オペレーターでロボットなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのオペレーターでロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月05日の時点で一番のオペレーターでロボットなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.1 1 オペレーターでロボットなアニメランキング1位
機動戦艦ナデシコ(TVアニメ動画)

1996年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (785)
3759人が棚に入れました
22世紀末。突如として木星方面より現れた謎の兵器群木星蜥蜴(もくせいとかげ)は、圧倒的な戦闘力で火星、月の裏側を次々に制圧。今や、地球各地にもチューリップと呼ばれる母艦を多数降下させるに至っていた。2196年。そんな中、木星蜥蜴の支配下に置かれた火星に残された人々を救うべく、民間企業ネルガル重工は「スキャパレリプロジェクト」を計画し、その要となる実験戦艦 ND-001 ナデシコの艤装を終了させていた。クルーには「能力が一流なら性格は問わない」と言う方針の下、一癖も二癖もある人物ばかりが揃えられた。ナデシコ発進の日、火星生まれの青年テンカワ・アキトは、偶然再会した幼なじみミスマル・ユリカを追って出港直前のナデシコに乗り込む。アキトはコックとしてナデシコのクルーに採用されるが、IFS処理をしていたため、人型機動兵器「エステバリス」のパイロットとしても戦っていくことになる。

声優・キャラクター
うえだゆうじ、桑島法子、伊藤健太郎、高野直子、岡本麻弥、南央美、飛田展男、関智一、小杉十郎太、小野健一、真殿光昭、一城みゆ希、田中信夫
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

シナリオには余り期待せず、ヒロインズのキャラ・アニメとして楽むのが正解かも?

「ナデシコ」と聞けば「大和撫子(やまとなでしこ)」という言葉がすぐに思い浮かびますが、ここで同じく、「戦艦」と聞くと「ヤマト」という言葉がすぐに思い浮かぶので、この『機動戦艦ナデシコ』というタイトルは、有名アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のオマージュもしくはパロディとして付けられたものなのかも知れませんね?(ちょっと気になる・・・)

本作は、あの『新世紀エヴァンゲリオン』より少し遅れて制作・放送され、その後、続編となる劇場版も公開された90年代後半の人気作の一角ですが、終盤のシナリオが意味不明すぎて・・・色々と細かい設定があるので、資料集を読み込んで考えながら何度も見ていくと面白くなるのかも知れませんが、そこまでする気が余り起こらない作品でした(※そこが設定をどんどん調べたくなる『エヴァ』との差か)。

一般的にはホシノ・ルリ(愛称ルリルリ)が本作のヒロインズの中で一番人気ですが、個人的には「アキトは私のことが好き、好き、好き、大好き!」と満面の笑顔で口ずさむ艦長ミスマル・ユリカ嬢(20歳)が、かなり好印象でした。
主人公(テンカワ・アキト)もトラウマ持ちではあるものの『エヴァ』の碇シンジ君よりは前向きな性格で悪くない印象。
・・・ということで、シナリオには余り期待せずに、主人公とヒロインたちのキャラ・アニメとして楽しむのが正解の作品と思いました。

あと、OP「YOU GET TO BURNING」はやはり名曲だと思いました。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
コメディ調だけど展開が早くて掴みはOK
・第8話視聴終了時点
ボソンジャンプによって空間&時間が歪む現象がナデシコ・クルーにはっきりと自覚される回
・第9話視聴終了時点
強引な三角関係の進展はイマイチだけど、メイン・ヒロイン(ユリカ)のキャラが割と好感が持てて楽しめる感じで◎
・第14話視聴終了時点
1クール目の総集編と見せかけて、制作側の工夫が楽しめる注目回
・第16話視聴終了時点
木星蜥蜴の真実がようやく明かされる。
・第17話以降
シナリオが散漫で余りはっきりしない終わり方となってしまって残念。
但し、主人公とメイン・ヒロインの恋だけはそれなりの決着がついた点は◎
{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
監督           佐藤竜雄
助監督         桜井弘明(13話 - )
ストーリーエディター 會川昇
脚本           會川昇、荒川稔久、首藤剛志、あかほりさとる、川崎ヒロユキ、堺三保、佐藤竜雄
キャラクターデザイン 麻宮騎亜(原案)、後藤圭二
SF設定         堺三保
音楽           服部隆之
アニメーション制作  XEBEC{/netabare}


