お菓子作りで変身なTVアニメ動画ランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番のお菓子作りで変身なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

81.1 1 お菓子作りで変身なアニメランキング1位
カードキャプターさくら さくらカード編(TVアニメ動画)

1999年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (722)
4431人が棚に入れました
木之本桜は友枝小学校5年生の元気だけが取り柄の女の子。そして魔術師クロウ・リードが創ったクロウカードの主である。今日から2学期、さくらのクラスに転校生の少年・エリオルが紹介された。さくらは彼になんとなく懐かしいような印象をもつ。「初めて会った気がしないなぁ」そうつぶやいたとき、「僕もですよ」と言いながらエリオルが現れた。それをイライラしながら見ている小狼と、楽しそうにビデオ撮影している知世。クロウカードが集まって平穏な日常が戻ったかに見えたが・・・。 ある日、友枝町に不思議な雨が降った。さくらはクロウカードでこの雨を静めようとしたが、なぜか封印の鍵が杖に変わらない!
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ぜったい大丈夫だよ、の魔法

ここのところしばらく、少女マンガ原作の長編「変身(魔法)少女」アニメのレビューばかり集中的に上げていましたが、その打ち止めとして、2018年1月から新章-クリアカード編-の放送が始まった本作のレビューを更新しておきます。

・・・って、好きすぎてレビュー書けないな、これ。
仕方ないので、以前書いた「クロウカード編」のレビューを手直しして、各話評価部分だけ更新します。

この機会に、一人でも多くの方が、本作を見始められることを願って。
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◆魔法少女のフォーマットを借りた古典的な初恋ストーリー

プラチナ(第3期OP)を聴くだけで泣けてくる伝説の名作アニメ。
超絶可愛い主人公「木之本桜」の活躍を描くだけではなく、むしろ、さくらとクロウカードを集めるライバルだったはずの「李小狼」君が次第にさくらに惹かれていく過程を細かく描き出している点が、隠れた鑑賞ポイントです。
全3期70話+映画2本(但し李君の実家のある香港に行く映画はストーリーの本筋には関係なし)


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ       CLAMP(『なかよし』1996年6月-2000年8月連載)
監督           浅香守生
シリーズ構成      大川七瀬(CLAMP)
キャラクターデザイン CLAMP(原案)、高橋久美子
音楽           根岸貴幸
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆作品別評価

(1) 第1期(クロウカード編Ⅰ) ★★ 4.6 (全35話) 1998年4-12月     
(2) 第2期(クロウカード編Ⅱ) ★★ 4.6 (全11話) 1999年4-6月      
(3) 劇場版(無印)         ★  4.2        1999年8月
(4) 第3期(さくらカード編)   ★★ 4.8 (全24話)  1999年9月-2000年3月
(5) 劇場版(封印されたカード) ★  4.3        2000年7月
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総合                ★★ 4.7 (全70話)+(劇場版2本)

※なお、原作マンガ       ★ 4.4


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
※各話の右端は登場するカード(「*小狼」表記は小狼がGETしたもの)

※なお、アニメに登場するクロウカード(のち、さくらカード)の総数は、トランプと同じ53枚(劇場版第2作に登場する「NOTHING(無)」のカードも含めて)。但し、WAVE(波)・THROUGH(抜)・LIBRA(秤)の3つは名前が呼ばれるだけで実際に使われるシーンはない。

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  ※小学4年の1学期~2学期の出来事

===== カードキャプターさくら(第1期) クロウカード編Ⅰ (1998年4-12月) =====
{netabare}
第1話 さくらと不思議な魔法の本 ★ 桜の季節、カードキャプター誕生 WINDY(風),FLY(翔)
第2話 さくらのすてきなお友達 ★ 一番の親友(知世) SHADOW(影)
第3話 さくらのドキドキ初デート ★  兄の親友・さくらの憧れの人(雪兎) WATERY(水)
第4話 さくらのくたくた日曜日 ☆ お留守番 WOOD(樹),RAIN(雨)
第5話 さくらとパンダとかわいいお店 ☆ 縫い包み店ツインベル JUMP(跳) ※挿入歌「夜の歌」
第6話 さくらとお母さんの思い出 ★ 母の幻と兄・桃矢の秘密 ILLUSION(幻)
第7話 さくらの怪盗初挑戦!? ☆ 美術館、ラストで小狼初登場 SILENT(黙)
第8話 さくらのライバル登場! ★ 香港からの転校生、李家の魔法 THUNDER(雷) 
第9話 さくらとふしぎなブローチ ★★ 大人っぽい同級生(利佳) SWORD(剣)  ※相手の気持ちを察する描写が◎
第10話 さくらと花の運動会 ★★ 知世の母(園美)とさくらの両親(撫子・藤隆)の縁 FLOWER(花)
第11話 さくらと知世の大きな家 ★ 知世の困り事、さくらのブーケ SHIELD(盾) 
第12話 さくらの終わらない一日 ★ ※珍しいループ回 TIME(時)*小狼 
第13話 さくらとゾウの力比べ ★ 動物園見学 ※小狼の意外な一面が描かれる回 POWER(力)
第14話 さくらと桃矢とシンデレラ ★ 星條高校学園祭 ※同上 MIST(霧)
第15話 さくらとケロの大げんか ★ STORM(嵐)*小狼、FLOAT(浮)
第16話 さくらと思い出の虹 ★★★ 夏休み、高原の別荘地での老人との出遭い ※第1期で一番印象的な回
第17話 さくらのこわーいきもだめし ★ 臨海学校 ERASE(消)
第18話 さくらと雪兎と夏祭り ★ 予知夢、月峰神社の蛍 GLOW(灯)
第19話 さくらと夏休みの宿題 ☆ 図書館、小狼宅へ、ラストに苺鈴登場 MOVE(移)
第20話 さくらと闘う転校生 ★ 2学期開始、苺鈴転入 FIGHT(闘)
第21話 さくらのながーいマラソン大会 ★ ※さくら・小狼・苺鈴が友情を深める回 LOOP(輪)
第22話 さくらとやさしいお父さん ★ 父(藤隆)の大学訪問 SLEEP(眠)
第23話 さくらと知世とすてきな歌 ★ 音楽室の謎の歌声 SONG(歌) ※挿入歌「夜の歌」
第24話 さくらの小さな大冒険 ☆ 『アリス』モチーフ回 LITTLE(小)
第25話 さくらともう一人のさくら ★★ カードの災い、ラスト観月先生登場 MIRROR(鏡)
第26話 さくらと不思議な先生 ☆ 観月先生転任 MAZE(迷)
第27話 さくらと思い出の神社 ★ 桃矢と観月の過去 RETURN(戻)*小狼
第28話 さくらとおまじないカード ★ 危険な攻撃カード SHOT(撃)
第29話 さくらのあまーいクッキング ★ 学校でケーキ作り SWEET(甘)
第30話 さくらとケガをしたカード ★★ 6年生の陸上少女、チアリーディング DASH(駆)*小狼
第31話 さくらと名前のない本 ☆ さくらvs.怪獣 BIG(大)、CREATE(創)
第32話 さくらとケロと小狼と ★ 小狼とケロちゃん入替り回 CHANGE(替)
第33話 さくらのさむーいアイススケート ★ FREEZE(凍)*小狼
第34話 さくらと雪兎と昼の月 ★ 友枝町クイズラリー、満月の夜の災い ※挿入歌「ヒトリジメ」
第35話 さくらのすてきなクリスマス ★★ 遊園地デート FIRERY(火){/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)22、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.6

