なら仕方ないって……でも約束の度に毎回毎回約束を破られると、その約束が薄っぺらく見えてきます。
約束してもどうせ意味ない、自分より仕事が大事なんでしょう、など考えてしまいます。

だから、一果にとって母は仕事が1番だと考えてしまう。
でも、今回は約束も守ってくれて本当に嬉しかったんじゃないかなって。{/netabare}

ただ、一果親子のランランは、和の無自覚三角関係により一瞬乱された事を和は知らないのでしたw


【和の元カノの佳乃子】

京都で再会するのですが……

彼女は和がバンドを解散させられて夢を諦めてた頃に父親が入院したと聞いて、実家に帰る決意をします。
別に、別れる理由が何があったわけではありません。

{netabare} 和は「俺……実家に帰って和菓子作るわ、せやし俺と一緒に実家行……」

佳乃子「ごめんね。私洋菓子が好きなの……さよなら」と部屋を出ていく。 {/netabare}

これで、別れてしまう。
実は、これはお互いにお互いを振ったように思ってるのですが、実はお互い振ったつもりもないのてすが、このシーンって、佳乃子の乙女心が凄く現れてるシーンだと思いました。

皆さんは、どちらが振ったように見えますか?
パッと見は私には佳乃子が振ったように見えます。

しかし、佳乃子は和の夢をずっと応援していた。
そんな人がバンドが解散したから実家に帰ろうなんて言い出したら、今まで応援してたのにどうして簡単に諦められるの?って感じて怒ってしまうかもしれません。

そして、さよならは別れではなくて……
少し突き放しただけなんですよね。
和は別れるつもりはなくて一緒に行こうと言いたかった。

でも、佳乃子も解ってて、それでも1人で決めるんじゃなくて相談して欲しかっただけなんですよね。
2人の事だもん。
一緒に考えさせて欲しいって思う。

そして、考え直して追いかけて来て欲しかった。
それか部屋で待ってて欲しかった。
そうしてでも自分の事を選んで欲しかった。

でも、佳乃子が部屋に戻ると和はいなくて……
それってなんか寂しいです。
和だって別に未練ないわけじゃなかったと思う……作中では決意が鈍らないようにと言われてましたね。
そう考えると和に振られたって感じるかな?って……
そうした佳乃子の乙女心がよく現れたシーンだとおもいました。

みつるちゃんと三角関係になりつつあるのですが、恋愛要素もこの作品の見所です。

【誕生日】

一果は和の誕生日に、一果の誕生日に一緒に居られるチケットを送ります。
3月26日……和と一果は出掛けます。

ひらパーです。
であいもんの聖地になりましたねw
{netabare} ひらパーで、一果は迷子の子供を見かける彼女は優しい子だから気になったのもあるけど頬っては置けなかったのは自分と重なったからかな?

そんな中、一果は和とはぐれてしまう!
彼女の中に恐怖を思い出した。
また、置いていかれたのではないか和がそんな大人ではない事は解っているけど、それでも1人されるのは、やはり恐怖です。
和を見付けた一果は必至に和の服を掴む……二度と逸れないように。 {/netabare}

後は、遊園地で和の事を店員さんにお父さんと言われて否定する一果……
きっと恥ずかしかったんだろうなぁ〜w

{netabare} でも、別のたい焼き屋さんでお父さんと誤解された時は否定しませんでした。
それは多分……一果の中に芽生えた小さな気持が芽を出したのでしょう。

一果「もぅ、面倒やし今日はそれでいいです」と否定しないでいてくれた。

夕方から今日だけ、お父さんの時間。
和はずっとお父さんの代わりになりたかった。
一果の中でホントのお父さんはお父さんで、それでも和なりの父としての優しさが届いた瞬間でした。{/netabare}

誕生日の夜……

{netabare} 和は「お父さんも今がその時やないだけで、会える時はきっとくる」と言います。

何か確信がある訳でもないけど、多分和の中ではそんな気がしてるのでしょうね……いいぇ、そうであって欲しいのでしょうね。


一果「安心できる場所やから私はここで待ててるんです。」

うん、一果って凄く傷ついたと思う。
父に美味しいお善哉を食べようと連れられて来た緑松……彼女は、食べたいと言わなければ父と離れなくてすんだのでは?と考えた事もありました。

確かに、親子が一緒に仲良くいられるのなら一緒が幸せだし、親が子供を見捨てたり…親と子が離れ離れとか、そんな悲しい事はあってはいけない事だしあって欲しくない。

それでも、だからこそ一果には出会えた人達がいて、自分の夢を見つけられて、家族のような存在が沢山出来たのもまた事実。
だから、この言葉を聞いた時に、悲しい事もあったけど、緑松に来た事は彼女にとって幸せだったのだと感じました。{/netabare}