◆作品別評価

TVシリーズ  ☆ 3.5
劇場版    ☆ 3.9
---------------------------------
総合     ☆ 3.6


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== 機動戦艦ナデシコ (1996年10月-1997年3月) ===========
{netabare}
第1話 『男らしく』でいこう! ★ 西暦2195年火星壊滅(木星蜥蜴来襲)、1年後(ネルガル重工のクルー選抜、機動戦艦ナデシコ発進)
第2話 『緑の地球』は任せとけ ★ 連合軍のナデシコ拿捕作戦、火星への出発
第3話 早すぎる『さよなら』! ★ 地球防衛圏突破作戦、ジュンの挑戦、ダイゴウジ・ガイまさかの・・・
第4話 水色宇宙に『ときめき』 ★ 隕石コロニーからのパイロット3人娘、通信士メグミ&アキト進展
第5話 ルリちゃん『航海日誌』 ☆ 艦内放送「なぜなにナデシコ」、艦長の任務と心構え、火星空域突入
第6話 『運命の選択』みたいな ★ 火星基地到着、アキトの故郷、イネスとの出遭い、艦長の辛い決断
第7話 いつかお前が『歌う詩』 ★ 火星北極冠へ、護衛艦クロッカス自爆・フクベ提督自決?、ネルガル本社の思惑
第8話 温めの『冷たい方程式』 ★ 月周辺宙域へ、ナデシコ2番艦コスモス、新クルー(ナガレ、エリナ、ムネタケ新提督)、3人(明人・ユリカ・メグミ)の遭難の危機
第9話 奇跡の作戦『キスか?』 ★ 某国親善大使救出任務、3人のヴァーチャル・デート
第10話 『女らしく』がアブナイ ☆ 南の島の休日(迷惑な令嬢アクア・クリムゾン) ※リューコも加わって明人ハーレム化で笑
第11話 気がつけば『お約束』? ☆ クルスク木星蜥蜴拠点攻撃任務
第12話 あの『忘れえぬ日々』 ☆ ナデシコ中枢コンピューター「オモイカネ」の不具合&記憶修正 ※初のルリ注目回
第13話 『真実』は一つじゃない ★ X'mas、ヨコスカベイ入港、アキト退鑑命令、生体ボソンジャンプ実験、ゲキガンガー出現?、アキト時空転移(2週間前の月へ) ※脚本の分かりづらさは×
第14話 『熱血アニメ』でいこう ★ ※前半は総集編だが、途中から劇中劇(スーパーロボットアニメ「ゲキガンガー」)の世界とクロスオーバーする面白回
第15話 遠い星からきた『彼氏』 ★ 艦内侵入者(白鳥九十九)、月のアキト、木星連合の戦士、白鳥・メグミ・ミナト脱走、ナデシコ月へ
第16話 『僕達の戦争』が始まる ★ 100年前の秘密(木星蜥蜴の真実)、ナデシコYユニット搭載、アキトvs.白鳥
第17話 それは『遅すぎた再会』 ☆ ウリバタケの新機開発、ムネタケ提督暴走・自爆(第3話のエピソード回収) ※作画乱れの酷さは×
第18話 水の音は『私』の音 ☆ 天才オペレーター(ホシノ・ルリ)の過去、ルリの居場所
第19話 明日の『艦長』は君だ! ☆ 艦内アイドルコンテスト、エースパイロット(スバル・リョーコ)の夢(自分の一番星を見つけること)
第20話 深く静かに『戦闘』せよ ☆ 生体ボゾン・ジャンプ実験進展、和平か継戦か
第21話 いつか走った『草原』 × ポゾン砲実験成功、クルーの記憶混交 ※脚本が破綻している
第22話 『来訪者』を守り抜け? ★ 木連からの来訪者(白鳥ユキナ)の処遇、ネルガル会長の正体、天河夫妻死亡事件の真相 ※脚本の分かりづらさは×
第23話 『故郷』と呼べる場所 ☆ ナデシコ・クルー解散、ナデシコ奪還
第24話 どこにでもある『正義』 ★ 白鳥九十九来訪、明人&ユリカ進展、和平交渉決裂、白鳥九十九死亡
第25話 『私らしく』自分らしく × 機動戦艦カキツバタ&ナデシコ共同作戦の齟齬、火星遺跡を巡る戦い、ボゾンジャンプの説明
第26話 『いつか逢う貴女のために』 × イネスの過去(アイちゃんとの再会)、明人&ユリカの結末 ※脚本が残念、ED「いつか…信じて」{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)14、☆(並回)9、×(疑問回)3 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「YOU GET TO BURNING」
ED 「私らしく」