OP 「Catch You Catch Me」
ED 「Groovy!」


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  ※小学5年の1学期の出来事

===== カードキャプターさくら(第2期) クロウカード編Ⅱ (1999年4-6月) ======
{netabare}
第36話 さくらと雪の新学期 ☆ 進級、新担任(観月先生) SNOW(雪)
第37話 さくらと消えた知世の声 ★★ コーラス部発表会 VOICE(声) ※挿入歌「友へ」「しあわせの魔法」「やさしさの種子」
第38話 さくらの楽しいいちご狩り ★ 遠足回 LOCK(錠) ※挿入歌「プリズム」
第39話 さくらのふらふら熱曜日 ★★ さくらの風邪 ※ミラー再登場回 CLOUD(雲)
第40話 さくらと夢の中のさくら ★★★ 4人の休日デート、東京タワーと予知夢 DREAM(夢)*小狼 ※挿入歌「ヒトリジメ」
第41話 さくらと小狼と砂の海 ★ 学芸会稽古 SAND(砂)*小狼
第42話 さくらのまっくら学芸会 ★★ 学芸会当日、さくらの心の中にいたカード DARK(闇)、LIGHT(光)
第43話 さくらのさよなら苺鈴 ★ 苺鈴と小狼の過去、苺鈴香港帰国 TWIN(双)
第44話 さくらとケロと不思議な先生 ☆ 弓道大会、もう一人の守護者(ユエ)、この世の災い? EARTHY(地)
第45話 さくらと最後のクロウカード ★ 最後のカード封印、選定者ケルベロス&審判者ユエ、最後の審判
第46話 さくらと最後の審判 ★ 続き、この世の災い、月の鈴、星の杖、クロウ・リード ※脚本・演出の古さは残念{/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)3、★(良回)5、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.6