この作品は本当に素敵な物語が多く今期は沢山の良作アニメがありましたが、中でも個人的に上位です。
アニメだけで見ると、ラストはある意味、中途半端に感じる部分がありますが、私は素敵な終わり方だと思いました。

{netabare} 一果のパパと再会が果たせてないので{/netabare}
そう言う意味では半端ですが、私の高評価ポイントがそこで、原作では再会を話してますが、アニメ最終回後〜再会までのエピソードの中に、それぞれの気持ちや意味が見えてくるので深みが出るので、それらのエピソードをアニメ化してないと深みがでません。
{netabare} だから、1クールならここで切り上げて無理に再会させなかった事に安心しました。{/netabare}

後、この作品はホントに悪意がなくて例え意味不な事があってもホントの気持ちを最後に見せてくれるって点も高評価です。

EDもなんか凄く心地いいですね。
作品にあってるし、後EDは止め絵が殆どなんですが、1話から見ていくとEDで1クール分のエピソードのヒントが詰められてるギミックも面白いてすね。
何話で誰が出るとか、何話がこんな感じの話しかな?とかw

1つ悪い所を出すなら1クールである事かな?
2クールで父との再会までして欲しかった。
けど、1クールで凄く出来もいいし、この作品を知れたって事もあるし私として満足な作品です。

是非是非続編をして欲しいですね。
私はこの作品を見てるとなんだか気持が心地よくて、ずっと見られそうな感じがして凄く好きです(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)
レビュータイトルは作品を見た率直な感想にしてみました。

もしも気になってるって人が居たら是非見てみてください。
私の中の人にオススメした作品のリストにも個人的に入ってますw

原作読んでアニメ見てるとなんか、凄い京都弁が移りそうなるw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ばらかもんは一切関係なし

バンドマンで一旗挙げるぞで上京。ありがち。夢破れるのもありがち。
こういうときに親の跡継げる可能性があるというのは有難い。セーフティネット。存続できているか分からんが。

子供だから何も分からんと思って説明もせずに消えるなんて親の責任果たしてないぞ。分かっていないように見える子供でも案外理解できているものよ。一果の場合はアダルトチルドレンみたいなものか。
大人って難しいです。単に年齢重ねただけの人たくさんおる一方で若いのに、しっかり考えていることが分かる人もいる。後者になりたい。
本来は責任果たすのは大人の役目。
この作品見て最初の感想。

2話でバイトしているJK
3話で東京で付き合っていた元彼女。{netabare}あれ洋菓子が好きなんじゃ?別れたんと違うんか。しかも京都に転職なんて。{/netabare}こんな女性おるのか?

タイトル通り出会いを大切にしたいと思える作品だった。
主人公のモテ具合は?なところもあるけど、嫌味がなくて割と好きな作品でした。
一果が可愛い。佳乃子も素敵。


以下は完全に取り留めのないしょうもない感想
{netabare}
催眠術は笑。完全に余計なことしているような気がする
女装が勘違いを招いてちと切ない。
みんな大好きプールでの水着回
片思い中と元カノに挟まれるの気遣うな。お互いに考えていることが笑。女性の怖さを垣間見る。なんでモテるんやろ?にちょい納得
ばあちゃん非常に元気。
地域の運動会。ほんとの親じゃなくても応援は嬉しいよね。生まれより育ち
実の母親が引き取りに来る。でも、娘の幸せを願う気持ちが強いので、そのままいても良いよと。やっぱ父親が糞。お母さんも自分の都合はあったけど、娘の幸せを考えることができる人で良かった。お菓子で和解できたし。
完璧を求めてしまう助っ人の女性職人。愛想が悪いし、ガラスのハート。お客さんもズバッと言うね。店先で口論はまずかった。憧れの人は父と見せかけてもう一人のベテラン職人まささん。和は相変わらず。
元カノは茶道教室に通っている。そこでの話から付き合う以前の過去回想。酔っぱらって気分悪いところを水買って介抱したことで好意を抱き、偶然再会したことを機にお付き合いとは。別れを切り出したけど、愛想をつかしたわけではないと。というかお互いに振られたと思ってるんだね。まだお互いに好意あるのね。憎いなコノヤロー。
それにしても栗の被り物に対する執念が凄い。
一果の誕生日は過ぎてた残念。でも母からクリスマスプレゼントしかも会会うことに。一方で和は誕生日近い。意外と微妙な祖父との柚子にまつわる思い出。美弦も佳乃子もやはり狙ってるな。モテモテ。二人からのプレゼント。ここにもちょっと女性の怖さが…。
10話はお正月。知り合いとしてってことなら練習で作ったお菓子渡すのもセーフ。実はバレてるの笑。次は小梅という元芸者を探す人の話。あの小梅ちゃんおおばあさんだったとは。梅っていいよね。梅干しはしわしわかもだけど、美味しい神食材じゃ。
体調崩した和。憧れのバンド先輩との思い出。美弦が看病。妄想駄々洩れ。佳乃子も見舞いに。同棲時の思い出。体調崩すたびに思い出すんかい。一果も父との微妙な思い出について回想。父親代わりの和とも打ち解けてきたな。
一果の誕生日は和からドライブで枚方パークをプレゼント。企画したサプライズをいつも通り?ぶち壊す。とはいえ、なんだかんだ楽しめているけど、まさかの迷子。一人でも大丈夫と強がるけど、辛いときはしっかり甘えましょう。大人も子供も。和を見つけた瞬間に駆け寄って服の裾をぎゅっと掴んで離さないところに集約されている気がする。父親と勘違いされて嬉しい限りね。良い笑顔も見られて最高です。もしかして一果の実のお父さんって憧れのバンドマン先輩なのかな?
{/netabare}