※西暦2201年(TVシリーズ完結から3年後)の物語


======== 機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness- (1998年8月) ======

全1話 ☆ 3.9 {netabare}火星の叛乱、ナデシコ新クルー結集、ユリカ救出{/netabare} ※1時間20分

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

SFロボットアニメながらコメディ色を強く感じさせる…そして時々胸がキュンキュンする作品でした^^

この作品についてタイトルを知っているくらいの知識しかありませんでしたが、先日友人がソースを貸してくれたので視聴しました。
この作品が制作されたのが1996年…今から20年も前になります。
そのため作画に関しては現在における技術の進歩を感じましたが、内容については今でも十分面白さを感じる作品だったと思います。
それにキャラデザ…特にヒロイン達の可愛らしさは、今でも十分通用するレベルだと思います。

物語は「木星蜥蜴」と呼ばれる未知の敵と宇宙で戦っている真っ最中…しかし、戦局は芳しくなく敵の圧倒的戦力で火星と月が制圧されており、地球にも攻撃が仕掛けられ始めた…という状況です。

そんな中、火星に取り残された人々を救うべく民間企業であるネルガル重工が立ち上がり、「機動戦艦ナデシコ」を火星に向かわせることになるのです。
軍に属さなない民間企業の戦艦…ナデシコを発艦させる日に主人公である火星生まれのテンカワ・アキトは、ナデシコの艦長である幼馴染のミスマル・ユリカに出会い、テンカワ・アキトもナデシコのクルーの一員となって…物語が動いていきます。

完走後に振り返ってみると…幾つかのテーマに分類できる作品だった様に思います。

SFロボットアニメの部分は「正義とは何ぞや?」を描いていたと思います。
それは敵との攻防におけるセリフであったり、作品の中で何度も登場した熱血巨大ロボットアニメ「ゲキ・ガンガー3」の内容だったり、それに感化された登場人物の一挙手一投足そのもの…

でもこの作品のテーマってこれだけじゃないんですよね…
遺伝子操作によって生まれた11歳のホシノ・ルリ…表情を出すことが殆ど無く無口な少女…
そしてナデシコのメインコンピューターである「オモイカネ」の操作に長けている…
そんな電脳美少女が他のクルーの影響で少しずつ変化していく姿に彼女の成長が感じられる…

そして、何気に女性クルーから人気のある主人公のアキト…最初は幼馴染だけでしたが、少しずつ…だけど着実に包囲網が広がっていくのを目の当たりにする事になります。
今ではお約束ですけれど、鈍感な主人公には羨ましさを感じてしまう訳ですが…
それも愛の形の一つだと思いますが、本作で描かれている愛の形はそれだけではありません。
コメディ路線で進んでいたかと思えば、まさかの急転直下の展開…この世には戦争より正義より大切なモノがあるから人は必死になれる…そんな悲痛の叫びを目の当たりにした時には、私も痛みを感じずにはいられませんでした。

ナデシコに搭載されているメインコンピューターの「オモイカネ」の立ち位置も重要でした。
普段の「オモイカネ」は茶目っ気たっぷりで、とてもコンピューターとは思えない反応を示してくれます。
何より、ナデシコの歴史そのものである自分を必死に守ろうとする様には感動すら覚えました。
だってナデシコの歴史は、乗組員みんなで紡いできた時間と記憶なのですから…

色んな設定のごった煮…だけどそれぞれのバランスが絶妙な作品…といえると思います。
登場するキャラが魅力的だったのも作品の面白さに拍車を掛けています。
私は推しのキャラを見つけて作品を視聴する事が多いのですが、この作品に限ってはイチオシのキャラを絞り込む事ができませんでした。
なぜならどのキャラもここぞという時に放つパワーが半端無かったから…