OP 「扉をあけて」
ED 「Honey」


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  ※小学4年の冬休み(第1期と第2期の間)の出来事

============ 劇場版カードキャプターさくら (1999年8月) =========

全1話 ★ 4.2 {netabare}香港渡航編 ARROW(矢){/netabare} ※1時間22分

主題歌「遠いこの街で」


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  ※小学5年の2学期~3学期の出来事

=== カードキャプターさくら(第3期) さくらカード編 (1999年9月-2000年3月) ===
{netabare}
第47話 さくらとふしぎな転校生 ★ エリオル君転入、カードの異変
第48話 さくらとめざめた星の鍵 ☆ 続き、星の力、さくらカード FIRERY(火)
第49話 さくらとキケンなピアノ ★ さくらのお見舞い SONG(歌) ※挿入歌「やさしさの種子」
第50話 さくらと小狼とみえない糸 ☆ 縫いぐるみキット購入、エリオルと仲間達 SWORD(剣)
第51話 さくらと大きなぬいぐるみ ★ 手作りくまさんの渡し先 JUNP(跳)、FLY(翔)
第52話 さくらのひつじ注意報?! ★ 知世の新携帯とアドバイス ERASE(消)、POWER(力)
第53話 さくらとパニック自転車 ★ さくらとカードの絆 DASH(駆)他9枚
第54話 さくらと思い出のカレンダー ★ 母の花のプレゼント、父と曽祖父の和解 FLOWER(花)
第55話 さくらと不思議の国のさくら ★ 『アリス』モチーフ回2 BIG(大)、LITTLE(小)
第56話 さくらとケロのお菓子な出会い?? ☆ 友枝小バザー騒動 SLEEP(眠)
第57話 さくらと小狼とエレベーター ★★ テディ・ベア展(4人デート回) FLOAT(浮) ※挿入歌「気になるアイツ」
第58話 さくらと二人の大ピンチ ☆ 仮の姿に戻れない守護者達 BUBBLE(泡)、SHIELD(盾)
第59話 さくらと知世とボールの罠 ★★ エリオル&知世のアドバイス SHADOW(影) ※挿入歌「夜の歌」
第60話 さくらと大切なお友達 ★★ 小狼と苺鈴の約束 FREEZE(凍)
第61話 さくらとカードとプレゼント ★★ カード達への感謝 ※ミラー再々登場回 MIRROR(鏡)、MIST(霧)他4枚
第62話 さくらと不思議なおみくじ ★ 月峰神社(初詣、予知夢) DREAM(夢)
第63話 さくらとプールと大きな波 ☆ 室内プール騒動 WATERY(水)
第64話 さくらと吹雪のスキー教室 ★★ 雪山合宿、エリオル君の苦手なもの TIME(時)
第65話 さくらと雪兎と消えゆく力 ★ 映画撮影、桃矢の献身(ユエ回復)、さくらの決心
第66話 さくらの一番好きな人 ★★★ 星條高校文化祭、さくらの一番の人 MAZE(迷)、ILLUSION(幻)
第67話 さくらと小狼と月峰神社 ★★ 手作りマフラー、月峰神社の夜祭 WOOD(樹)、THUNDER(雷)、GLOW(灯)
第68話 さくらと過去とクロウ・リード ★ 桜の神木(過去遡行)、クロウとの会話、エリオルの正体 SNOW(雪)、RETURN(戻) ※挿入歌「見えない地図」
第69話 さくらと現れたクロウ・リード ★★ 最後の試練、告白 CLOUD(雲)他7枚
第70話 さくらと本当の想い ★★★ エリオルの意図と予想外の出来事、名前のないカード、空港での別れ{/netabare}
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★★★(神回)2、★★(優秀回)7、★(良回)10、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.8

OP 「プラチナ」
ED 「FRUITS CANDY」


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  ※小学6年の夏休みの出来事

=== 劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード (2000年7月) ===

全1話 ★ 4.3 {netabare}友枝町なでしこ祭、さくらの返事 NOTHING(無)のカード+名前のないカード=HOPE(希望){/netabare} ※1時間22分

主題歌「明日へのメロディー」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

突如現れた謎の転校生…めざめた星の鍵…再びさくらがカードキャプターとして出動する!

この物語は「カードキャプターさくら」の2期に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

クロウカード編では、カード収集の長い道のりと最後の試練を乗り越えて、ようやくカードの主として認められるようになりました。

これまで身の回りで様々な超常現象が起こっていたのはクロウカードが世に放たれてしまっていたから…
だから、カードを全て回収した今、もう身の回りで不思議な事が起こる要因は排除された筈でした。
ところが、超常現象は全て収まっていた訳では無かったんです。
きっかけは友枝町に降り続いた長雨…
隣町では星が見える夜空であるにも関わらず、友枝町だけに雨雲が停滞して雨がやむ気配は一向にありません。
そう、この雨はとある人物によって仕組まれたことだったのです。

桜は、クロウカード収集時と同じようにカードで雨雲を晴らそうとしたのですが、クロウカードは桜に反応しなかったのです。
それはクロウ・リードが作り出したクロウカードだったから…
そう、正式なカードの主となった桜はクロウカードを使い続ける事ができなくなっていたのです。

クロウカード収集時の最後の試練で現れた桜の属性は星…
従って、クロウカードを自分の属性に合致させる必要があったのです。

「クロウの作りしカードよ 古き姿を捨て生まれ変われ 新たな主 さくらの名のもとに」

こうしてクロウカードをサクラカードに変えていく「サクラカード編」の物語が動いていきます。

このサクラカード編を視聴すると、最初に妙な違和感を感じると思います。
別に桜やリ・シャオランが手を抜いている訳ではありませんし、桜の周りの人もこれまで通り一生懸命桜を支えています。

それでも払拭できない違和感…一言でいうと、桜たちが対峙しているのは「理不尽」なんです。
クロウカードをサクラカードに変える…
言うのは簡単ですが、遂行し続けるのはとても難しいことです。
なぜなら、カードを変換するには自身の魔力を注入しなければいけなかったから…

小学校5年に進級したとはいえ、桜はまだまだ子供…
生成できる魔力、蓄積できる魔力は、例えばどんなに素質があったとしても限界があります。
更に悪循環の根源になっているのは、桜自身が自分の限界を知らないこと…

クロウカード編を視聴した人なら、きっとこれだけでピンとくると思います。
桜は頑張り屋さんなんです。
どんなに苦しくても人に笑顔を見せる女の子なんです。
だから誰かの為に自分を追い込むのは、彼女にとって造作もないこと…
誰かがセーブしなかったら、きっと自分の全てを投げ打つのも厭わない女の子なんです。
でもそんなの誰も望んでなんかいません。
だからこそ、もどかしさを感じるんですけどね…

クロウカードをサクラカードに変える…
桜は自分の魔力を代償に、少しずつ使えるカードが増えていくのは目標でもありますし、彼女にとってきっと良いこと…
ですがカードの性質そのものを変えることの代償…これを当事者が見抜くのはとても難しかったと思います。
何故なら、変化が目に見えないから…