OP
菫 坂本真綾
ED
ここにある約束 ayahoと曽我淳一によるスペシャルユニット「であいもん」
挿入歌
薯蕷饅頭の歌
オーランドー 栗ManJu 納野和 (島﨑信長)
八重に咲く 堀河美弦(鈴木みのり)
坂本真綾さん出産おめでとうございます。本好きのほうでも主題歌お疲れさまです。しっとりとした始まり方で良き。
ayahoさんのことは存じ上げなかったけど、一部界隈では既に人気を博していたとか。若干19歳くらいだったと思うけど、伸びやかできれいな歌声良いですね。
饅頭の歌は謎。栗へのこだわりがすごい。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐことを決めた納野和。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・雪平一果が、納野家に居候をしながら働いていた。和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷たい態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。

1. 和と一果
京都駅前で納野和を行方不明の父親と勘違いしてしまう雪平一果。父親と見間違えたその和が、まさか一果がお世話になっている和菓子屋「緑松」の「跡取り?息子」だったとは。「緑松」で一緒に働くことになった和と一果にちょっとした事件が起きる。

2. 四葩に響く
「緑松」で働く女子高校生、堀河美弦と一果。二人が洗い場で楽しげにしている姿を見て羨ましがる和。 美弦は「緑松」でのアルバイトを家計に足しに大家族を支えている一方で、音楽活動をしていた。 その音楽活動が騒動を巻き起こす。

第三話 夏宵囃子
朝、登校途中、バスに乗り込む父親らしき人物を見かけた一果。 一果もそのバスに乗り込み様子を伺うも、寝入ってしまう。 父親を見失った一果が着いたのは大原三千院。そこで意外な人物と出会う。

4. 風青し 暑気払い

5. 第五話 おしょらいさん
仕事が休みの一果と美弦は街で偶然、和の元恋人、松風佳乃子と出会う。初対面の美弦と佳乃子と一緒にランチをすることになった一果。美弦と佳乃子はお互いに和の話で盛り上がる。二人の微妙な雰囲気に戸惑う一果。

第六話 芋名月

第七話 秋色に舞う

第八話 くり回顧

9. 一陽来復
クリスマスが近づくある日、一果に母からもみの木とメッセージが届く。約束が果たされなかった幼少期を思い出し、母と約束することを怖がる一果だったが、和の言葉に背中を押され、「待ってる」と母に伝える。「柚子羊羹」をきっかけに和は、祖父との会話を思い出しーー

第十話 春待ち偲ぶ
年が明け、正月を迎えた「緑松」では、御菓子「花びら餅」が売られていた。予約分だけの販売だったが、飛び込みで一人の男性がお店にやってきて…男性の亡き母への想いに思い立った和はーーその後、山國神社へ初詣に向かう「緑松」の人々。そこで一果がお祈りしたこととはーー

第十一話 よきかな

第十二話 春暁に鯛

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

和風な群像劇

{netabare}
和菓子屋に戻ってきた和と、複雑な事情を持つ一果との交わりを描いた心温まる人情劇。朝ドラとかでやってそう。

全話通して安らかな空気感が漂っていて、悪意のあるキャラも一切出てこないし人の優しさを描いたような作品。
基本的に一話完結形式だけど、ハズレに感じた回は一度もなく、かなり高水準で安定していたと思う。
それもあってか結構人数がいた気がするキャラ達全員が印象に残ってる。
特によかった回は6話、7話