メインヒロインであるミスマル・ユリカは、CVが桑島法子さんである事も相まって言うに及ばず…
頬を赤らめるホシノ・ルリを見た時には、心を一気に持っていかれた気がしました。
大人の魅力溢れる美人さん…苦しみからも見事立ち直ったハルカ・ミナト…
積極的な性格の人が多い中、奥手で不器用な性格が可愛らしかったエステバリス隊隊長のスバル・リョーコ…

でも一目で心を鷲掴みにされたのはオープニングアニメの一コマ…
荒廃する前の花咲き乱れる火星の草原に二人の子供が座っています…
一人はテンカワ・アキト…バツの悪そうに正座している姿が特徴的です。
その彼の隣でもたれかかりながらチョコンと座っているのがミスマル・ユリカ…
花で編んだネックレスと冠に身を付けた彼女は目を瞑って静かな笑顔を浮かべています。
その表情…女の子は男の子に全幅の信頼を置いているのが手に取るように分かるその笑顔が堪らなく可愛いんです。
ホンの一瞬しか映らなかったのが唯一残念だと思った点でした。

オープニングは、松澤由実さんの「YOU GET TO BURNING」
エンディングは、桑島法子さんの「私らしく」

2クール全26話の作品なのですが、気が付いたら完走していた…そんな感じで一気見してしまいました。
2016年10月1日にBlu-ray BOXのアンコールプレスが決定したとの事です。

「2010年発売、期間限定版のために現在プレスが終了しているBlu-ray BOXを、ファンの皆様からの熱烈な要望を受けて、放送20周年のメモリアルイヤーにあたる今年2016年秋に、仕様等一切変えずにアンコールプレスすることが決定致しました!
発売日は第1話が放送された記念日10月1日!
これが最後のチャンスとなりますので、是非お見逃し無く!!」

…だそうです。
TV放送から20年…仕様を一切変えずにアンコールプレスされる…それだけ根強いファンに愛され続けている作品、という事なんですよね。
でもこの様な事態が発生するのも理解できるほど面白い作品だったと思います。

引き続き、劇場版を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大和をかける撫でし子のように

花の名であります撫子は女子供を例えた「撫でし子」から来ていて、時には清楚な日本女性を「大和撫子」と
表したりと様々な意味合いを持つものでございます。和歌や雅語を昔は「大和言葉」と呼んだとか。
文脈や人の立場や感情にも左右される日本語の妙。つまり「込められた意味」は読み取るのが楽しいもんで。
――――――――――――――――――――――――
「目の上のたん瘤(こぶ)」1.あって邪魔なもの 2.非常にうっとうしいという意味だそう。
「目上」の方に対して使うことが多いでしょうか。
――――――――――――――――――――――――

テラフォーミングやワープ航行があるSF世界で問いかけられるのは「大人や社会の嘘」と、反抗する若い世代。

内容を表面的に点で捉えると本作はパロディとギャグ多めのロボットアニメにしか見えませんが、
時代を切り開いた先人に対するアンチテーゼとして考えるとカチリとハマる気がします。
SFを構築したアニメ界に対する、初脚本であった「佐藤竜雄」他、若いスタッフ達と重なるものでありました。

放送されていた1990年代中盤は時代の移り変わりとともに各々の人気シリーズが変化を求められていた時代で、
ガンダムシリーズ「機動武闘伝Gガンダム」、マクロスシリーズ「マクロス7」勇者シリーズ「黄金勇者ゴルドラン」
たまたまですが、ナデシコと同じ年1996年で戦隊シリーズに「激走戦隊カーレンジャー」というのもありますね。

共通するのが「ギャグ路線とパロディ」でした。

シリーズ化された人気作が若年層を取り込む意識と変化をつけて往年のファンも呼びこむ工夫だった訳です。
近い年に「新世紀エヴァンゲリオン」や「マクロスプラス」などシリアス路線な屈指の名作もあるため、
すべてがそうでないにしろ、今でもシリーズの異色作と謳われるタイトルは1990年代半ばに集中していました。
前時代からの脱却を図りながらも名作を踏襲しオマージュする形式はシリアスなタイトルにも共通点が有りますし、
歴代の名作アニメに憧れ業界入りした若いスタッフ達らしいカラーを出した結果、生まれた作品のように思います。