AがBになる、或いは大きさが半分になる…
こうして見た目が大きく変わってしまったら絶対に気付いたと思います。
でも世の中の変化って、目に見えるものばかりではありません。

きっと最初に異変に気付いたのは本人…
でも何の確証も無いので、いたずらに人を心配させたくないから口をつぐむ…
そのうち異変に確証が持てても一度つぐんだ口が開くことはありません。
だって、自分の大切な人に自分の事で心配かけたくないじゃありませんか…

敏感な人ならここで異変に気付く人がいてもおかしくありません。
桜の周りに敏感な人が居なかった訳でもありません。
あともう一歩踏み込めば繋がるラインを徹底的に第3者から踏みにじられ続けましたから…
やっぱりここで感じるのも「理不尽」なんですよね。

でもこのサクラカード編はたくさんの理不尽でモヤモヤするだけの作品ではありません。
時間を積み重ねにより、これまで見えなかったモノが見えるようになって…
これまで気付けなかったことに気付けて…
自分の気持ちに嘘をつかず、ありのままを伝える事の大切さと勇気を知って…
この僅かな時間の中で、みんなの心の成長は著しかったのではないでしょうか。

これまでこの作品は圧倒的なまでに「桜推し」で視聴していました。
でも、このサクラーカード編を視聴して、私の中で桜の次点はリ・メイリンになりました。
彼女の真っ直ぐさはとても気持ちが良いです。
彼女が真っ直ぐでいられるのは自信があるから…
そしてその自信を持つための鍛錬を決して怠らないから…
何に対しても絶対に逃げない彼女…
自分の信念と信条と笑顔を貫き通して…それ故に溢れた涙が止められなかった知世の家での1シーンは私も思わず貰い泣きでした。

失ったモノはゼロではありません。
以前のカード収集時より崖っぷちに立たされた桜たち…
どんなに傷付いても、どれだけ痛みを伴っても…所期の目的を完遂させようと必死にもがく桜たち…
彼女たちの雄姿が気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

2クール全24話の物語でした。
1期より物語自体はコンパクトになりましたが、全般的にとても丁寧に制作されていたと思います。
桜は1期以上に魅力を感じましたし、リ・シャオランだって随分格好良くなったと思います。
クリアカード編に突入する前に劇場版2作を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

さくらと魔法と大切な人たち。

「カードキャプターさくら」は、
1期と2期にあたるのが「クロウカード編」、
3期にあたるのがこの「さくらカード編」になるようです。

なので「さくらカード編」を見る前に
「クロウカード編」の視聴は必須です。

子どもの頃に原作も「さくらカード編」までは読んでいました。
大好きな作品。

久しぶりにアニメで見返してみて、
作品としての完成度の高さに感服です。

少女漫画の名作だから全人類観て。笑

「さくらカード編」は全24話です。

※以下、「クロウカード編」のネタバレが少し含まれているので注意です。


● ストーリー
魔術師クロウ・リードが作った魔法のカードである“クロウ・カード”。

封印が解かれたことでバラバラになってしまったクロウ・カードもすべて集まり、新たな主として認められた小学生の木之本桜(きのもと さくら)。

平和な日常が続く中、
転校生・柊沢エリオル(ひいらぎざわ エリオル)がやってくる。

それと同時にさくらの周りで再び不思議なことが起こり始める。
しかし、なぜかクロウ・カードが使えない。

自分の魔力を使って新たな“さくらカード”に変えることでカードが使えるようになり、次々と起こる不思議な出来事を解決していく。


「クロウカード編」はクロウ・カードを集めることが目的でした。

そして「さくらカード編」は、クロウ・カードをさくらカードに変えながら不思議な出来事に立ち向かっていくお話となっています。

全体に大きな伏線や謎が張られていて、1話完結型のストーリーの中で伏線を回収していくストーリーの描き方がお見事。

カードを使う魔法少女。
とにかく今回もさくらの可愛さ爆発です。

「さくらカード編」の特徴のひとつとして、
恋のお話が動き出すところが見どころですかね。

さくらも、カード集めのときにはライバルだった李小狼(り しゃおらん)も、高校生の月城雪兎(つきしろ ゆきと)に恋していました。

さくらは変わらず雪兎に恋していて、
でも小狼は自分の雪兎への気持ちは恋とは違うと気づき、
そして気持ちはさくらへ…

という胸キュン爆発展開。笑

アニメオリジナルキャラの苺鈴(メイリン)は、
「クロウ・カード編」ではいまひとつ好きになれなかったのですが、

今回はものすごく好きなキャラになりました。
本当に小狼のことが大好きで、一途な気持ちに涙(´;ω;`)


最終話の展開は原作と少し違うなと感じたのですが、
どうも原作よりアニメの方が早く最終回を迎えてしまったためのようですね。

原作のラスト、大好きな名シーンだっただけに少し残念。


● キャラクター
ストーリーも面白いのですが、
やはりこの作品はキャラが完璧だなと思います。

主人公のさくらは、
いろんな影響を与えた文句なしの完璧主人公キャラ。

友だちも家族もカードたちも大好きな素直で優しい女の子、
めげそうになるけれど、周りに励まされてピンチを乗り越えていく心の強さ、
そして天才的な可愛さ。

もうひとつの特徴として、
さくらの衣装へのこだわりが挙げられます。

不思議な出来事に立ち向かう時には、
親友の知世(ともよ)ちゃん作成の衣装を着るのですが、
毎回デザインが違うんですよね。

しかも全部可愛いし、
どれもめちゃくちゃ似合ってる。

私服も毎回違っていて、
それもどれも可愛い。

何でも似合うさくらの可愛さは本当に天才的。

ふりふり衣装でもなんでも可愛く着こなせるのは、
小学生という設定の強みでもあると思います。


李小狼。

カード集めでも恋でもライバルであり、
時には助けてくれる心強い友だちでした。

「さくらカード編」ではさくらへの恋心を自覚し、
なんでもお見通しの知世ちゃんに背中を押されながら、
告白しようと頑張る小狼が可愛い(*´Д`)