6話は母が一果を迎えに来る回だが、緑松の皆も一果を引き留めようとはせず、母も一果を無理やり引き取ろうとせず、どちら側も一果のことを一番に考えていてあくまで本人の意思にゆだねるのが本当に良かった。
わざわざ引き取りに来る時点で一果のことを考えての行動だしね。
短絡的な作品なら母を悪として描くんだろうけど、この作品はそんなことはせずに両者共に共感できるようになっていて、この優しさ自体もこの作品のコンセプトに合ってる。
月見団子とぼたもちでどちらであろうと本質は変わりないことを表現するのも良かった。

7話は頭の固いバイトの子と、少し問題のある母親の話。
Aパート、Bパートとも相手が持っている問題点を和が優しく正してあげる回だったが、両パートとも和の過去や経験を活かしてのアドバイスで説得力があった。
Aパート、実際ああいう個人の和菓子店での接客の場面になると、私市のような機械的な対応よりも、和のような柔軟な対応の方が好まれそうだし、一果の指摘も尤も。けど、私市もしっかりとそのミスを反省して次に繋げるし、各キャラの成長が描けていていい。
Bパート、他人の母親相手でもはっきりと指摘出来たり、しっかりとしている部分はしっかりしている和。
過去だけを見るとダメダメだけど、この回に限らず他人のダメな部分には優しくアドバイスをしたり、常に他人のことを考えて行動したり、良い部分の方が沢山あるのでダメ男ながら憎めないキャラだった。

本筋の話、一果の父に関しては解決しなかったけど、そこは2期に期待。
最終回は和が一果にとっての父の代わりのような存在になれたことが仄めかされて終わりと、話に区切りはついていたかな。
二人の仲がより強固になったのが感じられて良かった。
ここまで一果にやさしく接してきたことが功を結んだのか、他人との関わり方と言う点でダメダメな和自身の成長にも繋がっているとも取れるのかな。

それと、主題である和菓子の作品への絡め方が非常に上手かった。
それぞれの和菓子の持つ意味や特徴をストーリーと絡めて描かれるのが話の作りこみを感じられて良かった。
和菓子の細かな知識などが多分に含まれているので、和菓子を扱うアニメ、和菓子屋としてのお仕事モノとしての出来も申し分なかった。
和菓子だけならず、サブタイも毎回本編の内容を抽象的に表せていて細かなところまで作りこまれてる作品だなと。
特に10話、うめかの成長に絡めて、未開紅という和菓子がテーマになっているのも良かったし、春(=梅の開花時期)待ち忍ぶというサブタイも本編に寄り添えていた。

ストーリーもしっかりしてる上に、一果ちゃんや美弦が可愛いので萌えアニメとしても最高でした。
少し小学生っぽくないところもあれば、ちゃんと年齢相応なところもある一果ちゃん好き。
どこか抜けてる和と他人に冷たい一果の会話が面白い作品でもあった。
和の間抜けな行動がギャグにもなっていて純粋に見ていて楽しい作品でもあったかな。
父の話が気になるのでぜひ続編を。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
OPいいな。何アニメなのこれ。和菓子?
やっぱヤニカスってくそだわ。720円...? EDもいいな。

2話 ☆10
今やってるプリキュアにいそう。この子高2? 特定厨さぁ....。
和風な雰囲気でネットが題材奈の面白いな。
バイトの子めっちゃかわいい。一話の完成度が高い。

3話 ☆9
この子小学生なんかよ。小学生なのに随分大人だな。修羅場やんけ。
みたらしめっちゃ食べとった癖に。和菓子に詳しすぎだろ。
洋菓子の方が好きとはw 祇園祭で父と会いそう。

4話 ☆7
このロリコンが。ナンパ 怪しすぎる。女装で草。土用餅好き。
あいつとは遭遇しないのね。

5話 ☆8
年齢差ありすぎじゃねw この家みんな出ていきすぎやろ。

6話 ☆10
小学生らしくないよな。おはぎ入ってる弁当w
まあ引き取りだわな。
両者とも変な引き留めとかせずに一果にゆだねるのが寒い系の作品じゃなくていい。
関東って月見団子も違うのか。
ぼた餅と月見団子の話は家族のことを表してるのね。

7話 ☆10
このダメ男が。頭固い人って接客には向かんな。
おい客の前で喧嘩すんな。いや、和菓子陳腐か?w
てか小学生が良く陳腐とか言う言葉知ってるな。
これ絶対小学生にはむずすぎるでしょ。一回ミスったら終わりそうだし。
マジで難易度高いだろw このママなに。あの言動肯定するの?
ちゃんとよその母に間違いを指摘できる当たりなんだかんだダメ男ではない。
A、Bパートとも自分の経験や過去を活かしたアドバイスで説得力がある。