宇宙戦艦ヤマトと対になり(ヤマト・ナデシコ)女子供を乗せた異色の戦艦をナデシコ(撫でし子)と呼ぶような、
重なったいくつかの意味を持つ設定過多を全ては回収出来ず、スタッフさえも忘れた複雑な設定があり、
劇場版も良い出来だが小説版の補完ストーリーを見なければTV版から繋がらないという声もある。
あと何故モテるのかわからない主人公(一応、ヘビーな人生で背負った影と母性本能をくすぐられる事が理由)

賛否ありますが「自分に世界に酔える作品」とはまた違った明るさを持つ独特なシリアスさが魅力です。

若さや推進力をエネルギッシュに描く荒々しさと、
火星・木星・地球の社会構造と隠された謎。

作中でキーとなるスーパーロボットアニメ「ゲキガンガー3」は
作品内外で意味を持つ懐古的な作品で、前述したことを踏まえると作中の台詞が向かう先を納得できる気がします。

カッコつけてますが私らしく言えば、
人気キャラ、ホシノ・ルリの「あなたの一番になりたい」を何度もリピートした萌え豚(私)が当時ハマったアニメ。


90年代に輝くSFアニメの寵児、機動戦艦ナデシコ。大和を駆ける撫でし子は、今なおファンに愛され続けています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

64.3 2 オペレーターでロボットなアニメランキング2位
コードギアス 亡国のアキト 最終章「愛シキモノタチヘ」(アニメ映画)

2016年2月6日
★★★★☆ 3.6 (239)
1326人が棚に入れました
「この世界を滅ぼすことが俺の目的だよ」

暴走するシンのギアス。兄との最後の戦いを決意するアキト。ユキヤの放った爆弾によりユーロ・ブリタニア軍を三分の一に減らすことは出来たが、ヴァイスボルフ城を包囲されたwZERO部隊が圧倒的に不利な状況にあることは変わらない。そこに敵であったアシュレイが新たな仲間として加わる。アキトは最後の戦いを前に、自らの髪を切りレイラに渡す。
「今度の戦いでもし死んで、死体も残らなかったら……これを」
レイラはアキトを見つめる。
「私はもっとアキトと話したいことがあるのです。だから……必ずみんなと一緒にここへ帰ってきてください」

ひとの心が一つに結ばれるとき、運命の秘密が明らかになる。真実が示す未来は果たして希望か絶望か。運命の闘いがついに終局を迎える――。
『コードギアス 亡国のアキト』、ついに完結!

声優・キャラクター
入野自由、坂本真綾、日野聡、松岡禎丞、日笠陽子、藤原啓治、茅野愛衣、甲斐田裕子、川田紳司、森久保祥太郎、石塚運昇、寺島拓篤、伊瀬茉莉也、松風雅也、工藤晴香、櫻井孝宏、福山潤
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最後は兄弟げんかみたい

「この世界を滅ぼすことが俺の目的だよ」 暴走するシンのギアス。兄との最後の戦いを決意するアキト。ユキヤの放った爆弾によりユーロ・ブリタニア軍を三分の一に減らすことは出来たが、ヴァイスボルフ城を包囲されたwZERO部隊が圧倒的に不利な状況にあることは変わらない。そこに敵であったアシュレイが新たな仲間として加わる。アキトは最後の戦いを前に、自らの髪を切りレイラに渡す。「今度の戦いでもし死んで、死体も残らなかったら……これを」 レイラはアキトを見つめる。「私はもっとアキトと話したいことがあるのです。だから……必ずみんなと一緒にここへ帰ってきてください」 ひとの心が一つに結ばれるとき、運命の秘密が明らかになる。真実が示す未来は果たして希望か絶望か。運命の闘いがついに終局を迎える--。『コードギアス 亡国のアキト』、ついに完結!というあらすじ。