さくらがピンチの時にはいつも支えて、
本気で心配してくれ、優しくてかっこよくてヒーローです。

一番好きなキャラを聞かれると、
私は小狼と答えるかなあ。


今回いろんな事件を引き起こす張本人であるエリオルも、
別に悪い人というわけではないし、

とにかくキャラ配置が完璧なのよね。
どのキャラも魅力的すぎる。


● 音楽
【 OP「プラチナ」/ 坂本真綾 】

名曲です。大好きです。

それ以上に言うことがありません。笑


【 ED「FRUITS CANDY」/ こじまめぐみ 】

曲も可愛くて好きなのですが、
何よりも映像が可愛くてセンスのかたまりすぎて大好き。


● まとめ
放送は1999年からなのでおよそ25年前の作品なのですが、
今見てもものすごく面白かったし、

キャラの言動が完璧で、少女漫画としての完成度も高くて、
あらゆる場面で原作者のCLAMPの天才っぷりを感じずにはいられませんでした。

何度も言うよ、本当に名作です。

私の中では「カードキャプターさくら」はここで完結なんだけど、
今は続編である「クリアカード編」があるんですよね。

さくらが中学生…うーん、小学生だからこその可愛さだと思ってしまっているところがあるから、そんな自分に受け入れられるかどうか…。

でも気になっているので、
そのうち続編も見てみたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

68.0 2 お菓子作りで変身なアニメランキング2位
も~っと!おジャ魔女どれみ(TVアニメ動画)

2001年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (113)
876人が棚に入れました
『おジャ魔女』シリーズの第3弾。
ハナちゃんを救うために、魔女の証である水晶玉を割ってしまい、再びただの人間に戻ったどれみたち。魔女の子供は満1歳になると育ての親と離して魔女幼稚園に預けさせるという魔女界の掟により、ハナちゃんとも離ればなれになってしまった。
小学5年生となったどれみたちは女王のはからいによって再び魔女見習いになり、新しい仲間の飛鳥ももこを加えて、魔女界の元老たちに魔女になる事を認めてもらうために、今度はお菓子作りにチャレンジする。またクラス替えによって新たなクラスメイトが多数登場し、彼らの抱える幾多の悩みを共に乗り越えていく。

声優・キャラクター
千葉千恵巳、秋谷智子、松岡由貴、宍戸留美、永澤菜教、高村めぐみ
ネタバレ

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

物語の深さマリアナ海溝のごとし

ステイホームする日々(いつもそうだけど)、
アマプラに念願の「おジャ魔女どれみ」シリーズが登場!
1期を見てから少し時間は経ちましたが、暇することもなく忙しく楽しく視聴しています。

相変わらず予備知識無しだったので、
飛鳥ももこってハナちゃんが成長したキャラなんじゃないかとか思ってました。
まさか"異文化コミュニケーション"という大きなテーマをはらんだキャラクターだとは・・・。



そして・・・重い、重すぎるシナリオ!いや、それが素晴らしいんだけど、
メインターゲットだったであろう未就学児が楽しめたのかは謎です。
一緒に見ていた親の方がハマったのではないでしょうか。

"ケンカして仲直り"とかベタなエピソードでも演出の冴えが半端ありません。
2期の「#」から何度泣かされたかわかりません。

加えて"二次性徴"とか"親が水商売をやっている子どもの心のケア"とか・・・エグすぎるよ!!
見ている大人でも逃げたくなるようなエピソードが満載でした。



「#」が"子育て"で、今回が"お菓子作り"って・・・プリキュアじゃん!(超今更)
プリキュアは毎週必ず変身して闘わなければいけない、という制約がある分シナリオに限界があるかもしれません。("闘うこと"が別の多様性を受容しているというポイントはありますが)

対して「おジャ魔女どれみ」シリーズは、
ほとんど変身しない回もある分コミュニケーションから生まれるドラマの深みが桁違いです。
学園生活にドラマの重点を置いているからか、エピソードのあるクラスメイトの数も多く、必ずしも美男美女ではない個性豊かでそれぞれにコンプレックスを抱えた子たちが丁寧に描写されています。

本当に今更ですが、

「#」≧「HUGっと!プリキュア」など子育ての出てくるプリキュア
「も~っと!」≧「キラキラ☆プリキュアアラモード」

とか厳しいことを言ってしまいたくなります。
(あくまで当時の倫理観におけるシナリオの深さのみですが)

ただ逆に「おジャ魔女どれみ」シリーズは、合計4年も続いていたことから、途中のシーズンから視聴した子供たちはすんなり作品に入り込めたのだろうか気になります。



あと何気に衝撃的なのが、
"大人たちも迷ったり間違えたりする"ことがしっかりと描かれているところです。
子どもの頃の僕は、大人は全能な存在として完全に頼り切って生きていたので(能天気すぎる)、リアルタイムで視聴していたらどんな影響を受けただろうか考えてしまったりしました。



今作のシナリオの重さ・深さを最も象徴しているエピソードは、長門かよこでしょう。

そもそも6年1組の教室を俯瞰で映したカットで、一つだけ空席があることがずっと気になっていました。20話でやっと明らかになるという構成のすばらしさ。

"不登校"という、現実でもあまり解決できていない大問題です。20話の最後も視聴者の求めているであろうハッピーエンドにしない所が渋い・・・というかリアルすぎる。

これでこのエピソードはフェードアウトするのかと思いきや、38話で続きが。・・・この間17話って・・・約4か月以上も空けて!?子ども向けアニメで!?なんとも憎い!