8話 ☆8
初対面の相手の顔とか絶対覚えられないよな。
あの栗確かに替えがなさそうだw バイバインじゃねーか!!!
日本妖怪のコスプレとかマニアックすぎんだろ。
ここ最近ずっと高水準で安定してるな。

9話 ☆8
誕生日一人の僕はどうすればいいんですか。小学生あるあるの券。
あくまで母と平和な雰囲気なのが本当にいい。年齢差がありすぎる。
そこは和菓子にしろよw 栗かぶれ。

10話 ☆10
物は言いよう。寛容な仏さん。食べるなww ロリは最高。
今回オチは読みやすかった。けどほんと雰囲気がいい。

11話 ☆8
俺かよ。必然とは。だから信頼してた緑松に預けたのか。
子供っぽくない一果。和の方がよっぽど子供っぽいまである。
一果の父の役目を和が担った感じで仲がより強固になったように感じる。2期で再会までやってほしいなこれ。

12話 ☆9
こういうとこだけ小学生っぽいの可愛い。
桜餅って関西と関東で違うんだ。ひらぱーw
父のような存在になれたということを暗示する展開が良き。二期が欲しいな。

曲評価(好み)
OP「菫」☆8
ED「ここにある約束」☆7.5
9話ED「オーランド―」☆5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

73.1 4 ハートフルで母親なアニメランキング4位
死神坊ちゃんと黒メイド(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (261)
839人が棚に入れました
触りたい 触れない ―世界で一番、切ない両想い。幼い頃、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた、貴族の「坊ちゃん」。呪いによって周囲から拒絶されるようになった彼は、森の奥の大きな館で孤独な日々を過ごす。そんな彼に仕えるのがメイドの「アリス」。しかしそのアリスの存在が坊ちゃんの一番の悩みの種。なぜならアリスは日常的に逆セクハラを仕掛けてくるから……!いつもギリギリの距離感で誘惑してくるアリスと、彼女のことが愛しいけれど手をつなぐことすら許されない坊ちゃん。二人の純愛は、果たして実を結ぶのか…!?
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

リアリティのない呪い

見た目はハイスコアガールなCGのラブコメアニメ

{netabare}
最後の方は面白かったが、全体的に見ると酷かったと思う。
まず、キャラ(メイド)がきつい。
自分がビッチ苦手というのもあるが、普通の人が見たらかなりきつく感じると思う。
それと、坊ちゃんはキャラも微妙だが、それ以上に花江夏樹が嫌い。
正確には花江夏樹は嫌いじゃないが、花江夏樹のあの声が嫌い。
炭次郎以来、ヴァニタスの日記、月が導く異世界道中の主人公、と
こういう声が増えてるが、正直かなり拒否反応がある。
ほんとこの声だけでノリがめっちゃ寒く感じる。
CGもメインキャラはいいんだが、ところどころ雑、というかCGでやる意味はあるのか?

で、一番微妙な要素はレビュータイトルにもある通り呪いの描写が雑なこと。
そもそも呪いの設定が不明瞭で雑(「これ触っても大丈夫なの?」ってものもさ割れたり)というのもあるが、そこは追及すべきではない気がするからまだいい。
だけど、普通、触ったものを殺す能力を持った人がいたら近づきますかね。
アニメ的にはやっぱり、キャラを出さないとダメだからだろうけど、さすがに普通の人との様な距離感で接するのはさすがに違和感。
自分なら最低3メートルは保つよ、そんな人がいたら。
主人公の母が一番正常、なぜか異常者のように描かれるが。

それに、3話でマントとグローブを付ければ大丈夫、と普通に街に出ていたが、あれはさすがに笑った。
それで対策できるなら家でも付けとけよ、どれだけ危機感ないんだよと。
てか、そもそも厄介者が街に出るな。
主人公がクズ過ぎる。服の袖をつかんだり、手をギリギリまで近づけてダンスしたり、ババ抜きをしたり、揚げ句の果てには同じタンスに入ったり、添い寝したり(寝返り打ったらどうなるんだよ)...。
ほんとに酷い主人公。

触れたら死ぬってまるで小学生が考えたかのような設定だけど、ほんとに小学生が考えた設定の域を出ていない印象。
毎回毎回来客がたくさん来てワチャワチャするせいで、呪いによる孤独感が全然表現できてない。
毎回「あなたは想像できるだろうか~」みたいなふざけたナレーションで始まるけど、こんな描写じゃ全く想像できませんよ。
こんな重大な呪いがあるのに、キャラがあたかも呪いが存在しないかのように振る舞うから全く感情移入できない。
触れられないことを嘆くシーンも全然ないしね。
まるで普通のラブコメに見える。

