「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)」

総合得点
84.1
感想・評価
429
棚に入れた
1964
ランキング
293
★★★★★ 4.2 (429)
物語
4.0
作画
4.4
声優
4.3
音楽
4.2
キャラ
4.1

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ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すべてのエヴァンゲリオンにありがとう!

詳細はテレビ版26話、旧劇場版、新劇場版を観てください。

社会現象を巻き起こした「新世紀エヴァンゲリオン」。もはや“伝説”クラスの作品であり、近代アニメーション作品として多くの作品に影響を与えた、言わずとしれた大作です。

反面、テレビ版では25、26話で今で言う“万策尽き”を起こし、絵コンテと文字画面だけで「おめでとう」とか、意味がわからない最終回となってしまいました。その翌年から、旧劇場版で完結させようとしましたが、かえって意味がわからなくなってしまうというおかしなことになってしまい……。

そんな状態だった作品を、本腰を入れて完結シリーズとして新劇場版が2007年、「序」から始まったわけですが、これにしたって今回の「シン」が2021年ですから14年も経っているわけです。なんと足掛け25年! ぶっちゃけテレビ版をリアタイしていた身としては「いいかげんにしろ、庵野」という感じでした。
{netabare}
でまあ、今回ようやく完結編として公開された「シン」ですが、すべてのエヴァンゲリオン、登場キャラ、声優、制作スタッフ、そして視聴者にとって、本当に肩の荷が下りるスッキリした終わりだったと思います。

詳細ネタバレは書くのは野暮なので、観に行ってくださいということで。

今回の「シン」では、過去の名物的なシーンやセリフなどを入れ、まるで「おもいでのアルバム」のような感じに仕上げて卒業を演出しています。「いつのことだか、思い出してごらん。あんなこと、こんなこと、あったでしょう」って歌です。

アスカの「あんたバカァ?」とか、レイの「ポカポカする」とか、シンジの「動いてよ!」とか、随所にそういうのを入れ込んできます。そしてEDには宇多田ヒカル『Beautiful World』とか。まあ、トウジやケンスケ、ヒカリを出してくるのも、そういった思い出的な要素が強いと。

まあ、さんざん考察されているので、いまさら言うまでもないのですが、碇シンジは監督の庵野秀明氏を投影されたものらしく、テレビ版のころは互いに独身であったアスカのCV、宮村優子さんにご執心だったとか、そして宮村さんが結婚して、庵野氏も安野モヨコさんと結婚するとか、そういったライフイベントがあったために……、

・惣流・アスカ・ラングレー→式波・アスカ・ラングレーと改姓
・真希波マリ・イラストリアスという新キャラ登場→モヨコ氏を暗喩

といった説が有力と言われていますね。
で、今作のエンド。まるで「君の名は。」みたいなラストでしたが(大人になったシンジくんの声が神木隆之介さんだったしね)、シンジくんが選んだ世界で隣りにいるのがマリというところで、アスカとの完全な訣別なんて話にもなっているあたりもね。
{/netabare}
なんにしても、まさに「エヴァの呪縛」に囚われ続けてきた僕たちにとって、ようやく、やっと、ついにエヴァを卒業できると。もう、今後エヴァのことについて考察したり、言及することはないでしょうね。それぐらい、スッキリと「終わってくれました」。そして、ようやく「伝説のアニメ」として、今後も語り継がれていくのだろうと思います。

全てのエヴァファンに「おめでとう!」。そして、すべてのエヴァンゲリオンに「ありがとう!」。

投稿 : 2021/03/20
閲覧 : 189
サンキュー:

7

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