そして決定的なエピソードが45話!涙ボロボロですよ!!
{netabare}どれみたちが服を引っ張るシーン{/netabare}はアニメ史に残る名場面と言って良いと思います!



複数の答えを提示する深い物語たちを、皆さんもお楽しみください。





P.S.変身バンクの可愛さはシリーズ一だと思います!特に手を前に出すカット!しかし、パティシエ服から変身する簡易バージョンや、個々の画面が小さくなってしまう全員で変身するバンクが割と多く使われていて、少し悲しかったです。まあ、その分ドラマに時間を割くことができたなら良しとします(^_^)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

史上最強のキャラデザ。最高の配役は最高の演出に勝る。

 伝説のシリーズも3作目。キャラデザが一新されてずっと洗練された感じに、そして帰国子女おジャ魔女のももちゃん登場で更にパワーアップ。


本作で一番の目玉は不登校児童な同級生長門さんのエピソードだろう。連続ではなく、時間を置いて3話かけて扱われる異色な彼女のエピソードは間違いなく号泣必至な破壊力である。


そして、おジャ魔女の中で一番才能もなくてイケてない、ドレミが主役な意味がハッキリ感じられる回でもある。どんな才能よりも心の優しと誠実さが大事。モブサイコではないが、良いやつであることが本当は一番大切なこと。


ところで、今更ながらラジオでおジャ魔女の配役についての話を声優さんと関pが一緒に語るの聞いたのだが、正にシロバコの岩浪さんの名台詞を思わせるエピソードであった。


おジャ魔女のメンバーは、ハナちゃんの大谷さんを除いてほとんど声優経験皆無か新人の方ばかりが選ばれている。しかし、奇跡的なくらいキャラとマッチしている。


それはオーディションの際に関pが経験や流行りの声かよりも、なによりキャラに合った特異な声であるかどうか?で選んだからなのだ。


現在の声優さん事情は、数が多すぎもあるだろうが、なにより色んなことを求められ過ぎに思える。


 声優さんの武器はなんといっても、そのキャラに合っている唯一無二なボイスを持っているかどうか?だけ良かろう。仮に経験がなくても、「私達が育ててあげればいいじゃないですか」な余裕が必要だろう。


今や日本一かもな女性声優の花澤さんだって最初は物凄い棒だった…。しかし、キャラにはよく合っている特徴的な声だったから決して悪くはなった。そこから経験を積んで今の彼女があるわけだ。


声優業界だけではないが、貧乏根性が染付ちゃって、何でもすぐに数字を出せるか?効率的かどうかだけでは困ったものだ。世の中には測れない価値がある。それこそおジャ魔女どれみが伝えてくれるメッセージだろう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

帰国子女の飛鳥ももこが登場!

★物語★
MAHO堂はガーデンンショップからスイートハウスに店舗転換し、新しい魔女見習いとしてお菓子作りが上手な飛鳥ももこが仲間になる。海外で生活していたため日本語や文化を理解していないももこ。MAHO堂のメンバーはどう対処するのかが見所の一つとなる。

★声優★
飛鳥ももこ役の声優は帰国子女であるため英語の発音が本場もの!ちなみに一期から登場している矢田君も同じ声優である。その声の使い分けが見所である。

★キャラ★
5年生になったどれみ達はクラス替えを経験する。クラス替えの影響で今まで別のクラスだった子供たち(新キャラ)とも友達になる。その中には重み悩みを抱えている子も・・・

★作画★
MAHO堂の子供たちの私服が少し変わり、顔も少し丸くなっている。

★音楽★
OPはMAHO堂のメンバー、EDはこむろゆいが担当。特にEDは感動的な演出が・・・

★最後に★
子供も大人も楽しめるおジャ魔女ワールド全開の三期。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

66.2 3 お菓子作りで変身なアニメランキング3位
キラキラ☆プリキュアアラモード(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (40)
167人が棚に入れました
私、宇佐美いちか!スイーツが大大大好きな中学2年生!
海外で働くお母さんが帰ってくるときいて、
お母さんのためにショートケーキ作りに挑戦中♪
…だったんだけど
「おなか、ぺっこぺこペコ~~~!」
「ペコリン」っていう妖精が突然空から降ってきた!!
いやぁ~~これは驚くでしょ!!でもそれだけじゃないんだ!
クリーム爆発にケーキ泥棒…街でもふしぎな事件がいっぱい起こってて……!
しかも犯人はこれまたヘンテコな怪物!?
スイーツに宿るエネルギー「キラキラル」を抜き取って、
次から次へとスイーツを真っ黒に変えてしまったの!!
もちろん私のショートケーキはそうはさせない。
だって、お母さんへの「大好き」がつまった大切なものだから……。
宇佐美いちか特製!うさぎショートケーキを完成させたその時――!!
私、伝説のパティシエ・プリキュアになっちゃった~~~!?
こうなったら!この宇佐美いちか改め「キュアホイップ」が
想いがつまった大事なスイーツ……守ってみせる!!!