ジャンの裸が描かれているとは!えちえちだな お別れするのが惜しいキャラクター
シンと死後の世界で結ばれて幸せなのかな

弟が母の不貞でできた子供だからってなんかよく分からないけど、粛清して死ぬことが楽になるみたいな
なんだそら

でも、なんだか切なさが残る
無事に戦い終わって平和になれてまあええか
アキトがレイラの名前を照れながら呼ぶのもレイラのキスもよい

エンドロール中でばあさんに触られて照れるの笑

エピローグから次の物語じゃ

{netabare}
方舟ごと撃墜されたユキヤはアンナの助言を受けたアキトとレイラに回収され、一命を取り留めた。ユキヤのおかげで聖ミカエル騎士団の戦力は3分の1まで減少したが、それでも戦力は圧倒的不利だった。「wZERO」部隊はハメルの特務隊が搭乗するアレクサンダと新たなドローンを投入、更に新たに加わったアシュレイが提供したデータから、アンナがアキトの機体の強化とアシュレイ用のアレクサンダの開発を行っていた。

アシュレイは密かにジャンに会いに行き、親に捨てられた自分達を拾ってくれたシンが変わってしまった事を告げ、彼を救いたい想いを告げて去って行く。出撃前…アキトは自分の三つ編みを切り、もしもの時の遺髪としてレイラに手渡す。レイラはそれを受け取りながらも、必ず帰ってきて欲しいと答えた。

そして、遂に総攻撃が開始された。大型砲カンタベリーを護衛するミカエルの三剣豪が自爆攻撃で隔壁を突破し、城内に突入する。レイラは城に仕掛けられた防衛システムを起動し、改修されたアキトのアレクサンダ・リベルテとアシュレイのアレクサンダ・レッドオーガを加えたKMF部隊で迎撃する。城の仕掛けを駆使した激戦の中、遂にアキトとシンが相まみえ、カンタベリーに苦戦するハメル達を救うため、意識が戻ったユキヤもこれまで憎んだ世界を仲間のためならば愛するという答えを得て、カンタベリーを撃破する。

一方、愛するシンの望みを叶えようとするジャンにアヤノが対峙し、彼女の想いの歪みを説き、ジャンは戦意を失ってしまう。世界を滅ぼそうとするシンの両目にはギアスの紋章が浮かび、既にその力は暴走していた。二機が激しい戦いを繰り広げる中、シンのギアスがBRSと連動し、二機は現実世界から姿を消してしまう。間もなく歩兵隊が司令室に突入し、レイラを除く全員が撃ち殺されてしまう。

絶望に打ちのめされた時、レイラのギアスが輝き、気がついた時にはレイラは亡き父と母に出会う。アキトとシンもアキトが生まれた日…そして、アキトの父がシンの父に殺され、母の裏切りを取るに足らぬものと断じるシンの父の姿があった。互いを苦しめあう両親にシンは人と世界に絶望し、父の首をはねた直後に家にあった絵に描かれた髑髏と契約し、ギアスを得ていた。それは、シンが愛する人をこの狂った世界から救いたいという願いが、「死」という形で実現するものであった。レイラも時空の管理者と出会い、人の存在を無意味と断じる彼女に人の可能性を主張、それを聞き入れた管理者は時間を司令室襲撃前まで巻き戻し[要検証 – ノート]、去って行く。意識が戻ったレイラはすぐさま隔壁を閉じ、司令室を守りぬいた後に戦闘停止を申し入れる。

現実世界に戻ったアレクサンダと、ヴェルキンゲトリクスの激闘は続く。やがて、二機は戦闘不能になり二人は刀を手に戦う。愛する弟を殺す事を自らの運命とするシンの前にマンフレディが、マリアとアリスが現れその間違いを諭し、世界と人の可能性を伝える。更にナルヴァで戦死したパイロット達や母、「wZERO」の仲間達がシンの前に現れるが、シンはそれら全てを振り払いアキトを殺そうとする。だが、間にジャンが入り、その刀に貫かれると同時にシンを撃つ。もう苦しんで欲しくない想いと愛を告げ、ジャンは倒れる。致命傷を負ったシンもレイラのギアスの共鳴で、アキトと過ごした幼い日と共に確かにアキトを愛していることを思い出した。そして、シンはアキトに生き続けるように告げ、愛するジャンを本来の名であるジャンヌと呼び、息を引き取る。