それと、ヴィオラがロブ好きって言ってるのは本気なのか?
ラブコメなのに本気で描いてるのかギャグとして描いてるのかすらわからない。
あれやるならもっとちゃんと描けよと思う。

弟との対立に関してはもっと最悪。
普通にシリアスとしてやるべきなのに、なぜか場面はあるシリアスとして、ある場面ではギャグとして描かれててほんとに意味不明。

ただ、良かった要素がないアニメでもない。
普通にあの魔女?の子たちのキャラは良かったし、ビッチメイド以外の会話は面白かった。
それと、8話(過去回)、11話の一部、最終話がかなり良かった。
特に、11話の本のシーンは好き。
あの鳥が本を燃やすのを戸惑うのも良かったし、そんな鳥に主人公が本を燃やしてもいいというのはかっこよかった。
最終回に関してはまだ今期終わってないから完走作品少ないが、今のところ一番。
母に対してアリスと結婚させてくれとへなへな主人公が強く主張するシーンは良かった。
一番良かったのは確実に8話の過去回。
まあ何が良かったかというのは上手く書けないから書かないが、今期でトップクラスの良回だった。
少し呪いについて考察、というか妄想をすると、呪いは坊ちゃんの人と接したくなかった過去から来ていて、魔女に悪気はなかったというオチはありそう。

あと、EDが好き。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 4/10
ハイスコアガールみたいなキャラデザ。花江夏樹の声嫌いになりそう。
これ自分に触れるのは大丈夫なんか?
メイドが魔女なのかな。
ちょっと会話がきついなあ。
切ろうかな。ほんとにきつい。
まあそりゃ怖いわな。
これシリアス系なのか 
最後の白いバラのシーンは結構よかった。
これメイドは魔女に関係ある人で、メイドも魔法を解こうと頑張ってるみたいな感じかな?
母が魔女説もあるか。
 
2話 2/10
設定にあんまり面白みを感じないんだよな。
インパクトだけで付けた感。
結構ついてきてくれてる人いるじゃん。
うーんつまらないなぁこれ。
来訪者も多いなぁ。
え、このロリ、じじい好きなの?
ビッチメイドきつ。謎挿入歌。
いやこのダンス近すぎだろ...。
危機感ないの?

3話 1/10
木は枯れるのに木製のものを持ったりはできるのね。
本当にきつい。
いや結局普通に街に出るの?
てかこれで大丈夫なら鉄製のグローブでもつければいいのでは...
ほんとに街に普通に出るならいらなくないかあの設定。
ほんとにキッツいアニメ。
今期暇だから継続してるけど...。

4話 7/10
きつい会話。
何で家の前で倒れるレベルまで雪掘るんだよw
だいたいこんな一面の雪の中でピアス探すとか無謀すぎるだろw
この新キャラはいい。
設定も性格も好き。
え?このキャラ今後も出るよね?
今回は後半が良かった。

5話 2/10
最初のナレーションが寒い。
初手きつい会話。
気持ち悪い女しかいないなぁ。
ところどころ入る目のデフォルメもいらない。たんもしかこれが今期一会話がきついアニメ。
は?服の袖掴むとかマジで危機感なさすぎだろ。
ほんとに設定が活きてない。

6話 2/10
初手キッツい会話。
これ毎回書いてる気がする。
細心の注意払ってないだろ。
厚い服着とけよずっと。枯らせる意味ある?
え...この生き物っぽい目は触っても大丈夫なの?
あの生首も。
え、生首はダメだったのにあの植物は枯れるの?w
本当に設定ザッツ。
もういらないよこの設定、他の呪いに変えた方がいいよ。

7話 3/10
ほんとメイドきっつ。
ピアノの下りは面白かった。
ほんと同じタンスに入るとか危機感なさすぎ。
手近すぎだろ。
あのベッドの状況手当たらないの奇跡だろ。
夢の中だからって触ったら癖になって危ない。
この夢の話この2分ぐらいだけかよ。
雑。しかもあんな近くで寝て寝がえりでも打ったら即アウトじゃん。

8話 10/10
あのビッチメイドとへなへな主人公が出て来なければ面白い。
この過去の主人公ぐらい危機感持っとけよ、今の主人公。
過去話がかなり面白い。
BGMもいい。
魔女アリスの親とかがありそうな展開だな。
このアニメが今週一番面白く感じるとは...