声優・キャラクター
美山加恋、福原遥、村中知、藤田咲、森なな子、かないみか
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

プリキュアの自由度を高める実験的なレシピ

レッツ・ラ・まぜまぜ♪するのは変身時だけじゃない。
アニマル&スイーツという基本設定に、
実写スイーツなどの思い切った作画構成、
敢えてシリーズ伝統の肉弾戦に頼らないバトルシーン、
宝塚出身キャスト演じる男役じみたプリキュア戦士などを
次々と放り込んでレッツ・ラ・まぜまぜ♪

プリキュアかくあるべきという固定観念を一度外して、
違った物を生み出してみようという野心も感じられた『プリキュア』でした。

「キラパティショップ」を移動可能店舗にする。
放課後、勉学はソコソコにお菓子作りに勤しんでいても、
親や学校がやかましく言わない、気にしないw
など、色々と実験的な表現を自由気ままに繰り広げても
リアリティと衝突して作品全体が瓦解しないように、
ボカす所はボカす工夫が成されていたと思います。

(いや……でも、ひと月近く「キラパティ」に入り浸ったりして、
ろくに登校シーンがない回が続いた時は流石に心配になりましたがw)

それが、各プリキュア戦士の個別キャラ回では、
サブキャラへの展開の妙と相まって、上手く機能することが多く、
楽しくキャラへの愛を深めることができました。

反面、メインストーリーについては、
お菓子作りと、プリキュア王道シナリオとの絡みも含めて、
今ひとつ混ざり切らなかった印象。

ラスボスの正体、思惑などをより早期に明確化するなど、
骨格となる部分はあまり混ぜる余地は残さず、
さっさと焼き固めてしまった方がよかったかもしれません。

むしろ個人的にはメインストーリーよりも、
あと二巡くらい各キャラ回を観たかったです。


好きなキャラはキュアマカロン/琴爪ゆかり。
猫っぽい出で立ち同様、気まぐれな性格で、
つかみ所の無いセレブなのかな?と思わせておいて、
繊細で傷つきやすい部分をこぼれ落してみる……。
という私の弱いコースをどんどん突いてくるw
良い意味で困ったプリキュア戦士でしたw

と言うより、唐突に猫みたいに手を丸めて「ニャーオ」とか言わないで。悩殺されるからw


総じて『プリキュア』シリーズの表現の幅を広げる有意義な実験だったとは思います。

ただ、まぜまぜした物をぶつけて攻撃する、
クネクネした戦闘には最後まで慣れませんでしたがw
次作では、また肉弾戦に回帰する方針とのこと。

思えば、元々、女の子だって殴る蹴るしたっていいじゃない?
と従来の変身ヒロイン物の慣例をぶち壊して、
ブームを巻き起こした『プリキュア』シリーズ。

今作で増えたであろう表現の引き出しが、
今後の自由なアニメ制作にも生かされることを願っています。


付記:主題歌について

主題歌はOP、ED共に好きですが、私が感慨を覚えるのは、
ED担当歌手・宮本佳那子さん。

元々『プリキュア』シリーズ楽曲のコーラス部隊でも活動していて、
そこから『プリキュア5』のEDテーマでソロデビュー。
さらに後年『ドキドキ!プリキュア』でアイドル兼任プリキュア戦士・キュアソード/剣崎真琴役に抜擢。
キャラクターソングのミニアルバムもリリース。

その後、しばらくして体調不良で休養というニュースが流れ心配していましたが、
本作主題歌で久々に、相変わらずビブラートを入れない、
彼女のパワフルで真っ直ぐなボーカルを聴けて嬉しかったです♪

やっぱり“まこぴー”はいいですなぁ~♪

プリキュア声優と言うと、
近年は女性声優のキャリアの一到達点としてニュースになることも多いですが、
本作の女優・美山加恋さんや元『クッキンアイドル』のプリキュア戦士役への起用。
さらには宮本佳那子さんのような『プリキュア』シリーズの“叩き上げ”もいる。

プリキュア声優もこうして見ていくと奥が深いですね。



【前半折り返し感想】作画も設定もレッツ・ラ・まぜまぜ!

(書いている内容は上記と結構被る?長文)
{netabare}
放送開始前、私が抱いていた期待より面白く、毎回視聴が楽しみな『プリキュア』です。
設定等の自由度が高く、思う存分、実験的なシナリオを展開しても崩れない、
世界観の柔軟性が作品の魅力を引き出していると思います。


『プリキュア』とスイーツ、パティシエ、アニマル等のコラボを目指した本作。
軸になる設定、基本構成は結構ブレますw
例えば{netabare}「キラキラル」は当初スイーツに宿るものと強調されていたのが、
心にも宿るものと調整されるなど。{/netabare}


元来『プリキュア』は4クールの長丁場の中で、試行錯誤が行われるシリーズ。
その上、他の要素と絡めばブレて当たり前。
無理にブレを抑えようとして破綻するより、ブレても楽しさが損なわれない。
むしろ色々かき回しても楽しいアニメを……。
というスタッフたちの意志が感じられる自由な世界観設定。
この世界はこうだから、シナリオはこうでなくてはならない。
といった脚本の義務感が極力排除されていると思います。

特に英断だと感じたのは、
{netabare}プリキュアたちのスイーツ工房「キラキラパティスリー」を移動可能店舗にしたこと。
これによりシナリオが場所、移動距離の制約から、かなり解放されました。{/netabare}