「wZERO」部隊が聖ミカエル騎士団を退けた頃…自ら東部方面軍を率いて最前線へ出たスマイラスは、アシュラ隊と対峙する。しかし、時空の管理者に死を宣告され、転移してきたアシュレイとアシュラ隊に部隊を壊滅され、戦死する。これにより独裁政治の目論見が崩れ、E.U.は元の共和制へと戻ることとなる。一方、ユーロ・ブリタニアはシンの反乱を理由に本国の介入を許し、戦争の主権を失うこととなる。その中、ファルネーゼはヴェランスからヴァイスボルフ城がレイラの生家ブライスガウ家の城であった事を告げられ、ヴェランスはブライスガウの血を受け継ぐ者がヴァイスボルフ城へ戻る日が来ることを願った。

そして3ヶ月後、レイラはワルシャワで出会った老婆達と再会し、当てのない旅をしながら暮らしていた。そこにはリョウ達三人にアシュレイとアシュラ隊の面々、アキトもいた。軍の地位や家も捨てた未練を問うアキトに、レイラは今の充実を告げる。アキトもまた、大勢の家族と暮らす今が幸せだと答え、初めてレイラを呼び捨てにする。互いに手を取り合い、レイラはキスをして愛するアキトと共に家族の元へ戻っていく。「W-ZERO」の戦いは、ここに終わりを告げた。しかし、カエサル大宮殿に幽閉されたスザクとジュリアスの元に本国の使者ロロが現れ、皇帝がジュリアスに再度の面会を求めていることを告げ、二人は本国へ帰還する。そして、更に時が流れ、世界の混乱は再びエリア11へと移る。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

じぇりー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

これ、本当にコード「ギアス」なのか…?

ここでは第1章~第5章までのレビューをまとめて書くことにする。
副題が「亡国のアキト」となっている通り、主人公はルルーシュではないし、物語の舞台も日本ではなくヨーロッパとなっている。
外伝的な位置づけと言ったところだろうか。

1話当たり1時間前後×5章構成。つまりトータルすると5時間程の作品となる。となると、地上波30分アニメでやるとすれば約11話程度のボリューム、すなわちほぼワンクール分となる。
―と、ここまで考えてまず思ったこと:「その割に中身は薄いな…」

恐らく一番の原因は戦闘シーンの長さにある。
この作品、コードギアスを冠している割に、肝心の「ギアス」の部分はボヤッとしており、その代わりにナイトメア(本作における「ロボット」)の戦闘シーンに力を入れ過ぎている感がある。
しかもアニメ版と違って、ナイトメアによる戦闘シーンはCGとなっており、確かに滑らかかつスピーディで臨場感はあるのだが、その尺の長さ故にどうにも「どや? この映像美、スゴイやろ!!」と見せつけられている感じが妙に鼻につく。

そんな戦闘シーンのせいで割を食ったパーツは余りにも多い。ストーリー、キャラクター、その他諸々の設定、そして何より前述した本作における「ギアス」の力。説明不足にも程がある。
特に主人公・アキトの前に立ちはだかる敵・シンの行動原理が最後まで不明瞭だった。アニメで描かれている内容だけでは、彼がここまでの凶行を起こす意味が汲み取れず、視聴後、公式サイトやウィキペディアで設定を補完することにした。
この時点で既に作品としてアウトな気はするが、とはいえそこでようやく腑に落ちた点はいくつかあった。しかしそれでも、このストーリー展開は、やや乱暴というか無茶があるという印象。
ちなみに、ウィキペディアに書かれてある内容には、明らかにアニメでは描かれていない点も散見される。どうやら本作は、ドラマCDや小説でも展開されているらしく、それらをもってしてようやく作品が完成しているようだ。ナンダソレ…

キャラクターに関して言えば、無表情・無口な主人公アキトにはどうも感情移入できない。そんな彼の人格形成に至った経緯も徐々に判明はするのだが、それでも彼の魅力はルルーシュには遠く及ばない。
また、ヒロインのレイラも「堅物なお嬢様」「頭のキレる指揮官」という面が目立ち、特に序盤においては愛嬌は皆無と言っていい。
そう、コードギアスはやはりルルーシュあってこそだな、と本作を見て改めて思い知らされた。
彼の潔いまでのダークヒーローぶり、守りたいもののために自らを犠牲にしてでも悪を貫き、戦い抜いたルルーシュがいたからこそ、「コードギアス」はここまで高い評価を受ける作品となり得たのだと思う。