9話 4/10
会話キッツいなぁ。
この弟は結局ギャグ要因か?
ギャグとシリアスはっきりしてくれ。
主人公が仲裁したとたん何でそう簡単にプレゼント諦めるw
手近すぎ。
人も毎回来るから呪いによる孤独感も出せてない。

10話 5/10
実際に人を殺してしまう描写がないせいで全然呪いの恐ろしさが表現できてない。
母と子メイドのCGが不気味すぎる。
立場をわきまえているとは。
ロブの過去話ももっと掘り下げてほしかったな。
今回きつい会話が少ないのがプラスか。

11話 7/10
兄と弟の対立も雑、ロブとヴィオラの恋愛も雑。
ギャグか本気かぐらいはっきりさせてほしい。
ほんと毎回人でにぎわってるし主人公の孤独感が表現できてないな。
本を燃やしていいというところは良かった。話動くのか?

12話 9/10
みんなもっと近づくの怖がれよ。
こういうのをやってほしかった。
全員この母みたいなキャラじゃないとおかしいでしょ。
そう、この食事みたいな雰囲気をもっと前から作るべきだった。
最後の方の話、特に今回は良かった。
からのトランプで台無し。そしてきつい会話。

{/netabare}

曲20段階評価(完全に好み)
OP「満月とシルエットの夜」3.0/10
ED「夜想曲」9.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

触りたい、触れない―― 世界で一番、切ない両想い。

この作品の原作は未読です。
事前情報で知っていたのは、この作品が今期花江夏樹さんの演じている3本の主演作品の一角に当たるということくらいでした。
キャラデザの好みは普通…
これは数話視聴して継続するか決めようと思っていましたが、第1話目で伏兵にバッサリ斬られてしまいました。

本作品における私に対する伏兵は、ヒロインであるアリスを演じる真野あゆみさんの存在でした。
真野あゆみさんとの出会いはこの作品ではありません。

2018年に放送された「ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-」のイワザル、2019年に放送された「デート・ア・ライブ」の七罪、「とある科学の一方通行」の菱形蛭魅、「異世界チート魔術師」のアナスタシアなどの作品で接点はありましたが、改めて真野あゆみさんの存在を心に刻むこととなった作品になりました。


幼い頃、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた、貴族の「坊ちゃん」。
呪いによって周囲から拒絶されるようになった彼は、森の奥の大きな館で孤独な日々を過ごす。

そんな彼に仕えるのがメイドの「アリス」。
しかしそのアリスの存在が坊ちゃんの一番の悩みの種。

なぜならアリスは日常的に逆セクハラを仕掛けてくるから……!
いつもギリギリの距離感で誘惑してくるアリスと、
彼女のことが愛しいけれど手をつなぐことすら許されない坊ちゃん。

二人の純愛は、果たして実を結ぶのか…!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。


兎にも角にもアリス演じる真野あゆみさんの魅力に尽きる作品と言っても過言では無いと思ったのは私だけでしょうか^^;?
アリスの言動と真野さんの声質の相乗効果は、私にとって半端ありませんでした。
もちろん、いのりちゃんや神谷さんの演技も光っていたと思いますけれど…
あのアリスの少し俯いて、言いたい台詞を噛み締めている仕草に惹かれたせいなのかな…?
それとも「トゥーンレンダリングを駆使した3DCG」にノックアウトされたからなのかな…?

「トゥーンレンダリング」はこの作品のwikiをチラ見した際に目にした単語です。
ググってみると、敢えてリアリティを抑えてアニメであることを強調する手法のことらしいんですが、この作品に限らず、過去作でこの手法を用いている作品は山ほどありました。
だから決して特別な手法でも何でもないんです。

アリスは近くて、遠くて、愛おしい存在…
でも自らにかけられた呪いのせいで、坊ちゃんはアリスに決して触れることができないんです。
愛する人のぬくもりを感じ合いたい…
想いの通ずる相手となら、こんな感情が沸き上がるのもごく自然なことだと思います。
人類の営みの上で必要不可欠と言っても良いくらいです。

切なさに拍車をかけるのが、この想いが一方通行ではなく双方向であるということ…
呪いをかけられた本人なら、相手を傷つけたくない一心から触れるのを躊躇うことだってできるでしょう。

ですが、もし逆の立場だったら…?
きっといつ感情…というか欲求が爆発してもおかしくないと思うんです。
相手にとっての唯一無二であり続けたいと思うでしょうし、奇跡だって信じたくなると思うんですよね。
そう考えると、アリスはよく耐えていると思います。