フリーダムな制作方針は作画や戦闘シーンにも伝播。

一話の実写スイーツ動画乱入には驚愕しましたがw
本作にはプリクラ風の平面的な構図など、
リアリティより見ていて楽しい作画の追及が感じられます。


戦闘シーンではプリキュアたちが泡立て器の如く
まぜまぜしたクネクネした物体を放って敵にアタック♪

最初観た時、私は肉弾戦に訴えなければ『プリキュア』じゃないw
と眉をひそめましたが、後でむしろ私が誤解していたことに気が付きました。

女の子が殴ったり蹴ったりするのが『プリキュア』なのではない。
女の子が殴ったり蹴ったり何をしてもOKなのが『プリキュア』
ヒロインかくあるべしという制約に縛られることなく、
自由な戦闘シーンを描いていいのが『プリキュア』
というある種の原点回帰の姿勢が、あのクネクネした攻撃手段を生み出したのだと思います。
とは言え必殺技バンクでまぜまぜしている絵はシュールで、私は未だに慣れませんがw


キャラクターも良好。

『プリキュア』も不調時は、プリキュア戦士が一通り出揃ったら、シナリオが停滞し始め、
新作玩具販促も絡めた新必殺技に辛うじて倒れ込むw
といったキャラクターの息切れが顕著。

けど、本作には各メインキャラに掘り下げて明らかになる裏設定が仕込まれていて、
各キャラ回でも二枚腰を発揮する、なかなかのタフネス振り。
さらには、各プリキュア戦士を彩るサブキャラクタ-にも良キャラが勢揃い。
メインキャラのフィーチャーに、サブキャラへの展開も絡めた、プロットに躍動感があります。

個人的にはメインストーリーもさることながら、
あと二周くらい各メインキャラ回も楽しみたい。
後半も期待したい『プリキュア』です♪{/netabare}





【一話感想】衝撃の実写スイーツ乱入!お菓子はプリキュアを救えるのか?

{netabare}視聴率低落に歯止めがかからない近年のプリキュア。
特に最近は地盤であるはずの低年齢層の支持固めにも苦慮している様子。

その起爆剤として今年プリキュアが選んだのはスイーツ。
パティシエ要素とのコラボレーションにより、
従来のファンからだけでなく、甘い物やお菓子作りに目がない女児からも
支持取り付けを狙う一挙両得に動いた模様。

ただやや作画の安定感に欠ける東映アニメーション。
繊細さが問われる美味しそうなお菓子の作画を
一年間描き続けることができるのか?
焼き菓子の膨らみなど結構難易度が高いぞ……!

そんな私の杞憂は実写スイーツ製造動画の導入という
まさかの大なたにより切り払われましたw

変顔がやたら多いのも今作の持ち味ですが、
初めて実写で膨らむケーキ映像を目撃した時は、
驚愕のあまり私も変顔になってしまいましたw


課題は待ち時間でしょうか。
ヒロインの口上、変身、必殺技バンクと、
敵キャラの待機時間がただでさえ長いシリーズなのに、
本作ではそこにスイーツ調理時間も加わり、さらに長期化w

プリキュアの敵は優しいから待ってくれるとして、
テンポを気にする視聴者を懐柔するには、
相応の魅力を持ったお菓子作りが不可欠だと思われます。

またスイーツ絡みのプリキュア設定だからなのか、
主人公によるホイップらしきクネクネと粘性多めの攻撃が、
少しらしくないなとも感じました。

ネバネバに揉まれて苦しむのはどちらかと言うと変身ヒロインの十八番。
敵がプリキュアにドロドロやられるのは
個人的にややシュールな絵に感じました。

数多ある料理漫画・アニメ同様、
本作もまた敵のリアクションが成否の鍵を握っているのかもしれません。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

まあ、プリキュアとしては水準策ですね。

しばらくプリキュアの情熱は減退していましたが
これはなかなか面白いです。

実写パートや今時の黒電話、
変身モーションはおろかケーキができるまで待ってくれる
律儀な敵など笑わせてもらいました。

*アニメや特撮にありがちな疑問の「なぜ、敵は変身ヒーローヒロインたちが時間をかけて変身完了するまで襲い掛からずに待っていてくれるのだろう?」
という疑問ですが、この作品の敵は「それなりに時間がかかるケーキを作って完成するまでわざわざ待ってくれます」
敵対している相手の目の前で呑気にケーキ作りを始めるプリキュアたちもなんですが、それをケーキ完成まで待ってくれる敵も律儀ですね。
合理的に理由を考えると敵たちはプリキュアが完成させたケーキを食べたい(つまり、より優れたキラキラルを奪う)ので待っているんでしょうね。

変身するたびにケーキを作っているのは最初の方だけで、
あとはまあ普通のプリキュアでしたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

レイン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

初めてプリキュア完走!

アニメの初回は全て録画されるようにレコーダーを設定してあるので
プリキュアシリーズも初回だけはかなり見ていましたが視聴を続けることはありませんでした。

今回は声優に美山加恋が出ると聞いたのでちょっと楽しみに視聴を開始。
自分の好きなお菓子を題材にしているのも視聴を続けた理由でした。
物語はまあこんなものかなと思うけど結構大人でも楽しめる話でした。

キャラがそれぞれ無理のない範囲で個性があって良かったですね。
声優もそれぞれのキャラに合っていて違和感もなく良かったです。

作画は良い回もあればイマイチの回もあって、
まあ毎週やるアニメでは昔からこんなものですね。

最後に少し大人になった場面が出てくるのはいい演出だったと思います。
特徴はあまりないですが全体的に見て損はない作品でした。

ちなみに次に始まったプリキュアは3話で挫折いたしました(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
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