そう考えると、既にアナウンスされている新シリーズ「コードギアス 復活のルルーシュ」が気になって仕方がない。
「反逆のルルーシュ」のあのラスト…私はあれでルルーシュの物語は完結していると思っていたし、充分に納得している。
その行動にどんなに同情すべき背景があろうとも、ルルーシュは多くの人間を殺害し、世界を混乱の渦に巻き込んだのである。そんな彼に幸せなラストはあり得ない。

だからこそ、発表のあった通りR2の後の時代が描かれるという事実と、「復活」の二文字に不安を隠せないでいる。

…と、アキトのレビューなのにルルーシュの事を書き過ぎてしまった。
いやでも、そうなったのはこの作品が「コードギアス」シリーズに名を連ねることに違和感を感じるが故の現象と思って欲しい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

赤根ループ発動!お話に疑問が残ったままの消化不良END?

60分×全5部作で送る『コードギアス』の外伝作の最終章
今回だけは特に前作までを振り返るダイジェストはありませんのでご注意を


前作、アキトへの復讐に燃えていたアシュレイとあっという間に和解してしまったり、シンの目的が世界を滅ぼすという荒唐無稽なもので急展開にかなり萎えてしまいました
そもそもアシュレイは部下を一人殺されしまったことに腹を立てていたはず、これでは死んだヨハネに会わせる顔が無いのでは?;


クライマックスでは赤根監督作品ではもはやお馴染みと言える「タイムリープ」というか「パラレルリンク」というか「リバイバル」というかが発動するのですが、「ブレインレイド」や「ギアスの欠片」という要素は全部このための伏線だったということに思わず笑ってしまったw
そこまでやりたかったのか赤根監督w
オイラは今後この一連の展開を‟赤根ループ”と呼ぶことします(キリッ


シンの目的が世界を滅ぼす事なのや、アキトをその手で殺すことに拘る理由については詳しく描写されるためとても納得がいきましたね
この辺りシン役の松風雅也さんやシンの幼少時代役の皆川純子さんの演技も込みで観どころです
また、軍内部からも反発を買い独裁者ぶりを深めていくシンを唯一の理解者として彼を支えるジャンの存在はこの作品の数少ない救いの要素
ジャンを演じてる伊瀬茉莉也さん、ヴァイスボルフ城のオペレータ役も努めつつの重ね役の演じ分け素晴らしかったですb
(不意打ち的に乳首券も発行されてしまったしw)


で、アシュレイが寝返ったこと以上にオイラが一番納得いかないのはスマイラス将軍と時空の魔女の関係
第3章でこの二人はシンの暴走を止める契約を交わしていると明言されている(劇中では「(シンの)命を差し出す」と表現されている)がスマイラス如き小物(笑)がなんで時空の魔女と知り合いなのかがよぉわからんかったです
スマイラスはなぜこんな危険な契約を結ばなければならかったのか?
誰か解説キボンヌですよ
これさえキチンと補完されてればもっと評価は上でした;


さて第1章から散々言ってますが今作も井野元英二さん率いるチームオレンジによるフル3DCGで描かれるナイトメア戦には注目していただきたい
特に今回はヴァイスボルフ城での籠城戦ということで、『反逆のルルーシュ』では主人公サイドが様々な奇策で難攻不落の要塞を陥落させたのに対し、その逆に数で圧倒する敵から如何にして拠点を防衛するかが今作の手に汗握るポイントです
今回のナイトメア戦の出来はホントに良かったと思います
オイラはこれまで3DCGによるロボアニメの最高傑作は『マジェスティックプリンス』だと言い放ってきたのですが【遂にソレを超えた】と思います


シリーズ完結ということで総評としましては当初の予定を遥かにオーバーし3年半もかかっただけに完成したフィルムの出来はさることながら、テレビシリーズから設定を変えたりお話の急展開が目立ったたりでお世辞にもイイハナシではなかったです
さあ泣け!と言わんばかりのラストシークエンスも全然泣けませんでしたし
まあこれは『R2』の時にも感じたことなのですけどね
ただし前作までをチェックされた方は必ずその最後を見届けていただきたい、今作が全話で一番面白かったですからb

投稿 : 2024/05/04
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