もちろん、順風満帆になんて絶対に物事は運びません。
家柄、血筋、立場…
聡明なアリスのことですから、そんなことは百も承知のことだと思います。
決して些細なことではありませんが、それらをも凌駕するくらい胸のうちが熱く滾っているのでしょう。
相手を想う…って、きっとそういうことだと思うので。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、坊ちゃん(花江夏樹さん)&アリス(真野あゆみさん)「満月とシルエットの夜」
エンディングテーマは、アリス(真野あゆみさん)による「夜想曲」(ノクターン)
俄然エンディングがお気に入りでした。

1クール全12話の物語でした。
回収されていない伏線もあったので終わってしまったのは残念に思っていましたが、最終回完走直後に公式サイトを訪れたところ、既に「続編制作決定!」の文字が刻まれているではありませんか!
原作のストックや具体的なことは良く分かりませんが、希望の溢れた言葉に救われた気がしました。
続編…もちろんしっかり視聴させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

そこに、愛はあるんか?

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
「触れた者を殺してしまう呪いをかけられた少年」と、「それを知った上で、グイグイと近づき、逆セクハラをしてくるメイドちゃん」の織り成す、ラブコメディ。

悪い作品だとは思わないのですが、どうにも違和感を感じる部分があったので、レビューではその点について書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
「好きな人に触れられない」という作品はいくつかありました。

フルーツバスケットなら、「異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまう」というリスク。多少触るくらいならOK。

Code:Realizeなら、「触れたものを腐敗・融解させる猛毒を全身に宿した」ので、触ると死ぬというリスク。ただ、特殊な繊維で作られた服の上からなら触れる。

それに対して本作は、「服の上からだろうが一瞬だろうが、触れたら一撃で即死(動物も植物も)」という、「超危険」な仕様。

まあ、「靴の下の植物が枯れてない」ので、「(靴底程度の)厚みがあればOK」なのかもしれませんが。

ていうなかで、坊っちゃんもマリアも、流石に危機感が無さすぎるだろ、というのが、視聴断念の主たる理由。

つまりは、「リアリティの欠如」。

ファンタジー要素が強い本作に、リアリティが必要かと問われれば微妙なのだが、やっぱり、どんな作品であろうと、「その世界の中における整合性」はとれていてほしいと思うのです。

坊っちゃんはアリスを、本当に好きなのか? アリスは坊っちゃんを本当に好きなのか?

坊っちゃんがアリスを本当に好きなら、自分からちゃんと遠ざけると思います。

アリスが坊っちゃんを本当に好きなら、「自分を殺した」という負い目を坊っちゃんに抱かせないためにも、坊っちゃんから物理的な距離をとるべきだと思うのです。

「鋼鉄に包まれていれば大丈夫」ならば、坊っちゃんはアリスやロブのために、日々甲冑でも着て過ごすべきだと思うんですよね。それをアリスやロブが望まなくても、坊っちゃんは最大限の警戒をしてあげるのが、「愛」でしょ。

いや、こんな揶揄するようなレビュタイにしましたが、坊っちゃんはアリスを愛し、アリスも坊っちゃんを愛していることは分かります。ようは、「表現の仕方」ですよね。

こういうライトな作風にしたいなら、設定ももう少しライト(触ったら生命力を削られて気絶するとか)にするべきだし、逆に、こういうヘビーな設定なら、もっとシリアスな作風にするべきだと思うんですよね。

そこが、ややちぐはぐに感じました。

もちろん、作品の良さもあって、3話で坊っちゃんがピアノ弾くシーンなんか素敵で、坊っちゃんがどう社会に受け入れられていくか、あるいは、社会を受け入れていくかというのは本作の見処の1つでしょう。

また、「誰が何のために魔法をかけたのか」というミステリー要素の結末は、一番気になるところ。

「もしかしたら、アリスが坊っちゃんを独占したいから、呪いをかけたのでは?(そしてアリスにだけは呪いが効かないからグイグイこられる)」というのも考えたけど、さすがにぶっ飛び過ぎか。どう考えても坊っちゃんに嫌われるし。

最終回はどうなるんでしょうね?

坊っちゃんの呪いが解けて、アリスに結婚指輪をはめて、めでたしめでたしのパターンもあると思いますが、なんとなく、

坊っちゃんが、自身の呪いを解くか、アリスの命を救うかの選択に迫られ、アリスの命を選択し、生涯アリスに逆セクハラをされ続けるようなラストなのかなって思います。

原作連載中らしいので、アニメで結論を知ることはできないでしょうが、いつか誰かから聞きたいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ラブコメ? 触れると即死はキツいな。生命力を奪うだけならまだしも。靴を履いている、足元の草花などは? アリスが、坊っちゃんを独占するために呪いをかけた?

2話目 ☆2


3話目 ☆3
祭りのピアノのクダリ、好き。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
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